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柏木庫治君 私は
衆議院から廻
つて来ました
修正案全部に
賛成をいたすものであります。これは四円と十二円を五円と十円にするということは、この
法案を見ると同時に私が声を大きくして言い出したことで、
衆議院が私の声を聞いてや
つたのじやないか、こう実際思うのであります。私は決して
衆議院のこの
修正にというのではなくて、参
議院の
郵政委員として私の独自の
立場から、そう
考えているのでありまして、結果が一致したということになるのであります。私はまあ
日本も
独立国に
なつた。
個人々々がやはり成るべく国費の
お世話にならないよう独立してや
つて行くべきだ。
従つてその大きな団体の
郵政省も、できるならば
独立採算制で行くべきじやないか。極く端的に
さつき油井委員がおつしやられたのでありますが、
郵便料の値が上るのだということだけ
考ええますと、甚だ好ましくない。又いずれにしても上ることは好ましくないわけでありますけれ
ども、同時に一枚々々
郵便を出す人が
大衆から納めた
税金で
お世話にならなければならない。でありますから、値を上げなかつたならば、一本
手紙を出す人は、
葉書を出す人は、三円弱のものを他人の
お世話にな
つているという形なんです。ここだけは本当に
国民全体に、この際
郵便は上るけれ
ども、若し上らなかつたら、
自分たちが
税金を出して
補つてお
つたのだということを知りましたならば、皆心から納得すると思うのであります。同じく
自分たちが出しておいて、而も
独立心を皆失わせてお
つたのだとも言い得られるのであります。それから実際問題といたしましては、
郵便を出すのは
大衆ではありません。この平均にいたしましたならば、極く細民は一カ年に三本か、五本出すのでありまして、
個人々々を言うたら
政治家が一番たくさん出すだろうと思う。私はよく皆
反対する人の声を聞きますと、
大衆の
利益のためにと申しますけれ
ども、実際は
大衆の出す
税金で特殊の者がむしろ助けられているという傾きになりますので、私は出す
人個人々々がみずからの責任と力において
独り歩みをするという
意味で、この
値上げに
賛成をいたすものであります。