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1952-04-22 第13回国会 衆議院 電気通信委員会 第18号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十七年四月二十二日(火曜日)     午後二時十二分開議  出席委員    委員長代理理事 高塩 三郎君   理事 橋本登美三郎君 理事 長谷川四郎君       井手 光治君    岡西 明貞君       加藤隆太郎君    小峯 柳多君       庄司 一郎君    辻  寛一君       中村  清君    福永 一臣君       石川金次郎君    田島 ひで君  出席政府委員         電波監理委員会         委員長     網島  毅君         電気通信政務次         官       平井 太郎君  委員外出席者         専  門  員 吉田 弘苗君         専  門  員 中村 寅市君 四月二十一日  委員今村長太郎辞任につき、その補欠として  辻寛一君が議長の指名で委員に選任された。 同月二十二日  委員石原登君及び椎熊三郎辞任につき、その  補欠として森下孝君及び三木武夫君が議長の指  名で委員に選任された。     ————————————— 四月十六日  公共放送によるテレビジヨン実施に関する陳  情書(第一三六九号)  同(第一三七〇号)  同(第一三七一号)  教育的テレビジヨン実施に関する陳情書外二  十六件(第一三七二号)  木曽地方放送局中継所設置陳情書(第一三  七三号)  放送事業設備担保規定に関する陳情書(第一  三七四号)  神岡町に電報電話局設置に関する陳情書(第一  三七五号)  唐津電報電話局新築促進に関する陳情書(第一  三七六号) を本委員会に送付された。     ————————————— 本日の会議に付した請願  一 浮金簡易郵便局電話架設請願關内正    一君紹介)(第六六号)  二 御所奈良間直通電話回線増設請願(竹    村奈良一君紹介)(第八三号)  三 同(東井三代次君紹介)(第二一四号)  四 小山、絹村間直通電話回線新設請願(高    塩三郎紹介)(第二九二号)  五 恵山局電話交換台設置請願冨永格五    郎君紹介)(第二九三号)  六 和田郵便局電話交換台設置請願伊藤    郷一紹介)(第三六八号)  七 宇津野駅に公衆電話架設請願山本猛夫    君紹介)(第四七一号)  八 南山形及び北山形小学校電話架設の請    願(山本猛夫紹介)(第五〇八号)  九 福岡電気通信管理所庁舎等新築促進請願    (山本猛夫紹介)(第五〇九号) 一〇 鶯宿温泉等電話増設請願山本猛夫君    紹介)(第五一〇号) 一一 神岡富山間直通電話回線新設等請願(    岡村利右衞門紹介)(第五八三号) 一二 電話事業解放に関する請願吉武惠市君外    二名紹介)(第六五九号) 一三 甘木町の電話交換方式改善に関する請願(    守島伍郎君外一名紹介)(第六六一号) 一四 北海道におけるテレビジヨン放送に関する    請願伊藤郷一君紹介)(第六六二号) 一五 夏尾及び吉之元に電話架設請願(瀬戸山    三男君紹介)(第六六三号) 一六 奈良市の電話施設改善並びに電話加入地域    合併に関する請願前田正男君外三名紹    介)(第七〇四号) 一七 尾久町都電小台停留所等公衆電話架設の    請願天野公義紹介)(第七三九号) 一八 テレビジヨン公共企業に関する請願(佐    々木秀世紹介)(第七九三号) 一九 テレビジヨン実験放送実施促進に関する    請願大矢省三紹介)(第八七九号) 二〇 和田村の電話ケーブル施設強化に関する請    願(佐々木盛雄紹介)(第八九八号) 二一 砧局都内通話区域編入等請願(松本    七郎君紹介)(第九一九号) 二二 和田村の電話ケーブル施設強化に関する請    願(有田喜一紹介)(第九二〇号) 二三 テレビジヨン放送富山放送局併設の請    願(内藤隆紹介)(第一〇三一号) 二四 東瀬棚函館間直通電話回線新設等請願    (冨永格五郎紹介)(第一〇四八号) 二五 テレビジヨン実験放送実施促進に関する    請願外一件(辻寛一紹介)(第一〇七七    号) 二六 放送受信障害未然防止に関する請願辻寛    一君紹介)(第一〇七八号) 二七 浪打村に電話架設請願山本猛夫君紹    介)(第一一二二号) 二八 面潟郵便局電話交換事務開始請願(畠    山重勇紹介)(第一一二三号) 二九 宮崎県下のテレビジヨン公共企業等に関    する請願川野芳滿紹介)(第一二一四    号) 三〇 北海道におけるテレビジヨン放送に関する    請願伊藤郷一君紹介)(第一二七六号) 三一 都跡局奈良局通話区域編入請願(    水谷長三郎紹介)(第一六一五号) 三二 松江市にテレビジヨン放送局設置に関する    請願山本利壽君外一名紹介)(第一六一    六号) 三三 鳩谷郵便局、尾神間の電信電話線存置の請    願(岡村利右衞門紹介)(第一七〇一    号) 三四 西宮電話局電話交換方式改善に関する請    願(吉田吉太郎紹介)(第一七九七号) 三五 北海道におけるテレビジヨン放送に関する    請願伊藤郷一君紹介)(第一八八五号) 三六 鹿兒島県電気通信施設新設改善に関する    請願岩川與助紹介)(第一九一七号) 三七 川崎市内通話局一元化並びに電話施設改    善に関する請願岩本信行紹介)(第二    〇四四号) 三八 テレビジヨン公共企業に関する請願(辻    寛一紹介)(第二一一一号)     —————————————
  2. 高塩三郎

    高塩委員長代理 これより会議を開きます。  本委員会に付託になりました請願三十八件の審査に入ります。なお紹介議員の御出席のない請願につきましては、先例によりまして委員の方にその趣旨説明をしていただくことといたしまして、日程に入ります。  日程第一四、第一八、第二三、第二五、第二九、第三〇、第三二、第三五及び第三八の各請願は、テレビジヨン放送に関するものでありますので、以上一括議題といたしまして、その説明を求めます。庄司委員
  3. 庄司一郎

    庄司委員 日程第一四、第一八、第二三、第二五、第二九、第三〇、第三二、第三五、第三八、以上九請願一括して簡単に請願趣旨弁明をいたします。一四、北海道におけるテレビジヨン放送に関する請願伊藤郷一君紹介、第六六二号、一八、テレビジヨン公共企業に関する請願佐々木秀世紹介、第七九三号、二三、テレビジヨン放送富山放送局併設請願内藤隆紹介、第一〇三一号、二五、テレビジヨン実験放送実施促進に関する請願外一件、辻寛一紹介、第一〇七七号、二九、宮崎県下のテレビジヨン公共企業等に関する請願川野芳滿紹介、第一二一四号、三〇、北海道におけるテレビジヨン放送に関する請願、第二一七六号、三二、松江市にテレビジヨン放送局設置に関する請願山本利壽君外一名紹介、第一六一六号、三五北海道におけるテレビジヨン放送に関する請願伊藤郷一君紹介、第一八八五号、三八、テレビジヨン公共企業に関する請願辻寛一紹介、第二一一一号、以上九件を一括いたしまして、その趣旨を弁明したいのでありますが、その趣旨はいずれも各委員に配付されております請願文書表の中に詳細載つておりますので、この九つの案件を全部具体的ににおのおの紹介するの煩を避けたいのであります。この際日程第一四以下第三八に至る九件に関し、政府の御所見委員長より求めていただきとうございます。
  4. 高塩三郎

    高塩委員長代理 政府所見を求めます。
  5. 網島毅

    網島政府委員 ただいま上程されました請願に対しまして御説明申し上げたいと思います。ただいま九つ請願一括御上程になりましたが、これらの請願を拜見いたしますと、その御趣旨は大同小異でございますので、一括してお答えを申し上げたいと存じます。  ただいまの請願の御趣旨を要約いたしますと、テレビジヨン放送公共企業体であるところの日本放送協会に運営せしめ、大都市ばかりではなく、地方にもテレビジヨン放送局をすみやかに設置せられたいということが主要な点でございまして、その理由といたしましては、テレビジヨン放送わが国社会教育及び文化に大きな影響を与えるものであり、これを商業放送による場合には、勢い営利に走つて番組は低俗となり、かつ大都市中心となるおそれがあるということでございます。テレビジヨン放送につきましては電気通信委員会におかれましても、昨年以来あらゆる面から真剣に御審議に相なつておる次第でございますが、私ども電波監理委員会といたしましては、テレビジヨン放送わが国社会教育及び文化に重大な影響を与えるものであることを痛感いたしまして、その経営形体の問題を目下慎重に検討中でございます。テレビジヨン実施の場合において、公共企業体のみが公共性を有する放送を行うものであるとは必ずしも言えない面もございますが、ただいまの請願の御趣旨を十分に考慮に入れまして、さらに慎重に検討を加え、国家百年の計を誤らないようにいたしたいと考えておる次第でございます。     —————————————
  6. 高塩三郎

    高塩委員長代理 次は日程第一九一テレビジヨンの実驗放送実施促進に関する請願大矢省三紹介文書表第八七九号を議題とし、その説明を求めます。
  7. 庄司一郎

    庄司委員 本請願要旨は、わが国テレビジヨンは、すでに東京都においてその実験放送実施されており、通信工業界その他一般科学界の便益に供せられておりますが、通信工業生産額の七割を占める大阪において、いまだにこれの実驗放送が許可されていないことは、わが国テレビジヨン普及発達を阻害するのみならず、産業の振興、文化の向上に著しい支障を与えるものであります。ついてはすみやかに大阪方面テレビジヨン実験放送を許可されるとともに、テレビジヨン放送実施にあたつては、これを公共放送として実施されたいというのであります。
  8. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に対する政府所見を求めます。
  9. 網島毅

    網島政府委員 御答弁申し上げます。この請願趣旨大阪においてテレビジヨン実験放送を許可せられたい、またテレビジヨン放送実施にあたつては、これを公共放送として実施されたいというのでございますが、大阪におけるテレビジヨン実験放送につきましては、すでに去る二月二十六日から日本放送協会におきまして実驗電波を発射いたしておりますので、請願の御趣旨には沿い得たものと存じております。次にテレビジヨン放送実施にあたつては、これを公共放送にされたいという御趣旨についてでございますが、テレビジヨン放送わが国社会文化及び経済等影響するところまことに重大なるものがありますので、テレビジヨン放送経営形態等につきましては、目下慎重に検討中でございます。     —————————————
  10. 高塩三郎

    高塩委員長代理 次に日程第二六、放送受信障害未然防止に関する請願辻寛一紹介文書表第一〇七八号を議題とし、その説明を求めます。
  11. 庄司一郎

    庄司委員 本請願要旨は、最近受信障害発生源である電気機具等一般的利用はますます増加し、受信障害が毎年増加しているが、これが取締りには、電気用品取締規則及び電気工作物規程等において、保安上必要な事項を規定するのみで、電波障害発生防止に関しては、何らの規定もなされていないのであります。ついてはこれが防止に、障害発生のおそれのある機器の製作または設備に対し、防止装置を事前に取付けるとともに、電波障害発生未然防止に関する法規を制定されたいというのであります。
  12. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に対する政府所見を求めます。
  13. 網島毅

    網島政府委員 本件一般電気機器等から発生する電波雑音による障害未然防止する対策を講ぜられたいとの請願でございますが、私ども電波監理委員会といたしましても、請願の御趣旨と同様の観点から種々考究いたしておるところでありまして、今後ますます激増すると予想されるこの種障害に対する拔本的対策といたしましては、受信障害を与えるおそれのある機器または施設を新たに製造したり施設したりする際に、障害電波発生防止装置を附加することを強制すること、すなわち場合によつて單独法令制定等が考えられるのでありますが、これには社会的にも経済的にもまた技術的にも相当な影響が予想されますので、最善の方策を得るように目下鋭意調査研究中でございます。     —————————————
  14. 高塩三郎

    高塩委員長代理 日程第一、浮金簡易郵便局電話架設請願關内正一君紹介文書表第六六号を議題とし、その説明を求めます。
  15. 庄司一郎

    庄司委員 本請願要旨は、福島県田村郡飯豊村は戸数二百四十戸、人口一千三百餘人で葉タバコ、薪炭、養蠶牛乳等を生産し、北海道九州方面に搬出しておりますが、浮金簡易郵便局飯豊郵便局から約六キロ、隣村柳橋郵便局から約五キロの地点にあり、電話施設がないため、産業開発上多大の損害をこうむつております。ついてはすみやかに同局電話架設されたというのであります。     —————————————
  16. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に対する政府所見を求めます。平井政府委員
  17. 平井太郎

    平井(太)政府委員 本件につきましては、昭和二十六年二月に電話架設申込みがありましたが、当時は既設線路から一定の距離の範囲内にある申込みのみを架設し、この制限を越える距離にあるものは架設しないこととなつておりましたので、本件はこの制限以上に線路新設しなければならないものでありましたために、申込みに応ずることができなかつたのであります。二十六年十一月以降はこの方針を改め、電話架設のために新設を要する線路のうち、右の制限を越える部分の建設に要する費用を負担させる場合には申込みに応ずることにいたしましたので、当時所管の東北通信局からこの制度の極官及び方法説明し、この方法によつて架設希望される場合は申出られるよう通知いたしましたが、現在までお申出がないのであります。なお右の場合に数名の加入者が共通に使用する多数共同電話方法によりますと、一人あたりの負担がそれだけ少くて済むことになります。現在郵便局電話事務取扱つていないものは全国に相当数ありまして、毎年当省予算でその一部について事務開始を行つている状況でありますので、本件について早急に実施することは困難であります。なお前に述べました方法によつて架設された電話を、簡易公衆電話として一般利用に供する制度もありますので、御希望がありましたならば電話取扱局に御連絡くださるようお願いいたします。     —————————————
  18. 高塩三郎

    高塩委員長代理 次に日程第二、御所奈良間直通電話回線増設請願、竹村奈良一君紹介文書表番号第八三号並びに日程第三の請願は同趣旨でありますので、一括議題とし、紹介議員説明を求めます。
  19. 庄司一郎

    庄司委員 本請願要旨は、奈良御所郵便局御所町にあつて電話連絡きわめて頻繁で、加入実数は四百二十五を数え、ことに同局奈良局間及び奈良局中継電話発着信が、非常に多いにもかかわらず、同局奈良局間の電話連絡大和高田局中継に依存しなければならないため、通話が異常に遅れ、平均四時間以上を要する状態であり、官公署はもちろん、商社の不偏損失は多大なものがある。ついては御所奈良局間直通電話回線増設されたというのであります。
  20. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に対する政府所見を求めます。
  21. 平井太郎

    平井(太)政府委員 市外電話回線計画上、当省のとつております基本方針は、通信能率化経済化をはかるため、全国の八大都市の局を総括局とし、府県庁所在地及びこれに準ずる都市にある局を中心局とし、さらにその下に約六百八十局の集中局を定め、この集中局中心にいたしましてつ、付近各局回線を収容し、集中局より中心局へ、中心局より総括局へと漸次連絡せしめるよういたしております。御申出の御所局集中局大和高田局でありまして、奈良御所間に直通市外回線増設いたしますことは、前に申し上げました通り当省回線計画上適当でありませんので、二十六年度の計画として奈良中心局)、大和高田集中局)間、大和高田御所端局)間、各一回線増設を手配いたしております。これが実現の運びに至りますれば、相当程度御要望の趣旨に沿い得るものと考えておるのでございます。     —————————————
  22. 高塩三郎

    高塩委員長代理 次に日程第四、小山、絹村間直通電話回線新設請願高塩三郎紹介文書裏番号第二九二号を議題と、いたします。
  23. 庄司一郎

    庄司委員 本請願要旨は、栃木県下都賀郡絹村の所轄である警察署登記所簡易裁判所主食配給支所等の諸機関は小山に、また地方事務所栃木に所在しているが、同村の電話は茨城県結城局において中継しているため、種々の不便が多く、県外はもちろん県内の宇都宮、栃木小山等連絡には常に数時間を要し、行政経済、防犯上において多大のり障害損害をこうむつている。ついては小山、絹村間に直通電話回線新設されたというのであります。
  24. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に対する政府所見を求めます。
  25. 平井太郎

    平井(太)政府委員 本件は、絹村、小山間の通話量は僅少でありますので、回線網計画関係から絹村よりの通話はすべて結成中継で行、い、絹村より小山への直通回線設置しない方針であります。御申出の関係市外電話回線中、昭和二十七年度において小山栃木間に二回線増設する予定でありますので、同方面への通話は相当改善されるものと考えます。その他の関係区間回線増設についても、全国的輻輳状況を勘案し、将来考慮のこととしております。     —————————————
  26. 高塩三郎

    高塩委員長代理 日程第五、恵山局電話交換台設置請願冨永格五郎紹介文書表第二九三号について説明を求めます。
  27. 庄司一郎

    庄司委員 本請願要旨は、北海道龜田郡尻岸内村恵山部落は、古武井郵便局から一千四百メートル東にあり、戸数三百五十戸で、眼前に北海道随一いか生産額を有する恵山漁場を有し、昨年度の総水揚げ高はいかつり漁業のみで二百万貫、総金額一億五千万円、その他こんぶ、ます、ぶり等、二億円に近い数字を示している。しかるにこれら水産物の商取引に必要な電話架設されていないため、部落民の不利不幸ははかり知ることができないものがある。ついては恵山局電話交換台設置されたいというのであります。
  28. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に対する政府所見を求めます。
  29. 平井太郎

    平井(太)政府委員 本件につきましては、電話交換事務開始は、既設交換局加入希望著を収容することが困難または不適当である場合において、現在及び將来の加入希望者数既設もより交換局との距離等を勘案し、必要度の高いものから実施することになつておりますが、恵山局につきましては、現在の加入希望者は数名であり、もより交換局から二・四キロの近距離にありますので、交換事務開始は困難であります。しかし恵山局もより交換局古武井局から前述のような近距離にありますので、電話線建設に要する実費負担していただいて電話架設する方法によることが可能であると考えられるので、この方法による電話架設の御希望がありましたならば、古武井局に御相談くださるようお願いをいたす次第でございます。     —————————————
  30. 高塩三郎

    高塩委員長代理 日程第六、和田郵便局電話交換台設置請願伊藤郷一君紹介文書表第三六八号を議題とし、その説明を求めます。
  31. 庄司一郎

    庄司委員 本請願要旨は、北海道根室和田和田郵便局は、電話交換機設置がないため、本村内には二個しか電話設置なく、村の行政上、経済文化上の不便はきわめて大である。ついては和田郵便局電話交換台設置されたいと、いうのであります。
  32. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に対する政府所見を求めます。
  33. 平井太郎

    平井(太)政府委員 本件につきましては、現在和田郵便局には転換機により加入者二名を收容しておりますが、これを交換台設備がえすることは、現在の加入希望著はわずか数名でありますので、さしむき実施が困難でございます。     —————————————
  34. 高塩三郎

    高塩委員長代理 次に日程第七、宇津野駅に公衆電話架設請願山本猛夫紹介文書表第四七一号を議題とし、その説明を求めます。
  35. 庄司一郎

    庄司委員 本請願要旨は、岩手下閉伊那郡大川村東北端に位する国鉄小本線宇津野駅は、郡北一町五箇村の貨物集散駅として日々の乗降客は数百名を数えるが、大川郵便局まで九キロを隔てているため、急を要する場合は乘客は何ら施す手段がなく、その不利不便は多大であります。ついては公衆電話路線を延長し、大川郵便局を基点として大渡を経て字津野駅に至る通話路線架設されたいというのであります。
  36. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に対する政府所見を求めます。
  37. 平井太郎

    平井(太)政府委員 本件については、当省といたしまして多数の需要が予想される地域に対しましては、でき得る限り施設新設して公共の利便をはかる方針でありますが、宇津野駅は大川郵便局より八・二キロもの遠距離にある関係上、建設工事費は相当高額になりますので、想定される公衆電話利用度と、これの建設に要する工事費とを勘案いたしますと、現在においては遺憾ながらその実現は困難であります。なおぜひとも必要である場合には建設工事費実費額負担していただき、電話架設を行う方法がありますから、御希望がございますなれば、電話取扱局に御申出くださるようお願いをいたします。     —————————————
  38. 高塩三郎

    高塩委員長代理 日程第八、南山形及び北山形小学校電話架設請願山本猛夫紹介文書表第五〇八号を議題とし、その説明を求めます。
  39. 庄司一郎

    庄司委員 本請願要旨は、岩手岩手川口村は、東西七里、南北二里九町、人口五千三百人、戸数八百六十四戸であるが、電話架設は停車場前にわずか十六個を有するのみであります。同村北山形及び南山形地域には川口郵便局集配所北山形中学校南山形中学校川口消防団食糧公団出張所農業協同組合支所等があり、産業衛生行政電話は欠くべからざるものである。ついては南山形小学校及び北山形小学校におのおの電話一個を架設されたいというのであります。
  40. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に対する政府所見を求めます。
  41. 平井太郎

    平井(太)政府委員 本件につきましては、第十国会で御回答申し上げました通り、両校とも電話取扱局より十数キロの遠距離にありまして、その建設工事費は相当高額に達し、現在拡張予算においてその実現は困難であります。しかし本件のような場合のために、建設工事実費負担していただいて電話架設を行う制度実施しておりますから、この方法による御希望がございますなれば、電話取扱局に御申出くださるようお願いをいたします。なお電話設備費負担臨時措置法実施に伴い、二十六年七月一日より一加入につき二万円の設備費を支拂つていただくことになりましたが、現地からの連絡によりますと、支拂いはない旨の御回答があつた趣ですが、前述方法による場合においても右の一万円の設備費負担が必要でありますので、申し添えておきます。     —————————————
  42. 高塩三郎

  43. 庄司一郎

    庄司委員 本請願要旨は、岩手県二戸郡福岡字八幡平十五の一つに位する約六百坪の敷地は、福岡電気通信管理所庁舎並びに付属倉庫車庫等建築のため買収済みなつたのであるが、約一年餘月に及んでも庁舎等建治実施なく、同管理所は昨年二省分割以来民家を借り上げて、仮庁舎で執務している。ついては地方文化の推進となる電信電話事業の官庁として、すみやかに庁舎建築を促進されたいというのであります。
  44. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に対する政府所見を求めます。
  45. 平井太郎

    平井(太)政府委員 現在全国的に見ると、老朽局舎にして緊急に新築を要する取扱局がきわめて多数存在しておりますが、設備拡張に要する予算が十分でないため、毎年そのわずか一部しか実施することができませんので、全国的に見て緊急さしおきがたいものから実施して、いる状況であります。従、いまして本件のごとき事務庁舎は後順位となり、早急に御要望に沿うことは困難でありますが、福岡電報電話局局舎も早晩改築移転の必要がありますから、管理所庁舎もそれとあわせて二十八年度以降の計画において考慮をいたしたいと考えております。     —————————————
  46. 高塩三郎

    高塩委員長代理 日程第一〇、鶯宿温泉等電話増設請願山本猛夫紹介文書表第五一〇号を議題となし、その説明を求めます。
  47. 庄司一郎

    庄司委員 本請願要旨岩手岩手御所村は、鶯宿温泉並びに撃温泉の両温泉を有し、近時、盛岡市郊外の温泉地として各地方よりの浴客は激増の傾向にあるが、学校、営林署事務所等多数の公共機関及び商店等の所在する鶯宿温泉附近は、電話が一箇所あるのみであり、しかも郵便局は一里半の遠隔地にあるため、関係住民並びに浴客は通信連絡に多大な不便をこうむつている。ついては鶯宿温泉付近に電話増設されたいというのであります。
  48. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に対する政府所見を求めます。
  49. 平井太郎

    平井(太)政府委員 鶯宿温泉付近は昨二十六年六月調査の際加入希望者が八名ありましたが、この地域は零着局から八キロ、御所局より約四・五キロの距離にあり、現在いずれの局からも加入区域外となつておりますので、当時これらの御希望に対しましては、多数共同加入方法により電話増設計画いたしたのでありますが、二十六年七月に電話設備費負担臨時措置法実施せられました結果、加入希望を放棄されましたので、この増設計画は中止しておりますが、右の方法による加入の御希望がありますれば、関係交換局に御申出くださるようお願いを申し上げます。     —————————————
  50. 高塩三郎

    高塩委員長代理 日程第一一、神岡富山間直通電話回線新設等請願岡村利右衞門紹介文書表第五八三号を議題となし、その説明を求めます。
  51. 庄司一郎

    庄司委員 本請願要旨は、岐阜県吉城郡神岡町は富山県に隣接し、富山県との商取引は従来よりきわめて活溌であります。これらの取引を初め日常用務はほとんど電話をもつて果し得るにもかかわりませず、現在既設電話回線は富山、神岡、吉川の三局接続共同線がわずか一回線使用されているため、特急報をもつてしてもほとんど通じない実情で、夜間の閑散時にはわずかに利用される程度であります。商工業者のこうむる不便は大なるものがあります。また高山市は飛騨の中心地で、行政経済諸機関の所在地であるが、わずか二本の電話回線を使用しているため輻輳著しく、日常用務はもちろん、神岡町の官公庁の連絡にも事欠く状態であります。ついては富山市、神岡間に直通電話回線新設するとともに、神岡、高山間に電話回線増設されたいという請願趣旨であります。
  52. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に対する政府所見を求めます。
  53. 平井太郎

    平井(太)政府委員 本件につきましては、神岡、富山間及び神岡、高山間直通電話回線新設につきましては、すでに第十二国会におきまして御回答申し上げました通り、二十六年十月それぞれ一回線づつ開通し、運用中でありますので、御了承願います。     —————————————
  54. 高塩三郎

    高塩委員長代理 日程第一、二電話事業解放に関する請願吉武惠市君外二名紹介文書表第六五九号を議題となし、その説明を求めます。
  55. 庄司一郎

    庄司委員 本請願要旨は、きわめて重大な問題のようでございます。すなわち請願者は、全国電話民主化期成連合会の会長の黒川武雄君でございます。紹介議員の中にも現国務大臣の吉武君が入つておられるのであります。請願要旨は、約二年前、電気通信省の設置とともに、わが国電話事業は、同省の独占制のもとに運営されて参りましたが、その方針が法律の無理押しの感がないでもありません。電話行政に対する不滿と、非難の声がすこぶる高いのであります。ついては次の事項につき改正されたいというのであります。一、私設電話等は以前のように民間業者に解放し、これを監督することにとどめ、電気通信省の資材と人員を加入電話増設に向けること。二、私設電話装置は民間側で行うこと。三、私設電話の同一建物内の他人使用が禁じられているが、これも従来通り認めること。四、ビルまたは特殊の建物の配線は以前のように需要家の所有とし、施工は電通省認定の民間工業者をしてこれに当らしめてもらいたい。要はこの請願趣旨は、なるべく官営あるいは直営の工事をやめられて、自由経済のもとにおいて、民間の業者に仕事を与えてもらいたい、かような趣旨でありまして、この趣旨はまことに正しい民間業者の要請なりと考えられるのであります。政府御所感を承るとともに、一層電通省としては、この請願の正しい理論と実情に即応して善処されんことをもあわせて要望してやまないのであります。
  56. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に対する政府所見を求めます。
  57. 平井太郎

    平井(太)政府委員 本件につきましては、請願の一及び二の事項については、PBXの設備及び維持を加入者に認める幅を拡げることについて、目下考究中でございます。次に三の同一建物内の他人使用の禁止解除につきましては、二十六年十一月一日からPBXの加入者当省との間に甲種増設電話機共同使用契約を締結すれば、他人使用を認めることになつております。四のビル内などの配線を以前のように需要家の所有とし、施工は民間工業者に行わせることにつきましては、目下檢討中でございます。     —————————————
  58. 高塩三郎

    高塩委員長代理 日程第一三、甘木町の電話交換方式改善に関する請願、守島伍郎君外一名紹介文書表第六六一号を議題となし、その説明を求めます。
  59. 庄司一郎

    庄司委員 本請願要旨は、福岡県朝倉郡甘木町は、郡内唯一の中心都市をなし、福岡市と久留米市と対照して三角地形をなし、当地方の農林、水産各種産物の集散地であり、かつ商工業の中心地として発展しておりますが、本町の電話施設は大正三年磁石単式交換機の設置以来、今日まで何らの改良改善も行われておりませんために、電話の積滯数多数に及ぶもその需要を滿たすことができませんので、地方産業に及ぼす影響は多大である。ついては甘木町の電話交換方式を共電式に改善されたいという請願であります。
  60. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に対する政府所見を求めます。
  61. 平井太郎

    平井(太)政府委員 甘木局の電話施設はお申出の通り行き詰まつておるので、当省といたしましても施設拡張の必要を認め、その局舎建設用敷地につきましてはすでに買收済みであります。しかし現在全国で共電改式を必要と認められる局は約百局に達しておりますので、その緊急重要度に応じて、逐次実現をはかるよう計画を進めておるのであります。現在の拡張予算の幅では年々わずかその一部、数局を実施し得るにすぎない状況であります。甘木局の改式につきましては、二十八年度以降の計画で要望に沿うよう努力をいたしております。     —————————————
  62. 高塩三郎

    高塩委員長代理 日程一五、夏尾及び吉之元に電話架設請願、瀬戸山三男君紹介文書表第六六三号を議題となし、その説明を求めます。
  63. 庄司一郎

    庄司委員 本請求願の要旨は、宮崎県北諸県郡西嶽村は、高千穂山麓の山村で、戸数千三百、その人口は七千二百人でありますが、現在村役場に一本の電話があるのみで、八キロを隔てる夏尾部落、六キロを隔てる吉之元部落までの連絡はきわめて悪く、経済的、労働的損失はきわめて多大であります。ついては文化的水準の機会均等の精神に基き、夏尾及び吉之元両部落に電話架設されたい、こういう請願であります。
  64. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に対する政府所見を求めます。
  65. 平井太郎

    平井(太)政府委員 本件につきましては、西嶽村には現在西岳局にもB転換器が裝置されて、村役場に一加入架設されているのみであるので、現在の設備ではこれ以上増設する餘地は一応ありませんが、夏尾部落及び吉之元部落は西岳局よりそれぞれ七・八キロ及び六キロの距離がありますから、線路建設に要する実費概算、夏尾部落百二十万円、吉之元部落百万円を負担していただければ、現在の加入者村役場と協議いたし、三共同加入として特に架設することも考えられますので、右の方法によつてでも架設希望されるならば、西岳局に御相談くださるようお願い申し上げます。     —————————————
  66. 高塩三郎

    高塩委員長代理 日程第一六、奈良市の電話施設改善並びに電話加入地域合併に関する請願前田正男君外五名紹介文書表第七〇四号を議題とし、その説明を求めます。
  67. 庄司一郎

    庄司委員 本請願要旨は、奈良国際文化観光都市建設スタートのため、その一つとして重要なものは電話施設であります。奈良電話局並びにケーブル線の充実、経路の延長等の基礎施設は、現有施設ですでに飽和状態にありまして、国際文化観光都市としての特殊性にかんがみ、早急に拡充整備を行う必要に迫られておるのでございます。また都跡並びに西大寺の両地域電話加入地域の異なるために非常な不利、不便をこうむつておるから、奈良加入地域に合併することを強く要望しております。ついては奈良電話局の基礎施設の整備改善と、都跡並びに西大寺電話加入地域への合併をすみやかに実現されたいという請願であります。
  68. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に対する政府所見を求めます。
  69. 平井太郎

    平井(太)政府委員 奈良局施設の整備改善につきましては、二十六年度において五百端子の局内設備増設するよう計画済みでありまして、これが完成すれば局内にはこれ以上増設する餘裕がなくなりますので、今後の対策といたしまして、なるべく早く局舎を増設するか、あるいは新たな分局を設置するかなどの基本的な方策を調査決定の上、基礎設備の整備改善計画を促進したいと思つております。なお西大寺、都跡両局を奈良局へ合併することにつきましては、その必要は認めておりますが、予算の制約もありますので、早急実施は困難でございます。     —————————————
  70. 高塩三郎

    高塩委員長代理 日程第一七、尾久町都電小台停留所等公衆電話架設請願天野公義紹介、文書第七三九号を議題とし、その説明を求めます。
  71. 庄司一郎

    庄司委員 本請願要旨は、東京都荒川区尾久町の復興は、戦災前に近い状態にまで進み種々の施設も完備されつつありますが、自動電話のみは、いまだ当町西部一円人口約十五万人の範囲内に現在一箇所もなく、その上戦前都電小台通り設置してあつた施設も、いまだ復活されない実情にございまして、関係住民は通信連絡にきわめて不便を感じております。ついては同町発展のため、次の場所にすみやかに公衆電話設置されたいというのであります。その第一の場所は東京都荒川区尾久町地内都電小台停留所付近、第二の場所は同町地内都電六丁目停留所付近、第三の場所は同町地内都電宮前停留所附近、以上の三箇所に公衆の便利のためにすみやかに公衆電話の御開設を願いたいというのであります。
  72. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に対する政府所見を求めます。
  73. 平井太郎

    平井(太)政府委員 本件につきましては、公衆電話の復旧整備について鋭意努力して来たのでございますが、破損または盗難の続出あるいは道路の使用制限などのため十分に普及できずにおりますことは、はなはだ遺憾に存ずる次第であります。当省といたしましては、公衆通話機関の普及をはかるため、従来の公衆電話は駅前、デパートなど、または比較的利用度の高いと思われる場所に設置いたしまして、その他の場所へは保守上便利な店頭電話、いわゆる簡易公衆電話制度の活用をはかつて行く方針でございます。御申出の箇所のうち、一の都電小台停留所、三の都電宮前停留所の二箇所は相当利用度数があるものと思われますので、公衆電話を近く設置することになつております。二の都電六丁目停留所付近につきましては、他の設置候補地とよく比較檢討いたしまして、できる限り要望に沿いたいと存じます。     —————————————
  74. 高塩三郎

    高塩委員長代理 日程第二〇、和田村の電話ケーブル施設強化に関する請願、佐々木感雄君紹介文書表第八九八号並びに日程第一二二、有田喜一紹介文書表第九二〇号は同一趣旨請願でありますので、一括議題となし、その説明を求めます。
  75. 庄司一郎

    庄司委員 ただいま議題と相なりましたる二つの請願趣旨は、兵庫県氷上郡和田村は、人口郡下第二位にあり、戸数千三百除戸でありますが、耕地面積は狭く、食糧の官給自足は不可能であるため、村民の多くは半商半農で生計を営んでおります。しかしながら交通不便にして、鉄浦沿線から二里半以上もあり、産業発展の少なからぬ隘路となり、これが打開策として電話増設を熱望し、全村をあげて運動を展開しておるのであります。今回一部ケーブルの増強と電話交換台増設を許可されましたが、最も緊切なる部落幹線が閑却されておるから、即時和田村の計画通り、部落幹線までのケーブル線を増強されたいかような請願和田村長ほか五十九名の切なる請願でございます。
  76. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に対する政府所見を求めます。
  77. 平井太郎

    平井(太)政府委員 本件につきましては、局内交換機増設工事は目下工事中で四月末には竣工の予定でございます。ケーブル増設計画昭和二十七年度工事として実行の予定でありますから、本年度内には御要望に沿うことができると考えております。     —————————————
  78. 高塩三郎

    高塩委員長代理 日程第二一、砧局都内通話区域編入等請願、松本七郎君紹介文書表第九一九号を議題とし、その説明を求めます。
  79. 庄司一郎

    庄司委員 本請願要旨は、砧電話局管内は成城町を中心として人口の増加とともに交通機関は発達し、官公署、学校等の施設は充実し、全国的著名の学者や代書的な文化人等の居住者が多く、都内文化の発祥地とまでいわれているが、通信機関である電話は、二十数年前の施設そのままの最も旧式のものであつて不便この主なく、さらに新規増設はまつたく不可能な状態であります。ついては砧局電話を都内局に編入して自動式に改造するとともに、架設数を増加されたいというのであります。
  80. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に対する政府所見を求めます。
  81. 平井太郎

    平井(太)政府委員 御要望の趣旨は十分認められるところでありまして、当省といたしましても、東京電話整備計画の一環として考慮しておりますが、砧局編入実施につきましては、まず自動交換方式に変更しなければなりませんし、このため必票な敷地を買收し、局舎を建築し、さらに区域編入のためには中継ケーブル、相手局の局内設備等に相当大幅な拡張工事を行わなけれえばなりませんので、厖大な資金を必要といたしますが、現在の拡張予算の幅では、真に緊急さしおきがたい都心地区の基礎的設備の拡張整備すら計画通り実施することができない実情にありますので、砧局の改式合併につきましては早急実現は困難でありますが、二十八年度以降において、でき得る限り御要望に沿うよう努力いたします。     —————————————
  82. 高塩三郎

    高塩委員長代理 日程第二四、東瀬棚函館間直通電話回線新設等請願、宮永格五郎君紹介文書表第一〇四八号を議題とし、その説明を求めます。
  83. 庄司一郎

    庄司委員 本請願要旨は、北海道瀬棚郡東瀬棚村は、国鉄瀬棚線の開通と利別川の切りかえによる水田の造成により、村勢は毎年発展の一途をたどり、ことに電話加入者の増加と産業の発達は、市外電話利用を著しく増大して参りました。ついては函館、東瀬棚丹羽間、及び東瀬棚、八雲間の市外電話回線新設されたいというのであります。
  84. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に対する政府所見を求めます。
  85. 平井太郎

    平井(太)政府委員 本件については、市外電話回線計画当省のとつております基本方針は、通信能率化経済化をはかるため、全国の八大都市の局を総括局とし、府県庁所在地及びこれに準ずる都市にある局を中心局とし、さらにその下に約六百八局の、集中局を定め、この集中局中心にいたしまして付近各局回線を収容し、集中局より中心局へ、中心局より総括局へと漸次連絡せしめるようにいたしております。お申出の東瀬棚局の集中局は瀬棚局でありまして、東瀬棚局より、函館、丹羽及び八雲局へおの直通市外回線増設いたしますことは、前に申し上げました通り当省回線計画上適当でありませんので、二十七年度におきまして瀬棚、函館間及び瀬棚、東瀬棚、今金間に各一回線増設計画しております。これが実現の運びに至りますれば、相当程度御要望の趣旨に沿い得るものと考えております。     —————————————
  86. 高塩三郎

    高塩委員長代理 日程第二七、浪打村に電話架設請願山本猛夫紹介文書表第一一二二号を議題とし、その説明を求めます。
  87. 庄司一郎

    庄司委員 本請願要旨は、岩手県二戸郡浪打村は、戸数六百五十二戸、人口四千五十九名を有し、三部落にわかれておりますが、各部落と村役場とは四キロから八キロの距離があるにもかかわらず、一本の電話もなく、また郵便局すら設置されていないため、きわめて原始的な直接伝達の方法によつて役場と連絡している実状で、不利不便この上なく、まつたく文化の発達から孤立しております。ついてはすみやかに浪打村に電話架設されたいというのであります。
  88. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に対する政府所見を求めます。
  89. 平井太郎

    平井(太)政府委員 お申出の浪打村は、既設交換局の一戸局より八キロもありまして、加入区域外でありますが、当省としては建設予算に制約されますため、新規に架設する場合は距離に一定の制限を設けまして、この制限を越える加入申込みに対しては、超過部分に対する線路建設に要する実費負担していただける場合に、その申込みに応ずることといたしております。なお鳥越部落については右の方法により工事設計中であります。右の場合に数名の加入者が共通に使用する多数共同電話方法によりますと、一人当りの負担がそれだけ少くて済むことにたりますので、この方法利用される希望がありましたならば、電話取扱い局に御連結くださるようお願いいたします。
  90. 庄司一郎

    庄司委員 ただいま政務次官の御答弁のありました浪打付の問題について考えさせられますことは、東北六県という比較的文化に恵まれておらないところにおいて、いまだに郵便局もなくまた電話線一本もない、かような遞信文化よりかけ離れている村が残されておりますので、ぜひ本委員会においてはかような請願を採択くださるよう、強く事務当局に委員長よりも御交渉願いたいと思います。政務次官におかれましてもただいま申し上げましたように、いまだに郵便局さえもない戸数が六百戸を越え、そして人口が約五千に近い、こういう村に対しては、政府のあらゆる力をつもつて引上げてやるというようにお考え願いたいと思うのであります。これは山本君の紹介であるから、あえて念を押したのではございません。郵便局さえもないという村は、日本にはあり得ない現状である。まつたく文化から遠ざかつておる。これは政府の力ですみやかに善処されるということが、明るい村をつくるゆえんであると考えますので、ぜひお心におとめ置き願いたいと思うのであります。     —————————————
  91. 高塩三郎

    高塩委員長代理 日程第二八、面潟郵便局電話交換事務開始請願、畠山重勇紹介文書表第一一二三号を議題とし、その説明を求めます。
  92. 庄司一郎

    庄司委員 本請願要旨は秋田県南秋田郡面潟村は、周囲七十二キロの八郎潟に面した平坦地で、耕地七百町歩と山林を有し、九つの部落からなつていて、野菜の産出も相当に上り、副業としてわら工品、魚類、つくだ煮等がある。面潟郵何局に電話交換事務開始により、村の産業、教育等に寄与することは多大であり、村民の利便を増すから、昭和二十七年度よりぜひとも同局電話交換事務開始されたいというのであります。
  93. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に対する政府所見を求めます。
  94. 平井太郎

    平井(太)政府委員 本請願につきましては、電話交換事務開始について既設交換局加入希望者を収容することが困難または不適当である場合において、現在及び将来の加入希望者数既設もより交換局との距離などを勘案して、必要度の高いものから実施することになつておりますが、面潟局につきましては、現在加入希望者はわずか十九名程度でございまして、もより交換局の一日市局から約三キロ、五城目局より約四キロ程度であり、かつ同村のおもなる部落は、五城目局の普通加入区域または一日市局及び五城目局の特別加入区域となつておりますので、交換事務開始は困難でございますが、加入希望者に対しましてはもより局の加入者として増設する方法で、できるだけ御要望の趣旨に溶いたいと考えておりますので、もより局または秋田電気通信管理所に申出を願いたいのでございます。なお普通加入区域外にわたる地域においては、電話線建設に要する実費負担していただかねばならない場合がありますからお含み願います。     —————————————
  95. 高塩三郎

    高塩委員長代理 日程第三一、都跡局奈良局通話区域編入請願水谷長三郎紹介文書表第一六一五号を議題となし、その説明を求めます。
  96. 庄司一郎

    庄司委員 本請願要旨は、奈良市内都跡局区内の電話は小自動式であるため、故障の起ることが多く、特に最近市内関係通話が激増し、毎日不便を感じている。ついては都跡局奈良局通話区域編入されたいというのであります。
  97. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に対する政府所見を求めます。
  98. 平井太郎

    平井(太)政府委員 本件電話交換局の区域の合併は、関係交換局地域行政上、社会経済上まつたく緊密一体化した場合において、関係地域相互間の通話数、関係局間の距離などを勘案し、これを同一市内区域に統合することが妥当と認められるに至つた場合に実施することを方針としておりますが、年々拡張改良の予算が十分に得られないため、二十七年度におきましても、全国において区域合併を必要と認めらるる多数の局のうち、特に急を要する数局を実施し得るにすぎない実情にございます。御要望の都跡の奈良局編入につきましては、その必要は認めておりますが、早急には実施困難でございます。なお施設の保守につきましては、奈良局より局内、宅内及び線路の定期巡回を実施しておりまして、故障が発生したときは都跡郵便局より奈良局へ通知され、奈良局より修理員が派遣されるので、この間多少時間を要しておる現状でございます。故障の防止及び修理には今後とも一層努力をいたしまして、サービス向上をはかりたいと考えております。     —————————————
  99. 高塩三郎

    高塩委員長代理 日程第三三、鳩谷郵便局、尾神間の電信電話線存置請願岡村利右衞門紹介文書表第一七〇一号を議題とし、その説明を求めます。
  100. 庄司一郎

    庄司委員 本請願要旨は、今回り関西電力株式会社新北陸幹線保安電話を富山県より岐阜県大野郡白川村を経て大阪方面に達する社用電話線として新設し、これに電通省高山、鳩谷線を併設したので、従来使用して、いた電話線は取除かれるものと思われるが、鳩谷局より平瀬の中間部落と御母衣局以南尾神部落までの各部落は、いまなお電話なく、各部落の連絡には自転車または徒歩よりほかなく、水火災の危機急援のとき、医師を求めるとき、その他村行政事務の連絡等における不便はまことに大である。つきましては各部落の電話加入により、かかる不便を除去するため、鳩谷郵便局、尾神間の電信電話線を存置されたいというのであります。
  101. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に対する政府所見を求めます。
  102. 平井太郎

    平井(太)政府委員 本件につきましては、既設当省市外電話線路を廃止して、新設の関西電力会社の保安通信線路に併架した理由は、当省市外電話線路に並行の同社送電線路に六月ごろより超高圧送電が開始されるため、これにより誘発する数百ボルとの誘導電圧により受ける危害防止上行うものであつて、在来の線路をそのまま存置し、簡単な誘導防止施設を施す程度では、危害防止の万全を期しがたく、人命に危害を及ぼすおそれがあるため、存置は困難でございます。鳩谷局より平瀬の中間部落と御母衣局以南尾神部落までの各部落の電話架設については、目下のところ計画はないが、陳情の次第もあり、将来に建設資金ともにらみ合せ考慮する考えでございます。     —————————————
  103. 高塩三郎

    高塩委員長代理 日程第三四、西宮電話局電話交換方式改善に関する請願吉田吉太郎紹介文書表第一七九七号を議題となし、その説明を求めます。
  104. 庄司一郎

    庄司委員 請願者は西宮市長でありまして、本請願要旨は、西宮市は大阪、神戸両市の中間に位する入口十八万の中都市で俸給生活者、商工業経営者の住宅都市並びにこれに伴う商工業都市として発展しつつあるが、通信機関は昔のままの旧式交換であり、しかも電話の予備台数はほとんどない現状で、今後日米安全保障條約に伴つて、米軍住宅の同市移駐が行われようとしているとき、これが対策はきわめて急を要する問題である。ついては西宮電話局を自動交換局に切りかえられ、増設されたいというのであります。
  105. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に対する政府所見を求めます。
  106. 平井太郎

    平井(太)政府委員 本件につきましては、現在全国において自動改式をせねばならない局が非常に多いので、当省といたしましては、その局の設備状況、局舎状況あるいは將来の発展予想等、あらゆる面から検討を加え、必要度の高いものから逐次実現をはかる方針計画を進めておりますが、拡張予算が十分でないため、年々わずか数局しか実施できない状況であります。西宮局は現在加入者五千三十六名、昭和三十七年三月末調査でございますが、現在の交換設備の容量から見ますと、最終的には加入者約六千名程度の収容は可能でありまして、なお相当の加入者収容余力がありますので、目下のところでは早急に自動改式実現は困難でありますが、昭和二十八年度以降において諸般の状況を勘案した上で計画をいたす所存であります。     —————————————
  107. 高塩三郎

    高塩委員長代理 日程第三六、鹿兒島県で電気通信施設新設改善に関する請願岩川與助紹介文書表第一九一七号を議題となし、その説明を求めます。
  108. 庄司一郎

    庄司委員 本請願は鹿兒島県議会議長よりの請願のようであります。おそらく本請願は鹿兒島県地方議会等において請願あるいは建議案を採択された上で、かような問題でありますから、滿場一致の本院に対する請願であると考えられます。すなわち本請願要旨は、鹿兒島県は他県に比し、電気通信事業が迅速性、安定性及び正確性において、著しく遅退欠如しているが、これは施設新設並びに改善によつて克服することができると考えられる。ついては本県の電話回線施設等の新設改善実施されたいというのであります。
  109. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に対する政府所見を求めます。
  110. 平井太郎

    平井(太)政府委員 電気通信施設の整備拡充については、認められた予算の範囲内で整備改善を要する施設のうち、緊急重要度を勘案し、必要度の高いものから逐次実現をはかるよう計画を進めており、鹿兒島県の通信施設につきましても全国的な疏通状況ともにらみ合せて、漸次サービスの向上に努めておる次第であります。たとえば二十六年度においては加入電話増設市外電話回線二十回線五百五十キロの増設、鹿兒島、種子島間の超短波無線回線開設、鹿兒島局、鹿屋局の交換台増設等の計画をいたし、二七年度においても加入電話増設、枕崎の局舎建設市外電話回線約三回線千キロ増設等の計画を進めております。しかし毎年認められる設備拡張予算が十分でないために、急速に電気通信施設の拡充整備を行うことが困難でありますが、今後とも請願の御趣旨に沿うよう努力、いたします。なお風雨による通信障害の減少方につきましては、設備の保守を強化することによつて改善いたす所存でおります。     —————————————
  111. 高塩三郎

    高塩委員長代理 日程第三七、川崎市内通話局一元化並びに電話施設改善に関する請願岩本信行紹介文書表第二〇四四号を議題となし、その説明を求めます。
  112. 庄司一郎

    庄司委員 本請願は川崎市会議長の公職において請願を提出されております。しかして紹介議員は本院副議長岩本信行君であります。本請願要旨は、神奈川県川崎市は、人口三十五万で、京浜間に位する全国有数の工業都市として、わが国経済再建に重要な役割を果しているが、市内の電話加入数は、人口百に対して一・二で、全国二十万以上の都市中最下位であり、政治、経済並びに文化の発展に及ぼす影響は多大である。ついては市内各局相互間の市外通話制度を一元化し、電話施設を改善されたいというのであります。
  113. 高塩三郎

    高塩委員長代理 本件に対する政府所見を求めます。
  114. 平井太郎

    平井(太)政府委員 大都市並びにその近郊地区の電話施設の整備につきましては、特に重点を注いでいるのでありますが、いまだ各地の要望に十分おこたえすることのできないことをはなはだ遺憾に存じます。川崎電話局の設備行詰まりの救済措置としましては、目下新築中の管理所庁舎に事務関係部室を移転し、そのあとに局内設備増設し、同時に線路設備の整備も実施して、約六百程度の加入者増設をはかる計画で、すでに二十六年度において約三百鯨の加入者増設実施し、引続き二十七年度においても約三百の増設をはかる予定であります。その後の拡張対策につきましては目下具体的に検討中であります。また電話交換局の区域合併は、関係交換局地域行政上、社会経済上まつたく緊密一体化した場合において、関係地域相互間の通話数、関係局間の距離などを勘案し、これを同一市内区域に流会することが妥当と認められるに至つた場合に実施することを方針としておりまするが、毎年拡張、改良の予算が十分でなく、しかも合併については多額の経費を要するために、全国において区域合併を必要と認められる多数の局のうち、わずか一部しか実施できない状態でございます。川崎市内には川崎局のほか中原、溝ノ口、登戸、柿生の局がございます。関係局間の通話量及び距離などから見ましても、中原局ほか三局の川崎局への合併は早急に実現は困難でございます。なお中原局と川崎局間の通話改善をはかるため、準即時通話方式を採用することとし、両局間に市外電話ケーブルを敷設工事中でございます。
  115. 高塩三郎

    高塩委員長代理 以上で請願日程全部を終了いたしました。
  116. 庄司一郎

    庄司委員 この際ごく簡単な質問をお許しいただきたいと思います。電話関係政府委員あるいは説明員がおいでであれば御答弁を願いたいと思いますが、もしおいでにならなかつたならば、この次の委員会までに御調査の上、その際お答えを願いたいと思います。本員——私は荒川区日暮里二丁目一番地、しこうして私の所有電話は浅草の一四八五番でございますが、去る本月の十一日自分の郷里の宮城県の大河原、これは電話一〇九番、私の事務所は仙台駅前、電話八〇七〇番、この二つの電話をただいま申し上げた浅草の一四八五番より呼んだのであります。それは午後の十時に呼び出した。ところが、翌朝の午前二時二十分まで電話がでません。その間に記録であるところの電話一一四番一一五、一一六番等に、かわるがわる私の子供らをして呼ばしめたのであります。遂に翌朝の二時二十分ごろまでは電話がでませんで、取消しをいたすの餘儀なきことに相なりました。最近電信電話の出方、電報の配達がまことに機敏に、スピーデイーになつて参つたことを喜んでおつたのでありますが、どういうわけでその日はさような状態であつたか、私は疑問にたえないのであります。そこでいろいろ自分の身分等も語り、自分は電通関係の衆議院の常任委員もやつているというようなことまで打明け、長距離電話の記録であるところの電話一一四、一一五、一一六をかわるがわる呼んでも全然出ないのであります。ようやく午前二時二十分に出た。しかし自分も安眠をしなければなりませんので電話を中止し、取消しを頼んだのでありますが、その間全然出ないのであります。電話に故障が偶然できたのであるかどうかわかりませんけれども、仙台も大河原も出ません。さような時間でありますから、あまり電話の注文も煩瑣でない、比較的閑散な時間であると自分は考えておりますが、このためにまことにがつかりしたのであります。わが国通信文化のために私は悲しんだのであります。自分の頼んだ用が足らぬ、電話が出ないという小さなことのために、私の感情をもつてこれを言うのではありません。私以外の他の一般公衆の間においても、かような迷惑を感ずるようなことがあつてはなりませんので、よつてこれはぜひ調査の上、この次の委員会等において御答弁を願いたいと思うものであります。
  117. 高塩三郎

    高塩委員長代理 ただいまの庄司委員の御質問に対しましては、次回において答弁いたさせます。  本日はこれにて散会いたします。     午後三時四十五分散会