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1952-03-12 第13回国会 参議院 水産委員会 第18号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十七年三月十二日(水曜日)    午後二時二分開会   —————————————  出席者は左の通り。    委員長     木下 辰雄君    理事            松浦 清一君    委員            青山 正一君            秋山俊一郎君            入交 太藏君   衆議院議員            石原 圓吉君            田口長治郎君   政府委員    農林政務次官  野原 正勝君   事務局側    常任委員会専門    員       林  達磨君   説明員    水産庁漁業調整    第二課長    高橋清三郎君   —————————————   本日の会議に付した事件 ○真珠養殖事業法案衆議院提出)  (第十二回国会継続) ○議員派遣要求の件   —————————————
  2. 木下辰雄

    委員長木下辰雄君) 只今から水産委員会を開会いたします。真珠養殖事業法案を議題に供します。本法案は本委員会におきまして数回に亘つて上程いたしまして、提案者質疑応答を重ねたのであります。その後この法案は非常に重要でありますので、委員会におきましては関係者七名の証人を喚問いたしまして、その七人から詳細なる証言を聴取いたしまして、各委員から質疑応答を重ねた次第であります。その結果委員会におきましては、その当時予備審査に付託しておりましたこの法案そのままでは到庭承認はできないという結論に達しまして、いろいろ修正事項を協定した結果、衆議院側代表者と協議を重ねて、そうしてなるべく同調せられたいということを申込んだのであります。この結果衆議院水産委員会におきましても参議院意見通りに修正するということになりまして、この修正法案衆議院で議決されまして本院に廻つたのであります。  大体修正個所は第二條、第四條、第五條、第八條、第九條、第十一條、第十五條、第十六條に亘つております。なお本日は安本長官農林政務次官提案者石原議員もお見えになつておりますので、この問題についてなお御質問がありましたらお願いいたします。
  3. 秋山俊一郎

    秋山俊一郎君 農林政務次官にお尋ねいたしたい。この法案は御承知のように我が日本の本当の特産である真珠を、将来健全に面も立派なものを輸出して日本経済に寄與しようとする狙いを持つて立案されたものでありまして、各條に掲げられてあります通り生産についての計画性を持たせるということが狙い一つなのであります。従いまして農林大臣はこの計画を遂行するために各真珠業者からその事業についての毎年の事業計画をとるということに相成りまして、その事業計画に基いて或いは助言をし勧告をするというような形になつております。この勧告したものに対しては、必要と認める場合は農林大臣事業に要する資金の、あつ旋をするという條項が第五條にございまして、これは極めてこの法案の中の重要な部門であると思うのであります。併しこのあつ旋をするという問題は我々としては甚だなまぬるい。、あつ旋という言葉では物足りない感じがありましていろいろ審議をしたのでありますが、どうも現段階においてはこういう表現をする以外に表現方法がないというので、「あつ旋をするものとする。」とこうなつておりますが、農林大臣はこのあつ旋をするということに対しましてどういう考えを持つておられるか。ただ法文に「あつ旋する」ということがありますが、それに対する農林大臣はつきりした御趣旨を承わりたいと思います。
  4. 野原正勝

    政府委員野原正勝君) 真珠養殖事業が国家的な非常に意義を持つた重要な事業であり、これに対する助成農林省としましても十分に考えなければならん問題だろうと思うのであります。御質問趣旨農林省としましても今後十分考えまして善処いたしたいと考えております。ただ現段階におきましては、政府がやつております例えば農林漁業資金融通法の中にこれを入れるということは、この法案が成立いたしました後において、あの特別会計等改正を行うようなことが必要であるとするならば、そのことも行わなければならんと思うのでありますが、ただ真珠養殖事業の性格と申しますか、御承知のような政府のやつております特別会計資金融通は非常に長期に亘る金融を考えておるのでありまして、真珠養殖事業はそれほど十五年というふうな非常に長い期間を要しなくとも回収ができ得る性質のものだろうと考えますが故に、あの現在の農林漁業で考えております非常に長期に亘る金融という分には、或いはそのまま該当することは困難であろうとも考えるのであります。いずれにいたしましても、これはこの法案の成立いたしました場合におきましては十分その点は考えなければならない。差当りのところでは政府資金、財政その他の関係から現在日本開発銀行というふうなものもございまして、重要な産業に対する融資の問題を扱つておりますが、農林省としましては、先ず以て差当り必要とするものにつきましては、開発銀行等からできるだけのものを流すように図らいたい。併しこれは特に真珠のようなものに対しましては、別個な対策を将来とらなければならない、かように考えておる次第でございます。
  5. 松浦清一

    松浦清一君 この法律趣旨は、今同僚委員から述べられましたように、日本養殖真珠の質、量ともに海外における市場においてその信用を確保して行く、そのことのために計画生産をやろうと、こういうわけなんですが、その趣旨は非常に賛成なんです。ただ一点明らかにしておきたいことは、計画生産をやるために融資のあつ旋をするということがその裏付になつているわけなんですが、大体今予定されているのは、業界からの一億円の寄附と、そのほかに今次官が御答弁になりましたように開発銀行等の方面から融資をするつもりだという、こういうことなんですが、私が聞きたいのは、一体一億円の寄附というのは確実に一億円の寄附というものを確保できるかという点。それから開発銀行等から融資をするという枠がどの程度確認をされているかという点。それから若し融資をする場合に、どういうものを担保にしてそれを融資をするのか。この三点について政府の御方針を明確に承わつておきたいと思います。
  6. 高橋清三郎

    説明員高橋清三郎君) 只今の御質問の点でございますが、一億円の寄附金の確保につきましては水産庁が事務的に万全の策をとりまして現在のところは確実にこれを確保できる見込であります。  それから第二の御質問開発銀行の枠の問題につきましては、先ほど次官からも答弁がございましたが、現在折衝中でありまして枠決定段階までには事務的にはまだ行つておりません。  それから第三の担保の点でございますが、担保は主として筏を以て担保とするということで事務的な交渉を進めておりますが、場合によりましては当該会社のその他の財産をも担保にする必要があるだろうという方針交渉を進めております。
  7. 松浦清一

    松浦清一君 一つ会社なり、個人なりに対して融資をする限度というものはどれくらいなんですか、見込を立てておられますか。
  8. 高橋清三郎

    説明員高橋清三郎君) 御質問の一会社に対する融資限度につきましては、現在のところ、最高幾ら最低幾らということはきめておりません。いろいろ会社の経営の実態によりまして相当変化があるものと含みを持たせて交渉を進めております。
  9. 松浦清一

    松浦清一君 融資あつ旋のできる総額の枠というものは事務的に折衝中であると言いますが、どれくらいの程度を予定して折衝をやつておられますか。
  10. 高橋清三郎

    説明員高橋清三郎君) 水産庁から出しておりますのは三億三千万円でございます。
  11. 松浦清一

    松浦清一君 これは無論長期融資になるのでしようね。
  12. 高橋清三郎

    説明員高橋清三郎君) さようでございます。
  13. 松浦清一

    松浦清一君 それからもう一点伺つておきたいのですが、この真珠養殖事業法案が提出されましてから反対をするものもあつたのですが、いろいろありますけれども、その融資反対の点については、特定の有力者がその融資を受ける便宜を與えられて、普遍的に、金はほしいけれども融資をしてもらえない者もできるというようなことが、融資に関する反対の点であつたと思うのです。そういう点については不公平のないように融資をするのだということが明確になつておりますかどうか。
  14. 高橋清三郎

    説明員高橋清三郎君) 仰せの通りその点は非常に大事な点だと思います。現在資金のあつ旋の面で主として力を入れております点は、先ほど次官から答弁のありました開発銀行の点でございますが、ほかに組合融資の形をとるために中小企業についても当然措置をしなければならないというふうに考えております。ですからその点につきましては、不公平のないようにしたい、かように考えております。
  15. 秋山俊一郎

    秋山俊一郎君 安本長官は見えるのですか。安本長官にまだ私質問があるのですが。
  16. 木下辰雄

    委員長木下辰雄君) 安本長官出席するということになつて、来ておつたそうですけれども、どこかちよつと用事があつて出て行つて行方がわからないそうです。出席するという気持になつておるそうですが、今のところまだわかりません。
  17. 松浦清一

    松浦清一君 安本長官出席になれば質問をしなけりやならん点もあるかと思いますけれども、その前にちよつと意見がありますが申上げてよろしいですか。
  18. 木下辰雄

    委員長木下辰雄君) よろしうございます。
  19. 松浦清一

    松浦清一君 それでは、この法案審議の過程に公聴会を開きまして賛成者反対者意見というものを聞いたのですが、その反対説の中に、資金の、あつ旋について政府が積極的に金融することは真珠母貝及び真珠増産となり、価格下落を招来するという点、それから、一部の特殊関係者のみが金融を受け不公平になるという点、それから個人融資を受けた場合に、その金を他の事業に使用される虞れがあるという点、それから養殖事業審議会については、審議会ボス的存在となり、金融等も不公平になり弊害があるということ、それから従来の経験からみて、官僚的研究所に多くを期待することができない。こういう点についての、要約して申上げますと、反対説があつたわけなんですが、そういうことのないように、私はこれは賛成意見ですから、成立後はこれらの反対説、つまり不平というものを解消して、折角法律ができるのですから、普遍的に全部の業者が遵法できるというような態勢に運用してもらいたい。こういう希望を附して賛成をいたしておきます。  質問残つてつたんですけれども時間の関係で申上げておきます。
  20. 木下辰雄

    委員長木下辰雄君) 秋山さん、ちよつとお尋ねいたしますが、安本長官に是非質問しなければならんことがありますか。
  21. 秋山俊一郎

    秋山俊一郎君 あります。
  22. 木下辰雄

    委員長木下辰雄君) それでは暫く待ちましようか。
  23. 秋山俊一郎

    秋山俊一郎君 ええ。又若し今日でなくて次の機会でもよいのですが、これを上げる前に質問をしておかなければならんことがあります。
  24. 木下辰雄

    委員長木下辰雄君) 速記をとめてちよつと懇談に移ります。    〔速記中止
  25. 木下辰雄

    委員長木下辰雄君) 速記を始めて下さい。  只今安本長官ちよつと見つからんという話ですが秋山さん如何いたしましよう。
  26. 秋山俊一郎

    秋山俊一郎君 私どもは、この法案の骨子であります融資の問題について、農林大臣及び安本長官の確かなお言葉を聞いておく必要があると考えまして安本長官の御出席願つておるわけでありますが、只今提案者田口石原議員からの衆議院における審議及び関係大臣の御答弁等を伺いますと、すでに融資の問題につきまして安本長官農林大臣、及び大蔵大臣のしつかりした確約があつたようなお話でありますので、衆議院委員会においてそれがはつきりしておるならば、この法案を急ぐ関係上、それを以て我々は当委員会にも同様の御答弁があるものと考えまして、本日行方のわからない安本長官を待つてつても仕方がありませんので、お進め願つても差支えないと思います。  で、只今懇談会お話がありましたが、もう一度提案者からそのお話を記録にとどめて頂きたいと思いますので、御発言頂きたいと思います。
  27. 木下辰雄

    委員長木下辰雄君) それでは衆議院委員会におきまする安本長官並農林大臣の御答弁石原議員からお述べを願います。
  28. 石原圓吉

    衆議院議員石原圓吉君) 農林大臣は、この法案が通過した以後の衆議院水産常任委員会におきまして、去る月曜日、十日に御出席になつて開発銀行等より三億円乃至四億円の融資をする、今回は暫定的であるが将来適当なる制度の下に所要の融資をしたい、こういうことを言明されたわけであります。なお安本長官は、まだ委員会ではその発言はないのでありまするが、他の機会において同様の言明を我々はしばしば得ておるのでありまして、これは開発銀行融資の割振りをするその枠に必ず入れるということは、固く言明を受けておる次第であります。
  29. 青山正一

    青山正一君 田口さんにお伺いしたいと思いますが、委員会の席上でなく、安本長官は、この問題に関して三億円若しくは四億円を融資するというような何か確約でもあるわけなんですか。それはいつそういうふうなお話があつたのですか、その点についてお聴きしたいと思います。
  30. 田口長治郎

    衆議院議員田口長治郎君) 只今青山議員からの御質問でございますが、日にちははつきり記憶しておりませんが、丁度参議院衆議院とで第四條、第五條の問題をいろいろ研究しておるあの当時でございますが、私と鈴木代議士と二人安長官官舎にお伺いいたしまして、そうして三億円の資金枠設定ということについていろいろ懇談いたしました結果、安本長官は積極的に実現に協力する、それで自分から大蔵大臣にも話すから君らも一つ大蔵大臣に話してもらいたい、こういうようなお話でございました。安本長官官舎懇談したわけでございます。
  31. 青山正一

    青山正一君 衆議院委員会の議決は只今田口さんのおつしやつたことを根拠として議決したわけでありますか、その点をお伺いしたいと思います。
  32. 田口長治郎

    衆議院議員田口長治郎君) それも一つ要素でございますけれども先ほど石原議員からお話がありましたように、農林大臣大蔵大臣立会の上でこの問題について総務会はつきり態度を声明された、そういうのも一つ要素になつております。
  33. 松浦清一

    松浦清一君 農林次官に伺いますが、只今衆議院側提案者のほうからいろいろ今日までの経過についての説明があつたのですが、農林次官はそれを肯定をしてそのことのために努力される御熱意ございますか。
  34. 野原正勝

    政府委員野原正勝君) この問題に関しましての農林省は極めて重要な事業であり、従つてこの仕事に対しましては能う限りの助成の途を講じ、或いは資金の問題につきましてもできるだけの措置をいたしましてこの事業が健全に発展をいたすことを念願しておるわけであります。農林省としましては今後もこの問題につきましては最善を盡して参りたいとかように考えておる次第でございます。
  35. 松浦清一

    松浦清一君 この法律は冒頭申上げましたように養殖真珠計画生産を図るということが法律目的で、その計画生産をやるということについては金融措置が的確に講じられなければその目的を達成することはできないということははつきりしておりますので、本来申しますと、衆議院水産委員会でどのようなことが御審議になり、どのようなことが御決定になつておりましようとも、又自由党の党内における話合がどのようになつておろうとも、又農林大臣安本長官との交渉経過、結果がどのようになつておりましようとも、一応は安本長官の御出席願つてそのことの確認を得るということが絶対に必要であります。併しながらできるだけ速かにこの法律案の通過を要望しておられまする衆議院側提案者の意のあるところを了といたしまして、今までの経過が必ず実現するものと確信をして、私は前に申上げましたいろいろの希望條件を附して賛成をいたしておきます。従つて農林当局は事務的に折衝をしておられます三億三千万円、この融資総額の枠がくずれないように積極的に各省との折衝をやつて頂くことを一つ希望して賛成をいたしておきます。
  36. 青山正一

    青山正一君 ちよつと高橋課長にお聞きしたいのです。先ほど高橋課長から、この融資の問題について今事務的に折衝中だ、そういうふうにおつしやつておりますが、私どもはどうもそれだけではちよつと満足できかねる節があるわけなんですが、その点課長如何ですか。はつきり目安がつきますかどうですか、そういうふうな融資のあつ旋という事柄が、今この法案をきめる上において非常なポイントをなしておるわけなんですが、好転しつつあるわけなんですか。その点についてお伺いしたいと思います。
  37. 高橋清三郎

    説明員高橋清三郎君) 今までの交渉経過におきましては十分に可能性がございます。
  38. 秋山俊一郎

    秋山俊一郎君 提案者にもう一遍質問申上げたいと思いますが、この法案は大体本事業発展を期する目的を以て立案されたものに間違いはありませんが、曾ての証人喚問の際にも、先ほどからお話のありましたように、どんどん事業を助長して行くと生産過剰になつて、そうして価格下落を来たし輸出の振興を阻害するというような憂いをしばしば述べておつた証人もあつたのでありますが、この法案が私どもは必ずしも前へ進むばかりでなくして、必要に応じてはコントロールし得る法案でもあるかと考えるのでありますが、この事業計画というものが行き過ぎにならないように、又健全なる発達を図るためという目的であるというふうに解してよろしうございましようか、念のために。
  39. 石原圓吉

    衆議院議員石原圓吉君) その点は非常に重要な点であります。日本の国状としましてできるだけ多くの輸出をして外貨を獲得せんならん。併し過剰のために全体を下落させるということは、これは恐るべき結果になるのでありまして、この法律においてはその点が十分調節ができることになつておるのでありまして、要するに生産等に対して農林大臣勧告をすることもできる。又、一面規格を向上せしめ質をよくし、悪い物は輸出をしないという価格維持の点も含まれております。この法律が仮にない場合には業者が思うがままに何人がどれだけ作つてもそれに制限を加えることはできないのでありますが、この法律によつて農林大臣相当勧告をして生産制限をつげる、又これはその年の生産高輸出輸入状況を勘案をして、事前にいわゆる価格下落せしめるような生産過多に陷らないようにするということが狙いでありまして、その点は決して御心配のようなことにはならない。質の向上ということは十分な研究も要することであります。又農林省においては常にこの問題の将来の動向に深い関心を以て、そうして乱造乱売等価格下落せしめないようにするところの一つの重要な任務を果して行かんならん立場にあると思うのであります。現在の産額戰前の約二割に満たない程度であります。戰前産額に達せしめるにも約五倍の増産をせなければならん。それには母員が非常に少いという情勢でありまして、多少の御懸念の点もあるでしようけれども生糸がすでに多年の闇相場の高下に動かされて桑畑をこわしてしまつて大根畑にしたり、又それを桑畑に作り変えたり、いろいろな経過があつたのでありますが、現在では生糸調節のための法律もできたというわけでございます。真珠及び輸出罐詰は是非ともこの生糸にならつた価格調節制度が必要であると思うのであります。その点と品質の向上輸出に対する検査、それらのこと等を取合せて、将来これで以て目的を達し得ると信じておる次第であります。
  40. 青山正一

    青山正一君 先ほどから松浦議員なり、或いは秋山議員、或いは私からいろいろ申上げておる事柄が、これはこの法案を進める上において、一番重要なポイントであるのであります。併し農林次官なり或いは高橋課長お話はまだ私ども納得するというような点まではつきりしていないような模様ですからして、一つ安本長官がおいでになるまでしばらく休憩なすつたらどうでしようか。工合悪いでしようか、どうでしようか。
  41. 木下辰雄

    委員長木下辰雄君) 速記をとめて下さ。    〔速記中止
  42. 木下辰雄

    委員長木下辰雄君) 速記を始めて下さい。
  43. 青山正一

    青山正一君 その問題は委員長責任を持つて善後措置するという條件で……。
  44. 木下辰雄

    委員長木下辰雄君) ほかに御質問ありませんか。御質問が終了したと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  45. 木下辰雄

    委員長木下辰雄君) 御異議ないと認めます。それでは討論に入ります。本案に対して賛否を明らかにして御意見の御発表を願います。
  46. 松浦清一

    松浦清一君 私は時間の経済上先意見を述べておいたのですが、それを私の賛成討論と御解釈願います。
  47. 木下辰雄

    委員長木下辰雄君) 承知しました。
  48. 秋山俊一郎

    秋山俊一郎君 私もこの法案賛成するものでありますが、ただ我々がこの法案審議に当りましていろいろと意見を取交わし、原案相当の変革を加えましたゆえんのものは、この法案そのものがどうもしつくりしない点がある。三條、四條の條文と、五條條文と照し合せてみまして、非常に何と申しますか、隔靴掻痒の感がある立案になつている。併しこれは現段階においてこの程度以上に進み得ないという実情を提案者からも縷々お述べになりましたので、我々はこの程度において本案賛成するものでありますが、他日その現在までの障害になつたものは解消する機会がありますならば、これはもう少しはつきり改正なり何なりの方法をとることが最も必要ではないかと考えるのであります。先ほど私がお尋ねいたしましたこの生産過剰に対するコントロールにいたしましても、成るほど計画生産において勧告をするということができますが、その勧告を聞かなかつたらどうするかというようなことについては、何らの制裁もないわけであります。これでは勧告にとどまるのであつて実質的には効果が非常に薄い。ただ金融をするかせんかの問題だけになるのでありますので、将来そういつた、現段階において直ちにこの問題は必要ではないと思いますが、将来この法律の形を整える上におきましても、実質をはつきりさせる上においても、さようなことを将来考える必要があると思いますので、かようなことを将来考えるものといたしましてこの法案に私は賛成するものであります。
  49. 木下辰雄

    委員長木下辰雄君) 青山君の御意見に対しては、委員長責任を持つてその旨、安本長官にお伝えいたします。
  50. 青山正一

    青山正一君 よろしうございます。
  51. 木下辰雄

    委員長木下辰雄君) ほかに御意見ございませんか。  それでは討論は盡きたものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  52. 木下辰雄

    委員長木下辰雄君) それではこれより採決に移ります。本法案原案通り賛成の諸君は挙手を願います。    〔賛成者挙手
  53. 木下辰雄

    委員長木下辰雄君) 全会一致を以て本法案原案通り可決すべきものと決定いたしました。  なお本会議における委員長口頭報告内容は、本院規則第百四條によりまして、あらかじめ多数意見者承認を経なければならないことになつておりますが、これは委員長において、本案内容、本委員会における質疑応答要旨討論要旨及び表決の結果を報告することとして、御承認願うことに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  54. 木下辰雄

    委員長木下辰雄君) 御異議ないと認めます。  それから本院規則第七十二條によりまして、委員長が議院に提出する報告書につき、多数意見者署名を附することになつておりまするので、本案を可とせられたかたは順次御署名を願います。  多数意見者署名     松浦 清一  青山 正一     秋山俊一郎  入交 太藏   —————————————
  55. 木下辰雄

    委員長木下辰雄君) ちよつと懇談会に移ります。速記をとめて下さい。    〔速記中止
  56. 木下辰雄

    委員長木下辰雄君) 速記を始めて下さい。ちよつとお諮りいたします。この前の委員会において御相談いたしたいと思つておりましたが、議員派遣の件でございます。現在経費が三名ならば五日間、四名ならば四日間、五名ならば三日間の旅費が残つております。それで今緊急に調査すべき事項が多々ありますので、この際、本会議に支障がない程度において御調査をやることが至当じやないかと思います。それで私の案といたしましては、第一案は、兵庫県と和歌山県、これは小型底曳の整理の状況、並びに漁業権の再配分によるその後の状況視察ということにいたしまして、現在かかつておりまする小型底曳措置法案審議に資したいと思います。  第二案は、静岡県の燒津、神奈川県の小田原又は三崎におきまして、漁港の修築の状況等を視察いたしたいと、かように思います。第一案か、第二案か、第一案ならば、四名四日、第二案ならば、五名三日、こういたしたいと思いますが、如何いたしましようか。
  57. 松浦清一

    松浦清一君 第一案賛成
  58. 秋山俊一郎

    秋山俊一郎君 第二案賛成
  59. 木下辰雄

    委員長木下辰雄君) それではちよつと速記をとめて下さい。    〔速記中止
  60. 木下辰雄

    委員長木下辰雄君) 速記を始めて干さい。議員派遣の件は、第一班、第二班に分けまして、第一班は兵庫、和歌山、三月中に四日間、それから第二班は、秋山君と私、これは三月中に三日間です。かようにいたしたいと思います。御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  61. 木下辰雄

    委員長木下辰雄君) 御異議ないものと認めます。なお日にちその他に対しましてはお互いに十分打合せて適当な日を決定いたして御通知を願います。  本日はこれを以て散会いたします。    午後二時五十七分散会