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山田節男君 今新谷君の御
意見に関連して私一応
電波監理委員会に注意しておきたいと思うことは、我々がこうい
つて電波監理委員会が一応
決定した、成規の手続によ
つて決定した
テレビジヨンの
標準方式に対して、我々
国会法に基く国政
調査として同じようなことをなぜやつたか、これをよく私は
考えてもらわなければならんと思います。これは今まで私が何遍も申上げているが、私はもう技術的には全然わからないものですが、然るにもかかわらず專門家である諸君になぜこんなに言うかということの真意は、これは私は新谷君の言われる気持に共通なものがあると思う。それで
国会として、この常任
委員会としてこれを
国会法に基く成規の
調査をやつた結論が、参議院として全員一致の決議が出るか、或いはさもなくんば多数決の決議といいますか、どういう
形式によ
つてやるか、とにかく
国会の意思表示をしなければならん。これも成るべく早くやりますが、いろいろ成規の手続を要するし、若干の時日を要すると思いますが、やはり立法府として
国会が
国会法に基いて国民にこれは重大な利害あるものとして取上げて、成規の手続によ
つて今日まで皆さんの御
意見を聞いておる。これによ
つて出た結論というものに対して、これは行政
委員会はもう絶対にこれは尊重しなければいけない。これは申すまでもなく、今新谷君の言われるように、殊にこれはむしろ道徳的というより政治的にも
電波監理委員会は重大な責任を負わされるわけで、これは十分認識してもらわなければいけない。
それからもう
一つ、この
電波監理委員会が例えば
異議の
申立を受け或いは提訴された、こういつたことが或いは起るかも知れません。それから
国会として、若し
国会の
承認があれば、我々の国政
調査の見地から向うの最高権威者を呼ぶこともできる。
国会に対する証言を求めることも可能性があります。こういうような事実から見て、
電波監理委員会の今や
つておることは、成規の手続によ
つてや
つておることは間違いないが、併しこの
事案が余り重要であるがために、ただ
電波監理委員会で成規の手続によ
つてや
つておれば
異議がないだろうということは間違いで非常に疑問がある。今後の
電波関係法規の改正ということになれば、これは監理
委員会としても出すべきであろうが、議院としても出すかも知れません。併し我々の意図する点は、飽くまでも
電波監理委員会の存在理由を認めて、ますますこの力を強化して、厳正な
電波の配分、又国民全部の
電波という、
電波法第一條に述べておる
趣旨を
電波監理委員会に縦横無尽に発揮させるという意図にほかならない。我々は姑いじめ、或いは衆議院の
速記録を見ても、そう高い見地でものを見ていない。そこに今日の衆議院の低調性が窺われる。同時に我々の責任は一層過大になる。私はこういうふうな認識の下にや
つておる。
従つて我々国
会議員の意図を十分に
一つ尊重してもらわなければならん。私は遺憾ながらこの監理
委員会の態度に対してどうしても承服できない。これは無効だとは言えないが、無効とする手段は幾らでもあります。それをとる、とらないは今後の問題になりますが、今新谷君が
指摘されたように
電波監理委員会というものは、これは一般国民が認識し得ない重要なものを持
つておる。それを我々は飽くまでも育ててやらなければいけない。国民の福祉ということを飽くまでも堅持してもらいたい。従来我々は單なる姑いじめとか或いは物好きにこういうことをや
つておるのでは毛頭ない。
従つて参議院としてこの問題に対する
委員会としての態度をとらなくてはならない。これは一応国政
調査の案件としての
テレビジヨン方式の問題の
審議が済んだ後はこういう
事態に来るわけです。この点も十分了察されて、他の附随的な点の
決定を早めて、ますます
事態をこんがらかせないだけの良識は
電波監理委員会に持
つて頂きたい。我々
国会に対しても飽くまでこういう点は連絡を緊密にして、
関係者を徒らに惑わすような結果にならんように、
一つ慎重に
電波監理委員会と
委員長、副
委員長以下各位が慎重の態度をと
つてもらいたいということを私は申入れて、一応この案件に対する
質問を打切ります。