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1952-05-30 第13回国会 参議院 議院運営委員会 第53号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十七年五月三十日(金曜日)    午前九時五十七分開会   —————————————   委員の異動 本日委員石川榮一君、草葉隆圓君及び 木村守江辞任につき、その補欠とし て上原正吉君、中川幸平君及び石村幸 作君を議長において指名した。   —————————————  出席者は左の通り。    委員長     川村 松助君    理事            加藤 武徳君            赤木 正雄君           小笠原二三男君            境野 清雄君    委員            石村 幸作君            上原 正吉君            草葉 隆圓君            玉柳  實君            寺尾  豊君            中川 幸平君            安井  謙君            高橋 道男君            相馬 助治君            中村 正雄君            大隈 信幸君            矢嶋 三義君            水橋 藤作君            兼岩 傳一君   委員外議員            松浦 定義君   —————————————    議長      佐藤 尚武君    副議長     三木 治朗君   —————————————   政府委員    内閣官房長官  保利  茂君   事務局側    事 務 総 長 近藤 英明君    参     事    (事務次長)  芥川  治君    参     事    (記録部長)  小野寺五一君    参     事    (議事部長)  河野 義克君    参     事    (警務部長)  丹羽 寒月君    参     事    (委員部長)  宮坂 完孝君   法務局側    法 制 局 長 奧野 健一君   —————————————   本日の会議に付した事件 ○委員辞任及び補欠選任の件 ○労働基準法の一部を改正する法律案  外二法案の審査に資するための議員  派遣要求の件 ○日本放送協会経営委員会委員任命に  つき本院の同意を求めるの件 ○電波監理委員会委員任命につき本院  の同意を求めるの件 ○行政協定に伴う演習地接收に関す  る緊急質問の件 ○東電問題に関する緊急質問の件 ○法律案審議等に関する件   —————————————
  2. 川村松助

    委員長川村松助君) 開会いたします。  常任委員辞任及び補欠に関する件をお諮りいたします。
  3. 河野義克

    参事河野義克君) 日本社会党第二控室から内閣委員波多野鼎君、大蔵委員赤松常子君が辞任せられて、内閣委員赤松常子君、大蔵委員波多野鼎君を後任として指名せられたいという申出が出ております。
  4. 川村松助

    委員長川村松助君) 只今議事部長から御報告いたしましたように、常任委員辞任並びに補欠に関する件を承認することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 川村松助

    委員長川村松助君) 御異議がなければ承認することに決定いたします。   —————————————
  6. 川村松助

    委員長川村松助君) 議員派遣要求に関する件をお諮りいたします。
  7. 宮坂完孝

    参事宮坂完孝君) 労働委員長中村正雄君から、議員派遣要求書が訂正の上再び御提出になられました。派遣目的前回と同様でありまして、派遣議員は第一班中村正雄君、一松政二君、堀眞琴君の三名、第二班中村正雄君、安井謙君、重盛壽治君、堀木鎌三君の四名、第三班中村正雄君、木村守江君、村尾重雄君、菊川孝夫君の四名、第一班は三日間、第二班が三日間、第三班が四日間、第一班は札幌、第二班が京都、第三班は福岡費用概算十八万一千二百八十円でありまして、うち航空運賃は第一班三名の札幌往復航空費用、それから第三班の四名、福岡片道航空費用運賃が十万七千二百八十円、その他の日程派遣旅費は七万四千円でございます。それで年間の労働委員会割当額は十八万五千二百五十円であります。  以上であります。
  8. 中村正雄

    中村正雄君 一応、先般来議運の御意見もありまして、全員の打合会におきまして、いろいろ話合いをいたしまして、各会派とも円満に今出しましたように決定いたしましたので御了解願いたいと思います。
  9. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 異議ないのですが、中村君にちよつとお尋ねいたしますが、福岡行きの三班、片道だけ航空で、帰り汽車旅行ですから四日間ということですか。
  10. 中村正雄

    中村正雄君 そうです。汽車関係で一日殖えているわけでありますが、福岡京都航空機を利用しなくても、国会会議その池に支障がないということで、この汽車にしたわけであります。従つて福岡の一日多いのは、帰り汽車で帰るということで一日間多くしたわけです。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
  11. 川村松助

    委員長川村松助君) 議員派遣要求に関する件を、原案通り承認することに御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  12. 川村松助

    委員長川村松助君) 御異議がなければ、承認することに決定いたします。
  13. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 そうきまつたのですが、費用の点については、この前申合せた通り取計うように願います。
  14. 川村松助

    委員長川村松助君) 只今小笠原君から御発言がありまして、費用の点は、この前申合せたように取計うようにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  15. 川村松助

    委員長川村松助君) 御異議がなければ、承認することに決定いたします。   —————————————
  16. 川村松助

    委員長川村松助君) 日本放送協会経営委員会委員任命につき本院の同意を求めるの件と電波監理委員会委員任命につき本院の同意を求めるの件を、前回保留になつていた案件についてお諮りいたします。
  17. 赤木正雄

    赤木正雄君 電波監理委員に関しましては、緑風会ではもう少し検討してみたいと思いますから、誠に皆様に御迷惑かと存じますが、この次まで待つて頂きたい。
  18. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 待つこともいいんですが、五月三十一日にこれが日切れと申しますか、この次というと、月曜日の二日になるわけでございますが。
  19. 赤木正雄

    赤木正雄君 若しもそういうことならば、緑風会としは、電波監理委員はすでに要らないんじやないか。実際問題として、そういう考え方をとつておるのです。
  20. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 その要らないという考えは、それは電波監理委員会設置法が廃止されまして、郵政省設置法の一部改正案が成立されれば、要らなくなる結果になるのですが、要らないという会派態度だけでは、法律上の手焼きとしては、これは不完全なので、何とか、まあ、どうなろうとも今日中にきめたほうが、私は差障りなくきまると思うのですが、それで、今保留になつておることはかまわないが、今日常任委員長懇談会等のあつたあと議運が又あるでしようから、その場合にでもきめたら……。(「本会議に間に合わない」と呼ぶ者あり)本会議に間に合わなくても、その場合に何か、法案と一緒に緊急上程でもして、本会議でやつたらどうかと思う。しようがないでしよう。
  21. 加藤武徳

    加藤武徳君 今、赤木委員の御意見も一応筋が通るわけでありまして、行政機構改正等電波監理委員会が七月一日からは廃止されるんじやないかということが、こういうことが一応考えられております矢先でありますので、赤木委員の御意見も一応筋が通つておるものと考えるのですが、ところが、電波監理委員の七名のうち、欠員が二名もあるのだということも聞いておりますし、若し仮に抜山さんが抜けてしまいますと、七名中四名で、従つて一名は委員長ですから、全員出席しないと会が成立しないというようなことも考えられますので、今の小笠原君の御意見のように、できれば一つ今日、御承認願うということにして頂きたいと思います。
  22. 赤木正雄

    赤木正雄君 それならば緑風会といたしましては、抜山委員反対いたします。政府として適当な人を選んで頂きたいと思う。
  23. 中村正雄

    中村正雄君 その件ですが、相当参議院の各派には、反対の空気が強いんじやないですか。従つてそれに関しまして、これは人事問題で、参議院否決するということになると、今後いろいろ委員人選が、相当国会にかかるわけですが、これは政府が一考することがいいんじやないですか。與党としてのお考えはどうなんですか。
  24. 加藤武徳

    加藤武徳君 私たちの党といたしましては、まあ今までその、抜山さんが委員として仕事をやつて来ておりましたし、電波監理委員会が、七月一日から仮になくなるといたしますれば、あと一カ月の間でありますから、仮に炭山さんを人選するということについて、何がしかの異論がございましても、まあ一カ月ですから、引続きやつてもらえばと、こういう気持でございます。
  25. 相馬助治

    相馬助治君 中村さんは、仮定の事実を前提として反対の気運が強いということを言つておるんで、私ども会派では満場一致このことには絶対反対です。従つてこの理由中村さんが言つたように、本院でこの人事問題を否決して云々というふうなことになれば、問題は別な問題になるから如何でしようかと、こういうことを親切に申したので、加藤さんの答弁答弁になつていないと思う。それを併し追及して、答弁になつていないからどうこうということはないが、中村さんも、それはそれとして了解すると思うのですが、併しまあ困つたことに相成るということだけは、はつきり申上げておきます。我々は反対です。
  26. 赤木正雄

    赤木正雄君 そういうことがありますから、私はできれば保留して頂きたい。あまり人のことを言いたくなかつたからでありますけれどもはつきり抜山さんに関しては反対です。これ以外に方法はない。で政府は、適当な人を考えるという以外にないでしよう。
  27. 水橋藤作

    水橋藤作君 これは、各会派で問題があつたのですが、我が党といたしましては、これはやはり各党派の動きをいろいろ聞いてみたり、そのために実際問題で我が党としてはどうするかということになつたんですが、赤木さんの言われることも、勿論抜山さん個人に対しての、あれもあるでしよう。併し実際問題として、もう一カ月しかかい。それから先ほど加藤さんが言われたように四人では、まあ仮に五人の委員が一人欠けると、もう電波監理のどんな問題がこれから起つても、委員会が成立しないんですね。そこであと一月でも、これは承認しておかなければ困るだろうという話から行きましてさて抜山さんをどうするかという問題になつて来る。それは個人のいい悪いは抜きにして、仮にこれが適任でないという理由は、まあいろいろあるでしよう。であるけれども、然らば代りを出せということになるというと、これから代りを出した人が電波の問題に、今までの経験に照らしていろいろな問題が起きた場合に、その使命を果せるかどうかというあれもあるんですね。そうしてるうちに一カ月の期間が切れる。だから何か特別の関係がないんなら、一カ月なら承認してもいいだろうというのが我が党の態度であります。
  28. 川村松助

    委員長川村松助君) それでは、これは一括してお諮りしましたけれども日本放送協会経営委員会委員任命につき本院の同意を求めるの件のほうは、承認することに御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  29. 川村松助

    委員長川村松助君) それでは承認することに決定いたします。
  30. 加藤武徳

    加藤武徳君 電波監理委員任命ですが、先ほど小笠原君の発言もございましたし、又午後議運が開かれるということになれば、一応今は保留に願いたい。こう思います。
  31. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 私の保留意味は、赤木さんのほうの会派態度がきまらないということで、本日以降になるならば、これは日切れ等の問題になつてくるから、なるべく今日中にということであつたのですが、赤木さんのほうの態度が表明されましたので、この帰趨の赴くところは明らかだと思うんです。それを自由党保留せよということは、これは「社会二」から言われた政府與党として政府と連絡して善処するという意味合ならばわかるけれども、そうでない限りは、ここで決定したほうが、本会議都合からもいいのであつて、何らこれは保留意味を認めません。従つてもう一度加藤さんのほうから、その点を明らかにせられて、これが我々として肯じない点があるならば、ここで即決して頂かなければなりません。
  32. 赤木正雄

    赤木正雄君 全く、午後もう一度、このために議運をお開きになつても、もう態度はきまつておるのですから同じことなんです。
  33. 加藤武徳

    加藤武徳君 いずれにいたしましても、私のほうは今はつきりと態度もきめられませず、幸い午後議運が持たれるのですから、それまでに我々のほうも十分検討を加えたい。このように考えますので、先ほど御発言のように願います。
  34. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 何を検討するのですか、ちやんと目安を與えてもらつて、限定しておかないとわからんですよ。何を検討するのです。あなたのほうは承認したいんでしよう。そのほかに何があるのです。(「緑風会工作か」と呼ぶ者あり)
  35. 中村正雄

    中村正雄君 ちよつと……、小笠原君の言う考え方が一応筋が通つているわけで、自由党はおかしいと思う。緑風会保留なされるまでは直ちにきめてもらいたいと言つておいて、今にかつてもう一遍検討するというのは、どうも理窟がわからないので、ここではつきりこういう人選の問題につきましては、大体今までのしきたりもあるので、各会派の意向を聴いてみると、否決になりそうだということになれば、一応與党としては考えなければならないから、もう少し考えさせてもらいたいという意味保留というならはつきりする。形式的にただ検討をするというようなことを言わないで、そういう点をはつきり言つてくれればわかるのだが……。
  36. 加藤武徳

    加藤武徳君 私の発言趣旨は、中村君が今代弁して下さつたような気持を含んでおるのでありますから、御同調を願いたいと思います。
  37. 川村松助

    委員長川村松助君) 只今中村君や加藤君が発言したような趣旨保留ということにして御異議ありませんか。
  38. 相馬助治

    相馬助治君 私は蒸返しじやないけれども小笠原君が言つたように、趣旨はつきりしてくれということの趣旨ですがね。中村君が言つたことと、やはりぴつたりしておると私は思えないのですよ。従つてこれを出すことについて暫らくやめておいてくれ。自由党が内部の問題として、政府與党として政府と交渉して、具体的にいわば人選のことにまでついて、都合によつて考えるからと、こういうふうに了解しておいてよろしいわけですね。
  39. 加藤武徳

    加藤武徳君 今の相馬君の御発言になられましたようなことも我々考えて、今の発言をしたわけですから、どうぞ御了解願いたい。
  40. 相馬助治

    相馬助治君 「相馬君の発言したようなことも」と言われると、それが、ほかに主目的があつて目的のようですが、今小笠原君が追及したのはそこだと思う。私が今言つたのが主目的なんで、そのところをはつきりして頂きたい。
  41. 加藤武徳

    加藤武徳君 我々與党立場からいたしますと、こうやつて議運に持込みましたものを、ここで否決という結論を出されるということは、立場上極めて困る問題もあるということは、これは御了解願えると思うのであります。で、只今の、この委員会の各会派の御意見では、その公算が極めて強いわけなんでありまして、一つたち立場も御了解願つて、ここでは結論をお出し願わずに、我々も政府と交渉し、そうして各会派へも帰つて相談を進める。こういうことでありますから、どうか一つ了解を願いたい。
  42. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 その場合に、私念のために申上げておきますが、労農党水橋君もお話になつた通り、一カ月になるか、今後永続するかわからないが、電波監理委員会機能が、委員出席その他によつて阻害されるというようなことにならないように、一つ仮に否決されてもかまわぬというようなことになるような場合でも、急速にそれは一カ月でも何でも、機能が発揮できるような措置を政府として考えられるようにこれは望んでおきます。これをほつたらかしにして、それは国会がそうしたんだから政府責任じやない。こういうような態度でおられるならば、これは監理委員会としては、非常にやはり困ることであろうと思う。念のためにその点を、捨鉢な気持でやはりどうせなくなるのだから、どつちでもかまわぬといつた、それだけの策でやらぬように、自由党のほうに希望しておきます。
  43. 川村松助

    委員長川村松助君) ほかに発言ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  44. 川村松助

    委員長川村松助君) では、電波監理委員会委員任命につき本院の同意を求めるの件は保留いたします。
  45. 近藤英明

    事務総長近藤英明君) 今のことでちよつと御念を押すようになるかも知れませんが、話がいろいろ、こういうことになつて参りましたので、今日きまらなければ、何と申しますか、緊急に開いてもいいし云々というような話もありましたのですが、その後に、いろいろ発言がありましたので、私としては、本日の日程を終つたら、この問題に拘わらず散会してよろしいかどうかということだけを確めておきたいという気持がいたしますので、皆さまのお気持はつきり掴めなかつたので、念のためにお聴きいたします。
  46. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 本会議休憩しておいて頂きたい。   —————————————
  47. 川村松助

    委員長川村松助君) 次に緊急質問に関する件をお諮りいたします。
  48. 近藤英明

    事務総長近藤英明君) 緊急質問につきまして二橋八次郎君、社会党第四控室から、行政協定に伴う演習地接收に関する緊急質問、十五分間、総理大臣外務大臣農林大臣を御要求になりまして、発言の日は、六月二日月曜日にいたしたいという御希望のお申出がございます。
  49. 川村松助

    委員長川村松助君) 只今事務総長から御説明しましたように、緊急質問に関する件を承認することに御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  50. 川村松助

    委員長川村松助君) 承認することに決定いたします。  今日の午後零時半から、常任委員長懇談会が開かれることに予定をいたしておりますので、議院運営委員のかたがたは御出席を願います。  なお議院運営委員会は、その後引続き再開いたしたいと思います。
  51. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 その前に……、各会派から、あと休憩後、我が党の態度について、豹変したんじやないかと言われては困るから、念のために申し添えますが、私は今回は、電波監理委員について賛否の意見は一切申上げておりません。と申しますのは、実は我が党の態度がきまらんので、多分こういうことになると思うので、慎重に審議いたしたのでありますから……。
  52. 川村松助

    委員長川村松助君) それでは休憩いたします。    午前十時十八分休憩    ——————————    午後一時三十七分開会
  53. 川村松助

    委員長川村松助君) 再開いたします。  常任委員辞任及び補欠に関する件をお諮りいたします。
  54. 河野義克

    参事河野義克君) 民主クラブから農林委員駒井藤平君、郵政委員鈴木強平君がそれぞれ辞任せられて、農林委員鈴木強平君、郵政委員駒井藤平君を後任として指名せられたいというお申出が出ております。自由党から議院運営委員石川榮一君、同じく草葉隆圓君、木村守江君、文部委員加納金助君、予算委員中川幸平君、建設委員島津忠彦君、文部委員小滝彬君、水産委員青山正一君がそれぞれ辞任せられて、議院運営委員上原正吉君、中川幸平君、石村幸作君、文部委員島津忠彦君、予算委員草葉隆圓君、建設委員加納金助君、文部委員青山正一君、水産委員小滝彬君を後任として指名せられたいというお申出が出ております。
  55. 川村松助

    委員長川村松助君) 只今議事部長から御報告いたしましたように、常任委員辞任及び補欠に関する件を承認することに御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  56. 川村松助

    委員長川村松助君) 御異議ないようでありますから、承認することに決定いたします。   —————————————
  57. 川村松助

    委員長川村松助君) 電波監理委員任命につき本院の同意を求めるの件、前回保留いたしました件をお諮りいたします。
  58. 加藤武徳

    加藤武徳君 午前中の議運保留になつたのでありますが、我々党へ帰りまていろいろ相談をいたして参りましたが、仮に行政機構改正等がなされまするならば、七月の初めからは無くなる委員会なのでありまして、あとまあ一カ月ということに相成つております。それで政府のお願いをいたしておりまする人につきまして、仮に何らかの御意見がございましても、あと期間等も長くない点等を御勘案願つて是非一つ御賛成願いたいと、このように考えております。
  59. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 自由党のほうの只今の御意見、午前中にお話合いの結果、保留休憩なつ結論として、今お話になることとしては必ずしも了解できない点があります。ただ、まあ午前中、緑風会さんなり或いは社二なりのほうから御意見があつたことにつきましても、その理由とされる内容についてはお漏し頂かないで不明である状態であるわけであります。それで私の会派でも、いろいろ愼重にこの問題を考えたのでございますが、一般的な問題とします場合には、その今回再任せらるるかたであり、今後御予定通りとしますならば、一カ月だけのことであり、而もその一カ月間の委員会運営上、定足数の問題から、このかたの承認がないということになるということは、非常に支障を来たす。電波法が成立しますと、この一カ月間において、それに伴う規則を各種設定しなければならない状態にあるので、独立的な運営の形態をとる委員会において、そういうことになつても非常に困ると思うのです。私、反対せらるる党についても、これは実は私個人としましては、議運を通じて国民一般に公開せられて、各党において国民に納得させ得るという責任をお持ちになつ理由が公開される限りは、政府責任承認を求めて来ることについて積極的な反対をしようとは私は考えません。そこでその理由の問題でございますが、委員会において重要な或る施策を決定するのについて、異なる意見をお持ちになつておるかたであるからというので、反対するのであるならば、これは委員会制度本質から言つておかしいと考えられます。却つて各種意見をお持ちになつておるかたで委員会制度運営せられることこそが、独立した委員会制度本質でもあろうかと思うので、この際は、その内容に触れて順序を決定することは、施策決定に際していずれにか軍配を挙げたいという結果になることについては、これは私どもは主張することはできません。却つてそれぞれについて、施策国民の利害に関して重大な影響を與えるという問題であるならば、各党の政策を以てこれは別の場で戦うべき問題であろうと考えるのであります。従つて各種いろいろ申上げましたが、私としまして、それぞれ反対とおつしやつたおかたにおいても、積極的な理由を付しての反対ではなかつたようでございますし、運営上支障を来たす等の諸般の状況を考えます場合に、私は與党が出して来たものに対して、積極的な賛成論は述べることはできませんけれども、賛成したいと思うので、この程度でここのところは納まりがついて、一カ月間の委員会運営が円滑に行くように取計らつたらいいのではないかと思います。私大体これで意見は盡きます。
  60. 相馬助治

    相馬助治君 只今議題となつておることは、抜山君を承認することに同意するかしないかであつて、私ども会派は、先ほど私が代表して意思を表明した通りでございます。但しそれは、我々の会派はそういう意見なんであつて、いろいろな事情は、今小笠原君が触れられたようなこともありましようし、且つ時間の問題等もありますので、先の私と加藤君との話合いに一切かかわることなく、この際他の意見がなかつたら、討論を終結して適当な方法できめられることを私は主張いたします。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
  61. 川村松助

    委員長川村松助君) 他に御発言がなければ、決定するように取計らいたいと思います。御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  62. 川村松助

    委員長川村松助君) 拔山平一君を任命する件につきまして、承認を與えることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  63. 川村松助

    委員長川村松助君) 御異議がなければ、承認することに決定いたします。   —————————————
  64. 川村松助

    委員長川村松助君) 次に緊急質問に関する件をお諮りいたします。
  65. 近藤英明

    事務総長近藤英明君) 先刻、緊急質問の御要求が新たに出ております。社会党第二控室の大野幸一君から、東電問題に関する緊急質問、所要時間十五分、要求大臣は通商産業大臣、それから官房長官、松永公益事業委員会委員長代理、それから横田公正取引委員長、以上の四人を要求されまして、六月二日月曜日に発言をいたしたい。かような希望であります。
  66. 安井謙

    安井謙君 私はこれは、緊急質問という意味なんですが、これは株主権行使に絡んだ非常に技術的な、而も一部分の問題でございますので、これは一つ委員会で御審議を願うというようにお運び願いたいと思います。
  67. 相馬助治

    相馬助治君 そういう御意見も勿論あると思いますが、やはり会派内でも意見がいろいろあるので、今、安井さんも言われたような意見は、私ども会派自身の問題としては考えておりますので、この議運では一応御承認を願つておくというわけには参らんでしようか。私はやはり緊急質問の問題については、基本的な問題としては非常に問題があるということを私は認めます。併し今問題になつておりまする大野君の我が会派から出つておるこの問題については、一つ承認を願いたいと、こういうことなんです。ただその御承認を願う理由として先ほどちよつと附しましたが、それが條件ではございません。とにかく御承認を願いたい。こういうことなんです。
  68. 加藤武徳

    加藤武徳君 基本的な問題につきましては、私も相馬君も恐らく同じ意見であり、他のおかたも御同様な御意見であろうと思うわけでして、質問をなさる日が今日ではございません。明後、その次の月曜ということですから、どうでしようか、月曜にきめるということでも私は遅くないと思いますが、たつて今日、きまりをつけて貰いたいという御意見ですか、その点もう一遍。
  69. 相馬助治

    相馬助治君 ここで次の時まで保留ということに相成りますれば、率直に申しまして、私の説が容れられずに、安井君の説が容れられて多数を以て、そういうふうに押切られるなら、これはもういたし方ございませんが、ただ私ども会派としては、本日承認を頂きたいど、ひたすら懇願する次第でございます。
  70. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 僕は緊急質問の問題は、月曜日にやることは反対いたします。今、他会派のあらゆる議員から、非常に非難が多い。議運は少し行き過ぎておる。五分がよいか、十五分がよいかということのために、肝腎の本会議が十一時になり、十一時半になり、十二時になる。何たる醜態であるかという攻撃が非常に多いのであります。これは他会派も皆同じだと思います。今日、やはり小林亦治君、三橋八次郎君、大野幸一君の問題は、きちつときめて貰いたいと思う。私は同時に社会党に苦言を呈して甚だ恐縮でございますが、出す以上は、自信を持つて出して貰いたい。出してみたり、引込めてみたりというような、そういう自信のない態度で出されるということは、非常にこれは失礼な言い分ですけれども却つて自由党のやつておられるごとくに緊急質問に対して事ごとにけちをつけられる。特に加藤君のごときは、粉骨砕身してけちをつけておられる。僕はかねて主張しておるが、理事会でもう一遍、あの時の各会派の申合せは、特に中村正雄君のごときは、はつきり、出て来てそれを確認させる必要があると思うのです。加藤君その他の自由党の諸君が了解しておられるような態度で、理事会では決定していない。この議運のために徒らに引延ばされないで、国民のために問題を明らかにするという、本来の国会機能を、もう少し尊重すると、こういうふうにして頂きたいと思います。従つてこの件は、ここできめて頂きたい。
  71. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 社会党のために苦言を呈せられましたが、実際上、社会党という抽象概念の党はないのでありまして、うちのほうは第四控室でありまして、隣りは第二控室でありますから、その点は、その程度にして何とか御容赦願つて置きたいのですが、ただ緊急質問について取下げたり何かするということを必ずしもいけないこととは思いません。これはこれで、それぞれ考えがあつてお互いの話合いで満足の行くようにするのが私は議運としていいことだと思います。ただ確かに兼岩君も言われるように、緊急質問が野党側から出ると、事ごとにちよちよびと姑が何かをいじるように、いつでもこちやこちやとやつて行くことは、どうも太い線がさつぱり抜けてというと大変失礼ですけれども、扱けて、こういうことだけは執拗に話が出るということは、非常に遺憾だと思うのです。私は、緊急質問は多数決を以てやる、やらぬをきめる筋合いのものとは思いません。従つて今第二控室のほうから出ました緊急質問も、そこにおいて理由ありとして主張されておる限りは、それをきめるという態度で質問もあつたり、了解して行く方向において話合いが進むならいいと思うのです。それを断ち切ろうというために初めから話が進められることについては、私は賛成しません。
  72. 相馬助治

    相馬助治君 共産党のほうのお話の、社会党に苦言を呈するという言葉にこだわる必要はないと思いますが、一言申して置きます。御承知のように緊急質問議員に與えられたる特権です。我が会派の状況から言えば、国会対策委員会によつて党議を代表して、緊急質問の必要をあとから決定する場合と、そういうことにとらわれずに緊急欠くべからざる問題として一個人が提案する場合とあるのです。従つて私は議運としてここに来て、皆様がたの意見を聞いて党に戻つて、これはこうすべきじやないかというようなこともあり得るのです。あなたたちのように、一旦言い出したら何でもかんでも挺子でも動かぬというようなこととは違つて、私ども会派では、現実に応じてやるので、これは信念の問題ではないのですから、御心配だつたら、無用だし、苦言であつたら、余計なお世話ですから……。(笑声)
  73. 加藤武徳

    加藤武徳君 先般の取極めでも十分御承知の相馬君や小笠原君の御発言もございまして、恐らく第二控室においても会派内で十分御検討なすつた結果であろうと、こういう工合に私は了承いたしまするので、一応反対的な意見を述べましたが(「弁解が遅い」と呼ぶ者あり)そういう強い御要望なら、そのようにしていいのじやないか、こういうような考えを持つておる次第であります。(「有難い、政党の襟度だな」「正論」と呼ぶ者あり)
  74. 川村松助

    委員長川村松助君) 只今お諮りいたしております緊急質問に関する件を承認することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  75. 川村松助

    委員長川村松助君) 承認することに決定いたします。   —————————————
  76. 川村松助

    委員長川村松助君) 事務総長から委員長懇談会の経過を御報告いたします。
  77. 近藤英明

    事務総長近藤英明君) 今日、昨日の前回議院運営委員会の御決定に基きまして、常任委員長懇談会が零時半から開かれましたので、その際の各委員長の御発言内容をかいつまんで御報告申上げたいと思います。なおそのときには、議運委員長もお立会になつておりますので、洩れておりましたら、一つ御訂正願いたいと思います。  一応申上げます。内閣委員長は、多数の法案が、約三十件この表に載つております、まだ多数増加するかも知れない。こういうことを自分は考える。よつてこの会期中、現在六月六日までの会期中にこれを処理するということは無理である。日数については的確な見当がつけられない。相当な日数を要する。それで二週間くらいでは、まあ何ともはつきりしたことが言えない。それで延長は二週間は少くとも必要だが、それで十分であるかどうかということは、明言ができかねる。こういう話でございました。それから人事委員長からは、この六日までの会期ではできない。法案あと出なければ、今かかつておる七件以外に法案が他に出ないものであるとすれば、二週間くらいの延長で大体は片付けられるものと思つておる。それから地方行政委員長からは、労働委員会との連合委員会、法務委員会との連合委員会関係からいたしまして、来月一ぱいくらいは、六月一ぱいくらいは必要と思う。かような御返事でございます。それから法務委員長からは、相当よく進捗しておるが、この会期中六日までには、結論を出すということはむずかしい。但し、どのくらい延長を要するかということについては、他の委員会の進行の模様と対応して行くよりほかにない。こういうことでございます。それから外務委員長からは、現在予備審査が非常に多くて、この六日までの会期ということでは無理であるというだけの御返事。それから大蔵委員長からは、現在予備審査のものがあるので、衆議院のほうから早く上つて来さえすれば、これはやれます。こういうふうに言つております。それから文部委員長のほうからは、予備審査は三件あるが、三件は衆議院から来さえすればできる。この三件のために延長を要求するというようなことはない。それから厚生委員長からは、会期中にこの付託案件についてはやろうと思えばやれるが、他のほうの進行状態を見て、実は余り急がずにやつておる状況だ。だから、やり方によつては、自由に何とでもなるという御返事でございます。それから農林委員長からは、九件ございますが、そのうち農地法案については、まだ手を付けていないけれども、会期中一ぱいにやれということならば、それは全力を挙げてやらなければならんだろう。併し普通の方法で以て進行するとするならば、これは六日の会期終了後からでなしに本日、この五月三十日から数えて二週間くらいあれば、普通の方法で審議が完了できると思う。こういうことであります。それから水産委員長からは、予備審査になつておるものがいつ来るか、実ははつきりしないのであるが、来さえすれば、二、三日要して、それで片付けられると思う。通商産業委員長からは、六月六日までの会期中に上げるということは不可能である。あと二週間は必要とする。こういうことでございます。それから運輸委員長からは、六件あるが、そのうち最も手数のかかるものとしては航空法案がある。これは現在予備審査であるが、これをどういうふうに修正するかという点にかかる。それで通産委員会との関係があるが、衆議院のほうにおいて修正されないでも本院のほうで修正されることがある。その点を考慮すれば、六日までの会期中では無理である。郵政委員長からは、予備審査が一件ございます、ということであります。それから電気通信委員長からは、現在総括的な質問を継続中で、従つて六月六日までには困難であつて、少くとも一週間くらいは延長を必要とするということであります。それから労働委員長からは、現在明確な見通しを付けることは困難であるが、委員会の手続上の問題として、六月十三日くらいまでは手続的な審査に日数を要するので、実質的な、内容的な審査に入るのは十四日以後と心得ておる。従つて委員会としては、付託案件を整理するためには六月一ぱいくらいは必要であると考えておる。こういうことであります。それから建設委員長からは、衆議院から廻つてさえ来れば、この付託案件についてやれるが、このほかにまだ水道……、水道何と言いましたか、水道法が出る。これは厚生委員会にも関係があるので、多少時間を要するかと考える。従つてこの日までの会期中では少し無理のようだと言つておりました。  それから経済安定委員長からは、現在付託になつているものはいろいろあるが、そのうちで電源開発促進法が最も重要で、これについてはまだ見込がつかない。これは通産建設、場合によつて大蔵委員会等とも、連合委員会を開く必要があると考えている。従つてこの会期中、六月六日までには、自分のほうに持つているものは一件も上がる見込はない。連合委員会との関係等から延びて来るので、この見通しは他の委員会との関連においてでなければつかない。それで、少くとも三週間ぐらいは欲しいと考えている。それで若し延長せられる場合に、一週間程度の延長を考慮せられるような場合であつたら、それは現在申上げたことと同じ状況であつて、延長しない場合と全然同一の結果である。小刻みの延長は無意味である。こういう理由は、他の連合委員会との関係から計画的な日程を立てる必要があるので、小刻みの延長は困る。かようなお申出であります。  それから決算委員長からは、自分のほうからは二十四年度の決算、二十五年度の決算が出ているが、これは一年中引続きやらなければならん状況になつているので、現在は会期のことについては、いつでもよろしいということでございました。それからちよつと落しましたが、法務委員長からは、なお刑事訴訟法の一部を改正する法律案、これは延長になつても、多分継続審査をするような結果になるのじやないかということを考えている。こういうお話がありました。  一応私のお伺いいたしました点は、以上のように思いますから御報告いたします。
  78. 川村松助

    委員長川村松助君) なお今期国会における会期の取扱について内閣の意向を聞くことにいたしておりましたが、官房長官が見えておりますので、御質疑を願いたいと思います。
  79. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 端的に伺いますが、只今官房長官も伺つておられて、参議院側の各常任委員会の意向と政府のお考えと睨合せになり、会期問題に対して、一般的な所見がありましたらばお伺いしたい。  又、具体的に今朝の新聞紙上に、官房長官談話と題して出ている十日間の会期延長ということについての真意について、一応御説明願つておきたい。
  80. 保利茂

    政府委員(保利茂君) 私は今朝の新聞にどういうことが出ておりましたか、見ておりませんから承知しておりませんけれども、これはもう率直に政府の希望を申上げたいと思います。併せて又議案の状況も申上げたいと思います。只今両院でそれぞれ御審議を頂いておりますが、衆議院で只今先議になつておりますのは四十九件残つているわけであります。先ほど委員長会議におけるお話もございましたように、この衆議院の審議にございます議案につきましては、衆議院側に対しまして極力、速やかに審議が促進せられて、当院に御送付になるように、政府側としてもできるだけ努力をいたすつもりでございます。その上、それでは政府は議案を未提出の状態においておるものがあるかと申しますと、すでに提出いたすべきもの、提出したいと考えておりますものは、殆んど出盡くしておるわけでありまして、小さいのが一件ございますけれども、これは只今御審議頂いております議案の御審議の御進行を妨げるようなものではないのでありまして、非常な両院の御努力を頂いておりまして、政府側のほうといたしまして、国会側にそう御無理なお願いもできませんけれども、可なり長期の国会になつておりまして、行政府運営、活動も、どうしても停滞しがちになりますから、できるだけ行政府の活動も急がなければならない面もございますことは御承知の通りでございます。まあこれは無論、国会側の御見込によつて御考慮頂かなければならんと存じますが、ともあれ、今回提出いたしております議案は、多くは占領を脱して独立を回復いたしました上において、国政運営支障なからしめるために、極めて重要であるという考えで出しているものが大半でございますから、是非この国会中に御審議、御成立を願うように希望いたすのであります。彼れ此れそういう事情から、一つ当院におかれましても、審議のために御努力を頂きまして、できるだけ短かい期間において、これらの議案が成立するように御配慮頂ければ非常に幸せだと思います。率直に申上げまして、まあこれはどのくらいと言つて見ましたところで、国会のほうのお考えによることでございますから、ただ希望を述べさして頂くとすれば、まあ一カ月の大幅延長をいたしたあとでもございますから、十日前後のところで、政府側の希望通りに御審議願えたら仕合せだという程度のことであります。
  81. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 ちよつと僕は、官房長官にお尋ねいたします。その前に委員長にお尋ねしておきますが、今日具体的に、この問題で何らか決定を得られるわけではないでしよう。
  82. 川村松助

    委員長川村松助君) そういうわけではありません。
  83. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 従つて具体論でなくて、原則論の問題で一通り質しておきたいのです。この五年来の国会運営を見でおりますと、最近政府並びに與党によつて国会運営が非常に私は毒されて来ておると思う。即ちバナナの叩き売りのように、いくらでも小刻み或いは中刻み、大刻みに刻んで延して、そうして自分の所定の法律案を強引に通し、数が足りない場合は、一部の会派に工作をやつても通す、こういう私は国会運営は、非常に国を誤るものであり、各会派の権威を国民の前に傷つけるものだと思う。これは政府與党の共同に負うべき責任と私は考えるけれども、そうして現象の上では、與党がそういうことをやつてのけられるけれども本質的に見れば、明らかにこれは政府がそういうふうに、與党によつてさような刻んだ延長をやつて行くというふうにとらなければならないと思う。従つて私は、官房長官に政府を代表して御答弁願いたいと思うんでありますけれども、こういうような国会運営を、政府與党を通して実行して行くということは、私は非常にいけないことではないか。即ち憲法においても百五十日というふうにきちんと規定されておる。臨時国会におきましても、日にちを限つてやる以上は、或る一つ法律案が通るまで多数で押して行く、多数で通らなければ一部の会派を工作して抱込んでまで、多数を作つて行くというやり方は、これは明かにフアシズムの国会運営であると考えなければならない。(「言葉を慎しめよ」と呼ぶ者あり)従つて私は、僕の議論が済んでから安井君やり給え。従つて私は官房長官にお尋ねしたいことは、そういう小刻みなやり方、そうして一つの、目的法律案が通らなければ止まないという、いくらでも延長して行くというやり方は、正しいと考えておられるかどうか。この点をちよつとお尋ねしておきたいと思います。
  84. 保利茂

    政府委員(保利茂君) いろいろ見方見方もございましようが、政府はそういうふうな考え方で、態度をとつてつておりません。
  85. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 私は常識論をしておるのではないんで、政治論としてお尋ねしておるんです。いろいろな見方々々といつておりますけれども、私は憲法並びに民主主義の名においてあなたにお聞きしておる。憲法並びに民主主義の名において、あなたのところの総理大臣は、口を開けば、二言目には民主主義、民主主義という言葉を濫用しておるが、その民主主義の原則によつて、あなたはどういう原則によつて、この会期延長というものを考えておられるか。こういうことをお尋ねしておきたいと思つております。
  86. 保利茂

    政府委員(保利茂君) 御意見は十分に伺つておきますけれども、私は原則論的にお答えをする問題ではないように思いますので、申上げておきます。
  87. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 原則はお持ちにならんということですか。
  88. 保利茂

    政府委員(保利茂君) 先ほど申した通りでございます。
  89. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 申していない。申しておると言うが、申してないんじやないですか。あなたは、会期内にやつてくれ、なるべく早くやつてくれと言つているだけで、いくらでも小刻みに延して行くということを国会工作でやるということは、明らかにフアシズム的な国会運営で、明らかに憲法並びに民主主義に背いておるんじやないですか。ですからさように考えておらないと言うんなら、それでいいです。さように考えておらないというお答えを頂きたい。
  90. 保利茂

    政府委員(保利茂君) お答えを申上げます。政府側の希望は申上げましたけれども、問題は、国会でお扱いになる問題でございますから、ただ御参考までに政府側の御希望を申上げただけでございますから、そういうふうに御了解を頂きたいと思います。
  91. 川村松助

    委員長川村松助君) ほかに御質疑ございませんか。    〔「なし」と呼ぶ者あり〕
  92. 川村松助

    委員長川村松助君) 官房長官に帰つて頂いて御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  93. 川村松助

    委員長川村松助君) どうも御苦労様でした。
  94. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 常任委員長懇談会から、いろいろ様子は、お互いの会派においても、わかつたわけですけれども、会期問題は議題になつておるわけではございませんし、又これらの問題は、政府與党であるかたのほうでお考えになつて然るべきものであると思いますので、本日はこの程度にして散会して欲しいと思います。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
  95. 矢嶋三義

    ○矢嶋三義君 散会前に私は一言申上げたいのですが、この会期の決定というものは、私は今後の国会運営して行くに当つての、我々のプロパーな立場から極めて重大だと思うのです。官房長官は、先ほどああ言つて、兼岩君の質問に対しましても、会期については国会の皆さん方のきめることであるからという常識的なことを言つておりますけれども、ただ私ども、ここで肝に銘じなければならないことは、果して政府は、会期の百五十日とされたこの間に……、立法府に骨を折つて頂けるだろうと、自分ら政府側は、百五十日で審議が終るように誠心誠意努力をしておるか。問題があると思う。やはり会期が延長できる。延長して頂けるという、そういう気持でおるのだが、本会議或いは委員会出席状況も不十分、それから法案の提出時期も当を得ない。こういうことで私は会期は延びて行きおる。現在も、会期は百五十日が、一カ月も延びて、両院の出席状況なんかも、日々のラジオ、新聞で報ぜられている通りです。今後我々は、自主国会運営して行く上に、基本的に相当考え直して行かなければ、今までの政府の出方をうけて、国会が立つて行くのでは、非常に私は問題があると思う。更に私は、今後国会の会期を決定するに当つて一応考えたいのは、私はこういうことを考えるのは馬鹿々々しいのでしてね。というのは、国会法は皆さんも御承知のように、御覧になれば、我々の意思如何にかかわらず、衆議院の意思で決定されるようになつておる。而も衆議院の絶対多数によつて政府が支えられておるという場合には、これは如何なる法律案を出しても、気の食わん時は、政府委員は御出席しないで引張つて行く。そうして会期延長して行く。いい加減議員は疲れてしまつて、審議は不十分のままに、持久戦になつて、あらゆる法案が通つて行くという、こういうような事態は、私は必ず起つて来ると思うのです。今まではGHQの関係なんかあつて、我々つの意のままには運営できなかつたわけですけれども国会法が嚴としてあれば、我々立法府におる者もそれを尊重して行くし、先ほど申上げましたように、政府側もそういう点を十分考えて頂かなければ、今までのような態度で臨んでおつて、先ほどの質問或いは答弁のように、国会の会期は皆さん方がおきめになるということで、百パーセント了承して行くことはできない。そういう点に立つて、今国会の会期延長というものは今後決定されるんでありますけれども、私は真剣に考えたいという意思表示をし、皆さんの協調を仰ぎたいと思います。
  96. 安井謙

    安井謙君 矢嶋さんのおつしやる通りで、御尤もだと思いますが、私はこの国会というものは、講和後のいろいろな問題も含んだために特殊な扱いも、ときに必要じやないかと思います。併し本質としては、あなた方のおつしやるようなことは、当然のことですから、與党としてもできるだけ、それは愼重に考えておきたいと思います。
  97. 川村松助

    委員長川村松助君) ほかに御発言なければ、本日はこれにて散会いたします。    午後二時十九分散会