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1952-05-29 第13回国会 衆議院 建設委員会 第37号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十七年五月二十九日(木曜日)     午前十一時七分開議  出席委員    委員長 松本 一郎君    理事 内海 安吉君 理事 鈴木 仙八君    理事 村瀬 宣親君 理事 前田榮之助君       逢澤  寛君    淺利 三朗君       宇田  恒君    小平 久雄君       瀬戸山三男君    高田 弥市君       内藤  隆君    三池  信君       増田 連也君    池田 峯雄君  出席政府委員         建設事務官         (管理局長)  澁江 操一君  委員外出席者         議     員 遠藤 三郎君         專  門  員 西畑 正倫君         專  門  員 田中 義一君     ————————————— 本日の会議に付した事件  参考人招致に関する件  伊東国際観光温泉文化都市建設法の一部を改正  する法律案遠藤三郎君外九名提出衆法第五  七号)     —————————————
  2. 松本一郎

    松本委員長 これより建設委員会を開会い施します。  本日の議題に基きまして、伊東国際観光温泉文化都市建設法の一部を改正する法律案遠藤三郎君外九名提出衆法第五七号を議題といたし、これより質疑に入ります。質疑通告順によります。前田榮之助君。
  3. 前田榮之助

    前田(榮)委員 質疑に入ります前に委員長にお願い申し上げますが、この種の特別都市法については、従来本委員会においてもいろいろ論議があつたわけでございますけれども、地元の要求にこたえ、多少の無理があると思われる点をも考えながら賛成をして法律案の通過に努めたわけであります。従つて法案の成立することをわれわれとしても希望申し上げるわけでありますが、温泉資源鉱物資源との関係につきましては、ただ伊東市の問題のみならずこれに類似した内容を持つている所が全国にも相当あるのであります。ただ特別都市法設定箇所といたしましては、現実にそう大して問題になつている所はありませんが、国民の要望、議員の賛成等によつて都市法設定方の運動があつた場合においては、おそらくこれをさしとめることのできない事情である今日といたしまして、それらの点をも考えますと、現在伊東市にどれだけの鉱物資源があり、これが外客誘致による外貨の獲得と、それから伊東市の発展と、それに対比いたしまして鉱物資源採掘がいかなる状態であるかということの專門家意見をも参考として、十分調査する必要があると思うのであります。それで專門家意見あるいは地元意見、また鉱物採掘しようとする人々の中のきわめて代表的な人の意見、こういうような方々を参考人として呼んで、われわれの審議のために便宜を与えられるよう、委員長はひとつその手続をとるようにまずお願いを申し上げておく次第であります。  まず提案者に御質問を申し上げる点は、現在の伊東市において、外客誘致によつて外貨年額幾らくらい獲得されているか、これらの資料があつたらひとつお示しを願いたいと思います。
  4. 遠藤三郎

    遠藤三郎君 伊東市の外客の問題でありますが、この参考資料にもちよつと書いておきましたように、最近は非常にふえて参りまして、内地人は大体一年間に百六十万くらい来ております。外人は大体十万くらいになつておりまして、昨年一昨年に比べて漸次倍加するような傾向になつて来ております。この十万の外人がどの程度外貨を落して参りますか、その詳しい計算はしてございませんが、なお後ほどにでも資料で差上げたいと思います。
  5. 前田榮之助

    前田(榮)委員 伊東市における鉱物採掘の問題でありますが、三面、ある方面の人々の話では、相当厖大な鉱物資源がある。しかも含有量の点においても、きわめて優良なものがあるというような話をされる人もあるわけでございます。これらは今委員長にお願いいたしました專門家意見に聞かなければならぬのでありますが、現在いろいろな工作をもつて伊東市でやられている点は、大体八割のように聞いているのであります。あとの二割の点で、採掘権出願をいたしているものがおりますか。おればどのくらいか、おわかりになつておりますでしようか。
  6. 遠藤三郎

    遠藤三郎君 ただいま伊東市の地域内における鉱物含有量についてお話がありましたが、温泉が湧出しておりますその周辺のごく狭い地域は、土地調整委員会において鉱物採掘を禁止するという措置を講ぜられた地域であります。その地域は従来から金があると言われておつた地域でありますが、これは学者の分析によらなければならぬと思いますけれども、私どもの聞いておるところでは、大したことはないというようなことを聞いております。しかし地下資源のことでありますからどの程度あるのかわからないわけでありますけれども、そういう地域は現在も禁止区域なつております。この法案で特に問題になります点は、そのさらに先の方の水が頻出しておる地域、しかも温泉の源であるかもしれないという地域鉱区設定の対象になりますと、そこを掘られますと温泉が全部とまつてしまうおそれがある、そういう地域が問題でありまして、そういう地域に対する鉱区設定出願は大体数件だと思つております。
  7. 前田榮之助

    前田(榮)委員 今提案者の御説明によりますと、鉱区採掘をいたしますために温泉に影響があると思われる地域の中で、あるいはこの地方は温泉の源のようなところになるかもわからぬということも心配されるというお話でありましたが、今までそういうことについて、伊東市ははたしてそうであるかどうかというようなことについて、ボーリング等行つて、專門的な言葉ではどう言うのか知りませんが、この温泉のいわゆる水の筋というようなものについて、伊東市が現実に実験をされたことがあるかどうかということを御存じでありましたら、お知らせ願いたいと思います。
  8. 遠藤三郎

    遠藤三郎君 その点につきましては、はなはだ遺憾でありますけれども、ボーリングをして試験をしたことはないのであります。従いまして今度の土地調整委員会における問題におきましても、やはりはつきりしないという点が一番の問題であつたわけであります。しかし古老の言うところによりましても、昔からごく小規模に掘つてみたというような、そういう経験からいいましても、その地域はやはり温泉の源であるということを伊東市民はかたく信じておるわけであります。しかしこれは、残念なるかな、学問的な裏づけができないわけであります。数百尺掘つてみた経験があるわけではありませんし、どうもはつきりした結論を出すわけに行きません。ただ伊東市民として非常に恐れておりますことは、伊東のすぐ隣に土肥温泉というのがありますけれども、この土肥温泉の例がまざまざと伊東市民の頭に焼きつけられております。土肥温泉におきましては、この温泉湧出地域から一里も隔たつた所に金山の採掘が許可されたわけであります。その当時土肥温泉の町民は大反対をいたしましたけれども、当時の科学ではその程度の距離の所に鉱山を掘つて温泉には支障がないということをはつきり言明があつて、そうして鉱山採掘を許したのであります。しかしその結果は、数年ならずして温泉がもうかれてしまいまして、今日におきましては土肥温泉はまつたく壊滅しております。しかもその鉱山の何百尺の地下におきましては、大きな鉄管の中に温泉が一ぱいどろ水にまじつてわいて参りますから、これを利用することができないで、今海に流しているような状況であります。そういう実例をまざまざと見ておるものですから、伊東市民としては、これはたいへんなことだというので、実は戰戰きようきようとしておるというのが実情でございます。
  9. 松本一郎

  10. 池田峯雄

    池田(峯)委員 速記をとめてください。
  11. 松本一郎

    松本委員長 それではちよつと速記をやめて……。     〔速記中止
  12. 松本一郎

    松本委員長 速記を始めてください。  この際お諮りいたします。本案に関しましては、その審議の愼重を期しますために、参考人を招致いたして意見を聽取いたすことにいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  13. 松本一郎

    松本委員長 御異議ございませんようでしたら、さよういたします。  参考人につきましては、その人選につき委員長に御一任願いたいと思いますが、いかがでございましようか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  14. 松本一郎

    松本委員長 御異議ないと認めさよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたし、次会は公報をもつて御案内いたします。     午前十一時四十三分散会