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政府委員(
山本豐君)
真珠事業が現在並びに
将來におきまして、
輸出産業といたしまして非常に大切なものであることは
委員長の申された
通りでありまして、我々といたしましてもそういう
意味で、今回この
法案の
提出になりましたことを喜んでおるものの一人でありますが、この
法案を実施するに当りまして問題になりまするのは、いわゆる
政府当局がどういうふうな
予算的措置に出るか、或いは又必要な
措置をとるかという点だろう思うのであります。そこで
予算の面におきましては、本
年度といたしましては取りあえず一億円、而もこれは主として
真珠の
研究所の
施設費に使うべく、一応約束されておるのであります。從いまして嚴格に申しますると、本
年度の一億円の
予算ではこの
母貝の
増産ということにつきましては、一応金は見込まれていないのであります。併しながら
委員長も申されましたように二十七
年度には一応三千万円のうちの約三分の一足らずでありまするが、
母貝の
増産に当てるべき
予算を組んでおるのでありまして大体の見通しさえつきますれば当然
一つこれを繰上げまして、と申しますのは、一億円の今年の
予算が要するに
業者の寄附によ
つて運んで行く、一部分は税金でありますけれども、そういう寄附の部面をできるだけ活用いたしまして、その間の
措置を
一つ時期遅れにならんようにいたしたいと
考えておるわけであります。併しその金額は十分でないじやないかという
お話も御尤もでありまして、ただこれは今
年度の
予算としましては、要するに
施設費ということが主にな
つておりますので止むを得ないのでありまするが、二十七
年度以降におきましては今後
相当永く続き得る
関係もございますので、年一年そういう面の
予算をできるだけ殖やして参りたい。こういう
考えを持
つているわけであります。
それからもう一点、第五条の
関係の
資金の
斡旋の問題でありますが、これはこの間
石原委員からも縷々いろいろその間の事情の
お話がありましたような、そういういきさつではあるわけでありまして、この字句の上では單に
資金の
斡旋ということに限られております。而もこれ
洲秋山委員の指摘されましたような、
資金の
斡旋をするものとする、極めて軽く規定されておるのでありまするが、
水産当局といたしましては、これは責任を持ちまして
只今委員長が申されましたような
事態が生じた場合には、極力その
事態に対処するように、單に
資金の
斡旋のみならず、その他の必要な
措置も必要であろうと思うのであります。それらの問題は今後の問題ではございまするが、
政府といたしましても
十分意を用いまして折角この
法律が
狙つている方向に沿うように努力いたしたいと
考えておるのであります。