○田渕
委員 広い
意味も狭い
意味もありはせぬ。広義も狭義も聞きたくない。それよりも少くともこの公安
委員会から付された條件をことごとく破
つたというのはあなたの
責任です。赤坂見附あたりからずつとかけ足で来て、自由党本部前で石をほう
つたり何かして、
日比谷で
解散をしておる。これは京都の二月二十三日、三月二十日
事件とちつともかわらない。
同一のことをや
つておる。これを京都でや
つていなければぼくは
島上君にここまで言わぬ。京都の加賀田書記長が
東京へ来たとき
諸君に会
つていると思うのです。この
委員会でも
証人として
証言を求めておる。それでおそらく加賀田君と会われたとき、
政治部長、京都ではこういうことをや
つておる、だから今度の
メーデーにはよほど気をつけぬと、四月二十八日に講和が発効するその直後の間隙に乗じて、
共産党は
一つのモデル・ケースとして同じようなことをやるだろう、そしてまず警官に打撃を加えるだろう、これくらいの話はしたに違いないと思う。京都に
はつきり手本があるのに、それを知らぬ存ぜぬ、全然想像せぬと言うところに、
島上君のふてぶてしさがあると思う。私は炭鉱をや
つて労働者を使
つておるけれ
ども、そういうことぐらいは使
つてお
つてもわかる。いわんや勤労階級の代表者であるあなたが、そのくらいの大衆
労働者の心理を把握できない、あるいは客観情勢を把握できないようなことで、どうして
政治部長が勤まるか、私はそれを聞きたい。この
責任には挾義も広義もありません。隊列を乱し、これだけの凶器を持
つていても、何十万という者の中に入
つているのだから、それは一々目が届かぬというのならばそれまでです。少くとも私は公安
委員会はあなたを信じて許したのだと思う。それは吉武労働大臣も言
つておるのです。これはわれわれ率直に言えば、吉武が甘か
つたからだとも言えるが、
総評の
島上君と話合いができて完全にうまく行きましたなどと、堂々と総務会で報告しておる。君の徳が完全無欠であれば、議長団のところに迫ることもなか
つたろうと思う。完全無欠でないということは、お互いに人間だからやむを得ぬとしても、君の徳がほんとうに高く、ほんとうに公平に
行つておるならば、議長団の席でマイクをとられてあばれられるようなことはなか
つたであろう。宣言がわからなか
つた、それで中部や南部の後尾に入れた、こう言
つて逃げておるけれ
ども、そもそもそんなことは百も
承知でやられたとしか思えぬ。私としてはひねくれて言うのではない。私はほんとうにすなおにそう思う。一例を言うならば、赤坂見附あたりで、こういうものを持
つておる者がある、どこか襲撃するかもしれぬから注意してくださいという報告があなたの方になければならぬ。これもない。あ
つたかもしれぬがこれを抹殺してしま
つたのか、君は
統率しておると言うが、
統率しておりはせぬ。結果においてはこういう不祥事を起しておる。これだけ申し上げても
責任がない、広い
意味の道義感とか遺憾の意を表するというようなことで済むわけはない。君らの不始末のために、
日本政府を代表するところの外務大臣が米国大使館に陳謝に行
つたということだけでもはずかしい話じやないか。
〔発言する者あり〕