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1952-05-28 第13回国会 衆議院 行政監察特別委員会 第25号
公式Web版
会議録情報
0
昭和二十七年五月二十八日(水曜日) 午後一時三十一分
開議
出席委員
委員長
内藤
隆君
理事
大泉 寛三君
理事
鍛冶 良作君
理事
高木 松吉君
理事
田渕
光一
君
理事
福田
喜東
君
理事
佐竹
新市
君 天野 公義君 岡西 明貞君 川本 末治君
黒澤富次郎
君 篠田
弘作
君
椎熊
三郎君 高倉 定助君 井上 良二君 竹村奈良一君
山口
武秀
君 浦口 鉄男君 —
——
——
——
——
——
——
本日の
会議
に付した
事件
調査経過報告書
に関する件
国有財産管理処分関係事件
(
聖十字学園事件
)
調査報告書
に関する件
治安警備状況
に関する
調査中間報告書
に関する 件 —
——
——
——
——
——
——
内藤隆
1
○
内藤委員長
会議
を開きます。 この際お諮りいたします。今回も従前の例によ
つて
、
委員長
において、五月中における簡單なる
調査経過
の
報告書
を作成して、議長に提出いたしたいと存じますが、御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
内藤隆
2
○
内藤委員長
御
異議
なければ、さよう決定いたしました。 —
——
——
——
——
——
——
内藤隆
3
○
内藤委員長
次に
国有財産管理処分関係事件
中、
聖十字学園事件
につきましては、すでに
証人喚問
も終了いたし、
理事諸君
とも御
協議
の結果、本日の
委員会
において
結論
を出すことに
意見
の一致を見ましたので、
委員長
において、すでに
諸君
のお
手元
に配付してある
通り
の
報告書原案
を作成いたした次第であります。この
国有財産管理処分関係事件
中、
聖十字学園事件調査報告書原案
を
議題
といたします。 別に
討論
の
通告
がありませんから、これより採決いたします。
国有財産管理処分関係事件
中、
聖十字学園事件調査報告書原案
を
委員会
の
報告書
として決定するに、御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
内藤隆
4
○
内藤委員長
御
異議
なきものと認めます。よ
つて
本
報告書原案
は、
委員会
の
報告書
と決定いたしました。なお
字句
の
整理等
につきましては
委員長
に御一任願いたいと存じます。 なお本
報告書
を
関係当局
に送付いたしたいと存じますので、御了承願います。 —
——
——
——
——
——
——
内藤隆
5
○
内藤委員長
次に
治安警備状況
に関する件につきましては、
委員長
において、すでにお
手元
に配付してある
通り
の
中間報告書
の
原案
を作成いたした次第でありますが、
理事諸君
と
協議
の結果、本日これを上程いたすことに決定いたしましたので、これを
趣議題
といたします。 この
治安警備状況
に関する
調査中間報告書原案
について、
討論
の
通告
がありますので、順次これを許します。
山口武秀
君。
山口武秀
6
○
山口
(武)
委員
中間報告書
は、前に配付されましたのが、本日またあらためて訂正されたものとして配付されまして、これを十分に検討するに必要な時間的余裕を持ち得なか
つた
ことを、きわめて遺憾とするものであります。 私がまずこの
調査中間報告書
につきまして申し
上げ
たいと思いますのは、当
行政監察委員会
として、この問題の
調査
においてと
つて
来た
態度
というものは、厳正な
行政監察
の
立場
ではなか
つた
のではないか、このことを何よりも感じたのであります。
行政監察
というよりも、現在の
政府
の
行政
の
補助者
である、あるいは
日本
の
植民地行政
の推進的な役割を当
委員会
が果しておる、このようなことは、当
委員会
の本来の
目的
からいたしまして、きわめて不当であり、遺憾なことであるというように考えられるのであります。この
報告書
をつくるにあたりまして、
証人
の
喚問
を
行つたの
でありますが、その
証人
の
喚問
は、きわめて一方的な人選が行われているわけであります。
政府
の
証人
はそれぞれ必要なだけ呼ばれておるのでありますが、ここにおきまして問題にな
つて
おりますところの、いわゆる
騒擾事件
といわれるもの、それに
関係
した当事者が呼ばれていない、あるいは
日本共産党
との
関係
を云々しているのでありますが、
日本共産党
の、この問題に関して少くとも見解を明らかにし、事の
関係
を明らかにできるような
立場
の人が、探せばいたと思うのでありますが、その
喚問
もしていない、こういうところから、きわめて一方的な判断というものがつくり
上げ
られる。あるいはつくり
上げ
るという意図で、最初から
証人
の
喚問
を
行つたの
ではないかというように考えられるわけであります。 それからなお、この
報告書
の中でそれぞれの
結論
を出しているのでありますが、
結論
がきわめて
断定
的なのであります。これは少くとも当
委員会
が、
証言
というものを
論理
的に取扱い、これをそのような点から
結論
づけますならば、おそらくこのような
報告書
というものは生れなか
つた
のではなかろうか。たとえば現に
捜査当局
でありますところの
特審
あるいは
警視総監等
の言明を見ましても、
メーデー
の
紛争事件
というようなものと
日本共産党
との
関係
はどうだというような
委員
の質問に対しまして、疑いを持
つて
調査
している、このような
証言
があるにもかかわらず、ここでは
日本共産党
の直接
間接計画
をしたものである、あるいは指導した
事件
であるというような
断定
を下しているわけであります。このような
断定
がどうして出て来るのか。すでに
論理
も、一切の論法も無視されておる。このような
方法
がとられてよろしいものかどうか。最も厳正な
立場
に立
つて
公正な
結論
を下すべき当
委員会
が、
論理
を無視するような
方法
をとるということは、
行政監察委員会自体
、すでに
行政
を
監察
するという
立場
を放棄し、
行政監察委員会
の
権威
をみずから汚したものではないか、このように考えられるわけであります。
内容
について申し
上げ
ますならば、これは私ども再三申し
上げ
たのでありますが、
各種事件
の発生につきまして、その
事件
が起りますところの政治的、経済的、社会的な
条件
というものを問題にしていないのであります。
各種事件
の中におきまして、常に
事件
の起りますときに、
戰争反
対が叫ばれていた。あるいは
植民地化反対
が言われて来た。再
軍備反対
が主張されて来た。こういうように
事件そのもの
に、少くともこの
事件
の中に主張されていたものの中に、一貫して
日本
の
植民地化反対
、
戰争反
対というようなことがあ
つた
にもかかわらず、これに対してなせ、これが起る事情というものが論究されなか
つた
か。これを論究しないで、單に
事件
の
取締り
をするというならば、これはそのようなことが起
つて
来る
必然性
というもの、あるいはそれが醸成される
国民
の意向というものが、完全に無視されて、専制的な
支配者
だけがやるような政治しか、そこからは生れて来ない。そういう点から見ましても、きわめて遺憾であり、この点におきまして、私
たち
は
反対
しなければならないわけであります。 さらに、この
内容
について申し
上げ
ますが、先ほど申しましたように、
日共
と
事件
というものを、何らの
論理
も証明もなくて、
断定
的に結びつけているということ。さらに、
栄養分析表
というような
言葉
を使
つて
ありますが、
栄養分析表
が
日本共産党
の
秘密出版物
である、これは一体どこでこのような
断定
を下すのか。かりにそうだとしても、当
委員会
がこのような
断定
を下していいものかどうか。もつと論拠を明確にする
立場
をとるべきじやないか。ほかの一切の
政府
の
機関
が不法なことをしようとも、当
委員会
としては、最も厳正な
立場
であるべきじやなかろうか。当
委員会
みずからが、そういうようなルールを破るということでは、当
委員会
のためにきわめて遺憾であるし、このようなことに
反対
せざるを得ない。 さらに、
メーデー事件
におきまして、
人民広場
の
奪還
という問題が、
共産系
の
分子
の
目標
だということを言
つて
おりますが、これも独善もはなはだしい。
メーデー
の大会におきましては、
人民広場
の
奪還
ということは、
参加者
数十万の
大衆
が満場一致で決議している事項である。これを
共産党
だけを
目標
としてこね
上げ
をするようなことに対して、これは意識的に
政府
の政策を守り、あるいは
アメリカ
の
支配
を強化するというような
目的
からこの
結論
が書かれたのではないか、このように考えられるのであります。 さらに
治安機関
の問題について、いろいろ問題が出ておりますが、この
報告書
の中に出ておりますところの
治安機関
の問題につきましては、まず
治安機関
がもつと活発になる、あるいはさらに申しますれば、弾圧の態勢をより整備しより攻撃的になる、このような
結論
を下しているわけです。しかしながらこれはおそらく、自由党の
諸君
やあるいは
政府
の
諸君
のきわめて尊敬しているところの
アメリカ
の
新聞記者
さえも、あの
事件
は
人民広場
を
政府
が使わせなか
つた
からだ、さらにあの
デモ隊
が
人民広場
に入
つた
ときに、
警察側
がこれに対して攻撃したということ、ここにあの問題の起る直接的な
原因
がある。
アメリカ
の
新聞記者
は一致してこれを認めておる。こう言
つて
いるにもかかわらず、
取締り当局
の
態度
というものが全然問題にされていない。これは
メーデー
だけではありません、早稲田のあの
事件
を考えてみましたときにも、
警察
がいかに横暴であり、いかに
国民
を敵視し、これを弾圧する
態度
をと
つて
いるかということは明瞭でありますので、この点こそ問題にしなければならなか
つた
わけです。さらにこの
事件
の中におきまして、警官の発砲、あるいは持
つて
いる棒で
一般
の
人たち
をなぐり飛ばしたというようなことのために、多くの
負傷者
が出ておる。これは單に
デモ
に参加した
大衆
ばかりではなくして、
一般
の市民の間に多くの
負傷者
が出ておる。これに対して
警察
は何らの措置もと
つて
いない。当
委員会
はこの点をつくべきであるにもかかわらず、この点もついていない。 こういうように考えますと、これはとうてい
治安確保状況
に関する
調査中間報告書
としてわれわれは受取りがたいのであります。少くとも
行政監察
の
立場
で取
上げ
たというよりも、
アメリカ
の
日本
に対する
支配
、
日本
の植民地的な
行政
というもの、これをいかに推進するかというところに、当
委員会
の運営が
間違つて
入り込んで
しまつた
、少くとも当初の
目的
からすれば、
間違つて
入
つた
といわざるを得ないのであります。
調査状況
の一方的なでつち
上げ
だということ、当
委員会
のあり方から見ましても、この問題は承服しがたいということ、そのような
意味
におきまして、さらにこれは
中間報告
でありますので、
最終報告
が出ると思いますが、私の
討論
は
最終報告
の際に本来のものは譲るといたしまして、それだけの
理由
をもちまして
反対
いたしておきます。
内藤隆
7
○
内藤委員長
田渕光一
君。
田渕光一
8
○
田渕委員
ただいま
日本共産党
を
代表
して
山口
君から、(「
代表
してと言わんぞ」と呼ぶ者あり)
代表
じやないのか
——代表
でなく、
山口
君から
反対
の
討論
がございましたが、反反の
理由
として、当
委員会
が厳正公平の
立場
を欠いており、一方的な独断というような御論旨でありましたが、当
委員会
としては、最も厳正公平にあらゆる資料を集めて科学的に、
論理
的に進めた結果、
中間報告
ができたものであることは、数回の
証人
の取調べ、あるいは当
委員会
に出されたところの
証拠物件等
において明らかであります。あたかも
日本共産党
が
関係
ないがごとき白々しいことを言
つて
おりますが、これこそ盗人たけだけしいというものでありましてあの
証拠物件
中、
日本共産党中野地区委員会
というところの
赤旗
、あの
赤旗
の三メートル近いさ
おの先
に三十センチないし四十センチの金具がつけられてお
つた
ことも事実であります。また暴行に用いられたところのあらゆる
物件
におきましても、
日本共産党
何々
地区委員会
というものがはつきりいたしております。もちろん
証人
はいずれも
治安当局
の
関係者
であり、ことに事案がただいま取調べ中でありますから、疑
つて
調べているという以外に
証言
はできなか
つた
と思いますが、本年の一月二十一日札幌の
白鳥事件
以後ずつと全国的に起りました
事件
は、すなわち
日本共産党
の
秘密出版物
である「
球根栽培法
」さらに「
栄養分析表
」というものによ
つて
、
日本共産党
の
地区委員会
がこれを指導し、
地方細胞
がこれによ
つて中核自衛隊
を行動させていることは、明瞭にな
つて
おるのであります。これを
捜査過程
において、
治安当局
の
証人
といたしまして、
断定
的なことは下されないのはもちろんであります。しかしながらわれわれが愼重に調べました結果、最も
公平厳正
の
態度
から、当
委員会
としての品位の保持上、あるいは
権威
上、こういう
中間報告
を作成いたしたのであります。かような
意味
で、決して
共産党
の
反対
するがごとき、
人民広場
を
奪還
することを数十万の者が決議をいたしておると申しておりますが、ただ
メーデー
当日に外苑において、こんとんとしてマイクを奪取して
しまつた
、
一般大衆
に徹しないところにおいて、二、三の者がただ放言したにすぎないのであります。それがゆえに、あの
デモ隊
が、約二十万と称せられておりますが、東、西、南、北、中央の五班にわかれて分散行動いたしまして、これが完全に終
つて
おるということを見ましても、決して
大衆
は
人民広場
を
奪還
しようというような
メーデー
でなか
つた
ということは事実であります。ことに日比谷の解散後において、
全学連
並びに
自由労組
、
北鮮系尖
鋭
分子
の扇動によ
つて
これをや
つた
ということは事実でありまして、
中間報告
の
通り
であります。かような
意味
におきまして、
山口
君がいろいろ
根拠
なきことをも
つて
ことさらに
反対
いたしておりまするが、数回の
調査
によ
つて
明瞭でありまして、この
委員会
の
中間報告
に私は
賛成
いたすものであります。
内藤隆
9
○
内藤委員長
佐竹新市
君。
佐竹新市
10
○
佐竹
(新)
委員
私はこの
中間報告
を一読いたしまして、この
中間報告
では、主として
治安警備
の問題に対する
結論
を、
中間報告
として報告されておるのでありますが、本
委員会
は
行政
の
監察
と同時に、
行政処置
の悪い点に対してはこれを勧告するということも必要ではないかと思うのであります。かかる
立場
に立ちまして、今回の
治安
問題に対しまして、
京都
、
広島
、
皇居
前の
騒擾事件
、これらを一貫して見てみますると、
委員会
が
結論
いたしたように、確かに
一つ
の
目的
をも
つて
国の秩序を破壊するという指令に基いていることは、これは私は
断定
してさしつかえないと思うのであります。しかしこの
根拠
はいずれにあるのか、こういうような
事件
を起すところの根本問題がどこにあるのだ、これは本
行政監察委員会
で取
上げ
まして、これを
調査
の
対象
にしますのには、なかなか問題が大きいので、私はこの点については別な面に譲るといたしましても、まず
行政監察委員会
でこの
中間報告
を出しますときに考えていただかなければならないことは、今度の
広島
におきましても、あるいは
京都
におきましても、あるいは
皇居
前等のあの
騒擾事件
におきましても、この
騒擾事件
の
中心
とな
つて
おるところの
分子
は、御
承知
のごとく組織されたところの
労働者
と
違つて
、
学生
あるいは
北鮮系
の
朝鮮
の人、あるいは
自由労働者——
今日
騒擾
の名目において検挙されておるのもほとんどそういう人であります。こういう点から考えてみますると、
学生
に対するところの
対策
、あるいは
北鮮系
の鮮今の
諸君
に対する
対策
、あるいは
自由労働者
に対する
対策
、こういうものが
行政面
でどういうように扱われておるかということも、われわれはこれを
監察
して、悪い点があ
つた
ならば、こういう点がいけないということを
報告書
の中に勧告する必要があるのではないか、かように考えるのであります。 まず
学生
の問題にいたしましても、おそらくこの
委員会
では、さらに学校問題と
警察
問題とを取
上げ
て、
委員会
の
調査対象
にされるであろうと思いまするけれどもが、今日非常に
学生
と
警察官
は、第三者的な
立場
から見ると、必要以上に
対立
をしておるのではないか、摩擦をしておるのではないか、こういうような感が深いのであります。しかしこの
学生
を
警察
の
立場
から見るならば、全部がある
特定
の
思想
を持
つた
分子
である、こういうように見ておるかいないかは知りませんけれどもが、事実学内において
対立
するところの
素因
をつく
つて
おる。名古屋におきます
状況
を調べてみましても、純な
学生
が自然と、
特定
の
思想
を持
つて
いなくても、そういう
取締り
に対して
対立
するところの
感情
を必要以上に沸き立たせるような
素因
をつく
つて
いる。こういう点をまずわれわれは考えてみなければならないと思うのであります。私は戰争前に
中国
に約十年ばかり生活をしておりましたが、
中国
におきましては、
日本
が占領いたしましたときに、いつでも
大衆運動
の
先頭
に立つのは
——中国
では
抗日運動
といわれておりましたが、この
抗日運動
の先端に立つのは、いわゆる
学生
でございます。街頭で、あの
日本
の
憲兵隊
や特高の非常な
取締り
の中におきましても、絶えず
抗日運動
を根強く続けて来たのは
学生
でございました。また
日本
が敗戰いたしまして、
国民政府
と
アメリカ
との
関係
によりまして、
米軍
が上陸したときに、
反米運動
を盛んにやりましたのも、やはり
中国
の
学生
で、あります。今日
中国
におきまして、
共産革命
が成功しているということも、一面においては都市におけるところの
学生
が大きな
運動
を巻き起し、このために遂に
国民政府
も信を失うというような
大衆的輿論
を巻き起したところの
素因
をつく
つて
いることは、これは何人も認めているところでございます。
わが国
の
学生
も今日いろいろな社会諸
条件
によりまして、そういうような
一つ
の
反抗運動
、
思想
的に根強くはないけれども、若い純な
立場
から
正義感
に燃えての
反抗運動
というものは、自由主義的な
学生
の中にも相当ある。そこに持
つて
行つて
、ある
特定
の
一つ
の
思想
ものとに指導するならば、必ずこれが
一つ
の
反抗運動
とな
つて
巻き起
つて
来るというような
情勢
が、今日の
わが国
の
学生運動
であると私は考えるのであります。全部がそうではない。しかしその環境に即してやられるのでおる。今日
警察
と
学生
を教える
教授
との間におけるところの
思想
的なと申しますか、あるいは
感情
的なと申しますか、そうした
対立
が現に激化している。これはわれわれは
文部当局
に対してあるいは
取締り当局
に対して、十分に勧告する必要があると思うのであります。どこにその
原因
があるのか。
日本
の
学生
を教える
立場
にあるところの
教授
並びに相当の教育を受けている
学生
、これがただ
特定
の人のみによ
つて
こういうような
警察官
と
学生
との
対立
が激化して来るというようなことは、とうてい想像されないのであります。これはやはりま少し掘り下げて、当
委員会
におきましても、十分に
証人
を呼び
意見
を聞いた上で、
結論
を出して、悪いところは
文部当局
に勧告する必要がありはしないか。あるいは
取締り官庁
に対しても、ただ
取締り
を正当化するような
考え方
でなく、むしろ悪い点は十分にこれを勧告するというようなことをやることも、本
行政監察委員会
の
立場
であろうと私は考えるのであります。 さらに
朝鮮人
の問題に対しましても、今日問題の
中心
にな
つて
いるのは、ほとんど
北鮮系
の
人々
だといわれておりますが、これらの人も、やはり現在
自分たち
が帰
つて
行くところの
北鮮
が、あるいは
自分たち
が生れた国土の
北鮮
が、
金日成
の
共産党
の
政権下
にある、こういうようなところから、
思想
的というよりもむしろ
感情
的なような
関係
にな
つて
、
一つ
の
優越感的感情
をも
つて
日本
人に対しているというこの
考え方
、これに対しまして
わが国
は、
独立国家
として今日
韓国
との間に条約が結ばれようとしております。それに先般
新聞
でも御
承知
のごとく、
日本
にお
つて
もら
つて
はぐあいの悪い人を、一部
釜山
まで送還いたしましたところが、国籍が不十分であるということで、
韓国政府
で受付けずして、またぞろ
せつかく釜山
まで送
つて
行
つた
ものを、
日本
へ引揚げさせて帰
つて
おる。これらのごときほ一体どのような
関係
でそういうふうにな
つて
おるのであるかということも、
行政監察委員会
において
外務省当局
を呼んで十分に調べて、そういう点は将来どういう
考え方
を持
つて
おるのであるかというようなことも
——
今後の
朝鮮
というもの一は、今までのような
日本
と合併していたときの
朝鮮
とは違うのであります。
朝鮮人
を見てヨボといい、支那人を見てチヤンコロという、かようないわゆる封建的な昔の
軍国主義
、
官僚主義
のような
考え方
をも
つて
いたしますと、とんでもないことになるのであります。
韓国
といえども、あるいは北
朝鮮
といえども、一国であ
つて
、
わが国
とは最も密接な
隣国関係
にあるのでありますから、むしろ人格的にはわれわれはそれを尊重しなければならない、
国際人
として尊重する
考え方
を持
つて
行く、こういうような
角度
から、あくまでも
韓国
に対して、
日本
におるところの一部の
朝鮮
の人が、そういう行動をとる場合に、これを外交的にはどのように
政府
ほ処置して行こうとするのであるかというようなことも、十分
調査
する必要があるのではないか。また題に対しましては、御
承知
のごとく
騒擾事件
の
先頭
に立
つて
おる者ほ、ほとんど
失業対策
の職業安定の
関係
に属する
失業者
が悪いところに対しては、
外務省
に勧告する必要が本
委員会
にあるのではないか、かように考えるのであります。 さらに
自由労働者
の問多いのでありますが、これらに対して厚生省なり
労働省なり
はどういう施策を講じておるのであるか。
失業者
は別に
特定
の
思想
を持
つて
おるわけではありません。先般も
広島厚生会
の会長の
証言
によりますると、一箇月に四千円か五千円かの賃金しかもらえない。これらの人は、ただ強い
言葉
でやられた場合には、これに附和雷同するのは当然であります。そういうような
人々
に対しまして、ま少し
失業対策
に対して
完璧
を期する、またこれの
福利厚生施設
に対して
完璧
を期するというようなことも、
政府
に対して勧告して、
予算的処置
を講じさすというような
方法
をとる必要があるのではないか。また
職業安定所
は、ただ
失業者
を職につければそれでいいという機械的な
官庁
でなくして、今日のような
情勢
になれば、
職業安定所
の
仕事
というものは最も重大な
仕事
である。これらに対して
行政
上いろいろな手落ちがあるのではないか。ただ一片の
月給取り
で、机の前にすわ
つて
、職業紹介すればそれでいいというような、こんないわゆる安易な
考え方
を持
つて
おればたいへんなことになる。そこで職業安定に対してどういうような
角度
から
失業対策
というものを扱
つて
おるのであるかというようなことも
調査
いたして、悪い点があ
つた
ならば、
労働省なり
あるいは厚生省なり、それぞれの
所管省
に対して、本
委員会
は勧告いたして、これを是正させる必要があるのでないか。 こういうようなことが
治安
、
警備
を通しての一貫した
報告書
とな
つて
、そうしてこういう
騒擾事件
が起らないよう、これは十分と言えるかどうか知りませんが、とにも
かく
にもこういう
予備工作
をやることが必要であります。本
委員会
が單に、
騒擾
した、それが
共産党
である、こいつはけしからぬ、こういう形になるということは、この
委員会
というものがある
特定
な
思想
を抑圧するためにという、こういうような
考え方
になりますると、
民主主義
の
国家
としての逆を行く結果になるような感を持たせるのではないか。ゆえにどうか
委員長
におかれましては、本
委員会
は超党派的な
委員会
でございますから、この
最終
の
報告書
をつくるにあたりまして、そういう点に対しまして
十分留意
をされまして、
最終
の
報告書
をつくられるように、
希望条件
を付しまして、
中間報告
に
賛成
するものであります。
内藤隆
11
○
内藤委員長
これにて
討論
は終局いたしました。これより採決いたします。本
中間報告書原案
を、
委員会
の
報告書
として決定することに御
賛成
の
諸君
の御
起立
を願います。 〔
賛成者起立
〕
内藤隆
12
○
内藤委員長
起立
多数。よ
つて
本
中間報告書原案
は
委員会
の
報告書
と決定いたしました。なお
字句
の
整理等
につきましては
委員長
に御一任を願います。なお本
中間報告書
を
関係当局
に送付したいと存じますが、御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
内藤隆
13
○
内藤委員長
御
異議
がなければさよう決定いたします。引続き
理事会
を開きますので、
理事諸君
はお残り願います。
次会
は公報をも
つて
お知らせいたします。本日はこれにて散会いたします。 午後二時一分散会