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塩田委員 私は一一二号、洲本市の地域給の引上げの
請願について、
委員各位の御高配を願いたいと存ずる次第でございます。
洲本市は淡路島一市四十八箇町村の中心地でござりいまして、従来より勤務地手当の支給は受けておる次第であります。目下三級の地域給を頂戴しておるわけでありますが、先般来、最も関係の深い明石市あるいは和歌山市その他対岸の大阪府の西南方面各都市が、それぞれ四級あるいは五級に指定されました関係上、非常に均衡を失する、こういうけうに考えております。従来しばしば
委員会各位並びに人事院に対しましては、当時の公務員代表者が上京いたしまして、るる開陳いたしておるところでございますので、その理由などにつきましては、大方御了承をいただいておると考える次第でございます。何とぞ次回の機会におきましぜひとも四級にお引上げになることをお願いいたしたいのでございます。
次に第一一八
福良町並びに二七七由良町、二七八
福良町、二七九岩屋町、この四箇所は、先年一級地に指定されたところでございます。このうち一一八
福良町は、淡路島におきまして、南方の最も大きな町でありまし、もちろん阪神間との交通は非常に頻繁ではありまするが、特に淡路の南端でありまする関係上、阪神間以外に徳島県の小松島あるいは鳴戸市あるいは徳島市、こういうところと密接な関係がございます。ことに鳴戸市との関係は、連絡船で四十分にして行けるところでございまして、その鳴戸市がすでに前回二級地に指定されておる次第でございます。鳴戸市と
福良町とを比較いたしまたならば、いろいろな面におきまして、文化的な面におきましても、一般の生活程度の面におきましても、徳島県よりは淡路島の方が、阪神間により近い関係上、その程度が上にあるということは、すでに従来から一般に認識されておるところと考える次第でございます。さような意味合いより申しましても、
福良町は何とぞ次回の機会におきまして、二級に御指定方を御配慮を願いたいのでございます。
それから二七九の岩屋町でございます。これは同じく淡路島の北端に位する人口一万有余の町でございますが、先般四級に御指定を受けました明石市とは連絡船で三十分弱にして行き来ができる次第でございます。明石海峡と申しましても、距離は僅々一里にすぎないところでございまして、目と鼻の先でございます。連絡船は一日に二十数回往復いたしております。高等学校などの学区より申しましても、岩屋町は明石の方に地域が入つているような状態でございましまつたく明石と不可分同一であると申しても、さしつかえないようなところでございます。しかも土地柄が淡路の北端、非常に狭小な土地にありまする関係上いろいろな物資は、食糧品におきましても、明石を通じて入つて来る。衣料品その他はもちろんのことでございます。そういうふうな関係上、物価の高いことは申し上げるまでもない話であるのでございましいろいろな角度から申しましても、明石と同等並にお願いいたしたい、こうお願いしたい次第ではありまするが、淡路という一市四十八箇町村もある土地柄でございますので、いろいろな点を勘案いたしまして、私は公務員の代表者の方々とよくお話をいたしまして、とにかく三級四級というようなことを申しても実現の可能性がないから、とりあえず徐々に認識をしていただくように、さしあたつて二級に引上げをお願いしてはどうかというような話から、ぜひとも最悪の場合でも二級にひとつ御指定を願いたい、こういう次第でございます。
それから二七七、由良町でございますが、これは州本市の一部をなすような土地柄でございます。これは岩屋町よりも、よりひどい耕作地のない土地柄でございまして、しかも連絡船で一時間をもちまして和歌山に通じておる、あるいは大阪府の南の泉南方面に通じておつて、一日にそれぞれ数回ずつ往復いたしておる、あるいはもちろん阪神間との交通でもしかりでございますが、さような土地柄でございます。この由良町の方も、ぜひ
福良町、岩屋町同様、二級に御指定あらんことをお願いする次第でございます。
それから第一二九、
多田村及び
東谷村の
地域給引上げの
請願でございますが、これは大阪がら宝塚に行つております電車——阪急電車と申しますが、その沿線の川辺郡と申します所にございます。
多田村及び
東谷村は、その沿線の先般四級に御指定をいただきました川西町並びに長尾村、それから五級の池田市に接近しておりまし池田市方面からは、僅々数町、並びに最も遠い
東谷村にいたしましても、一里以内の距離にすぎないのでございます。この両村はほとんど大阪市に依存しているような状態の所でございまして、交通ももちろん能勢電軌という電車もございます。もちろんハスは一日に二十回近くどんどん頻繁に往来し、あるいは川西町に行つておる次第でございまして、これなどは大阪に近い、阪神間の沿線であるというような意味合いから申しましても、いろいろ他との関係上、五級の伊丹市にも近いわけでございますから、ぜひとも二級に御指定をいただきたい、こういう次第でございます。
それから一四四、多賀村並びに一六二、江井町、この両町村は、淡路島の播磨灘に面する沿岸の中心地、一級地に指定いただいております郡家町のそばでございまし、郡家町と密接不可分の地帯でございます。学校制度などにつきましても、これらは数箇町村の組合立の総合的な中学校を設けまして、その多賀村というところに置いておる次第でございます。元来淡路島というところは、ただいまも申し上げましたごとく、土地が狭いのに、一市四十八箇町村というような多くの町村がある次第でございまして、二つの町村はほとんど他の土地の一町村にもすぎないような範囲になる次第でございます。ことにこの江井町、多賀村は、郡家を中心にいたしまして、まつたく他の土地ならば一つの町村であるというような地帯でございまして、経済的にも文化的にも、あるいはその他のすべての面におきましても、何らかわりのない土地柄でございます。従つていろいろ公務員諸子の面におきまして、ことに学校の教員の問題などにおきまして、非常に困る問題ができますので、いろいろな点を御勘案いただきまして、ぜひとも一級に御指定をお願いたしたい次第でございます。それから一五五の都志町の
地域給指定に関する
請願でございますが、これは同じく淡路島の西方、西海岸に位する、由来その地方の古い都市でございます。明治の前からも、いろいろ日本をまたにかけまして交易をやつておりました高田屋嘉兵衛翁が生まれまして、そこに港を築いたというような土地柄でございまして、こういう面から申しましても、大体その地方の中心をなしております。人口は六七千にすぎませんが、文化の面やその他におきましても、これはぜひとも一級に御指定をいただきたいのでございます。
それから二七〇、
佐野町、二七一、湊町、二八二、生穂町、この三町は西と東にわかれておりますが、それぞれ條件はひとしい。結局
佐野町並びに生穂町は東側大阪、
神戸に面した方にございまして、先般一級に御指定いただきました志筑町、あるいは仮屋町というところの中間にございます。何らこれらの土地とかわることなき條件の土地でございまして、これをぜひともまた一級に御指定をお願いしたい次第でございます。二七一の湊町の場合におきましても、この地方の中心でございまして、りつぱな港もございますし、いろいろ経済的な面、文化的な面、その他から申しましても、この地方の中心をなしておる次第でございましこれまた一級に御指定をお願いいたしたい次第でございます。大体淡路島は本員が考えますところによりますと、淡路島全体が少くともすべて一般に御指定をいただきたい土地柄なのでございます。早い話が、わずかに茅淳の海を隔てた大阪におきましては、ほとんど和歌山県の境までこの沿岸は四級、五級に指定されております。また阪神、
神戸方面の沿岸を見ますならば、
神戸市までが全部五級地でございます。明石が四級地でございます。明石からさらに淡路の北端を越えて姫路に行きます土地におきましては、相当離れた加古川までが三級地でございます。それから姫路に至るまで全部一級地に指定されておる次第でございます。こういうふうな関係で、ことに淡路島は、今を去る七、八十年前からすべてが大阪、
神戸に依存いたしておるという土地柄の関係上、また交易をいたしております関係上、先ほどもちよつと申し上げた次第でありますが、その文化的な面あるいは生活程度というようなものにおきましては、およそ他の僻遠の土地とは比べものにならない、進んだ土地だと、私自体は考えておる次第でございます。従来も淡路の公務員諸子がしばしば寄りまして、ぜひとも淡路島全部を一応少くとも一級に御指定をいただきたい、要所要所が二級であり、三級であり、当然四級であるべきはすであるというような要望を、しばしば私ども承つた次第でございますけれども、この地域指定の問題につきましては、事予算に関する問題でございますから、徐々に順を追つてその実現に邁進する方がいいのではないかという本員の忠言もいれてくれまして、大体まず淡路島内の公務員諸子のだれが見ましても、一応無理からぬところである、こういうところをいつまでもほうつておくこと自体がはなはだ不自然なことである、こう思われるところをまず御指定いただこうじやないかというような相談がまとまりまして、ただいま申し上げましたような
請願になつた次第でございます。よつてまことに御多用のところを恐縮ではございますが、ただいま申し上げました箇所につきましては、ぜひとも十分なる御配慮をちようだいいたしたい次第でございます。
なお一一号、良元村の
地域給指定に関する
請願について、発言させていただきます。良元村と申しますと、御承知のない方が多いかと存じますが、これはいわゆる宝塚のことでございます。同じ土地を宝塚と総称いたす次第でございます。これはすでに二、三年以前から四級地に指定されておるわけでございますが、今回ぜひとも五級にお願いいたしたい、実はこういう要望でございます。伊丹のそばでございます。しかし私といたしましては、良元村をお取上げいただきますならば、同時に宝塚町もお取上げいただかなければならない。あるいは川辺郡長尾村もお取上げいただかなければならない。あるいはそのそばの川西町もお取上げいただかなければ、はなはだ不均衡である、はなはだ不公平になると存ずる次第でございますので、良元村は、
理事会の適当な機会におきまして、どうぞ私が申し上げましたこととともに、なるべく五級に御指定あらんことを希望いたしまして、本員の説明を終る次第でございます。
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