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滿尾君亮君 この
決議案の要点といたしますところは、
国有鉄道は、本年度の
予算で二十億の経費で十一線の
建設を
決定いたしました。ところがそのとき
建設審議会は、さらに十六線の
建設と、
営業を休止しておりますもの三線の
営業の復活を決議して、これを
運輸大臣に対して建議しておるわけですが、この方は
予算が全然ない。ところがこの
建設線は、やはり戦争中に工事を中止しましたものがほとんど大部分でございます。十六線のうち十二線まではそういう
関係にな
つております。そこでこれに対しまして、
補正予算で若干の
予算の裏づけをしなければ何もならぬという状況にな
つておりますから、ぜひ引続きこれらについて
予算補正の手段をと
つてもらいたいということ、それからもう
一つの
考え方の中には、従来
国有鉄道の
建設線は
公債の
支弁でずつとや
つて参つたのでありますが、終戦後のいろいろな
考え方か非常な
緊縮方針で、一切
公債を出さない。
国有鉄道法の中には、
鉄道債券の発行を認めるということがちやんと書いてあるのでありますけれども、全然これを実行しておりませんから、この次の
建設費は、たといその全部でなくても、一部分でも
鉄道債券を発行して、
鉄道債券は
公債のようなものですから、
公債支弁というような
考え方をとるべきではないか。こういう
建設的な事業であ
つて、資本の蓄積にもなります。また
建設しました恩恵は長く将来の子孫が受けるのでございますから、
公債と同じような
鉄道債券を出してやるということも意味があることである、こういうことを私は主張をいたしたいのであります。
それから
電化の方については、
東海道線は今名古屋まで大体行くことにな
つておりますが、これは各方面とも非常に
要望がございますから、他の
幹線等についても、たとえば常磐とか、東北のようなところについても、
漸次手をつけるように準備してほしいということを言いたいのであります。
それからもう
一つ、最近のアメリカの
機関車の発達の情勢で、
ディーゼル・エレクトリックという
機関車ができまして、これを使いますと、
機関車をとりかえただけで、
幹線の
旅客交通にほとんど
電化と同じ効果があります。
電化は究極においてやらなければならぬ。石炭を倹約するために
水力電気でやるのがほんとうでございますが、それができるまで十台、二十台の
機関車を用意して、
電化ができるまで
幹線の
旅客輸送をそれでやりたいということを一言触れたいと思います。
それから
ディーゼル・
カー、つまり昔のガソリン・
カーでございますが、これを拡充してほしいという
要望がございますから、こういう点についても考慮を望む、こういう程度の
弁明をいたしたいということでございます。