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1952-07-09 第13回国会 参議院 運輸委員会 第35号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十七年七月九日(水曜日)    午前十一時二十一分開会   —————————————   委員の異動 六月三十日委員岩男仁藏辞任につ き、その補欠として深川榮左エ門君を 議長において指名した。 七月五日委員齋武雄辞任につき、そ の補欠として片岡文重君を議長におい て指名した。   —————————————  出席者は左の通り。    委員長     山縣 勝見君    理事      岡田 信次君    委員            植竹 春彦君            仁田 竹一君            高木 正夫君            小野  哲君            小酒井義男君            鈴木 清一君   政府委員    通商産業局通商    機械局長    佐枝 新一君    運輸省自動車局    整備部長    中村 俊夫君   事務局側    常任委員会専門    員       古谷 善亮君   説明員    外務事務官    (外務省国際協    力局勤務)   西村 勘一君   —————————————   本日の会議に付した事件参考人の出頭に関する件 ○一般運輸事情に関する調査の件  (輸入自動車に関する件)  (東武電鉄に関する件)   —————————————
  2. 山縣勝見

    委員長山縣勝見君) これより運輸委員会開会いたします。  先ず、一般運輸事情に関する調査のうち輸入自動車に関する件を議題といたします。
  3. 高木正夫

    高木正夫君 先般来運輸省並び通産省局長さんに御出席を願いましていろいろ乘用車のことにつきまして御説明願つたのでありますが、根本的の問題は日本における需要と、それから国内における生産と、従つてそれを埋合せるところの輸入自動車をどれだけ入れたらいいかというこの問題になろうかと思います。その点について両者の意見が必ずしも一致をしていないように思います。つきましてはこういう問題を中心にして一度参考人を呼んで頂きまして我々の議決の資料に供したいと思います。大体メーカの代表者、それからユーザー側の人、それからデイーラー、更にできれば一般大衆代表者というような三、四人の人を呼んで頂きたいと思います。それだけをここでお諮りを願いたいと思います。
  4. 山縣勝見

    委員長山縣勝見君) 只今高木委員より御発言ありました輸入自動車に関して審議参考のため参考人を当委員会出席を求めて意見を聴取するということでありますが、如何でございましようか。如何ように取計らいましようか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 山縣勝見

    委員長山縣勝見君) 御異議がないようでありますから、それでは輸入自動車に関して必要なる参考人を当委員会出席を求めて意見を聴取することにいたします。  つきましては、その員数或いは人選、又出席を求めまする日等に関しては如何いたしましようか。
  6. 高木正夫

    高木正夫君 委員長にお任せしたいと思います。
  7. 山縣勝見

    委員長山縣勝見君) それでは只今高木君の御発言がございましたが、なお又先ほど高木君から参考人出席を求めるについて御発言がありました趣旨を体して委員長において適当な、勿論本国会中に多分二十日過ぎ頃に適当な日を選んで参考人を呼びます。  なお、又その人選等につきましては、慎重に選択をいたしまして数名出席を求めることに取計らいますから御了承願います。   —————————————
  8. 山縣勝見

    委員長山縣勝見君) それでは輸入自動車に関する件を議題といたしましたが、前回に引続きまして御質疑のおありのかたは御質疑を願います。
  9. 岡田信次

    岡田信次君 先日来この輸入自動車の問題につきまして、当委員会の各委員通産当局運輸当局と応答が行われたわけですが、それを聞いておりますと、通産当局といたしましては、我が国のこの乘用自動車生産工業というものを極度に保護しようという政策がとられておる、これは朗らかであろうと思うのであります。私は通産省がこういう態度をとられることは当然であると、こういうことは認めるのでありまするが、ただその方策として外国自動車輸入を抑制することを唯一の手段とすることが少しわからないのであります。先日来機械局長英国なり、或いはフランス等におきましては輸入自動車を極度に制限しておるということを以て、我が国においても当然輸入自動車制限すべきであるということを言われましたが、これはまあ日本英国なり、或いはフランスと根本的な條件が違つており、即ち英国におきましては自動車の数が当局の調べによりますると我が国に比し百倍余もある。又生産日本の八十倍以上もある。而もできておる自動車はオースチンとか、或いはモーリスとかでありますが、日本の現在のダツトサンとか、或いはトヨペツトとかいうようなものと比べて比較にならないほど優秀な自動車ができており、こういう基礎條件が違うのでありますから、英国なり或いはフランスにおいて輸入自動車制限する、これが直ちに我が国においてもとられて然るべきだということには理解いたしがたいと思いまするが、何かもう少し日本国産自動車工業を保護するほかの方策をお考えになつておらないのかどうか、その点を先ずお伺いいたしたいと思います。
  10. 佐枝新一

    政府委員佐枝新一君) お答えを申上げます。我々は今お話にもございましたが、国難乗用車工業を確立するために輸入制限唯一方策とする、こうは考えておりません。お話によりますと、如何にも通産省需要者の利便も顧みず、国内生産数量等をも考えずにひたすらその輸入を抑圧しておる、こういうようなお話でございましたが、我々は決してそうは考えておりませんので、先般も乘用車需給関係についての御質問がございました、その際ちよつと手許に資料がございませんでしたので、お話申上げませんでしたが、実はその後或いはお見込み運輸省のほうで変つておるか存じませんが、五月末と思いますが、運輸省のほうから我々のほうに頂きましたこの二、三年間の需要見込み数字基礎にいたしまして、一応昨年度は、これは実際売れた数字なんでございますが、実績を申上げますと、需要は七千二百三十台でそのうち国産が四千二百三十台外車が三千台、こういうような状況になつております。国産外車数字を比較いたしますと、国産五八%、外車四二%、こういうことになつております。二十七年度におきましては、運輸省のお見通しが大体一万一千台程度の量だと、こういうお話でございました。我々のほうでは、国産車生産計画は、大体六千台は国産できると思います。五千台外車を求めると、こういう計画考えております。比率をとりますと五五%は国産で、四五%は外車ということでございます。結局昨年よりも国産の数勘は殖えますけれども、パーセントにおいては昨年五八%に比べまして、本年は五五%と、こういうことに国産のほうがむしろ減つておるというようなことで、決して国内需要を顧みずにひたすら輸入を抑圧すると、こういうことは考えておりません。ただこの前も申上げました通り、何分にも国産車生産は、開始されましてから極めて日が浅いものでございますから、国産乘用車工業というものは確立するに至るまでにおきましては、勿論全般の為替関係等もございますけれども、国内需給を満すという程度外車輸入考えて行つたらばいいじやないかと考えておる次第であります。
  11. 岡田信次

    岡田信次君 只今機械局長は、国産自動車保護政策として、輸入自動車制限だけではない、ほかの方法もいろいろ講じておるのだというお話でしたが、そのほかの方法についてお話し願いたいと思います。
  12. 佐枝新一

    政府委員佐枝新一君) その点につきましては御承知の通り、すでに税制の点で関税の面では従来から据置きでございますが、大体各国並みに四割の関税をいたしております。これはフランス等の例を見ましてもこれより高い関税であります。それから国内乘用車工業は確立したとは言えないインドにおきましては、完成車輸入については相当高い関税をかけております。そういうことがございます。併し今後の問題といたしましては、我々は国産乘用車工業品質、性能を向上させ、価格低下させる、これを主眼に置いて設備合理化、特に車体プレス化とか、或いはその他いろいろ部品の生産のため必要な機械輸入する、こういうような面におきまして資金斡旋と外貨の割当、こういう面で特に力を入れて行きたい、こう考えております。通産省設備いたしております産業合理化審議会におきましても、そういつた乘用車工業設備の急速な合理化ということについて特段の措置を講ずる、又開発銀行等政府資金もこれに対して十分導入するように措置したらどうかという答申もあつたような次第でございまして、そういう方向におきまして我々今後最も力を入れて行きたい、なお現在あります乘用車工業については、そういつた資金の面の斡旋による合理化の促進ということのほかに、適当な外国自動車工業国内乘用車工業との提携ができますならば、むしろ大いにこれは歓迎いたしまして、その提携を通じて外国の優秀な乘用車工業の技術を導入いたしまして、国内乘用車というものを飛躍的に向上せしめる、そういうことを是非やりたいと考えております。それからそのほか価格低下の面では、合理化と同時に、殊に車体プレス化等によつて相当価格低下が期待できると思いますが、それと同時に、現在日本乘用車品質の割合に高いということは、タイヤ鋼材というような材料が国際価格に比べて非常に高いわけであります。例えばアメリカで言いますと、新車を作る場合においては、タイヤについては六割の割引をするというようなこともやつておると聞いておりますが、そこまで行きませんでも、鋼材或いはタイヤというものについて、この価格乘用車新車について何らかの措置を講ずるというようにしたい、その方向でいろいろ検討いたしておる次第であります。我々の主として考えておるのはそういう面であります。
  13. 岡田信次

    岡田信次君 只今機械局長お話では、主として生産工場設備合理化する、或いは改善をする、それに対する資金を心配するというようなことによつて先ず生産コストを下げる、そうして優秀な自動車を安く作るようにする、これは大変結構なことであると思うのでありますが、差当つてそれらの効果が発揮するのは、やはり相当の年限がかかると思うので、差当つてこういうお考えはないかということを伺いたいと思うのですが、私先年、といつても大分前ですが、ドイツにおりましたときに、ドイツ国産自動車を頻りに奨励するという意味合いにおいて、国産自動車に対して物品税なり、或いは自動車税なり等を減免する、或いは国産自動車用ガソリン税軽減するというような方策をとつてつたのでありますが、我が国においてもそういう方策をとるようなお考えがあるかないか。そういたしますならば、直ちに或る程度乘用車価格が直接減るわけでありますから、そういうことをお考えなつたことはないか、承わりたいと思います。
  14. 佐枝新一

    政府委員佐枝新一君) いろいろ現在講和発効各国通商條約等をだんだん結んでおるわけであります。今の状況といたしまして、外車国産車を徹底的に差別するというような措置をとるのは、これは甚だ疑問かと思います。当然国産車に対してとつたいろいろの税の減免ということも、当然外車にも適用されるということになりますが、只今お話のうち、物品税軽減ということにつきましては、実は国産車は大体中、小型が主になつておりますので、そういつた方向で何らかの措置がとれようかということは、実は事務的に今いろいろ検討しおる次第であります。
  15. 岡田信次

    岡田信次君 私多少意見になると思いますが、要するに日本乘用車工業というものは、或る程度大いに発達し、更に海外に販路を求めなければならんということは、機械局長と全く同感なんですが、これに対しましてはどうも先般来伺つておることは、外国自動車輸入制限ということのみをおやりになつておられるような気がするので、先ほど伺つていろいろ生産設備その他にも力を入れておられるということはやや了解するのですが、今申上げたような、とにかく直接消費者にすぐ響くような自動車税なり物品税減免とか、或いはガソリン税軽減というようなことを国産車に対してするということが、最も有効適切な方法ではなかろうかと考えておりますので、それらの点について十分お考えを頂きたいということを申上げます。
  16. 山縣勝見

    委員長山縣勝見君) 一時休憩いたします。    午前十一時三十八分休憩    ——————————    午後零時五分開会
  17. 岡田信次

    理事岡田信次君) 休憩前に引続きこれより会議を開きます。  先ず、一般運輸事情に関する調査東武電鉄に関する件を議題といたします。御質疑のおありのかたは御質疑願います。
  18. 小酒井義男

    小酒井義男君 前々回であつたと思いますが、本件について調達庁のほうから出席願つて質疑を行なつたのですが、その際調達庁において答弁を聞くことのできないこともあつたので、実は本日外務省出席願つてお尋ねをするわけであります。  実は、行政協定に基くところの十八條これは民事裁判権関係をする問題であると考えておりますが、五月の十二日の日に東武鉄道の沿線で駐留軍のジープと電車衝突事故があつて、そうして電車の一部を燒失し、乘務員と乘客が若干負傷をしたという事故があるわけなんです。ああした事件が起つたのは、私の知つておる範囲では初めてのことでありますし、これの賠償方法というものが今後予想されるであろうこうした事件に対する一つのケースをきめることにもなると考えられますので、外務省としてこれに対する取極が行われておるか。或いは行われておらないとすれば、将来どういう方針でこうした問題の解決を進められるお考えであるかということについてお尋ねをしたいと思うのです。それで具体的に申上げますと、外務省から出ておりますところの行政協定の解説にありますところの賠償額の支拂の場合の方法として、当事者と日本政府との間で合意によつてその賠償額をきめる方法と、裁判によつてきめる方法がある。私の今申上げた事件が具体的に進行しておれば、それがどういう方法で進んでおるかということを御説明下さればいいわけですし、まだ具体的になつておらないとすれば、政府としてはこれの処理を先ず出発点においてどういう形で行われるお考えがありますか。これにつきまして一つ答弁を願いたい。
  19. 西村勘一

    説明員西村勘一君) 今日は国際協力局長丁度合同委員会の本会議開催中でございまして出席ができなかつたことをお詫び申上げます。その代り国際協力局付である西村勘一が代つて答弁に参りました。  今御質問のございました件につきましては、いわゆる将来外務省がどういうふうにこういうような事件について米国側と折衝する考えであるかということにつきましては、後刻責任ある国際協力局長か又は條約局長から御返事申上げることにしたいと思います。
  20. 小酒井義男

    小酒井義男君 そうしますと、本日出席をして頂いても、これに対する責任ある答弁が聞くことができないということなんでございましようか。
  21. 西村勘一

    説明員西村勘一君) そうでございます。
  22. 小酒井義男

    小酒井義男君 それでは、私は、折角外務省から出席願つても、私の目的とするところの質疑を続行しても、これはもう無意味と言いますか、続行することが不可能な状態だと思いますので、次回に必ず責任のある答弁をすることのでき得る当局出席一つ委員長において進めて頂くことにして、私今日はそれでは質問を保留しておきたいと思います。
  23. 岡田信次

    理事岡田信次君) 速記をとめて。    〔速記中止
  24. 岡田信次

    理事岡田信次君) 速記を始めて。  只今小酒井委員お話通り西村勘一君では責任ある答弁はできんということですから、本問題の質疑続行することは不可能と思いますので、次回に是非外務省関係責任者に来て頂いて改めてやり直すごとにいたして差支えありませんか。
  25. 小酒井義男

    小酒井義男君 結構です。
  26. 岡田信次

    理事岡田信次君) では本日はこれを以て散会いたします。    午後零時十四分散会