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1951-11-16 第12回国会 参議院 法務委員会 第4号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十六年十一月十六日(金曜日)    午前十時四十九分開会   —————————————  出席者は左の通り。    委員長     小野 義夫君    理事            伊藤  修君            鬼丸 義齊君    委員            鈴木 安孝君            齋  武雄君            岡部  常君            中山 福藏君            須藤 五郎君   政府委員    法制意見長官  佐藤 達夫君    法制意見参事官 位野木益雄君   事務局側    常任委員会専門    員       長谷川 宏君   説明員    最高裁判所長官    代理者    (事務総局次    長)      石田 和外君    最高裁判所長官    代理者    (事務総局総務    局長)     内藤 頼博君    最高裁判所長官    代理者    (事務総局人事    局長)     鈴木 忠一君   —————————————   本日の会議に付した事件 ○小委員の選任の件 ○裁判所職員臨時措置法案内閣提  出)   —————————————
  2. 小野義夫

    委員長小野義夫君) 只今より委員会を開きます。  先ずお諮りいたしますことがございますが、昨日の委員会におきまして戰争犯罪人に対する法的処置に関する小委員を設けることが決定されましたが、その小委員の選定につきまして各委員の御希望を伺いましたところ、御希望者が多数ございましたので、理事各位協議の結果、その人数を本名に増加いたし、御希望各位全部を小委員にいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 小野義夫

    委員長小野義夫君) 御異議がないと認めます。委員長より小委員を指名いたします。    伊藤  修君  宮城タマヨ君    鬼丸 義齊君  長谷山行毅君    棚橋 小虎君  岡部  常君    中山 福藏君  一松 定吉君    羽仁 五郎君  須藤 五郎君  以上十名を小委員に指名いたします。   —————————————
  4. 小野義夫

    委員長小野義夫君) 次に昨日提案されました法案の審査に入ります。先ず裁判所職員臨時措置法案に関しての説明を求めます。
  5. 位野木益雄

    政府委員位野木益雄君) それでは裁判所職員臨時措置法案について簡單に御説明いたします。便宜この法文の順序に従いまして御説明いたします。  先ずこの法案対象といたしまする裁判所職員範囲でございますが、裁判官裁判官秘書官を除くその他の裁判所職員というものを対象といたしております。裁判官及び裁判官秘書官は、従前におきましても国家公務員法規定によりまして、すでに特別職となつておつたのであります。これは裁判所法その他の法令によりまして規律いたすことといたしまして、この法案としてはこれらのものを除いたその他の職員対象とすることと、いたしたのであります。  その次にこれらの裁判所職員職階制、試験、任免、給与、能率、分限、懲戒、保障、服務及び恩給に関する事項、これはいずれも職員人事に関する重要なる事項でありますが、こういう事項につきましては、「他の法律に特別の定のあるものを除くほか、当分の間、左に掲げる法律規定準用する。」ということにいたしたのであります。ここに「他の法律に特別の定のあるものを除くほか、」というのはどういうのかと申しますと、裁判所法、ここには裁判所書記官事務官というふうなものについていろいろ規定がございます。裁判官以外のその他の職員という規定があるわけであります。そういうふうな特別の定のある場合を除く裁判所法以外には、例えば執行吏規則、これも裁判所職員の中に入つておるということになつておりますが、執行吏規則というふうなものがあるのであります。そういうような特別の定のあるものは、そういうふうなものがやはり適用になる、それから「当分の間」と申しますのは、裁判所職員人事行政に関する現在の国家公務員法に類するような基本的な法律が制定されるまでの間ということを予定いたしておるわけであります。これは成るべく早急に制定されるように立案いたしたいというふうに考えております。それからこの場合において、これらの法律規定のうち、「人事院」とあるのは「最高裁判所」と読み替える、「人事院規則」とあるのは「最高裁判所規則」と読み替えるいうふうにいたしております。これは従前人事院がこれらの裁判所職員人事行政の責に任じていたわけでありますが、それに代つて最高裁判所が当るということにいたし、なお従前人事院規則で定めておつた事項最高裁判所規則で定めるというふうにいたしたものであります。準用される法律といたしましては、ここに五つ掲げたわけでありますが、その中で除外される規定内容簡單に御説明いたします。  大体これらの規定は、裁判所職員準用して差支えないものでありますが、法律上適当でないと認めたものを除外いたしたものであります。国家公務員法について申しますと、総則の規定人事院組織権限等に関する規定、それから人事院国会内閣又は関係庁の長に対する勧告権等に関する規定、それから一般職職員任命権者に関する規定を除外いたしました。それから一般職の織員の給与に関する法律の中で除外されたものは、人事院勧告権等権限に関する規定であります。それから国家公務員に関する寒冷地手当及び石炭手当の支給に関する法律のうち除外いたしたものは、やはり同様人事院勧告権に関する規定、これらはいずれも裁判所職員準用するには不適当と考えたものであります。  次に附則に移りますが、第一項をちよつと一応補充いたしておきますと、すでに提案理由でもちよつと触れておりましたと思いますが、国家公務員法の第一次改正附則第十一條におきまして、裁判所職員昭和二十六年の十二月三十一日までは一般職とするというふうになつておりまして、二十七年一月一日からは特別職とするということが予定されておるわけであります。なお先般の第十国会でございますかで成立いたしました裁判所法改正案におきましても、すでに公務員法規定改正いたしまして、裁判所職員昭和二十七生二月一日からは特別職とするというふうな内容改正が行わております。それに即応いたしまして、この第一項の施行期日を定めた次第であります。  それから第2項、第三項、第四項、これはいずれも経過的な規定でありまして、第1項は概括的な法律上の適用の時期的な関係規定いたしたものであります。第三項は、これは主として国家公務員法等に基く手続的な経過規定を定めたものでございます。第四項は、罰則について規定いたしております。第五項、これは裁判官祕書官給与特別職職員給与に関する法律の中に規定いたしておるのでありますが、その表現国家公務員法表現に応じて修正いたしたものであります。  以上を以て簡單なこの法案につきまして概括的御説明を終ります。
  6. 鬼丸義齊

    鬼丸義齊君 この法案だけに限りませんけれども、読み替えという文字ですね。これは近来盛んに使われるけれども、これがためたださえ非常な紛訂を来たしておる法律が、こういうような文字を使うことによつて、本法のほうでは明らかに例えば人事院と書いてあるのをこういうような経過法作つてそして読み替えるというようなことで以て、最終的にはこれに持つて行くことになるかも知れませんけれども法文の上から行くとやはり人事院或いは最高裁判所というふうな文字が現われておるのですから、非常な過ちをなす虞れがあるので、これは私はむしろいま法文整理期にあるにもかかわらず、依然としてこういうことをしておるのはよくないと思いますが、なぜこういうふうな限られておる法律があるならば、それを面倒であつて法文自体を書いて行つたらばいけなかつたのですか。読み替えるなんというのは邪道ですよ。
  7. 佐藤達夫

    政府委員佐藤達夫君) それは正に正道でないことは御指摘通りであります。ただその元に遡りますと、そもそも準用そのものが怠慢ではないかという結論になりまするので、私どものこの案に対しまする関係におきましては、提案理由の御説明にも申上げました通りに、又この表題にも掲げてございますように、臨時措置ということで取りあえず公務員法の必要な部分を拜借しようという建前にいたしまして、準用ということにいたしたわけでございます。従いまして準用いたしまする以上は、必要な部分の今の読み替えということは実は必要になつて来るわけでございまして、この法案といたしましては、幸いにして人事院の読み替えと人事院規則の読み替えと二カ所の読み替えだけで済みますので、割合に問題はないと思つております。実はほかの場合には非常にたくさんの読み替えをいたしまして、立法技術上は上段、中段、下段に分けてやつたりして苦労いたしております。私どもそれが決していいこととは思つておりません。従いましてその点については今後十分技術的にも考えて参りたいと存じますが、この案に関する限りにおきましては、先ほど来申上げました趣旨で、やはり止むを得ないものじやないかというふうに考えております。
  8. 鬼丸義齊

    鬼丸義齊君 私は読み替えの文字を以てするのほか技術的に手に負えないというような非常に複雑多岐の問題のような場合には、本筋ではないけれども止むを得ないのでありまするけれども、こういうふうな限定されておるような、国家公務員法とか或いは人事院規則とか、こういうふうな殆んど特定されたようなものは簡單條文だけ示して、そうしてずつと羅列して言いさえすれば直ちに解決せられるような問題であるから、あなたのほうで以て処理されるこうした法案については、一日も早く元の状態に還すように私は努力してもらいたいと思います。規則を作るときには成るほど楽なことには相違ありませんけれども、これが一般法律として援用される、国民全体にどんどん働きかける場合に、一々誤りを正して行かなければならんというようなことで、非常に紛更を生じて図らざることになる虞れが多分にある。本当はむしろ私は一刻も早くこの弊は絶たなくちやならんというときに、なお且つこういうふうにして易きにつくようなことをやつて行くことはよくないと思います。その意味一つ考え願いたい。殊にあなたのほうの意見局あたり一つ方針としてそういうふうにやつて頂きたいと思います。こんなもの候文を示してどんどん名前を書きさえすれば何でもないことでできることです。それを嘆かな時間、僅かな手数を省いて、そうして一般の者をして非常な紛更の中に追い込んで行くことはよくないと思います。副作用が大きなことになる。
  9. 佐藤達夫

    政府委員佐藤達夫君) 先ほどちよつと申落しましたけれども、実はこの人事院とか或いは人事院規則文字の出ておりますのが三つとか四つとかいうことでございますれば、私どもはその必要な分だけ書き下しにいたしまして、その他の関係はそのまま準用するということをやるのでございますけれども、この場合は御承知通り国家公務員法、至る所に人事院人事院規則が出て参りまして、却つて條文を引用することも煩わしくなつて読みにくくなりはしないから。これくらいのことは簡單でございますから、御容赦願えるだろうと思つて立案した次第であります。大体の立法のやり方の方針という点については、まさに鬼丸委員の御指摘通りでございます。我々は今後拳々服膺いたしまして、その趣旨で研究を進めて行きたいと思います。
  10. 鬼丸義齊

    鬼丸義齊君 少しくどいようですけれども條文を置くといつたつて、ただ並べてそうしてそれに対してこういうふうに改めるということさえ言えばすぐできる。ところが法律について今度適用される場合に、いつもこんな今必要のない法文を探さなければ最後の解釈ができんというようなことになりますと、非常に運用の上においては大きな手数がかかるし、殊に過ちを来たす。一つ一刻も早くこういう邪道正道に直してもらうように御努力願いたいと思います。  それから附則の二項にありまする遡及適用規定がございますが、それはどういうふうな場合ですか。
  11. 位野木益雄

    政府委員位野木益雄君) 例えば懲戒に該当する事実がこの法律施行前に発生しており、この法律施行後にそれについて何らかの措置をとらなければならんというふうな場合には、この二項で賄うというふうなことであります。
  12. 鬼丸義齊

    鬼丸義齊君 それからこの措置法中にもありまするが、裁判官秘書官ですね。これは一体どんなことをするのですか。これはすでに秘書官制度を置くときに問題になつたのですけれども、これは実施上から見てすでに相当年数を経過して来ておるのでありますから、実際上の仕事というのはどんなことをしておるんでしようか。私どもその当時に裁判官にはむしろ秘書官なんというよりも事務官が、そういうふうなやはり仕組上本当に裁判官職務にふさわしいような能力を有する適当な人を付したほうがいいのじやないかということを言つたことがあります。その後実際の秘書官仕事というものが主としてどういうことをせられておるのであるか、これは若し何でしたら裁判所のほうで御意見をお聞きしたい。
  13. 内藤頼博

    説明員内藤頼博君) 現在裁判官秘書官最高裁判所裁判官はこれは長官判事とございますが、それから高等裁判所長官秘書官が付く制度になつております。実際に置かれておりますのは最高裁判所裁判官だけでございます。秘書官がどういう仕事をしておるかというお尋ねでございますが、これを具体的にこういう仕事とこういう仕事というふうに御説明申上げかねるのでございますが、まあやはり普通の秘書官と同じように、例えば大臣裁判官とはその職務内容も違いますので、従つて秘書官のする仕事内容も違いますけれども秘書官という観念についてはそう本質的に違うものではないというように考えております。要するに裁判官がいろいろな面で人との接触や、或いは事件処理やらされる場合に直接裁判官手足となつて補佐をしておるわけでございます。大体事務官と同様の資格と申しますか、能力と申しますかを有する人たちがなつておりまして、大体裁判所のことにいろいろ事務的にも明るい人が秘書官に選ばれておる実情でございます。
  14. 鬼丸義齊

    鬼丸義齊君 そうしますと、主として裁判官裁判をする上に対する面において使われておるのであるか、或いは裁判官がやはり最高裁判所規則従つてというのですか、やはり行政上の仕事をする面に主として使つておるのであるか、その点を一つ……。
  15. 内藤頼博

    説明員内藤頼博君) 裁判のほうの仕事と、それから行政面仕事両方裁判官仕事が亘りますので、勿論秘書官仕事両方に亘るわけでございます。併し裁判仕事そういう面におきまして決して事件処理、即ち判断そのもの秘書官が関与するわけでは、ございませんが、御承知のように多くの事件が参りまして、それに伴いまして多くの書類がやはり裁判官の手許に参るわけでございます。そういつた書類整理、それからそれぞれの事件に応じます会議に要する資料整理等裁判仕事の面におきましても秘書官仕事が多くあるわけでございます。
  16. 鬼丸義齊

    鬼丸義齊君 これは私は将来の秘書官制度についての資料の参考にしたいと思うのですが、その仕事の面が裁判という一つ職務執行上において主として使われることが量的に多いのであるか、或いは又その他裁判官としての行政上の仕事をする方面において量的に多いのであるか、やはりその仕事性質によつてはむしろそれぞれの専門的の予備知識を持つ者を選んだほうが非常に実際的ではないか、こういうふうに思われますが、曾つて裁判官秘書官についていろいろと酷評を耳にいたしておりますことは、大体裁判官の殆んど私的方面の給仕みたいなふうのことに本質的にはなるのじやないかというようなことも言つておられまするが、その点は仕事の量的においてどういうふうに思われるか、現在の制度で以てこのままで押し通して行つたほうが秘書官制度を置く上においていいとお考えになつておるか。或いはそれとももう少し裁判官秘書官としては専門的知識を持つもののほうが適当じやないであろうかというふうなことに対するお考えを伺いたい。
  17. 内藤頼博

    説明員内藤頼博君) 実は私ども事務当局立場から立入つて裁判官とそれから秘書官との関係と申しますか、秘書官職務自体内容を十分に御説明申上げる立場にないわけでございます。専ら事務当局立場から見たところというふうにお聞き取りを願いたいのでございますが、最高裁判所裁判官の現在の仕事は御承知のように裁判に関する事務が殆んど絶対と申してもよいくらいでございます。圧倒的に事務の面に負担が大きいわけでございます。従つて裁判に関する先ほど申しましたような書類とか、資料の整備とかいうようなことが非常に多くの事件についてなされなければなりませんので、そういつた面における秘書官仕事が相当の量に上つておるだろうということは推測されるわけであります。従いまして私どもから考えますれば、やはり秘書官にはそういつた面能力、即ち法律に明るい人達が秘書官になるのが最も適当であろうというように考えられるのでございます。併し実情を申上げますが、なかなかそういう能力の十分な人が秘書官に得られない、と申しますのは、やはりどうしてもそういう人たちは弁護士になり或は判事補になり或いは検事になるというようなほうに向いますので、なかなか得がたいというのが実情ではないかというふうに存じております。
  18. 鬼丸義齊

    鬼丸義齊君 秘書官の現在の任用いたしております資格並びに待遇というものを私今ちよつと知りませんが、この際お教えを請う、又実際の運用はどういうふうにしていられるか。
  19. 鈴木忠一

    説明員鈴木忠一君) 資格といたしましては、一定の法律上定まつた資格というものはございません。併しながら只今内藤総務局長から説明がありましたように、裁判官職務の面で手足となつて補助をする面がかなり仕事内容になつておりますから、大体において最高裁判所人事局で採用の際に目安としておるところは旧制の少くとも専門学校以上の大体において法律科政治科というようなものを卒業しておる、稀には経済科というようなものを出ておる者がありまするが、大体専門学校以上、できるならば大学卒業者というようなもものを目安にしてやつております。それで俸給の面で申上げますと、最高裁判所長官祕書官は二万四千円、それ以外の裁判官秘書官は二万二千から一万六千円程度の間になつておるわけでございます。
  20. 鬼丸義齊

    鬼丸義齊君 これは進級については何はないのですね。
  21. 鈴木忠一

    説明員鈴木忠一君) 進級についてはあります、進級というか昇級ですね。
  22. 鬼丸義齊

    鬼丸義齊君 昇級だけですか、進路はないのですね、そのほかの……。
  23. 鈴木忠一

    説明員鈴木忠一君) 秘書官からほかの職にという……。
  24. 鬼丸義齊

    鬼丸義齊君 ええ。
  25. 鈴木忠一

    説明員鈴木忠一君) それは現在考えられておらないのです。ただその秘書官として号俸が年限がたこば大蔵省協議して上がるということが考えられておりますけれども秘書官からほかの職種に行くということは、秘書官をやめてなら格別なんですが、それ以外には考えられておらないわけです。
  26. 鬼丸義齊

    鬼丸義齊君 誠に浅薄なことをお伺いたしますけれども、例えば秘書官の例を以ていたしまするならば、一万六千円から二万二千円、こういうふうな俸給待遇について段階のある場合には、自然人によつていずれ差等をつけるのでしようが、これは最高裁判所のほうで以てあらかじめ予算をとつておくのですか、それとも進級の都度大蔵省と相談するわけですか。
  27. 鈴木忠一

    説明員鈴木忠一君) 進級の都度大蔵省と具体的の人間について協議しております。
  28. 鬼丸義齊

    鬼丸義齊君 それならば、そうすると大蔵省承認しなければ昇給はできんということですか。
  29. 鈴木忠一

    説明員鈴木忠一君) 実際から言えばそうなんです。けれども大蔵省承認しないようなことは今まで協議をすればないのでございますけれども大蔵省と実際具体的にきめて、具体的の人間の経歴、年齢、学歴というようなものを検討してきめておるのでございます。
  30. 鬼丸義齊

    鬼丸義齊君 そうすると、秘書官の昇進する場合には大蔵省の結局お許しを得なければできん、そんな不自由なことはせんで、何か方法ありませんか。
  31. 鈴木忠一

    説明員鈴木忠一君) 法律は併しそうなつておりますから、例の特別職俸給大蔵省協議してやるということになつておりますから、それに従つてつておるだけのことであります。不便は確かに我々も不便を感じておるわけであります。
  32. 鬼丸義齊

    鬼丸義齊君 併し最高裁判所の従来の性質から言つて独立会計みたいのものになつておりますが、そんなふうの場合に包括してあらかじめ予算をとつておいて、その範囲内において監督権の裁量で以てやるということはひとりこればかりに限りませず、その他の場合においてもやつておるのじやないですか、そういうことはできないのですか。
  33. 鈴木忠一

    説明員鈴木忠一君) 普通の場合は予算範囲において、そうして例えば一般職の場合には人事院承認を得てやはりやつておるわけです。裁判官については勿論予算範囲内において最高裁判所が自分でやつております。一般職員昇給の場合には人事院承認を得るということでやつております。
  34. 鬼丸義齊

    鬼丸義齊君 そうすると、それは何かそういうことについて制度の上において一つの枠はきまつているのですか。方法はきまつているのですか。法律の根拠というものはどこにあるのですか。
  35. 佐藤達夫

    政府委員佐藤達夫君) 只今お話は、法律上の規定といたしましては、特別職職員給与に関する法律というものがございます。そうしてそれに総理大臣からずつと国立国会図書館長とか、会計検査院関係とか、そういう官名のずつと列挙されておりまして、この特別職にこれを適用する。そうして俸給表というのが別表になつて付いております。多くの官職はもう釘付です。例えば総理大臣は何万円というふうに釘付になつておりますが、今のお話秘書官は一号俸から八号俸までずつと段階がきまつております。それでそれにどの給与を給するかという関係につきましては、この第三條の「別表により秘書官の受ける俸給月額号俸は、内閣総理大臣法務総裁各省大臣経済安定本部総裁最高裁判所長官人事院総裁又は会計検査院長大蔵大臣協議して定める。」ということになつて今のお話になつておるわけであります。それでやつぱり会計検査院独立官庁でありますけれども、この中に入つておるのです。
  36. 鬼丸義齊

    鬼丸義齊君 こんなことをするもんだから大蔵大臣承認を得なければならん、これはどうですか、やはり最高裁判所としては一体こんなことじや困るので、却つてそうすると特別職にしたほうがあなたのほうの手数が非常に面倒になつて来るわけです。そうすると却つて改惡ですね。
  37. 鈴木忠一

    説明員鈴木忠一君) 面倒は確かにおつしやる通りであります。法律上今申上げたようになつておりますので止むを得ないわけであります。
  38. 鬼丸義齊

    鬼丸義齊君 そんな不自由ならば、抜本的にやはりそれは改める方法はないのですか。
  39. 鈴木忠一

    説明員鈴木忠一君) 改める方法は、結局法律改正して裁判所に任して頂くということになります。裁判所だけそういうことを言つても、今申上げましたように、内閣総理大臣秘書官とかずらりと並んでおりますから、それとの関係でなかなか裁判所だけというわけにも実際上は参りかねると思います。
  40. 鬼丸義齊

    鬼丸義齊君 長官のほうでどうでしようか、その点。
  41. 佐藤達夫

    政府委員佐藤達夫君) ただ私ども考え方からすれば、今申上げたような制度一つ意味があるということも申上げ得るじやないかと思います。大体秘書官というもののやつておる仕事というものは、総理大臣秘書官最高裁判所関係秘書官も、まあ秘書官と言います以上は大体似たようなことであるということは大体申上げ得るのであつて、その中の調整といいますか、公平といいますか、そういう面はやはり一面において考慮せられなければならんということがこの現行法一つのプリンシプルになつておると思いますので、仰せのような面からの批判もありますけれども、まあいろいろむずかしい問題を私は含んでおるというように考えます。
  42. 鬼丸義齊

    鬼丸義齊君 併し、それは各長官を信任して予算を与えて、その予算範囲内において長官のほうで適切なる運営をして行けば何も差支えないように思うのですが、特に大蔵大臣の許しを受けなければならんというようなそんな不自由なことでなくて、もう少し簡易な方法でやれる方法をとつて頂いたほうがいいじやないか。
  43. 佐藤達夫

    政府委員佐藤達夫君) 私の申上げますのは、今の裁判官仕事行政官の仕事というようにはつきり変つておるものは、これはもう別でございますけれども秘書官というのは先ほど申上げましたように、大体共通の部分が多い仕事なんですから、非常に若い人が或る所では非常に高給を食んでおる、或る所では非常に低いところに甘んじておらざるを得ないようなことがあつては、一種の公平といいますか、そのほうからは外れることになりますから、そういうところの調整はやはりどこか一カ所に見さしたほうがよくはないかという一つ趣旨になつておるように私は考えます。
  44. 鬼丸義齊

    鬼丸義齊君 それ故に、私は例えば裁判所にいたしましても、或いは総理大臣にしても、それぞれの責任官庁のほうで以てその権限範囲内において取捨をして行くということで、特にそこに大蔵大臣が関与するにあらざれば適切でないというふうなことは考えられない。だからそんなことでなく、繁文縟礼な方法によつて特に大蔵大臣にそんな発言権なんか与えつこなしに、予算範囲内においてそれぞれの長官が責任を持つて増減、減はいかんとしても、自由にやり得るように、そんな必要はないように思うのですが、どうですか。
  45. 佐藤達夫

    政府委員佐藤達夫君) 私の申上げますのは、大蔵大臣でなければならんとかということではございませんので、どこか一カ所で公平なバランスを考えて行く所があるべきじやないかということを申上げたわけです。場合によつては、法律自身で給与の基準というものを詳しくお書き願えればこれは問題はないわけでありまして、それができにくいということで、どこかに調整役を仰せ付けなければならんということでありまして、今の各省の実情から申しますれば、特別職給与関係大蔵省の所管になつておる、一般職のほうは人事院の所管ということに権限が他の設置法関係から参つておりますから、ここではたまたま大蔵大臣か顔を出すというふうに了解しておるわけであります。
  46. 伊藤修

    伊藤修君 この臨時措置法の基礎になつ法律は、この資料にある国家公務員法附則の十一條と三條のこの変更によつてなされたものと思うのですが、この十一條の変更は二十三年の十二月のようです。それから三條の関係は二十六年の三月三十日のようですが、すでにこの法律改正当時に昨日提案されたようなこういう法律改正が必要とされておつたのじやないですか。なぜそのときから準備されないのですか。いわゆる先ほど鬼丸さんがお伺いされたように、こういう臨時的な法律を作るという意味において今ややこしい條文を引用せなくちやならない、こういうことになつておるのじやないですか。
  47. 佐藤達夫

    政府委員佐藤達夫君) そういうお言葉があるものと覚悟をして参つたわけであります。私どもといたしましては、仰せの通りその頃から準備は勿論しておりました。決して忘れておつたわけではございません。ございませんが、ただ御承知のように今年の初めあたりから占領法規と申しますか、占領中の法令の再検討という話が起つて参りました。いわゆる政令委員会等においても公務員法の再検討の問題が起りまして、まあ極めて漠然たる形ではありますけれども、一応の答申というようなものも出たようなわけでありまして、そういうような点もございまして、実はやはり公務員法というものは公務員一般についての一応の原則をきめておる法律でありますからして、このプリンシプルというものは参考に当然すべきものと思いますので、公務員法改正の研究というものが進んでおります以上は、それと並行いたしまして立派なものを作つたほうがよくはないかということで、暫らくこの暫定措置で我慢してお許しを願いたいということで出しました次第であります。
  48. 伊藤修

    伊藤修君 私は、戰時中臨時措置法というものをむやみやたらに作つたのですね。臨時措置法は臨時措置でなくて永久法になつておるのですよ。どうもあなたのほうがお忙しいから、又今御研究になつておるというような理由から臨時措置言つて法律をお出しになるのですけれども、結局それは永久法になつてしまうのです。そうすると迷惑をするのはこの法律の下に生活をするものが迷惑をするだけなんです。手不足なら止むを得ないと思うけれども、すでに二、三年前からもこれは予想されることですよ。本年の三月、すでにそれが特別職にするということになつておるのですから、そのときから一人か二人手を付けて御研究になつて臨時措置じやなく確定法案をお出しになつたほうがいいのじやないですか。どうもいつもこういう臨時措置ということでは、我々としても納得できないですね。
  49. 佐藤達夫

    政府委員佐藤達夫君) 仰せの通りでございます。従いまして、幸いにここに出ておられます鈴木最高裁判所人事局長あたりも先般アメリカのほうへ行かれまして、裁判所関係人事制度というものをお調べになつて来ておるのでありますが、それらのお智慧も拜借しまして、早く立派なものを作り上げたいというふうに考えております。
  50. 伊藤修

    伊藤修君 一体何ですか、この特別職にするということはどういう利益があるのですかね、人事院の羈絆を脱するということに重点があるのですか、それとも特別職にすることによつてどういう利益があるか。
  51. 佐藤達夫

    政府委員佐藤達夫君) 元来はこの三権分立から申しますと、国会職員というものとそれから裁判所職員というものとは、実は一般の政府職員とは系統が違つておるのであります。又その仕事の特殊性というものもよほど大きなものがあると私どもは存じておるのでございます。私の記憶では、恐らく国家公務員法は最初に昭和二十二年にできましたときは、国会職員、それから裁判所職員特別職になつておつたように私は考えます。ところが昭和二十三年に国家公務員法の大改正がありまして、これはあちらのほうの側に非常に熱心な偉い先生方がいらつしやいましてこの改正の大鉈を揮われたわけでありますが、そのときに国会職員、それから裁判所職員の特殊性というものは向うの方もよくわかつている、わかつているけれども、折角国家公務員という一つ理想的なものを作り、且つ人事院というようなものを作つて、そこですべての公務員制度の実施等についても真剣に研究をして行く、或いは又その実施についての研修等もやるのだから、暫らく国会職員裁判所職員公務員法の屋根の下に入れて、そうして新らしい人事制度というものをまあ勉強してもらう、そうして適当な時期に今度は又元の姿に戻して特別職の扱いに外そうということが私の関係しました範囲におけるいきさつになつております。まあその時期が来たわけでありましよう。従いまして、その結果としてはもとより只今お話がありましたように、人事院というものの羈絆を脱して独自の人事行政裁判所の分野において行われるということになるわけであります。それが又本来の姿ではあるまいかというふうに考えておる次第であります。
  52. 伊藤修

    伊藤修君 そうすると、本質的に区分さるべきものである、従つて特別職として人事行政が行われるというお考えのように思いますが、然らばどういうような御構想がおありになるのですか。すでにアメリカあたりへも行つて御研究になつたとおつしやるのですが、どういう点がポイントになるのですか。
  53. 佐藤達夫

    政府委員佐藤達夫君) その構想を今鋭意研究をしているということでございまして結論を申上げる段階に至つておりませんけれども裁判所職員にふさわしい自主性のある制度が欲しいという気持でやつている次第であります。
  54. 伊藤修

    伊藤修君 鋭意御研究中である、その中で取上げている最も重要な点を二、三でも御披瀝願いたい。
  55. 鈴木忠一

    説明員鈴木忠一君) 只今佐藤長官から御説明がありました通りに、本来ならばこの国会臨時措置法でない本来の形の裁判所職員法というようなものを提出する予定で私どもは法制意見局の協力を得まして、その法案を大体において準備いたしておつたわけなんです。曲りなりにも準備いたしておつたわけなんですけれども一般公務員の公務員法改正、それについて人事院規則改正というようなことが論議せられておりますし、現在においては国家公務員法はいろいろに論議はせられておりましても、とにかく科学的な人事管理の法律としては標準のものとされておるわけでありますから、特別職裁判所職員がなりましても、その標準とされている法律の行き方を無視して、それと余りにギヤツプが生ずるような方法はやはり法律としてとり得ないわけに考えておりました。ですからそれらの成行を見るためにこの臨時措置法というような暫定的な法律をお願いをしたわけであります。従つて来たる本国会には我々としては提出したい予定でいるわけであります。大体の構想といたしましては、裁判所職員というようなものは、現在においては大体において裁判官以外の裁判所職員というものは事務官の系統と、それから書記官の系統に分れております。裁判所の本質といたしましては、やはり裁判事務が本来の裁判所仕事でありますから、一体事務官というようなものが裁判所の書記官以外にどの程度に必要であるか、なくてかなわんものかどうか、書記官一本槍でできるかどうかということも検討をいたしておりますし、それからそれに続いて家事調査官であるとか少年調査官であるとかいうような在来の公務員の形としては特に例のなかつた、少くとも裁判所内部においても例のなかつたような職種が生じて来て参つております。こういうものに対する試験任用というものをどういうようにいたすか、それからなお裁判所の書記官の任用制度、素質の向上というような点についてもどういう考慮を拂うべきか。例えば今までこれらのものの試験は人事院の主管の下にやつておつたわけでありますけれども、専門的な職種でありまして、一般公務員とかなりその職務内容が違うわけですから、人事院自体としても実際においては裁判所にその試験の実施方を任せておるような実情であります。そういうわけですから、その試験の方法、任用の方法、それから昇進の方法というような点についても特別な考慮をしなければならないというような観点で案を錬つておるわけでございます。
  56. 伊藤修

    伊藤修君 そうすると、国家公務員法改正があつたらば、この臨時措置法は本来の法律としてお出しになる、こういうことになるのですか、それともそれにもかかわらずお出しになるという考え方ですか。
  57. 鈴木忠一

    説明員鈴木忠一君) 今度の議会に国家公務員法がどういうような形になつて現われるか、それは私どもまだ十分に予測いたしかねておるわけでありますけれども、その国家公務員法が一応の改正の形ででき上つたものを少くとも見まして、或いはそれとマツチいたしまして、本来の裁判所職員法というようなものを同時に、或いは若干遅れて出したい、こういうように考えております。
  58. 伊藤修

    伊藤修君 そうすると、この臨時措置法は国家公務員法改正されたらば本来の法律として出される、こういうふうに考えてよろしいですか。
  59. 鈴木忠一

    説明員鈴木忠一君) そういう構想です。
  60. 伊藤修

    伊藤修君 それまでの壽命ですね。
  61. 鈴木忠一

    説明員鈴木忠一君) そうです。
  62. 伊藤修

    伊藤修君 次に、先ほど鬼丸さんが御質問になつておつた人事院規則とあるのを最高裁判所規則と読み替えるということについて御質問がありましたが、一体人事院規則というのはどこを指すのですか。人事院規則のすべてを指すのですか。
  63. 佐藤達夫

    政府委員佐藤達夫君) この国家公務員法の中で準用せざることを定める第一号の括弧書の條文がございますが、それ以外の準用することになつておりまする條文の中に人事院とか人事院規則という文字が随所に出て参ります。それらはそれぞれ最高裁判所或いは裁判所規則というふうに読み替えて行こう、こういうふうに考えております。
  64. 伊藤修

    伊藤修君 それはわかりますが、いわゆる人事院規則がたくさん出ているのですよ。それを全部ここへ人事院規則といつて読み替える中に含まれるかどうかということを聞いているのです。
  65. 佐藤達夫

    政府委員佐藤達夫君) そのつもりでございます。例えば第何條のうちこれこれについては人事院規則で定める、こういうことに公務員法がなつております。その場合にはこれこれについては最高裁判所規則で定めるというふうに読み替えます。今まで人事院規則できまつておりましたような内容の事柄はこの法律の実施と同時に最高裁判所規則で書かなければならん、こういうことになると思います。
  66. 伊藤修

    伊藤修君 そうすると、国家公務員法の中に証ある人事院規則、こういうことを言われる場合に人事院規則が出ているのですが、そうすると、その人事院規則を引用するのじやなくて、最高裁判所でその人事院規則に代る規則を又出すのですか。
  67. 佐藤達夫

    政府委員佐藤達夫君) 裁判所が如何にお取扱いなさいますか存じませんが、これこれについては人事院規則で定めるというので人事院規則が今出ておりますから、恐らくその内容を御参考になつて、或いは又場合によつては引移しで済むものもありましよう。そういうものを最高裁判所規則で書下しになりますか、準用のきくものは準用という形でおやりになりますか、これは法律としてはどちらをおとりになつてもよろしい、こういうふうになつております。
  68. 伊藤修

    伊藤修君 そういう解釈ができるのですか。
  69. 佐藤達夫

    政府委員佐藤達夫君) その通りであります。
  70. 伊藤修

    伊藤修君 読み替えるとありますれば、現在人事院規則が若し出ていなくても、その基本法に人事院規則によつて定めると、こうあれば将来出ることもあるのですが、そういうものがこの法律内容になつて来るのじやないですかね。
  71. 佐藤達夫

    政府委員佐藤達夫君) 私の申上げているのは、例えば公務員法の七十七條を見ますというと、職員の離職に関する規定は、この法律及び人事院規則でこれを定めると書いてあります。現在離職に関する人事院規則というものはちやんと出ているわけであります。今度この臨時措置法によりますというと、只今申しました七十七條にある人事院規則というのは最高裁判所規則に読み替りますから、でき上つた七十七條が、職員の離職に関する規定は、この法律及び最高裁判所規則でこれを定めるということに法律自身が変つてしまうわけであります。そういたしますと、この七十七條を準用いたしました結果、最高裁判所の離職に関する規定を自由に書下し願うというのが法律上の建前になつております。その場合に、今出ております人事院規則を御参考になるのもよろしいし、その内容をそのまま引移しになるのもよかろうし、或いは新たな内容のものをおきめになつて法律としては構わないということであります。
  72. 伊藤修

    伊藤修君 そうすると、人事院規則に讓つた部分は、人事院がすでに出している規則そのままをとつて来るわけじやなくして、新たにこういうことは最高裁判所で作るわけですね。
  73. 佐藤達夫

    政府委員佐藤達夫君) その通りでございます。現在は人事院規則法律が委任しておつたのが、この措置法の結果最高裁判所規則に委任された、そういうことになるわけであります。
  74. 伊藤修

    伊藤修君 そういう意味に読み替えるのですね。
  75. 佐藤達夫

    政府委員佐藤達夫君) その通りでございます。
  76. 伊藤修

    伊藤修君 そうすると人事院規則が随分出ているように承知しておるのでありますが、全部最高裁判所規則で書き下さなければならんわけですね、或いは又それを引用するという場合に新らしく作らなければならないのですね。
  77. 佐藤達夫

    政府委員佐藤達夫君) 先ほど申上げましたように、最高裁判所において規則を自主的にお作りになるということになるわけであります。
  78. 伊藤修

    伊藤修君 国家公務員に対する寒冷地手当及び石炭手当の支給に関する法律、これも引用することになるのですね。
  79. 佐藤達夫

    政府委員佐藤達夫君) その通りでございます。
  80. 伊藤修

    伊藤修君 この寒冷地手当というものは一体いつ支給するのですか、現在実際やつているのは……。
  81. 佐藤達夫

    政府委員佐藤達夫君) 八月三十一日現在で支給しているそうであります。
  82. 伊藤修

    伊藤修君 八月三十一日に渡しておりますか。
  83. 佐藤達夫

    政府委員佐藤達夫君) 私の立場から申しますれば、当然渡してあるはずだと存じます。
  84. 伊藤修

    伊藤修君 それだから聞いている、はずでは困る。
  85. 佐藤達夫

    政府委員佐藤達夫君) 最高裁判所のほうでも渡しているらしいということであります。
  86. 伊藤修

    伊藤修君 らしいでは困る、一体法律をやたらに作つておいて、それで実行しておるかどうかということを聞いておるのです。最高裁判所の責任者に御答弁願いたいと思います。
  87. 鈴木忠一

    説明員鈴木忠一君) 最高裁判所のほうも、どうも必ず渡しておると断言できかねますが、これは調べて御返事申上げます。
  88. 伊藤修

    伊藤修君  一体寒冷地手当というものは寒くなつてから勿論必要なものです。併し寒くなつてから薪や石炭を買うからと言つて買えるものじやないのです。例えば北海道なら北海道という一つの土地を指定いたしますが、冬要る薪というものは春から夏にかけてこれを仕入れなくちやならない。その時に寒冷地手当をやらずして、冬になつてから雪が降るようになつてから寒冷地手当をやつても薪は手に入れることができない。凍えて死ななくちやならん、それが実情なんです。
  89. 鈴木忠一

    説明員鈴木忠一君) お話通り時期を遅れて支給をいたしたのではこれは間に合いません。ですから少くとも最高裁判所は八月三十一日現在にその者が寒冷地におる、或いは発令をされたということを標準として支給しております。若干遅れるかも知れませんが、買い損じるように遅れることはないと思います。それというのは、最近北海道から転任をする者について九月になつて発令をした場合にですね、買つてあるその石炭を讓るかどうかというようなことが具体的に問題になつて、それは当事者に任したらいいじやないか、もらつちやつたことになるのじやないか、転任してももらつてしまえばもらつちやつたことになるのではないかというようなことがちよつと話題に上つたくらいなんですから、そう遅れて支給をされておることは絶対にないと申上げていいと思います。
  90. 伊藤修

    伊藤修君 それは現地において各自にお伺いいたしますと、いわゆる寒冷地手当の支給というものが非常に遅れるらしいのですよ。それで折角仮に一万円なら一万円というものを頂いても、七月なり六月なりに買えば一万円で以て百把なら百把買えるというものが、その金の支給が遅れたために五十把より買えないことになつてしまう。そうすると、寒冷地手当法律では百把あてがうと言つておきながら実際の支給は五十把しか買えない、こういうことになる、そうすると冬中の半分は煖をとることができないので、あとの半分は凍えていなければならない、そうすると公務員たる者が本来の職務に盡瘁することができない、こういう結果をもたらすのです。これは僅かな問題であるけれども、これは国家機能の上から言つても大きな私は結果をもたらすのではないかと思う。北海道みたいなああいう非常な寒冷地においては、この点は十分考えなくちやならんと思います。現在のことごとくの人が言つておりますから、どうも最高裁判所は金の支給が惡いらしい、一体いつ支給しておるか、御答弁願いたい。
  91. 鈴木忠一

    説明員鈴木忠一君) 今調査しておりますから、調査の上お答えいたします。
  92. 伊藤修

    伊藤修君 そうすると、本法によりますと、二十七年一月一日から施行することになつておるが、先ほど佐藤長官の答弁によると、最高裁判所規則というものは相当たくさん用意をしなくちやならんが、これは御用意になつておりますか、それとも一月一日までに必ず用意できるのですか。
  93. 鈴木忠一

    説明員鈴木忠一君) 一月一日までには必ず用意できると思います。必ずしも皆援用しなくてもかまわない、必要な部分だけ取りあえず援用いたして行けば、施行期日までには必ず用意できると思います。
  94. 伊藤修

    伊藤修君 一体幾つくらいあるとお思いになつていらつしやいますか。人事院規則というものはどのくらいあるとお思いになつておられますか。
  95. 鈴木忠一

    説明員鈴木忠一君) いやこれは厖大なものですよ。
  96. 伊藤修

    伊藤修君 どのくらいあるか、数をおつしやつて下さい。
  97. 鈴木忠一

    説明員鈴木忠一君) 勘定いたしておりませんけれども、相当数になると……。
  98. 伊藤修

    伊藤修君 それがこれから僅か一カ月くらいで以て整理できますか。
  99. 鈴木忠一

    説明員鈴木忠一君) それはできると思います。
  100. 伊藤修

    伊藤修君 どれとどれを人事院規則をおとりになるのですか。
  101. 鈴木忠一

    説明員鈴木忠一君) どれとどれということは、具体的に今申上げることはできない。
  102. 伊藤修

    伊藤修君 それはできるという御確信があるなら、お調べになつておるはずだ。どれとどれをおとりになるか、厖大な人事院規則を、……それとも全部まるつきり鵜呑みにして援用なさるというなら簡單ですが……。
  103. 鈴木忠一

    説明員鈴木忠一君) 全部鵜呑みにしようとは考えておりません
  104. 伊藤修

    伊藤修君 私は法律の出し方が杜撰じやないかと思う。火事場式にお出しになつておる。
  105. 鈴木忠一

    説明員鈴木忠一君) 杜撰とおつしやられれば、確かに私どもの計画しておつたところが最前申上げました点で齟齬して参りますから、おつしやるような面もあるかと思います。
  106. 伊藤修

    伊藤修君 あなたの言われるように、一月一日までに必ず全部整理して出すとおつしやるから、それならそれをどれをお出しになるかというのです。
  107. 鈴木忠一

    説明員鈴木忠一君) いずれ検討の上……。
  108. 伊藤修

    伊藤修君 できる限り間に合せるという程度でないのですか。
  109. 鈴木忠一

    説明員鈴木忠一君) 実際はそうです。
  110. 小野義夫

    委員長小野義夫君) ほかにどなたか御質問ございませんか。
  111. 中山福藏

    中山福藏君 ついでにちよつと一つ聞かせて下さい。冒頭に「裁判官及び裁判官秘書官以外の裁判所職員職階制及び試験」とありますね、試験の範囲は大体今までのはわかつておるのですが、時勢の変遷につれて試験科目の変更ということを相当考慮すべき時期に到達しておると思うのですが、そういう点についてどういうお考えですか。
  112. 佐藤達夫

    政府委員佐藤達夫君) これはまさに御指摘通りに、裁判所関係職員の問題のみでなく、一般の公務員関係の試験につきまして、現在いろいろな批判がございます。先ほど申上げましたように、公務員法自身の検討をしておると申しましたその中には、試験の方法、或いは試験の結果、例えば現在では最高点から五人選んで、その中から五人の候補者を出して、任命権者は必ずその中から一人選ばなければならんというようないろいろなことがございまして、それらのことがすべて批判の対象になり、具検討の対象になつておるわけであります。従いまして、裁判所関係におきましては、恐らく最も適切なる試験の方法というものをお考えになるだろうと考えております。
  113. 中山福藏

    中山福藏君 現段階でその只今考えになつておる範囲一つ明示して頂きたいと思います。
  114. 佐藤達夫

    政府委員佐藤達夫君) 現在我々の頭にありますところは、仮に試験の方法というものに例をとりますれば、御承知通りシヨート・アンサー式と申しますか、五つ答えが並んでおりまして、その正しいと思うものにまるをつけよというようなことで、何ら選択の理由などを表明するあれがなしに、五つの答えの中の一つにまるをつけるというような方法でやつております。そういうことにつきまして世間にいろいろな批判があることは御承知通りでありますが、我々の、これはまだ個人の段階でございますけれども、それも或いは或る部面についてはそういう方法も必要だろうと思いますけれども、少くとも例えば字が書けるか書けないかというようなことは、ただまるやかけをつけるだけではわからないので、論文試験式のものを加味して行かなければ、本当にその人の実力というものはわからないのじやないかと考えております。丁度今司法試験というものが人事院の試験とは別に行われておりますがこれらは論文試験というようなものも加味してやつております。又口述試験というようなものも加わつて、我々の関知しておる範囲内においては相当うまく行つておるように考えますので、そういうことも参考にしながら適切なる方法考えなければならんのじやないか。政府としてまだ結論は得ておりませんけれども、私はかねがねさように考えております。
  115. 中山福藏

    中山福藏君 この試験の科目を、これは従来の行き方とはよほど変えて行かなければならんと私は思つておりますが、その科目についてのお考えはどうでしよう。
  116. 佐藤達夫

    政府委員佐藤達夫君) まさに、科目のことを申上げるのを忘れましたが、試験の方法よりも科目のほうが重大かも知れません。今のやり方ですというと、非常に幅が広うございまして、何の科目の問題かわからないようなものが込みになつて、何十問、八十問とか百問とかいうように問題が一緒になつてつておる。私自身も試験を受けさせられました苦い経験を持つておるのでありますが、そういう点から痛感いたしまして科目の整理ということがこれは必要じやないか。殊にこの裁判所関係の公務員でありますると、おのずからおのおの職員仕事範囲、その仕事についてどういう学識を必要とするかということがきまるのでありますからして、例えば法律関係が主となるというようなところでは自然科学の問題などは或いは付けたりでよくはないかというようなふうに、選択の方法というものはおのずから妥当な点が見出だされなければならんのじやないかというふうに考えておる次第でございます。
  117. 中山福藏

    中山福藏君 そこで大体人事院関係のこの試験の様子を見てみますと、すべてが形式的に流れて、受けんでも受けても大体これはまあ居坐り……受験者が家族を控えておる年寄の人が受ける状態を見ると、一つのその悲哀か滑稽かを私どもは感ずるのです。で、これはまあアメリカ式の方法を採択したものと思われるのですが、この前の人事院の試験は、局長さんから下は全くその下層の職員までお受けになつて、大体の様子は結果から見ますというと、殆んどまあまあ試験の答案を出した者はすべてそのまま据置きを、こういうことになつておるのだが、あれだけの費用とたくさんの人間の力を用いて、ああいうくだらないと申しますと語弊がありますけれども、誠にその時間と労力を空費するような処置をとるということはいいか惡いか、そういう点について一つ意見を承わつておきたいと思います。
  118. 佐藤達夫

    政府委員佐藤達夫君) 今局長以下と申されましたけれども、実は長官、次官、私自身も受けまして深刻なる苦い経験を持つておるのでありますが、その立場からも申上げ得るのでありますけれども、ああいう試験のやり方は、私の個人の考えでは非常に下級の、機械的な労務だけをやつておるような部面には或いは合うかも知れないと思います。ですから全面的にはこれを否定するということは私は差控えますけれども、先ほど申しましたように、あれだけでは決して十分な試験方法でないというふうに考えておる次第でございます。従いまして、先ず試験の科目の枠を合理的にきめる、それから又おのおのの科目ついての試験方法というものを十分考えなければいけないので、先ほど触れましたようにあの試験方法では、一体その人が字が書けるのか書けないのかどうかもわからないのです。ただまるか三角しか付けないのでございます。我々としてはその仕事から言つて文章が第一書けなければいけない。字に勿論知つていなければいけない。そういう能力を必要とするのでありますが、まあ卑近な例でございますけれども、そういう点においてすらまあ欠けておるという批評が十分成り立つのじやないかと私は考えております。
  119. 中山福藏

    中山福藏君 私ども人事院設置の理由について、まあ非常に疑惑を持つておるのですが、これは別の場合に言いますが、大体職階制というものが一方にあつて、そうしてその階級的な立場に立つ人々は或る一定の時期その職におりまするというと、ほかのほうは忘れちやう。例えば初任級の判事補、これはまあ裁判官以外の職員ですけれども、最初就任したときには一つの自分に与えられた職というものは大体範囲がきまつておる。それが五段も六段も上つて行くと、もう自分が最初就任した場合におけるところの職種の範囲とは全然別個のものになる。その別個の立場の職能、階級というものが違つた人々に対して一律のような、その試験の何と申しますか、題目が提出されて、全然知識が一方においては忘れられてしまつておるというような人に対して同じような答案を求めておる弊害があるのじやないかと思うのです。我我が一番卑近な数学を中学時代に習つても、非常に高級な数学を習うというと、一番卑近な場合の数学の立て方を忘れることがよくある。それに上と下とを取違えまして、それに一律の試験科目を科すというような非常な馬鹿げた非常識の試験の方法があるように思うのです。そういう点について如何がなものでしよう。その試験についてはよほど考えて行かなければいけないと思うのです。
  120. 佐藤達夫

    政府委員佐藤達夫君) 仰せの通りでございまして試験ということが適材を発見する唯一の手段、唯一とは申しませんが、極めて重要な手段である以上は、試験というものに最も重点を置いてその合理化が考えられなければならないということを私も確信いたします。ただ今のお話のように、下からこう上に上がつて行くという場合に、昇進の場合における試験という問題もそこに挾まつて来るわけでありますが、その点については一種の研修制度と申しますか、そういう点も私自身としては忘れてはならないことであり、試験の制度及び研修の制度ということによつて立派な人を立派な地位にだんだん付けて行くという方法が重点をなすべきものではないかというふうに考えております。
  121. 中山福藏

    中山福藏君 なお一つ附加えておきますが、これは最高の地位に達しますと、一つの監督の地位に人はもう大体常識だけで動ける立場に立つようになる、大綱を把握しておればそれで自分はやつて行ける、そういう人に対して一々試験を……次官とかあなたもお苦しみになつたというお話ですが、その常識だけで生きて行ける立場にある人に対してくだらない試験をやるということはこれは全く滑稽です。又弁護士なんかも伊藤さんなんかは特別に優秀な能力を持つておるように私は伺つておるのですが、弁護士なんかも何十年とやつておると、小さいところを忘れても、下に立つところの弁護士を使つて大体の骨組さえ知つておればやつて行けるわけです。そうして又それを忘れたぐらいの弁護士でないと味が出て来ない。実際はそれによつて又社会というものの平穏と申しますか、円滑なる交渉ができて来るというように私自身は考えております。まあ私の考え方に時代遅れかも知れませんが、私はそう思つておりますね。すべての事務というものは、そういうものではないかそう思つております。それでこれはもう人事院の試験科目なんかにおいてはよほど考えてやつて頂く必要があるし、又人事院総裁そのものも私は頭を疑つておるので、実際は露骨に言うと、そういう連中が寄つてたかつて試験の題目をこしらえる、これは実に国家としてよほど考えてもらわなければならん重大な案件だと私は思います。  それからそれはそのくらいに打ちとめておきまして、もう一つお尋ねしておきたいのですが、これはまあ卑近な一つのお尋ねですが、執達吏ですね、これは執達吏も含まれるということを只今おつしやつたようですからお尋ねしておきますが、戰時中に執達吏の統制が行われた、それで大阪なんかは四カ所の執達吏が一カ所です。現在はだんだん高利貸の先を行くというようなやり方なものですからして、これになる人が嫌がつて現在あの大きな都市に四人しかいません。それが非常に威張るようになつて来た、四人しかいないものですから……。それ以外にはその人に撥ねつけられると頼みようがない。私は先だつてそういう実際の場面に逢著して非常に困つたのですが。四人から断わられるというと、裁判上の判決権も執行するということができないという立場にある。それで而も、これは先般この法務委員会でも恩給の点について協議を私どもは要求されて、そうして一般職の人と同じように恩給をやるということすらもきめてあるんですが、それがまるで威猛高になつて裁判官と同じような立場をとつて、もう劍突くですべての依頼を断わつておる、だから判決を受けても何にもならんという実情に立至つておる、こういうふうな事柄についてどういうふうに改正して行かれるおつもりか、一つそういう点もお伺いしておきたいと思います。あなたは職員の中に入つておるとおつしやつたから、ついでに聞いておきたい。
  122. 佐藤達夫

    政府委員佐藤達夫君) 執達吏の点は、近頃は執行吏ですが、このほうは最高裁判所のほうからお答えがございましようが、先ほどちよつと先生がおつしやつた高級官吏の試験問題ですが、これは私ども考え方としては少くとも局長級以上ぐらいはああいう筆記試験のようなものはやめて、ただ人事の公平を図る必要はありますので、或る種の中央の機関で選考といいますか、経歴等を参考にして選考して、不公正を避けようという程度でよくはないかと私は考えております。
  123. 内藤頼博

    説明員内藤頼博君) 執行吏の問題は実は裁判所職員でございまして、執行吏制度につきましていろいろ問題のあることも私ども承知いたしております。根本的な制度といたしましては、いろいろその改革につきまして、最高裁判所事務当局においても只今案を練つておる次第でございます。只今御質問のございましたような執行吏が事件を受けないというような不都合な点につきましては、これは地方裁判所監督権によつて処理すべき問題であると考えます。
  124. 中山福藏

    中山福藏君 成るほどそれは地方裁判所監督権になつておりますけれども、やはり最高裁判所の系統立つた指令というものは、私は最高裁判所から各裁判所に通達があるべきはずだと思うのですが、そういう点はどうですか。
  125. 内藤頼博

    説明員内藤頼博君) 御尤もでございまして、究極において最高裁判所そういつた面について不都合のないように、その面に立つべきことは最高の担当機関として当然なすべきことで、ございまして、御趣旨の点につきましては十分調査いたしまして、処置をとりたいと思います。
  126. 中山福藏

    中山福藏君 執行吏の機構についての改革を今考慮中だとおつしやいますが、どの程度の御考慮を拂われますか。
  127. 内藤頼博

    説明員内藤頼博君) 実は事務総局の民事局でそれを所管いたしておりまして、只今民事局長がおりませんので、細かい点はわかりかねますので、後刻調べてお答え申上げたいと思います。
  128. 中山福藏

    中山福藏君 午前中は私これで私の質問は打切つておきます。
  129. 伊藤修

    伊藤修君 先ほどお調べを願いましたのはわかりましたか。
  130. 鈴木忠一

    説明員鈴木忠一君) 経理局で調べたことなんですが、経理局では八月三十一日までに全部配付してある、こう言うのです、現地のほうに。予算を現地のほうで実際上いつ具体的に渡してあるかということは今ちよつと調べかねます。それはいずれ北海道なり東北なりの裁判所に問合せてお答えいたします。
  131. 伊藤修

    伊藤修君 そうすると、あれは金の何といいますか、支給というか、配給というか知らんが、それは例えば北海道だというと、札幌の高裁へお金を渡すんですか、高裁から下のほうへ渡つて行くんですか。
  132. 鈴木忠一

    説明員鈴木忠一君) 高裁と地裁へ行くんです。会計のほうは高裁は高裁だけ、地方は地方だけで、各地方へは直接最高から行くわけです。それから高裁へも最高から行く、地方及び家庭、簡易裁判所へ行くかは高裁を通しては行かないのです、金のほうは。
  133. 伊藤修

    伊藤修君 私の行つたのは七月でしたかね、現地に行つて至る所でそういう小言を聞くんですね、この実情を見て下さいと、今買わなければとても買えない、然るにお金は来ない、買いたくても買えない、借金して買わなければならんということになる。若し借金して買わなかつたならば折角お金を頂いてもその半分の量より買えないで実に困るのだということを各地で訴えられた、よくお調べ願つて次の機会にお答えを願いたいと思います。
  134. 小野義夫

    委員長小野義夫君) それでは本日はこれで閉会いたしますが、なお本法案、それからその他三つの法案に対する説明及び質疑を次回で続行いたしますか、どうしましようか、明日も続いて……。
  135. 伊藤修

    伊藤修君 明日お願いしたらどうですか。
  136. 中山福藏

    中山福藏君 賛成です。
  137. 伊藤修

    伊藤修君 明日お願いする場合はあと三つありますが、いずれも予備審査ですから、一括して御説明つてですね……。
  138. 小野義夫

    委員長小野義夫君) あとの三つのほうは一括して質疑を願いたいと思います。それでは明日午前十時から開会いたします。  本日はこれで散会いたします。    午後零時十六分散会