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参考人(帆足計君) 帆足計でございます。貴重な御用件がたくさんおありになりまするところを、
外務委員会におきまして皆様、條理と法理に基きまして公正なお立場から御審議なさいます
参考に、従来の経過を述べます機会を與えられましたことを厚くお礼申上げます。私も過ぐる年には皆様の後輩、同僚といたしましてこの議席におりました者でございますが、本日力なき一市民として基本的人権について皆様に訴える機会を與えられましたことを心から嬉しく思う次第でございます。
実は昨年の十一月、パリの国際
会議準備
委員会から、それまで私は全く何も知らなかつたのでありまするが、モスコーで国際経済
会議が開かれるから、数名の学者たちと共に出席しないかという招待状をオスカー・ランゲという有名な学者からもらいました。当時は大して気にもとめませんでしたので、どういう
会議であろうかと思いまして、村田さんや石橋さんに御相談をしたようなことでございましたが、その後だんだん
会議の性質がわかりまして、一面におきましては多少ソ連の平和工作と
関係があるらしい節もあり、他面においては二つの世界に原爆が年産数十発を起えるような苛烈な世の中であり、戰争……そうして平和
物資の交流を図らなければならんというような、西ヨーロツパの空気に押されたような気配からしまして、その後愼重に調べておりましたところ、その後詳細な資料がございまして、それにはとにかく議事規則として、党派、制度、イデオロギーに
関係なく、平和的経済交流と諸
国民の経済交流に寄與するため、諸国から有能な実業家、学者、トレード・ユニオン、その他の代表に来てもらいたいということでありまして、ソ連が主催であると最初私思
つておりましたところ、ソ連も参加の一国であるから議事規則に従
つて限られた
発言しかできないということが詳細に書かれておりまして、特に自由諸国家からは普通の自由人に来てもらう、原則として思想的傾向のある人は余り望んでいないという
意味のことを書き添えられておりました。更に資本主義に対する攻撃とか、又は社会主義に対するとかくの論議とかいうことをこの
会議はなすべきものではなくて、平和的経済交流について
意見の交換をするのが主要
目的である。かたがた
会議が済みましたらロシアの最近の状況なども見てもらうことも
参考になるから、自由に視察団を作
つて各地を視察してもらいたいということが書き添えてございました。そこで私どもといたしましては、これは主として経済人の問題であると存じましたので、新聞に出ておりますような実業界の巨頭のかたがたに相談いたしましたところ、それではもつと調査しようということになりまして、特にイギリス、
アメリカの動向をよく注意してもらいたいということでありました。その後各国からぼつぼつ主としてまあ学者、それから自由主義的な実業家の出席などがきまりまして……、その後ヨーロツパの、東ヨーロツパと西ヨーロツパとの貿易交流についていろいろな数字を見ました。同時に
日本の貿易が非常に物価が上り、殷賑のように見えておりますのに、資料では戰前の僅か五割
程度で、やはり業界の実態は非常に不況でございますので、海の国としての
日本はやはり国際
会議へ出て視野を広める、何事にも一利一害はあろうが、多数の人が出席することがよいのではないかというふうに判断するに至りまして、有志が集つた国際経済懇談会というのができました。新聞に出ておりますように、村田さん、石橋さん、北村さん、それから私どもエキスパートとして出ようというような話になりまして、
政府にそれとなしに諮りましたところが、新聞に、
政府はこれを好ましく思わないから旅券を発行しないであろうという記事が出ましたので、それでは一体どういうふうに海外旅行のことが
なつておるのであろうかということを初めて調べる気になりましたような次第でございます。そこで憲法、世界人権憲章、ユネスコ憲章、旅券法を見ますると、私ども過去において旅行というものは
政府の制約を受けるものと思
つておりましたところが、調べて見ますると海外の旅行は基本的人権でありまして、好ましからざる人物——テロリスト、密輸出入者(スマツグラー)等——のほかは、善良な市民は為替さえ許されればどこへでも旅行ができるということを、初めて知りましたような次第でございました。そういう方面の認識が、海の国に生れながら殆んど自分自身にもなかつたことに恥じ入つたような次第でございます。そこで外務省に参りまして、どういう條文に従
つて、
政府が好ましくないと思うからいけないのであるかと聞きましたところが、その條文はどうも明確でないということでございました。
たまたまイギリスのイーデン外務大臣がこの
会議に対して、英国
政府の
意見はと問われるなら、余は
賛成でなく、その成果を期待し得ないけれども、英国市民が個人として出席することは自由であり、
政府の干渉する限りでもないという声明が出ましたので、成るほどこれが大体憲法及び基本的人権の許す範疇の
程度であると存じまして、外務省に参りましてこのイーデン外相の言われることは非常に筋が通
つておるように思われますが、この
会議に対しては賛否両論があり、私ども自身も多少迷うような節もあるようでございますから、
政府の
意見や調査資料なども頂いて、自粛すべき点は自粛し、スマートに行
つて参りたいと思いますが、併し何か旅券法上支障がございますかと聞きましたところが、最初は十三條に好ましからざる人物というのがあるけれども、これが普通の善良な市民に適用されるはずもないので、他に條項がなくて困
つておるということでございました。私どものほうとしてはそういうことでお困りになることもないのであるから、是非これは行く人の人柄や方針に
政府として問題があるのであるならば、一度礼を盡して懇談するならば、それを考慮するにやぶさかでないような人たちが今日予定に上
つておるのであるから、話合いたいと申しましたところが、
政府側としましては、理窟はどうであろうとも、行かしたくないと上層部が思
つておられるようであるから、旅券は出ないよということでありましたので、更に調べてみましたところが、今日の旅券法におきましては地域の如何という差別を立て、又政治上の見解、主義によ
つて特定の人を特定の国に行かせないという法規がないということが判明いたしました。ただテロリストとか、追放された人物とか、スマツグラーだけが自由なる旅行を奪われているということを知りました。若し
政府の見解によりまして旅行が左右されるということになりますると、非常に保守的な政権ができました場合は、労働
組合全国大会に行く代表のごときは禁止せられ、又非常に極左的な政権ができました場合は、国際商業
会議の大会などへは資本家が行く必要もあるまいなどと言
つて、政権の相違によ
つて旅行が制限されることになることは成るほど好ましくない。そのためにイギリス、
アメリカ、
日本、それぞれ民主国家においてはこの
程度の自由が與えられておるということを初めて了得いたしました。そこで外務省に対しまして、いよいよイギリス、又
アメリカも行くことにきまりまして、
アメリカ政府としてはこの
会議の成果に何ら期待をおかない、或いはソ連の、苦しまぎれに
物資を得たいという運動かも知れないから……、併しそれもバトル法その他があ
つてソ連の
目的は達し得ないであろう、併し
アメリカとソ連の間は今日公式にはよい間柄ではないから、私人が行
つて多少の合理的調整を図ることは
アメリカの国益にむしろ合致するから、行きたい人は行つたらよかろう、旅券の発行は個人に対しては、あえて拒まないということを国務省が発表いたしました。それからその後インド、インドネシア、イタリー、ドイツ、フランス、それぞれ公人でなくして私人の資格を以て殆んど全部出席するようになりまして、そこで念のために宮腰改進党議員と共にシーボルド氏に照会して、
日本はまだ占領下にあるから
アメリカの占領政策の上から見ても甚だしい障害があるとするならば、我々も
参考にいたさねばならんから如何ようにお考えであるかということを問合せましたところ、氏を通して返答が参りまして、そのような政治問題については、今日はとかく言うべきもはや立場でないし、海外旅行ということであれば、
国内法規により、公正な手続によ
つて市民としての権利を主張し、
法律通りに
処理してもらうことが妥当であろうという
意味の答えを頂きましたので、それではもう大体において大きな障害がないと考えまして、約一月半前に交渉を始めたのでございますが、旅券自身は先月の二十五日、約二週間前に申請の手続を完了しました。ところが、外務省の事務官初め東京都の旅券係の事務官のかたがたは、丁寧、懇切、申分のない態度を以ちましてお世話をして下さいまして、全部の手続は完了いたしました。そこで五日ぐらいの猶予を以ちまして、最初一日か二日に定期船が出る予定でございましたので、三月二日か三日と、こういう予定でございましたので、一日までに御回答を頂きたい。予防注射その他もせねばならんからということを申上げましたが、御返答がありませんので、仕方がありませんので、書面を以て申上げました。更に御返答がございませんので、
内容証明を以ちまして御催促いたしました。然るに調査中調査中ということで、どこに支障があるか存じませんので、思い余りまして遂に法制
意見局に参りまして、長官並びに第一局長に法の解釈についてお尋ね申上げました。すると法制
意見局の御
意見では、生命の安全度ということだけが問題に
なつておるが、その安全度によ
つて旅券を左右する権能は今日の
法律において與えられていない。何となれば、そこへ行くことが安全であるかどうかということは、行く個人が自分の生命を大事にし、その妻、母が生命を大事にする、
政府が世話をやかなくても危ない所に行く馬鹿者はない。そういうようなことに旅券法は
なつていない。ただ
一つ旅券をもらつた
あとで……家を片附けて、移民などがよその国へ参りますときに、すべてが片附いた
あとで突如としてその国に内乱などが起
つて、そこへ行けば移民全部が一家心中をするような結果になると同じような場合がある、そのようなことのために著しく且つ客観的に生命にあらゆる危險が来たときに、善意の
保護の
意味で旅券を戻すことを勧告し、取戻すことはある。そこでこれを拡張解釈することができるならば、次のごとく解釈せねばならん。即ち善意によ
つて、善意の立場から
国民保護のために客観的に著しい生命に明確な危險がある場合、この場合に
政府は旅券を拡張解釈すれば取戻す、支給しないこともできるとも解釈し得る。併しこれは政党政略に使うべきでなく、雷
一つが
なつたから危ないというようなことでなくして、これは善意の
保護であるから、
政府の旅券返還の要求と、返還を命ぜられる
国民の気持との間に理解の一致があれば両方が喧嘩をするようなことは絶対に起らないはずである。若し喧嘩が起るようなことがあれば、どちらかに疚しい意図があると見なければならんから、この法規は人権の保障においては、欠点のない法規であろうと思うというような大体の解釈でございます。そこでその解釈を以ちまして外務省に
お話しましたところが、外務当局のかたは、いろいろなことを言われましたけれども、
一つには今日漁業問題と捕虜問題が解決していないときに、こういう国に行くことは危ないではないかと申しましたが、捕虜問題は不幸な事件でありますけれども、最終のは何万人でございまするか、数を知りませんけれども、先ず相当の数いるのでございますので、私どもも痛心の極みでありますけれども、今日国際
会議に参りますことが、私ども
軍人でありませんからみずからすぐ捕虜になるようなこともあるまいと申しました。漁業問題はどうかと言いますので、あれは「さけ」を追つかけて、領海の中にまぎれ込み、生ずる事件でありますので、私は「さけ」を獲ろうとする意思は全然ありませんので、この問題には全然
関係ありませんと申上げました。そうすると無條約国であるから、若し万一のことが起つたときに人身
保護ができないと申されました。私
意見局のかたとも話合いましたが、條約国でも例えばヒツトラーの末期のように内乱状況で人身が危ないときがある。無條約でも客観的に見て生命が安全のようなこともあり得るから、條約、無條約ということと、生命の問題は直接
関係はなかろうというようなことでございました。最後にそれにつきまして、ソ連
政府からはこの招請者、私と宮腰君に対しまして生命の安全、身体の安全は国際公法に従
つて保障するという公文書が到着いたしました。それを
政府に差上げましたような次第でございます。このような経過になりましたが、なお外務省当局におきましては旅券を下さいませんので、この十四日頃出帆の予定でございまして、
あと数日でございますので予防注射をしようかどうかという相談をいたしました。それは言明の限りでないと申しますので、靴の一足も買わなければなりませんから、それではいつ頃御返事が頂けるかと申しましたら、それもわからんと申しまするから、それでは渡航に間に合うような善意な意思がおありですかと申上げましたが、それもわからない。それでは何カ月かかるか、それもわからん。それでは何をしていらつしやるのかというと、それは今事実認定のために努力しておるが、ソ連は広大な地域であるからなかなかこれは盡せぬというような
説明でございます。そこで私は、善意の一市民として涙を流し、数十度も足を運びましたが……そうして條理に従うことなら止むを得ないことでありまして、何で私どもがそれに逆らいましよう。併し條理を無視し、十数回足を運ばせ、ギヤング同様の態度をあなたがたはとられるじやないか。私の親戚の中でも、これは重要な
会議の
一つであるから、学者として行ければ愼重に勉強して、行
つてもらいたいと言
つて、兄その他が励まして下さるのに、一体どういうように
決定してくれるのか、定期航路も月に一回しかありません。従いましてその日を逃しますれば出席も不可能でございます。考えて見ますれば曾
つての軍閥政治の時代でも相当の数の学者が学術
会議その他に出席しておりまするし、又米ソ経済断交の時代にも何百人かのジヤーナリストや学者が参
つておりますし、又シベリア出兵直後の最も不穏なる時代におきましても又何十人かの学者、ジヤーナリストが駐在しておりました。若しこの
会議に出席をそれだけの
理由で禁止されますと、そのとばつちりは同盟、朝日の特派員も行けなくなる。貿易業者も一人も行けなくなる。日ソ両国の間は名実ともに暗黒世界に
なつてしまうわけでありまするので、現実には回教とキリスト教との間柄が曾
つて仲の惡い時代がありました、その時代でもなお法王の
許可を得た人は行き、鎖国三百年の時代でも出島の港を通じて多少の交流がありました。それが人類の進歩になるならば多少の隙間があ
つてもよいのではなかろうかと力説し、又この
会議に、今
日本の指導国家でありますところの
アメリカからも人が行かず、イギリスからも行かないならばとにかく、今日英、米、仏、独、インドシナ、インド殆んど全世界一貫して、旅券を拒否した国があることは聞かない状況でありまして、殊にイーデン外相のように個人が行くことは自由である。
政府としてはその結果に期待せず、
賛成もしていないということであれば、一分間で解決つくものを、何といういやらしいことをするのであろうかと存じますけれども、言を左右にいたしまして答えをいたしませんので、遂に思い余りまして人権擁護局に駈けつけまして相談いたしました。私自身、幼いときから一ヒユーマニストとしての教養を受けまして、自由人権協会の実は常務
理事をしておるものでございます。それで大いに人権擁護局長から笑われまして、自由人権協会の常務
理事が泣き顔をして人権を訴えに来るなどとは、まあなかなか
日本の民主々義も前途遼遠であろうと同情して下さいました。
司令部のヘプラーさんでしたか、その他のかたにも紹介して下さいまして、そうしてその結論としては、人権擁護局長としては、かくのごとく一月半もたち、
内容証明も出し、そうしてなお定期船の出帆の日が目睫の間に迫
つているのに、
賛成もせず、不
賛成も唱えない、そうして不
賛成を唱えれば法の違反になるものですから、拒否は絶対に最近は言わなくなりました。併し切符は渡さぬ、結局東京駅の二等切符係が急に政治論議を始めて切符を持
つて逃げたというような事件でございます。時間は刻々迫りますので、どちらか言
つて下されば又諦めもいたしますが、それすら言わない結果、かくのごときことが起りましたことは、実は今まで為替
管理を
政府がいたしておりまして、又警視庁の外事課の錯覚のようなものがございまして、
政府の制限によ
つて海外族行の自由はどうにでもなるという大きな錯覚の上に、漫然とこの問題を考えられたらしうございまして、昔、子供が映画館に行くのに対して、あの映画は見ちやならない、と一言言えばそれで済む、こういうふうな錯覚が多少……又大いにあつた結果ではなかろうかと察知いたしますが、そういう結果になりまして、結論といたしましては、この十四日頃出帆の予定でありますのに、今日に至るまで諾否がございません。そうして今後につきましては、或いはこういう
会議に、例えばまあ言葉は惡うございますけれども、非常に極左的な人でもたくさん行きはしないかというような御心配がおありかと善意にも解釈して見たりしておりますけれども、若しそういうことでございますれば、私どもといたしまして十分
政府と話合いまして、話合の上、政治問題を離れて、自粛する気持も……又現にそういう顔触れでもございませんけれども、それも持
つておりますし、又先日村田、石橋、北村氏たちと話合いましたが、巨頭連中が行くことがモスクワに傾いたような錯覚を與えるならば、諸般の情勢を考えて、自分たちは涙を呑んで遠慮をして、
あとにエキスパートたちが恙なく行
つてくれるならば多少の役に立つだろうということで、実は昨日のああいう新聞声明が出ましたような次第でございまして、
あとに残りました私どもは、この問題に対して多少の世論を起しました責任もありまして、余り見苦しいこともできない。それかと申しましてこれに行かないでおりまして、ソ連はただ生命に危險があるかどうかというよう
なつまらん議論で、国の賓客として招請された人を、如何にソ連といえども刺し殺すはずもなかろうと思います。ロンドン・タイムスに電報を打
つて、生命に危險があるかないかという客観的証拠をもらうというような愚かしいことはできませんし、誠に困
つておりますような次第でございます。そこで結論といたしまして、私どもは賛否いずれでも結構でございますから、法の命ずるところに従い、
政府に出帆前に裁断を下して頂くことを要求したいのでございます。同時に
外務委員の責任ある皆様がたにおかれましては、大局的見地から、二つの世界のこの暗黒の嚴しい世の中に、少しでも情理を通しますために、この問題を如何ようにすることが二つの世界のガソリン・タンクの谷間の中にいる国として必要であるか御明察下さいまして、私どもに必要な御指示を與えて頂きたいと思うのでございます。期限も切迫いたしまして誠に困
つております次第でございますから、せめて
法律に従いまして期限内に御回答下さいまするよう御指示を頂きますれば、市民として誠に幸福なことでございますので、本日
陳情の機会を、報告の機会を與えられましたことを心から感謝いたします。
又この問題につきまして法務府の見解等につきましては、昨日の東京新聞に詳細に伝えられている
通りでございまして、私は外務当局が濫りに法を破
つて、そうして旅券の問題は政治問題であるということを申されることを心から悲しむものでございます。政治問題は政治問題として、旅券の問題と離れて、私どもと語り合うことが政治でございまして、切符を持ち逃げしておいて、そうして政治論議をするということは、一体憲法二十何條かの基本的人権や人権宣言を一体お読みに
なつておられるかどうかすら心許ない気がするのでございます。今日保守であると急進であるとを問わず、国全体として止むを得ず時代に逆行し過ぎる、行過ぎの逆行ではなかろうかということが心配されております時代に、この問題は、私は今後の国交上重大な問題になる、猫の子一匹、片一方の領域に行けないようなことになりますと、結果としては今後ソ連の外交官たちの駐日も実際上不可能に
なつて来るようなわけでありまして、実際問題といたしましては、いろいろその波及するところも大きいと言わなければなりません。どうぞ上院
外務委員の皆様がたにおかれましては愼重に御検討下さいまして、如何なる結論になろうとも、それが法理上條理にかなうことでございますれば、私ども一言半句も文句は申しませんから、どうか法理に従い、良識に従いまして御指示を頂きますようお願いいたします。御清聽有難うございました。