運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

1952-06-27 第13回国会 衆議院 大蔵委員会 第99号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十七年六月二十七日(金曜日)    午後三時三十九分開議  出席委員   委員長 佐藤 重遠君   理事 小山 長規君 理事 佐久間 徹君   理事 内藤 友明君 理事 松尾 トシ子君      高間 松吉君    苫米地英俊君      夏堀源三郎君    三宅 則義君      武藤 嘉一君    早稲田柳右エ門君      深澤 義守君    久保田鶴松君      中野 四郎君  出席政府委員      農林事務官畜産局長) 長谷川 清君  委員外出席者      議員 井上 良二君      議員 平野 三郎君      大蔵事務官理財局管理課長)横山 正臣君      農林事務官畜産局飼料課長)豊 永光君      農林事務官食糧庁総務部長松任谷健太郎君      専門員 椎木 文也君      専門員 黒田 久太君     −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 六月二十六日  政府資金統一運用に関する請願外二件(内藤友明紹介)(第三九四六号)  台湾における外地資産補償に関する請願松木弘紹介)(第三九五一号)  金庫等に対する物品税撤廃請願三宅則義紹介)(第三九六八号)  戦時補償特別措置法により没収された私有財雇救済措置に関する請願大石ヨシエ紹介)(第三九九〇号)  超過供出奨励金の免税に関する請願大石ヨシエ紹介)(第四〇一〇号)  日本専売公社塩収納価格引上げ等に関する請願中野四郎紹介)(第四〇一五号)  公衆浴場業所得税減免に関する請願冨永格五郎紹介)(第四〇二三号) の審査を本委員会に付託された。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 本日の会議に付した事件  接収貴金属等数量等報告に関する法律案内閣提出第二三一号)  食糧管理特別会計法の一部を改正する法律案松浦東介君外三十三名提出衆法第七六号)  未復員者給與法等の一部を改正する法律案参議院提出参法第一四号) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
  2. 佐藤重遠

    佐藤委員長 これより会議を開きます。  接収貴金属等数量等報告に関する法律案、未復員者給與法等の一部を改正する法律案食糧管理特別会計法の一部を改正する法律案の三法案一括議題として、質疑を続行いたします。質疑は通告順によつてこれを許します。     この際ちよつとお諮りいたします。ただいま議題となつております食糧管理特別会計法の一部を改正する法律案につきまして、議員井上良二君から委員外発言許可を求められておりますが、これを許可するに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 佐藤重遠

    佐藤委員長 御異議ないようですから、井上良二君の委員外発言許可することといたします。議員井上良二君。
  4. 井上良二

    井上良二君 重要な法案審議いたしております最中に、特に食糧管理特別会計法の一部を改正する法律案について、委員外発言許可をされました委員会に感謝を申し上げます。  私本法案について特に委員外発言を求めましたゆえんは、ただいま農林委員会において飼料需給調整法案審議いたしておりまして、その飼料需給調整法案提案者として、法律案に対する責任を持つております関係がありますので、この飼料需給調整法案にきわめて重大な関係を持つております本法律案が、当委員会審議をされておりますから、そこでこの法案が一体どういう性格のものであり、またこの法案実施する場合、一体どういう影響飼料需給調整の上に及ぼすかという問題について農林委員会における審議をいたします上からまた法案提出者といたしましての責任から、ぜひ質疑を許していただかなくてはならぬと考えまして、お許しを得たようなわけであります。本日は提案者が見えておりませんので、主として政府当局にこの法案に関連をして伺いたいのでありまずが、第一に食管関係において食管長官に伺いたいと思いましたけれども都合があつて出られぬそうでありますから、総務部長お答えを願いたいと思います。食管特別会計の一部改正飼料輸入をはかつて、その輸入しましたものを政府買い上げる。その買い上げますところの大体の数量は、承るところによりますと二十五万トンとかいわれておりますが、さようでございますか。それから買い上げに必要な食管特別会計で動かされますところの、つまりそれを買い上げるに必要な資金は、およそ二十五億とかいうことを聞いておりますが、さようでございますか、ぞの点を明確に願いたいと思います。
  5. 松任谷健太郎

    松任谷説明員 御承知通り食管特別会計法は主として大蔵省所管でございまして、食糧庁において運営実施の責めに任じておるような関係になつておるわけでございますが、この改正にあたりまして、この改正案が成立しました場合の実施についての内容等につきましては、もつぱら飼料対策に関連する問題でございますので、主として畜産当局におかれまして、いろいろと御研究なさつておられたのでございます。従いまして輸入数量の問題、買入れ資金の問題がどの程度になるかというようなことにつきましては、食糧庁お答え申し上げますよりも、畜産当局の方からお答え申し上げた方が適当ではないかと存じます。
  6. 長谷川清

    長谷川政府委員 ただいまお尋ね食糧管理特別会計買い上げることを予想されておりまする輸入飼料総量は現在のところ五万トンであります。内訳はとうもろこし七万トン、大豆かす四万トン、ふすま四万トン、マニトバ五号約十万トン、金額は大体総計いたしまして九十二億円程度考えております。
  7. 井上良二

    井上良二君 この九十二億円をどこから出すのですか。もう少し聞きますが、現在食管特別会計予備金は大体三十七億程度じやないかと、私は想定しておりますが、そうしますと、この法律が成立をいたしまして、かりに行政処置として政府独自の責任においてやります場合、その資金九十二億はどこの費目から出そうというのですか。
  8. 松任谷健太郎

    松任谷説明員 全体としまして、法案実施に伴う補正予算の問題もあるわけでございますが、買い入れ資金等関係につきましては、これは食糧管理特別会計法規定に従いまして、食糧証券発行による資金調達ということに相なろうかと思うのでございます。
  9. 井上良二

    井上良二君 補正予算が成立するまでは、食糧証券を臨時に発行して資金調達をやる、それは資金調達一つ方法でございますが、そうしますと、ここに二十五万トンの買入れ計画のもとに、九十二億を必要とする新しい資金需要が起つておりますが、それとこれとの予算的関係はどうなりますか。食管特別会計予算的処置は、次の国会において補正予算が通るまでは全然予算はないものを、どうして一体この金を使おうというのですか。
  10. 松任谷健太郎

    松任谷説明員 お話通り補正予算が成立いたしまして、それによりまして飼料買い上げなり売却といつたような科目が設定されまして、正当に輸入飼料を買い、売払いが行われるのが当然でございまするが、それまでの便法が何かないかというような問題等もございまして、いろいろとその点大蔵当局で御研究のようでございます。
  11. 井上良二

    井上良二君 大蔵当局たる主計局の方に伺いましたところ、この法案はまつたく政治的な法案であつて大蔵事務当局として予算的処置考えた場合、今食糧庁の方からお答えになりましたように、補正予算が成立しない限り、実際上は金の出し入れというものは予算的処置がないのですから、不可能である。そこで現実食管特別会計予備金を流用するのなら別であります。予備金をそれに一時振り当てるということなら別でありますけれども、新しい食糧証券発行であるとか、新しい予算編成というようなものは、当然それは予算的処置が講ぜられなければならぬ性質のものであつて、かつてに役人が自分の金として、流用することは一切できません。そう考えるべきが正当でないか、大蔵事務当局の見解が正当でないか、こう思いますが、食糧庁食糧証券はかつて発行ができるとお考えになつておりますか。
  12. 松任谷健太郎

    松任谷説明員 お話通り糧券発行その他の特別会計法運用につきましては、すべて大蔵当局と協議の上決定して参つておるのであります。お話の筋合いによつて処理さるべきものではないかと考えております。
  13. 井上良二

    井上良二君 次に長谷川局長に伺うのですが、二十五万トンの飼料輸入するという計画だそうですが、この飼料というものは、現実買付先がすでに予定され、しかもその数量はおよそ確保され、輸入に対する船舶の手当資金裏づけ、そういうものは全部話ができておりますか、その点を伺いたい。
  14. 長谷川清

    長谷川政府委員 二十五万トンの輸入数量でありまするが、実は二十七年度の当初におきまして、畜産局におきましては約二十万トンの飼料輸入することを、計画いたしております。ところが最近のような飼料需給状況から考えますると、これをさらに増強する必要があるというふうに考えましたので、この際さらに五万トンの追加をいたしまして、現在二十五万トンの飼料輸入いたそうというふうに考えておる次第であります。  この飼料輸入先でありまするが、大体とうもろこし大豆かすアメリカ合衆国でございまするし、マニトバ・フアイヴカナダであります。ふすまは中共のものを予定いたしておりまするが、この数量につきましては、従来の実績あるいは本年度輸出国の農産物の生産状況から考えまして、この程度のものは買いつけ得る、こういうふうに考えておる次第であります。なお資金計画等につきましては、これは一般資金わくからまかなわれることになつておりますので、資金手当につきましては、その一般わくから出すべく、従来も計画をいたしておりましたし、さらに今回増量いたしますものにつきましては、今後資金の割当について努力をいたす考えでおります。船腹の問題につきましては、この程度のものであれば大体大丈夫であろう、こういうふうに考えておりますが、具体的にまだ数量を買いつけておりませんので、船の手当まではいたしておらないのであります。きまりますれば、何とかなるというふうに考えております。
  15. 井上良二

    井上良二君 そうすると二十五万トンを本年中に買う見込みということであつて現実には何ら現物を確保したものでもなければ、またその取引の話を成立さしたものでもない。そうしますると、一体これは現実輸入されまして、国内の今高騰いたしております市場価格を引下げる調整に役立たしむるのは、一体いつとお考えになつておりますか。その見通しを明確にされたい。
  16. 長谷川清

    長谷川政府委員 飼料輸入計画につきましては、先ほども申し上げましたように、本年度の当初から一つ計画を持ちまして入れるべく努力をいたしておりまするが、実は昨年、飼料輸入業者相当損失をいたしましたというような関係もありまして、本年度輸入業者資金手当が非常に困難になつておるような事情も強く反映いたしまして、現在食糧庁マニトバをたしか六万トン程度入れていただいておると思いますが、それ以外には四月以降輸入飼料の確保ができておりません。今提案になつておりまする食糧管理特別会計法の一部が改正になり、食糧庁輸入飼料を買うということがきまりますれば、その点の不安がなくなりまして、輸入の促進上非常なる効果があるのではないかというふうに、期待をしておる次第でございます。
  17. 井上良二

    井上良二君 そこで問題は、この際今申し上げますような事情のもとに、政府責任を持つて、二十五万トンという国内需要の少くとも三分の一以上に匹敵するものを押えるということが、輸入飼料国際価格にどういう影響をして行くかということが、当然考えられなければなりません。政府が二十五万トンという数字を発表し、これに必要なる資金的裏づけをして買いつけるということになりますと、相手は足元を見て高く売ることは当然であります。そうなつた場合、この国内へ入つて来る輸入飼料によりまして、はたして国内の現在の飼料価格を、百円でも百五十円でも引下げるだけの自信がありますか。それでその効果の現われるのは、一体いつを見込んでおりますか。それが一番大事でありますから、その点を明らかにされたい。
  18. 長谷川清

    長谷川政府委員 輸入飼料の二十五万トンの輸入先は、先ほども申し上げましたようにアメリカ及びカナダ等でありまして、アメリカ及びカナダ市場から考えますると、二十五万トン程度のものを日本に入れますことによりまして、さほど大きく価格をつり上げるものだとは実は考えておりません。ただ御承知のように飼料は国際的にも相当きゆうくつな事情にあります上に、アメリカ日本との間におきまする輸送賃相当高いという現状からいいまして、現実に入つて参ります価格は、国内のものに比較いたしますると、相当割高であることは事実であります。しかし何と申しましても、国内飼料価格の安定をはかりますにつきまして、最も必要なることは供給量を増大するということであろうと考え、今度の二十五万トンが計画されておりますのもその趣旨でありまして、この数字が確実に買えるということになりますれば、国内飼料価格の安定に、非常に効果があるものだというふうに考えておる次第であります。
  19. 井上良二

    井上良二君 そこでもう一度つつ込んで伺いますが、今のあなたの御説明によりまして、この輸入先とうもろこし大豆、それからその他の大麦、大体アメリカを対象としておるわけです。そうしますると、ドル資金わくというものは獲得できる自信がありますか。これが、ポンド地域でございますならば、相当ゆとりはあると考えますし、現にポンド決済の必要からバターさえ大量に輸入しようとしておるのでありますから、その地域では問題にならないにしても、ドル地域からかくも多量の飼料輸入するという計画を立てた場合、はたしてそのドル資金わくがこれに振り当てられるものか、確保できるかどうかというここに一つの問題が起つて参ります。それよりも現実に米が不足して、カリフオルニアあるいは南米等の米を入れなければならぬ現実にあつて、この資金対策でも容易ならぬと考えておりますその上に、飼料約十七、八万トンから二十万トンに近い数量アメリカから求める。いわゆるドル地域から求めるということは、資金わくの上に非常に心配が起つて参るのではないかと考えますし、それからいま一つは、何か大量に外国飼料が入りました場合は、国内飼料価格が下るというような、簡単な見通しをお立てになつておりはせぬか。もちろん現在国内飼料が不足いたしておりますから、ここに相当多量飼料が入りまして、そうしてこれが市場に流れます場合は、市場価格相当安定をいたして来ようと思いますけれども、ところが現実船腹関係考え買付関係考え資金関係考えた場合、そう一時に大量の飼料日本輸入されるということは、非常に困難なことではないか。従つて一箇月にかりに一万トンや二万トンの飼料が入って参りまして、しかもそれが非常に安い価格ではなしに、相当価格になると私は見込んでおりますが、そういう一万トンや二万トンの飼料輸入をされたということで、現実にそんなに国内飼料価格が大幅に動くということはちよつとあり得ない。そこで私は聞いているのだが、この二十五万トンという輸入計画が具体的に市場価格を引下げる効果の現われるのはいつか。現に国内においては飼料の値上りのために、有畜農家を初め畜産業者が非常に困つておりますから、今ただちに効果のある政治的対策を要求しておるわけです。それが九月になつても下らぬ、十月になつても下らぬというようなことになつたのでは、いたずらに貴重な外貨使つて、一部少数貿易業者とこれに食らいつく少数飼料業者だけがもうかるだけであつて、全体の国民有畜農家及び畜産業者は、その犠牲にならなければならぬ、そういうことになるから、今の資金手当の問題と、それから現実にこれがこういう対策によつて効果を現わします時期はいつかこれを明確にして国民を安心さすべきであると思う。
  20. 長谷川清

    長谷川政府委員 飼料輸入先でありますが、私たちも外貨資金現状から考えますると、なるべくポンド地域から入れる余地がありますれば、これが望ましいのでありますが、実は現在のところ、ポンド地域から飼料輸入する見込みはほとんどないのであります。それでやむを得ずドル地域ではありまするけれども、先ほど来申し上げますようなアメリカカナダ等から入れざるを得ないというふうに考えるのであります。その資金総額は約三千万ドル程度でございますし、この程度わくは大丈夫確保できると考える次第であります。それから飼料二十五万トンを入れるのが非常に大量で困難ではないかというお話でありますが、二十五万トンという数字そのものは、相当多いといえばもちろんそうでありますが、御承知通り食糧全体といたしましても八十万トン程度入れておるのであります。それからまた実は昨年度飼料といたしまして、十数万トンのものを入れておること等から考えますると、ことしの二十五万トンを入れますことほ、さほど困難ではないというふうに考える次第であります。また船腹関係についてのお話でありますが、実はこの二十五万トンは、もちろんなるべく早く入れることが望ましいのでありますが、船腹等関係もございますので、実は七月に一万五千トン、八月に一万五千トン、九月に二万五千トン、十月に三万五千トンというふうに各月輸入計画を一応立てておりまして、その線に沿いまして具体的に入れようというふうに考えておりますので、船腹も私は心配なしにつかむことができるというふうに考えるものであります。それから輸入飼料を入れた結果、国内市場価格を安定せしめる時期はいつかというお話でございますが、これは輸入飼料現実に入れるということが一日も早ければ早いほど、国内飼料価格の安定する時期も早くなるというふうに、考えたいと思う次第であります。
  21. 井上良二

    井上良二君 昨年は飼料をどのくらい輸入されておりますか。そうしてその飼料輸入先は、やはりアメリカを中心に輸入されておりますか。それからその輸入した飼料輸入地区別入港陸揚げのトン数は、どういう状況になつておりますか。総額とその各月数量と、それからおもなる輸入先、それを今資料がなければ、およそ昨年どのくらい入れたかということを、明らかにされたいと思うのであります。
  22. 長谷川清

    長谷川政府委員 昨年の飼料輸入実績に関しますこまかい点につきましては、後ほど資料をそろえましてお届けいたしたいと思いますが、総量につきましては、国内に入りまして現実飼料として使われたと考えられます総量が、十万八千トンであります。そのほかに食糧庁で小麦を輸入しております。特にマニトバ・フアイヴを約七万トン程度入れておりますので、それから生ずるふすまが、七万トンの半分三万五千トン程度のものが輸入のものである、こう考えてもいいかと思いまして、先ほど十数万トンという数字を申し上げた次第であります。
  23. 井上良二

    井上良二君 これで大体明らかになつて参りましたが、昨年輸入飼料として国内に入りましたものが全体で大体十四万トンぐらい、そうしますと、本年政府がこれから輸入しようとする計画が二十五万トンとかりにいたしまして、そのうち五万トン余りのものは、これはポンド地域関係特に中共等を目当てにしております関係から、なかなか困難でありますから、実際は二十万トンが切れると、われわれは押さえておかなければならぬのじゃないかと思う。そうしますと、昨年の輸入が十四万トンで、その間わずかに開きが現実に六万トンくらいしかないわけです。そうなつて参りまして、それがしかも今のお話のように、七月に一万トン、八月に一万トン、九月に二万トンというように、小刻みにこれが入れられたのでは、ほとんど市場価格調整する効果を発揮することは、非常に困難な実情になりはせぬか、私はそう考えるのであります。しかし昨年は、今局長からお話になりましたが、それ以上に、たとえば大豆かすを多量に見込み違いから入れた。大豆を多量に見込み違いから入れた。この暴落のために、飼料に落されたものが民間にも相当にあります。従つて政府の押えておる数字より、実際動いた数字は、輸入飼料相当大きな数字になつておるのが事実じやないかと私どもは見ている。そういう面から考えまして、実際効果が現われてないというよりも、効果を現わすことのでき得ない国際的ないろいろの諸條件がそうさしておるのであつて、そういう困難な、実際効果の現われぬやり方のために、莫大な経費を使つて、しかも輸入価格さえ、はつきりこれで買い上げて、これで拂下げて、これだけ国内価格は下る、こういう確信のあるものではないわけです。現に国内においては、八貫俵が今月ではおそらく七百七、八十円から八百円に近い相場ではないかと思うのです。これを多少百五十円でも二百円でも引下げられるということが現実に起るならば、この法案改正とこの資金手当による政府責任による輸入というものが、効果を見せて来ますけれども、今の説明によりますならば、効果を具体的に現わすところの、有畜農家並びに飼料関係の方々を安心さす基礎的な対策では何らないということが、明確になつてつております。しかも、この際提案者に伺いますが、この改正法律案をわれわれが見まして非常におかしく思いますのは、食管特別会計法の一部改正は、輸入飼料買い入れと売渡し保管検査をやる、こういう文句を第一條に入れてしまつた。この食管特別会計いうのは、食管法に基く特別会計であります。そうしますと、食管法による特別会計であるとするならば、その特別会計法の一部を改正して、飼料輸入買い入れと売渡し規定を挿入いたします以上は、当然その輸入買い上げについての規定、また売渡しに対する法的根拠価格決定に関する法的根拠、あるいは保管または輸迭、検査等に関する法的根拠を必要とするのであります。そういう買入れ、売渡し保管検査、輸迭等の法的な何ら裏づけなしに、特別会計法で買つたり売つたりすることができるという法律だけをつくつて、その資金的裏づけも、また法的な裏づけも全然なしに、どうやつて輸入飼料買い上げ、売り渡そうとするのですか。どの法律とどの規則によつてやろうというのですか。九十五億から資金がいるというのですが、九十五億を食管長官渡しておいて、これで適当な飼料を買え、適当な値でお前は売つてよい、そういうべらぼうなことが一体許されますか。どの法律とどの規則によつて、九十五億でどれだけの品物を買い、買ったものをどういう価格で、どういう人に、どういう方法で売り渡すのか、またこれはどういう保管をし、どういう検査をするか。当然われわれ国民の金でありますから、国民の金を使おうとします場合、その支出と使い方については、法的な根拠が必要であることは当然であります。どの法律規則によつて提案者はやろうというのですか。その点を明確にされたい。
  24. 内藤友明

    内藤(友)委員 関連して……。今井上さんがお尋ねなつたのですが、ちよつと井上さんの言葉が足りなかつたので、私は少し補足して、松任谷さんに伺いたいと思います。食管特別会計というものは、一般会計と区分した特別会計をこしらえるということなんです。この中に今これで改められた買い入れ、売渡し保管検査というものを入れましても、そういうふうなものを一般会計と区別して特別会計をこしらえるというだけです。これをどうして売るとか、どうして買うとかいうことは、正直に申しますと、何もこの食管特別会計ではできない。だからこれはあなたの方で結局おやりなさらなければならぬのだが、どうしておやりなさるのか。それを具体的に御研究願いたい。これは平野さんにお開きしても無理だと思います。よく政府で御研究いただきたい。あしたまででけつこうであります。主要食糧につきましては、食糧管理法というものがありまして、こまかい規定をこしらえまして、こういうふうに売れ、こういうふうに買いつけろというふうにちやんと書いてあります。でございますから、その点はぜひきよう御答弁願わなくてもいいのですが、食管特別会計というものは、これですぐ買えるとかなんとかいうものではない。特別会計という款項目をつくるだけなんですから、そこをひとつあしたまででけつこうですから、御研究いただきたいと思います。
  25. 平野三郎

    平野三郎君 提案者としてお答え申し上げます。この点は昨日も内藤委員からお尋ねがありまして、われわれの見解をお答え申し上げておいたのでありますが、この特別会計改正をするということは、当然食糧管理法法的根拠に基くものであるから、食糧管理法改正すべきでないか、こういうお尋ねでございます。これは法理論としてはいろいろの解釈もあろうかと存じますけれども、われわれ提案者考えといたしましては、法律はそれぞれ独立で権威を持つておるわけでありまして、食糧管理法は食糧としての法律であつて飼料というものは副産物として出るという意味においては含んでおりますけれども、直接の対象になつておりません。しかしながら、この特別会計法改正をするということは、この法律自身で根拠を持つておるわけでありますから、この法律改正によつて、十分にこの飼料輸入をなし得るわけであり、またこまかいことにつきましては政令その他の方法によつて政府をしてなさしめるということは何ら違法ではない、かような解釈を持つているわけでありまして、法理論としてはいろいろの議論がありましようけれども、何分にも本案は先ほど井上委員からも御指摘でありまするように、来るべき秋に備えるために、この際一日もすみやかに飼料輸入をはかることが必要でありますので、何とぞすみやかにひとつ御審議を賜わります意味におきまして、あしたにでもというお話でなしに、われわれの見解を御了承賜わりまして、すみやかに御賛成あらんことを重ねてお願い申し上げる次第であります。
  26. 長谷川清

    長谷川政府委員 先ほど私が申し上げました輸入数量につきましては、実は話の行きがかり上二十五万トンということを申し上げたのでありますが、実はそのほかに食糧庁マニトバ・フアイヴを本年度十万トン買うことを予定しておるのであります。その十万トンは製粉にいたす予定でありますので、それからふすま約五万トンを予定しております。従つて年度輸入飼料全体ということになりますと、三十万トンという数字になります。昨年の十五万トンの大体倍というふうにお考えを願いたいと思います。ちよつと言葉が足りませんようでしたから……。
  27. 井上良二

    井上良二君 ただいまの平野さんからの提案者としての御説明は、まつたくこじつけであつて、立法者としてはそんなばかなことは考えられません。このお金を使うことをきめるというような政令は一つのもとの法律が必要であります。根本法がなしに政令はありません。今内藤さんからも御指摘のように、特別会計法一般会計から独立して食糧を買い入れ、売り渡す会計を持てという規定だけにすぎないのであつて買い入れますところの対象になります米麦あるいは飼料等は、それを買い入れ、売り渡し保管するという特別法が必要であります。その特別法を何ら修正もせず、また独立法を何らつくりもせずに、單に会計法の一部にそういう字を挿入すればそれでもう済みだというなら、極端に言えば、私が今申し上げました通り九十八億の金を食管長官渡しておいて、それで必要な飼料をどんどん買いつけたらよい。必要な価格でどんどん売ればよい。そういうこなら食管法も何も必要はありません。政府は必要な会計法だけを特つておいてどんどん米も買い入れ、売り渡し保管も輸送もして行けばよいのであつて、その価格がどうなろうが、だれに売ろうと、そのものがどう偏在しようと、そういうことは一向政府責任でないというのなら別であります。しかし食管特別会計法をもち、食管法をもち、食管法に基く施行令や政令をもつて食糧を管理しておるのは、食糧が非常に重要な物資であるというところから、それに基く必要な規定を設けて、法的基礎の上に立つてこの会計を動かしておるのであります。そういうべらぼうな考え方というものは、立法者としては考えられません。ましてあなたのおいでになる前でございますけれども、全然予算的措置はできてないのです。この法案裏づけ予算的措置ができていないものを、どうして一体買いつけようというのですか。買いつけることが全然できないじやありませんか。予算的措置がありますならば、それを買い入れることはできますけれども、次の国会が開かれて、これに伴う必要な予算が編成されません以上は、またかりに他の金融的処置をもつてやろうとしましても、それに必要な法律なり政令なりというものが準備されなければできません。そういうことから考えて、現に私ども農林委員会においては、血の出るような補給金を出して百八十万トンからの外麦を入れ、そうしてまた国内産麦の買い入れを行いまして、これから出て参りますふすまを政府で一手管理しよう、こういう考え方に立つて法案審議は一向進めないで、そのままほつたらかしておいて、来てみて質問したらさつぱりどだいなつておらぬ。現に九月か十月になつて二万トンか三万トンが、金があつたら入るか入らぬかの話であるし、その金も準備されておらない。立案者は一体どこの金をもつてこのふすまを買おうというのですか。政府にはそんな金は預けてありません。国会は、現に国内輸入してストックして、政府から拂い下げた外麦からふすまが出ておるものを、これは何とかわれわれの輸入補給金を出してある輸入食料であるから、それから、それから出て来るふすまだけでも押えて、少しでも安く適正に有畜農家に渡るようにしようという法案は、晝寢さしてしまつているのです。そうして農林委員の人々が全部提案者になつて、どだいさつぱりわけのわからないような法案をここへ持つて来て、大蔵委員会のみなさんに御苦労をかけることは、これはちよつと平野さんどうも困りますね。もう少し明確に、あなたが買う金があるなら言つてみなさい。それとも法律的にやれるならやれるとはっきりしたことを言いなさい。そうしなければさつぱりこれ以上進みません。
  28. 平野三郎

    平野三郎君 予算的措置につきましては、食糧管理特別会計予備金を一時流用いたしまして措置を行う、こういう考えでございます。
  29. 井上良二

    井上良二君 それはもつてのほかです。食管特別会計予備金というものは、国会の承認を得ておるのです。これこれに予備金が必要であるという国会の承認を得て、あれだけの予備金を持たしてあるのです。その予備金をかつてに使うことを、国会は何も承認しておりません。そんなむちやなことがあるかね。それだつたら予算も何もいりません。しかももしそれをかりに食管がふすまを買うのに使つてよいというなら、食管は三十億の予備金を準備する必要がないということになる。それでは国会を欺いたことになる。そうあなたはお考えになりませんか。予算審議する責任者として、そんなむちやなことをやつていたらどうもならぬ。どうです、その点は。
  30. 平野三郎

    平野三郎君 予備金を流用いたしますることは、必ずしも好むところではございませんけれども、とりあえず緊急やむを得ざる処置として一時これを流用いたしまして、いずれ補正予算の機会等がありまするならば、そのときは明らかにいたして、国会の承認を求めるということを政府にやらせるというわけでありまして、この際予備金を流用いたしますることは、予備金というものの性質から考えまして、決して違法ではないと考えるわけでございます。
  31. 井上良二

    井上良二君 この際食管松任谷部長に伺いますが、食管は現に新麦の価格を決定いたしまして、さらにまた来るべき新米の価格の決定等がございまして、それらに伴う配給、つまり消費者価格の改訂、さらに輸迭賃、電力料の値上げ、人件費の引上げ、そういうものから卸小売マージンを相当引上げなければならぬ段階に来ておると思うのです。これは、もし困るというときにそういうものに使う金として、予備金をとつてあるのではないかと思うのです。あるいは輸入食糧が意外に高くて、また輸送その他に意外な金がかかつて、人件費が途中で上げられたり、そういうことのために、やむにやまれず大体このくらいの予備金が必要だという見通しの上に立つて、あの予備金は組まれておると思う。食管はそういうことじやないのですか。ふすまは買つてもかまわぬということで、そういう予備金はお持ちになつておりますか。また買うだけの予備金が現に出されますか。その点はつきりさしてください。
  32. 松任谷健太郎

    松任谷説明員 その問題のお答えの前に、先ほど問題になりました根拠法規と食管特別会計との関係につきまして、一言御説明申し上げたいと思います。食管法は、御承知通り生産者に売渡しの義務を課しましたり、あるいは価格等をきめまして、生産者に対する買い上げ価格、あるいは消費者に対する売渡し価格というものをきめるといつたような、いろいろの強制規定あるいは義務規定といつたようなものがあるわけでございまして、そういう国民の権利義務に関するような事項を含みますので、食糧管理法という法律の形で施行されておるわけでございます。それに裏打ちとなりまする政府買い入れたりあるいは売り渡したりするという機能を、特別会計法によりまして権限が與えられておるというような関係になつておるのでございます。従いまして、飼料につきましてさような意味の強制的な問題がございませんならば、食管特別会計法のみの改正によりまして、権限が與えられるということになりますれば、政府はそれによつて、その権限の範囲内で買つたり売つたりするということができるわけでございまして、その場合のいろいろな拘束規定といたしましては、会計法なりあるいは予算、決算及び会計令といつたふうな各種の契約に関する事項の規定があるわけでございまして、たとえて申しますると売渡しに対しましては、一般競争入札あるいは指名競争入札、あるいは随意契約というような形でやるようになつておりまして、その場合に予定価格をきめてやるというふうな建前で進んでおるのでございます。従いまして飼料等の問題につきまして、飼料対策の見地からさような強制規定なしに、特別会計法だけの権限を與えることによりまして、売つたり買つたりの機能だけで十分であるというようなことになりますれば、それでこの対策も果せるのではなかろうかと考えられるのでございます。  それから第二に、予備金の問題でございまするが、これは井上委員の仰せられるような筋で、大蔵省当局なりが予算を組みます場合におきまして、予備費というものがいろいろの項目で、食管特別会計というものの運用に際しまして支障が出て参るような場合におきましては、緊急やむを得ざるものに、これを一時流用するというようなことに相なるかと思うわけでございますが、飼料対策にこの予備金を支出するかしないかといつたような問題は、食糧庁という立場からお答え申し上げるのは適当でないと思います。御了承を願いたいと思います。
  33. 井上良二

    井上良二君 今松任谷さんの御説明によると、特別会計でも売り買いはできる、やつても一向さしつかえないようなお話でございますが、もしさようなことが許されるということになりますならば、一般会計でやればいいのであつて、何もことさらに特別会計を設けて、特別会計でやるべき筋合いのものではございません。それならそれで、飼料需給対策費とLて畜産局の方面の一般会計に組ませればいい。特別会計を設けたゆえんというものは、そういうものではないということは明らかであります。また、一般会計によつていろいろやればいい、こういうのならば、何も特別会計法を必要とするものではありません。これは私ども何も法制の専門家ではございませんから、この点については十分検討を要する問題であろうと思いますが、なお資金対策については、まつたく最初から、本年予算が組まれます前に改正案提案をされまして、それに伴つて食管特別会計の中に必要な予算も組まれ、また必要な予備金も持たれておりますならば、これは飼料輸入買い入れ基金に振り当ててもいいと私は考える。しかし現在食管に預けてあります予備金飼料を買うということは全然予想してない金なんです。そこでここに三十億の金があるからあの金を一時使つておけ、そのうちに国会が開かれたならば、補正予算を出して穴埋めをすればいい、こういう便宜主義から出ておりはせぬかと私はにらんでおるのです。そういうことほど国の政治をあぶなくするものはないのでありまして、そういうことこそ最も明らかにしておかなければならぬ点でありますから、われわれはそういう便宜主義には賛成はできません。  なお最後に一点伺つておきたいのは輸入価格の問題ですが、一体政府はどのくらいで買い上げて来て、これをどのくらいの市場価格で売ろうといたしますか。その間何ら利益を目的にせずに、輸入価格そのままの原価で、雑貨だけを入れまして拂い下げるつもりでありますか。そうして現在の国際市場における飼料市場価格、これが日本に持つて来ました場合の国内産の価格と比較して、どのくらいの格差がありますか、これを明らかにLていただきたいと思います。
  34. 長谷川清

    長谷川政府委員 今考えておりまする輸入飼料国際価格でありますが、大体年間を通じまして一応次のように見通しておるのです。とうもろこしはシフの価格で約百ドル大豆かすが百十五ドル、ふすまが六十五ドルマニトバ・ファイヴが八十ドルであります。この価格は、国内の生産農産物価格との関係でありますが、大体二割程度輸入価格の方が高いというふうに考えております。
  35. 井上良二

    井上良二君 私もそうにらんでおりました。二割ほど国内価格よりも高い。これに保管料、輸迭賃、金利、こういうものを加えますと、さらにその価格相当上る。そういうものを大量に入れることによつて国内飼料が安うなるというのはどういうことですか、私どもの頭の算術ではどうもはつきりしませんが、どういうことでございますか。この点ひとつ提案者でもよろしいし、畜産局長でもけつこうでございますが、現在の飼料価格、将来を見通して、大体まあ二割ぐらい国内産よりも高いということになつて来て、それに倉敷と金利と輸送賃を加えると、さらに高くなるという考え方ですが、それを入れて国内飼料が安うなるというのはどういうことになりますか。
  36. 平野三郎

    平野三郎君 ただいま政府委員の方からお答え申し上げました話は、結局米価審議会で、今適性価格として見ておりまするところのものが対象になつておるわけであります。たとえばふすまにおいて申しまするならば、工場渡し五百九十円、ところがこの法案のねらいは、現在御承知通りやみ価格がこれを相当上まわっておるわけであります。これがこの適性価格の線まで下つて来ることになれば、目的を達成するわけでありまするが、今回のこの二十五万トンの飼料輸入をはかりまするならば、いわゆる二割程度高いものを入れるわけでありまするけれども、その程度政府が赤字を覚悟して放出をするということになるならば、この適正価格の線におちつくようになるであろうと、こういう意味でありまするから御了承願います。
  37. 井上良二

    井上良二君 そうすると何ですか。国内価格の工場渡し五百九十円を安定した価格として、それから上へ出た分だけは、何か予算的に将来補給金でも出してこの五百九十円、六百円の程度で押えようというのですか。ところが今はそれはできませんわね、九月済まにや。そういう何をやらないで、何で現に輸入補給金を出して拂い下げておるあの小麦のふすまを押えることができませんのか。そんな先のめんどくさいことせぬでも、これは日本にあるやつや。それをやらずに、どだいはるかアメリカのかなたから(笑声)—資金の段取りをつけて、予算的にも、法律的にも、手続的にも、非常にやつかいな状態にあるものを、しかも入れてみたら二割も高い。これじやどうもまつたくだれかのためにやつておる法案みたいに見える。こんなのだつたら、下手をしたら貿易業者を助ける法案になつてしまう。これはよほどしっかりしておらぬと−そんなことはちよつとできませんよ。それを今現に国内で毎日のようにふすまが出ておるのだ。われわれの補給金を出した金で買うた小麦から出ておるのじやないか。ごれを押さえれば簡単じやないか。何も手間はかかりません。これをやれば何も金はいりはせぬ。それをやらずにあんた、百億からの金を使つて、一体何でそんなことをせんならぬ。そこまで言つておると、ちよつとくさいということを言わざるを得ないのじやないか。どうにも割切れぬ。これはよほどよく考えてもらわぬど笑いものだ。こんなものを出したら自由党の農林委員としては笑いものだ。私の方で出しておる法案にしてもあなたの方と相談した法案だ。何も野党だけでかつてにつくつた法案とは違う。飼料需給調整法案は、自由党の農林委員の人と野党側の農林委員と相談をして、しかも農林委員会畜産委員会でできた成案を提案して来ておるのに、それをさつぱりほつたらかしておいて、そうして来てみたらさつぱり始末がつかぬ。  〔委員長退席、小山委員長代理着席〕                             、 これではどうも私ども飼料需給対策に微力を盡くそうとしておる者として、割り切れぬものが残ります。もう少し予算的処置なり、価格対策なり、あるいは輸入見通し、確保等について、明確な答弁のできるようにして来てもらわぬと、これ以上質問したら相手が困つて来よりますから、これで私はもう質問は打切ります。どうも長い間ありがとうございました。
  38. 平野三郎

    平野三郎君 井上さんのお話通り現在輸入補給金のつきました輸入の小麦から出ますふすまが五百九十円以上しておるということは適正でありませんので、これを調整するために、飼料需給調整法案というものを井上さんがすでに御提案になつておるわけでありまして、私どもも、今回われわれが提出いたしましたこの法案というものが、もしなしといたしますならば、あの飼料需給調整法案にも賛成であり、またお話通りわれわれ自由党の農林委員も、参加するというよりも、むしろわれわれの方が中心となつてつくつたものでありますることは、お話通りでございます。しかしながら法律をたくさんこしらえて、いろいろ国内的な統制まがいのことをするということは、これは国民としては好まないところでありまして、従つてでき得る限りそういう方法を避けて、しかも目的を達成することが、よりいいのではないかという井上さんのお考えよりも、さらにわれわれは一歩前進をいたしまして、いろいろ考究いたしました結果、今回この法案考え出したわけでありまして、これによりまするならば、直接の統制を加えずとも、間接に飼料価格が適正なるところに安定をいたしまして、目的を達成する、かように考えるわけでございます。井上さんも、われわれが考えました、とにかく政府が赤字を相当覚悟をし、輸入補給金を出しまして、農村のために安い飼料を供給するということは、これはもちろん御賛成のことと考えるわけでございますので、どうか先ほど来申し上げておりまするように、明確なお答えを申し上げておるわけでありますから、御了承を願って、すみやかに御賛成をお願いする次第であります。
  39. 内藤友明

    内藤(友)委員 この法律案審議しますのに、なんと申しましても大蔵省の主計局長においで願わないと、これはどうにもならぬのであります。正直申しますならば、法律を通してみましても、金の出道がなければどうにもならぬのでありますから、明日主計局長とそれから—この法律をあずかつているものは食管じゃないので、これは大蔵省なんです。それで法規課長においでいただきたい。それから食管の長官にもおいでいただきたいと思うのでありますが、平野さんはけつこうであります。平野さんはいじめぬでもいい。どうかよろしくお願いいたします。
  40. 小山長規

    ○小山委員長代理 了承しました。  次会は明二十八日午前十時より開会することといたしまして、本日はこれにて散会いたします。   午後四時五十分散会