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足鹿委員 そうしますと今言いました場合に、
中間経費の幅が相当の額になりますと、商業資本活動の余地が非常に強くな
つて政府の買上げが少くな
つて来る、
政府の買上げが少いのにたくさんの人間を置いておく必要はなくな
つて来る、こういう論法になる。いずれにしても私は人員の整理ということが
一つの根源にな
つて来ると思うのです。この
中間経費というものが、今言われたような合理的なもので
年間不変であるという
長官の御所見であるならば、それから生ずる赤字は当然
政府の財政支出によ
つてまかな
つて行くなら行くということになれば、一応人員問題については安心ができるかもしれませんが、今の
長官の御
答弁では、おそらく食管
特別会計に
依存しておるところの大幅な人員整理が必然的に起きて来る。私はその点を特に憂えておるから申し上げておるのでありますが、もし
政府がこのような困難を避けるために、大量の
麦類を買い入れるために
中間経費を今度圧縮した場合、民間の集買業者の活動は著しく抑圧されて参ることは明らかです。
従つて政府はある程度の買上げをすることができるわけでありますから、そういうふうにな
つて参りましても勢い
中間経費は圧縮いたしますから、食管
特別会計の赤字というものは免れないと私は見ております。のみならず
農民は実質的には
政府に売り渡す以外には
販売の道がないようにな
つて来ると思います。
中間経費が非常に圧縮されればいわゆる民間集買業者の活動の余地が大幅に制限されますから、勢い
政府にたよらざるを得なくな
つて、実質的には
供出制度と何らかわりない実態が出て来ることは明らかなことです。これは
長官がどんなにおつしや
つても、事実そういう運用にな
つて来る。結局
供出制度の重圧を回避せしめるという
政府の仰せられておることが空文化して来る。これは実際の運用を見なければわかりませんが、おそらくそういう結果にな
つて来ると私は思う。その点について
長官はどういう御所見を持
つておいでになりますか。