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1952-07-02 第13回国会 衆議院 大蔵委員会 第103号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十七年七月二日(水曜日)     午後二時三十四分開議  出席委員    委員長 佐藤 重遠君    理事 奧村又十郎君 理事 小山 長規君    理事 佐久間 徹君 理事 内藤 友明君    理事 松尾トシ子君    淺香 忠雄君       大上  司君    川野 芳滿君       島村 一郎君    清水 逸平君       苫米地英俊君    夏堀源三郎君       三宅 則義君    宮原幸三郎君  出席政府委員         大蔵事務官         (主計局長)  河野 一之君         食糧庁長官   東畑 四郎君  委員外出席者         農林事務官         (畜産局飼料課         長)      豊  永光君         専  門  員 椎木 文也君         専  門  員 黒田 久太君     —————————————  本日の会議に付した事件  接收貴金属等数量等報告に関する法律案(  内閣提出第二三一号)  食糧管理特別会計法の一部を改正する法律案(  松浦東介君外三十三名提出衆法第七六号)     —————————————
  2. 佐藤重遠

    佐藤委員長 これより会議を開きます。  前会に引続き、接收貴金属等数量等報告に関する法律案及び食糧管理特別会計法の一部を改正する法律案の両案を一括議題として、質疑を続行いたします。質疑は通告順によつてこれを許可いたします。内藤友明君。
  3. 内藤友明

    内藤(友)委員 食糧管理特別会計法の一部を改正する法律案につきまして、一、二お尋ね申し上げたいと思うのであります。まず主計局長がお見えでありますから、主計局長の御所管の事柄からお尋ねいたしたいと思うのです。それは結論から申し上げますと、食糧管理特別会計法というのがすでにこの国会におきまして議決になりまして、この会計仕事をやつておるのであります。それに今度新たにこの特別会計法の一部を改正いたしまして、えさ価格調整をいたそう、こういうのであります。先般来同僚委員皆様からお尋ねになりまして、この食管特別会計法改正してえさを買うということの内容を、ほぼ私どもは知り得たのでありますが、それによりますと、輸入えさは大体二十五万トン、これを入れるために必要な資金は九十二、三億、そして農家に売り渡すために輸入いたしまする飼料が、内地価格よりも二割ほど高いので、内地価格によつて政府の手持ちの飼料を売り渡すということになると、約二十一億ほどの赤字が予想されるということが、今まで同僚委員皆様政府委員との質疑応答で、はつきりいたしたのであります。そこで主計局長お尋ね申し上げたい。そういう約百億近くの金、また二十一億が赤字になるというのでありますが、これはこの食糧管理特別会計の中にはもちろんないのであります。従つてこれをやるにはどうしても補正与算を考えなければならぬのでありますが、その補正予算をお考えになつておられるのかどうか、この点をひとつはつきりとお聞かせいただきたいと思います。
  4. 河野一之

    河野(一)政府委員 今年度の食管会計の当初予算には、輸入飼料の売買に関する経費が入つていないことは御指摘通りであります。この法律案にもありますように、この法律政令をもつて施行期日を定めておりますので、政令施行する際におきましては、御承知のこれに応ずるような予算をつくることが必要に相なるかと思います。ただ何しろ大きな金額の中でありますので、具体的に今後のいろいろな食糧一般食管法関係とも見合つて、そういう予算を調整することに相なると思います。
  5. 内藤友明

    内藤(友)委員 補正予算を考慮しているというお答えを得ましたので、一応それは了承いたしますが、それではその補正予算はいつごろ具体的にお考えなさるのでありますか。これはこの法律案に書いてありますように、この法律施行期日政令で定めろということに、非常に大きな影響があると思うのであります。またこの提案者皆さんは、この夏場飼料外国から買つておかないと、秋から冬にかけての端境期には非常な暴騰をするから、どうしてもこの夏中に買つておきたい、そのためには今から注文しなければならぬのだ、と言つておられるのでありますが、今局長お答え補正予算は、具体的にいつごろお考えなさるのか、それをひとつはつきりとお示しいただきたいと思います。
  6. 河野一之

    河野(一)政府委員 ただいまのところ補正予算ということは考えておりません。補正予算についてどういうふうにいたすか、われわれ事務当局としては何も命令を受けておりません。そういうような関係もありまして、政令をもつて施行されるというふうに、御提案に相なつておるのだろうと私は考えております。
  7. 内藤友明

    内藤(友)委員 上手にお逃げなさるのでありますが、どうもそうお答えするよりしかたがないだろうと思います。そこで東畑さんにお尋ねしたいと思いますが、この法律提案せられた皆さんは、この夏場えさをアメリカの方から買いたい、こう言つておられるのであります。そうなりますと、もちろんこの食糧管理特別会計は現在においては多少余力はありましよう。その余力で流用してお買いになるのでありますか。
  8. 東畑四郎

    東畑政府委員 飼料購入という明らかな予算がないことは明らかになつておりますが、マニトバというものは小麦でございますので、食糧庁が現在でも買つておるのでありますが、そういうものを飼料として購入することになりますと、これはむずかしいのであります。一般小麦購入の一環としてやりますれば、そういうことはできる。将来それを飼料として配給することになりますと、これは予算補正がいるわけであります。なお補正予算等が非常に遅れた場合、あるいは出すか出さぬかという場合どうするか等の問題は、さらに大蔵事務当局特別会計執行上の技術的な問題を、もう少し折衝してみたいと考えております。
  9. 内藤友明

    内藤(友)委員 畜産局長は、輸入するえさは二十五万トンくらいだと申しております。そのうちマニトバが約十万トンと申しておるのであります。従つて残りの十五万トンがどうもろこしでありますとか、大豆かす、ふすまということになるのであります。そこで十万トンのマニトバだけは、今の食管特別会計で何とかまかなえるということでは、今度のこの法律改正目的達成にならぬのであります。マニトバ十トンを二十五万トンお買いになりますか。
  10. 東畑四郎

    東畑政府委員 マニトバは、畜産局長が申し上げましたように、そんなに尨大なものの輸入考えておりませんから、今の食糧管理特別会計のわく内で、外貨予算さえ通れば、その範囲できると思います。あとの十五万トンのものは、とうもろこしだとかふすまございますとか、こういうもの自体は、この法律改正がありませんと買えないわけであります。法律通りました上で、さらに補正予算等の技術的な問題によりましてきめて行きたいと考えております。
  11. 内藤友明

    内藤(友)委員 ちよつと確かめておきたいと思いますことは、特別会計予算の中には外米がどうだとか、小麦の粉がどうだとか、精麦がどうだとか、つと書いてあります。もちろんこは予定通り買わない場合もあろうかと思うのでありますが、そこで残つておる金で、今の法律改正によつてとうもろこしとか大豆かすとかふすまとかいうものが買えるようになりますと、その余つておる金を流用して、こういうものを買われますかどうですか。
  12. 東畑四郎

    東畑政府委員 食糧管理特別会計予算でございますので、費目がはつきりないと困るのであります。食糧買入費の中で国内食糧買入費外国食糧買入費という科目がございます。ただこれはあくまで食糧買入費でございますので、その支出は食糧に限るのでございます。えさといいますと、新しいそういう科目を置いていただきませんと、流用もできないのであります。
  13. 内藤友明

    内藤(友)委員 主計局長お尋ねしたいのですが、先ほど補正予算のことは、当初聞きましたときは、考えておるようなお話であつたから、私はそう了承したのでありますが、あとからのお言葉では考えておらないというのであります。そうなりますとこの法律通りましても、実質的に考えてどうにもならぬということになると思いますが、主計局長はどうお考えになつておりますか。
  14. 河野一之

    河野(一)政府委員 ただいま食糧庁長官が言われましたように、マニトバ食糧として買うのでありまして、出ましたふすまを飼料に売るということは何らさしつかえないのでございます。その限度においては現在の食管特別会計操作ができることになるのであります。ただとうもろこしとかその他の方になりますと、これを飼料として買うということになりまして、おつしやるような問題が起つて来るわけであります。そういうような執行の問題は、今後政令施行の問題とあわせて予算的に考えられる、こういうふうに思うわけであります。
  15. 内藤友明

    内藤(友)委員 もう一つ東畑さんにお尋ねしたいのは、マニトバの問題でありますが、なるほどこれは麦でありますから、今の食管特別会計で買える。ところが、そのマニトバ食糧として入れるのでありまして、決して飼料として入れるのじやない。それをこれは飼料にするのだという意図のもとに、マニトバを入れなさるということが一体できるかどうか。これは食糧としてのマニトバでありまして、えさとしてのマニトバではないのであります。マニトバというものがたまたまあるから非常に都合がよろしい。これはえさにするのだから、えさにして売ろうじやないかということはどうかと思うのであります。そういうごまかしはできますかどうか。
  16. 東畑四郎

    東畑政府委員 小麦でありますと、全部食糧管理特別会計に入るわけでございまして、食糧管理特別会計に入りましたものの中でも、食糧にならなくて工業用にまわすものもございます。しかしえさとして初めから入れるということでなくても、小麦を入れましてそれを工業なり飼料用として流すことも、可能だと思います。問題は補給金の問題かと考えます。現在は食糧のみに関しては、食糧輸入補給金をちようだいいたしまして、国内では安く操作をいたしております。マニトバを入れて、それを国内価格に合うようにいたすためには、やはり赤字が出るのであります。この点がはつきりいたしませんと、出しにくい。えさという名目で入れませんでも、食糧庁が入れたものを工業用なりえさ用に出すこと自身は主たる目的ではないのであつて、一部そういうことがあることは現実でありまして、問題は單価の問題に関連すると思います。
  17. 内藤友明

    内藤(友)委員 食糧として入れたものの中に不適格のものがありまして、どうにもしようがないから工業用にまわす、えさ用にまわす、これは常識的に考えて惡いことじやない。しかしそれが食糧でなしに、えさのつもりで入れるということを、食管法が許しているかどうかという問題になります。
  18. 東畑四郎

    東畑政府委員 それは現在の食糧管理特別会計ではできないので、やはり法案の改正をしていただきたいということを言つておるのであります。
  19. 内藤友明

    内藤(友)委員 次に主計局長お尋ねいたしたいと思いますが、それは食糧管理特別会計法の一部改正でありまして、なるほどこの金をえさを買う方に、この改正法によつてまわすことができるのであります。そこで六月二十五日でありますが、畜産局長がこの委員会でこういう答弁をしております。「この飼料市価よりも安く配給をするという場合が考えられます。従つて取扱い業者に対する監視、監督が十分でありませんと、せつかく飼料が末端まで安く配給されないという欠陷が生ずることは、御指摘通りでございます。」ということを述べております。もちろんこの法律改正いたしまして、えさ外国から入れて、そのえさ農家に安く配給する、安く売り渡すということは畜産農家の望むところでありますから、それは望んでおるのでありますが、はたしてそれができるかどうかという問題なのであります。と申しまするのは、私はこの前農林大臣が来られましたときに、食糧管理特別会計法改正なさるのだが、食糧管理法改正なさるのですかと聞きましたら、改正しないというお答えであつたのであります。従つてこの特別会計を運用して行きますえさの問題に関しましては、一般会計法の適用を受けなければならぬことだと思うのであります。そうしますと、一般会計法の中には、政府の持つておる品物を売り渡すときのことが書いてあります。それによりますと、安く売り渡すということは実は書いてないのであります。これを安く売り渡すと畜産局長お答えになつておるのでありますが、どこでどうしてそういうことができるのでありますか。それをひとつ私は会計法はあまり詳しく知らぬものでありますから、教えていただきたいと思うのであります。
  20. 河野一之

    河野(一)政府委員 農家のために飼料ができるだけ安く売り渡されることは、必要であろうと思います。しかし飼料をどういう価格で売り渡すことにいたしますか、これはこの法律にもありますように、審議会においてその條件価格等がきめられることに相なるだろうと思います。従いましてその価格によりまして、その場合におきましては市価等を参酌してやられるのでありましようから、あるいは市価より高くなることもありましようし、安くなることもありましようし、その点につきまして特に安くとか、あるいは高く売るとかいうことについては、会計法上いろいろな制約は特にないと思います。ただ随意契約ができるかどうかという点はありましようが、価格面については特に会計法は触れておりません。
  21. 内藤友明

    内藤(友)委員 そうしますと畜産局、長が、需給調整に関する審議会を開いて値段を安くきめて売り渡す、こう申しておりますのが、どうも法律から言いますと何の根拠もないということになるのでありますか。
  22. 河野一之

    河野(一)政府委員 畜産局長がおられませんので何でございますが、私の考えといたしましては需給調整審議会でありますか、そこにおいて法律にありますようにそういつた條件がきめられまして、会計法にのつとつて売られる、こういうように考えております。
  23. 内藤友明

    内藤(友)委員 会計令の第八十六條の三によりますと、予定価格をきめるということが書いてあります。予定価格というものは、そのもの実例価格需給状況履行の難易、契約数量の多寡、履行期間長短等を考慮しなければならないということでありますので、大体そのときの一般市価というものが標準になるのだと思つておるのであります。そうしますと今日のえさ市価が非常に高いので、それを安くしなければならぬというねらいから、この法律が出ていおのでありますが、もしこの会計法によつて安く売ることができないということになりますと、何だか知りませんが、この法律改正意味がないように思うのでありますが、その会計法からどういうことになるのですか。安く売れるのか売れないのか、それだけお聞かせいただきたいと思います。
  24. 河野一之

    河野(一)政府委員 会計法建前原則として競争入札であります。但しものによりましては随意契約にできる。その価格というものは、先ほど御指摘のありましたような予定価格をきめて売るのでありますが、必ずしもそれをもうけてはいかぬとか、損をしてはいかぬということはない。適正の価格で売るという建前であります。従いまして特に非常に損をして売るということは、会計法はそういう建前ではございませんが、そこの適正な価格ということで現実的には損をすることもありましようし、場合によりましては得をすることもあろう、こういうように考えるので、あります。
  25. 内藤友明

    内藤(友)委員 いや、それは私はそのえさが安くなれば問題ないのであります。そ、れはなぜかと申しますと、局長にこんなことを申し上げてはどうかと思うのでありますが、畜産局長は二十五万トン入れるというのであります。去年は十五万トンほど入つてつたというのでありますから、結局十万トンの問題なのであります。今は市価が非常に高くなつて、ふすまが千二百円もしておる、べらぼうな値段がしておる、それをその半分、それ以下に押えようというのでありますが、私は十五万トンくらい入れたつて、おそらくそれだけの作用がないと思う。しかも二十五万トン入れますために、外国値段よりも内地の高いという値段に売りましても、なおかつそこで二十一億の赤字を出すのだということを、畜産局長はこの委員会で言明しておられるのであります。それからなお安く売らなければならぬということになるのでありますから、血管特別会計は、えさを取扱うことによりまして相当赤字を覚悟しなければならぬ。そうしませんとこの法律改正した意味がないということも考えられますので、私はお尋ねいたしておつたのであります。しかしどうも今のお答えでありますと、畜産局長においで願わなければわからぬことになつたのでありますが、どうもこの法律改正の趣旨がよくわからなくなりて来たと、言わなければならぬと思うのであります。  そこで私はもう一ぺん東畑さんに御質問したいのでありますが、どうしてもこれはえさの問題を解決するときは、食糧関係法改正しなければならぬのじやないかと思うのであります。農林大臣が定める価格で売り渡すようにしなければ、さつそく今特別会計法をこうしてかえられても何にもならぬ。大臣食糧管理法改正せぬとおつしやつたけれども、この次の国会までに何とかあなたの方で、食糧管理法をひとつ御改正なつたらどうかと思う。親法律がなければどうしてもこれは動かぬのではないかと思うのでありまして、そういうえさの問題が会計法によつてやられるようなことでは、これはどうしても動きません。むしろそういうことならば政府がある程度の融資を農林中金その他の金融機関に心配して、それを輸出業者に流して、そうして外国からえさ買い入れた方が、自由党皆さんの言つておられる自由経済原則にのつとるのであるし、最もそれはよいやり方ではないかと思うのでありますが、その点東畑さん、この次の国会までに食糧管理法をひとつ改めて、今改正する食管特別会計親法律をこしらえるというお気持をお持ちかどうか。
  26. 東畑四郎

    東畑政府委員 問題は二つあると思いますが、私は畜産なりえさの直接の責任者でありませんので、間接の話になつて申訳ないのでありますが、えさそのものの絶対量が足らない、従つてある相当量は海外から輸入せざるを得ないというえさ考え方でありまして、そのえさ価格が、国際価格は非常に不安定であるし、国内から比べましても高いから、なかなか輸入が困難である。そこで食管特別会計がこれを買うということにいたしますと、輸入業者なりその価格面等について非常に安定をして、政府外貨予算さえ組めば確実にこれが入り得る。従つて国内の異常に高いものが、絶対量の不足分を入れることによつて非常に下り、安定をするという非常に大きな効果がある、実はこういうえさ当局お話でありますので、その面につきまして食管特別会計が今までできなかつた点を、この法律改正していただきますればそれだけ輸入量が確保できる。もちろんこれは赤字、黒字の問題は別個であります。この点は今回の改正案によるえさの問題としては、非常に効果があるのではないかと考えております。  もう一つの点の、ただいまお話がありました国内価格について特に安くしろということになりますと、これはまた別個法律がいるかもしれませんが、予算決算会計令範囲内であれば、ただいまの状況といたしましては、別段法律はいらない。食管法というものは食糧管理法でございますので、私といたしましては、食糧管理法はあくまでも主食管理法でなければならない、こういう建前で実は参りたい。えさそのものにつきましては、ただいまのところは予算決算会計令の運用の範囲内においてやる、こういう方針で実行して行きたい、かように考えております。
  27. 内藤友明

    内藤(友)委員 それはそうかもしれませんけれども食糧管理特別会計というものは食糧管理法に基いてつくられたものでありまして、法律別個の人格があるかは存じませんけれども食糧管理法というものに基いてこれができたものだと私は思うのであります。食糧特別会計というものは、あなたが強引に押し切られて修正せざるを得ないところまで行つた。あなたは負けてしまつた。むしろそういうことなら、あなたは筋を通して、食糧管理法も直して、ちやんと農家のために安心できるように行くのが、あなたとしてのやれる手じやないか、こう私は思うのであります。食糧管理特別会計をしつかり守つておられたあなたなら、私は敬意を表しますけれども、あなたはこれだけみそをつけておる。半分あなたは往生しておる。そうなると、いつそのこと、はつきり筋をお通しになつた方がいいのじやないか。ことに何でも筋通そうくというのがあなたの持前ですから、そこまで行かれたらどうかと思う。近く臨時国会——これは解散で、あるのかないのかわかりませんけれども、どうせ補正予算のことも品考えなければならぬのでありますから、臨時国会なるものがあると思うのでありますが、そのときに食糧管理法を思い切つて改正なすつて、そうして自由党皆さん改正せられるとすればこの食糧管理法ほんとうのものにして、こういう親のないような、どこから生れついて来たかわからないようなものでなく、親もあるというちやんとしたものにした方が、私はいいのではないかと思うのであります。ひとつその点再考慮をお願いしたいと思うのであります。いかがでありますか。一ぺん食糧管理法改正せぬと言つたから、もうそこまで行かないというのか、それともほんとうに農民のことをお考えになつて、そういうことを考えてみようというお気持があられるのか、もう一ぺん御所見を伺いたい。
  28. 東畑四郎

    東畑政府委員 食糧管理特別会計法は、食糧管理法特別会計法であるという歴史的ないきさつについては、まりたく同じでございますが、食糧飼料というものはいつも競合をいたすものでありまして、相ともに安定をいたべき商品であることは間違いありません。食糧管理特別会計法は、従来主食扱つてつたのでありますが、主食の安定、飼料の安定はともに農村のため、消費者のために重大でありますので、食糧管理特別会計法食糧管理法以外の特別会計にすることも、立法府で改正ができれば、われわれ事務当局としては喜んで実行して行きたい、かように考えております。それで別に権限がどうだ、こうだという問題は考えませんが、ただ現在の予算決算会計令で行ける範囲におきましては、これは実行できる。実行の過程においてそれができないということになりますば、これはまた別個の問題でありますが、そういう場合におきましても、食糧管理法はあくまでも主食管理法いたして行きたい、こういうふうに考える次第であります。
  29. 内藤友明

    内藤(友)委員 東畑さんにもうつ、これからのあなたの仕事の具体的なことになりますから、お尋ねをしておきたいのでありますが、今度の改正で、えさ値段はあなたの方でおきめなさるのでありますか。それとも畜産局でおきめなさるんですか。会計法によりますと、これはやはり予算を持つているあなたのところだと思うのでありますが、これは一体どういうことになりますか。
  30. 東畑四郎

    東畑政府委員 えさのことにつきましては、すべて畜産局責任であります。ただそれを実施する場合におきまする経理面は、私の方の責任になるわけであります。予算外決算会計令に基いて、いわゆる予定価格をきめるのは畜産局であると思います。もちろん私どもの方に御相談の上でやる、こういうふりに実は考えております。一切の経理責任は、食糧庁長官が持つということになろうかと思います。
  31. 内藤友明

    内藤(友)委員 それは会計法のどこに書いてありますか。
  32. 東畑四郎

    東畑政府委員 畜産局畜産なりえさについての責任局であります。従つてえさ価格をどうするとか、えさの安定をどうするとかいうような問題は、流産局の当然の事務分掌になる。たまたま経理は、私の方が食糧管理特別会計を扱うものでありますので、その責任上、私が協議を受けて、責任の一部を持つということになると思います。
  33. 内藤友明

    内藤(友)委員 会計法にはそんなことは一つも書いてありません。契約は各省、各庁の長がやるのであります。この特別会計によつて買いましたえさというものは、あなたの責任になる。ただ畜産局値段はこうしてくれ、ああしてくれというので、畜産行政から考えて、あなたに勧告するだけなのです。そんなことを言われますと、これはあなたとんでもないことになりますよ。会計法違反になりますが、会計法のどこに一体畜産局長にきめさせて、自分はただ経理の帳面だけ預かつておるということが書いてありますか。場
  34. 河野一之

    河野(一)政府委員 各省、各庁の長と申しますのは農林大臣であります。従つて農林大臣契約権の経理の全面的な責任者で彫りますが、その下における農林大臣の補佐官であり、委任を受けて実際の予算により施行に当られるのは、食糧については食管長官であり、飼料については畜産局長である、こういうふうに言われたものであると私は思います。
  35. 内藤友明

    内藤(友)委員 いろいろお尋ねしましたが、主計局長から、補正予算は今のところやる意思はないということ、それから食糧庁長官は、親法律食糧管理法改正あるいはその他の法律をつくる意思はないということがわかつたのであります。そこでこの次に畜産局長においでいただき、それからいろいろな問題が出て来るでありまして、これを主計局長と食管長官に聞きましてもわからぬのでありますから、このあと畜産局長お尋ねいたしたいと思いますので、私の質問はこれで終ります。
  36. 佐藤重遠

    佐藤委員長 ちよつと速記をやめて。     〔速記中止〕
  37. 佐藤重遠

    佐藤委員長 速記を始めてください。  この際ちつとお諮りいたしますが、ただいま議題となつております両案中、接收貴金属等数量等報告に関する法律案につきましては、中野四郎委員から、来る八日まで質疑、延期の願いが委員長のもとに参つております。しかるところ去る六月三十日に七月一日午前十時から本案の採決をするため、ぜひ御出席を願う旨の電報を打つてつたような次第でありましたところ、中野委員の御出席がありませんので、昨日は採決を延期いたしたような次第であります。本案の審議も大分長期にわたつておりますので、この辺で質疑は打切りたいと存じている次第でありますが、さようにいたして御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  38. 佐藤重遠

    佐藤委員長 御異議ないようでありますから、それではさよう決定いたします。
  39. 小山長規

    ○小山委員 動議を提出いたします。ただいま議題となつております両案中、接收貴金属等数量等報告に関する法律案につきましては、委員長発議により、質疑打切りとなりましたが、さらに食糧管理特別会計法の一部を改正する法律案につきましても、この際質疑も大体講されたと思いますので、質疑を打切られんごとを望みます。
  40. 佐藤重遠

    佐藤委員長 ただいまの小山君の動議のごとく決定するに御異議ありませしんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  41. 佐藤重遠

    佐藤委員長 御異議ないようですから、食糧管理特別会計法の一部を改正する法律案につきましても、大体質疑は盡されましたので、以上をもつて質疑を打切りたいと思います。  これより接收貴金属等数量等報告に関する法律案、及び食糧管理特別会計法の一部を改正する法律案一括議題として討論に入ります。
  42. 小山長規

    ○小山委員 動議を提出いたします。ただいま議題となりました両案につきましては討論を省略して、ただちに採決に入られんことを望みます。
  43. 佐藤重遠

    佐藤委員長 ただいまの小山君の動議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  44. 佐藤重遠

    佐藤委員長 御異議がないようですから、右両案につきましては討論を省略して、ただちに採決に入るごとといたします。  まず接收貴金属当の数量等報告に関する法律案に賛成の諸君の起立を願います。
  45. 佐藤重遠

    佐藤委員長 起立多数。よつて本案は原案の通り可決いたしました。  次に食糧管理特別会計法の一部を改正する法律案に賛成の諸君の御起立を願います。     〔賛成者起立〕
  46. 佐藤重遠

    佐藤委員長 起立多数。よつて本案も原案の通り可決いたしました。  なおただいま採決いたしました両案の委員会報告書の件につきましては、委員長に御一任願いたいと存じます。次回は公報をもつてお知らせすることといたしまして、本日はこれで散会いたします。     午後三時二十九分散会