○上林山
委員 委員長から建設
当局に対して
要望があ
つたので、詳しく私は申し上げませんが、私も
委員長の意見に全然同感であります。なおわれわれは宿命的な
災害地の者でありますので、
内藤委員の出身県であるところの
冨山県その他面
日本等の
災害に対しても、急速に適切なる
具体策を講じなければならないという意味において本
委員会が
政府とともに活動しなければならないということも、これまた心から
考えておる者の一人であります。そこで私は
河川局としては、事務的には誠意をも
つて善処しておるとかねてから思
つておりますので、
河川局長に対して
災害全般についてわれわれが
要望するということは、ある意味において無理だと
考えます。けれども私の今言わんとするのは、
河川局長に対してではなくして、
建設省全体に対して特に大臣、次官等に対して申し上げるのだという意味で、局長はよく聞いて、そうしてこれを伝えてもらうと同時に、
委員長においても、本日でもよろしいし、明日でもいいから、大臣、次官その他大蔵省の首脳部を呼んで、これに対して当
委員会の
要望をすべきものである、こういうふうに
考えるのであります。それで明日の
閣議は、私は多くを期待いたしておりません。また期待すべきものでもないと
考えます。だから緊急なる一部の処置は
閣議においてとられるかもしれませんが、
委員長発言の
通り、
相当の
被害の具体的
資料が集ま
つてからでなければこれができないのでありますから、私はその意味において全国から集ま
つて来るもつと具体的な正確な
資料をも
つて、根本的な
対策を講ずる必要がある。これが最も重要な問題だと
考えます。だから
つなぎ資金の問題にいたしましても、局長の
答弁にもあります
通り、正確な
調査が済んでからでなければ、今までの慣例からい
つて、出しにくいという話がありましたが、今までの行き方はそういう
通りであ
つたので、われわれも遺憾に
考えております。しかし明日できなければ、少くとも明後日ぐらいには、もつと正確なものをも
つて緊急なる
つなぎ資金の処置を講ずる必要がある。
それから私は
事務当局全体に御忠告申し上げたい点は、今までのしきたりはお説の
通りであつたが、それでは間に合わない。しかも
つなぎ融資を出すのでさえも十日も二週間もかか
つておる。まして本
予算を出すについては、早くて二箇月、おそい場合は三箇月もかか
つておる。こういう
状態では植えられておるたんぼの稻は枯れてしまう。緊急の間に合わないということにな
つて来るのでありますから、私はそういう点を改めると同時に、緊急処置として、
つなぎ資金の場合も、俗語で言えば、いわゆる
つなぎ資金ではなくして、手づかみ
資金とでも言うように、大体
被害が三十億と推定されるならば、そのうちの三分の一なり、二分の一なりというようなものは、これは科学的に
考えても、常識的に
考えても、
つなぎ資金として緊急処置を講じていい問題だと
考える。それが正確な数字が集まらなければという前提では、私は間に合わぬと思う。何も
災害が一億あるものを十億あると言
つて、うそをつくような国民は今日いないとわれわれは信ずる。これは一億が一億である場合もあるかもしれない。その
程度の
調査の粗漏はあるかもしれぬが、五倍も十倍も
災害を厖大に申告するところはないのでありますし、これはまたあとですぐ暴露される問題でありますから、私は
つなぎ資金の問題については、そうしたような緊急処置を打つ腹を
事務当局みずからが持ち、自分の大臣を通じて
閣議に強力なる発言をさせる、これが私は必要だと
考える。私は野田
建設大臣を信じてはおりますが、まだまだ
予算の問題に対しての発言等はわれわれが期待したほどじやないと
考える。だからこの点を上林山
委員が言
つておつたということを、ひとつ大臣にも率直にお伝え願います。これを私はまず
要望する。
それからこの問題も私はルース台風が起つたときに発言をいたしまして、
建設大臣と一問一答をや
つて自分の
要望を強く主張したのであります。本問題に関連して同じようなことを
西村委員から述べられましたが、私は
西村委員の言われる
通り、
当該年度のものはできるだけ大部分を
当該年度で処置して行く方向に進んで行かなければならぬと思う。そこで予備費が八十億円では少いから、今までの多年の経験からして、多いときも少いときもありますけれども、平均をと
つてみますと、
予備金は二百億円くらいは必要である。最小限度そのくらいを用意するだけの
予算処置を講じておかなければ、
当該年度の
災害の処置をある
程度完遂できない。こう主張したのに対しまして、あなたのところの大臣は、そういうことは無意味である、
災害が起つたときに緊急な
予算を組むから、補正
予算を組むから、そういう必要はないと
答弁した。私どもは、そこに政治を実際に生かして行くか、あるいは単に事務的に政治を長い間かか
つてもいつかこれを処置してしまえばいいというような
考え方と違う点があると
考える。だからこういう意味合いにおいて
予備金が少いからこういう結果になるのであるから、二十八
年度の
予算編成に対しては、私は大臣にも直接申し上げるけれども、局長として、
事務当局として
考えてもらわなければならぬことは、八十億円では足らないということ、少くとも二百億円、あるいはそれができなければ、百五十億円くらいの
予備金は
災害対策として盛
つておく必要がある。これだけは私は
事務当局としても大臣に強く進言をしてもらいたい、こういう
考えを持
つております。だから私は
委員長に結論的に申し上げたいことは、
委員長の発言に賛成であるから、それをもう少し幅を広げて、もう少し強力にやる意味において、
責任者である
建設大臣あるいは建設次官ないしは大蔵大臣あるいは大蔵次官にも当
委員会に来てもら
つて今回の
富山県及び
西日本に起つた全
災害に対する緊急処置をまず講じ、さらに第二段として、根本的な問題を解決する処置を強く習慣づけて行くということが、私は全
災害を処置する基本だと
考えますので、この点を
委員長に
要望申し上げて、適当な処置をお願いしておきたいと思います。