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伊藤説明員 電力料金に関するただいまの御
質問でありますが、御
質問の各項目にわたりまして、私
ども同じような検討をいたしたのであります。今年度の
計画におきまして、八百万トンを越える石炭を予定いたしております。石炭料金が非常に高くな
つたというようなこと、すべてにわた
つて御承知のことでありますから、それらの
説明は省きまして、対内的な人員の整理並びに経費の節約等に関する御
質問並びに御勧告の点につきましても、一々私
ども同感でございます。この五月の期限におきまして、昨年
公益委員会の任命形式によりました重役の異動が、おそらく今度の株主総会における株主の総意によ
つて決定されると思います。それにつきまして、ただいま御
質問のような要旨を、われわれも同じ
考えのもとに勧告しておるということも御承知願いたいと思います。それから経費の節減のうちにおいて一番大きな問題は、送電ロス、消費ロスであります。これは学問上
一つの基準がありまして、そのベースからロスの軽減というものはあるべきはずなのだそうであります。しかし今日におきましてなお思うようなところまで追従しておりませんが、昨年私
どもが取上げましたときよりは数パーセントのロス節約はできております。これは一々どの社に対してどういう方法によ
つて節約せしめたかということは、非常な時間を要しますから省きますが、こういうことを
考えております。これはやはり純学問上ですが、その線路の持
つておる性能と距離等を考慮いたしまして、一定の率をこちらで確立いたしまして、たとえそれができてもできぬでも、それはこの
会社の経営者の能力によるものだと
考えまして、こちらからある
一つの学問上の想定を与えまして、その率より計上させない。必ずそれに達するようにさせる。自然それに対する必要な修繕資金等も心配をしようという形式のもとに、少し無理もあるかもしれませんが、私
どもはただいま御
質問の要旨を、なお強い精神のもとに
運営しておりますことを御承知願いたいと思います。
第三に御
質問になりました大口
電力の割当制度、いわゆる世間でやかましいアロケーシヨンでありますが、これは全然
政策料金と
考えてよいと思います。それにつきまして私
ども五人の
委員が今日御
答弁申し上げるのは、あなたと打合せたようでありますが、昨年来同じ
考えでや
つております。できますれば山間における農村等の電燈料金を安くせしめることが、社会
政策上からい
つてもいいのではなかろうかという
計画のもとに
立案をいたしましたが、いろいろな事情のもとにできぬこともあり、またできることもあ
つたのでありますが、今度の
電気料金の値上げの、九社から
提出いたしますものをしさいに検討いたしますと、その
方面ではよほどわれわれの精神をくんでおるようであります。しかるに大口
電力に対して安い
電力を供給しておるということも事実であります。はなはだしきはまだ数十銭のものもあります。しかしながらまた今一番大切な産業である食糧増産等に要します肥料などを
考えますと、ある一定料金以上は繰込むことができぬ。現在の市場価格より見てできぬものもあり、できるものもあります。しかしながら産業の平均化を
考えまして、ある一事業に特定料金を与えることは非常に困難なことがありますので、今度はその御精神に沿いまして、大口需用者を多く上げるというような形式の申請をいたしております。その
意味におきまして、ただいま御
質問の精神とふしぎに一致しておることを申し上げておきます。なお
電力料金の値上げは、明後日を発端といたしまして、私は北海道を受持
つておりますが、それぞれ手わけをいたしまして出発して、そして需用家及び消費者からほんとうに心底の発言を求め、その聽聞によ
つて私
どもは善処し、できるだけおぼしめしの線に沿いたいと思います。重ねて御
質問の点についてわれわれの
意見がふしぎに一致しておることを申し上げます。