○
山崎(岩)
委員 大間鉄道敷設促進並びに
大間港
国営修築等の
請願、第四一二号、
請願者青森県
下北郡風間浦村長永井武三郎外十三名、本
請願の
要旨は、現在本州、
北海道の連絡は
青森函館を結ぶ青函連絡航路一線のみで、現下の両港運送能力より推定するに貨客の運送上万全を期しがたい実状である。ここにおいて本州、
北海道の最短距離に位する
大間、函館間に新航路を新設すれば、まさに数時間を短縮することができ、また燃料等の節約も多大である。ついては
大間、函館間に新航路を開設するとともに、
大間港を国営で修築し、かつまた
大間鉄道をすみやかに完成されたいというのであります。
次に
大畑鉄道敷設促進の
請願、第四一三号、
請願者青森県
下北郡
大間町長中嶋徹夫外十三名、本
請願の
要旨は、大畑
鉄道の
工事は、大畑、
大間間二十九キロのうち柔畑まで十六キロの至難の基礎
工事が完成し、十三キロの比較的平易な
工事を残して中止となり現在に至
つているが、
わが国産業経済の振興旅客の増加は
北海道との最短距離による連絡に最も大きい期待がかけられ、かつ
下北郡ことに北通町村の莫大な海産物、林産物、鉱石の
輸送、
文化の興隆は、かか
つてこの
鉄道開通のいかんにある。ついては該
鉄道をすみやかに
敷設されたいというのであります。この
鉄道は、第四一二号におきまして大
間鉄道敷設促進と
なつておりまするが、この
大間鉄道と申しまするのは、実は御
承知の第四一三号の
請願にございまする
大畑鉄道敷設促進のことなのでございます。これは
大間町から大畑まで参りまするので、そのためにここに
大間鉄道というような名前を使
つたのでございまするが、
鉄道敷設法の中には大畑
鉄道と
なつておるのでございます。これは同じ
趣旨のことなのでありまするが、この
請願の
趣旨は、
大間港という港が函館の
対岸にございまして、この港は運輸港といたしまして、ただいままで二箇年ばかり
運輸省で金をつつ込んで、
相当の浚渫をやり、あるいは岸壁等をつくり上げておるのでございます。これに約百メートルぐらいの防波堤を築造いたしますると、約五百トンぐらいの旅客船なら接岸することができるような仕組みに相
なつておるのでございます。この防波堤ができ上りますれば、函館との
交通に非常な便益を與えることに相なるのでございまして、五百トン級の船ならば、一時間半ぐらいの航程で函館から
大間に達することができるのでございます。従いましてただいまその目的のもとに
運輸省の港湾局におきましては、莫大な金をかけまして港湾の修築をや
つているようなわけであります。この港湾の修築ができ上りますれば、これは
北海道との運輸
交通上重大な影響をも
つて来るという
観点に立
つて、ただいまのこの大畑
鉄道の
敷設促進ということが取上げられる問題かと考えるのでございます。大畑まではおかげさまで
鉄道が通
つておりまして大畑から桑畑までの間約十六キロというものは、土工
工事等におきましてももうりつぱにでき上
つております。トンネルも開通しております。また鉄橋等もりつぱにかけられておるのでございまして、これにただ線路さえ敷けば、桑畑までの十六キロは
鉄道を運行することができる状態に
なつておるのでございます。従いましてこの港と
鉄道とは、唇歯輔車の関係に立つのでございまして、港ができ上れば
鉄道、
鉄道ができ上れば港という段階に
なつておるのでございまするが、私
ども地方民といたしましては、
青森県内に先ほど私が申し上げました、ただいまの
蟹田鉄道の
三厩への
延長もお願い申し上げておる関係がありまして、この大畑
鉄道に関しましては、まず先に港をつく
つてほしい、その港ができ上
つてからひとつただいまの大畑
鉄道をひつば
つていただきたい、こういう
請願の
趣旨なのでございます。ですから、
地方民といたしましては、この重要なる
路線二本を一度にお願い申し上げることは、他
地区に対するいろいろな関係もございますので、お願い申し上げておりません。まず港をつく
つて、それから
鉄道を通してもらいたい。こういう非常に穏健なお願いでございますから、その点十分お含みくださいまして、この
鉄道促進のためにいろいろごあつせんくださいますようにお願い申し上げる次第でございます。