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木下源吾君 それではちよつと御
報告申上げます。十四日に立ちまして、十五日
兵庫県の
柏原町をきつかけに七月二十一日の
山口県
徳山市を最終として、その間
京都府の一部、
鳥取の全部、
島根、そういうように
調査をして参りました。今回の
調査で著しく
感じたことは、従来この
地方は非常に
地域給に関する限り
一般の関心がですね、低くかつた。こういうようにまあ感ぜられました。そして大体私
どもも非常に驚いたことは、民度が非常に高い。民度と言うていいか、開けておる。古い歴史がある。そうして
物価等についても、何ら
中央と変らない。
生活必需物資の大部分は、むしろ
中央よりも高い。
従つてですね、
公務員の
生活は非常に窮乏しておる。
従つて公務員が
地域給の、
地域として又
支給率の
引上げに関しては、命がけの
要望をしておる。こういうのは各地で見られたし、又我々の周辺に集ま
つて来ます町の
理事者並びに直接
受給者の人々の熱心な
陳情は、曾て我々が経験したことのないほど熱心であつた。こういうことを先ず申上げまして、以下その
地方の
状況を逐次申上げます。
先ず
兵庫県の
柏原町に参りました。ここは
一般には余り知られておらない所のようでありますが、
大阪から
福知山に行くあの線での有力な町で、そうして
隣接にはすぐ
大阪府があります。
大阪府はすでに御
承知の
通り、府内各
町村殆んど全部が
地域指定地にな
つておる。殊に
大阪府の市は、大
部分最高の五
級地にな
つてお
つて、
隣接している
池田とか、そういうような所も五
級地にな
つておる。又
附近の篠山町、これもすでに二
級地にな
つておる。然るにそれよりももつと
公務員の
生活条件が悪い。
柏原町、これはまだ
一級地であるということは、
隣接の比較の上からも妥当ではないのみならず、
物価の点においても、環境の点においても、そういうように考えられる所でありました。この所では而も非常に謙虚で、二
級地に
是非一つ引上げてくれと、こういう
要望でした。次に
福知山でありますが、ここでは
参議院の修正が行われたのだが、とにかく
舞鶴市と同等にしてもらいたい。これはまああの辺の
中心都市でありまして、
京都との
関係その他から、
要望は妥当であると我我は考えたのですが、
福知山から綾部、
舞鶴に参りまして、一層その感を深くしたわけであります。そこでいわゆる丹後の有名な夫の橋立のある宮津町でありましたが、ここへ最後に泊りましたけれ
ども、ここでいろいろの
附近の
事情を聞くことができまして、曾てはこの
附近が古い歴史を持
つており、そうして今日まで余り強い、こういう
要望のなかつたということは、環境が非常に不便だ。
中央の
方面の
政治情勢成り行き等には、非常に敏感に反映しないというような傾きがあつた。与謝郡の宮津町、由良、吉津、加悦、岩滝、神崎、府中町、
栗田等々の
理事者も皆集まりまして、ここでは少くとも最低の線でもよろしいから、この機会に
是非一つ地域指定をしてもらいたいという切な
要望でありました。中郡の峯山町、大宮町、吉原村、竹野郡の網野町、それから
間人町、それから熊野郡の
久美浜、
鉄道沿線で大体の
状況が見られましたが、
汽車の中にこれらの
理事者や又
受給者の代表が
汽車に乗
つて具さに
説明を聞くことができたのであります。而も
京都との
経済交流は密接でありまして、そうして今日での
生活状態は、
物価等は
京都と何ら変りがない。殊に網野町だとか或いは
久美浜というのは、
機業関係がいわゆる
丹後ちりめんの優秀な
生産地であるというような
関係で、
公務員の
給与は非常に不
均衡であります。
民間給与との不
均衡、これを
是非地域給によ
つて何とか
一つ救済してもらいたいという切なる願いでありました。この
地方、
京都府に関するところとそれからその次の
豊岡市にも下りましたが、
豊岡市は
兵庫県であります。ここも我々が想像以上な市でありまして、やはりこれもいわゆる
裏日本と言いますか、そういう
関係上、
一般には余り知られておらんようでありますが、ここらも
相当要望がありますし、我々も又今日の
状態は不
均衡だということを考えさせられたわけであります。このところまでは
委員長も非公式に同行せられまして、いろいろ
委員長は
京都出身でありますので、便宜も図
つて頂きました。
調査上の便宜並びにその
附近の
模様等も
調査に非常に便を期するところがあつたことを併せて御
報告しておきます。
なお
福知山の周辺でありますが、北桑田郡の周山、それから船井郡の園部、八木町、何鹿郡と言いますか、何と言う字を書いて鹿、豊里村、佐賀村、中郡の峰山町、竹野郡、それから下六人部村、これは例の芦田さんの出身の村だそうであります。すぐ
福知山の
隣接であります大江町、加佐郡の大江町、加悦町、岩滝町、吉津村、栗田村、こういうようなところは、いわゆるその
都市周辺という
一つの
條件に、やはり
條件上他においては、大体
地域給が
指定され、或いは又その中心の大
都市に比較して相応の
支給率を蒙
つておるのでありますが、この辺は非常に等閑に附されておるという傾きが顕著でありました。
次は
鳥取でありますが、
鳥取県は六月の十六、七、八日の三日間に
亘つて調査をしました。元来私
どもは、
鳥取県というところは
海岸線が非常に直線で、何か砂浜で非常に荒廃しておるように
感じてお
つたのですが、行
つて見ますと、なかなかそういうところではないのです。やはり天下の風光明媚のようなところがたくさんある。ただ行く途中には、
豊岡から
鳥取までの間に
大小トンネルが二十幾つもあるというようなところで、そこの私の予想は全く裏切られた。
従つてこの
海岸線も非常にいいところです。こういうようなまあ第一に見た
感じから、古くから開けておるだけあ
つて、開けた相当なところだと、こういう
感じを持ちました。
鳥取市でありますが、例の大火によ
つて非常な損害を受けたのですが、非常に皆努力して復興しております。併しながら外見はそうであ
つても、やはり
公務員の一人々々について見れば、この大火が
公務員に及ぼした影響は甚大のようであります。
従つて今日の
給与においての苦しみは予想以上であ
つて、ここでの
要望は熾烈なものであります。とにかくにも従来あのくらいの
都市で
一級地よりも
支給を受けておらないということそれ自体が、もう根本的に私
どもの責任だというように痛感しました。行きましたのは
鳥取市を
調査し、次に八頭郡、それから
郡家町と行きました。それから若桜町、
郡家は何々郡の郡、家は家です。あの辺の町村は、今の
間人と書いて、
間人と読んだり、これはもう非常にむずかしい。それから智頭町、これらは非常に不便なとこもであります。
鳥取市から十里もいわゆる山のほうへ入り、そうして大体郡役所ですね、
郡家町などは、
地方事務所の
所在地であります。智頭町もそうであります。で、これはもう概して皆そうでありますが、こういうところは、特にこの
県職員の
人事行政に非常な支障がある。何とも有能な人を進んで積極的にや
つてもらおうというようなことは考えられない。こういうような
状態で若桜町というのは、
中田参議院議員のところです。よくも今までこんなことにな
つておつたかと思うほどで、大体この辺は山の奥なもんですから、非常に淳朴なんですね。こういう
関係があ
つて、進んでこういうことを要求するというような傾向はないのですね。それなりに見捨てておるというような
状態で、我々全体の
均衡の上から、こういうところこそ第一番に私
どもは注意をしなければいけんじやないかというふうに考えさせられました。いずれもこのような町は町としても古いし、整備もされておりますし、そうして
経済状態も他の
都市とちつとも変りません。
物価も相当に高いような
状況であります。
それから第二日目には気高郡浜村町というところに参りました。ここには温泉がございます。そして
観光関係職員も相当おります。これはあの
附近で当然
地域給指定をしてもらわなければならんところです。次に
上井町というのがありますが、これはその奥に
倉吉町というところがありますが、これは例の
三朝温泉というのがすぐ脇にある。これは有名な温泉だそうです。この
倉吉町はすでに
一級の
指定を受けております。
従つて上井町も受けておる。ところがこの
倉吉、
上井というのは、殆んどくつ付いておるのです。市と同じなんです。そこでこの辺で、先ず田圃も大分いいようだから米の値段を聞いたら、驚くなかれ百五十円やはりするのです。ですから、ここは
一つ率を
引上げてもらいたい。こういう
要望です。概括して
一級にな
つておるところの
要望は、
鳥取県の
状態などは、全体として私は
引上げてくれというのは内輪の要求で、特に
一級を二級にしてくれという
一つの有力ななには、こういうところです。
鉄道職員ですね、
鉄道職員が、
鉄道の
つまり給与体系が独自の体系であるのですが、
一級では、この
鉄道職員が
指定を受けたところでも、
支給を受けられないのですね。
鉄道は頭で五分を、
つまり低くな
つておるのです。
公務員は最高二割五分、国鉄は最高二割とな
つている。上のほうから削
つて支給しないのならいいけれ
ども、五分と
指定されても、それは無給にな
つてしまうのです。こういうわけで、国鉄は勿論
団交権があるのであるけれ
ども、大体そういうむずかしいことは
地方ではわかりません。ただいきなり
公務員で、国鉄はそれに準じてお
つて、学校の先生も、役場の吏員も、皆
月給取りが五分ずつもら
つておるのに我々は一銭もあたらんと、こういうわけです。これは概してあの
地方の
一級地のところにおる
人たちの声であります。そこで、大体今の
一級地を二
級地にしてくれというふうに、それだけではありませんが、当然
倉吉町のごときは、
上井町と一緒の、
一つのような町で、相当
都市的な様相を呈しており、
従つて要望は妥当であると私
どもは考えております。
次は
米子であります。これは又従来
一級地でした。これなどは、私は
間違つておつたというよりほかに答弁のしようがないじやないかというように考えます。最近あの
米子の郊外に、
日本パルプの大
工場ができて何千という
労働者が昨年来から入
つておる。今暫くで完成するというようなところでありますが、これらの
労働者の
給与、それからそういう急激に勃興して参りましたので、非常にこの
方面に対する
生活上の圧迫が来ておる。
公務員のベースでは非常に困る。これはもう当然考えられることでありまして、ここでは
国家公務員、
地方公務員、又
公共企業体の
職員が六千人近くの人がある。非常に
給与が安く、そしてよそに比較して
勤務地手当の
支給率の低いことを歎いております。今
米子のすぐ川一本を隔てて
日本パルプの
工場ができておる。その
附近は、
米子と何ら変らない
経済状態で、むしろ今言うように日パの
工場は、十何億の
工場です。それがために極度に
公務員の
生活が圧迫されておるという村が五つとか六つあります。それはあとで申上げます。そこで次にはその奥の根雨町、ここは
米子から山奥に六理か七里あります。これは岡山の方へも行くのですが、勿論
地方事務所があるところです。ここのところに行
つて見ました。ここでの
皆さんの
級地の
要望は、言語に絶するくらいで、未だ
曾つてそういうことに
調査にも来てくれたことはなし、そうして又このことによ
つて、現在の
公務員が幾分でも救われるという、この恩恵に浴したいという熱望は、私が行つたときに
米子でも大体そうでしたが、根雨ではあの町で五百人くらい
集つて、この
調査に行くことを聞いて皆
集つて来ておりました。それほど熱心に
要望しております。なおその隣に黒坂町というのがあります。これも根雨と同一な
地区でありまして、ここでも切実な
要望がありました。その次にはこれは又一驚したのですが
米子の港湾にな
つておるのですが、それが砂浜が幅員四キロぐらいですが、長さがあれは二十キロもありますかな、そういうところなんです。丁度いわゆる
半島、その
半島に
大篠津、元の
飛行場があるところですが、これは日本一の人口の密度、私はそういうことをちよつと聞いたのですけれ
ども、実際行
つて見るまでには想像つかなかつた。殆んどいわゆる幅四キロ、長さ二十キロくらいのところが人家の密集です。そこで村々に分れております。むしろ私は、
米子に競合するかしないかのところだと思います。ここには有名な元の海軍の
飛行場で、今は基地にな
つております。いわゆる
パンパン、これは
パンパンとは言いませんね。あちらではおかいこさん、これは大体そういうふうに呼称しておりますが、この
人たちのいわゆる
朝鮮動乱による
経済の
つまり変動も、非常なそうです。この一番突端はいわゆる
島根県の大
半島の腹部へ刺さるようにな
つております。この突端が貿易港、これはいわゆる
裏日本の
舞鶴といつたような、
つまり貿易港のうちの指折りに数えられる境港、これは大貿易港の様相を呈して、漁船と汽船、
附近を通う船が密集しております。
従つてこの
附近は、いわゆる海運による、又一方においては
駐留軍関係、
飛行場関係のこの
大篠津は
指定になりまして
一級か何かにな
つたのですが、これは何ら
米子と区別をつけるところではない、全く
砂丘地帯だというような所ですが、この所には、綿が値打ちがあるときには綿を全部栽培をするとか、或いは何がいい、とにかく
生活力が相当旺勢なようでありますが、最近の
状況は、今申上げたような特殊的な
経済の変動、
経済状況又港等の
関係で、一見して
公務員の
生活は圧迫されておるということが明かにわかりました。
以上のようでありますが、この砂丘の
半島には村が、いわゆる西伯郡の
弓浜地区というのです。ここでは
先般来境、中浜、
大篠津というのは、
一級に
指定になりましたけれ
ども、その他の村々は無級、何もついてはおりません。境或いは
米子は、
先ほど申上げたように
一級地でありますが、これは何とした
つて当然
引上げられるべきで、これは全国の枢要な所と比較して当然
引上ぐべきだ。そうすればこの
米子と同一或いはそれ以上であると、この
弓浜地帯はこういうふうに私
どもは見て参りました。このここらの
弓浜地区の村を具体的に今言いますと、夜見村、富益村、和田村、余子村、上道、それから
大篠津、中浜、外の江、渡、境、これがいわゆる
弓浜地区の町村です。だがこのうちで、
先ほども言いますように
大篠津、中浜、
上道等が、
一級に辛うじて
指定されたようなわけでありますが、これらも含めて、これは全部
米子と何ら遜色ない、変るところがない。こういうように私は見て参つたわけであります。なおこの
鳥取県の屈指の漁港町であるところの東伯郡の赤崎町、これらも当然
均衡のとれた
地域給をつけてやらなければならんところと考えました。私は
鳥取県を先ず見まして、只今申上げたような所を取上げても、なお
隣接の
京都にも及ばない。なお
京都は
大阪に及ばない。こういうような
状況ではないか。殊に
兵庫県の奥地、
福知山附近並びに
兵庫県の日本海に面した
方面、これは殆んど顧みられておらないと言うても過言ではないというふうに考えたわけであります。
次に
島根県でありますが、先ず
鳥取県から県境を越えまして、いきなり例の有名な
安来節の産地、
安来町というのがあります。これは
経済圏は、
米子とわずか二十分です。二十分のところで全部がその
向い側に細長く見える
弓浜地区と
関係があります。こちらには
米子と二十分であり、そうしてそこには大きな
工場が相当あります。又非常に水郷とでもいいますか、水の景色のいいところで、その町並からい
つて実に立派な街でありますが、然るにその
安来町は
地域給がついておらない。私は
汽車で
通つたのでありますが、ここの
理事者ですか、数名の人がどこで聞いたか、私の
汽車へ飛び乗
つて参りまして、一々
汽車から指呼して
説明をし、
経済の
状況等を話されましたが、
工場がたくさんあるために、野菜は海の
向い側の
弓浜地区からというようなことで、又その
附近には米もとれません。非常に
経済的には物の高い、こういう所で、これは今まで
地域給の
指定がないというのは、何としても間違いだという
感じを私は持つたわけであります。そうしてこの
安来の奥に、ここは相当
木材衆が……
鳥取もそうでありますが、木材の産地であります広瀬という町がありますが、これも
安来に劣らない
状況の所だということを県に参りましたところが
説明があり、広瀬町の
理事者も又出て参りまして何しておりましたが、
安来、広瀬というのは、これは是非とも
地域給の
指定をしてもらいたいという願いでありました。現在
島根県では松江市、出雲市、今市、それから浜田、美濃郡の益田、那賀郡の江津、これは現行
一級に辛うじてな
つているのですが、松江の
県庁所在地の
一級、これは甚だもう不自然なものです。これはなんのために一体どこから割出して、あそこが
一級なのか、
米産地でもないのです。やはり米はここでも聞いたら、やはり百五十円くらいです。そうして今市、浜田も私は下りて調べました。他のところであるならば、これらの
都市は優に三
級地だろうというように考えられました。それから美濃郡の益田町は、私は一泊いたしましたが、ここは町でありますけれ
ども、
附近の
隣接村を合併して来て、もうすぐ市になる。こういうように
言つておりましたが、江津町もいずれもこれらは当然よそと比較いたしまして、
一級地に据えて置くということは、不
均衡も甚だしいということを皆が
言つておりましたし、私もそういうように
感じました。この県においての
要望は、大原郡の大東町、飯石郡の掛合町、それから同じく三刀屋町、仁多郡の横田町、八束郡の美保関町、それから宍道、その他八東郡の宍道町、簸川郡の平田、これらの町は、せめて
一級地を
指定してもらいたいという
要望であります。まだそのほかに大原郡の木次町、安濃郡の大田町、邑智郡の川本町、鹿足郡
津和田町、簸川郡大社町、それから周吉郡西郷町、仁田郡の三成町、こういう町は
一級地をせめて
要望しておるというようなわけであります。
次は
山口県でありますが、
山口県は御
承知の
通り、下関市が五
級地であります。然るに、四
級地はありません。宇部、
小野田が三
級地であります。
山口、
徳山、岩国、防府、下松、厚狭郡、小郡、富田町、福川町、こういつたものが三
級地にな
つておりますが、先ず宇部、
小野田は
皆さん御
承知の
通りであります。
山口市と
徳山市、宇部と
小野田は四級を
要望しております。
山口、
徳山は少くも三級にしてもらいたい。特に
山口市は、下関が五級の
関係もあり、
県庁所在地でもあり、小郡を加えてこれは何としても
県庁所在地の体面といいますか、正そういう
関係もあり、
山口はこの際無理を言わず三級だけは何とかしてくれ。こういう
要望です。そこで厚狭郡の厚狭町というところでありますが、これは
日本火薬が、
日本火薬の
工場の町と
言つても過言ではない。
民間給与はすでに
日本火薬というのがあ
つて、
公務員給与とはいつでも比較がわかるわけでありますが、
工業都市であ
つて、これは三級であります。小郡は
先ほど申上げた
山口ともう同じでありまして、これは三級、厚狭郡、
山口、
徳山、岩国、防府は是非三級にしてもらいたい。こういう
要望であります。
光市と萩でありますが、それから柳井町、大内村、船木町、このうちでこれは全郡
一級でありますが、下関を五級とし、只今申上げたような
均衡をして行けば当然光市、萩市、柳井、大内、船木という町村は二級にしてもらわなければならない。萩市はもうすでに御
承知の
通り、伊藤博文公を初め、日本の名士の出ておるところです。現在では閣僚も出ており、いろいろ古い町、市であります。何せ現在
一級より受取らないので、三級を
要望すると
言つても無理であろうから、この際は
均衡上不満足であるが、
一級だけ上げてくれ。こういう
要望であります。
なおそのほかのところで、
山口県では先般内日村というのが、これは下関のすぐくつついたところで、而も下関の水道の貯水池であります。水源地であります。
経済的には何も下関とは変らん。ただ村という行政区域が変つたというだけで、先般これは
一級の
指定が認められたわけでありますが、なおこれとくつついて、下関とくつついておる村に菊川村というのと豊東村というのがある。これはどうしても、この山村は下関と同一の取扱いをしてもらわなければ
生活実態において困る。こういう
要望であります。併しながら今日までの
関係上ー挙にそういうわけにも行かない
事情であります。何らかの
事情があるならば、せめて豊東、菊川村、生雲村と同じに
一級にこの際直ちにして頂きたい。そうでないと、いろいろ人事交流から、その他の面で非常な支障があるということを切実に
要望されておりました。阿武郡の生雲村、吉敷郡の大道村、同じく鋳銭司村、厚狭郡の玉喜村、豊浦郡の豊田前村、大津郡の通村、厚狭郡の二俣瀬村、玖珂郡の鳴門村、熊毛郡の佐賀村、阿武郡の江崎町、阿武郡の須佐町、豊浦郡の同じく川棚村、同じく豊西村、玖珂郡の神代村、これらの町村はせめて
一級の
指定を希望する、要請するということであります。
鳥取県は、あの狭隘な
地域に人口六十万、そして実際を見ると耕地がその一割五分乃至二割ぐらいしかありません。あとは山又山。
島根県はそれよりは若干大きいのでありますが、なお人口が百数十万、百万以上ですね。
山口県に至
つてはあの狭隘な
地域に、人口百六十万という密度であります。でありますから、村、町というようなことを只今申しましたけれ
ども、実際に
言つて山岳地帯を除いたいわゆる平地の部分と
海岸線の
状態を見れば、
工場又
工場、殆んど連権の
状況でありまして、
山口県のごときは
鳥取県の場合と同じぐ相当他との比較において考えなければならんのじやないかと、こういうふうに見て参つた次第であります。
私は以上御
報告申上げまして、詳細は文書ということを省きます。只今申上げました
速記を直ちに
一つ報告にそのままして頂きたい。以上を以て私の十四日から三十二日までの
報告を終りますが、最後にこれら
関係県当局並びにその他の町村で絶大な協力をしてくれた人々に深甚の謝意を表する。こういうように申上げて
報告を終る次第であります。
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