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木村禧八郎君 私この前の
連合委員会のときに
質問いたしましたが、途中で
質問が中断しまして、十分、非常に重大な問題があるから
質疑できませんでしたが、この前の
質問いたしました要旨は、要するにこの今問題にな
つているこの法律案は単なる国有財産の
移譲というだけの問題ではなく、只今
山下議員からも、或いは前に
下條委員からも御
質問あ
つたように、これは社会保障及び公的
医療機関の整備拡充、こういう大きな点と、もう
一つは
財政面において
一般会計、或いは特別会計等と社会保障費等の関係、或いは又いわゆる防衛費圏係との関係、そういうものとの均衡との関係、こういうものから、この二つの点からこの問題は検討しなければならない。こういう
趣旨から私は先ず最初の、この社会保障及び公的
医療関係の整備拡充方針、こういう点についてまあ半分
質問いたしまして、まだ残
つておる。この問題を掘り下げて検討するためにはまだ十分各方面の
意見を聞いたり、十分視察をしたり、衆議院では公聴会を開いたそうですが、まだ公聴会も開いておりませんが、そういうことをいろいろこれを検討する予備的作業と申しますか、そういうものもなされておりませんので、実はその資料として相当まあ他の
委員からも要求されておりました。私もその前にどうしても只今の
山下議員と
厚生大臣との
質疑応答を聞いておりますと、水掛論みたいなところが相当あるのでありまして、例えば
府県の
病院が決して困
つた患者の
医療についてこれを怠
つているわけじやない。非常に熱心である。こういう
ようなことを言われておりますが、そういうことを判断する資料として、
下條委員も要求されたと思うのです。併し私も先ずその資料を出して頂きませんと水掛論になりますから、ここに資料を要求いたしまして、ここで御
答弁願えるものは御
答弁して頂き、御
答弁できないものは資料として提出して頂いて、それを十分検討した後において水掛論でない
ような形において私は
質問いたしたいと思うのです。
そこで先ず資料の要求をいたしたいと思うのです。これは他の
委員も要求されたかも知れません。或いは重複している分もあるかも知れませんが、何ら、今日は私途中で来まして、見ましても
一つも資料が提出されておりませんので、要求いたしたいと思います。
その第一は、この六億四千万円の整備
予算、これは六十の
移譲する対象
病院にどの
ように算出されて出されたのか。これが第一であります。その詳細なる基礎を伺いたい。
それから第二には、公的
医療機関として運営するのに一応支障のない程度に整備を行えばどのくらいの
予算を必要とするか。この二つ、これは
国立病院の
施設整備拡充等についてどうしてもこの資料は必要でございますから、先ずこの点資料を要求しておきます。御
答弁できればここで御
答弁願
つてもよろしいのであります。
それから次に、各都道
府県の公立
病院の入院、外来患者の費用
負担程度はどの
ようにな
つているか。これを聞きませんと水掛論にな
つて来ますから、又
国立病院との差異があれば、違いがあれば具体的にこれを示して頂きたい。それから次に、各都道
府県の持
つている公立
病院の数と、それから病床、ベッドです、ベッド対人口の比率、パーセンテージ。
それから次に各都道
府県別各種の保険、それから未加入者の調査、これは未加入者と言えば、日雇とか失業者とか生活保護適用者等ちなみにまあ
厚生大臣に、これはおわかりと思いますので、失業者、戦争犠牲者などの生活困窮者は全国でどのくらいにな
つているか。そのうち
生活保護法その他の保護法の適用を受けているのはどのくらいの数に達しますか。こういう資料を頂きたいのであります。
更に二十六年度の都道
府県別総
予算に対する保健衛生費及び保健衛生費中
病院経営費はどのくらいにな
つているか。都道
府県立病院の整備費はどういう収入によ
つて賄われているか。それから
医療機関として支障のない程度に整備費を計上いたしますとすれば、どのくらい必要であるか。又現在までに
予算化されている額はどのくらいであるか。こういう資料をお出し願いたいと思います。それから更に各都道
府県別公立
病院収支の実態調査、これはやはり細かく出して頂きたいと思います。具体的に検討するために日赤、農業会、済生会、大学
病院、それから県、市、
町村立別に出して頂きたい。更に公立
病院中
医療法適用基準に合致するもの、或いは合致しないもの、こういうものはどういうことにな
つておるか。
次に公的
医療機関の都道
府県別整備拡充計画、これをまあ伺いたい。更にこれと関連しまして、これと
移譲対象
病院及びそれ以外の
国立病院との関連を
施設別にこれを示して頂きたい。最後に
公共団体等の有する自家診療機関、例えば国鉄、逓信、保険
組合等この自家診療機関を
医療機関の整備拡充方針のうちでどの
ようにこれは関連されておりますか。
医療体系、先ほど
厚生大臣が言われました
医療体系ということを言われましたが、自家診療機関を
医療機関の整備拡充方針の中にどの
ように関連さしているか。
まあ大体今申上げました九つ、この程度の資料は最低限私は必要であろうと思う。今後
日本の
医療制度をどういうふうに将来運営して行くか。先ほど
厚生大臣が
国立病院を頂点として、
あとは
府県営とか、そういうものを衛星的にこれをや
つて行く、こういう体系を
考えていると言われましたが、問題は体系自体の問題ではなくて、それによ
つてどうして
日本のこの
医療内容が向上するか、
国民の社会保障的な問題がどうしてよく改善されて行くか、そこにあるのであ
つて、形は二の次ぎである。そこで
厚生大臣は先ほどの
厚生大臣が
構想されている
ような
医療体系のほうがよろしいという
ように
考えておられる
ようですが、併し我々は逆に
考えて、実際にいろいろ輿論調査、或いは非常な反対論もあります。具体的に調査して行けば行くほど、
政府の言
つておることと逆なんです。
池田大蔵大臣は今度の選挙スローガンで、聞くところによると貧困者を楽にすると書かれておるのですが、この
国立病院の
移譲は波多野君が本会議で言われた
ように、貧乏人を楽に死なせる
ような政策の具体的な例にな
つておるのじやないかと私は思う。全く逆であ
つて、楽にするというなら、少くとも今私が要求しました資料、この程度についてはもう厚生省にちやんと資料ができておるはずだと思う。この程度のものができなくては怠慢と言わざるを得ないのでありまして、今要求しました資料のうち、ここで御
説明できるのは
説明して頂き、ここですぐ御提出願えないのは次回までにこれを御提出願いたいと思います。先ずこの点について、資料をいつ頃までに出せるか。又ここで
答弁できるものについては御
答弁願いたいと思います。