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吉川末次郎君
委員長、ちよつとそれに関連して発言したいと思いますが……。先ほど来
中山委員と野村
衆議院議員との間における質問応答を聞いておりまして、感じられますことは、
中山さんが最近まで政界から御引退にな
つてお
つたためか、
警察法の目的を十分によく御了解にな
つておらないような、まあ失礼ですが印象を受けるわけです。
警察法の前文には国民のために
人間の自由の理想を保障する日本国憲法の精神に従い云々ということが書いてあり、又総則の第一条の中にもそうした抽象的な
一つの目的が出ておる
と思われるのですが、特にこの具体的なこととして、先ほど来の質問の趣旨に公安
委員というものが非常に不適任な
人間がおるというようなお言葉があ
つたと思うのですが、それは
警察法をよく読んでおいでになるならば、そうしたことは私は出なか
つたのじやないかと思うのですが、或いは今ここに我々の前に提示されておりまするところの
警察法の
改正は、即ち首都の
警察、東京都の
警察についての問題が中心にな
つておるわけなんでありますが、それでそうしたお言葉がある以上は、この
改正案の目標にな
つておりまするところの現在の
国家公安委員にな
つておられる人、
委員長には最近まで学界に非常に令名があり又実際の工学家としても非常に有名であ
つた辻二郎氏がな
つておられる。今は品川煉瓦の青木さんでありますか、公安
委員長にな
つておられるのでありますが、その他の私は
国家公安委員の人々もそれぞれ日本におけるところのこれは第一流の人物であると言うても決して過言ではないと考えておるのであります。又もう
一つは東京都の特別区の存する地域におけるところの
自治体警察のことが問題にな
つておるのでありますが、この東京都の公安
委員も、
中山さん御
承知かどうか知りませんが、早稲田大学の総長の島田さんそのほか、私は東京都というこの中央の都会が持
つておりまするところのやはり都民としての第一流の人物がそれぞれ選ばれて
国家、
自治体の公安
委員にな
つておられると思うのでありまするが、あなたは
国家公安委員と東京都の
自治体警察の公安
委員の中で明らかにそうした言をお吐きになる以上は、具体的に誰が、あなたが
意味されたところのその任に堪えないよう
なつまらない人物であるかという名をお挙げになる必要があるのじやないかと思います。而もこういうことを質問しておるときに(「討論するのか」と呼ぶ者あり)野村君の御答弁も又
中山さんのそうした質問の
意見を御尤もでありますと、如何にもそれを承認したような答弁をしておられることは、私は甚だ怪しからん御答弁であると思う。あなたは今日の
警察制度というものが、どういう精神でこの
制度ができたかということの、この
警察法の前文を
一つお読みに
なつたならば、そんな馬鹿げたところの答弁はできないはずだと思うのであります。あなたが選出されているところの東京都においての
自治体警察の公安
委員が、誰がそれほどあなたが
中山さんのそうした質問を承認されるよう
なつまらない人がな
つておられるのか。あなた非常な
責任のある言を答弁していらつしやるが、名を挙げて言
つてごらんなさい。