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1952-03-18 第13回国会 参議院 建設委員会 第15号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十七年三月十八日(火曜日)    午前十時四十四分開会   —————————————  出席者は左の通り。    理事            赤木 正雄君            田中  一君    委員            石川 榮一君            島津 忠彦君            徳川 宗敬君            三木 治朗君            松浦 定義君            東   隆君   国務大臣    建 設 大 臣 野田 卯一君   政府委員    建設省都市局長 八嶋 三郎君   事務局側    常任委員会專門    員       武井  篤君    常任委員会專門    員       菊池 璋三君   —————————————   本日の会議に付した事件屋外広告物法の一部を改正する法律  案(内閣送付) ○河川、道路、都市及び建築等各種事  業並びに国土その他諸計画に関する  調査の件  (北海道十勝沖地震災害に対する  緊急対策に関する件)   —————————————
  2. 赤木正雄

    理事赤木正雄君) これから委員会を開きます。  屋外広告物法の一部を改正する法律案、これに対して政府説明を求めます。
  3. 野田卯一

    国務大臣野田卯一君) 屋外広告物法の一部を改正する法律案提案理由及びその要旨を御説明いたします。  屋外広告物法昭和二十四年六月制定され、その施行以来二年半を経過し、都道府県條例もおおむね整備されて参つたのでありますが、その実施の実情に鑑み、同法の円滑な運用を図るために一、二改正を適当とする点が認められますので、所要の改正をいたしたいと存じます。  第一に、現行法におきましては違反広告物について、美観風致を維持し又は公衆に対する危害を防止するため都道府県知事が命ずる除却その他の措置履行の確保に関しては、行政代執行法規定の適用があるのでありますが、違反広告物責任者が明らかでない場合の規定が不備でありまして、この場合には法律履行を確保する途がありません。而して違反広告物はおおむねその責任者が明らかでなく、同法の施行支障が少くないので、これに関する規定を整備いたしたいと考えております。  第二は現行法におきましては、広告物の規則に関する事務都道府県事務として、條例で定めるところにより都道府県知事が行なつているのでありますが、その都道府県知事事務の一部を市町村長に委任できることといたし、事務処理の簡捷を図りたいと存じます。なお、建築基準法の制定及び森林法改正に伴いまして字句を整備する必要がありますので、併せてその整備をいたしたいと思います。  以上でこの法律案の大要を御説明申上げたのでありますが、何とぞ御審議の上本案の成立に御協力あらんことをお願いいたします。
  4. 赤木正雄

    理事赤木正雄君) ちよつとお諮りいたします。今日審議しますか。政府委員都合はどうなんです。
  5. 八嶋三郎

    政府委員八嶋三郎君) こちらは差支えございません。実は衆議院にもこの問題がかかつておりまして、衆議院が実は今日はその質疑の予定になつておるわけです。だから衆議院のほうからお呼出しがあるとこの方面にちよつと参らなければならんというだけでございます。
  6. 赤木正雄

    理事赤木正雄君) では衆議院のほうに関係するまではこれを審議する、こういうことに御異議ありませんか。
  7. 田中一

    田中一君 来てすぐ、五分立つたら呼びに来たというのでは困る。お調べなつて、三十分なり四十分なり後ならまだいいんですが、すぐ来たつてすぐ行くんじや困るから、一遍衆議院都合を聞いたらどうです。聞いてからきめたらどうです、向うの都合もあるでしようから。
  8. 武井篤

    ○專門員(武井篤君) お手許に配付しました資料につきましてちよつと御説明申上げておきます。赤い活字で上に書いてありますものは政府から出たものでありますが、参照條文、この前の條文が全部出ております。それが一つ資料、それから新旧対照表一つ出ております。それから條例のイグザンプルでありますが、東京都の條例がここに来ております。それから青い字のほうはこれはこの前、屋外広告物法審議いたしましたときの提案理由説明、それから委員会における審議、それから委員長報告、この三つのものが一緒になつております。
  9. 赤木正雄

    理事赤木正雄君) 衆議院は今調べにやつておりますが、大臣の御出席ですから、何か大臣に御質問があればこの際……。
  10. 田中一

    田中一君 この前の委員会のときに審議いたしましてまだ審議継続中のポ政令によるところの政令の廃止によるところの法律案、或いは空中写真の件でありますが、現在一応修正案を考えております。従つてそれが出るまで継続審議ということにしておいて頂きたいと思うのですが、その際、本日の朝日新聞を見ますと駐留軍軍機保護を目的とするところの行政協定による何と言いますか、刑事特別法と言いますか、交渉が進んでおるように聞いております。若しこれと関連するところのものがあるとするならば、一応大臣の御説明を伺つておきたいと、こう考えております。
  11. 野田卯一

    国務大臣野田卯一君) 只今お話記事も私読んでおりませんし、それに関連するような事柄は私のほうで全然承わつておりません。
  12. 田中一

    田中一君 これはまだその單なる新聞報道ですから実態はわかりませんが、例えば印刷物とか出版物とか写真とかというものを、合衆国軍隊の秘密に関するものに対する刑事特別法の要綱ができたと、こういう報道なんですが、従つて今般の空中写真の問題にしましてもこの法律に触れるような、この法律内容合衆国駐留軍軍機に属するものは、恐らく我々の目には当然触れないものと考えます。従つてこういうような準備が今日の行政協定並びに何と言いますか、作業班ですか、予備作業班の間にできたとするならば、空中写真の法案ももう少し待つておりまして、これに織込むことができるならできるように、或いは差支えない空中写真を全部政府がもらい受けるというようなことができるならばそれも幸いでありますし、政府のやりやすいような形まで持つて行かすような、交渉をするというような形で以て、最善の御交渉を願いたい、こう考えております。
  13. 野田卯一

    国務大臣野田卯一君) 今の点は私新聞記事のことがどれだけ……全然政府の部内において問題になつておりませんですが、或いはそういうことがあれば私も調べて見てもいいと思います。
  14. 赤木正雄

    理事赤木正雄君) お諮りいたしますが、衆議院がすぐに呼びたい、こういうことを言つておりますからこの屋外広告物法の一部を改正する法律案、この審議はこの次の委員会にいたします。御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  15. 赤木正雄

    理事赤木正雄君) 私ちよつと大臣にお伺いしますが、今日の新聞山内所長の取調べの問題がありますが、これは私前の大臣のときもこういう不正事件についてはよほどやかましく申したんですが、まだこれは大臣のお手許には無論詳細のことはわからんと思つたんですが、おわかりになりましたら詳細承わりたいと思います。この委員会でなくてもいい、次の委員会ででもお伺いいたしたい。
  16. 野田卯一

    国務大臣野田卯一君) この問題は只今お示しを受けて初めて知つたわけなんですが、私まだ全然聞いておりません。至急取調べましてわかるだけのことはこの次の機会にでも申上げたいと思います。
  17. 松浦定義

    松浦定義君 丁度今日大臣がおいでになつておりますから一言お尋ねいたしたいのですが、実は去る四日の十勝沖震災につきまして、いち早く大臣現地に御視察を願つてその被害の甚大さをみずから体験を以て御調査なつたことは、地元の委員としまして感謝に堪えない次第であります。その後私参議院の一行のかたと同行或いは又個別的にも詳細な調査をして参つたのでありますが、道庁知事初めその他関係者が急遽上京いたしましてすでにいろいろとお願いに上らんといたしておるのでありますが、すでに十日以上過ぎました今日、現状ではまだ本当の安定をしたような態度でないということを、実は私どももつぶさに見て参つたわけであります。それで現在いろいろ恒久的な対策としては十分御調査の上にお願いしなければならんと思いますが、先ず緊急を要しまする問題につきまして現在大臣としてお考えになつておる範囲内においてお示し願えれば幸いだと、かように考えるわけであります。お差支えない程度で……。
  18. 野田卯一

    国務大臣野田卯一君) 十勝沖地震災害対策については、私御承知のように現地へ行つて参りまして三月九日の日に帰京いたしたのであります。それでその次の閣議でありますが、閣議は十一日の閣議に諮りまして、北海道開発庁を中心とし、各省関係官を以て組織する十勝沖地震災害復旧対策協議会というものを設置をきめて頂きまして、早速それに取掛りました。別途現地のほうにおきましては、北海道知事その他がそれの資料をまとめられまして、先週の木曜日の晩にこちらへ着かれて金曜の日に、私その説明を聞いたわけなんです。それからこの協議会を組織いたしまして、昨日第一回の会合を催しました。その際には北海道知事が最近もたらした復旧対策等の問題を織込みまして相当詳細なものでありますが、詳細なる復旧対策内容、こういう復旧対策をやりたいという詳細なものを作りまして付議したわけです。それで協議会は大体各省局長級を以て構成されておりまして私が会長なんです。委員長なんです。それで話をいたしまして勿論即決はできません、十分各省で研究する、各省も非常に協力的に意見を述べておりました。それからなお昨日の午後次官会議がありましたので、北海道開発庁岡田次長がその次官会議に出まして、やはりその復旧対策案を詳しく説明して、至急考えてもらいたいということを申出ました。今朝閣議に私がその復旧対策案閣議で披露いたしまして、至急解決するように考慮してもらいたいということを強調しておきました。その復旧対策は結局恒久対策もありますが、差詰めのところは一番重点を置いておるのは繋ぎ資金の問題なんです。繋ぎ資金を、資金運用部から繋ぎ資金として二十数億円ぐらい出してもらいたいというのが主たるものであります。そのほかに別途に金融機関から一般の生業資金をこれこれ出してもらいたいとか、或いは農業関係におきましては農林中金から考慮してもらいたいとか、いろいろな内容を相当詳細含んだものなんです。それを今各省で、昨日岡田次長次官会議で話した、昨日の午前は協議会で担当の局課長に話してある。こういうわけで大体各省にその問題が徹底して行くと思います。そこで各省の中で至急研究に取掛つておられるのでありますが、それと我々のほうと協力いたしまして具体化したい。私は本日の閣議では、できればこの次の閣議即ち二十一日が休みになりますので二十日に繰上げ閣議になると思いますが、そこで一応の目鼻がつくように是非とも大蔵大臣に考慮を願いたいということを強く要請しておきます。私の考え方といたしましては、本年、この昭和二十六年にはもう予算はありません。ありませんのでどうしても昭和二十七年の予算を使わなければならない。法律上も、法律といつて予算上も二十七年の災害は、二十七年度予算で出す形になつておる。従いまして、今回の十勝沖震災災害復旧費というものは、二十七年度予算から出すのが、これが筋になつておるわけなんです。ところが予算が取れましても、災害状況等が、関係各庁の間で以てぴちつと一致した調査ができませんと、金が出ません。それがため調査に時間がかかります。調査に時間がかかりますのと、もう一つは、調査いたしましても、現在の情勢ではまだ雪が北海道では相当積つておるわけなのです。従つて徹底した調査が今できない。やはり雪解けを待たなければ、本当のところはわからん。こういうようなことになりますので、私はそれだけに繋ぎ資金が極めて緊要である、こう思うのです。なお特殊事情といたしましては、この震災が三月の初めに起つたということは、不幸中の幸いであります。と申しますのは、北海道の二十七年度の経済活動というものは、大体四月の下旬から五月の初めに開始される。従つて今速かなる手を打てば、二十七年度の経済活動にも支障が極めて少くなる、震災は受けたけれども、二十七年度の経済活動は余り支障なくやれる。こういうことに相成りますので、どうしても今度の復旧を急がなければならない。それがためには、まあ調査の完璧が期せられないから、繋ぎ資金で以てこれをカバーして行かなければならないというわけで、今回の繋ぎ資金は従来における繋ぎ資金と異なつて極めて重要なるものがあるということも、併せて閣僚諸君に私から強調して、速かなる御善処を要望したいと、こういうような事情なつております。
  19. 松浦定義

    松浦定義君 只今大臣の御説明で、非常に御好意を感謝いたしますが、御承知通りに、北海道は今なお雲の中にありますので、農林関係の、而も特に土木の関係災害程度はまだ判明していない。かような状態だと、いずれ知事報告しておると思いますが、さような意味合いから先ず第一に家屋建設等が急速にされないと、御承知の津浪或いは全壊家屋罹災者は、学校とか或いはお寺その他友人知己を頼りまして只今本当に寒い中を辛い生活をしておるわけであります。そういう意味でも現地といたしましては、木材とか容れる関係の手配は十分いたしますが、何といたしましても資金関係が大事だというので、痛切な叫びが揚つておるわけでありますので、只今大臣お話になりましたような急速を要する問題といたしまして是非最善の御努力を願いたい。いずれ細かい問題につきましては、当委員長参議院を代表いたしまして行つておられまして、帰つて来られました報告に基いていろいろ又委員のかたがたの御協力を得たい。かように考えておりますので、一応概略的に只今大臣の御意見に感謝いたしますと同時に、今後絶大なる御協力をお願いいたします。これで質問を終りたいと思います。
  20. 野田卯一

    国務大臣野田卯一君) なお一言附加えて申上げておきたいのは、道庁が非常によくやつておられまして、政府関係繋ぎ資金はまだ決定しておりませんが、すぐに銀行当局日本銀行、それから北海道拓殖銀行、北海道銀行等々協議されまして、差詰めのところは三億数千万円の繋ぎ資金的なものを金融機関から出してもらいまして措置しておられる。現実には進行中であります。これは私は非常に機宜の優れた措置だと思います。日本銀行好意も非常に感謝しております。もうすでに手を打つておる実情でありまして、その点を含んでおいて頂きたいと思います。
  21. 赤木正雄

    理事赤木正雄君) ほかに御質問ございませんか。別になければ本日の委員会はこれを以て散会いたします。    午前十一時四分散会