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国務大臣(
橋本龍伍君) これはもう
非常勤職員を認めないというのは非常に無理な話でありまして、御承知のように、或いは写字をするとか或いは謄写をいたしまするとか、或いは又建設省で工事現場で人を雇いまするとか、これはおのずからおよそ国が人を使う場合においては、建設省の直轄工事などについては特にそうでありまするが、直轄工事に請負の人夫の人を全部常勤職員として
日本全国で抱えておるということは、非常に不経済なことは当然のことでありまして、そこで毎年どうせ賃金要員というものは延べで何百万人分とか何とかいうふうに
予算に計上いたしておりまするし、これは必要なことでございます。この間うちからの調べでは
非常勤職員が何万人おるというふうなことですが、
一つの或る一時点をとらえて何月何日に何人使
つてお
つたということは
一つの
参考にはなりましようけれども、本来から言えば
非常勤職員というものは或る日をとらえて何万人お
つたというよりも、どういうふうなために常勤の公務員として置き放しにするのと、それから非常勤で延べ幾らという
予算をと
つて使うのとはどちらか人を使う上での合理性があるかという問題は、これは両方必要なのであります。それがどの
程度必要かということを考え合せて個々にきめるべき問題だと考えております。ただ問題になりまするのは、要するに賃金要員の形をと
つて、何もその賃金要員として雇う意味のない人、つまり毎日毎日同じ人を一年中而も非常に固定的な上り下りのない
仕事に使
つて行くというふうな場合に一番問題が起るのであります。私は、
定員法と申しまするのは、国が恒常的に毎日
仕事のありまする面であ
つて、而も人がきま
つているというふうなものは
定員法できめるという趣旨から申しまして、恒久的に同じ人を使うという場合においては、
定員法の人数と使われる人とは合うようにいたさなければならないと考えております。勿論その場合におきまして
定員のきめ方自身に無理がある場合もございましようし、或いは又そういう場合にはもう
定員のきめ方自身をも考えておかなければならないし、或いは又
仕事の
能率化というものができるにかかわらず怠
つておるという場合もこれはあるかも知れません。これは今回の
定員法をきめまする間におきましても各所管大臣にそれぞれ自分の所管
行政を見てもらいまして、そこで今回きめる
定員法についてはこの
定員法の数と、それから恒久的にきま
つた人が働く
仕事の
人員の数とを揃えるようにすることを
基本の
方針といたしたものでございます。併しできました
あとでもそういう
方針で貫くつもりでおりまして各閣僚ともそのつもりでおります。ただ
仕事の性質に応じまして、農林大臣の申しましたのもそうでありますが、面積調査のようなものは一年ずつとそうあわてることなしにできますけれども、併し収量調査というような問題になると収穫のある一週間乃至十日なりの間にや
つてしまわなければならない。そうすると、一週間なり十日間なりの間のピークのために必要な
人員を一年中抱えておくのは無駄であるし、
基本的な
人員をその時の臨時のものを
予算でと
つておくことは必要である。そういうことは私も了承しておりまするし、農林大臣もそういう趣旨で考えておられるものと思います。