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島上証人 それはこういうことです。ちようど
参加団体代表のあいさつ、十人あるその十人目の人があいさつをしようとしたときに、石川島の
諸君が、錦糸堀で日の丸
メーデーをや
つてお
つてけしからぬ、そこからこの
会場へ特に皆さんに訴えに来た、その石川島造艦所の
諸君がや
つている
メーデーは分裂
メーデーで、
労働者階級の裏切り者であるということをお訴えしたいということを申し込んで来た
諸君がありました。そこで私は、
確認事項がありますので、そのようなことは困る、そのことについては、すでに
実行委員会において、どこでや
つても
中央メーデーの第二
会場ではないということを
確認しておるので、あらためてここでそのようなことをしてもらいたくないと言
つて断
つた。ところが
相当数の
——これは数ははつきりはわかりませんが、とにかくこちらの
警備員を実力でも
つて突破できる程度の数の
諸君が集ま
つて来まして、石川島造船労組の旗を先頭にした
諸君が強行突破をして、演壇を占領した。こういうことなのであります。それで事態が一時混乱に陷
つたので、私は
プログラムの追加
変更を行わないという
確認事項を
最後まで守
つていましたが、当日の議長団が臨機のとりはからいとして、それでは一入だけ訴えさせようではないか、こういうことにな
つて、私も了承しました。そうしましたら、石川島労組の旗を中心にして、三人マイクの前にがんば
つて、三入やらせろ、こういうことを言いました。そのときはすでに演壇占拠のつかみ合い等のために、マイクが故障しておりました。一人は確かに錦糸公園でや
つた石川島の
メーデーはけしからぬというような
意味のことを訴えておりました。その他の二人はどういうことを言
つたか、私はよく記憶しておりませんが、そのうちの一人が、
皇居前
広場を
メーデーの
会場にしてやろうということを訴えようとしたことは、
承知しております。しかしそれを議事として取上げて、議長が採決をするというような扱いは、絶対にしておりません。