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政府委員(富安謙次君) 電波監理
委員会関係の
定員縮減について御
説明を申上げます。
電波監理
委員会の
定員は三千四百五十八名でありまして、それに対しまして
整理をいたそうといたす
人員は四百八十八名でございます。これをやや細かく、内容に亘りまして御
説明を申上げますというと、
委員の
定員七人に対しまして二名の
整理、それから現業的の
仕事をや
つておりまする千四百九人に対しまして七十人の
整理、それから機器の検査、従事員の試験検定等に関しまする
事務に従事しておりまする七百七十二名に対しまして七十七名の減、その他千二百七十名に対しまして三百三十九名の減、これを併せまして
定員三千四百五十八名に対して四百八十八名の減と、こういうことに相成
つておるのでございます。
これについて若干申上げたいと存じまするのは、電波監理
委員会のや
つておりまする
仕事につきましては、こういう
整理に
関係いたしまして、先ず第一に
考えなければならないことは、電波監理
委員会の
仕事が国際電気通信条約及びその他の国際条約によりまして義務付けられた
仕事がその重要なる
部分を占めておるということでございます。この
仕事を完全に行い得ないということは、国際的に条約に
関係した重要なる問題になるわけでありまして、この点は
定員の縮減等に
関係いたしまして、特に電波監理
委員会において考慮されなければならない点であろうかと
考えておる次第であります。それから又もう
一つは、只今申上げましたように、電波監理
委員会の
仕事が約四分の三と申してよろしいかと存じまするが、それくらいの
部分はいわゆる現業的な
仕事であるということであります。現業的な
仕事と、非現業、いわゆる現業でない
仕事とが
定員の縮減に
関係いたしまして、重要な
関係を持つということは誰しも認めるところであると思うのであります。電波監理
委員会の
仕事がさような性質を持
つておるということは、私
どもの
考えておりまするところによりまするというと、必ずしも
世間一般から正しくそのように認識されているとは言えない点もありはしないかと存じておるのでありまして、さようであればこそ、
政令諮問委員会におきまして
答申というものが出たのを
新聞等において私
ども拝見いたしたのでありまするが、その
答申案によりますると、電波監理
委員会等の縮減も
相当きびしき率にな
つておるのであります。若しも只今申しましたような性格、性質をよく理解して頂けまするならば、さようなきびしき縮減というものは出ないはずではないかと私などは
考えておるのであります。
なお附加えて申しますならば、電波監理
委員会の
仕事は、過去三年に遡りまするというと、昭和二十三年の電気通信省内における内局の時代、その翌年二十四年におきまする外局の電波庁時代、更に昨年二十五年度におきまする電波監理
委員会と
機構の変りましたそういうような段階を経て参
つておるのでありまするが、
仕事の内容がその間にどのように殖えておるか、又それに対しまして
定員がどのような工合に増減しておるかというようなことにつきまして、事実ありのままを認識して頂いておることができなか
つたのではないかというような懸念もいたしておるのであります。他の面からそれを申しますると、
仕事はこれは数字を以てお答えすることができるのでありますが、その二十三年、四年、五年、六年とだんだんと著しく膨脹いたしております。これに反しまして、
定員のほうは二十三年に比較いたしまして、只今申しました
定員は減じておるのであります。さような状況をよく御理解を頂きますならば、このたびの四百八十八名と一応相成
つておりまする数字も随分きびしきものであるということをどなたにも御理解頂けるのではないかと私
どもは存じておるのであります。それで最初に主管の
行政管理庁より内示を受けました縮減の数も、第一次におきましては八百八十八名というような数でありました。それに対しまして、私
どもは只今申しましたような事情を縷々述べまして、事実ありのままの認識を正しくして頂き、私
どもの
意見といたしまして、せいぜいこの程度が精一ぱいであるというような
意見を私も持ちまして折衝を任されたのであります。それで第二次の内示といたしまして七百二十一名というのを頂いたのであります。併しそれでも所詮私
どもの
仕事を
責任を持
つて行な
つて参りまする上におきまして堪え得ないところでございますので、種々折衝を重ねまして、第三次内示は五百二十八名、それが更に四百八十八名ということに、折衝の結果やつとここまでは力の限りを尽しまして持
つて参
つたというのが実情であります。勿論四百八十八名の
定員の減が私
どもの
仕事をや
つて参りまする上に決して楽とは思
つておりません。ただ
政府の一部局といたしまして、
政府が先ほど定めました
一般の方針、国策として立てましたその方針に従わなければならん、協力いたさなければならんということも一面に
考えまして、一応四百八十八名というところに今までのところはな
つているのであります。たびたびこの席上におきましても、先刻来拝聴をいたしておりまするところによりますると、
一般事務、殊に会計の
方面、人事の
方面等におきましては、
事務を
簡素化することによりまして、これに伴う
定員の縮減ということが
考えられるということを他の官庁においてもお
考えにな
つておられるようでありますが、私
どものほうも先ず第一にその点は苦慮をいたしております。会計、人事の
方面におきまする諸般の
手続を
簡素化するということによりまして、人間の節減を図りたい。これを第一によりどころといたしているのでありますが、それを以ちまして、この四百八十八名というものが覆い得るものとも
考えておりません。なおその上に或いは配置の転換をいたしますとか、或いは個人の
能率を一層挙げるようないろいろな
方法を講ずるとか、いろいろでき得る限りの
方法を講じまして、
事務の上に支障のないように何とかしてこの中においてや
つて行かなければならない。や
つて行きたい。
仕事を悪くしないで行きたいということを私
どもは
考えながらいるのでありますが、何を申しましても、三千四百五十一人に対しまする四百八十八名という縮減に
相当にきついのでありまして、私
どもはその点に関しまして、いろいろ心を悩ましているというのが只今の状況でございます。