運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

1951-11-01 第12回国会 参議院 建設委員会 第7号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十六年十一月一日(木曜日)    午前十時四十三分開会   —————————————  出席者は左の通り。    理事            赤木 正雄君            田中  一君            小川 久義君    委員            石川 榮一君            上原 正吉君            平井 太郎君            田方  進君            小林 亦治君            徳川 宗敬君            東   隆君   政府委員    経済安定本部建    設交通局長   小沢久太郎君   事務局側    常任委員会專門    員       菊地 璋三君   説明員    建設省都市局長 八嶋 三郎君   —————————————   本日の会議に付した事件 ○河川、道路都市及び建築等各種事  業並びに国土その他諸計画に関する  調査の件  (建設省都市局関係補正予算及び都  市計画に関する件)   —————————————
  2. 赤木正雄

    理事赤木正雄君) これから委員会を開きます。  先ず都市局関係した分について審議いたします。
  3. 小川久義

    小川久義君 いろいろ会議の都合もあると思いますので、十一時半までということで大体時間を切つて御審議を願いたいと思います。
  4. 赤木正雄

    理事赤木正雄君) 承知しました。補正予算関係もありますから、先ず補正予算について都市局長からお伺いいたします。
  5. 八嶋三郎

    説明員八嶋三郎君) 都市局関係補正予算簡單な御説明を申上げます。一つ簡單なものが実はございますが、それは過年度災害の分から一千百五十万円という金額地盤沈下方面に組替えをしておるというものでございます。これは御承知通りに、四国南海方面等地盤沈下に伴いまして、どうしてもこれに対しまするいろいろな災害の防除を図つて行きたいという意味におきまして、実は地盤沈下予算というものを要求いたしておるのでございまするが、取りあえず過年度災害の分でその方面に廻して置こうというので、今回一千百五十万円という数字が載つておるのでございます。金額が非常に少いのでございまするので、本年度取りあえず非常に困つておりまする高知市、それから愛媛県の川之江、金生といつた方面を大体予定いたしまして、ポンプなり、或いは水路といつた方面に取りあえずこの金を廻して行きたいということを考えております。漸次こういうような費用を来年度におきましても、予算の上において計上してもらうべく安定本部のほうに実は要求いたしておるような次第でございます。取りあえずそれだけのことを申上げます。
  6. 赤木正雄

    理事赤木正雄君) 何か御質問はありませんか。
  7. 田中一

    田中一君 ケートルース台風によつて昨年の防潮堤工事の実効、効用、そうした点御説明願いたい。
  8. 八嶋三郎

    説明員八嶋三郎君) 昨年御承知通り関西方面を襲いましたあの風水害によりまして、実は都市局関係といたしましては、西宮、それから神戸方面にかけまする堤防、それから堺方面をやつたのでございますが、ケート並びにルース台風につきましては、そのやりました効果というものは非常に顯著でありまして、西宮の市長のほうからも実は感謝の電報を頂いたような次第でございます。堺方面におきましても、この間大阪府の土木局長が上京いたしまして、お陰で堺方面は今年は助かつたというような状況でございまして、一日も早くこうしたものを完遂して完璧なものにしたいということを考えておる次第であります。
  9. 田中一

    田中一君 非常に局長の御報告伺つて幸いと思つております。併しながら今の工事の現況が、海面と言いますか、海岸線に沿つて築堤されておるというように聞いておりますが、もう少し方法を根本的に研究するつもりがあるかないか、ということは、海岸線沿つて凹凸に立てて行くことは、結局工事費も余分にかかるでしようし、希望するところは、今の海岸線から百メートル或いは五十メートルなら五十メートル先に築堤する、そうしてそこにサンドポンプなり、何なりで埋立てをしまして、それを防潮堤にする、同時にそこに、先般私あの方面に行つて参りましたところが、阪神間に五十メートル道路を今作つております。これは甚だ無駄なことであつて、あの辺人口が親密しており、盛り場を道路に収用して、そうして工事を進めておりますが、どつちみち防潮堤を作るのだから、防潮堤を五十メートル、百メートル先に海に築堤する、そうしてそこに埋立てをして、そこに海岸線沿つた道路を設けるというような方法考えられんものであろうか、又そういうことによりて無論工場地帶なり、市街地の被害を防禦し、工に道路に使用するところの土地の利用を高める、こういう点が必要だと思います。例えばこれは單に今の関西地方だけでなく、一面高速度などの結果から言うのですが、そうした面に都市局考えられんものかどうか、局長の御意見伺つておきたいと思います。
  10. 八嶋三郎

    説明員八嶋三郎君) 海岸堤防の問題について、現状のままでするほうがいいかどうか、現状位置において復旧するほうがいいかどうか、もつとそれに代るべきものを考える必要がないかどうかというようなお話でございましたが、これは実は取りあえずああした仕事災害で起りましたので、災害復旧ということに大体重点をおきました関係上、原位置ということを大体中心に考えられておるわけであります。併し都市計画の立場としてそういうものをどうするかということになりますれば、これは埋立をするというような問題等もときにあるだろうと思います。又所によりましては、毎年々々そこが災害を食うというような場合におきましては、住宅を他の個所に移転するというような問題も、場所によつては起り得るという工合に私は考えておるのでございまするが、取りあえず阪神間の問題をなぜ海のほうへやるように考えないかというお話でございまするが、これは今のところそこまで私どもとしては考えが実は及ばなかつたのでございます。取りあえず災害復旧ということに重点をおいて、国の予算の許す範囲において速かに復旧したいという意図から出たのでございます。この点御了承願いたいと思います。
  11. 田中一

    田中一君 たしか神戸、明石に繋がるところの五十メートルの道路都市局の所管ですね。あれを海岸線に持つて行くという考え方は持てないものでしようか。
  12. 八嶋三郎

    説明員八嶋三郎君) 海岸線に全部の道路を持つてつてしまうという考え方ですか……。まあ今のところそこまでは考えておらないのでございます。
  13. 赤木正雄

    理事赤木正雄君) 別に質問ありませんか。
  14. 田中一

    田中一君 これは建設委員会請願の形で出て来ておる問題ですが、京都市並びに小倉市、たしか若松にもそういう事例があつたそうですが、戰争中の強制疎開地跡、それが未だに資金関係で手が付けられないでおる、現状のままあるわけです。これは御承知と思いますが、これに対して政府としてはどういう助成方法考えておられるか。或いは又現在の予算内において図られる余地があるかないかお伺いしたいと思います。
  15. 八嶋三郎

    説明員八嶋三郎君) 疎開跡地の問題につきまして、実は今田中先生から御指摘ございましたように、実は京都小倉というのが実は仕事の非常に握れておる一つでございます。他の所はまあ多少ありますけれども、大部分は片付けて参つたのでございます。疎開跡地の問題といたしましては、現に終戰後疎開をいたしましたところで、都市計画上真に必要として将来残して行こうというものだけを実は限定いたしまして、それに対しまして、まあ地方がそれぞれそれを借りるという形を一応とらしたのであります。昭和二十三年頃であつたと思いますが、その賃貸費に対しまして実は助成の道を講じさせ、この事業化については、当時は再建整備費用、そういう費用をとりまして、又今日は重要幹線街路という費用によつて実は疎開跡地整備事業というものをやらせておるのであります。私どもといたしましては、極力一つ疎開跡地としてきめましたものを、道路としてきめましたものを、速かに完成を図つて参りたいということを実は念願いたしておるのでございます。その中で実は京都小倉というものが相当大きな面積であり、それが今日残されておるという情勢であります。実は京都市の問題につきましては、今までも私のほうのなけなしの予算からは相当多額の援助はいたしておるのでございます。本年度国庫補助といたしましては、一千二百万円の金をこれに対して出しておるのでございます。事業費といたしまして、二千六百万円の事業というものをやらせておるのでございますが、併し何と言いましても、疎開をいたしました面積というもので、これを都市計画上必要といたしまする面積が二十一万五千坪という数字が出ておるのでございまして、今日まだ未買収の土地というものが約十万坪という報告に実は相成つておるのでありまして、これに対しましては、私どものほうといたしましては、できるだけ一つまあ補助金額というものを高めて行きたいという意味におきまして、実は重要幹線街路の額を上せて行きたいという要求も実は安本のほうに提出いたしておるのでございます。一方市当局によつて出されましたり、これが起債という方面につきましても、いろいろ盡力されておりまするし、私どもといたしましても、京都市情勢につきましては、再三自治庁財政委員会方面に実は陳情いたしておるのでございます。京都市といたしましては、大体の計画というものを今回打立てられまして、昭和二十七年、八年のあと二カ年間で何とか疎開跡地というものの解決を図りたいというので、実は一応の財政計画というものをお立てになりまして、そうして大体予算外契約といたしまして、それを買うということになつております。それに対しまして利子拂つて行こう、二十七年度、二十八年度においてなし崩しで元金と同時に利子拂つて行こうという形の措置を講じておられるのであります。私どもといたしましては、御承知通りに、重要幹線街路費というものの補助対象になつておりますので、大体国庫補助対象といたしておりまするものは、十一メートル未満の補助幹線街路に対しましては、これは一つ補助対象にするということはむずかしいと思つております。あとは大体向うでは三十六メートルくらいの道路が多いのであります。いわゆる堀川道路とか、三條道路とか、或いは南八條道路というような道路をやつておりますので、そういう方面一つ補助対象にして行くということで、実はもうあと三カ年計画というものを作りまして、実はその費用を作りまして安本方面要求いたしておるということでございます。なおこれはまあ疎開跡地の問題のほかに、京都市におきましては、いろいろ比較的に事業を進めて行きたいという問題が実は多いのでありますが、何にいたしましても一つ大きな仕事だけは速かにやらないというと、市民の人たちにも非常に御迷惑をかけるという形になつておりますので、私ども今年京都に廻しました金の大部分というものを疎開跡地整備事業というものに廻しておるのであります。何とか一日も早く京都の問題だけは解決してやらなければならんという実は責任を感じておるのであります。それから小倉の問題がありますが、小倉の問題は実はこれも面積は非常に多いのであります。それで都市計画上整理しようというのが大体十一万坪、片方は二十五万坪でございますが、片方は十一万坪という数字に相成つておるのであります。ただ小倉市は正直のところこの機会において申上げるのも如何かと思いますが、従来学校方面相当に金を使つていた関係上から、財政的に市單でこの小倉市は都市計画事業に持つて来るという金額が今まで実は非常に少かつたという関係上非常に遅れておるということは現実の事実でございます。未済の面積が十一万坪のうち九万何千坪という数字に相成つておりますので、昭和二十七年度以降の事業費にいたしましても、大体一億円近くの金になりまするので、更にこれもまあ大体京都よりも小さい市でございますので、私のほうといたしましては、幅員十五メートル以上くらいの街路補助対象として取扱つて行きたいということを考えておるのでございます。これも一つ三年間くらいでやりたいと思つておりますが、これもあとに述べます。小倉市の問題にはほかに一つ大きな問題が出て参りますので、これが果して三カ年間で完遂が、私のところとして助成の形を取り得るかどうかということは、多少私はほかの問題との睨み合せの問題がございますので、ここではつきり言明ができないと思います。ただ本年度小倉市もその点非常に考えてくれまして、市單におきまして、二千五百万円というものを実は都計事業に出そうということで肚をきめて、市議会の訂正も得たようでございます。実は小倉市につきましては、例の日豊線との関係鉄道はんこをお借りしなければならないという問題がございます。それと同時に駅の移転という問題もございますので、これは実は鉄道方面から是非ともやつてもらいたいという要望が出て来ておりますので、それがために立体交叉が二カ所ほど出て来ております。これは二カ年くらいで何とか解決して行かなければならんということになりますと、この事業費だけの、都市局負担だけでも、鉄道との十分な打合せができておりませんが、鉄道の分も含めまして九千五百万円、これも一億円近くの金を要する。そのうちで仮に半分を都市局関係で持つことにいたしましても、四千六百何十万円という金を出さなければならんという、実は都市計画の上から見ますと、相当小倉市というのは金を食う都市なのでございます。戰災都市以外といたしましては、京都小倉というのは私のほうといたしましては、これは相当面倒を見て行かなければならんような状態になつておりますので、一つ皆様方の御同情、御協力によりまして、都市計画のこうした事業方面予算を拡大さして頂きまして、一日も早くこうした要望に副いたいということを念願いたして置く次第であります。
  16. 田中一

    田中一君 今私も話を伺つてわかりましたが、京都小倉市を国が助成してやつて行こうという見通しというか、こういう時をかせばできる見通しがあるというお見込みなのですか。
  17. 八嶋三郎

    説明員八嶋三郎君) はあ。
  18. 赤木正雄

    理事赤木正雄君) ちよつとお伺いします。京都の問題ですが、時をかせばというが、もう大分戰争も済んで……。これは時も一体どのくらいあなたのほうでお考えなんです。
  19. 八嶋三郎

    説明員八嶋三郎君) 先ほどの京都のほうは二十七年度、二十八年度で何とか完成して行きたいという気持を持つておるのでございます。その意味において予算要求しているのでございます。小倉は今新らしい問題が出て参つたものですから、これは或いはもう少し、もう一年、二年は延びるのではないかということです。
  20. 田中一

    田中一君 小倉の場合は今の局長が言う通り、駅前からまつすぐ三十五メーターぐらいありますか、あの道路を現在五十メーターを市がとつている。併しながらそれが三十五メーターぐらい減ることになつている。併しどつち側が減るか計画が立たぬために、沿道の住民はその道路をどうとつていいか明確に決定されてない疎開地があるわけなんです。それから駅の位置からまつすぐ直線の道路になつていますが、こういう点で非常に地元も困つている。同時に市も困つている。殊にあそこに進駐軍の兵站基地と言いますか、そういうものがあつて、それもどうなるか一応はきまつておりますけれども、それがどうなるかわからんというような実情にあります。大体今後の見通し政府予算で解決しようというならば、その見通しを伺いたいのと、若しもそれが長引くならば、例えば西鉄のあの国道にしても、両側にまだどう決定されるかわからんような空地が、でこぼこの空地がたくさんあるわけです。これなども一応の計画はつきり立ててやつて行く、若しも長引くならば預金部資金の流用、借入というような点も御協力願えるものかどうか、又それを考えていらつしやるかどうか、こういう点もたかだか一億か二億の程度のものですから、現在の小倉財政負担とすると、長期資金ならば可能だということが計算が立つわけのものですから、その場合国庫補助があつた場合にはそれで充当して返してもよろしいし、又市の負担でも可能なのではないか、こういう考えを持つておるのです。局長の一御意見を聞きたい。
  21. 八嶋三郎

    説明員八嶋三郎君) 田中先生の只今の御意見につきましては、私どもも至らん点は十分今後早く決定がきまつていないところを直して行きたいと思つております。なお起債の問題につきましては、御承知通り補助を受けましたものだけの分に、今年あたりも大体平均三割といつたようなことしか行つておらないのでありますが、これは公共事業の分だけではなくて、市單單独事業の分として実は京都も今年は一千万円とらしたのでございますが、これを小倉方面にもこうした市單の、市の單独事業としての分を起債で大いにとるように、私のほうから財政委員会のほうに陳情しておるような次第であります。今後はこういう方面は何も補助金だけによつて解決すべき問題ではないので、どうしても市の單独事業財政面から来る財政資金起債というものをできるだけ努力してもらうように私どもつて行きたいと思つております。
  22. 田中一

    田中一君 重ねて小倉の問題を申上げますが、今後の日米安保協定というものによつて恐らく小倉があの方面兵站基地になるのではないかと予想されるわけです。その場合命令によるところの市の負担は従来は非常に多かつたのです。これは国庫補助ではなくて市が命令されて道路整備と言いますか、補修と言いますか、そういう点の費用相当出ている。又今後そういうことになればあの道路では到底間に合いかねるような実情にあるものですから、ただ何年か時をかして完成するというようなことではなくて、今ここでもう少し具体的に、この方法でやれば可能ではないかというような案を局長お持ちじやないかと思うのですが、どうですか。
  23. 八嶋三郎

    説明員八嶋三郎君) 要するに金の問題との相談になるのであります。併しながら財政としては今年は市單として二千五百万円出して行つたというような形をとつております。それから私のほうとしては、今年はどうも金額は四万円ほどの補助しかできなかつたというわけで、来年度は何とか小倉の問題をもう少し上げてやらなければならんというような気持を持つております。私としては取りあえず京都と同じように、やはり本年度予算外契約によりまして、安い利子拂つてつて行こうという計画を作つております。その線にできるだけ私のほうも協力してやりたいという気持を持つておるのでございます。
  24. 田中一

    田中一君 貯金部資金借入が不可能ですか。
  25. 八嶋三郎

    説明員八嶋三郎君) 今年は大体枠がきまつておりますけれども、これは私は可能だろうと思います。
  26. 田中一

    田中一君 第十国会でしたか、区画整理の單行法を出そうというような御意図があつたように聞いていたのですが、この準備はどうなつておるのですか。
  27. 八嶋三郎

    説明員八嶋三郎君) 実は区画整理法の問題につきましては、田中先生から前々御意見を拜聽いたしておりまして、私どももできるだけそれをやりたいという気持でおるのでございます。実は今内部的には一つの案はできております。併しまあこれを今直ぐ私どもとしては出したいという気持は持つておるのでありますが、いろいろと都市計画法改正ということもございますので、それと何なら一緒に出したほうがいいのじやないかという意見も内部的にあるものでございますから、それが、準備がすつかりとできるかどうかということの問題があるわけであります。私どもとしては、一つこの前もやつて頂きましたように、できるだけ区画整理法だけでも早く出したいという気持は持つておりますが、基本である都市計画法一緒に出したらいいじやないかという意見も内部的に相当ありますので、それとの睨み合いもあるので……、法文は一応できております。
  28. 田中一

    田中一君 では都市計画法はいつ頃改正案が出されるお見込ですか。
  29. 八嶋三郎

    説明員八嶋三郎君) それは内部的には審議しつつありますので、うまく行けば今度の議会に出ると思います。
  30. 田中一

    田中一君 そのお見込通常国会に提出されるのじやないかというお考えですか。
  31. 八嶋三郎

    説明員八嶋三郎君) そういう工合準備は進めておりますが、併し各方面との関係が多いものですから、区画整理だけではそれほど関係はないのでありますが、その点がちよつと悩みでございます。
  32. 赤木正雄

    理事赤木正雄君) 来年度のあなたのほうのお見通しはどうですか。
  33. 八嶋三郎

    説明員八嶋三郎君) この程度ではまだはつきりわかりませんが、それは一つ安本の御意見を、局長も来ておられますから、その方面一つ……。
  34. 赤木正雄

    理事赤木正雄君) 今京都の問題が出ましたが、それに関連して……。
  35. 八嶋三郎

    説明員八嶋三郎君) これは実は是非とも何とかしたいと思つておるわけでございます。実は重要幹線整備といたしましては、実は都市内における立体交叉の問題ですね。駅の近くにおきまして、立体交叉をやりたいという要望が実は相当出て来ておるのであります。従来街路が主として補修といつたような方面重点を置くということで参つてつたのでありますが、今回何か特別法ということになりますと、どうしても住民の非常に困つておる問題から手を付けなければならない。それから御承知通りに舗装という問題も何とか一つ取上げて行きたいということで、これはまあ道路局都市局とも同じような問題でございますけれども、そういう方面要求相当にやつておるわけでございます。是非とも一つ皆様がたのやはり輿論の声といたしましても、そういう問題を解決してやろうということによりまして、予算の獲得に御協力願いたいと思います。
  36. 赤木正雄

    理事赤木正雄君) それからこの際申上げますが、あなたのほうで大蔵関係に特に法制上の関係から要望して欲しいという問題がありましたね、あれをおつしやつたらどうですか。
  37. 八嶋三郎

    説明員八嶋三郎君) 実は戰災復興を初めといたしまして、区画整理事業でございますが、区画整理事業につきまして大蔵省当局といたしましては、いろいろな清算金といつたようなもの、或いは補償金をもらうというものに対しまして、実は税をかけるという話があるのであります。現在の法律の上におきましては、改正されない法律におきましては、税はかかるような形になつております。その税の一つ所得税というもの、一つ資産評価税、この大体二つの問題でございます。実はまあ租税措置法によりまして、土地収用漁業税の問題が参議院の大蔵委員会のほうに廻つておるのでございまするが、それと同時に一つ都市計画上の区画整理に伴う清算金補償金に対しまするいわゆる所得税並びに資産評価税免除ということを是非ともやつて頂きたいということを実は大蔵当局に対しまして請願をいたして陳情をいたしておるような次第でございます。実は都市計画のほうは清算というものが少しずつこれから入りますもので、今まではそういう問題は起らなかつたのでございますが、今年何か大分県の大分市だつたと思いまするが、所得税が実はかかつてつたという実例がありましたので、取りあえずそれを免除してもらいたい、それと同時に一つ法律改正をして頂きたいということを私のほうから申入れたのでございます。その根拠は御承知通り区画整理知事認可をし、国がその知事に対する認可をいたしまするというと、これはまあ強制的に一応換地させ、減歩させるという形をとりまするので、これはやはり土地収用と同じ形のものではないか、收用について所得税免除考えるならば、区画整理についても当然所得税免除考えるべきではないかということで、実は大蔵省に強硬に申したのであります。ここ数カ月におきまする経過を申上げまするというと、所得税免除につきましては、大体大蔵省も了解をしてくれまして、これに対しまする改正の法案を今回出そうということも了解してくれたのでございます。次に残りまする問題は、資産評価税の問題でございます。御承知通りに、昭和二十五年の一月一日以前に取得いたしておりまする土地等につきましては、その後において相続なり、遺贈なり、讓渡なりというような問題が起りましたときには、資産評価税がかけられるということに実は相成つておるのでございます。これは実は土地収用につきましても、この点につきまして、土地収用に対する補償金につきましても、建設省といたしましては、資産評価税免除をしてもらいたい、免除というのはそのときにおいてかけないようにして頂きたい。これは人間一生の間において必らずかけらるべき問題でございまするが、そういうふうにして強制的に取上げられたようなときには一つやらないでもらいたいということを、建設省当局といたしましては、大蔵省当局要望いたしたのでございまするけれども、その点は認められなかつたのでございます。それと同時に、区画整理につきましても、資産評価税のほうは、土地收用と肩を並べる上においては、どうしてもやはりこれをかけたいということを大蔵省当局としては言つて来ておるのであります。ただ一応今までの経過として申上げたいと思うのでありますが、実はその場合におきまして、土地土地との交換、甲の土地と乙の土地とを区画整理によつて交換する場合においては、その交換は譲渡とはみなさない。従つてそれに対しては資産評価税はかけない。ただ併しながら、そこに土地清算金とか、補償金とか、金が加わつた場合においては、こちらの土地とこちらの土地と交換しますね、そういう場合におきましては、その土地全体についてかけたいというのが実は大蔵省意見であつたのです。それは甚だ不都合じやないかと、まあどうしても取らなければならんというのならば、金銭の分だけについて取るべきじやないかということを実は私のほうでもやかましくお願いいたし、委員長さんなり、赤木先生にもその点を申上げたことがあるのであります。ところが大蔵省当局といたたしましては、そうなるというと、非常に課税の上において困る、面倒だというお話があつたのであります。併し面倒だということの問題と住民負担をかけるということの問題とは、区画整理の問題としては別個に考えてもらいたいということをやかましく言いました結果、それではまあ金銭の部分だけにしようということに大体話がまとまりましたので、この間金銭の部分だけに資産評価税をかけようということに議がまとまりましたので、これは実は次官会議にも大蔵省方面から出してもらいたいということになりましたので、いろいろ御心配をかけた点は大体解決したわけであります。
  38. 赤木正雄

    理事赤木正雄君) 先ほど小川委員からの御発言もありましたから、本日の委員会はこれにて散会いたします。    午前十一時十九分散会