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森山委員 労政局長にお伺いしたいのです。
帝石問題は、先般の
委員会で私は大分しやべつたのですが、確かにこれは労働問題としては地労委にかか
つております。また会社の内部の問題といたしましては、刑事事件として目下調査中でございます。私はそういうような
労働法上の、あるいは刑事法上の黒白ということについて、あなたから
意見を求めているのではない。少くとも労働行政をや
つておられるあなたが、
帝石問題という特異な事件がある、この事件は、同じ
政府部内において、通産省側のおざなり主義がかかる事態を惹起したということは、前回の
委員会ではつきりしておる。これは通産省だとか
労働省だとかいうわけ方をしておるから問題なのですが、実際は通産省側のやり方がいま少しはつきりしておれば、ああいう事態は生じて来なかつた。御
承知の通り
政府から補助金をもら
つておる、その補助金をもら
つて買つた機械をスクラップとして拂い下げておるということについて、経理検査を通産省でや
つて、疑義の点がはつきり認められております。それからまたそのほかにも、石油採掘の指令に対して、これに違反するような秘密指令が出ておるということも原因しておる。そういうことに対して通産省が確固たる態度をとらないことが、今日の争議の根本原因なんです。これを解決するためには、
労政局長はただ机の前にすわ
つてお
つても解決できるものではない。私は地労委にかか
つている裁定をどうしろとか、あるいは裁判所にかか
つている問題をどうしろとかいう問題を
言つているのではない。この紛争の解決というもののかぎは
政府が握
つておる。
政府が握
つておるということは、
労働省の
責任でもあるし、通産省の
責任でもある。その場合、少くともこの労働問題としての紛争について、
責任の一端をお持ちに
なつているあなたが、前会のあれだけの
質疑に対して、通産省に何らの御連絡をしなかつた。これは私は怠慢だと思います。少くとも
国会の
委員長というものを、あなたはどういうふうにお考えに
なつているか。私はあの
委員会が終りましてから、
委員会の専門員に対して、どういうような
帝石に対する調査
事項を出したかということについて、専門員の方にお願いしました。ところがきよう専門員の方から伺いますと、どうも労働
委員会の方から正式に出すのも問題があるだろうし、また通産省側からの話としては、岡田次長の話はそうですが、どうもほかの
委員会にも出してない問題を、労働
委員会の方に持ち込むのは、何かさしさわりがあるような御
意見です。あるいは
個人的に岡田次長のところに
行つてみたらどうか、こんな
お話を私は受けた。私はそういう通産省側の態度にも、まことに不可解千万なものがある。問題はここまで表面化して来たら、ありつたけのことをさらけ出して黒白をつけてもらいたい。少くとも黒白をつけるということが悪ければ、紛争を解決するような手を着々と打
つていただきたい。それをあなたがや
つておらない。そのや
つておらないということがあたりまえのような
印象を受けたんです。私は今までのことはいまさら申しませんが、賀來さん、あなたはどうなさるつもりか、もう一度どういう御行動をなさるつもりか、はつきり私の前で
お話願いたい。