○
政府委員(
木村忠二郎君)
援護庁の現在の
機構を申し上げますると、
長官の下に
次長がありまして、局が
二つその下についております。
総務課のほかに
援護局と
復員局と
二つの局があります。
援護局には現在課が九つ、それから
復員局は更にその中に
庶務課のほかに部が
復員業務部、
経理部、それから
留守業務部、それから第二
復員局残務処理、これだけの部がございましてそのほかに課が
資料整理保、
法務調査課、それから
整理審査一課、
審査二課、
審査三課という独立の課が、部に属さない課があるというような非常に複雑な
組織にな
つておるのであります。これは御
承知の
通りに
引揚援護庁の従来のあり方からこういうふうにな
つておるのでありまして、特に旧
陸軍、旧
海軍の
残務処理という
仕事のために
復員局というものができておりますので、これが従来の
資料のできておりまする
関係からいたしましても、
陸軍と
海軍との
資料が全然別にできております。これの
処理も全然別の系統で別の
組織でや
つておつたわけであります。従いまして、現在の
遺族の
援護等の
仕事をいたします上につきましても、一番大きな問題になりまする
軍人軍属に関しましては、それが果してどういう身分の
軍人軍風であつたか、そしてこれの死亡、傷痍の原因が公務によつたものであるかどうかという点につきましての
調査につきましては、従来の
陸軍並びに海草の持
つておりました
資料をその
組織を使いまして明らかにする以外にはないのでありまして従いまして、現在できるだけそういうような
機構をそのまま使いましてやりたいというふうに考えまして、現在までその
仕事を進めて参
つておるわけでございます。これを
内局にいたしますれば、結局現在の案といたしましては、局の下に
次長二人、そうしてその中に
あと課を幾つかに分けまして、この
仕事をするということに相成るわけありまして、それによりまして、
仕事が理論上から申しまするとできますし、できないこともないというふうに考えられるのであります。ただこの
仕事は私どもといたしましては、御
承知のごとく一年以内に完全に全部仕上げてしまわなければならない
仕事でありまして、その間一人の増員もこの
仕事については認められておらず、僅かに若干の
臨時要員の形で以て人を入れて
仕事をするという非常に切り詰めて
仕事をしなければならないわけでありまして、我々といたしまして、これは
仕事をどういうふうにしたらば今の
構成で以て完全に果すことができるかということに苦慮いたしておるわけであります。今度の
構成改正案におきましては、
人員につきましては、殆んど現在のままの
人員で以てやるのでありまして、従いまして
人員の点から行きまして我々といたしまして、この
仕事が現在と
機構を変えましたために、非常に能率が落ちるということは人の数から申しましたならば、言えないのではないかと思うのでありまするが、ただこの間におきまして、我々といたしまして、非常に注意しなければならんことは、従来の
機構でや
つておりますと、
仕事の
組織を動かすことによりまして、その間におきまして能率が落ちるということはないということは、私どもといたしましては、保証はいたしかねるのじやないかと思
つております。これにつきましては、どちらにいたしましても
政府といたしましては、原案を出してこの
審議を願
つたのでありますからして、これによりましてできました
組織につきまして、我々といたしましては完全にその
仕事を遂行して行くということに努めなければならんというふうに考えておりますが、現在非常な複雑な
機構がそれぞれの節約がございますし、又
運営に伴
つて、できました
機構における各種の書類等におきましても、それぞれの従来の行き方で
整理いたしておりますので、これを改組いたしますることになりますれば、どうしてもその
仕事の運用におきまして、我々といたしましては、これで満足すべきものであるということはなかなか言いかねるのじやなかろうかというふうに思
つておるのであります。