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1952-07-29 第13回国会 衆議院 通商産業委員会 第63号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十七年七月二十九日(火曜日)     午前十一時八分開議  出席委員    委員長 中村 純一君    理事 高木吉之助君 理事 多武良哲三君    理事 中村 幸八君 理事 山手 滿男君    理事 今澄  勇君    阿左美廣治君       江田斗米吉君    小川 平二君       神田  博君    小金 義照君       澁谷雄太郎君    福田  一君       南  好雄君    村上  勇君       高橋清治郎君    佐伯 宗義君       横田甚太郎君  出席政府委員         通商産業政務次         官       本間 俊一君  委員外出席者         専  門  員 谷崎  明君         専  門  員 越田 清七君     ――――――――――――― 七月二十九日  委員林百郎君辞任につき、その補欠として横田  甚太郎君が議長の指名で委員に選任された。     ――――――――――――― 七月二十八日  地方自治法第百五十六條第四項の規定に基き、  名古屋通商産業局公益事業富山支局設置に関  し承認を求めるの件(内閣提出承認第六号)  (参議院送付)  織物消費税法の廃止に伴う特別措置に関する法  律案境野清雄君外二十九名提出参法第一七  号)(予) の審査を本委員会に付託された。 同月二十六日  電源開発促進法案に関する陳情書  (第三〇一二号)  電気設備等復元に関する法律案反対陳情書  (第三〇一三号)  アジア貿易促進に関する陳情書  (第三〇一四号)  同(第三〇一五  号)  中日貿易再開に関する陳情書  (第三〇一六号)  自動車行政一元化に関する陳情書  (第三〇一七号)  国産乘用自動車製造会社に関する陳情書  (第三〇一八  号) を本委員会に送付された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  連合審査開会要求に関する件  閉会審査申出の件  委員派遣に関する件  地方自治法第百五十六條第四項の規定に基き、  名古屋通商産業局公益事業富山支局設置に  関し承認を求めるの件(内閣提出承認第六  号)(参議院送付請願  一 日本刀製作所持に関する法律制定等の請    願(本多市郎君外三名紹介)(第四〇五〇    号)  二 同外一件(増田甲子七君外三名紹介)(第    四〇五一号)  三 同外一件(星島二郎君外三名紹介)(第四    〇五二号)  四 同(星島二郎君外三名紹介)(第四一三八    号)  五 同(本多市郎君外三名紹介)(第四一三九    号)  六 同(星島二郎君外三名紹介)(第四一四〇    号)  七 同(増田甲子七君外三名紹介)(第四一四    一号)  八 同外七件(増田甲子七君外三名紹介)(第    四二七一号)  九 電気設備等復元に関する法律制定促進の    請願神田博紹介)(第四一三七号) 一〇 電気設備復元法制定反対請願成田知巳    君紹介)(第四三八四号) 一一 同(生田和平紹介)(第四三八五号)   陳情書  一 電気設備等復元に関する法律案反対の陳    情書(第二    六六六号)  二 同    (第二六六七号)  三 同(第    二六六八号)  四 同(第二六    六九号)  五 同    (第二六七〇号)  六 同(第二六    七一号)  七 同    (第二六七二号)  八 同    (第二六七三号)  九 同(第二    六七四号) 一〇 同(第二六七    五号) 一一 同外二十四件    (第二六七六号) 一二 同外十一件    (第二六七七号) 一三 同外十件    (第二六七八号) 一四 公益事業委員会制度存置に関する陳情書    (第二六七九号) 一五 同(第    二六八〇号) 一六 只見川電源開発流域変更案実施促進に関す    る陳情書外一件    (第二六八一号) 一七 福島地籍電源開発高えん堤築造計画中止    に関する陳情書    (第二六八二    号) 一八 中小企業資金融通法制定に関る陳情書    (第二六八三号) 一九 電気設備等復元に関する法律案成立促進    の陳情書(第    二八三二号) 二〇 電気設備等復元に関する法律案反対の陳    情書(第二八三    三号) 二一 電気料金地域差撤廃一般家庭用農業用料    金値上げ反対に関する陳情書    (第二八三四号) 二二 水力電源開発促進に関する陳情書    (第二八三五号) 二三 只見川電源開発流域変更案実施促進に関す    る陳情書    (第二八三六号) 二四 肱川ダム建設反対に関する陳情書    (第二    八三七号) 二五 熊野川電源開発実現促進に関する陳情書    (第二八三八号) 二六 同(第二八三九    号) 二七 九州地区電源開発に関する陳情書    (第二八四〇号) 二八 信用金庫の活用と機能拡充に関する陳情書    (第二    八四一号) 二九 月形村の採鉱道路整備に関す    る陳情書    (第二八四二号) 三〇 電源開発促進法案に関する陳情書    (第三〇一二号) 三一 電気設備等復元に関する法律案反対の陳    情書    (第三〇一三号) 三二 アジア貿易促進に関する陳情書    (第三〇一四号) 三三 同(第三〇一    五号) 三四 中日貿易再開に関する陳情書    (第三〇一六    号) 三五 自動車行政一元化に関する陳情書    (第三〇一    七号) 三六 国産乘用自動車製造会社に関する陳情書    (第三    〇一八号)
  2. 中村純一

    中村委員長 これより会議を開きます。  本日はまず地方自治法第百五十六條第四項の規定に基き、名古屋通商産業局公益事業冨山支局設置に関し承認を求めるの件を議題といたし、政府より提案理由説明を求めます。本間通産政務次官
  3. 本間俊一

    本間政府委員 提案理由を御説明申し上げます。現在富山には、御承知のように公益事業委員会北陸支局及び名古屋通商産業局北陸電力事務所設置せられておりますが、今般通商産業省設置法により、通商産業省公益事業委員会を吸収することに相なりましたので、名古屋通商産業局公益事業富山支局を設け、北陸地区電力行政を担当せしめたいと考える次第であります。公益事業富山支局は、ただいま申し上げました従来の二つの機構をそのまま統合したものであり、その行政機構も従来と同様でございます。  何とぞ右事情を御参酌の上、すみやかに国会の御承知をお願いする次第でございます。
  4. 中村純一

    中村委員長 以上をもつて政府提案理由説明は終了いたしました。  これより質疑に入りますが、御質疑はありませんか。——質疑がなければ、これより討論を省略いたし、ただちに採決に入りたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 中村純一

    中村委員長 御異議なければこれより採決に入ります。  本件に賛成の方の御起立を願います。     〔総員起立
  6. 中村純一

    中村委員長 起立総員。よつて本件承認を与えるべきものと決しました。  この際お諮りいたします。ただいま議決いたしました議案に関する委員会報告書作成に関しましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者り〕
  7. 中村純一

    中村委員長 御異議なければさようとりはからいます。     —————————————
  8. 中村純一

    中村委員長 次に請願及び陳情書審査に入ります。
  9. 多武良哲三

    ○多武良委員 本日の請願日程十一件は、いずれも先般の請願審査と同趣旨でございますので、日程第一より第八までの日本刀製作所持に関する法律制定等請願は、これを採択の上、内閣に送付するを適当と認め、その他の請願はその決定を留保いたしたいと存じます。  なお陳情書等に関しましては、先般と同様請願についてその決定を留保いたしたものと同趣旨陳情書以外は、いずれもこれを委員会において了承願いたいと存じますので、さようおとりはからいをお願いいたします。
  10. 中村純一

    中村委員長 ただいまの多武良君の動議のごとく決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  11. 中村純一

    中村委員長 御異議なければ、さようとりはからいます。なお報告書作成については委員長に御一任願います。     —————————————
  12. 中村純一

    中村委員長 次に農山漁村電化促進法案は、現在水産委員会に付託されておりますが、本委員会関係がありますので、水産委員会連合審査会を開きたい旨の申入れをいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  13. 中村純一

    中村委員長 御異議なければさようとりはからいます。     —————————————
  14. 中村純一

    中村委員長 次に閉会審査の件に関しお諮りいたします。閉会審査の件に関しましては、先般国政調査事件につき審査いたしたい旨の申出を決定いたしましたが、なお継続審査をいたしたい議案といたし、ポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件に基く公益事業委員会関係命令措置に関する法律案及び電気設備等復元に関する法律案の二葉につき議長申入れをいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  15. 中村純一

    中村委員長 御異議なければ、さようとりはからいます。     —————————————
  16. 中村純一

    中村委員長 次に委員派遣の件についてお諮りいたします。閉会審査事件が議院において委員会に付託されました場合には、その審査のため委員を派遣いたしたい旨議長に申請いたし、その人数、期間、派遣地等に関しましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  17. 中村純一

    中村委員長 御異議なければさようとりはからいます。  今澄委員より発言を求められておりますので、これを許します。
  18. 今澄勇

    今澄委員 本日をもつてこの通産委員会を終るということでありますので、私は先般来いろいろ問題になつておりました帝国石油並び四日市等の問題について伺つておきたいのであります。四日市の方は山手君が本会議で質問をしたいということでございますので、私は帝国石油の問題について本間政務次官にひとつ簡単に伺つておきます。  まず第一に、帝国石油の今度の紛争について私どもはずつと今まで情報を受けて来たのでありますが、大体最近の模様はどうなつておるか。それからもう一つは、あと重役選考に関しては通産省としてはどういうような考え方であるか等の問題について簡單に御答弁を願いたいと思います。
  19. 本間俊一

    本間政府委員 お尋ねの点につきましてお答えを申し上げたいと思います。御承知のように紛争が長く続いておりまして、諸般情勢等をも勘案をいたしまして、五月の十五日でございましたか、帝石の社長でありまする酒井さんにおいでを願いまして、その仕事の重要性に鑑みまして再建の方策を立てられて本来の業務に専念できるように考えられてはどうかという意味勧告をいたしたわけでございます。会社の方といたしましてはその勧告に基きましていろいろと再建の問題をめぐつて会社内部相談をいたして参つたのであります。その結果七月の七日だつたと記憶いたしておりますが、三万株以上の株主懇談会が開かれまして、その席上で重役の各位はこの際辞任をしたいという意思表示がございまして、株主懇談会でそれを了とせられまして、あと経営者選考いたしまする委員を七名決定をして、その七名の方々帝石事態を処理いたして行くということに相なつたわけでございます。ただいまのところはその七人の委員の方が中心になりまして新しい経営者選考に当られておるようでございますが、その選考の進行のぐあいと見合せて臨時総会を開きまして、その臨時総会役員決定して行きたい、こういう考えで、ただいま七人の委員の間で選考を進められておるようでございます。     〔委員長退席中村委員長代理着席〕  御承知のように、通産省といたしましては帝石の本来の業務が非常に重要な使命を持つておりますので、関心を持つてつておるわけでございますが、民間会社でございますので、七名の委員の間でどういう首脳者をお選びになりますか、お選びになればあるいは卵公式に御相談どもあろうかと思いますが、そういう御相談がありますれば、できるだけ好意的なお話合いをいたしたいというふうに考えておりますので、通産省の方からだれがいいだろうというようなことを決定して話を進めるというような考えは毛頭持つておりません。会社の自主的な立場を尊重いたしまして、本来の業務に精励することのできますように、できるだけの御協力を申し上げたい、こういうふうに考えておる次第であります。
  20. 今澄勇

    今澄委員 そこで本間さんに伺いますが、組合側提訴しておつた例の問題、その提訴の取下げの一件書類本間さんの手元まで預けてあるということを聞いておりますが、はたしてあなたの手元に預けてあるのかどうか。もしあなたの手元に預けてあるとすれば、あなたの方はどういうわけでこの提訴を取下げるべく至急おやりにならないのか。それともこれは提訴を取下げてはいけないという何か大きな根拠があるのか。それともそれを裏書きするような重大な汚職なり事件なりがこの帝石にあつたのかどうかということをちよつと本間さんに聞いておきたいと思います。
  21. 本間俊一

    本間政府委員 御承知のように労使の間でいろいろな問題があつたわけでありますが、通産省といたしましてはできるだけ円満な話合いの中で本来の業務に専念することができるような環境をつくつて差上げたいというふうな気持で参つて来ておつたわけであります。従いましてこの紛争調停役というとあるいは語弊があるかもしれませんが、南。菊池両氏重役役員方々から御依頼を受けまして、監査役に就任をいたしまして、双方の間に立ちましていろいろ骨折つてつたわけであります。ところがこの労使の間の話合いがなかなかつきませんで、両氏が非常に弱つて苦心をしておつたわけでありますが、ちようど帝石役員方々から、自分たちはこういう考えを持つておるので、何とか通産省の方でもひとつ骨を折つて提訴の問題を解決するように最後の努力をしてほしいというような要請が実はあつたわけでございます。従いまして内部話合いが円満につきますれば一番けつこうであつたのでありますが、なかなか話合いもつきませんし、御両氏の問から御希望なり御要請がありましたものですから、私どもの方としても円満のうちに解決をしたいという希望を持つてつた際でありますので、御両氏に会いましていろいろなお話なり、考え方なりを伺いまして、それからその御要請に基いて、組合幹部とも会見をいたしたわけであります。そしていろいろお話合いをいたしたのでございまして、ただちに検察庁の方に提訴を取下げるように運びたかつたのでありますが、いろいろな事情どもございまして、なかなかそこまでは実は運ばなかつたわけであります。従いまして通産省組合側といろいろ話合いをするわけでありますが、通産省の方にひとつまかせてもらいたいというような申入れをいたしまして、やつと話合いがつきまして、御指摘のように提訴を取下げます正式の書類をただいま預かつておるわけであります。これは御承知のように私どもの方といたしましては、できるだけ早くその書類伝達をいたしまして、責任を果したいと思つておるわけでありますが、一応預かりました関係事態の進展のぐあいを見まして、できるだけ円満な形の上で解決をいたしたいと思つておるものでありますから——その時期につきましてちよつと今日まで長引いて来ておるわけでありますが、これはほかに何も理由はないのでございまして、通産省がその始末をいたしまして、両者の間にまた大きなしこりの残らないようにいたしたいと思いまして、その時期を考えておるわけであります。ほかに書類伝達をいたさない大きな理由というものはないわけであります。従いましてできるだけ早い機会に円満に解決するように努力いたしたい、こういうふうに考えておる次第であります。
  22. 今澄勇

    今澄委員 今のお話提訴取下げの書類があなたの手元にあるにもかかわらず、あなたの方では、その提訴を取下げておらないという理由としては、帝石で非常に悪い事件が重なつておるということではない、ただ諸般事情で円満にというお話ですが、組合の方は復職をしておりますね。それで提訴の方も取下げるといふお話つたが、提訴だけは取下げられない。なお本間政務次官は、帝石の現重役に対して、君らは株主総会で再選せられても二度とは帝石株主にはならないという一札を入れろということをあなたの方から申入れたそうであるけれども、そういうような一札がつかなければその提訴は取下げない、こういう意味でございますか。
  23. 本間俊一

    本間政府委員 お答え申し上げます。そういう明確な意味合いではないのでございまして、何とか両者の間に円満な解決をいたしたいという関係から、検察庁関係もございますので、ただいま提訴対象になつておりまする方々を一々調べ上げた上でなければいろいろな関係も明確になつて来ないわけでございます。従いまして私どもの方といたしましては、やはりこの問題を一任されまして解決をいたしますためには、そういうことを一々吟味してからということになると円満な解決にならないわけでございますので、その辺も勘案をいたしまして、私ども希望として、対象になつておりまする方々は再選をせられないことが事態を円満に治める上において望ましいのだという意味意見交換をいたしたわけでございます。従いまして絶対的にそういうことは必要だとか、あるいはどうだとかいうようなことを申し上げたわけではないのでございまして、三者のいろいろ意見をも勘案いたしまして、この辺のところならば何とか円満に話合いがつきそうだという線を考え出しまして、その線に従いましてこういうふうにこしらえたならばどうだろうかという懇談を申し上げたわけであります。
  24. 今澄勇

    今澄委員 そこで私は本間さんに聞きたいのは、この帝国石油国策会社として政府株式を持ち、国家的に通産省監督にあつたものを政府の方でこれを民間会社にしてしまつた帝国石油株式会社法を改正して民間会社にしたわけであります。民間会社にしたことになれば——通産省が一々この重役はどうだ、これはこうだというような差配をしたり、あるいは提訴を取下げるべく書類を預かつて、あなたの方でやつてくれと言われたならばやはり提訴を取下げるということで運ぶのが私は順当な行き方だと思う。あなたの方で監督をしてそういうようにやらなければならない帝国石油を、なぜ民間会社拂下げたのかということが第一点。  第二点は、あなたの方で組合側復職は即日これを認めた。それと交換條件になつてつた提訴取下げは延びている。私ども帝国石油国産原油わが国唯一会社であり、国内生産の九割以上を押えているから重大関心を持つているのであります。この重大なるこの会社の問題が、法律の上で常に提訴の問題で引いていろいろな大きな支障を生ずることはまずいと思う。こういう国内原油の九割以上を出すようなものは、やはり国策会社として直接国家が今まで通りめんどうを見ておればよかつたのに、どういうわけでそういうことをしたかというのが一つ。  それからもう一つは、提訴の取下げの書類があなたの手元に来ているにもかかわらず、今あなたから聞いた理由では、それを早くやつたところで別段支障はないようだが、どうしてそんなに提訴取下げが延びておるかということが納得できない。この二点を明確に御答弁願いたい。
  25. 本間俊一

    本間政府委員 お答えを申し上げます。従来の特殊な会社の性格を持つておりましたものを、一般会社にいたしました問題につきましては、見方によりましていろいろな御見解があろうかと思います。従いましてこれの功罪につきましては、見る人によつてもまたいろいろな御意見があろうかと思いますが、私どもといたしましては、その当時はやはり一般民間会社にした方がよかろうというふうに判断をいたしましたので、そのような措置をとつたわけであります。それから通産省が預かつております提訴取下げの書類でございますが、実は御承知でもあろうかと思いますが、私どもの方で伝達をいたしますと、必ず組合幹部を招致しまして、そして組合意思を聞かれるわけであります。その際にごたごたが起きますと、また好ましくないような事態ども予想せられるわけであります。それからさきに解雇いたしました七名の解雇取消し條件にして告発の取下げというふうなお話でございますが、この関係は話がそういうふうにきちんと行つてつたわけではないのでございまして、関係者の間にもその点について多少の意見の食い違いがあるわけであります。従いましてそれは会社側の方で組会の方と折衝をしておりましたときの話合いでございますので、私どもといたしましては、その條件で云々というふうな話合いをいたしておるわけではないのでございます。従いまして先ほど申し上げております円満なうちに本来の業務に精を出させるような環境をできるだけ早くつくりたい。またそういう関係をつくりますために、できるだけの力添えをしたい、こういう考えでおりますので、今すぐ持つて参りましても、組合側の方がまたそれにいろいろなことをつけて言い出したりなんかしますと、実際上の解決に相ならないので、その間の情勢勘案いたしまして、私ども伝達をいたしましたときには、あとぐされのないように円満な解決をしたい、こういうつもりでその時機を考えておるわけでございまして、ほかには不純な考えは毛頭ないわけであります。
  26. 今澄勇

    今澄委員 もう一つ政務次官に聞いておきたいことは、南、菊池両所あり方である。私どもはこの問題で、またあとで本格的に聞きたいのだが、今日は簡単にしておきますが、南さん、菊池さんのように、何でもうけたか知らぬけれども自分が金を何十億も持つておるからといつて、あちらの会社株式買い占め、こちらの株式買い占める。次から次へと日本産業界株式買い占め自分経営権を持つて、もうかりさえすればよろしい。経営権が持てなければ、どんどん株を買い占めて、上つたところで売り拂つてまた金をもうける。こういうようなやり方が、日本一般会社で行われておる間はいいが、国内石油の九割何分も占めておる帝石あたりが、こういうものに買い占められて、重役も全部入れかえなければならぬ、組合紛争は生ずる、この調子で次から次に、日本の現在の底の浅い経済の中で、何十億という金で株式買い占めをしてはその会社を乗つ取り、重役をかえ、いろいろなことをやるということになつて、国策的な会社が次から次とねらい打ちになると、日本産業経済に大きな影響を投げると考えられるが、通産省がこれらの菊池さん、南さんの言いなりになつておる。日本産業経済に対する株式乗つ取りに対して、一体通産省は妥当と認められておるのか。これらのあり方について、通産省としては今後何か考えなければならないと思われるかどうか。これらの問題と関連して、帝国石油の現在の重役が全部首になるまでは、おそらく全部入れかえられるまでは通産省提訴を取下げないということになると、経済界に非常に大きな影響を投げるおそれがある。通産省はこういうふうな日本過渡期経済の中の大きな問題の中に頭をつつ込んで、しかも国策会社であつたものを民間会社にしてしまつておいて、その民間会社にさらに手を差延べて、これらの諸君とともに何か大きな考えを持つておるのではないかという疑惑を与えておられる。これらの問題に対して本間政務次官の御見解、見通し、その他の問題を御答弁願いたい。
  27. 本間俊一

    本間政府委員 お答え申し上げます。菊池、南御両所は、どういう関係からその財をおつくりになりましたか、その点につきましては私ども承知しないところでございます。あるいは人によりましてはいろいろな御意見はあろうかと思いますが、ただ私どもが御両所を相手にいろいろな話をいたしておりますのは、会社役員が御両所にそのあつせんを御依頼をいたしまして、社長さんが同道で役所に参りまして、御両所にいろいろな点であつせんをお願いをしたからよろしくというような御紹介があつたわけであります。従いまして、その範囲で私どもは御両所話合いをいたしておるわけであります。御両所が今後帝石に対しましてどういう考えを持つておりますか、こまかな点は承知いたしませんが、去る七月八日の懇談会の際も、やはり自分たちの心境と申しますか、考え方を、こういう線であくまでも自分たちは善処して参りたいということを披露して御承認を得てやつておるわけでございます。今後どういう有能な人がその中心に立つことに相なりますか、まだまつたく予想はつきませんし、御両所からも何の具体的な話もないわけでございます。従いまして今澄委員が御心配になつておりまする点は、私どもといたしましても十分考慮の中に置きまして、御指摘になりましたように、国家的に見ましても重要な資源でございますので、本来の業務に精励することができますように、あくまでもお力添えをいたしたいと考えておるわけでございます。  それから通産省が預かつておりまする書類の処理の問題でございますが、私どもといたしましては、一日も早く検察庁の方にお渡しをいたしまして、円満な解決の糸口をできるだけ早く確立をして行きたいと考えておる次第でございます。それを握つてつてどうというような考えは決してございません。
  28. 今澄勇

    今澄委員 国会末期でありまするから、私はこれで質問を終りますが、最後にもう一つ本間さんに聞いておきたいのは、通産省帝国石油の問題の間に入つて提訴取下げの書類を預かつたりしておりますが、私をして言わしむるならば、この間の株主を集めた席上における南氏のあいさつの大体の要旨は、新しい経営者を見つけて、帝石の従業者三千人くらいを整理をして、月に三千万円からの金を俘かして、帝石を非常に金のもうかる会社にして、自分たち買い占め株式が将来さらに上つて株主の利益になるベきものであるというようなことを述べておるわけであります。だから私は本間さんに念を押しておきたいことは、通産省がこれまで介在して、そこまでやつておきながら、この帝国石油に対して、通産省の今おるところの現職の役人がこの帝国石油重役に入つて行つて、これらの南君や菊池君あたりと一緒に、そういうものの片棒をかついで行くということになつた場合においては、われわれは日本の国策的な会社国策会社に置いておけばよいのに、国策会社に置きもしないで、民間会社にしておいて、労働争議その他に名をかりて現在の重役を追い出す。そうして一部の株式の乗つ取りで金もうけ以外に日本の産業、日本の国策、日本の前途を考えないで、自分たちの金さえもうければよいというような一部の不徳漢と手を握つて、一部の通産省の役人の古手やあるいは現職の役人がこれへ入り込むという状態になつた場合においては、われわれは再開国会の劈頭において断固通産省の責任と、今日まで通産省が間においてとつた——きようは申しませんが、あらゆる態度をぼくは率直に大衆の前に述べて、通産省の責任を追究したいという考えでおります。よつて本間政務次官はどうかわれわれが危惧したそういうことのないように、あらかじめ役所としては妥当な態度をとり、これはあたりまえな熱心な解決策を促進したものであるという印象を与えられるような動き方をしてもらいたい。これに対して御答弁を願いまして、私の質問を終ります。
  29. 本間俊一

    本間政府委員 御注意の点は十分に考慮いたしまして、いろいろな御疑念が実際ないように努力いたしたいと考えております。御注意の点は十分尊重いたします。但し役所といたしまして、間違いのないようにお力添えをいたしたい、かように考えておる次第であります。
  30. 中村幸八

    中村委員長代理 次は山手滿男君。
  31. 山手滿男

    山手委員 いろいろありますが、私は一意だけ通産政務次官にお伺いをしておきたいと思うのです。さつき理事会で、例の東南アジア諸国へ修好使節団を派遣するという問題について、委員長並びに与党の理事諸君はどういうふうに聞いているのかという質問をいたしたのでありますが、何ら聞いておらない、こういう話であります。いろいろ聞くところによると、これは政府の修好使節団であるとかあるいは国会議員団を派遣するとかいうふりなことで、性格もあいまいでありますが、この点について東南アジア諸国と日本との貿易なり友好関係経済上り関係を親密にするという議論は、この委員会が終始一貫していろいろ研究をし、また推し進めるようにやつてつたわけでありまするから、どういうふうに通産省はお考えか。次官からお答えを願いたいと思います。
  32. 本間俊一

    本間政府委員 お答えを申し上げます。先ほど理事会の際にお話が出ましたときに、実は申し上げたわけでございますが、きようの新聞に出ておりましたが、実際どういうことになつておりまするのか、実は承知をいたしておらないわけでございます。従いまして早急に調査いたしまして、御報告なりお答えを申し上げたい、こういうふうに考えております。
  33. 山手滿男

    山手委員 通産省の最高幹部であるところの次官がこの問題について全然御承知ないということであるにもかかわらず、すでに新聞紙上そのほかには団長あるいは副団長、そういうふうなものが確定をしたというふうな新聞記事が出るという実情である。これはやはり側近政治というふうなものが私はここに手を出して来ている結果であろうかとも思います。思いますが、今日インドネシアと日本との通商協定はデツド・ロツクに乗り上げてしまつておる。向うの新聞を私が読んでみましたところによると、吉田内閣とはもうこれ以上は貿易協定の話を進めることはできないというふうな極端な議論を新聞紙上でやつておるような状態であります。そういうさ中に側近だけの編成によつて友好通商関係を推進するというような使節団が出て行つたつて、向うは受け入れるもんですか。この委員会には歴代の委員長、現在の委員長でもよろしいし、一生懸命骨折つておる与党の理事諸君もたくさんおる。私は超党派的にまじめにこういう関係を勉強した連中が出て行かなければだめだと思う。橋本龍伍さんのような、前厚生大臣のようむ肩書を持つている人がこの団長格や副団長格で行くというふうなことは、どうしてこういうふうになつているのか、まつたく理解に苦しむ。どうか通産省においてはこういう問題についてもぜひ申入れをして、この委員会で、さつき理事会でいろいろ話合いをしたことの空気もおわかりであろうと思いまするから、この委員会の空気を伝えて善処をしてもらえるようにおはからいを願いたいと思います。
  34. 本間俊一

    本間政府委員 先ほども申し上げたのでございますが、事実どういう関係になつておりますか、承知をいたしておらなかつたものでございますから、明確なお答えができませんので、はなはだ残念でございますが、できるだけ早く調査をいたしまして、向うへ参りまするならば、できるだけ活動のしやすいように、国家のためにも利益になるように努力いたしますことは当然かと思いまするので、早急にひとつ調査をいたしまして御報告申し上げたいと思います。
  35. 中村幸八

    中村委員長代理 他に御質問はありませんか。——なければ、本日はこの程度にいたし、これにて散会いたします。     午前十一時四十七分散会