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1952-06-03 第13回国会 衆議院 大蔵委員会 第82号
公式Web版
会議録情報
0
昭和二十七年六月三日(火曜日) 午前十一時三十五分
開議
出席委員
委員長
佐藤
重遠君
理事
奧村又十郎
君
理事
小山
長規
君
理事
佐久間 徹君
理事
松尾トシ子
君 淺香 忠雄君 有田 二郎君 川野
芳滿
君 島村
一郎
君
夏堀源三郎
君 三宅
則義
君
宮幡
靖君
宮原幸三郎
君 武藤
嘉一
君 深澤 義守君
出席政府委員
外国為替管理委
員会委員
大久保太三郎
君
大蔵事務官
(
主計局法規課
長)
佐藤
一郎
君
大蔵事務官
(
銀行局総務課
長) 福田 久男君
委員外
の
出席者
総理府事務官
(
外国為替管理
委員会事務局資
金課長
)
龍路
紀男君
大蔵事務官
(
理財局管理課
長) 横山 正臣君
大蔵事務官
(
管財局閉鎖機
関課長
) 堀口 定義君
通商産業事務官
(
通商振興局経
理部長
)
石井由太郎
君 専 門 員 椎木 文也君 専 門 員 黒田 久太君
—————————————
六月三日
委員高間松吉
君
辞任
につき、その
補欠
として奧 村又
十郎
君が議長の指名で
委員
に選任された。 同日
理事
三
宅則義
君の
補欠
として
奧村又十郎
君が理 事に当選した。
—————————————
五十三十一日
陶磁器製タイル
に対する
物品税撤廃
の
請願
(武
藤嘉一
君
紹介
)(第三二七〇号)
在外資産
の補償に関する
請願外
一件(
宮原幸三
郎君
紹介
)(第三三〇四号)
政府資金
の
統一運用
に関する
請願
(
夏堀源三郎
君外二各
紹介
)(第三三三二号) 六月二日
陶磁器製タイル
に対する
物品税撤廃
の
請願
(多
武良哲三
君
紹介
)(第三四二〇号)
政府資金
の
統一運用
に関する
請願
(
南好雄
君紹 介)(第三四三三号) 同(
田口長治郎
君
紹介
)(第三四三四号) 同(
奧村又十郎
君
紹介
)(第三四三五号) 同(
中馬辰猪
君
紹介
)(第三四三六号) 同(
内藤友明
君
紹介
)(第三四三七号) の審査を本
委員会
付託された。
—————————————
本日の
会議
に付した事件
理事互選
閉鎖機関令
の一部を
改正
する
法律案
(
内閣提出
第一四三号)
緊要物資輸入基金特別会計法
の一部を
改正
する
法律案
(
内閣提出
第一九八号)
外国為替資金特別会計法
の一部を
改正
する
法律
案(
内閣提出
第二〇三号)
接收貴金属等
の
数量等
の
報告
に関する
法律案
(
内閣提出
第二三一号)
—————————————
佐藤重遠
1
○
佐藤委員長
これより
会議
を開きます。 まず
理事辞任補欠選任
の件についてお諮りいたします。本日
理事
三
宅則義
君から
理事辞任
の申出がありましたが、これを許可し、そのかわりに
奧村又十郎
君を
理事
に指名することに御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
佐藤重遠
2
○
佐藤委員長
御
異議
なしと認めましそれでは
奧村又十郎
君を
理事
に指名することにいたします。
—————————————
佐藤重遠
3
○
佐藤委員長
次に
閉鎖機関令
の一部を
改正
する
法律案
、
緊要物資輸入基金特別会計法
の一部を
改正
する
法律案
、
外国為替資金特別会計法
の一部を
改正
する
法律案
、及び
接收貴金属等
の
数量等
の
報告
に関する
法律案
の四法案を
一括議題
といたします。そうして本日は、まず
緊要物資輸入基金特別会計法
の一部を
改正
する
法律案
、及び
外国為替資金特別会計法
の一部を
改正
する
法律案
の両案につい
政府当局
より逐次詳細なる
説明
を聴取いたしました上で、質疑に入ることといたします。
説明員通産省通商振興局経理部長石井由太郎
君。
石井由太郎
4
○
石井説明員
緊要物資輸入基金特別会計法
は、昨年の四月以来
運用
されておるものでありますが、同法の
目的
は、
—主
として
特需
の
需要
を充足いたしますために、
外国
産の緊要な
物資
を
政府
がみずから
輸入
、保有いたしまし
国際協力
の実を上げようとするところにあるのでございます。現在までの実績は、
政府
におきまして買入れの
契約
が成立いたしました
金額
約七億九千万円、
うち引取
りましたものが約四億円ということに相なております。買入れ
契約
の済んでおりまするものは、
ニツケル
が約五百六トン、
合成ゴム
が千七百八十六トン、
石綿
が百七トン、苛性ソーダ六百トン、
コバルト
三トン、
原皮
約四十二方六千トンでございましてこの
うち引取
られました
物資
は、
ニッケル
が四百三十七トン、
合成ゴム
六百七トン、
石綿
二十四トンといたような
状況
と相
なつ
ております。この
会計
はもつ
ばら特需
の原材料で、かつ国際的な
希少物資
に属するものの
取得
のみを
目的
として
運用
して参つたのでございますが、今後の
独立
後における
日本経済
の自主的な運営について考えてみますると、
特需
は、
国際協力
の
見地
から申しましても、また
国際收支上外貨收入源
である
見地
からいたしましても、将来ともその充足を円滑にいたさねばならぬのはもとよりでございますけれども、さらに
わが国
の置かれておりまするいわゆる底の浅い
経済
という
見地
から考えてみますると、若干の
国際経済界
の波動によりましても、非常に深刻な影響を受けるという
状況
にございまするから、国際的な希少な
物資
にきましては、ぜひともこれの
供給
が安定して行われるように確保せねばならぬわけでございまし
希少物資
の持ておりまする国際的な
通有牲
といたしまし非常に
価格
の変動がはげしい。また往々にいたしまし
市場
は
売手市場
でございまする
関係
上、
日本国内
から
買付
に出動いたしますれば、ただちに非常な高価をも
つて
押しつける。ことに
希少物資
でありますだけに、
国内
におきましての
価格
が非常に高い。これが
国際流通秩序
を乱しましあるものは国際的に
原料割当会議等
で想定いたしておりまする
価格
よりも、非常に高く買いつけねばならなくなるという
弊害
が多く見受けられるのでございます。さらには現在
国際経済情勢
から見まし
取得
しておきますれば有利かつ安定した
供給
を確保し得るにもかかわりませず、あるいは
国内
における
関係産業
の
金融難
でございますとか、あるいは非常に少量ずつの
需要
に
なつ
ておるというな
関係
で、これがうまく
取得
できないというようなものも見受けられるのであります。このような
見地
からいたしましてどうしてもこのような
重要物資
につきましては
政府
みずからが
取得
、確保いたしまし安定いたしました
国内供給
をはかろうというのが、本
改正案
の
目的
でございます。いかにして国際的な
供給不足物資
を確保いたすかという具体的な
計画
といたしましては、でき得る限り有力なる
外国生産商社
と
間期
の
契約
を取結びまして、
国際原料割当会議
あるいは
米国外国貿易局等
の
割当規正等
に従いつつ、これを
取得
して参りたいと考えておるわけでございます。また国際的に
日本
の当
業者
が熾烈なる
競争
をいたしまし不当に
価格
の
つり上げ競争
をいたすというような
弊害
に対しても、事実上の
買手独占
をいたすことを排除して参りたいと考えておる次第でございます。現在
計画
をいたしまして持
つて
おります構想は、
IMC
、
国際原料割当会議
から
割当
を受け得る見込みの
物資
は
ニッケル
約八百トン、
金額
にいたしまして四億八千万円、
コバルト
二百四十トン、約七億二千万円、
タングステン鉱
約三百トン、四億五千万円、
モリブデン鉱
三百五十トン、約三億五千万円、ほかに
石綿
、
原皮
、
亜麻仁油脂
といつたようなものを約十億見込んでおりまして、三十数億の予定を組んでおるわけでございます。法文につきまして若干御
審議
の便宜のために、
説明
を加えさしていただきますれば、第一号にございます「
国際條
約、
国際協定
その他国際的な取極に基いて
日本国
に割り当てられた
物資
」と申しますのは
——
現在普遍的に存在しておりますこの種の
物資
についての国際的な
協定
をするのは、
国際原料割当会議
でございます。この
国際原料割当会議
によりまして、
わが国
に
輸入割当
の
勧告
がなされて参るのであります。現在
国際原料割当会議
におきまして、
輸出
、
輸入
あるいは
消費等
に
割当
を受けております
物資
は銅、
亜鉛
、鉛、
硫黄
、
綿花
、
綿リンター
、
タングステン
、
モリブデン
、マンガン、
ニツケル
、
コバルト
、パルプ、紙、
羊毛
の十四
品目
でございますが、御
承知
の
通り羊毛
、
綿花等
は
国内
に有力なる
業者
がおるのでございまし
政府
が特に
買出動
をいたす余地はないと存じますので、本
基金
は主として
タングステン
、
モリブデン
、
ニツケル
、
コバルト等
の
稀少物資
に
運用
いたす考えでおります。第二号にございます「
外国政府
において
輸出
を
統制
している
物資
その他国際的に
供結
の不足している
物資
で、
政府
において
取得
しなければ
輸入
することが困難なもの」と申しますのは、たとえばアメリカにおきましては、商務省の
外国貿易局
と申します
機関
におきまし多くの
物資
の
統制
を行
つて
おるのでございます。この
物資
を
取得
いたすにつきましては
取得者
の側が信頼すべきものである、リライアブルなものでなければならぬ。必ずそれの
消費
につきまし十分に
国内的規正
が行われているということを、必要といたしておるのでございます。従いまし
価格
あるいは
数量等
につきましても、
一般民間貿易
によりましては、
取得
する実益が多くないのでございましてむしろ
政府
による一手
取得
一手販売によりまして確実なる
消費
、
流通
の
規正
を
行つた方
がよいのではないかと考えているのでありまし先ほど申し上げました
石綿
あるいは原質といつたようなものに当てはまるわけでございます。 それからその
後段
にございます「
政府
において
取得
することを有利とするもの」と申します範疇に入りますものとしましては、
民間
からの
買付
が行われますれば、いわゆるオファーが競合いたしましてみすみす
価格
をつり上げるというようなことを意味し、また
民間
で買いつけるためには、資力その他の
関係
からい
つて
、
長期契約等
ができない。従
つて
安定した
供給
を確保し得ない
物資
をさしておるわけでございまし
石綿等
がその適当な例ではないかと考えておる次第でございます。 おな本
基金
をもちまして
取得
いたしました
物資
の
国内運用
につきましてはもちろん
会計原則
の定めるところに従いまして売拂い等が行われるのでございますけれども、一部の
物資
につきましては、御
承知
のごとく
国際的供給不足物資等
の
需給調整
に関する
法律
がありましいわゆる
規正等
が行われておりますので、これらの
用途
につきましては逐次
計画
をしてや
つて
参ることにとりはからいたいと考えております。また
拂下げ
の
価格
につきましては
国内一般市価
によりまして拂い下げるわけでございますが、本
会計
によりまして
取得
しました
物資
につきましては、昨年の
臨時国会
におきましては
輸入価格
を下まわらない値段で、
市価
よりも安く拂い下げてもよろしいという御承認を得ているわけでございましあるいは
特需関係
の
用途
に、
国際経済協力
の
関係
から
IMC物資等
を拂い下げる場合でありますとか、あるいは
わが国
の当面いたしております一番重要な
経済的要請
、すなわち
産業
の
合理化
でございますとか、あるいは
輸出
の増進でございますとかいうような
用途
に対しまし
国内価格
と
国際価格
との間に著しき開きのあるものにつきましては、
国際価格
を中心といたしました
価格
で売
渡し等
の措置を講じて前申しましたような趣旨に合致する
運用
を期したいと考えております。 なお従来、本
基金
の
活動
がやや活発でございませんでした理由の
一つ
は、
IMC等
の発足によりまし国際的な
重要物資
につきましては、国際的な
規正
が行われるように
なつ
たのでございますが、その
活動
がなかなか
軌道
に乘りませんために、これに即応した十分な
活動
ができなかつたといううらみもあつたのでありますが、
国際原料割当会議
の
活動
も逐次
軌道
に乘
つて
参りましたので、これらに即応した
国内態勢
としても、本
制度
を
運用
したいと考えているのであります。 ついでをもちまし
国際原料割当会議
の
活動状況
に言及して御
説明
申し上げますれば、昨年の二月十六日に発足いたしたのでありますが、現在加入いたしておりまする諸国は二十七箇国でございます。その
統制割当等
を行
つて
おりまする
物資
は先ほど申し上げました十四
品目
でございますが、このために七つの
委員会
が設定されております。各
委員会
におきまして
各国
の事情を検討し
各国
に対して
消費
あるいは
輸出
、
輸入等
の
勧告
を行
つて
おるのでございますが、これらの
勧告
を無視いたしましたり
活動
は、後の
割当等
の場合に考慮されることと相なるわけでございます。
わが国
が同
会議
から
割当
を受けておりまするものは、昨年の十月以降でございますが、
ニツケル
五百十六トン、
コバルト
百二十トン、
タングステン
百五十五トン、
モリブデン
七十七トンというような
状況
と相
なつ
ております。また同時に
わが国
といたしましては、国際的にやや
生産
の潤沢なる
物資
の
輸出
の
割当
を受けておるわけでありまし
硫黄
五千トン、銅一万六千四百五十トン、フエロ・
タングステン
百千トン、
亜鉛
千七百七十トン等の
輸出割当
を受けておるというような
状況
に相
なつ
ております。 以上簡単でございますが、本
制度
の
改正
の
目的
並びに
運用
の
計画
につきまして御
説明
申し上げた次第でございます。
大久保太三郎
5
○
大久保政府委員
ただいま御
審議
をいただいております
外国為替資金特別会計法
の一部
改正法律案
の
内容
につきまし御
説明
申し上げます。
改正点
は二点ございまし第一の点は、
外国為替資金特別会計
に属します
外国為替資金
を、今後
外貨証券
にも
運用
ができるというふうにいたす点でございます。最近
わが国
の
対外收束
は非常に好調でございまして
外国為替資金特別会計
に属しております
外貨資金
は
相当
の巨額に上
つて
おります。本年の四月末の
米ドル
並びに
英ポンド
の残高を申し上げますと、
米ドル
の
現金勘定
は大体六億六千万
ドル
、
英ポンド
の
現金勘定
は一億一千万
ポンド
に
なつ
ております。こういうふうな非常に順調な
蓄積ぶり
は、世界にもまれな成績であろうと思うのでございますが、こういう
資金
は現在のところ実際の
わが国
の
対外為替取引
に利用いたしておるのでございまして、たとえて申し上げますと、
日本
の
為替銀行
が発行いたします
輸出信用
上の
保証金
に利用する。また
日本
の
輸入
の場合に
外国
で振り出された
為替手形
は、この
資金
から
支拂いが
行われるといつたふうに、
貿易
の決済のために利用いたしておるのはもちろんなんでございまするが、そういう
需要
に応じましなお
相当
の
余裕
が生じて参
つて
おります。この
余裕
をできるだけ有利な、また確実な
運用
をはか
つて
行くということが必要なのでございまし現在すでに
外国銀行等
には
定期預金
をいたしましそれで
相当
の
利息收入
を上げておるというふうに
運用
いたしておりますが、今後なお確実な
外貨証券
、たとえば
米国
の
大蔵省証券
その他国債、またイギリスの
大蔵省証券等
にも
運用
ができるというふうにいたしたいと思いましこの道を開く必要がございますので、この
特別会計法
の一部
改正
を企てた次第でございます。 次に
改正
の第二点は、
外国為替資金特別会計
に属しております
外国為替資金
を、
銀地金
に
運用
いたしました場合に、この
評価
をどうするか。
銀地金
の
価額
を
大蔵大臣
の指定する
価額
によ
つて
評価
するということに、改めたいと考えるのでございます。従来
銀地金
の
価額
は、
物価統制令
に規定する
統制価額
によ
つて
評価
するということに、ただいまの
法律
は
なつ
ておるのでございますが、このたび銀の
価額
の
統制
が撤廃されることになりましたので、
評価
の
基準
を銀については
大蔵大臣
の指定される
価額
によ
つて
評価
する、そういうふうにしようとするわけでございます。もつともただいまのところ、現在まで
外国為替資金
を
金銀地金
に
運用
をいたしました例はございません。ただいまそういう
地金
を持
つて
おりません。今後もあまり例はなかろうかと思うのでございますが、ただいまの
法律
には銀にも
運用
できるという建前に
なつ
ておりますし、そう
なつ
ておる以上は、
評価
をどうするかということをやはりきめておく必要がある、その
評価
のただいま
基準
に
なつ
ておる
統制価額
がなくなる以上、何かそこにきめておく必要がございます。それで、
大蔵大臣
の指定される
価額
によ
つて
評価
するという、そういう技術的な
改正
をこの際いたしておきたいと考えました次第でございます。 大体以上をもちまし本案の
改正内容
についての御
説明
といたします。
佐藤重遠
6
○
佐藤委員長
通告順
によ
つて
順次発言を許可いたします。
奧村又十郎
君。
奧村又十郎
7
○
奧村委員
ただいまの御
説明
によりますと、
外貨
の手持ちが非常にふえておるということでありますが、われわれは
貿易外收入
による
外貨
が非常にふえておるように聞いております。今のところどの
程度貿易外收入
で
ドル
及び
ポンド
がふえておるのか。なおつけ加えてお尋ねしたいと思いますが、特に
駐留軍関係
が個人で
国内
に
支拂
う
米ドル
がわれわれの予想に
国内
に流されるというふうに聞いておるのでありますが、これはしかし確実な
政府筋
からの話は聞いておりませんので、
政府
の筋でお話できるだけ、なるべく詳しくお話を願いたい。
大久保太三郎
8
○
大久保政府委員
国際收支
の現状につきまして御
質問
でございますが、ただいま手元に最近までの
資料
はあいにくと持
つて
参りませんでしたが、昨年中の暦年の
資料
がございますので、それで申し上げますと、
一般
の
輸出入
の
関係
におきまして、
輸出
は
ドル地域
につきまして三億一千九百八十万
ドル
、それから
輸入
が九億四千五百万
ドル
、そういう
数字
に
なつ
ております。
特需
その他の
收入
、これが大体三億八千六百五十万
ドル
、これは
特需
その他
連合国等
の
消費
による
ドル貨
の
收入
でございます。それからその他たとえば
運賃
であるとかあるいは
保險
であるとか、
そういつた
ものの
受拂い
もあるのでございますが、昨年中におきましては、こういつたものはきわめて少額でありまして、そうしてしかもこれは拂い
超過
に相
なつ
ております。九千三百万
ドル
ぐらい
日本
からの持ち出しということに
なつ
ております。それから
ポンド
の
受拂い
でございますが、
輸出
は六億一千二百九十万
ドル
——
これは
ドル單位
で申し上げます。それから
輸入
が三億八千百二十万
ドル
、そういうものでございます。これには
特需
その他の
收入
はほとんどございません。ただ
英濠軍
の
消費
します
円貨
を調達しますために、
ポンド
を
外国為替管理委員会
に売
つて
参りましそれで若干の
收入
がございますが、これは
ドル
にいたしましてわずかに五百九十万
ドル
程度
でございます。それから
運賃
、
保險料
、その他のインヴイジブルの
收支
、これも
ドル
と同じく、わが方の拂い超でありましこれが五千五百九十万
ドル
、そういうふうな状態に
なつ
ております。それからなおオープン・
アカウント地域
について申し上げますと、
輸出
は四億二千百十万
ドル
、それから
輸入
は三億一千四百七十万
ドル
、そういうふうに
なつ
ております。これにつきましては、もちろん
特需
その他の
軍関係
の
收入
はございません。それから
運賃
、
保險料
その他の
收入
でございますが、これはやはり
日本
の拂い超でございまして三千六百三十万
ドル
、
そういつた
拂い
超過
に
なつ
ております。特に
後段
の御
質問
の点でございますが、
特需
その他
駐留軍
の
関係
による
日本
の
外貨獲得
、これは昨年中は、概算でございますが、六億二千百万
ドル
ございます。これは
物資特需
、それからこちらに
終戰処理費
を
外貨
で
支拂い
を受けるとか、あるいは将兵がこちらで必要とする
円貨
の調達のために
ドル
を買い取りますものとか、内訳は非常にこまかくございますが、全体を合せまして六億三千百万
ドル
、これを一昨年との比較を申しますと、一昨年は一億四千八百万
ドル
という
数字
でございます。昨年は非常にふえて参つたわけでございます。 こういつた
特需
その他の
收入
が、
外国
に流れて行く心配はないかという御
質問
のようでございますが、こういつた
收入
は、
一つ
は従来は
米国政府小切手
でも
つて
支拂いが
行われまし
業者
がこれを受取りまし
為替銀行
に売却いたすのでございます。
為替銀行
に売却いたしますと
外国為替資金特別会計
に
集中
されるということになります。ただ問題は
そういつた
特需小切手
が、これは米
国内
で
支拂
われるものでございますから、直接
業者
が
外国
にこれを送
つて
そうして
外国
でこれの
支拂い
を受けるということ、いわば
集中違反
を
行つてい
はしないかという点でございます。この点につきましては特に
為替管理委員会
といたしましては嚴重に注意いたしております。それでこれをチェックいたします
方法
といたしましただいままでこういう
方法
をと
つて
おります。というのは
外国為替銀行
から
米国政府小切手
を買い取つた場合には、必ずその日に日報でも
つて
報告
を
委員会
によこすことに
なつ
ております。一本月々どの
商社
から何
ドル
の
小切手
をいつ買い取つたという
報告
をとりますと同時に、一方
米国
の
支出官
の
協力
を得ましそちらの方から、
業者
に対してどういう
小切手
を
切つて拂
つたかということを、一本一本リストをもらいましそれでも
つて
携われた
小切手
を、
業者
の名前まで、
小切手番号
までこちらで見ましそうして
銀行
の
報告
とチエツクいたしまし
駐留軍
の方からは
支拂いが
あつたというにかかわらず、
銀行
の方では買い取
つて
いないというものがございますと、これを実際どういうふうに、そのチエツクがどうされたかということを照会いたしましその間一本々々トレースしておるわけであります。一方この
委員会
といたしましては、一々
業者
に立入り検査はございませんので、
特別調査庁
の
活動
にお願いいたしまし
特別調査庁
の方から直接
資料
によりまし
業者
の
集中義務違反
がないかどうかということをチエツクしてもら
つて
おります。そうして疑わしいものは、また
駐留軍
の方に照会いたまして、一々
小切手
の写真をワシントンからもらいまして、それに裏書がどういうふうに
なつ
ているかというところまで調べましてや
つて
いるわけでありましただいままでのところ、この
政府小切手
の横流れと申しますか、
集中義務違反
につきましては、著しい
違反
の事実をまだ発見いたしておりません。それからなお
特需
につきまして
円拂い
が若干ございましたが、これは
米国
の
支出官
の方でまとめまし
ドル
を私どもの
委員会
へ持
つて
参りましそれで
円資金
を調達しそれでも
つて
支拂いが
行われるわけでございますから、
集中
の
脱漏
という問題は
円拂い
いの分にはないわけでございます。これはもう一本でも
つて
集中
されて参りますから、問題はございません。
独立
を回復いたしました後、
特需
の
支拂い
につきましては御
承知
の
通り
全部
円拂い
の
原則
がとられましもうすでに
米国政府小切手
による
特需代金
の
支拂い
は現在行われておりません。
かたがた先
ほど問題にして私ども心配しておりました
集中
の
脱漏
という問題は、解消いたしましたわけで、さように御
承知
願いたいと思います。
奧村又十郎
9
○
奧村委員
ただいまの御
説明
によりますと、
輸出入
の
貿易
、
特需
、そういうもののほかに、
米ドル
を年間六億二千万
ドル
くらい獲得しておるようであります。この六億二千万
ドル
の中には、
終戰処理費関係
の
支拂い
もあるでしようし、あるいは
観光客
の
日本内地
における
支拂い
もあるでしようが、そのほかにも、
米軍
の
日本国内
における
支拂い
もあるというふうに推察されるのであります。この六億二千万
ドル
、これが主として
外貨獲得
の大きな原動力だろうというふうに思うのですが、これの
内容
をもう少し詳しくお尋ねしたい。
大久保太三郎
10
○
大久保政府委員
昨年の
特需
その他
軍関係
の
消費
だけでございまして、
一般
の
観光客
が
日本
に参りまして落して行く金は、これ以外のものでございます。大体大きなものは
特需
でございまし三億四千二百万
ドル
、その中に
物資
の
関係
が二億四千四百万
ドル
、それからサービスの提供に関連するものが九千八百万
ドル
、それから、
終戰処理費
の補填、一時
終戰処理
で
支拂い
ましたものを、後に
外貨
をも
つて
償還を受けましたものが二千万
ドル
、それから
特調
の
基金
の
関係
のものが三千百万
ドル
、それからこれは推測でございますが、ここに駐留しております軍隊の給料を円で拂われますが、これに対して
ドル
を売
つて
来て
円貨
を調達するという
関係
のもの、これが約一億
ドル
、
そういつた
ものがおもなものでございます。そのほか若干クラブの
消費
であるとか、あるいは軍ではなく
米国
政府
の購買
機関
における
消費
であるとか、そういうふうなものが若干こまかいものはございますが、おもなものはただいま申し上げましたような点、これを合計いたしまして六億二千百万
ドル
、こういうふうな統計になるわけでございます。
奧村又十郎
11
○
奧村委員
それでは
観光客
あるいは
駐留軍
が、
国内
で
米ドル
を現実に拂
つて
いないかという点をお尋ねするのですが、これは速記をとめてお聞きしたいのですが……。
佐藤重遠
12
○
佐藤委員長
速記をとめて。 〔速記中止〕
佐藤重遠
13
○
佐藤委員長
速記を始めて。
奧村又十郎
14
○
奧村委員
それでは最後にお尋ねいたしますが、四月末の
米ドル
及び
英ポンド
の手持ちは莫大な
数字
に
なつ
ております。これに対する
円資金
の調達はどうなさ
つて
おられるのか。総額は約三千億円余りに
なつ
ているのではないかと思いますが、その
円資金
の調達の
状況
をお尋ねしておきます。
大久保太三郎
15
○
大久保政府委員
四月末の
円資金
の
状況
につきましては、あいにく
資料
を持ちませんので、三月末の調べで申し上げます。
外貨
は三月末におきましては
ドル
が六億三千九百万
ドル
、それから
ポンド
が九千九百万
ポンド
、そういうふうにございます。なおオープン・アカウントでございますが、これの
受拂い
のしりが、われわれの方の受取り
超過
——
債権の方でございますが、これが約一億四千万
ドル
に
なつ
ております。こういう
外貨
に見合いまし円の
資金
が必要なわけでありますが、こういう
外貨
を抱きまするのに必要な
円資金
といたしまし三月末に借入金を七百億いたしております。それから
日本
銀行
の
外貨
貸付
制度
、それから
日本
銀行
に
ドル
を一時売りまして円を調達するいわゆるスワップの
方法
、これを込めまして三月末千二百九十九億円利用いたしております。そのほかいわゆるインヴェントリー・ファイナンス、
一般
会計
その他から資本金の繰入れを受けましそういう
関係
で資本といたしまして一千九百二十四億、そういう
資金
を持
つて
おります。こういう円の
状況
でございまし
外貨
の方を円に直しますと約三千八百億
程度
でございますが、そういうように見合
つて
おるわけであります。
佐藤重遠
16
○
佐藤委員長
武
藤嘉一
君。
武藤嘉一
17
○武藤(嘉)
委員
先ほど緊要
物資
輸入
資金
特別
会計
の問題で承つたのですが、
ニッケル
は先ほど二百十六トン
IMC
から
割当
てておるとおつしやつたのですが、値段あるいは実際
日本
ではどのくらい
需要
があるのか。必要なものをお漏らし願えばけつこうです。
石井由太郎
18
○
石井説明員
国際
割当
会議
から
割当
を受けました数量は五百六トンでございます。本
会計
におきましてすでに買
つて
おりまする数量が五百六トンでございます。現在の
国内
需要
はこれは
数字
のはじき出し方、すなわち
国内
における
消費
の
規正
の仕方によりましいろいろな
数字
出るのでございます、千七、八百トンという
需要
があると想定されておるのでございます。
輸入
可能な数量との差額は国産でございますが、これは御案内の
ニツケル
製錬助成法等を制定いたしまして、
ニツケル
鉱石を
輸入
いたしましこれを別子その他で製錬いたしておるわけでございます。現在の
生産
状況
は月約五十トン
程度
でございますが、この秋ごろからは月百トン
程度
の
国内
生産
をし得る見込みでございます。なお本年度ただいま五百六トンと申し上げましたのは、すでに
割当
を受けておる
数字
でありますが、年間ペースで考えまし約八百トン
程度
は
国際原料割当会議
から
割当
を受けますので、国産約千トン近いものがございますれば、
国内
の
需要
は充足し得る見込みでございます。
輸入
ニッケル
の
価格
は、これは先ごろの民貿等の形式をふんでおりました時分は
相当
高かつたのでありますが、
政府
輸入
といたしましてからは、積出地
ポンド
五十七セント、トンに換算しますと千二百
ドル
見当、円価としますと四十二、三万円、こういう値段で
輸入
いたしておる次第であります。
武藤嘉一
19
○武藤(嘉)
委員
私の申し上げたいのは、仏領のニユーカレドニアに
相当
ニツケル
鉱がたくさん出る。向うでも非常に
輸出
をしたが
つて
おるそうでありますが、どうも船がないということ、もう
一つ
は為替
資金
がないから買えないということ、そこで向うの方ではたいへん
日本
側に売りたい。ところが
ニツケル
は御
承知
の
稀少物資
でありますので、英米方面からも来て手を延ばして、ニユーカレドニアの原鉱を買い占めようという
計画
がある。何とか
日本
政府
が少し骨を折
つて
くれれば、この
ニツケル
鉱は十分に確保できる。こういうことを私は聞いておるのでありますが、さようなことは御
承知
に
なつ
ていらつしやるかどうか。
石井由太郎
20
○
石井説明員
ニユーカレドニアは、現在のところ
わが国
の期待し得まする
ニツケル
の原鉱の唯一の
供給
源ということに
なつ
ておるわけでございましてその鉱石を安くかつ確実に
取得
し得るようにいたしますことは
政府
といたしましてす努力いたしておる次第でございます。ただ従来の実績に徴しますると、大体品位四%以上のものは、全部フランスが本国の
供給
源として使用いたしておりまし
わが国
といたしましてはそれ以下の品位のものを
取得
いたさねばならぬわけでございます。現在三五%の品位のものを
取得
いたすべく努力いたしておる次第でございますが、現実に入
つて
おりますものは二・八%
程度
の貧鉱でございましこれがために
国内
製錬
ニッケル
の
価格
は
国際価格
に比べまして数倍に達するというような負担も残しておるわけでございまし何とかできるだけ早くこれを解消いたしたいと考えておるわけでございます。ただ比較的大量の
買付
契約
が、比較的高い値段ですでに行われておりまし
契約
の切りかえ期を待ちまし適正な
価格
による
取得
をはからねばならぬような事態に
なつ
ておりますのは、実は昨年の六、七月ごろの一番
ニッケル
の
需要
が逼迫しておりました当時の
契約
が行われたからでございまして今後は
IMC等
の
割当
とにらみ合せながら、
価格
の面でも適正化をはか
つて
参りたいと考えております。船の問題は、現在の船腹事情からいたしますれば、困難な航路ではございますけれども、船自身の問題といたしましては、まだ問題があるというように承
つて
おらないのでございますが、長期
契約
によりまして所要の金融措置等を
民間
業界にはつけまし適正な
価格
による
取得
をいたしたい、こう考えておる次第でございます。
武藤嘉一
21
○武藤(嘉)
委員
ちよつと申し上げたい。その点は実は私の聞いておる話は具体的に交渉している男であ
つて
、
日本
がうつかりするとこれは英米に独占されてしま
つて
ニッケル
鉱がシヤツト・アウトはされないでしようが、非常に入りにくくなるから、何とか
政府
の方でしてもらえないかということを、私は陳情を聞いたことがありますので、もう少し詳しく調べてまたお聞きしたいと思います。
佐藤重遠
22
○
佐藤委員長
本日は午後一時から本
会議
が開かれますので、これにて散会いたします。次会は明四日午後一時から開会いたします。 午後零時三十四分散会