○小滝彬君 私は本案に賛成するものであります。
先ほどからこの
国際経済の円満な
運行に寄与するという字句が目的にも出ておるので、その点に小
委員のかたにも誤解があるかと存じますが、結局これはその第一の
国際的に
供給が
不足する
物資の
需給を調整することによ
つて国民経済の健全な発達を図る上に
国際協力が必要であるというものでありまして、むしろ私はこの
国民経済の健全な発達を図ることの目的のために
国際協力をせざるを得ないという
事態であるというふうに了解するものであります。先ほど
委員長から
質問の出ました
国際原料割当会議のごときも、結局
各国が協力して、そうして使用の
制限なり、使用の目的を正当なものに、必要止むを得ざるものに使うというところにおいて
日本もこちらの要求する
割当を受けるわけでありますからして、この協力をすることによ
つて国民経済を健全にすることができる、この協力は今のような時代においては将来必要なものであろうというように
考えるのであります。又原料の見通しについては、
生産資材よりも製品のほうの
生産が遅れるような傾向にな
つて、今まで述べたこうした
割当とか、
各国の協調が必要じやないかと見られるのでありますが、大きく見ました場合、今の
各国の状況から推しまして、こうした
物資が円満に円滑に
各国の
供給ということは期待できないだろうと思いますからして、この
法案があ
つて、これが本当に実施せられまして、これに協力するということは、結局
日本の
経済を豊かにするものである、
日本の
経済を健全に発達さすという点で、是非これが実施をお願いしたいと
考えるものであります。殊に先ほどから
政府委員のほうから
説明がありましたように、この
法案が実施された場合は、この適用を最小限度にして
生産の増強というものを別個の問題として
考えるという御
説明でありました。先日も私もモリブデンの点について
質問いたしましたが、本日は又硫黄のことについても
生産の増強ということによ
つて、列国との協力を進めて行こうというお
考えでありますので、この両方の
政策が実施せられましたならば、決してこの
法案が、一部で懸念されるような惡い結果をもたらすものではないというふうに
考えられるのであります。殊に物調法が三月の末日にエクスパイヤーいたしますので、この
あとを全然こうした
措置なしにや
つて行くということは期待できないのでありまして、この
法案はこれまでの物調法に比べては、よほど
制限的にな
つており、そうして
政府が專断に
物資を決定し、そうして
政府だけで必要とする
措置をとるということのないように
規定されたものでありますからして、今までの物調法とはよほど趣きを異にして、こうした
需給調整の
措置を最小限度にとどめるということに留意されておりますので、私は本案に対しては賛成を表明するものであります。