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1952-05-13 第13回国会 参議院 建設・運輸連合委員会 第2号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十七年五月十三日(火曜日)    午前十時三十六分開会   —————————————  出席者は左の通り   建設委員    委員長     廣瀬與兵衞君    理事            赤木 正雄君            田中  一君    委員            徳川 宗敬君            前田  穰君            三木 治朗君            松浦 定義君            東   隆君   運輸委員    委員長     山縣 勝見君    理事            岡田 信次君    委員            植竹 春彦君            仁田 竹一君            高木 正夫君            小酒井義男君           前之園喜一郎君   衆議院議員            田中 角榮君   政府委員    建設省道路局長 菊池  明君   事務局側    常任委員会專門    員       武井  篤君    常任委員会專門    員       菊池 璋三君    常任委員会專門    員       古谷 善亮君   説明員    建設省道路局庶    務課長     淺村  廉君   —————————————   本日の会議に付した事件 ○道路法案衆議院提出) ○道路法施行法案衆議院提出)   —————————————
  2. 廣瀬與兵衞

    委員長廣瀬與兵衞君) 只今から建設運輸委員会連合委員会を開会いたします。先例に上りまして私建設委員長委員長の職をとります。  衆議院発議にかかります道路法案及び同施行法案を一括して議題に供します。  本法案につきまして建設委員会におきましては予備付託として四月二十三日に発議者より提案理由説明を聽取いたしましたが、本法案は五月八日に衆議院におきまして修正議決いたされました。即ち本付託になりました。よつて本日御審議願いますのは衆議院修正案であります。  先ず本日の連合委員会議事運営上、再び提案理由説明発議者より聽取いたしますか、それとも衆議院における修正部分につきまして、説明を求めますか。御意見のおありのかたはお述べを願いたいと思います。
  3. 山縣勝見

    山縣勝見君 修正いたしました部分について御説明を願いたいと思います。
  4. 廣瀬與兵衞

    委員長廣瀬與兵衞君) 山縣君の御発言によりまして、修正部分だけの説明を願うことに御異議ございませんか。……御異議がないようですから、修正部分の御説明を願います。
  5. 田中角榮

    衆議院議員田中角榮君) 只今議題になりました道路法案及び道路法施行法案修正案につきまして、衆議院におきまして修正されましたものにつき簡単に御説明を申上げます。  改正道路法の六十二条に特別負担金を課することができるようになつてつたのでありますが、衆議院の、特に運輸委員会との合同審査会の席上いろいろな意見が出まして、特別負担金を課することは時期尚早であるという御意見がありましたので、第六十二条の特別負担金制度の項を創ることにいたしたのであります。六十二条を削ることによりまして、六十一条中修繕に関する工事を除く、いわゆる受益者負担の中から修繕に関する工事を除いておつたのでありますが、六十二条の特別負担金削除した結果、六十一条の、「(修繕に関する工事を除く。)」というものを再び削除いたしまして現行受益者負担建前から工事費を徴收できるように改めたのであります。第三の点は、八十九条にいわゆる道の区域内における道路に関しましては、太政官布告当時からずつと全額開拓地なるが故に、新らしい資源開発のために必要なる道の道路等国庫負担施行いたしておつたのでありますが、この問題につきましては衆議院建設委員会でもいろいろな議論がありまして、もうすでに現在の状況におきましては道の特例を設ける必要がないのではないかという意見もありました。御承知通りこれは既得権でありますし、なおほかの法律にもこのような趣旨のものがありますので、改正道路法において道の特例を認めないということは、これも時期尚早ではないかという意見がありまして、現行通り道全額国庫負担道路工事を行うという建前をとつたわけであります。と同時に北海道と同じ地勢上、及びいろいろな条件の下に必要な内地の開発地域に対する道路も道の特例と同等に認めるべきではないかという論がありまして、これも愼重審議を重ねました結果、この条項を設けることによつて開発地域道路全額国庫負担になるということは、国家財政上許されないことでありますので、特に認めた場合、即ち政令で指定した地勢、地形、地域等道路限つて北海道と同等の特例認むるというふうに八十九条を修正いたしたわけであります。いわゆる六十二条削除によりまして、条文整理を行い、原案の八十九条が八十八条、以下ずつと一条ずつ繰上げておるわけであります。と同時に道路法施行法案には本法施行と同時に道路修繕に関する法律廃止するようになつております。これは国が市町村道に対しても補助とかそれから道路修繕に、国道の維持、補修等については補助ができるように現行ではなつておるのでありますが、本法律案施行の日にこれを廃止したいというのでりましたが、これもいろいろな議論がありまして、時期尚早であると、当分の間現行道路修繕に関する法律を存置することが至当であるというのでありましたので、道路修繕に関する法律は、本法律案施行同時—廃止をしないように改正をいたし、条文整理行なつたわけであります。  以上四点が衆議院における修正主要点であります。
  6. 廣瀬與兵衞

    委員長廣瀬與兵君) 御質疑のおありのかたは順次御発言を願いたいのでございますが、本日は成るべく運輸委員のほうからの御質問を先にして頂きたいと思います。答弁者として来ておられますのは、発議者田中君と建設政務次官の塚原君、道路局庶務課長の淺村君が見えております。道路局長は間もなくお出でになるそうです。
  7. 仁田竹一

    仁田竹一君 法案の第二条の渡船施設についてお尋ねいたしたいと思いますが、渡船施設渡船に必要なる施設、例えば渡船場といつたようなもののみ指しておるのでありますか。それ以外のものもまぜておりまするか、一応お尋ねいたします。
  8. 田中角榮

    衆議院議員田中角榮君) お答えいたします。渡船施設及び渡船一切を含んでおります。
  9. 仁田竹一

    仁田竹一君 渡船施設渡船施設両方含んでおるものといたしまするならば、私は渡船及び渡船施設とすることがはつきりして、適当な文字であろうと思いますることと、なお現行法によりまするとはつきりと、渡船場と称するのは渡船を含むと明記してあるわけなんですが、とかく渡船及び渡船施設とすべきものを、渡船施設のうちには渡船をも含むのだという解釈をし、なければわからないようなものになさらなければならなかつた何か特殊な理由があるならば、おつしやつて頂きたいと思います。
  10. 田中角榮

    衆議院議員田中角榮君) お答えいたします。別段理由があるわけではありませんが、渡船施設の中に一切を含むと、こういうふうに考えたわけであります。
  11. 仁田竹一

    仁田竹一君 そういたしますと、この渡船というものに対しまする定義と申しまするか、何か法的根拠がありまするか。渡船というものに対しての性格を御説明願いたいと思います。
  12. 田中角榮

    衆議院議員田中角榮君) お答えいたします。これは衆議院委員会でもこの御質問が出たのでありますが、じやそうすると、相当大きな、瀬戸内海を繋ぐような渡船道路かと、こういうような御議論もあつたのでありますが、これは一般の通念から考えまして、道路道路を含むもの、いわゆる渡船施設を、二つ道路の非常に短い部分を結ぶものでありまして、道路施設とみなされるという常識的な判断からいつておるわけであります。
  13. 仁田竹一

    仁田竹一君 そういたしますと、この船舶は、船舶自体トン数、或いは船舶の運航しまする距離といつたようなものによつて定めることはむずかしいということになつて来るだろうと思いますが、而も渡船というものに法的根拠がないといたしまするならば、渡船というものの性格、或いはそれをトン数だとか或いは運航すべき距離だとかというふうなものによつて制限いたしませんと、今日この法を審議いたしまする、又提案者気持はわかりますけれども、実際にこれが政府が実施いたしまる場合に、いろいろに解釈をされまして、将来いろいろな問題を起し得る事態が発生することがあり得ると考えるのでありまするが、渡船というものに対しましての今言つたような制限等法案に明記する必要があると思いますが、なせそれを明記されなかつたか、又そう明記しておらないために、将来いろいろな実施上に困難を来たすような機会ありということを御想像できないかどうか、この点について御意見を頂きたいと思います。
  14. 田中角榮

    衆議院議員田中角榮君) 理想的に考えますと、お説のようなことは考えられるのでありますが、どうも渡船というものを常識的に判断をいたしておりますし、それから現行でもそう大した問題もなく、常識的判断によつて運営さして参つておりますのでこの条文表現で十分この問題は解決できるのではないかと、こう考えておるわけであります。一歩進めまして、渡船というものをはつきり定義付けるといたしますと、常識的に判断をするものでありますので、どの程度で線を引けばいいかということも非常にむずかしい問題であり、又今までの法律の運用上もさした危険もなく、又常識的に至極円満に運営せられておるのでありますから、現行法をそのまま踏襲するというような気持で、この表現を用いておるわけであります。
  15. 仁田竹一

    仁田竹一君 そういたしますと、船舶というものに制限することは非常にむずかしいから、従来の実績と申しますか、従来のやり来たつておりましたようなものを大体の目安としてやつて行くと、こういうふうに考えられますることと、なお衆議院運輸建設合同委員会におきまして、田中さんからお述べになりました、速記がここにございますが、滿尾委員さんの質問に対しまして、これは常識的論から言つて道路施設とみなされるものには道路法適用したわけであつて、二キロ、三キロに亘るものは御承知通り河川法により、且つ海上運送法によつて制限せられておりますので、これはおのずから分れるものであると考えておるというふうに御答弁になつておられるようでありまするが、そのように考えてよろしうございますか。なお又、そういうふうな御答弁からいたしますると、例えば明石、淡路の岩屋のごときものでありまするが、こういつたようなものは勿論御趣旨によりまして、この問題の中には入らない、こういうふうに当然考えるべきものだと思いまするが、そのように考えてよろしうございますか。御意見を承わります。
  16. 田中角榮

    衆議院議員田中角榮君) 衆議院で述べました通り、当然道路施設とみなされると常識的に考えられるものを指しておるわけであります。なお、明石の問題が出ましたが、これは私はよく存じませんので、建設省当局をして答弁いたさせます。
  17. 仁田竹一

    仁田竹一君 明石岩屋の実情を知らないからということでございますが、若しそれが前に申しました二、三キロ以上のものといたしまするならば、やはりこれも入りまするので、一応結果から申上げますと、そういうふうに考えても差支えないと、このように考えまするが、そのように考えてもよろしうございましようか。もう一度御意見承わります。
  18. 淺村廉

    説明員(淺村廉君) 道路法渡船と申しまするものと、海上運送法適用を受けます船舶との関係でございますが、これは現行法におきましても、運輸当局との間にいろいろ問題が一時ございました。これをいろいろ研究いたしました結果、海上運送法という法規性質は、これは道路法という法規とやや性質を異にしておるのでありまして、海上運送法は、この事業の育成というような面を主として取上げておる法律であります。道路法公共施設であるところの道路、これには橋も、隧道も渡船も含まれておりますが、かようなものを整備するという、非常にまあ公共性の強い性格を持つた法律でございます。そこで、どちらの法律適用するのかという問題よりも、二つ法律がどういう関係において適用されて行くかという問題に帰着するのだということにもなるのであります。今回のこの改正案施行されました場合におきまして、恐らく道路法渡船と申しまするものと、それから海上運送法船舶との問題の関係は依然として残りまするが、これは海上運送法のほうを適用し得るものであれば、遠慮なくこの渡船にも海上運送法適用をなさつたらよろしいというふうに考えて、私どもとしては、道路当局といたしましては、この法律施行の曉にこの法律によつて渡船を運用して参りますが、運輸期当局解釈海上運送法適用あるとお考えになれば、私はその適用を受けるに何らやぶさかではないのであります。
  19. 仁田竹一

    仁田竹一君 それではこういうふうなものについては、海上運送法適用するかどうかということについても優先的な考え方をする、こういう御意見らしゆうございまするので、いずれでありましようとも、結論から申上げまするならば、二、三キロ以上のものは道路法によつては含まれておらない。こういうふうに提案者の御説明を信じまして、私の道路施設渡船施設に対しまする質問は一応了承いたしました。
  20. 植竹春彦

    植竹春彦君 先ほど提案者から御説明のありました、特別負担金の問題について御質問申上げたいと存じます。提案者の御説明によりまして、衆議院提出せられました原案における第六十二条が削除され、同時に第六十一条の、「(修繕に関する工事を除く。)」という部分削除されたことを承知いたしたのでありますが、これを以て見ますと、最初提案者考えておられましたところは、特別負担金は、道路を利用する者のうち、自動車関係者がこれを負担するということになつていたのが、これが六十一条の一部、六十二条の全部が削られましな結果、やはり特別負担金がこの六十一条によつて自動車関係者に重くかかつて来る感を抱かせるのであります。即ち六十一条の第二行目に、「その利益を受ける限度において、という言葉があるので、さように解釈がなし得ると思われるのでありますので、若しそうであれば、六十二条の特別負担金条項削除した効果がないことになる。結局修正せられなかつたも同じような条文になる。かように思われるのでありまして、この点に関する提案者の御説明を承わりたいと存じます。
  21. 田中角榮

    衆議院議員田中角榮君) お答えいたします。六十二条の特別負担金の問題は、原案についてはもう少し道路整備建前から強く考えたのでありますが、二項を削除して、だんだんと弱いものに持つて参りましたところ、その六十二条も特別負担金を徴収することは時期早尚であるという意見なつたわけでありまして、これは私たち立案者といたしましては、現在道路補償負担金制度で、各府県いろいろ異なつた立場から、いろいろな条件を附けて同趣旨のものを徴収しております。ところが、或る県は徴収し、或る県は徴収しない。而もこのようなものが一般財源に繰入れられまして、道路整備に復元せられないという不合理がありましたので、私どもは一面においては道路整備のためには、ガソリンの目的税まで考えておる現在としては、道路から吸上げられた金というものは、道路に復元されるべきだ。だから、これは全国的に政令法律的にきめて、現在の、現に行われております道路補償負担金制度で徴収されておるものよりも上廻らない程度において、一律に徴収することが得策ではないかという考えから、六十二条を規定したわけでありますが、いろいろな反対の御意見もありましたので、これを削除する。そうしますと、六十一条は現在やつております通り一般受益者から受益負担金を徴収する。これは一般論からではなく、実際から考えますと、一本の道路の一カ所が工事ができないために、又一つの橋梁が修繕ができないためにバスの運転が二年も三年も免許ができないという事情があるわけであります。このような場合は現在でもこういう寄附金名義、それから受益者負担金名義で以て相当な金額が取られておるのでありますが、各府県において適当な判断においてこういうものを徴収するということが不当である。こういう考えから特に受益者申請し、協調して行けるような面に対しては、受益者負担金において、修繕においても取る現在のやり方がいいのではないか、こういうふうに考えたわけでありまして六十二条を削除することによつて……、削除した効果が六十一条の括弧内を削除したことによつてゼロになつたということは考えておらないわけでございます。これは今までは原案におきまして六十二条のバス業者等から特別負担金身徴収するというものが、六十一条の括弧内を取つたことによりまして、現実的にはバス業者申請をし、而も府県当局十分協調成つた場合、受益者負担金を取るということになりますので、お説のような心配はないのではないかと、こう考えるわけであります。
  22. 植竹春彦

    植竹春彦君 只今この法文の字句を読みますと、その心配が残つておりますが、提案者の意図がその心配ないということでありますので、これを御了承の上、この条文について運用せられることを強く希望いたす次第であります。又只今の御説明のうち申請免許についてバス業者が特別の負担する、特別の道路修理をしてから免許を受けるということにつきましては、これは又問題が別の問題であると解釈いたしますので、それは免許に対しまして特別の道路修繕費用バス申請者負担する場合もあり得ることは私も存じております。私の質問要点は、日常のすでにバスの通つている、トラツクも通つている、乗用車も通つている、日常運行についてそでの運行者への利益の過重ならざらんことを望むがために六十二条が削除せられた、かように解釈しておつた次第でありまして、そういうふうな解釈で差支えないかどうか。これは簡単な御答弁で結構でありますが、お願いいたします。
  23. 田中角榮

    衆議院議員田中角榮君) 現に行われております道路補償負担金制度等に比べまして、負担は軽くなりこそすれこれよりも、この条文施行後におきまして過重な負担をかけるという意思は毛頭ありません。
  24. 植竹春彦

    植竹春彦君 次に兼用工作物管理について主として第二十条、第五十五条についてお伺いいたします。鉄道又は軌道用の橋、踏切道駅前広場の問題でありますが、この兼用工作物範囲を伺いたいと思います。例えば駅前広場におきまする場合には、一例を挙げますと、東京駅の前のような場合道路敷だけの範囲を意味するのでありますか、それともあの緑に囲まれました部分待避場式な場所それから駐車場、又東京駅のあの地下道これらについてどういうふうに適用されるか、提案者に承わりたいと思います。
  25. 田中角榮

    衆議院議員田中角榮君) 両方が併用しておる地域だけを指したのであります。
  26. 植竹春彦

    植竹春彦君 そうすると地下道は併用と見るべきでありましようか。
  27. 田中角榮

    衆議院議員田中角榮君) 地下道道路の下を通つている部分だけを占用になるわけであります。
  28. 植竹春彦

    植竹春彦君 道路工事に伴う踏切新設改築費用は、附帯工事として第五十九条を適用するのでありますか、否かまいうことをお尋ねいたします。
  29. 田中角榮

    衆議院議員田中角榮君) これは本法律案河川法と同じように全部管理者負担という建前でありますので、原則として管理者負担でこれを行うということになります。
  30. 植竹春彦

    植竹春彦君 次に駅前広場踏切道、それらは既設のものは新たに協議されますのですか、それとももう現在のまま現行そのままで特に新たに協議しないということになりますか。
  31. 田中角榮

    衆議院議員田中角榮君) 原則は新たに協議をすることがいいのでありますが、大体現実的には現在のままでよろしいと思います
  32. 植竹春彦

    植竹春彦君 次に立体交叉の問題をお尋ねいたします、第三十一条、この立体交叉原則とするということになりますと、現在あります国鉄私鉄軌道についての費用が、平面交叉立体交叉に直すために莫大な費用がかかつて、到底その財力が保たれないと思いますが、これについての御説明を願います。
  33. 田中角榮

    衆議院議員田中角榮君) お答えいたします。これは本法律案施行後新らしく作られる交叉に対して規定しておるのでありまして、現在までのものは全然適用しないという考えであります。施行法案第十条第一項に規定しておりますように、現在平面交叉に対しましては適用しない、こういうことであります。
  34. 植竹春彦

    植竹春彦君 次に原則立体交叉ということになりますと、従つて例外としては平面交叉される場合もある、この場合は当事者が協議を以てきめるのでありますか、それともどんな方法で以て平面交叉を許可することになりますか。
  35. 田中角榮

    衆議院議員田中角榮君) お答えいたします。これは、軌道法によるものは大体運輸大臣が許可するわけでありますが、運輸大臣建設大臣共管事項でありますので、両方十分協議をなすわけでありまして、おのずから農村とか小さな都市の方面であるとかは、道路は大体立体交叉原則であり理想であつても現実的にはむずかしい、なお効果もないという場合に対しては当然建設運輸大臣協議によつて許可せられるわけであります。
  36. 植竹春彦

    植竹春彦君 踏切の場合と同様に道路新設改築をする場合の立体交叉に伴う鉄道工事附帯工事とみなしてよろしいのでありますか。
  37. 田中角榮

    衆議院議員田中角榮君) 原則的に本法律案管理者負担ということになつておりますので、道路鉄道を新らしく踏切ろうという場合には道路側がこれを負担し、鉄道既設道路を新らしく踏切ろうとする場合には鉄道側負担する、こういうふうに考えております。
  38. 植竹春彦

    植竹春彦君 第三十一条には軌道という言葉が見当りませんが、これはやはり鉄道と同様に軌道にも適用せらるべきように思われますが、如何なものでしようか。
  39. 田中角榮

    衆議院議員田中角榮君) 道路基本法でありますし、軌道法特別法でありますので、いわゆる軌道法によるものは大体、軌道軌道法によるべきであります。なお軌道法に対しましても道路法改正と同時に軌道法改正を私自身考えておるのでありますが、並行してこれをやりたいと思つておりましたが、道路法だけ提案の運びになりまして、これは政府をして軌道法改正をせしめるか、若しくは議員提案で本道路法が通過の後に充分お考えになつて頂いて、基本法である道路法と並行するような軌道法にいたしたい、こう考えております。
  40. 植竹春彦

    植竹春彦君 私のお尋ね要点は、道路国鉄鉄道又は地方鉄道とが相互に交叉する場合に、この第三十一条が適用されておる。併しこれは軌道交叉する場合にも第三十一条が当然適用せらるべきである、それなのに軌道という考えが、文字が全然入つていない、この点はどうしたのであるか、こうしたお尋ねなのです。
  41. 田中角榮

    衆議院議員田中角榮君) 御承知通り軌道道路法特別法でありまして、軌道法に明確に規定してありますので、あえて改めて規定しなくてもよろしい、こう考えたのであります。
  42. 植竹春彦

    植竹春彦君 道路法施行法案のほうで、道路修繕に関する法律というのが第一条で削除に、衆議院提出後に削除されたのを承わつておりますが、この道路修繕に関する法律は、いずれ修正して提出されるというふうに仄聞しておりますが、どういうふうに修正せられますか。これは六十二条との関連において御質問いたす次第であります。
  43. 田中角榮

    衆議院議員田中角榮君) 道路修繕に関する法律は、初めの考えは、本法律案施行と同時に廃止をする考えでありましたが、先ほど申上げました通り、時期尚早であるというので、これをこのまま残すように修正を頂いたわけであります。現在道路修繕に関する法律は、これは議員立法でありましたので、これを改正しなければならないという場合はこの衆参両院議員関係の皆さんよく協議の上改正案をきめたいと、こう考えております。
  44. 植竹春彦

    植竹春彦君 最後のお尋ねでありますが、第三十二条の道路占用の許可について、三十二条で規定しているのですが、道路鉄道軌道その他これに類する施設をするとしてあるのは、道路上の鉄道だけを言うもので、地下鉄道、或いは将来地下自動車占用道路といつたようなものを考え併せますときに、これらは含まないものであろうと思いますが、さように解釈して差支えありませんか。
  45. 田中角榮

    衆議院議員田中角榮君) 地下を通る地下鉄等に対しては、道路占用ではありますが、占用料は徴収いたしません。
  46. 植竹春彦

    植竹春彦君 これで質問を終りました。
  47. 高木正夫

    ○高木正夫君 今の植竹さんの質問で、ちよつと私も附加えてお尋ねしたいと思うのですが、平面交叉は現在やつているものはそのままということでありますが、そうしますと、だんだんその交通量が非常に増して参りますと、つまり道路管理者、又この鉄道あたりでも今のとことろまあ必要ないかも知れいませんが、非常にその自動車の数が殖えて参りましたり、その他交通量が増して参つたときに、一般の大衆から言うと、立体交叉をしてもらいたいというような場合が起つて来るだろうと思うのでありますが、そういうときに別にこれを措置する方法が将来ともずつとなくなるわけでありましようか。その点を一点お尋ねしたいと思います。
  48. 田中角榮

    衆議院議員田中角榮君) これは本法の精神が原則として立体交叉をいたしたい。ただこれを現在平面交叉をしているものも全部立体交叉をやるということになりますと、これは財政的に負担も非常に大きい問題、社会的な問題も非常に大きいので、本法施行後に、これはただ法の精神が立体交叉を新らしい交通観念から言つてつているのでありますから、改築の場合は当然立体交叉原則となるわけであります。併し利用者の要求及び請願等によつて工事を起す場合には、これは建設運輸両当局と十分利害関係者が話合つた結果、協議の結果、立体交叉になるべきものである。こう考えておりますが、法律案でこれを絞つて、過重な負担をかけるのではないかということにするよりも、現実的な協調に待つことが正しいと、こう考えております。
  49. 高木正夫

    ○高木正夫君 まあ御尤もだと思うのですが、それは実際問題としてなかなか相当の負担のかかることであるので、両者とも手控えというか、控えておつて一般一公衆の非常な迷惑にもかかわらず、そのまま推移するというようなことがあり得るのじやないかと思う。そのときに国としてどこからか一つ動機を與えるとかというような処置が考えられるのかどうか。
  50. 田中角榮

    衆議院議員田中角榮君) お答えいたします。これは私鉄、軌道等の問題が主であると思うのでありますが、現在のところ私鉄及び軌道会社等は負担の問題で相当な問題があるわけであります。ところがそれよりももつと早くやらなければならない国鉄平面交叉がたくさんありますから、国鉄は財政の許す範囲内において重点的に立休交叉及び地下道に変更いたしているようであります。勿論東京部内の相当繁華な場所に平面交叉をしているものがたくさんあります。こういうものはこの法律の精神を生かして、これから徐々に漸進的に立体交叉の本決案に副うような状態に持つて行きたい。併しまあ現在ある法律案を御審議願う過程においてはそこまで規定することはざつくばらんに申上げますと非常に反対が多いというよりも非常に無理だ、こう考えております。現実のいわゆる常識論から特に規定してない。又時代の推移によつてこの法律案を基礎としてだんだん改正が加えられて、現実的に立体交叉に改築して行ける場合にはそのように改築すべきものである、かように考えております。    〔委員長退席、建設委員会理事赤木正雄君委員長席に着く〕
  51. 高木正夫

    ○高木正夫君 この際直接にこの法案関係ないのでありますが、連合審査も今日が終りのようでありますので、ちよつとこの弾丸道路について一応承つておきたいと思うのでありますが、お差支えありませんか。
  52. 赤木正雄

    委員長代理(赤木正雄君) よろしうございます。
  53. 高木正夫

    ○高木正夫君 よく新聞紙上その他で拝見したりその他からも聞くわけでありますが、東京、神戸間六時間で行く彈丸道路を大分実行にかかつているというふうなことを承わるのでありますが、若しそういうことがおありであればどういう計画でどういうふうにやられるか、一応ここで御説明を願いたいと思います。
  54. 菊池明

    政府委員菊池明君) 私からお答えいたします。新聞紙上に出ていることその通りでないことは御想像もつくかとも存じますが、今年度の予算に東京、神戸間の自動車道路の調査費を計上いたしまして、只今調査にかかつております。これはすぐに工事に着工いたすからというわけではございませんので、只今の交通要請から見まして将来必ずそういう時期が来るであろう、それには相当精細な調査も必要でありましようからというので調査費を頂いたわけでありまして、今後その計画がはつきりいたして参るわけであります。新聞紙上等に出ておりますルートの問題、計画費、幅員とかいうようなことが出ておりますけれども、これは我々がすでに数十年来研究して参つたところでございます。それらの結果が漏れて出たわけでありまして、それが直ちにすぐに始まるという工事ではないのであります。勿論これは財源問題もございまして、そう軽々にかかれるものでございません。それが我々の考えているところでございます。  もう一つ民間におかれまして、東京から直線的に阪神地方に持つて行く線が考えられておるようでございます。これは我々のほうとは関係ございませんので、民間で御研究になつておる結果が出ておるようでございます。
  55. 高木正夫

    ○高木正夫君 只今承わりますると、それは今度の予算は調査費だけのものでございますか。
  56. 菊池明

    政府委員菊池明君) さようでございます。
  57. 高木正夫

    ○高木正夫君 それなら私も大変結構だと思うのです。彈丸道路のごときものは、将来又我が国の経済度が上つて参りますと、これは極めて必要なものだと思うのであります。現状ではまだ時期が非常に尚早ではないか。私もこの間うち東海道を二回ばかり自動車で走つて参りましたが、現在の道で非常にまだまだ相当手入れをして行かなければならんのが多いのじやないか。もう少しあそこに手を入れて行けば相当の交通量が増し、又自動車関係でも楽になるのではないか。それを又他面から考えまして、地方の道路が非常にまだ悪い道がたくさんあるようでございます。若しそういうような大きな計画をなさるようであつたら、私どもは率直に申上げますと反対したい。それよりもそれだけの金を全国の重要な、少くとも国道というようなところに廻して頂くというようなことが先じやないかというような感がいたしておつたのでありますが、今局長さんのお話を承わりまして、いささか安心するところがあつたのであります。まあできるだけそういうことにして地方のほうを一つよく睨み合せて、又中央にいたしましても今の道をもう少し早く直すということのほうを先決問題にして頂きたいと、これは希望を兼ねまして御質問申上げた次第であります。
  58. 菊池明

    政府委員菊池明君) 御参考までに申上げますが、あのああいう道路考えました場合は、これは公共事業費、普通の国道とか府県道でやります公共事業費では、これは実行はできないと思います。どうしても会社なり或いはいわゆる公社ですか、そういう形式は、全然別途の財源を求めなければ、公共事業費ではこれは賄えないと思います。
  59. 赤木正雄

    委員長代理(赤木正雄君) 別に御質問ございませんか。  ちよつと速記をとめて。    〔速記中止〕
  60. 赤木正雄

    委員長代理(赤木正雄君) では速記を始めて。本日の委員会はこれを以て散会いたします。    午前十一時二十四分散会