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小野哲君
経済安定本部の
関係当局も見えておるようでありますので、私からガソリンの
価格の問題を中心にしてお
考えを承わりたいと思います。
ガソリンの問題につきましては
政府のほうでも大変努力をされまして、その量がだんだんと殖えて参
つておるということは大変喜ばしいことで、その御努力に対して私
どもも多といたしておるわけであります。私の調べたところによりましても、昭和二十三年が大体二十七万キロリツトル余であつたものが、昭和二十六年度では八十五万キロリツトル
程度に上昇しておる。更に昭和二十七年度では大体百六十七万キロリツトル余が確保できる予定に
なつておる。こういうふうに聞いておるわけでありますが、特に昭和二十六年の四月から代燃草の転換用のガソリンの割当を受けることに
なつておりまして、現在においては昭和二十六年度一カ年で殆んど代燃車の姿を消しておると、こういうふうな実情を見ますというと誠に感慨深いものがあるわけであります。ただ量は殖えて来たのでありますが、問題はガソリンの質とそれから
価格の問題であろうと、かように思うので、この点についてこれを中心として御所見を承わりたいと思うのでありますが、先ずガソリンの
価格の問題から取上げて行きたいと思います。
勿論現在においては統制を撤廃されておりませんが、七月一日から統制が撤廃されるということになりますので、
従つて解除後の
価格がどうなるかということは極めて重大な関心を寄せている問題であると
考えておるわけであります。まあ
経済安定本部においていろいろガソリンの
価格について処理されて参つたのでありますが、私の調べによりますと、現行のガソリン
価格は昭和二十六年十二月一日に改訂されたものと思
つておるわけでありまして、実は昨年の秋頃から物価庁においてこれは取扱
つておられたと思いますが、ガソリンの
価格も或る
程度引下げていいのではないか、こういうふうな案があつたように思うのであります。ところが逆にガソリンの
価格は引下げられないで据置と
なつて、軽油が九・六%、即ち一キロリツトルについて千六百円の値上げを決定された。そして十二月一日から実施して現在に至
つておるわけであります。もとよりその石油
製品の販売
価格は原油から精製する各種の油、即ちガソリンであるとか軽油であるとか重油等、いろいろありますが、その各種の油の原価計算に基いて、又用途別の事情を勘案して決定されたものと思うのであります。例えて申しますと、昨年十二月一日に改訂された各種の油の
価格も当然引下げらるべきであると思
つておつたところ、ガソリンが据置と
なつて、その他の油がそれぞれのパーセンテージによ
つて引上げられておる、こういうふうなことに
なつておりますがこの点につきまして私が聞いておりますところによりますと、
価格の改訂は、
政府が元売業者、小売業者のマージンもやはり認可をしてそして最終販売
価格を決定する、こういう
建前をと
つておられるようであります。
従つて問題は元売業者小売業者の一体マージンが適当かどうか、この問題に
なつて来るわけでありまして、私の調べによりますと、現在のガソリン
価格を分析いたしますと、ガソリンの精製原価が一キロリツトル
当りでありますが、これが一万六千八百円、元売業者のマージンが同じく一キロリツトル
当りが四千百九十二円、小売業者のマージンが一キロツトル
当り二千三百円、合計して三万四千、そのほかに税金もありますが、三万四千二百九十二円、こういうことに
なつておるようであります。これは手近なところで東京地区で調べたわけでありましてこの元売業者は精製業者で、精製原価に包含すべき費用もまああるわけでありますが、元売業者のマージンが不当い高いのじやないか、こういう気がするのでありますが、マージンまで認可の対象としてお取扱に
なつておる現在のやり方といたしまして、体
政府はどういうふうにお
考えに
なつておりますか、先ずこの問題からお聞きをいたしたいと思います。