○
政府委員(鈴木政勝君)
新聞出版用紙の
割当に関する
法律を
廃止する
法律案の内容につきまして御
説明いたします。先ほど
官房長官からの
提案理由の御
説明にありました
通り、
政府は五月一日を以ちまして紙類の統制を
撤廃したわけでございまして、従いまして、その後
用紙割当局並びに
用紙割当審議会はその所掌
事務を停止した状態にな
つて今日に
至つておるわけでございます。従いまして今回この
法律によりまして、両
機関を
廃止する、同時に従来両
機関が
用紙割当をいたします上の法的な基準とな
つておりました
用紙割当に関する
法律を
廃止いたそうとするのでございます。大体逐条的な御
説明は極めて簡単でございますので、極く簡単に申上げますれば、先ず第一に、
新聞出版用紙の
割当に関する
法律を
廃止するということが
一つ。次に
附則を以ちまして、
総理府設置法の中の
用紙割当局並びに
新聞出版用紙割当審議会、との二つを
廃止するということで
関係の条文を
廃止する。こういう
規定の内容にな
つておるわけでございます。
なおこの際に若干御
参考までに附加えておきたいと思いますのは、五月一日以後、つまり
用紙の統制が
撤廃いたしました
あと、
新聞出版用紙に関する
用紙の事情がどういうことにな
つておるかという点につきまして、
用紙の
撤廃をいたしまする当時、いろいろと当
委員会でも御懸念もあり、御
質問もあ
つたようでございますので、この際一言簡単にその後の
用紙の事情につきまして御
説明申上げたいと存じます。
用紙の
撤廃になりました五月のたしか直後と記憶いたしておりますが、本
委員会かちの御要求によりまして、その当時の顛末は御報告申上げたので、詳細の点につきましては省略いたしますが、その後
新聞出版用紙に関する
用紙の事情は当初本
委員会でも若干御懸念があ
つた。つまり
撤廃した
あと何かの
用紙の需給上混乱が起るのではないかというような御懸念もあ
つたようでございますが、その後の状況も今日まで見て参りますと、御心配にな
つたようなことは少しもなく、極めて順調と申しますか、そういう混乱もなしに需給が円滑に参
つておる、こうい
つたような事情にな
つております。御
承知の
通り新聞界におきましては、
撤廃した
あと毎日四ページの
新聞も出、最近におきましては朝刊と夕刊が一本の形になるとい
つたような、むしろ
新聞としては質的な向上というものが
撤廃ということによ
つて促進されたということもございます。ただ問題は若干
用紙の値上りが生じ、そのために購読料が上るという結果になりましたけれども、これは今から
考えますれば、むしろ統制してお
つた時代に非常に不自然な価格で抑えてお
つた。そのために
用紙の生産も十分できなか
つた。
新聞の質的向上も果せなか
つたということが、逆に
統制撤廃によ
つて円滑に実行せられた、こうい
つたようなふうに
考えられるかと思うのでございます。なお最近電力事情その他によりましていろいろと紙の生産の面で御懸念もある向きがあるようでございますが、これも公益事業
委員会その他の御配慮によりまして、大体この冬場は従来
通りの生産を維持されまして、
新聞の発行その他出版物の刊行等につきましては大体間違いなく混乱なしに推移できる、こういう見通しのようでございますので、この点併せて御
説明申上げておきたいと存じます。
なお
用紙の
割当局の
定員の
関係につきましては、
撤廃いたしました当時三十五名の
定員を持
つておりましたのでございますが、それらの
人たちに対する
転換転職につきましてはできる限り努力をいたしまして、今日現在で残
つておりまする
職員は、五名まだ
配置転換ができないで残
つておる状態でございます。この五名につきましてもできるだけ今年度内、つまり来年三月末までにできる限りの
転換、転職の道を講じて、御心配のないようにいたして上げたいとかように
考えております。従いまして大体
撤廃した
あと、いろいろな角度から見ましても、大体順調に参
つておるということをこの際に御報告申上げておきたいと思います。
以上簡単でございますが、御
説明申上げました。