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衆議院議員(
福田一君) 電力の再編成をやりました前後における電力
事業界の混乱というものをよく御存じだと思うのでございますが、そういう
観点からいたしましても、今更に電力の再々編成を行うということになりましたならば、より以上の大きな混乱が起きて来ることは我々は予想されるのでありまして、その電力の再々編成を行
なつた後に、こういうような
電源の
開発促進をやるべきであるといたしますならば、これは非常に
電源の
開発が遅れると私たちは
考えおるわけでございます。そこで今電力界において、又国民が電力を必要とする面で何が一番大事かというと、
電気が足りない、その足りない
電気を殖やさなきやならない。先ず殖やす。そこでそれをどういうふうに配分するかという問題と、電力の絶対量を殖やすという問題、この二つが一応分けて
考えられると思うのであります。電力を殖やすという面とこれを配分するという面は、これは決して関連ないのだと私は申上げておるのではないのでありますが、併し今はとにかく
電気が足りないのだから、足りない
電気を先ず殖やさなければいけない、その場合において電力の再々編成、あなたが仰せられるようなお
考えも
一つの
考えと思うのでありますが、そういうようなことをや
つてお
つて、そうして
電源の
開発が遅れるということにな
つては、それでは国民生活をもう少し向上させよう、生活の安定を図ろうという趣旨に即しませんので、そこで先ず
電源の
開発を急ごう、こういうわけでございます。一応今の現状を認めて、そうして
電源開発を促進するという
意味では、私たちが
先ほどから申上げておるような建前でやるのが一番よいのではないかと、かように
考えておるのでありまして、
電源の
開発ができまして順次進んで参ります。そうして今の
電気事業者がどういうような経営方針をとられるか知りませんが、とにかくこの
電気の持
つておる公共性というものと、そうして営利性というものを十分認識されて、それをうまく調節したり、按排されて経営されて行けば、或いは私この九分割も
一つの効果を挙げて行くのではないかと
思つておりますけれども、併しそれがうまく行かないということになりましたならば、これは当然将来において一電力の再々編成という問題が浮び上
つて来るということは予想されるのでありまして、私はそういう問題が起きることを何もいけないと言
つておるものではない、そういうことは又将来
考えられることではあるけれども、併し今必要なのは電力を作ることだ、そうしてそれをどう配分するかということはあとでも
考えられるのじやないか、
電源というものは三年なり、四年なりかかりませんと
建設ができませんから、そこでまあ
作つておいて、それから
一つそういう問題も、今の
制度のやり方が果して効果を挙げて来るかということもよく睨み合して研究して見てはどうかというように、かように提案者としては
考えまして、現状を一応認めて
電源の
開発を促進するというならば、この方法が一番いいのではないかと、かように
考えてこの案を提出いたしておる次第であります。