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1952-03-15 第13回国会 参議院 人事委員会 第8号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十七年三月十五日(土曜日)    午前十時五十八分開会   —————————————   委員の異動 三月十四日委員加藤武徳君辞任につ き、その補欠として北村一男君を議長 において指名した。   —————————————  出席者は左の通り。    理事            千葉  信君    委員            溝口 三郎君            木下 源吾君            森崎  隆君            紅露 みつ君   政府委員    内閣官房長官 菅野 義丸君    人事院事務総局    給與局長    瀧本 忠男君   事務局側    常任委員会専門    員       川島 孝彦君    常任委員会専門    員       熊埜御堂定君   説明員    地方自治庁公務    員課長     佐久間 彊君   —————————————   本日の会議に付した事件 ○一般職職員給與に関する法律の  一部を改正する法律案内閣提出)  (衆議院送付)   —————————————
  2. 千葉信

    理事千葉信君) それでは只今より人事委員会を開催いたします。議題は一般職職員給與に関する法律の一部を改正する法律案でございます。今御出席になられておりまする政府委員菅野長官並びに人事院給與局長及び研究課長、それから後ほど自治庁のほうから取りあえず公務員課長がお見えになるそうでございます。御質問のあるかたは順次御発言を願います。ちよつと速記をとめて。    〔速記中止
  3. 千葉信

    理事千葉信君) 速記を始めて。
  4. 木下源吾

    木下源吾君 ちよつとお伺いしますが、官署指定いろいろ準備をされていることでしようが、相当調査は進んでおりますか。
  5. 瀧本忠男

    政府委員瀧本忠男君) 官署指定については、これは今回人事院勧告いたしました地域が、只今政府法律案といたしましてそのまま地域は変更なしに格上げ並びに新らしく追加指定になつておるわけでございますが、こういう問題が起きて参りますれば、やはりその地域に隣接しておるような官署で必要があるものは受けるということでありますから、その点につきましては目下各省側に照会を発しまして必要の官署というものの希望を申出てもらうということをやつておりまして、或る程度資料もまとつておりまするが、併しこれは希望は非常に多いのです。それから文官署も我々の基準をそのまま参考にされて、例えば二キロ以内というようなことでなしに相当広範囲に亘つて官署を挙げておられるようであります。併し我々といたしますれば無制限に官署指定という方法を利用できるわけではございません。これは飽くまでも我々の勧告いたしました地域引上げ並びに新らしい指定ということに伴いまして、それとバランス上必要なものだけをやるということでありますから、これ又選択をする必要があるわけでございます。現在のところ各省側から相当の希望意見等も相当出ております。又各省側のみならずいろいろな方面から希望等も出ております。我々自身といたしましても官署指定する必要があるというようなものはそれぞれ整備いたしまして、現在の段階では研究を進めておるというところでございます。
  6. 木下源吾

    木下源吾君 この間の前のお話ではできるだけ四月一日からやれるようにしたいという御希望のようでしたが、やはりその点は変りませんか。
  7. 瀧本忠男

    政府委員瀧本忠男君) 四月一日からというふうに申上げたか、ちよつとその点わかりませんが、今回の法律案が施行されまする時、同時にやりたいということで準備を進めております。
  8. 木下源吾

    木下源吾君 官房長官にお聴きしたいのでありますが、これは国鉄地域給のことですが、この間大蔵当局にいろいろ質してみたのですけれども、今度の地域給改正、そうして国家公務員適用される場合、地方公務員の場合、専売の場合等は予算上大体見通しがついておる。ところが国鉄の場合は給與総額の中で総裁の権限でやることであろうというようなことを言われて、今やはり国鉄労働組合の今度の地域給関係当事者はいろいろどうなるであろうかという心配をしておるわけなんです。そこで御承知通り国鉄の場合の予算は最終的にはやはり政府関係を持つておるので、殊に従来のいきさつから考えましても、国家公務員給與法改正の場合などは、今まで関係方面でも財政方面餘裕がなければなかなかできなかつたのですな。かれこれ考えて見まするに、政府が提案される場合には私は一応国鉄の場合でも表面上はともかくも、これは国家公務員に準じて実施できるんだというようなめどがついておやりになつたのだと思うのです。そういう点について政府のほうの御説明を願いたいと、こう思うのです。
  9. 菅野義丸

    政府委員菅野義丸君) 日本国有鉄道は御承知通り公共企業体になつておりまして、この一般職に関する給與法律は直接には適用がございませんのであります。実際におきましても、一応公務員給與というものは一つ考え要素にはなつておりますが、国鉄法から言いましても必ずしも公務員と同じ給與は、法律的にもやる必要はございませんし、又実際においても大分変つた方式をやつております。例えば地域給等につきましても、でき得る限り本給に勤務地手当要素をとり入れたものを作つておりまして、一般公務員とは変つておるようなやり方をやつております。併しながら今回の人事院意見提出によりまして、新らしく地域給を支給すべき地域に入つたところ、或いは従来の地域給の格が上つたところ等は、当然これは国鉄としても考慮したければならない性質のものでございます。そこで予算関係におきましては、日本国有鉄道法では給與総額を超えて支出してはいけないというような大きな制限がございますので、若しこれを全面的に一般職職員と同様な方法で以てやるということになりますと、どうしても予算を変えなければならんということになるわけでございます。併しながら私も詳しいことは存じませんが、私どもで聞いている限りにおきましては、現在進んでおりますところの人員整理が、非常に予定よりか希望者が多く出て参ります。殊に高給者がやめるという率が比較的多いのでありまして、この三月末までに退職する人の実際を見まして、恐らく今のところで推定するところによりますと、平均給というものが下るのではないか、そうしますと予算の積算の基礎になつておりまするところの平均というものが下りました場合には、給與総額は変えなくても地域給等に廻される財政上の餘裕が、財源的に餘裕が出てくるわけでございます。こういうところを見合せて、今回の人事院意見をどの程度とり入れるかということについて国鉄当局で以て考究中である。こういうふうに聞いておるのでございます。只今の御質問のこの法律を出すときに、国鉄に対しては果して予算上これが実施できるという見込でやつたかどうかという点につきましては、国鉄は直接この法律適用を受けないものでございますから、今申しましたように予算上当然実施できるということにはなつておりませんが、これは国鉄当局のほうの考え方によつてこの趣旨をとり入れることは、予算さえできればちつとも差支えないことでありますし、又それは国鉄当局の自由に任されておることでありまするので、その点は、この法律を直接適用という見通しをつけてという意味ではございませんが、政府といたしましては、この一般職のこの法律改正趣旨を十分に取入れてもらいたいという希望と共に、又国鉄のほうでも、そういうように予算をうまく使うという前提の下に提出したような次第でありまして、結論といたしましては四月一日からということは、私ははつきり聞いておりませんが、いずれにいたしましても国家公務員と同様の趣旨を十分に取入れるということについて目下予算等について検討中であるというふうに聞いております。
  10. 木下源吾

    木下源吾君 ではまだ一点お伺いしますが、国家公務員の場合の予算財源指置については、人件費不足の場合にはほかの流用でもやり得るのだと、こういうようにまあ聞いておりますが、国鉄の場合は給與予算総額で、縛られればですね、国家公務員とし統一しなければいかんのじやないか、こういうように考えるわけです。こういう点については国鉄のほうでは何かゆとりのあるように政府のほうでは考えておるのかどうか、その辺を一つ
  11. 菅野義丸

    政府委員菅野義丸君) 給與総額法律上縛られておるのでありますが、その中のやり繰り等につきましては、これは国鉄当局が最善と思う方法をとり得るのでございまして、先ほど申上げましたようにこの人員整理等のために平均給が若し下りますれば、それだけの財源は浮いて来るわけでございまして、どうしてもその給與総額が足りないというような場合には、又この予算補正とか何とかということを考えなければならんと思いますが、今のところはまだそういうふうな結論を出しておるということには聞いておらないのでございます。
  12. 木下源吾

    木下源吾君 私のお尋ねしておるのは、国家公務員の場合は人件費予算で足らん場合には、ほかの費目流用しても、今度の場合はこれを実施すると、こういう答辯であつたのです。ところが国鉄の場合は、人件費だけならば今言うように人員整理画予算が浮いて来るから、若し足らん場合に他の費目から流用するというようなことはですな、今の場合には許されんわけです。けれども今の国家公務員の場合は、只今申上げたような方法をしても、何とか実施するのだと、こういうことですから、やはり国鉄もそれにならつてやり得るようなことを考えておらんかというようなことをお伺いしておるわけです。
  13. 菅野義丸

    政府委員菅野義丸君) 御質問趣旨を取り違えまして申訳ございません。そのことは確かに一般国家公務員との振旨いから言うと、何というか、おかしうございますが、これは何といたしましても日本国有鉄道法はつきりときめられておるものでありまして、予算総則に掲げてあるところの給與総額を超えて給與を出してはならないという明文がありまして、これは他の物件費とか何かのほうから流用ということは一切許されないところでございます。従つてどうしても足りない場合には、予算補正して予算総則給與総額を変えなければならんということになるわけでございます。
  14. 木下源吾

    木下源吾君 政府のほうへはこれでよろしいのです。
  15. 千葉信

    理事千葉信君) それでは菅野長官に私のほうからお尋ねします。御承知通り地域給改訂の問題については相当各地方とも重大な関心を持つていろいろと請願、陳情等があつたわけでありますが、勿論これは政府のほうに対しても人事院のほうに対しても同様に運動が行われましたけれども、併し実際に人事院から勧告されるまでは私ども従来事前に人事院がどの程度勧告をするかというようなことについては全然洩れておらないし、又洩れてはならないというように考えておつたわけであります。ただ併し御承知通りこと地域給の問題に関しては、他の給與引上勧告をいささか趣きを異にしておりまして、政府のほうの態度としては、若し人事院から地域給に関する勧告が行われれば、その内容等級別決定等も含んで、その内容等について人事院研究調査しておる態度なり、若しくは又そのスタツフの状態から見て、その人事院の出された勧告に対しては容易にその内容を変更するとか、或いは予算上の理由に基いて勧告自体の意更を加えて国会政府が提案するというようなことはあり得ないということが、これ又前にも岡崎官房長官からそういう趣旨の御答辨がありました。従つてこれはそういう地域給の特殊な條件から考えて、他の人事院が行う給與引上げ等勧告といささか趣きを異にしておるという立場から、人事院地域給に関する勧告を行う以前に、予算関係等について政府折衝するという態度を黙認するという考え方を持つてつたわけでございます。そうして又人事院の本委員会に対する答辨におきましても、明らかに勧告以前に政府とこれらの点について折衝行なつたという答辨があつたわけでございます。私はそういう折衝をすでに行なつたことについて、かれこれ政府に対しても人事院に対しても非難の気持も又不服も持つておりません。成る程度これは止むを得ない措置として私ども承服しております。ところがここに私どもどうしても遺憾に堪えない問題がある。そうしてこの際政府のほうからはつきりと御答辯つておきたいと思うことは、これはあえて私どもは、例えば人事院なり政府というように個別的にこの問題について御質問申上げるのでは赴くして、政府としての立場からの御答辯をお願いするわけですが、私どもが折角そういう態度を以て終始して来たのに、その人事院政府とが折衝しておる経過の中で、つまりまだ勧告が発表される以前にその内客が相当広汎に洩れております。これは私ども人事院が洩らしたとか、或いは又総理府のほうで洩らしたということについては、この際私は別に究明するつもりはございません。併しいずれにしても人事院勧告する以前に載る地方限つては特に明確に洩れてみたり、或いは又具体的に何級地指定することにきまつたとか、或いは級地指定に包含されたとか、そういう具体的な内客が人事院が発表する以前に相当広汎にその内容暴露されております。而もその暴露状態はこれはあえて政府ばかりではなくして、実際に或る政党のごときは、実際にもう発表以前に地方に電報でその内容を報道してみたり、それから又極端な場合には政府の相当責任ある立場に立つておる人が、具体的にその内容を、局部的ではございますけれども、発表しておるというような状態がございます。まあ私はその点についてあえてここでそのお名前を申上げたり、暴露内容等についてはことさらにこれを剔抉するつもりはございませんけれども、併し少くともそういう内容が洩れたということの原因は、人事院政府予算上の理由から折衝しておる経過の中で洩れたというふうに私どもは確認せざるを得ません。そういう点についてこの際人事院政府との交渉がどういうふうに行われたか、そうして又実際にそういう漏洩するような点が若しあつたとすれば、これは私はこの問題を究明することに目的を持つているのではなくて、こういう問題が自然に漏洩したり、それから又殊更にそういう内容を早く察知して、それを政争の具に供するというような頗る見苦しい態度は、将来のこの種の問題の解決のために非常に暗影を投ずる虞れがありはしないか、こういう点からこの際特に官房長官のほうから、どういう状態交渉が行われたか、それから又若しその内容が洩れたとすれば、どういう点が政府として一応考えられるか、その点等についてこの際御答辯を承わりたいと思います。
  16. 菅野義丸

    政府委員菅野義丸君) 只今の御質問の御趣旨通り勤務地手当勧告といいますか、意見はこれは絶対人事院責任を持つて調べておるところを信頼し、又これによらなければこれほどの細かい調査というものは政府の他の部門では絶対にできないものでございますので、一旦意見提出がありました場合におきましては、どうしてもそれをそのまま法律案として国会の御審議に付するよりほかはないのでございまして、従いまして給與の改善のときの勧告のように、予算上の理由で以てこれを多少でもいじるということは事実上不可能でございます。そういう意味合におきまして、人事院のほうから前以て今回の勤務地指定理由があるとか、或いはその方針であるとか、或いは又一つの案ができるたびごとに、どのくらいの概算の予算が要るというようなことにつきましては、連絡はございました。その逋絡は一切内閣を通しまして、直接大蔵省とか、或いは地方自治庁とかそういうところに人事院からはいたしておりません。具体的に申しますると、私のところにそういう連絡がありまして、私はそれを大蔵省なら大蔵省責任ある人に話して、或いは多少の資料は渡したりしたのでございまして、実際の人事院からの連絡も、決してこの普通の事務連絡のように、担当者同士連絡ということはしないのでございます。必ずこの点につきましては、給與局長或いは事務総長から私のところに連絡がありましで、そうして私のところで以て責任ある人に連絡する、こういう経路をとつてつたのでございます。併しながらどういう理由でございまするか、一、二の人がそのうちの一部分のものを知っておつて、或いは現地に知らせたりなんかしたということも私は聞いております。これは私はどこでそういうものが洩れたかということについては、まだ調査をしておりませんが、誠に遺憾であると考えております。政府部内と申しまするか、私のほうで若しとで洩れたとすればこれは誠に申訳ないこある。今後の取扱を更に一層慎重にしなければならんというふうに深く自重の念に驅られておる次第でございます。ただ内閣といたしましては、こういうものの性質上とかく一地方の利害に影響を及ぼすものでございまするので、慎重の上にも慎重な態度をとりまして、具体的に責任ある人に渡すようにしておつたのであります。不幸にして御質疑のような事実があつたというようなことは誠に残念に思います。今後十分注意をいたすつもりでございます。
  17. 千葉信

    理事千葉信君) 只今の御答辯で私は十分了解いたしました。どうか今後にも心配せられる問題でありますから、政府のほうでも十分今後善処されんことを特に私はこの際要望申上げておきます。  それから只今木下委員から御質問のありました事項に関連してですが、国鉄或いは専売等職員に対する地域給の点については、十分只今木下委員に対する御答辯で了解いたしましたけれども、ただここで衆議院の本会議で本法律案が通過いたしました場合に、衆議院田中人事委員長からの国会に対する御報告を見ますと、国鉄或いは専売職員等地域給については、政府からは、政府職員給與政府機関及び民間給與等の標準ともなるので、この間の調整については御趣旨に副うように十分努力したい、こういう報告田中人事委員長からなされておりますが、政府のほうで十分努力をしたいという立場でお考えになつておられる国鉄或いは専売公社職員に対する地域給の問題の調整等は、具体的にはどういうふうにお考えになつておられるか。その点については簡單に附言いたしますと、先ほども答辯がありましたように、国鉄職員等については、地域給の原資が多少一般職職員に比べますと、本俸のほうに流用、これは流用ではないかも知れませんけれども本俸のほうに含まれて支給されるという方法をとつているようでありますが、こういう国鉄当局のほうでとつている方法等について、政府のほうから何らかの意思表示なり、若しくは又一般職職員との間に不均衡な地方が生じて混乱が起ることを防止する必要上から、積極的な意思表示、若しくは調整方法政府としてお講じになるとしたら、その内容はどの程度にお考えになつておられるか、その点の御説明を承わりたい。
  18. 菅野義丸

    政府委員菅野義丸君) 詳しいことは私よく存じませんが、国鉄給與総額の中で以ていろいろ操作をする場合におきましても、これは国鉄だけでできるものと、或いは又大蔵省等協議してできるものと両方あるようでございます。従いまして政府といたしましては、人事院公務員に対する意見提出という事実を、これを公共企業体職員にも及ぼすようなつもりで以て、国鉄当局予算総額の中の操作の場合に協議に乗りたい、こういうふうに考えております。又実際上將来におきまして総額不足というようなことになりますれば、予算改訂とか、或いは補正とかいうことも考えなければならないでありましようが、現在大蔵省或いは政府部内との協議事項になっておりまするものにつきましては、十分国鉄当局と協力してこの趣旨の実現に努めたい、こういうことに考えておる次第でございます。
  19. 千葉信

    理事千葉信君) それからもう一つは、これは菅野さんにお尋ねするのは少し無理かも知れませんけれども、同じく衆議院人事委員長の本会議における報告によりますと、地方公務員給與に関して、今回の地域給改訂に伴う地方公務員地域給所要増加額は約七億円であるが、明二十七年度の平衡交付金で十分賄い得ると思う、政府としては財源の点で地方公務員地域給を制限するというようなことはないと考えるとの答辯があつたのです。こういう報告がなされているのです。これが私どもの了承するところでは、来年度地方平衡交付金というのは、非常に窮屈な千二百五十億円程度のものであるし、前年度の千二百億円に比べますると、たつた五十億円の増加でしかない。そうすると地方公務員給與の水準が或る程度引上げられたという状態、それから又その他の物件費等に非常にたくさんの経費がかかるという状態から言いますと、ここにいわれている平衡交付金で十分賄い得るというのは、何か他にそういう確信ある根拠政府のほうでお持ちになつていて、こういう御答辯をなされているかどうか。その点について御答辯を承わりたいと思います。
  20. 菅野義丸

    政府委員菅野義丸君) 衆議院におきましては、これは大蔵省のほうからお答え申上げましたので、私間違うといけませんから、大蔵省のほうからお答えを頂きたい。
  21. 木下源吾

    木下源吾君 議院中に特高らしいもの、そうして議員の面会者、特に野党、そういうものに注意拂つて、いろく身元調査をするというようなことが行われておる。それは総理府のバツジをつけて衆参両院の周囲におるのだという噂を聞くのですが、それが若し事実とすれば、非常に問題だと思うのです。そういうことが何か政府のほうで……恐らくあるまいと思うのですが、何か根拠がある風説なのか、心当りがありますならばこの際お聞きしたい、こう思うのであります。
  22. 菅野義丸

    政府委員菅野義丸君) 今の御質問は全く私初耳でございまして、全く根拠がございません。いわゆる特高というようなものは、もう敗戦以来禁ぜられておるところでございまして、こういうことをやるはずはございませんが、どういう根拠で以てそういう噂がありますのか、総理府出入章と申しますか、国会出入章は、これは総理府の外局のものは、全部総理府公務員章をつけておるのでございまして、仮に国家地方警察とかというような人たちが入るにしても、やはり総理府公務員章をつけて来るのでございますが、そういうような面会人に対する身元調査とか、或いは情報のために、そのために出入するうということは全然私のほうでは心当りもありませんし、又事実も聞いておりまぜんが、そういう噂がありまするならば眞僞のほどは責任を以て私のほうでも取調べたいと思います。
  23. 木下源吾

    木下源吾君 最近政府の意図と反していろいろ実務のほうにおいて行過ぎのようなことがほかの新聞などにも見えますので、今のようなことがあれば極めて遺憾なことと考えまするので、一つ十分関心を持つて頂きたいと考えます。  それからこれに関連して人事院調査局監査課というのがありますね、この調査はどういうことを……、規則に従って必要なことをやつていられると思いますが、例えば官庁の労働組合あたり交渉というような場合、座り込みというようなそういう特殊なものを特に調べ上げて、ブラツクリストを作つているのだというようなことも風説で聞いておるのですが、まあいろいろ規則従つてやることは別として、最近首切りなどが非常に盛んに行われておるというような時期において、人事院がそれらに加担しておるというような印象を公務員に與えるということが、人事院本来の使命に対しても非常に遺憾だと思うので、そういつた事実の有無を一つ……、これは給與局長にそういうことを聞くことはどうかと思いますけれども、お知りになつている範囲でお答え願いたい。
  24. 瀧本忠男

    政府委員瀧本忠男君) 只今木下委員からの御質問でございますが、この給與関係のことなら責任を以てお答えし得るのでありますが、今までそういう事実につきまして何も存じませんので、私からお答えのしようがございません。
  25. 千葉信

    理事千葉信君) 念のために申し上げますが、建設省の人事課長はまだお見えになつておりませんけれども地方自治庁公務員課長佐久間さんがお見えになつておられますから御質問のあるかたは……。それじや自治庁公務員課長にお尋ねいたします。御承知通り政府のほうでは、二月十二日に人事院のほうから勧告されました地域給勧告そのままの実施ということで今度法律案提出されて参つたのでございます。ところが同時に人事院のこの勧告の実施に間に合うようにして、近く官署指定の措置をとるという方針も一応現在明らかにされております。人事院の方針としては、当然これは官署指定をやるという場合には、一般職職員を対象として官署指定が行われるという立場から行きますると、場合によつて地方官署は当然これは指定に漏れまするし、そうして又実際上一般職職員の勤務する官署と殆んど同じ條件地方官署がたくさんあるに違いないと思う。そういう場合に勿論これは最終的には地方自治庁の方針によるところではありましようけれども、総体の問題としては、こういう場合には、私どもとして当然人事院自体のほうからも不均衡の起らないような方針について御考慮を願わなければなりませんけれども、同時に地方自治庁としても、これらの地域給職員等に対しても、一般職職員と不均衡に陷らかいような方法をとる必要があると考えておりますが、その点について地方自治庁はどういう方針をお考えになつておられるが、その点をこの際承わりたいのです。
  26. 佐久間彊

    説明員佐久間彊君) お尋ねの点につきましてお答え申上げます。地方公務員給與につきましては、御承知通り地方公務員法ができましてから條例で定めることになつでおるわけでございますが、條例ができますまでの間はなほ従前の例によるという経過規定がございまして、従前の例と申しますと、地方一般の吏員につきましては国家公務員官吏の例によることになるわけでございます。現在のところ府県について申しますると、二十県ほど條例ができておりまして、あとの残餘の県につきましてはまだ條例ができておりません。條例のできていないところにおきましては従いまして国家公務員の例によつて行くことになるわけでございまして、国家公務員につきまして今お話の地域給等の規定が改正されますと、地方公務員につきましても当然その例によつて行くということになるわけでございます。それから條例を作つておりまするところにつきましては、條例で自主的に給與の額、或いは地域給官署指定、そういうことができるわけでございますが、その場合にも公務員法には国及びその地方公共團体との事情を考慮して均衡を失しないようにしなければならないというような趣旨の規定を設けております。従いまして、例による場合のように嚴密に国家公務員と同じということにはなりませんけれども、多少の幅は地方に與えられはいたしますが、根本の方針としては国家公務員の場合と、あまり権衡を失しないようにということになつておるわけであります。従いまして地方自治庁といたしましては、地方公務員注の精神に則りまして、成るべく早く條例を作ることに指導はいたしておりますが、條例を作ります場合におきましても、国家公務員との権衡を失しないように特に配慮するように注意はいたしておりますし、條例を作つておりませんところにおきましてはそのまま例によるということにつきまして、いろいろ照会がありました場合に、それぞれ適宜の指導をいたしておるわけでございます。官署指定の問題につきましては、具体的に私どものほうに照会が参りますのは只今委員長からお話のございましたように、国の出先機関である、例えば大学、或いは大学の附属の中学校、小学校が官署指定になつた、そして同じ地域に町村立の中学校、小学校がある、そういう場合にどうなるのだ、或いはその役場はどうなるのだ、府県の地方事務所はどうなるのだと、こういうような照会があるわけでございます。現在の法律の解釈といたしましては、国家公務員の例によつております場合に、国のほうが例えばそこの大学なり、大学の附属の小学校、中学校なりを官署指定をいたしましたと同じような施設、同じような状況にある施設がございますれば、只今の例で申上げますと公立の小学校、中学校がございますれば、これは当然法の趣旨からいたしまして、そこも地方団体が官署指定をすべきものであるというふうに解釈されるわけでございます。ただその場合にその指定行爲を誰がするかというようなことが必ずしも法律はつきりいたしませんので、そこの解釈等についてこちらに聞いて参つておりますが、私どものほうではそういう場合には任命権者が適当な公示方法をとりまして指定をすればいいんじやないかというようなことを申しておる次第でございます。要するにお尋ねございました御心配になりますようなことでなく、国家公務員のほうとの釣合を考えて実施するように、地方自治庁としては助言をいたしておる次第であります。
  27. 千葉信

    理事千葉信君) 今の御答辯の中にありましたように、全く同じようなわけには行かないけれども、大体同じように行く。ただ私どもの心配しているのは、全く同じように行かないということを一番心配している。それは極く少部分ではあつても全く同じには行かない部分がまだかなり存在していて、そういう地方職員が是非地方自治体においてもこの地域給の問題を統一的に早く解決してもらうことを非常に強く要望して参つております。この点については特に私からこの際地方自治庁のほうでこれに対する善後策を十分に早急にとられんことを要望申上げます。その問題に、関連してお尋ねしたいことは、今度人事院のほうから出まし実施されますものも含んで、それから又今御質問申上げました官署指定に伴うところの地域給給與引上げ若しくは新指定、こういう問題に関連して政府答辯によりましても、大体地方職員の場合には総額で七億円見当ということが見込まれているようでございます。それに対して政府のほうでは二十七年度の平衡交付金、現在国会に上程されている平衡交付金で十分賄えるという、そういう見解をとつているようでございます。併し七億円ではありましても、非常に窮屈な平衡交付金の中で七億円も又こういう給與が殖えるということになると、地方自治体としてはこれは相当大きな問題ではないか。これに対して地方自治庁としては、賄えるという御見解を持つておられるかどうか。その点を先ず御答辯願いたい。
  28. 佐久間彊

    説明員佐久間彊君) 御質問の点につきまして、まあ私から申上げられる範囲内でお答えいたしたいと思いますが、人事院が二月に出されました勧告、更に官署指定改正勧告につきましては、私どもも御連絡を頂いております。従いましてそれに地方公務員もその勧告に大体ならつて官署指定ができるように、私どものほうとしては配慮いたしておるわけでございますが、財源措置そのものにつきましては、地方財政委員会のほうの所管になりますので、私どものほうからはそれに人事院勧告通り地方もならつてやるのに差支えないように財源措置を考えてもらいたいということは連絡いたしておりますが、只今御指摘の額がそれで十分賄えるかどうかということにつきましては、ちよつと私所掌外でございますので、はつきりした御答辯はいたしかねます。
  29. 千葉信

    理事千葉信君) 瀧本さんにお尋ねいたしますけれども地域給の問題についてはいろいろ意見もあるようですが、その中で今度の法律が、地域給に関する法律衆議院のほうを通過いたしまするときに、衆議院人事委員長政府答辯としてこういう点を御報告されている、それは現行のごとく五段階の差等を附することは公務員間に堪えす不滿の念を惹起せしめ、人事交流の適正化を阻む原因ともなり、延いては公務員の能率的運営に支障を来たすことともなる、かかる意味で抜本的な問題の解決について眞剣な考慮を願いたいとの質問があつたのに対して、政府からは、將来給與ベース改訂に際して抜本的な考慮を拂いたいと目下研究を継続中であるとの答辯がありました。こういう報告がなされておりますが、一体人事院当局として抜本的な考慮を拂いたいと目下研究を継続中だというその研究内容はどういうものか、この際具体的に御答辯を願いたいと思います。
  30. 瀧本忠男

    政府委員瀧本忠男君) 衆議院人事委員会におきまして人事委員側からもう現在の地域給制度というものの持つ意義等についていろいろ御質問がございましたことに対しまして、只今衆議院人事委員長から本会議のほうへ御報告になりました内容のようなことをお答え申上げた次第であります。現在の地域給のやり方というものは、これは地域差が現存するということが前提でございまして、そういう場合におきまして、なるべく人事交流等にも支障を生せしめないということになりますれば、やはり段階をわけまして現在のようにやるということがよろしいというふうに考えるのでございます。現在の方法が過去の地域給方法に比べましていいものである。又追加的に補正勧告をいたしたわけでありますが、こういうことによりまして一層よくなるというふうに我々は思つております。これは程度の問題でございまして、やはり現在の地域給が持つております一つの性格の現れました結果といたしまして、やはり人事交流等が困難であるという事実は認めざるを得ないのであります。従つて成るべくそういうような副作用の悪い点は除去してしまう必要があるということは申すまでもございません。従いまして人事院といたしましては、成るべく近い將来に現在そういう地域給の持つております欠陥を除去いたしたいということに変りはないのでございまするが、ただこういう地域給の今後の改訂をいたしますのに、抜本的な改訂をいたすということにつきまして、その前提といたしましては、やはり何と申しますか、東京或いは大阪といつたような大都会における生計費と田舎における生計費とが餘り違わなくなるということが前提でなくちやこれはできないというふうに思います。何でもかんでもとにかく一律にしてしまうというわけにはこれは参らんと思います。又地域給をやめるということにいたしましても、東京の現在ついております地域給をひつぱがしまして、それを町村のほうへ持つて参りまして、そうして平均をとるというわけにもこれまた参らんということになりますので、従いましてこれを是正するということになりますれば、どうしても田舎を上げて行くという方法しかないと思うのであります。そういうことをいたす前提といたしまして、この都市、それから農村間の地域差というものが漸減するということが前提でございます。従いましてそういう前提がある場合におきましては、これをなるべく除去したい。現在それでは一体どういうふうになつているかということにつきましては、我々やはり研究を進めているわけでございますが、それの見通しといたしましては、地域間の地域差というものは漸減して行く方向にあるというふうに現在の統計資料から観察し得るのであります。そういうことがございますので、人事院といたしましては、將来成るべく近い機会に、即ち給與ベースの勧告というような時期をとらえまして、この地域給を段階を減らすというようなことを大いにやつて行きたいということを考えている次第であります。目下そういうための資料等も蒐集いたしております。で、具体的にその内容を話せということでございまするが、併しまだ現在の段階におきましては、そういう方針でいろいろこの基礎になりますデータの検討をいたし、合せて資料等も蒐集しておるという段階でございますから、でき得ればこの地域差というものを縮めまして、そうして成るべく実態に即応いたしまして、勿論現在でもそういう考えでやつて、おるわけでございまするが、地域給というものを合理化して行きたい。現在は或る程度の考慮が加えられまして、承る地域におきましては、一様に、同じパーセントをつけるというような考慮を部分的にやつております。そういう方針をずつと擴げまして、そして成るべく人事交流等に支障のないような方法でやつて参りたい。ということで目下研究を進めておる次第でございます。
  31. 千葉信

    理事千葉信君) 重ねてお尋ねをいたしますが、そういたしますと、ここに報告されている内容を見ますと、これは非常に誤解されやすい簡單な言葉で報告されておりまするが、今の瀧本さんの御答辯から考えられることは、将来抜本的な考慮を拂うという問題は、これは條件としては、これは現在の公務員給與の水準が相当大幅に引上げられる時期と、それからもう一つ地域差が現存する限り、今の瀧本さんのお話は地域差が非常に狭まつて行く傾向にあるし、又狭まるだろうというお見通しに立つておられますけれども、そういう地域差というものが本当になくなつた場合は別として、相当な地域差というものが現存する限りは、人事院としては、直ちには、この報告にあるような措置をとるということにはならないと思いますが、そういたしますと、その中から結論の出て参りますことは、こういう先ず二つの條件というようなもの、給與水準というものがぐんと引上げられるとか、或いは地域差というものがなくなつて来る、そういう状態が来て、抜本的な改訂を行う時期の来るまでは、依然として人事院としては現在の地域給の五段階になりますか、四段階になりますか、その点は別として、少くとも現在のような状態地域給というものは、当分の間存続しなければならないし、それから又そういうものを存続する限り人事院としては絶えず適正な地域給を決定するために研究を継続し、そして又その研究の成果は国会並びに政府に対して勧告をすることもあるというふうに、私ども又そうしてもらわなければなりませんけれども、そういうふうに了解して差支えないですね。
  32. 瀧本忠男

    政府委員瀧本忠男君) その通りでございます。
  33. 千葉信

    理事千葉信君) それでは本日の委員会はこれを以て閉会といたします。    午前十一時五十七分散会範囲内でお答えいたしたいと思いますが、人事院が二月に出されました勧告、更に官署指定改正勧告につきましては、私どもも御連絡を頂いております。従いましてそれに地方公務員もその勧告に大体ならつて官署指定ができるように、私どものほうとしては配慮いたしておるわけでございますが、財源措置そのものにつきましては、地方財政委員会のほうの所管になりますので、私どものほうからはそれに人事院勧告通り地方もならつてやるのに差支えないように財源措置を考えてもらいたいということは連絡いたしておりますが、只今御指摘の額がそれで十分賄えるかどうかということにつきましては、ちよつと私所掌外でございますので、はつきりした御答辯はいたしかねます。
  34. 千葉信

    理事千葉信君) 瀧本さんにお尋ねいたしますけれども地域給の問題についてはいろいろ意見もあるようですが、その中で今度の法律が、地域給に関する法律衆議院のほうを通過いたしまするときに、衆議院人事委員長政府答辯としてこういう点を御報告されている、それは現行のごとく五段階の差等を附することは公務員間に堪えす不滿の念を惹起せしめ、人事交流の適正化を阻む原因ともなり、延いては公務員の能率的運営に支障を来たすことともなる、かかる意味で抜本的な問題の解決について眞剣な考慮を願いたいとの質問があつたのに対して、政府からは、將来給與ベース改訂に際して抜本的な考慮を拂いたいと目下研究を継続中であるとの答辯がありました。こういう報告がなされておりますが、一体人事院当局として抜本的な考慮を拂いたいと目下研究を継続中だというその研究内容はどういうものか、この際具体的に御答辯を願いたいと思います。
  35. 瀧本忠男

    政府委員瀧本忠男君) 衆議院人事委員会におきまして人事委員側からもう現在の地域給制度というものの持つ意義等についていろいろ御質問がございましたことに対しまして、只今衆議院人事委員長から本会議のほうへ御報告になりました内容のようなことをお答え申上げた次第であります。現在の地域給のやり方というものは、これは地域差が現存するということが前提でございまして、そういう場合におきまして、なるべく人事交流等にも支障を生せしめないということになりますれば、やはり段階をわけまして現在のようにやるということがよろしいというふうに考えるのでございます。現在の方法が過去の地域給方法に比べましていいものである。又追加的に補正勧告をいたしたわけでありますが、こういうことによりまして一層よくなるというふうに我々は思つております。これは程度の問題でございまして、やはり現在の地域給が持つております一つの性格の現れました結果といたしまして、やはり人事交流等が困難であるという事実は認めざるを得ないのであります。従つて成るべくそういうような副作用の悪い点は除去してしまう必要があるということは申すまでもございません。従いまして人事院といたしましては、成るべく近い將来に現在そういう地域給の持つております欠陥を除去いたしたいということに変りはないのでございまするが、ただこういう地域給の今後の改訂をいたしますのに、抜本的な改訂をいたすということにつきまして、その前提といたしましては、やはり何と申しますか、東京或いは大阪といつたような大都会における生計費と田舎における生計費とが餘り違わなくなるということが前提でなくちやこれはできないというふうに思います。何でもかんでもとにかく一律にしてしまうというわけにはこれは参らんと思います。又地域給をやめるということにいたしましても、東京の現在ついております地域給をひつぱがしまして、それを町村のほうへ持つて参りまして、そうして平均をとるというわけにもこれまた参らんということになりますので、従いましてこれを是正するということになりますれば、どうしても田舎を上げて行くという方法しかないと思うのであります。そういうことをいたす前提といたしまして、この都市、それから農村間の地域差というものが漸減するということが前提でございます。従いましてそういう前提がある場合におきましては、これをなるべく除去したい。現在それでは一体どういうふうになつているかということにつきましては、我々やはり研究を進めているわけでございますが、それの見通しといたしましては、地域間の地域差というものは漸減して行く方向にあるというふうに現在の統計資料から観察し得るのであります。そういうことがございますので、人事院といたしましては、將来成るべく近い機会に、即ち給與ベースの勧告というような時期をとらえまして、この地域給を段階を減らすというようなことを大いにやつて行きたいということを考えている次第であります。目下そういうための資料等も蒐集いたしております。で、具体的にその内容を話せということでございまするが、併しまだ現在の段階におきましては、そういう方針でいろいろこの基礎になりますデータの検討をいたし、合せて資料等も蒐集しておるという段階でございますから、でき得ればこの地域差というものを縮めまして、そうして成るべく実態に即応いたしまして、勿論現在でもそういう考えでやつて、おるわけでございまするが、地域給というものを合理化して行きたい。現在は或る程度の考慮が加えられまして、承る地域におきましては、一様に、同じパーセントをつけるというような考慮を部分的にやつております。そういう方針をずつと擴げまして、そして成るべく人事交流等に支障のないような方法でやつて参りたい。ということで目下研究を進めておる次第でございます。
  36. 千葉信

    理事千葉信君) 重ねてお尋ねをいたしますが、そういたしますと、ここに報告されている内容を見ますと、これは非常に誤解されやすい簡單な言葉で報告されておりまするが、今の瀧本さんの御答辯から考えられることは、将来抜本的な考慮を拂うという問題は、これは條件としては、これは現在の公務員給與の水準が相当大幅に引上げられる時期と、それからもう一つ地域差が現存する限り、今の瀧本さんのお話は地域差が非常に狭まつて行く傾向にあるし、又狭まるだろうというお見通しに立つておられますけれども、そういう地域差というものが本当になくなつた場合は別として、相当な地域差というものが現存する限りは、人事院としては、直ちには、この報告にあるような措置をとるということにはならないと思いますが、そういたしますと、その中から結論の出て参りますことは、こういう先ず二つの條件というようなもの、給與水準というものがぐんと引上げられるとか、或いは地域差というものがなくなつて来る、そういう状態が来て、抜本的な改訂を行う時期の来るまでは、依然として人事院としては現在の地域給の五段階になりますか、四段階になりますか、その点は別として、少くとも現在のような状態地域給というものは、当分の間存続しなければならないし、それから又そういうものを存続する限り人事院としては絶えず適正な地域給を決定するために研究を継続し、そして又その研究の成果は国会並びに政府に対して勧告をすることもあるというふうに、私ども又そうしてもらわなければなりませんけれども、そういうふうに了解して差支えないですね。
  37. 瀧本忠男

    政府委員瀧本忠男君) その通りでございます。
  38. 千葉信

    理事千葉信君) それでは本日の委員会はこれを以て閉会といたします。    午前十一時五十七分散会