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岡本愛祐君
岡野国務大臣が御
出席になりましたから
岡野国務大臣に御
質問いたします。
岡野国務大臣は、先般この
委員会におきまして、
地方の
財政の窮迫を救うために更に五十億乃至百億の
短期融資をさせて、そしてそれで以てこの急場をしのぐように努力するという
お話があ
つたのでありますが、そこで昨日今日この
委員会を開いて、そういう
短期融資というものが果して可能であるかどうか、どのくらいまでその
計画がうまく働いておるかどうか、それを検討しておるのであります。そこで今日
大蔵省の
河野銀行局長に来てもらいまして、この百億の
短期融資が、果して現在大体きめられておる百八十億の
短期融資の枠のほかに
地方公共団体に対して
資金運用部資金から出せる見込があるかどうかということを検討したのであります。ところが今も
河野銀行局長が融れておりますように
余裕は五百四十億ある、併しそのうちの五百三十億は
食糧証券を以て
年度を越す
資金計画にな
つておる、それから十億手持ができますけれ
ども、それはこれからのいろいろなことに対処して行かなければならんから、これもなかなかそれに廻すことは困難であるというふうな
お話があ
つたのであります。一方においてそれでは
地方自治法の二百二十七条の一時借入については当該
年度の
収入を以て
見返りをしなければならんという規定があります。果してそういう百億の
年度内の
収入を以て
見返りするだけの
余裕が
地方公共団体にあるかどうかという点を
地方財政委員会のほうについて検討いたしますと、これはなかなかそうはないだろう。それじやどうしたらいいのだと言えば、
地方財政委員会のほうとしては、来
年度の
歳入を繰上げて
流用してそれを以て
見返りに当てるというよりほかないだろうという
結論に来たわけであります。そういうふうに二つのまあ困難があると思います。而も
銀行局長の話では来
年度の
収入を繰上げて
見返りに当てるというようなことは、これは法規の建前としては好ましからんことである、それによ
つて資金運用部資金の
短期融資に充てるということはなかなか困難であろうというふうな今御
答弁であ
つたのであります。そういたしますと、
岡野国務大臣が当
委員会におきましても、又
衆議院の
委員会において今日の新聞に出ておりますが、この百億くらいの
短期融資を更にさせて、そうしてこの急場を凌ぐという、そのお
考えがなかなか実行しがたいような状況にあるのじやないかと思うのであります。而も大蔵
当局ではそういう話を正式に聞いていないという
お話であります。非常な不安定な不確定な話であります。で
岡野国務大臣がこの
委員会で
お話になる以上は、もつと
確信のある
お話かと思
つて承わ
つてお
つたのでありますが、そうじやないんじやないかという疑義が起
つて来ました。この
短期融資のもう話が新聞に出て来まして、
地方のほうでは当てにしているだろうと思うのであります。果してそういう御
確信があるのかどうか。今いうような困難性がありますがそれをどういうふうにして
打開をなさるつもりか、それを承わ
つておきたいと思うのであります。