運営者
Bitlet
姉妹サービス
kokalog - 国会
yonalog - 47都道府県議会
nisalog - 東京23区議会
serelog - 政令指定都市議会
hokkaidolog - 北海道内市区町村議会
aomorilog - 青森県内市区町村議会
iwatelog - 岩手県内市区町村議会
miyagilog - 宮城県内市区町村議会
akitalog - 秋田県内市区町村議会
yamagatalog - 山形県内市区町村議会
fukushimalog - 福島県内市区町村議会
ibarakilog - 茨城県内市区町村議会
tochigilog - 栃木県内市区町村議会
gunmalog - 群馬県内市区町村議会
saitamalog - 埼玉県内市区町村議会
chibalog - 千葉県内市区町村議会
tokyolog - 東京都内市区町村議会
kanagawalog - 神奈川県内市区町村議会
nigatalog - 新潟県内市区町村議会
toyamalog - 富山県内市区町村議会
ishikawalog - 石川県内市区町村議会
fukuilog - 福井県内市区町村議会
yamanashilog - 山梨県内市区町村議会
naganolog - 長野県内市区町村議会
gifulog - 岐阜県内市区町村議会
sizuokalog - 静岡県内市区町村議会
aichilog - 愛知県内市区町村議会
mielog - 三重県内市区町村議会
shigalog - 滋賀県内市区町村議会
kyotolog - 京都府内市区町村議会
osakalog - 大阪府内市区町村議会
hyogolog - 兵庫県内市区町村議会
naralog - 奈良県内市区町村議会
wakayamalog - 和歌山県内市区町村議会
tottorilog - 鳥取県内市区町村議会
shimanelog - 島根県内市区町村議会
okayamalog - 岡山県内市区町村議会
hiroshimalog - 広島県内市区町村議会
yamaguchilog - 山口県内市区町村議会
tokushimalog - 徳島県内市区町村議会
kagawalog - 香川県内市区町村議会
ehimelog - 愛媛県内市区町村議会
kochilog - 高知県内市区町村議会
fukuokalog - 福岡県内市区町村議会
sagalog - 佐賀県内市区町村議会
nagasakilog - 長崎県内市区町村議会
kumamotolog - 熊本県内市区町村議会
oitalog - 大分県内市区町村議会
miyazakilog - 宮崎県内市区町村議会
kagoshimalog - 鹿児島県内市区町村議会
okinawalog - 沖縄県内市区町村議会
使い方
FAQ
このサイトについて
|
login
×
kokalog - 国会議事録検索
1951-10-25 第12回国会 参議院 運輸委員会 第4号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
二十六年十月二十五日(木曜日) 午前十時三十二分開会
—————————————
出席者
は左の
通り
。
委員長
山縣
勝見
君 理事
岡田
信次君
小泉
秀吉君
前田
穰君
委員
石原幹市郎
君
内村
清次
君
小酒井義男
君
高木
正夫君
政府委員
運輸省鉄道監督
局長
足羽 則之君
運輸省鉄道監督
局国有鉄道部長
石井
昭正
君
事務局側
常任委員会專門
員 古谷
善亮
君
常任委員会專門
員 岡本 忠雄君
説明員
日本国有鉄道総
裁
長崎惣之助
君
日本国有鉄道経
理局長
三木
正君
日本国有鉄道営
業局長
津田 弘孝君
—————————————
本日の会議に付した事件 ○小
委員
の選任の件 ○
一般運輸事情
に関する
調査
の件 (
補正予算
に関する件) ○
国有鉄道運賃法
の一部を改正する法
律案
(
内閣送付
)
—————————————
山縣勝見
1
○
委員長
(
山縣勝見
君) それでは本日の
運輸委員会
をこれから開会いたします。 先ず最初に、先般の
委員会
において
委員長
に一任されました
観光
、
陳情
の小
委員
の人選について、各
委員
の希望を承わ
つて
、大体
観光
につきましては七名、
陳情
につきましては五名の小
委員
を一応
委員長
の
手許
で選定をいたしました。
観光
の小
委員
は
岡田
君、
内村
君、
小酒井
君、
前田
君、村上君、
前之園
君、カニエ君、この七名、
陳情
の小
委員
は
石原
君、
高木
君、
前田
君、
小泉
君、鈴木君、この五名といたしましたが、別に御
異議
ございませんですか。
山縣勝見
2
○
委員長
(
山縣勝見
君) 御
異議
がないようでありまするから、
観光
、
陳情
の両小
委員
につきましては、
只今
申上げました
通り
決定いたします。
—————————————
山縣勝見
3
○
委員長
(
山縣勝見
君) 次いで
一般運輸事情
に関する
調査
というので、先ず
昭和
二十六
年度
補正予算
に関する件を議題といたします。昨日に引続いて、本日は
国有鉄道関係予算
について、
当局
より
説明
を求めます。
石井政府委員
。
石井昭正
4
○
政府委員
(
石井昭正
君) 昨日お
手許
に御配付申上げました
資料
につきまして、二十六
年度
の
国鉄
の
補正予算
の概要について御
説明
申上げます。 実は本
年度
の
国鉄
の
予算
は、
通常国会
におきまして、両院の御
承認
を頂きまして、
目下実行
に移しておる最中でございまするが、御
承知
のように、本
年度
の
予算
が編成されましたのは、丁度昨年の八月頃実質的の編成が行われたのでございまして、その際におきましては六月末に勃発いたしました
朝鮮
の
関係
の
影響
がどうな
つて
行くかということの
見通し
が
余り
よく付かなか
つたの
でございまして、極めて短期に終了して、極く一時的な
影響
にとどまるか、或いは
相当長期
な大規模なものになるかということにつきましては、我我といたしまして殆んど予測が付かなか
つた
わけでございまして、従いまして
経費
の算定におきましては、この
動乱
前の基準を大体踏襲いたしておりました。若干は多少
動乱
後の
予想
も組入れておりますが、
見通し
といたしましては、必ずしも今日の
現状
を
見通し
てはおらなか
つた
わけでございます。そういうわけでございまして、実は
通常国会
におきまして、いろいろ御
審議
を頂きました際も、この
予算
でや
つて
行けるかというような御
質問
も
相当
あ
つた
かと記憶いたしておるのでございまするが、その当時におきましては、何とか一応や
つて参
りたい。而もまあ
物価
の
騰貴等
が
余り
高くなるならば、いずれは
補正
もお願いしなければならんときも来るかも知れん。併し又とにかく一応
予算
を御提出申上げておりまするのでや
つて参
りたい、かように御了承を
願つたよう
に
考え
ておる次第でございます。その後御
承知
のように、
物価
の
騰貴
を見ますると、
国鉄
が所要しておりますところの
主要資材
につきましては、特にそれが
生産資材
、
鋼材
或いは
木材等
の
生産資材
が主でございますし、又動力に使
つて
おりますところの
石炭
、こういうものの
値上り
が極めて顯著でございまして、実際上当初の
交付予算
で以て想定いたしました
業務量
をこなすわけには殆んど参りかねて参
つたの
でございます。なおこの
支出
の面のみならず、この
輸送量
の面につきましても同様でありまして、
朝鮮事変
以後非常にまあ
生産活動
が向上いたしまして、その結果として
貨物
の
輸送トン数
は飛躍的な
増加
を見せておりました。且つ又それに伴いまして
旅客
も当初の
予定
よりも
相当
の
増加
を
予想
されるに至
つた
わけでございまして、こういう
輸送量
の
増加
に対応いたしますところの
経費
も又必要と相成
つて参
つた
わけでございます。そこで大体当初
予算
におきましては、
旅客
の
輸送人員
は大体二十九億人
程度
と
考え
ておりました。又
貨物
の
輸送トン数
は一億三千四百万トン
程度
と
考え
てお
つたの
でありますが、
只今
の
現状
を以て
見通し
ますれば、いろいろこれから将来には
電力事情
、
石炭事情等余り
好ましからん
見通し
もございますが、併しながらとにかく最近の
情勢
で押して参りますと、
旅客
は三十二億人余、
貨物
は実に一億五千七百万トンに達するであろうというふうに見込まれるに
至つたの
でありまして、これを当初
予算
に比較いたしますと、
旅客
においては一〇・八%増、
貨物
においては一七・二%の増となるわけであります。又一面
物価
の
値上り
は
生計費
のほうにも
相当
な
影響
を及ぼしております。特に八月以降米、
電力
その他の
値上り等
によりまして、
給与ベース
の
改訂
も必至とな
つて参
つた
わけでありまして、これに対しましては
国鉄労働組合
におきまして
給与改訂
に対する
要求
を
当局
にいたしました。結局これが
調停委員会
に持込まれまして、
調停委員会
におきましては、一万八百二十四円という
調停案
を出したことは先刻御
承知
の
通り
でございますが、この
調停案
につきましては、
当局
といたしましても、できるだけこれを実施いたしたい、実現いたしたいと努力いたした次第でございます。そこで以上のような
情勢
の
変化
が入
つて参
りましたので、結局
只今
当
委員会
で御
審議
をお願いいたしておりまする
運賃
の
値上げ
によりまして、或る
程度
この
予算
の
経費
の
辻褄
を付けなければならんかという
状態
にな
つたの
であります。もとより
運賃
の
値上げ
が
国民経済
に及ぼす
影響
も極めて大でございまするので、できるだけ
最小限度
にこれをとどめなければならんと思うのでございまするが、併しこの
経営費
の
不足
は何としても
運輸収入
を以て補うというのが、これがいわゆる
国鉄
の
独立採算制
の建前でございます。
工事勘定
、いわゆる
資本的支出
のほうに相成りまする
支出
につきましては、これは時の
経済状態
、
国鉄
の
財政状態
、或いは
一般経済状態
に応じて
自己資金
を以て充てる場合もございましようし、又
借入金
を以て充てる場合もあるかと思うのでございます。
必らずし
も一概に如何なる
財源
によるべきかということは言いかねると思うのでありますが、
経営費
につきましては、これは
運賃
の
収入
を以て充てるということが必要かと思うのでございます。併しながらこの
運賃収入
、
運賃値上げ
の率を算定いたしますに当りましては、
運賃法
の提案の際にも御
説明
があ
つた
と思うのでありまするが、要するに
運賃
の
値上げ
は平
年度
の
計算
において妥当するものでなければならないのでありまして、本
年度
幾ら
不足
するか
といつて
本
年度
だけの
辻褄
を合せるだけの
運賃値上げ
では、これは
国鉄
の
財政
の
バランス
の基礎とはならないと思うのでございます。
従つて運賃値上げ
につきまして、
運輸省
或いは
政府
において
国鉄
の申請に対してとりました
態度
は、これはいわゆる平
年度
における
経費
の
増加
、
経営
の
合理化
その他によ
つて
如何なる
程度
に圧縮し、そうして万止むを得ざる
部分
を
運賃値上げ
に求めると、かような
態度
にな
つた
わけでございます。そこで本
年度
の問題でございまするが、御
承知
のように
只今
お願いいたしております
運賃値上げ
は十一月一日から
予定
しておりまするので、これは平
年度
の
運賃値上げ
の
増収
に比較いたしますと、
増収分
は僅かに十二分の五と相成るわけでございます。なお併しながら一方の
経費
の
増加
のほうを見ますると、これは必ずしも十一月一日から
増加
するわけではないのであります。
物価騰貴
のごときは殆んど
年度
当初からこれの
影響
を受けておるわけでございます。そこで本
年度
の
経費増加額
は約大体二百八十九億円と
物価騰貴
の額は見ておるのでございまするが、これは後ほど御
説明
申上げまするが、結局この
物価騰貴
の額に対しまして、すでに
貯蔵品等
の安い
購入価格
で仕入れましたものを使うことによりまして、このうちから約五十億
程度
の節減をいたしておるわけでございます。一応
物価騰貴
によりましては二百八十九億円と相成
つて
おるわけでございます。 それから
給与改訂
でございまするが、これは
調停案
の
趣旨
に
則つて
一万八百二十四円
ベース
といたしまするが、これを四月から実施いたしまするには、
財源
の
関係
上如何にしても
不足
なのでございまするので、一応八月から実施するものといたしまして、九十六億円を計上いたした次第でございます。 それから
輸送力
の
増加
につきましては、
先ほど
申上げましたように、
旅客
につきましては一〇・八%、
貨物
は一七・二%と極めて莫大な
輸送量
の
増加
があるのでございます。これには全然
経費
なしというわけには参り兼ねる、当然列車に焚きます
石炭
の
費用
その他
人件費等
につきましては
相当
の
費用
があるわけでございます。これが約八十億円の
予想
でございます。なおそのほか今般
政府
におきまして
人員整理
ということを行な
つて
おりまするが、
国鉄
におきましても目下
輸送量
の
状態
から見まして、必ずしも
人員整理
の余地ありとは言えないのでございまするが、併しながらなお
経営
を
合理化
いたしまして、できるだけ
経費
を少くいたしまして、
国民
の負担を軽減することはこれは
国鉄当局
といたしましても当然のことでございます。この点に対しまして、この
趣旨
に
則つて
若干の
人員
の縮減をいたすことに
考え
ておりますが、それに要しまする
退職手当
の
経費
、本
年度
におきましては、むしろ
退職手当等
で
経費
が
増加
いたしまして、その
経費
約九億円と相成るわけでございまして、結局四百七十四億円の
経費増加
と相成るわけでございます。併しながら一方
経営
の
合理化等
によりまして七十五億円の削減をいたしておるのでありますが、これは
先ほど
申上げましたように、安い
購入単価
で仕入れましたものを使うことによりますものと、
石炭
の
消費節約
をなお一層行いまして、約二十億円の
財源
を見込むということによりまして、七十五億円このうちから削りまして、大体四百七十四億円を三百九十九億円の
増加
を以て食い止めたい、かように
考え
た次第でございます。 一方
収入
のほうは、
運輸量
の
増加
に伴いまして
旅客
におきましては六十四億円、
貨物
におきましては百十七億円、なお雑
収入
がほかに二十二億円の
増収
が見込まれますので、従いまして結局これはこの
増収
と申しまするのは、
自然増収
に対する現在の
運賃
だけの問題でございます。
運賃値
上による
増収
ではございませんので、この点誤解のないように御了承願いたいと思いますが、現在の
運賃ベース
で言いましても、
運輸量
の
増加
によりましてほぼ百八十数億の
増収
が見込まれるわけでございます。そこでこの
自然増収
と、それから
昭和
二十五
年度
の
利益金
のうちから二十三億円を受入れまして、二百二十六億円は
運賃値
上をいたさないでも、大体当初
予算
よりも
財源
が殖えるわけでございます。併しこれでは
先ほど
申上げました三百九十九億円に対しまして、約百七十二億円が
不足
するわけでございます。この
不足額
を
運賃値
上によ
つて
補いたい、こういうことでございます。
運賃値
上の
数字
は
只今
御
審議
を願
つて
おります
通り旅客
二割五分、
貨物
三割でございますので、この
収入合計
は五カ月分で約百七十二億円となりまして、ここに本
年度
の
補正予算
の収支の
バランス
がとれる、こういうことに相成るわけでございます。
損益勘定
のほうは
只今
ざつと申上げた
通り
でございますが、
工事勘定
のほうにおきましても、同じく
物件費
が非常に高騰いたしておりまするので、
予定通り
の
工事
は到底できないわけでございますが、当初
予算
でお願いいたしましたのは三百十二億円でございますので、
国鉄
といたしましては、この三百十二億円の枠内におきまして実行的にいろいろやり繰りをいたしまして、御
承認
を願いました
項目
のうちでも或る
程度
繰延べのできるものは繰延べをする、
着手
にならないで見送
つて
おくというようなことで、且つその代り緊急な
工事
はできるだけ
物価騰貴等
で当初の
予算額
を超えても行いたいというような
考え方
でや
つて参
つた
わけでございまするが、結局当初
予算
でお願いいたしました
工事
を全部これを行うためには、普通二百七十億
程度
の
資金
の、
物価騰貴
だけでは百六十数億でございまするが、全部で二百五十七億、二百六十億
程度
の
資金
の
不足
でございましたので、これを一応
大蔵省
に
要求
をいたしたのであります。いろいろ折衝いたしましたが、どうしても
運用部資金
より充てるべき
財源
が五十億円しかない、こういうことでございまして、そこで前
年度
持越資金
の十五億円を出しまして、六十五億円しか
工事経費
の
追加
ができなか
つたの
であります。従いましてこれだけの
追加
でございますから、結局本
年度
の
工事経費
は当初
予算
の三百十二億にプラスするところの六十五億、
合計
三百七十七億と相成るわけでございます。それで以て賄わなければならないというような
計算
にな
つた
わけであります。その結果当初
予算
のときにいろいろ御
説明
申上げました
項目
のうち、若干はこれはどうしても手が付けられないというようなものも出て参
つた
次第でございまして、誠に遺憾に存ずる次第でございます。で、当初
予算
のうちでも新
線建設
として御
承認
願いました
津軽線
、
赤穂線
、
窪川線
の三線は、これは
工事
に
着手
いたしておりまして、ほぼ本年中にこの三線とも完了する
運びになつておるのであります
。
物価騰貴
のために
資金
が約一億円ばかり
不足
いたしまして、これは今回
追加
になりました六十五億円のうちからこの
追加分
を出しまして計上いたしまして、この三線の開業は何とか本年中に間に合わせたい、かように
考え
ておる次第でございます。それから
電化工事
につきましては、
高崎線
につきましては、できるだけ目下の諸般の
事情
から早く完結して
電気運転
の開始を急ぎたい、かような
考え方
で、結局これに対しましても、
年度内
の完遂のために当初
予算
より十三億円を
追加
いたしまして、これによりまして
高崎線
の
電化工事
も
年度内
に完成さして参りたい、かように
考え
ておるわけでございます。
東海道線
の
電化工事
につきましては、当初五億円の
予算
を御
承認願つたの
であります。
物価騰貴
のために
着手
は非常に困難を
極めめ
ておりました。今回の
補正予算
におきまして当初
予算通り
の、一応当初
予算額
についてだけの
財源
は確保し得たわけでございます。
車両
につきましては、
貨車
の
新造
は当初
予算
四千六百両
程度
でございましたが、これは
ワム換算
でございますが、これを現在までに約五千両の発注をいたしておりますが、これは甚だ大胆ではございましたが、
追加予算
の、或る
程度追加財源
が得られるということを期待いたして行な
つた
次第でございます。なお今回の
追加財源
の確定に伴いまして、七百両
程度
を
増加
いたしまして、五千七百両ということで今回の
予算
を組みました。
従つて
その
経費
の
増加
と
車両数
の
増加
と合せまして、三十一億円が
追加
されておるわけであります。そのほか
工事勘定所属職員
の
給与改訂
による
経費
を含めまして、大体六十五億円の
経費
の
追加
をいたしたのであります。一面その結果といたしまして、他の
工事費目
につきましては、当初の
交付予算
よりも減額をいたしておるというような
費目
もございます。これはお
手許
に差上げました
資料
の一番終りの紙に書いてございまするが、従いまして総括して
工事予算
の
概略
を申上げますれば、一応当初
予算
で計画した
工事
のすべてがどうしてもできない。
従つて
必要止むを得ないものだけをやることにして、特にそのうちでも新
線電化
のごときものは何とかこれを
予定通り
にやるようにいたして、その代り一般的な
工事費
におきまして、
相当
の犠牲を受けざるを得なか
つた
。
貨車
につきましては、当初の
予定数量
はほぼ充足し得ましたが、その後の
輸送量
の
増加
に伴いまして、必要と思われました八千両乃至九千両の
増加
はできなか
つたの
でございます。併し
国鉄当局
におきまする
輸送能力
の向上の方策と相待ちまして、ほぼこの
車両数
を以ちまして、
予定
の
輸送数量
は確保し得る、かように
考え
ている次第でございます。 甚だ
概略
で申訳ございませんが、一応
補正予算
の御
説明
をいたしました。詳細に亘りましては御
質問
によ
つて
補足させて頂きたいと思います。
内村清次
5
○
内村清次
君 二十五
年度
の
予算
が決定いたしましたときに、当時の
情勢
からいたしまして、
年度
末までの
国鉄予算
が必ず大幅な
補正
がされるのではなかろうかということは私も懸念してお
つたの
でありまするが、今回の
補正
によりまして、
大蔵省
の
基本方針
としては
物価値上り
によるところの
補正
は認めないというようなことを
伺つて
お
つた
わけであります。これは
大蔵省
の、今日は
責任者
も来ておりませんことでありますが、
折衝過程
におきまして、この
国鉄予算
に対する
物件費
の
値上り
に対しての
補正
は、どういうふうな
大蔵省
は
考え方
であ
つた
か、いわゆる
他省関係
の
人件
、
物件費
の
値上り
に対する
考え方
をどのように
考え
をしてお
つた
かということが第一点であります。勿論私といたしましても
現業企業
でありまするし、殊に又
運輸収入
を対象としての
経費
の
増加
ということは当然
考え
なくてはならない
企業性格
を持
つて
おりますが、何分の
値上り
はこれはやはり
考え
なくてはならないと私は思
つて
おります。併し
先ほど
の
説明
によりますと、平
年度経費
の
増加
、これを
見通し
て今回の
運賃値上げ
というものが
考え
られるとしたならば、これは総括的に二十六
年度
から二十七
年度
の
考え方
についても、これはよく愼重に
考え
て、今回の
運賃値上げ
というものを考慮しなくちやならない問題でありますからして、そういう点も
考え
を及ぼして、
運賃値上げ
の
基本方針
を定めたかどうか、この二点を先ずお伺いしたい。
石井昭正
6
○
政府委員
(
石井昭正
君) 今回の
補正予算
については
物価騰貴
は認めないというような
大蔵省
の
方針
というのは私聞いておらないのでありまして、これはこの前
通常国会
のときに、当初
予算
につきましては、まだ
物価
の変動は
大蔵省
としては考慮に入れないのだという言い方をしてお
つた
と思うのであります。それを今回のこの
補正予算
では改めたものと私は思
つて
おります。従いましてほかの省の
予算
につきましても、
物件費
の高騰或いは
人件費
の
増加
ということが中心とな
つて
補正予算
は組まれたものだと
承知
いたしております。それから
運賃値上げ
の
見通し
でございまするが、
運賃値上げ
は
先ほど
御
説明
申しましたように、本
年度
の
辻褄
を合せるということでなくして、
国有鉄道
の
財政状態
の本格的な
バランス
をとるためにや
つたの
でございまするが、平
年度計算
と申しまするのは、一応本二十六
年度
を平年に引伸ばした、いわゆる架空の
状態
における
計算
でございまするが、
経済状態
さえ
変化
がなければ、これがそのまま二十七
年度
、二十八
年度
に当嵌
つて
、妥当な結果を得るという確信の下でや
つて
いるわけでございます。
内村清次
7
○
内村清次
君 これは第一点の
答弁
に対しましても、勿論
先ほど
もい
つた
ように今日
責任者
がおりませんから、一応別の
予算委員会
その他で
大蔵大臣
の
考え方
も聞きたいと思いますが、各省から勿論
特別会計
も含めての
予算補正要求
というものは
相当
厖大な額が
要求
されたはずであります。それを
大蔵省
で整理する上については
物件費
の
値上り
というものはこれは認めない、これは
節約
を以て、その部内の
節約
を以てやるということが基本的に
大蔵大臣渡米
前の
考え方
であ
つた
はずであります。そのために
補正
の額というものを総体的に或いは四百億か乃至五百億でこれらを収縮して行こうというのが、今回まあ千数億の金にな
つて
補正
されているのでありまするが、これは当初
国鉄
からも
補正
の
予算
を出したはずであります。この
数字
についても私は仄聞いたしておりまするが、そういうような
予算
を出して、今回の
補正
された、認可されたところの
補正決定額
というものとは
相当
数字
が違
つて
いるはずです。今
石井
さんの
答弁
を聞いてみると、
政府
のほうでは
物件費
の
値上り
は何ら考慮する必要はない、今後はどれだけでも
値上り
に応じて
予算
は組むというのなら、まだ私たちは
要求
したいところの額を持
つて
おるはずです。又
貨車
の
新造
についても、これだけではどうしても
国民
の
要請
にはちつとも達しないという基本的な
考え方
も持
つて
おる、同時に又
国鉄
もそうであろうと思うのです。これはまあ
陸運議員
その他のこれに協力しつつあるところの
議員
に訴えたところの
要請書
から見ても、まだ
相当
数字
の開きが違うはずです。そういう点を
考え
て見ますると、あなたのほうで
先ほど
の御
答弁
は誠に何というか安易な
考え方
でや
つて
おる、
通り
一遍の
答弁
であるように認めますが、どうですか。
石井昭正
8
○
政府委員
(
石井昭正
君)
大蔵省
で
物件費
を認めないと、或いは
大蔵大臣
が言われておるとすると、私の
考え
るところでは、これはいわゆる庁中
用品
、
雑消耗品
というような
事業費
、これは
一般行政官庁
では
物件費
は大
部分
それに該当する。
国鉄
のような
企業官庁
でございまするから、
鋼材
とか、
木材
とか、或いは
石炭
とかいう
生産資材
が問題になる。純粋に
行政官庁
だけですと、そういう点だけが
物件費
の主なものになろうかと思うのです。そういうものにつきましては、これはもうできるだけ
節約
して、
単価
が
上つた
から
といつて
も、一枚の紙は裏も使うというようなことで儉約して
予算
を増さないようにするのが
国民
に対する義務であるということで、そういう点についてのものは原則として認めないという
方針
で
大蔵省
が査定しておるということは
承知
いたしております。
国鉄予算
につきましても同じことでございまして、いわゆるこの
予算
の上では
業務費
とな
つて
おります庁中
用品
という種類のものにつきましては、
大蔵省
といたしましても、特殊な
物件
以外は
値上り
を認めておらないわけでございます。それから
貨車
の問題の
お話
がございましたが、
工事費
の
物価騰貴
の
関係
につきましては、これは
先ほど
申上げましたように、結局
財源
に帰着するものでございまして、全部当初
予算
で
予定
いたしました
工事
ができ上らない、誠に残念であるということは申上げた
通り
でございます。ただ
貨車
につきましては、当初
予算
で
予定
いたしました両数に対しましての
物価騰貴
は当然認めたわけでございます。ただそのほかに幾ら
追加
して増備すべきかという点につきましては、これは各方面の御要望に十二分にお答えするだけの
数量
には相成らなか
つた
。併しながら私どもはまあ一応この
程度
の増減ができますれば、
只今
予定
されておりまするところの
輸送数量
を達成するには、まあどうやらや
つて
行けるという自信を持つことができると、かよう御
説明
を申上げたのでございまして、決して
通り
一遍の
説明
を申上げておるつもりではございません。
内村清次
9
○
内村清次
君 これは今日は
三木経理局長
も見えておりまするが、
補正
を
要求
した額、それから
大蔵省
の
折衝過程
の基本的な
考え方
、これあたりについて
一つ三木局長
から
説明
を願いたいと思います。
三木正
10
○
説明員
(
三木正
君)
工事勘定
につきましては、
先ほど
石井鉄道部長
から
お話
がございました
通り
、二百五十七億の
要求
をいたしました。その内容は新
線建設費
二十五億、
貨車
の
増備九千
三百等のようなものと、原価の繰上げというようなものが主でございまして、そのほかに一部
工事
の繰延べをや
つて
なお足りない。
物価値上り
をカバーするものというようなものでお願いしたのでございますが、
先ほどお話
がございました
通り
、五十億円の
借入金
の
増加
と、十四億
余り
の昨
年度
の支給ができる
剰余金
を使用するほか、
調整資金
として十数年前に
改良工事
の
調整資金
という
項目
で積立てておりました千五百万円を合せまして、六十五億というような
予算
にな
つて
おります。それから
損益勘定
のほうにおきましては、
人件費
におきましては私どもは
調停案
のように四月から
調停案
の実施できる額を
要求
しまして、それが給与ばかりでなく
工事勘定
、中間勘定全部を合せまして、更にそれに
給与ベース
の
改訂
によりまする共済組合の補給金或いは超過勤務の
増加
というものを含めまして、百六十三億の
要求
をいたしたのでございますが、今回
値上げ
が十一月になりましたために、今
年度
は非常に苦しいものでございますから、大体八月から実施できるような
数字
でございまする百億
余り
の額が認められたわけであります。そのうち
損益勘定
に所属いたしますものが、
先ほど
御
説明
にありました九十億でございますが、そのほかに
工事勘定
で二億
余り
だ
つた
と思います。それと中間勘定の十数億というものと合しまして百十億足らずが認められたということでございます。それから
物件費
につきましては、
先ほど
石井
部長から
お話
がありました
通り
、私どもは四月末、五月初めの実際に購入しました單価を基礎にいたしまして、所要
数量
に
値上り
をかけまして、大体平均しまして従量平均しますと、約七七%の
値上り
になるので、それだけの
増加
をお願いいたしたのでございます。丁度
予算
の査定中にグレー・マーケツトの
物価
がだんだんと下押しして参りまして、我々の買います工場建値のものも横這いになりまして、或いは中には一部
上つた
ものもないではございませんが、加工したものもできて来たような
状態
でありましたし、グレー・マーケツトのほうのと言いますか、工場建値乃至市中の価格というものは、
相当
綿糸のごときものは暴落したような
状態
でございますので、
政府
におかれては四月末、五月初めの
物価
を以てそのまま採用することはよろしくないというので、約六五%
程度
の
値上り
を認められたということにな
つて
おります。それで約四十億円の
値上り
にな
つて
おります。併し
石炭
はその当時よりも現実に下期に契約をいたしましたものが非常に高か
つたの
で、その
石炭
の
値上り
は認めてあります。それから修繕並びに動力用の
石炭
修繕費につきましては、材料費につきましては、そういう査定を受けております、
業務費
につきましては、
先ほど
石井
部長からも
お話
がありました
通り
、庁中
用品
というものに類するものは、
物価
の
値上り
は
節約
を以て賄い、一般会計の
方針
に
従つて
その
通り
査定を受けております。ただ切符でありますとか、或いは
貨物
通知書のようなもの、或いは
車両
に使います油脂であるとか、ウエイストであるとか、そういうものを特定
用品
と私ども呼んでおりますが、そういう業務に直接
関係
のある
費用
、更には私ども経理の担当者として帳簿を付けまする帳簿の類というようなものは実際の
値上り
率を見てもら
つて
おりますが、その他の特定
用品
以外の
業務費
は全部据置ということで、今非常に苦しい、従事員の諸君も非常に最近は
節約
に努めてくれており、非常に不自由をかけておるのでありますが、更に
節約
を強行しなければならない、こういうような
予算
にな
つて
おります。
内村清次
11
○
内村清次
君 私が
質問
いたしたのは
工事勘定
、
損益勘定
合せてどれぐらいの増額を
要求
してですよ、そうして
大蔵省
がどれぐらいに認めたかというその額の問題と、それからそのときの
大蔵省
の即ち
考え方
はどうであ
つた
か、勿論結果においては幾らかの
物価
の
値上り
はこれは認めておるはずです。それが幾らであ
つた
かということをお尋ねしたのであ
つて
、それを一つ
答弁
してもらいたいが、今一つはこの
物件費
の
値上り
は、勿論
国鉄
の企業
経営
に
相当
に
影響
いたして来たことは事実として認めますが、問題はこの購入の時期次第によ
つて
は、その品目によ
つて
相当
国鉄
にも
用品
関係
でストツクがあ
つた
はずです。これに対して今
年度
のその用材
関係
についてどういう
現状
であるか、これを総体的な
答弁
でよろしいんですから、具体的な品目に対する問題は一つ
資料
として出してもらいたい。この総体的な、どういう買込みの品物が、本
年度
を潤おすだけの品物を
相当
物価
の
値上り
をしなか
つた
期間に買
つて
おられたかどうかという問題、これを一つ御
答弁
をお願いいたしたい、これが第二点。
三木正
12
○
説明員
(
三木正
君) 最初の第一点についてお答えしますが、つまりそう
予算
要求
と申しますのは、そんなに書面でどれだけと、こういうふうにいろいろな
数字
は作
つて
折衝いたしますけれども、公式の文書で言うわけでもありませんので、はつきり覚えておりませんが、そういうものを、
只今
申上げましたようなものを集計いたしますと、
人件費
で、ですから約五十億、それから修繕費で四十億、それから
業務費
で二十億ぐらいだと思いますから、
合計
いたしまして今度の
追加予算
よりも百十億ほど多か
つた
と思います。それから第二点でございますが、まあ私どもは凡百の品物を買いますのでありますが、昨
年度
の
予算
書には、御
承知
の
通り
持越残高の制限がございまして、百億と制限されておりましたから、百億しか物は持
つて
越せないわけであります。そういうふうに
資金
なり、そういう方面の全部の
予算
は縦横に組合わされておるわけでございます。それで成るべく有効に買うように、百億の範囲内で買うように、努力いたしたのでございます。更に現実に百億と申しますのは、現実に持込まれて、検収されて私どもの貯蔵品にな
つた
額でございますが、そのほかに
予算
外国庫債務負担行為と申しますか、翌
年度
支払、翌
年度
持込みされる品物の購入契約なり、
工事
の請負契約をする額が
予算
書に定めてございます。その限度一ぱいに昨年も契約したのでありますが、成るべく早期に物を買う、大体先高のような傾向にございましたので、四月早々納入してもらうように品物の手当、契約をいたしたのでございます。その最も著るしいものは枕木でありまして、枕木が十二月の終りでございましたか、一月の初めでありましたか、百七十五万挺の契約をしたのでございますが、実際は納入が非常な
木材
の
値上り
が高くて、納入ははかばかしく参りません。契約保証金と申しまして、契約をするときには一割の保証金を支払いまして、若し納入がないときにはそれを頂くことにしておるのですが、その保証金は支払
つて
もいいからというのでなかなか折衝が付きません。納入
状態
は非常に悪うございました。要するにその先高を見越しまして、残高一ぱいにものを持ち、それから国庫債務も、
車両
等につきましても、輸送増に備えて
予算
一ぱいに
年度
越しの契約をいたしたような次第でございます。
内村清次
13
○
内村清次
君
先ほど
はこの百十億の大体
増加
というようなことでございましたが、決定額は本
年度
千七百九十億七千九百万円、そうすると、二十六
年度
の当初
予算
が千三百九十一億四千八百万円ですから、大体四百十億ですか、四百億ですかね。これだけであ
つて
、これに
只今
の百十億を足しますると、五百十億、こういうようなことになりますが、これは
国鉄
の白書その他の
数字
を出してみると、七百九十億くらいの
予算
が計上されてお
つた
ようですが、そうすると大分、二百億以上のですな、差が違
つて
おる。
数字
において
相当
あなたのほうに食い違いがあるのだな。これはまあ重ねて私
質問
をしようとは思いませんが、そういう
大蔵省
にやはり交渉するときには、あなたのほうでも集計がなされて、そういう
資料
を基本として細目の折衝がなさるるだろうと思うのですが、そういう点はやはり整備しておいてもらいたいと思うですな。それから
先ほど
の
石井
部長の
説明
の、この本
年度
経費増加額
のこの
予算額
と、それからこれが差引本
年度
分においては
不足
を生ずる額として百七十二億の
不足
が出ておるようですが、
先ほど
のこの
運賃
改正要項ですね、
運賃値
上のこの
資料
提出の要項ですが、この
数字
と
相当
開きがあるようですね。これで見ると差引で四百三十二億が
不足
するな。こういうような
資料
が出ておるのですが、これはどちらが本当ですか。
石井昭正
14
○
政府委員
(
石井昭正
君) 両方とも本当でございます。
運賃
改正要項のは、
先ほど
も申上げました
通り
、本二十六
年度
の
経費
は、平
年度
に換算いたしまして
計算
した結果に基いて
運賃
の
値上げ
を決定したのでありまして、
補正予算
のほうは現実に本
年度
における負担
経費
の算定でございますが、その点の誤解のないように私は一生懸命に申上げたつもりでございますが、残念ながら誤解を頂いたことは一番遺憾と存ずる次第であります。
内村清次
15
○
内村清次
君 そうすると、これは津田
局長
にお願いしたいのですが、まあ
石井
さんでもいいのですけれども、まあ全般の
物価
の
値上り
、この
見通し
ですね、
見通し
はどういうふうに
考え
て、こういうその
値上げ
というものが頻繁に起るようでは、これは
国民
はたま
つた
ものではない。不安であります。そこでですよ。どういう
見通し
でこの平
年度
の
予算
というものがまあ編成されようとしておるか。又今回の
値上げ
というものがそれにマツチして
国鉄
の企業
経費
を
見通し
て
考え
ておられるか。この点一つ。
石井昭正
16
○
政府委員
(
石井昭正
君)
只今
御
質問
の点につきましても、
先ほど
御
説明
の中に申上げたと思
つて
おるのでございまするが、要するに
国鉄
の
経営
の基礎を堅実ならしめるという見地から
運賃値上げ
をお願いいたしておるのでございます。よほど異常な
物価
の変動がない限り、二十七
年度
或いは二十八
年度
続きましても、この
運賃値
上の
運賃
率を以て
予算
が十分組んで行ける、かような
考え方
で
計算
をいたしておるのでありまして、従いましてちよつと
物価
が
上つた
からすぐ
運賃値上げ
をお願いしなけりやならんという問題はないと思うのでございます。併しながら一般的な経済
情勢
が非常に変
つて参
りますれば、これ又止むを得ないことと存じておる次第でございます。
内村清次
17
○
内村清次
君 そこでですね、
先ほど
の
説明
では、この改正要領と今回のこの
補正予算
の
説明
は、大体
数字
的にも一致しておるのだと、こういう話ですが、まだ私は納得行かない点も二、三ある。ただこの点は
資料
でもいいですが、
石炭
の問題は
物件費
に占める要素というものは
相当
大きい。二十五
年度
で一三%を占めておるというようなことが
資料
で出ておるのですが、このように
物件費
の大宗ともなるべき諸品目に対する
経費
において占める割合、これを至急一つ
資料
を出してもらいたい。いいですね。それから今回
政府
から借入れられたところの五十億、この五十億は勿論これは
工事勘定
のほうに使
つて
おられるようですが、その使用別の
状態
、これを一つここで
説明
してもらいたい。どういうふうに使用されたか。
石井昭正
18
○
政府委員
(
石井昭正
君) お
手許
に差上げました
資料
の第三枚、一番終いの紙を御覧願えれば詳細にそこに書いてあるのでございまするが、この
資料
の一番初めの欄に、おわかりになりましたか。
昭和
二十六
年度
日本
国有鉄道
工事経費
補正予算
というやつでございます。これの一番初めの欄が当初御
承認
を願いましたいわゆる三百十二億の
予算
の内訳でございます。で、これに新
線建設
で申しますと、三億二千六百万円と相成
つて
おりまするが、これが
先ほど
申上げましたように
物価騰貴
上どうも止むを得ないので、結局一億一千百二十四万四千円というものを今度
補正
で
増加
いたしたわけでございます。それから電化設備費は、これは二十五億三千六百万円余ございましたが、これに十四億七千八百万円加えまして三十九億六千五百万円ということに相成
つて
おります。それから発電設備費では、これは十三億四千万円に対しまして一億三千四百万円を
増加
いたしておる。それから今度はそれ以外の諸設備でございますが、その中の線路増設は五億二千九百万円に対して五億二千五百万円を
増加
いたしております。以下かように
増加
すべきものを
増加
いたしておるのでありまするが、特に一番問題とな
つて
おりますのは、
車両
費でございますが、
車両
費は百三十五億二千七百万円の当初
予算
の御査定を頂いております。これに対しまして三十一億円を
追加
いたしまして百六十六億円といたしておるわけでございます。そこでそういたしますと、
追加
すべきものを
追加
いたしますと、到底所要の
財源
では間に合わない。そこで遺憾ながらそこに三角が付いてございますように、或る
費目
については
工事
を繰延べ、或いは当初の計画を放棄いたしまして削減いたしておるのはあるのでございます。例えば水陸連絡設備費のごとき二億六千九百万円でございますが、これから三千六百万円を減じまして、二億三千二百万円にいたしております。これは
先ほど
申上げましたように、当初
予算
から
物価騰貴
のために全面的に計画
通り
の実施が困難でございましたので、
国鉄
部内におきまして実行上やり繰りをいたしておりまして、
工事
の
着手
を見送
つて
お
つた
ものがあるわけでございます。それを今度の
補正予算
で正式に計画から落すことをお許し願うと、こういうことでございます。そういう減らされましたのは水陸連絡設備費或いは建築費、通信設備費、無線設備費、電燈
電力
設備費、工場費、それから自動車費と、こういうものから削らして頂いたのであります。そうして
先ほど
申上げました新
線電化
或いは線路改良、
車両
というような重要な品目のものにつきましては
物価騰貴
を補い、且つそれにプラスして若干の
工事
ができるように今回の
補正
でいたしております。その
合計
が六十五億円と相成りまして、当初
予算
に比較いたしますると、これは六十五億円殖えておるわけでございますが、従いましてその
追加
を認めました五十億円がどこへ嵌
つた
かというと、こういうふうなやり繰り
計算
で、而も前
年度
持越金の十五億と合わせて六十五億と、こうな
つて
おりますので、五十億の色が付いておるわけではございませんので、どれに当嵌
つた
かと、こうはつきり申上げかねるのでございます。
工事予算
全体として六十五億
増加
したというふうに御了承願えたら非常に幸いだと思います。
内村清次
19
○
内村清次
君 今回の
補正予算
で当然問題になりまする点が、これは重要問題が数点あるのですが、その中の要素といたしまして、
国鉄
の
人員整理
の問題、この点につきまして、私はもう総裁や運輸大臣には細目の
質問
を保留してお
つたの
ですが、基本的な
考え方
は別といたしまして、又
政府
の
方針
といたしましても、これは別としまして、別に
質問
をするといたしまして、具体的な
数字
で整理
人員
が今回は二万二千二百三十二名と、こういうことに決定いたしておるのですが、これで企業全体の労働管理ができて行くかどうか、こういうようなことでできて行くかどうかということが一点。第二点は、これに対する
経費
の問題ですが、退職
資金
その他がどういうふうに今回は出されるのであるかということ、それからこれが職種別に或いは又長期欠勤の整理だとか、こういうような問題で総計において現在の実員数でどのような
状態
になるかということを明確にしてもらいたい。特に又退職金の問題で総額が非常に膨脹するために、今回のその問題も一つの
運賃値上げ
の要素に入るというようなところまで侵入して来ておるかどうか。そういう
影響
についても一つ御
説明
をしてもらいたい。
石井昭正
20
○
政府委員
(
石井昭正
君) 整理
人員
の二万二千二百三十二人という
数字
でございますが、これについては私どもの事務的な折衝の経過を申上げて御了承を得たいと思うのであります。御
承知
のように本
年度
の
予算
におきましても、大体自然減耗の
数字
はこれは欠員不補充という
方針
で当初から
予算
上も当然減員すべきものという
考え方
で御
承認
を頂いておるわけであります。
従つて
二十六年の四月一日、つまり本
年度
の初めにおきましては、これは大体四十七万六千五人というのが
予算
上の
人員
でございまして、それが
年度
末には四十六万一千七百二十五人と約一万四千人余、これは減ずるということで実は
予算
が成立いたしてお
つた
わけでございます。その大体
方針
に則りまして、
国鉄
のほうにおきましては新規採用の欠員不補充と申しますか、勿論地域的にどうしてもや
つて
行けないところは若干例外はございますが、全般的には欠員不補充の
方針
で押して参りまして、
昭和
二十六年の九月三十日では四十六万九千人何がしに相成
つて
おるわけなんであります。当初
政府
のほうに行政管理庁のほうで
要求
いたしましたのは、
先ほど
申上げました
年度
末の四十六万一千七百二十五人から管理部門については二五%、現業部門については五%、結局約三万二千人ほどの減員をしろと、こういう要望が査定であ
つた
んでございます。それに対しまして
お話
の
通り
現在の
国鉄
の
輸送量
の増強の
現状
から見て減員は殆んど不可能であるということを申上げて、この了解を得たのでございます。結局のところ、
国鉄
だけが行政整理というものと無
関係
であるということは
政府
の政策としても甚だ面白からざるものがあるし、又行政整理の円滑な遂行を妨げるというような観点から
考え方
を変えまして、この一万数千人の自然減耗、すでに
予算
上
予定
しておりまするものを行政整理とみなそうじやないかと、こういうことに御了承を得たのであります、従いまして現在九月の末までに四千三百人という人間が落ちておる。この減
つて
おります人間も整理
人員
の中に勘定しようということになりまして、
年度
当初の現在員、これは
先ほど
申上げました四十七万六千という
予算
上の
人員
に比して約三千人ばかり減
つて
おりますが、四十七万三千四百六十二人という
数字
に対しまして、その事務内容を検討いたしまして、管理部門二五%、現業部門五%という一応の率をかけまして、それで得られました二万六千五百四十三人でございますが、という
数字
を一応整理
人員
と
予定
いたしました。それに現在まで減
つて
おります四千三百十一人を引いて二万二千二百三十二人という
数字
を
国鉄
の整理
人員
として一応計上したわけであります。従いまして結局これは当初
予定
しておりました自然減耗と欠員不補充による
人員
の縮減ということを徹底して参りますると、これと今度は長期欠勤者につきましては定員外の扱いをする。決して整理をして退職せしめるということではなくして、定員外の扱いをいたしまして、
相当
程度
の給与をずつと支給いたしまして専心療養に努めるということにいたしまして、これに該当する数、これはまだはつきりわか
つて
おりませんが、一万人から一万三千人ぐらいあるかと思うのであります。そういう
数字
と睨み合せますると、実際に働いておるかたがたの定員を減らさなければならんというようなことに立至ることは極めて少いのではないかと我々は
考え
ておるのであります。併しながら勿論現在の
人員
の配置が完全に配置の妙を得ておるとは言い切れないと思うのであります。
国鉄当局
におきましては、これを機会になお一層
人員
配置の
合理化
、不均衡なところを、非常に足りないで困
つて
おる一面、幾らか余裕のある地域も、或いは職種においてそういうものがある。そういうものを均衡化するような方策をとられるというようなこともあろうかと思うのであります。これは
国鉄
の
経営
内部のことでありまして、
人員整理
の総枠のこととは
関係
がないことかと思うのでございます。なお退職金につきましては、
只今
国会に提出を
予定
せられておりまする公務員の退職金と同じ例に倣いまして、本
年度
の末、来年の三月の末までに退職する者につきましては、普通の基準に対しまして八割増、それ以後六月までのものに対しては四割増というこの率を適用するということに大体了解いたしております。それに基きまして本
年度
の
補正予算
を計上いたしておりまするが、そのために必要な
予算
の
追加
額は、
先ほど
の御
説明
に申上げましたように、
損益勘定
におきましては一億円を大体
予想
しておるわけでございます。従いましてこれは臨時的な
経費
でございまして、
運賃
の
計算
の基礎にはかような
数字
は組入れておりません。
運賃
の
値上げ
ということは普通の
人員
の普通の
状態
において如何なる給与を必要とするかということを基礎といたしまして
計算
いたしておるわけでございます。
運賃値上げ
にその負担をかけておるということは全然ございません。
内村清次
21
○
内村清次
君
先ほど
答弁
の中に、実員数において
余り
影響
が少いのだと言
つて
、
数字
が明確にな
つて
おらない。そこでこれはあとで
資料
としてでよろしいのですから、至急に職種
関係
に亘
つて
の整理の対象になる
数字
をこちらに提出してもらいたい。それからこれは
予算
の一つの大綱ですが、退職金の問題は一応今回の
政府
のと
つた
処置については了解する点もあります。ところが長期欠勤者の取扱、この取扱が労働基準法に違反するような取扱をや
つた
り、或いは又
国鉄
のまだ団体協約ができておらないが、大体のやつはできておるのですが、その後変転したそういう組合の要望に対する協定というものがまだ完全に実行の段階に行
つて
おらないということを聞いておるのですが、この病欠の整理に対するところの療養の期間の問題、こういう問題については基本的にどういうふうに
運輸省
は
考え
ておるか、この点一つ明確にしてもらいたいということと、それから今回の整理対象に女子職員が、これは
資料
の中にも是非明記してもらいたいのですが、この女子職員がどれくらいにな
つて
おるかということをも加えてもらいたいのでありますが、これは今日の
説明
としては、
運輸省
が、どうも私は
考え
てみると職場の
事情
を勘案してでも
相当
女子職員の職場拡大というものは組合員自体にも非常に何と申しましようか、取上げていない。これは共通的に取上げられてある。それが鉄道のほうではやはり封建的な、成るたけ女子職員を締め出そうとする
考え方
があるようです。こういう
考え方
で、ただ現業に、女子職員の能力
程度
を男子の、即ち労力の問題との対比によ
つて
これと交替させて行こうという
考え方
は大きな間違いであ
つて
、今日やはりサービスその他の点を
考え
て行きますると、やはり職場拡大というようなことに転換してもらう要素が私は多分にありはせんかと思うのですが、これに対する
考え方
を一つ明確にしてもらいたい。
石井昭正
22
○
政府委員
(
石井昭正
君) 職種別の整理
人員
の
資料
を出せという
お話
でございまするが、
先ほど
申上げましたように、実動
人員
にはさしたる
影響
はないと私は思
つて
おるのでございまするし、又この整理は公労法の規定に従いまして、
当局
側と組合側との団体交渉によ
つて
実際の実施を行われるものと存じておりまするから、私どもにさような計画はございませんのです、何も職種別に……。
従つて
折角の御
要求
でございまするが、御
説明
もできなければ、
資料
の作成もできないことを御了承願いたいと思うのであります。それから女子職員に関する問題でございまするが、女子職員に対して特に整理を強化するというようなことは毛頭
考え
ておりません。ただ今回の退職金の率が非常に高率になりましたために、女子のかたがたでも
相当
年間お勤めのかたは、この際退職されると或る
程度
退職金にまとま
つた
額が御入手になる。そこでみずから進んで結婚等の御準備のためにおやめになるかたも多少は出て来るかのようには、これは噂で聞いておりまするが、そういうことで強要するということは全然ない。特にむしろ電話の交換のかたとか、或いは看護婦のかたがたが、むしろこれでおやめになられては業務運営上非常に困るのではないかと逆に懸念をいたしておるような
状態
でございます。
山縣勝見
23
○
委員長
(
山縣勝見
君) ちよつと速記をとめて……。
山縣勝見
24
○
委員長
(
山縣勝見
君) 速記を始めて……。
内村清次
25
○
内村清次
君 今
石井
部長の
答弁
は、これは全く詭弁ですよ。大体私たちはこの二万何千人かの整理の対象になる
人員
自体をですね、
運輸省
が引受けたということ自体についても納得が行かないのです。納得が行かないが、
先ほど
言
つた
答弁
の中では減員数がわからないのだ、恐らく減員数においては、実際に健康で働いておられるかたがたに対して、而もこの整理を希望されておらないというような人たちには恐らく行かないだろう、或いは自分でみずから希望して退職するかたは別といたしましても、整理の対象になるかたはないだろうというから、それでは一つ辞表を提出して、そうして
予定
せられておるところのいわゆる希望退職者の数もその職種も確かにあるはずだから、今回組合の団体交渉の対象になるところの原案というものは当然鉄道
当局
が作らなければ交渉の対象にはならないのですが、そういう点はあなたもお見込みのはずだと思いますが、何ら自分たちのほうでは組合との話合いにおいて決定するから……、決定はするでありましよう。何かの
状態
で決定はするでありましようが、決定する過程についての原案というものはやはり
当局
が作るのでありますから、この原案を一つここに提出してもらいたいというのは当然な我々の
要求
であるから、これはあなたのほうで作
つて
至急に出してもらいたい。それから又女子職員の問題をあなたは逆に言われるようですが、これは事実を以て私は
説明
するのですが、併しこれを
説明
しておれば、
先ほど
の
委員長
からの折角の要望もちよつと時間の
関係
もあるのですが、ちやんと実員数がわか
つて
おるのですが、この女子職員の趨勢を然らば
運輸省
が今と
つて
おるこの実員の
状態
を何と申しますか、戰後でもいいですよ、二十年以降の問題でもいいですがね。いわゆる六十万の職員のお
つた
ときから、いわゆる男子の整理対象と対して、今日の四十六万にな
つた
数字
との間でもいいですが、これだけでも女子職員の職場というものがどれほど縮小されたか、こういうことを明らかに言
つて
、そうしてただ現実の看護婦のかたがたや、これがやめてしま
つて
もらつちや困るというようなことでは、そういう
考え方
があるから私は言うのです。それは看護婦のかたがたがやめてもらうことは困るのは当り前の話ですよ。併しこの看護婦のかたがたや或いは又電話のかたがたや、或いは又経理その他のそういう職場のこの女子の職員のかたがたが、この人たちがですよ、やめて行くような
情勢
を作
つて
おるんじやないですか。作
つて
おりながら、そうしてやめてもらつちや困るというようなことでは、だから基本的に拡大するようなことを一つ
考え
てもらいたいというのが我々の希望であ
つて
、そういう詭弁を言
つて
もら
つて
はいかないのですよ。
石井昭正
26
○
政府委員
(
石井昭正
君) お叱りを受けまして申訳ございませんが、私がさつきできないと申上げましたのは、整理
人員
を示せというふうに伺
つた
から、それはお示しする何ものも持
つて
いないとお答えしたのであります。長期欠勤者が何人くらいになるか、或いは現在員がどうな
つて
おるかという、そういう具体的な実情を示す
数字
を出せということでございまするならば、できるだけ御要望に副うように
資料
を整えまして差上げるようにいたしたいと思
つて
おります。それから女子職員のことにつきまして、非常にきついお叱りがございましたが、どうも私の申上げておるのも、
内村
委員
も随分誤解にな
つて
おられるようにお見受けするのでございます。勿論戰争中非常に女子のかたにたくさん働いて頂いて、たしか私の記憶するところでは全職員の一三%以上にもな
つた
と思うのであります。これは併し私も当時記憶がございまするが、或いは機関助手までや
つて
頂いたり、線路
工事
まで女子のかたにや
つて
頂いたというようなこともございまするので、それはやはり女子のかたに対しまする適切な職場というものがまあ自然復元しつつあるので、
お話
のような男子との相対的割合を見ますれば、終戰後から今日まではずつと縮減して参
つて
おるかと思います。これはまあどこの国を見ましても、戰時と戰争が終
つて
平和になれば当然見られる現象かと思うのです。特に日本だけが封建主議なんだからというふうには私は
考え
ないのでございます。この
数字
も割合の
数字
を出せということならわか
つて
おりまするから提出することにいたします。
前田穰
27
○
前田
穰君
只今
の
内村
委員
の
質問
に関連してお伺いしたいのですけれども、
人員整理
の二万二千二百三十二人というのは、恐らくは五分ということでもうお引受にな
つた
ろうと思うのですが、それを如何にこなすかということは、或いは今後の御研究に待
つて
おられるのかも知れないと思うのですが、引受けられるについては大よその成算がおありにな
つたの
だろうと思う。無論
節約
し得る
部分
もあるだろうが、新らしい事業の計画もある。例えば列車の増発とか、そうい
つた
ような計画もあるわけなので、
相当
の配置替えをされる計画であろうと思うのですが、どういう成算で五分の整理を引受けられたかということを我々具体的に承わることができれば結構だと思うのですが、今日まで御研究にな
つた
程度
のところで一つお伺いしたい。これは今日は一つ時間も足りないようですから、又の日でいいと思いますが、
人員整理
についてはそのほかに私固有の御
質問
もありますけれども、それは後日に讓りたいと思います。それから
運賃
の
値上げ
に関連した
部分
だけ、この
予算
について
只今
お伺いしておきたいと思うのですが、それはこの
運賃
の
資料
のほうで見ますというと、平
年度
で四百三十億
不足
する。そして
運賃値上げ
によ
つて
四百十億まあ
増収
する。これで二十億
不足
があるわけなのです。それから昨日伺
つた
ところでは、
運賃値上げ
に伴
つて
の
輸送数量
の減少は見込んでいないのであると、こういう
お話
だ
つたの
ですが、普通長い目で見れば減収はしない。むしろ
増収
するのであるけれども、差当りとしては
数量
が減るというのが我々の常識だと思うのですが、それが一切見込んでないということであり、それから
自然増収
が当初の計画は百三十何億であ
つた
やつが百八十億ばかりに殖えておる、二割数分の
自然増収
だ、こうい
つた
ことで、何だかそこに無理が非常にかか
つて
おるような気持がするのであります。八月に頂いたあれを見ますと、
資料
を見ますと、この
経営費
の
合計
が幾らでしたか、一千六百六十億にな
つて
おる、それが今度のやつを見るというと、大体百二十億ぐらい
節約
されることにな
つて
おる。そうい
つた
点を
考え
合すと、元来無理があるような気持がするわけでありますが、そのほかに、昨日からここでも問題にな
つて
おる
貨物
のいろいろな、多少無理かと思われるような品目に対して何か考慮をしておられる、それから私は本日お伺いしようと思
つたの
ですが、航路
運賃
というものが、どうも少し高過ぎるのじやないかとい
つた
ような
考え
を持
つて
おるのですが、そうすると、しわ寄せは結局その
節約
をどういうところにするかという点においてかか
つて
来ると思うのですが、これは今度の表を見ますと、
石炭
費とそれから修繕費ということにしわ寄せしてあるようにも見えるのですが、これは表面に現われたしわ寄せがその二点である。
人件費
で
節約
してもそれはどうも表面では何らの判断ができないような仕組にな
つて
おる。まあそうい
つた
細目については、これは
予算
のほうでお伺いしたいと思うのでありますが、
運賃
の
値上げ
と、それからここに書いてある
損益勘定
だけの
予算
の収支の
バランス
は確信があるのかと、後日いろいろ細目について伺いたい前提として、全体としてこの
運賃値上げ
と、この
損益勘定
の
経費
の
バランス
とはとれる確信がおありになるのかと、こういうことだけを、一つ
伺つて
おきたい。
石井昭正
28
○
政府委員
(
石井昭正
君) 大変不備な
資料
を差上げまして恐縮でございます。
運賃
改正の要項の
収入
は実は今回
運賃法
の改正によ
つて
お願いし得るものだけを挙げましたために、そこに約二十億の
不足
が出て御不審を頂いたと思うのであります。実はこのほかに自動車の
運賃
が、これが本年
只今
多分十一月かと思いますが、すでに
物価
庁の認可も出ておりますが、平均三割
程度
の
値上げ
をいたすことにな
つて
おります。それから郵政省との協定に基きますところの郵便車の料金でございます。これが実は郵政省の
財政
が非常に苦しか
つた
ために今日まで実費を相償うものをもらう
予定
にな
つて
おりましたのを、まあ率直に申せば泣付かれまして、まあ非常に安い料率でや
つて
おるわけです。ところが郵政省のほうも思切
つた
料金の
値上げ
をされまして
財政
の改善を図られました。来
年度
からは十分な料金を頂きたいということを申入いたしておりまして、
大蔵省
もこれを了承しておりまするので、その二つのものを合せますると大体この間が埋まる、こういう
計算
にな
つて
おるわけです。
山縣勝見
29
○
委員長
(
山縣勝見
君)
委員
の諸君に申上げますが、津田
説明員
は午後から
予算委員会
に出席を
要請
されておりますので、できますれば
只今
津田
説明員
に対する御
質問
をして頂いたほうがいいのではないかと思うのですが……。
岡田信次
30
○
岡田
信次君 昨日運輸大臣並びに
運輸省
の
当局
からいろいろ
お話
があ
つた
んですが、
国鉄
にお尋ねしたいのは、この
運賃値上げ
後の輸送サービスの改善に対する具体的なお
考え
を先ず伺いたいのです。
津田弘孝
31
○
説明員
(津田弘孝君) この
運賃
の改正を今回お願いいたしまするにつきまして、
只今
岡田
委員
からの御
質問
がございましたが、それと同様な
お話
が運輸
審議
会或いは運輸
審議
会が開催されましたところの公聴会におきましても、
運賃値上げ
の前提といたしまして先立つものが、前提となるものが二つある。その一つは
経営
の
合理化
であり、更にもう一つはサービスの改善であるという
お話
があ
つたの
でございます。これは又当然の御
要請
でございまして、
国鉄
におきましても、この
運賃値上げ
を契機に、従来とも心がけておりましたサービス方面、実質的なサービスの改善につきまして一段と力を盡したいということを
考え
ておるような次第でございます。で、実質的なサービス改善にはいろいろあると思うのでございますが、その二、三につきまして申上げます。実はこの機会に列車の増発、なかんずく従来非常に列車回数の少い地方のローカル線におきまして。もつとフリーケント・サービスを図るべきである、こういうような
要請
が非常にあ
つたの
でございます。そのような運びにいたしたいと
国鉄
としても
考え
てお
つたの
であります。あいにく
石炭
事情
の悪化に丁度ぶつかりまして、
考え
ておりましたような列車の増発ができかねるというような非常に悪い羽目に相成
つたの
であります。併しながらそれにいたしましても何とかいたしまして、例えば列車の増発にはならないけれど、列車と列車とを繋ぎ合わせるということによ
つて
直通
旅客
の便を図る、まあ一例を申上げまするならば、従来山陰から東京への直通の客車というものはなか
つた
。又日光線から東京への直通の客車というものはなか
つたの
でありますが、こうい
つた
ものもこれを機会に
考え
たいというふうに目下準備をいたしております。そのほか又地方線につきましては、デイーゼル車がだんだんとできて参りますに伴いまして、汽動車の増発を図りたいと目下具体的の計画を進めております。それから客車につきましては、現在まだ一万両の客車の中に三千両
余り
の木製車があるのでございますが、これの交替化を年次的にや
つて
行きたい、三年くらいのうちには大体木製車を一掃いたしたいというような計画で進んでいるのでございますが、こうい
つた
方面につきましても一層拍車をかけて行きたいというふうに
考え
ております。なお東京、大阪附近の電車輸送につきましては、更に電車の増車をいたしまして、フリーケンシイを増して行きたいというようなことも
考え
ております。それから又最近非常に好評を博しておりまする特別二等車等につきましては、先ず試験的に従来の何号車という指定だけにな
つて
おりますのを、座席指定まで持
つて
行きたいというようなふうに目下準備を進めているような次第でございます。まあその他従業員の何と申しますか、取扱い方面のサービスの改善につきましては、それが直接大衆、公衆と結び付く第一線でございますので、そうい
つた
方面の
旅客
、荷主に対するいわゆるサービスにつきましては、更に一層指導を徹底いたして行きたいと、かように
考え
ているような次第でございます。
岡田信次
32
○
岡田
信次君
電力
の料金が
値上げ
にな
つて
、今日御
承知
のような
状態
なんですが、一つ
国鉄
の
運賃値上げ
に伴な
つて
ああいう二の舞を踏まないように特に一つ御警戒をお願いします。それから津田営
業局長
は
運賃
改正の要綱において、海陸輸送の調整ということを力説しておられまするが、この海陸輸送の調整は
運賃
の面からだけでは到底達しないと私
考え
るのですが、即ち臨港鉄道の敷設であるとか、そういう設備方面も充実しなければならんと思うのでありますが、
先ほど
の
予算
の
説明
に見ますと、本
年度
の
補正予算
におきまして、水陸連絡設備場をむしろ削減しているというような
状態
で、津田
局長
の
考え
ておられるのと相反するような気がするのですが、この点について如何お
考え
になりますか。
三木正
33
○
説明員
(
三木正
君) よくわからないのでございますが、水陸連絡設備は御
承知
の
通り
主として
石炭
だとか、そういう荷役の
関係
もございますけれども、
只今
や
つて
おりますものはフエリー
関係
の設備でございまして、宇野、高松間の航路であるとか、或いはそういうところが主力でございます。これは非常に大
工事
でもありますし、海陸、そういう方面を繰延べをしたという恰好でございますから、仰せのようなことにはならんのじやないかと思います。
岡田信次
34
○
岡田
信次君 そうすると、今の水陸連絡設備のことは、ちよつと私の
考え
違いだ
つた
らしいのですが、一般の港湾に対する海と陸との連絡というか、接続というか、これに対して一段の力を入れなくては海陸輸送の調整ということがうまく行かんと思うのですが、これに対する営
業局長
のお
考え
を伺いたいと思います。
津田弘孝
35
○
説明員
(津田弘孝君)
只今
の海陸輸送の調整の面から見て、更に港湾
関係
、なかんずくその中で港湾の中でも鉄道の受持つべき
部分
を更に充実させよ、こういうような御意向のようでございます。
予算
等の
関係
もございますし、又
関係
する方面もたくさんあるわけでございます。できるだけそういう方向に向
つて
進みたいと思います。
岡田信次
36
○
岡田
信次君 それから
貨物
の平均輸送距離が年々非常に延びておる。これは今回の
値上げ
によ
つて
或る
程度
何というか、低下の傾向に持
つて
行くことができますかどうか。それからそれに関連して
貨車
の平均輸送距離と、
貨車
の運用効率との
関係
はどういうふうになるか、おわかりでしたらお伺いしたいと思います。若しあれだ
つた
ら後刻でも結構です。
津田弘孝
37
○
説明員
(津田弘孝君) 最近におきまして、と申しまするよりも、戰争の末期並びに終戰後の状況といたしまして、鉄道の
貨車
の足が従前に……、戰争前に比しまして非常に延びておる。これにはいろいろの原因があるのでございます。例えば非常に取引が何と申しますか、アツプド・デイスと申しますか、その日その日に
貨車
を入れてもら
つて
、その日その日に消化して行く。どかつと船腹一ぱい荷物を持
つて
来るというようなことよりも、まあそうい
つた
ような取引或いは生産
関係
から見て、そのほうが望ましいというようなこともあると思いますが、いずれにいたしましても
貨車
足は延びております。同じようなものもあります。例えばお米のようなものは大体戰前と今日におきましても同じであります。よく問題になります石灰石のごときは、戰前には四十キロ、四十数キロでありましたものが、この頃は七十数キロに延びておる。こういうようなものもございます。そこで今回の
運賃値上げ
によりまして、私どもといたしましては、できるだけ海陸輸送の調整をしたい。折角日本の国が海運を持ち、又自動車を持
つて
おりますので、それぞれの性能に応じまして適当な輸送分野に、当然あるべきその姿に戻して行きたいということを
考え
ておるのであります。先般お示しいたしました
資料
によりましても、今回の
貨物
の三割
値上げ
によりまして、大体海運よりも下るものが同じ物資につきましてあるのでありますが、なお且つ三割
程度
の
値上げ
ではまだ鉄道のほうが安いというようなものもあるのでございまして、私どもは
只今
の御
質問
に対しましては、今回の三割の
値上げ
は或る
程度
海陸輸送の調整に資するというふうには
考え
ますが、これによりまして当然輸送機関がおのおの持つべき適切な姿にそのまま戻るというようなことはなかなかにむずかしいものではないか。併しながらそういうほうに海も陸も努力しなければならないというふうに
考え
ております。
岡田信次
38
○
岡田
信次君 今の後段のやつはどうですか。
津田弘孝
39
○
説明員
(津田弘孝君) それから後段のものは、いつぞや差上げました
国鉄
運賃
の改正についてという
資料
の中にも差上げてございましたが、最近の輸送距離と、それから運用効率との実績の姿をですね。これは作りまして差上げたいと思
つて
おります。
岡田信次
40
○
岡田
信次君 次は三等定期
旅客
運賃
についてだけ或る
程度
枠をきめておる。ところが今度できました二等定期にはこの枠がきめられていないというのは何か理由があるわけですか。
津田弘孝
41
○
説明員
(津田弘孝君) ちよつと枠と申しますと、どういうことでございますか。
岡田信次
42
○
岡田
信次君 今度の
運賃法
には何か書いてあ
つた
なあ。
津田弘孝
43
○
説明員
(津田弘孝君) 二等の定期乘車券を今回設定いたしたのでございますが、三等の定期につきましては、我が国の特別の
事情
と申しますか、いろいろと社会政策的な意味、又労働政策と申しますか、或いは文教対策と申しますか、そうい
つた
ような面から非常に高率な割引をいたしておりまして、
運賃法
におきましても、条文の詳しい文句をそのまま覚えておりませんが、普通
運賃
に対しまして五割以上の割引をしなければならんというふうにな
つて
おるのでございますが、二等の定期につきましては、今さつき申上げましたようないろいろな国家的な政策からの割引というようなものとは又違いますので、今
岡田
委員
のおつしやいました枠と申しますか、制限というものは法律にないというふうに私は
考え
ておるのでございます。
岡田信次
44
○
岡田
信次君 最後にもう一つお伺いいたしたいのですが、この二等定期券を創設されて、
輸送力
との
関係
はどうでしようか。
津田弘孝
45
○
説明員
(津田弘孝君)
只今
の御
質問
は御尤もでございまして、今回の割引率、一カ月三割、三カ月三割五分という
程度
の割引率をきめまする場合にも、現在の二等車の
輸送力
を勘案いたしまして、その
輸送力
以上にめちやくちやに殺到するということがない、適当な利用度に抑制をいたしたいという点も
考え
まして、そのような割引率をきめましたような次第でございます。なお二等定期券発売をいたしまする実際の地方につきましては、
只今
仰せのありました
輸送力
をよく勘案いたしまして発売する必要がありますので、
国鉄
の地方機関におきまして、発売期間を決定させるようなふうに取計ら
つて
頂きたいというふうに
考え
ております。
石原幹市郎
46
○
石原幹市郎
君 私も昨日サービス向上についていろいろ伺
つたの
でありまするが、
只今
営
業局長
の、ローカル線について最初ちよつと
お話
がありましたが、何ら具体的なものが聞き得なか
つたの
でありますが、私は昨日も申上げたのでありまするが、運行中に自然分解でもするのじやないかというような、命がけのような気持で乘るような箱があるのです。そういうものを早急に改善してもらいたいとか、或いは又急行列車に連絡する主要ローカル線については、場合によ
つて
は半分の二等車でも付けてもら
つて
はどうかというような希望も持
つて
おります。それから終列車なども非常に早く引上げられて、一日に出張して帰れるような人が一晩泊らねばならんというような非常な不便を感じておる地帶が
相当
あるのでありまして、こういうふうな点の改善というようなことを、少し
考え
てもらいたいのでございますが、
只今
営
業局長
からの
お話
では、ローカル線について何らの具体的
考え
を聞き得なか
つたの
でありますが、何か計画されておるものがありましたら承わりたい。
津田弘孝
47
○
説明員
(津田弘孝君)
先ほど
もちよつと
岡田
委員
からの御
質問
に対しまして申上げたつもりでございますが、ローカル線の客車が非常に悪い、又列車の廻りが非常に長いというようなことは、これは現実にさようでございますが、漸次そうい
つた
ものも改善をして参りたいというようなことで、例えば汽動車の計画等に、汽動車と申しますと、ガソリン・カーでございます。或いはデイーゼル・カー、そうい
つた
汽動車の運転につきましても、大分各地方の線につきまして、運転の実施をいたしておるのでございますが、今後とも
車両
ができ上るに伴いまして、一定の計画の下に、汽動車を増強、増発して参りたい、或いは新らしくそこに入れたいというようなことも
考え
ております。又客車も空中分解しそうな客車という
お話
がございましたが、これ又漸次、勿論一番新らしいやつをそのまま入れるというようなことはないにいたしましても、本線のほうからお下りにな
つて
来ておる、現在の支線に入
つて
おるよりもいいというような客車、例えば更生車というようなものも入れて参りたい。まあこの地方のかたがたに対しては、やはりそこに若干のいい
車両
と申しますか、更生車のごときものも入れますと、いずれは自分のところもこのような
車両
によ
つて
全部整備されるというような期待も持たせるというようなことから申しまして、そのようなふうに客車の分配をしたらどうであろうというようなことを部内で話合
つて
おるような次第でございます。なお終車が早いという、最後の列車が早いというようなことにつきましては、これは又全体的に、今回は
輸送力
の大拡充、列車の増強ということができないことは、
先ほど
申上げました
石炭
事情
等から申上げまして止むを得ないにいたしましても、具体的な点につきましては、具体的に又御相談をさして頂きたいというふうに
考え
ております。
石原幹市郎
48
○
石原幹市郎
君 これも昨日聞いた点でございますが、今回の
運賃値上げ
については、ただ
現状
を維持するに止むを得ない
運賃
の
値上げ
であるのか、積極的なサービス向上その他について考慮を払われたのかどうかという点を聞いたのでありますが、それと関連して、最初三割五分引上案が、
旅客
運賃
二割五分、
貨物
が三割に結論はな
つた
ようでありますが、
国鉄
としていろいろ
考え
られた計画が、これで十分やり得る自信を持
つて
おられるのかどうかということをもう一点承わりたいと思います。
三木正
49
○
説明員
(
三木正
君) 昨日大臣から
お話
がございました
通り
、現在のサービスを維持するのに必要な額が計上してありますので、特段にこれによ
つて
新らしい際立
つた
サービスを向上して行けるという願ではないと心得ます。それから第二点につきましては、
先ほど
石井
部長から
お話
がありました
通り
、百億円ばかり違うのであります。私どもが
考え
ました三割五分と、今度法案に載
つて
おります三割、二割五分との
運賃値上げ
の率の違いますことによる
増収
額の差は約百億なのでございますが、その内容は
石井
君の
お話
にもございました
通り
、
物価
の
値上り
を七七%を六五%に見たという点と、それから
増収
が当時三割五分計上しました時分には五月、六月の実績しかわか
つて
おりませんので、
増収
額を百三十八億と
考え
てお
つたの
でございますが、その後七月、八月の実績を見ますと、百八十一億の
増収
が見られた、そういうことで賄
つて
おるわけであります。更に行政整理というものができまして、それを実施いたしますれば、そこに
経費
の節減もできる、こういうような点で賄
つて
おる次第でございますから、
物価
の
値上り
が
予想
通り
で参りますならば、最初
考え
てお
つた
ことができるということになると思います。
山縣勝見
50
○
委員長
(
山縣勝見
君) 速記を止めて……。
山縣勝見
51
○
委員長
(
山縣勝見
君) 速記を始めて……。
高木正夫
52
○
高木
正夫君 営
業局長
さんに御
質問
申上げます。
質問
というよりもむしろ
資料
のお願いをしたいと思うのでありますが、将来の参考のために
伺つて
おきたいと思うのですが、
国有鉄道
の現在の発電能力がどのくらいあるか、それから将来のまあ
方針
と言いますか、計画と言いますか、そういうことを一つ聞かして頂きたいと思います。それと関連して
石炭
を使う場合と、それから
電力
を使う場合と、ガソリンを使う場合の、つまり
経営費
と言いますか、そういうものの比較のようなもの、これは別に急ぐわけじやないのです。それだけ一つお願いしておきます。
前田穰
53
○
前田
穰君 営
業局長
に一つお伺いか、お願いをしたいのですが、それは昨日監督
局長
にお願いしたのですがね、
貨物
の
運賃
の中でいろいろ問題にな
つて
おるものがあると、それについて一々お伺いしたいんだけれども、却
つて
それよりはあなたのほうは、いろいろな問題について来ているんだろうから、それについて研究されたことを、あなたのほうから積極的に一つここで
説明
して頂きたい、そのほうが
審議
の都合上簡便に行くのではないか、こう思うのですが、時間の
関係
で或いは明日でも結構ですが、それともう一つ、私は航路
運賃
は一般の鉄道
運賃
に比較して非常に高いのではないか、これは航路單独の採算
関係
もあるかも知れないが、若干フイーダーにな
つて
おる点も
考え
得るのではないか、かような
考え
を持
つて
おるわけなんですが、航路
運賃
に関して、なぜああいう五割若しくは五割五分以上の
値上げ
をしなければならないのか、そういう
説明
もそのとき一緒にお願いしたいと思う。
内村清次
54
○
内村清次
君
資料
の提出が
要求
されておりますから、ちよつと私も
資料
を一つお願いしたいのですが、給与
関係
の問題であ
つて
、すでに
調停案
がああや
つて
出ておる
関係
で、
相当
国鉄
のほうでも一つの案を持
つて
組合と交渉中であるか、或いは又は最終決定は別といたしまして、原案があるはずだ、それは級別の問題だね、こういう問題で
調停案
前の級別と、それから
調停案
によるところの級別の変更、この変更、給額の変更ですね、それから又それが
国鉄
が今
考え
ようとしておる、まあ級と号の変更の職種名、これを是非一つ出してもらいたい。それから
先ほど
要求
したところの
物件費
の
予算
面に現われておるところのパーセンテージですね、それともう一つは、津田営
業局長
にお願いしたいのは、これはちよつと
説明
会でもお願いしたように、一人乘車の
運賃
の
影響
だけではどうしても私たち納得行かない。それであとのほうで別に
資料
として提出すべきところの
影響
を統計にと
つた
ものがあるか。例えばこれは給与
関係
の面に含まれている
生計費
に対するところの交通費の割合だとかですね、それから一般的にはね返りを
予想
をするところの
貨物
運賃
、
旅客
運賃
の
値上げ
が諸
物価
にはね返りを
予想
するところのそのパーセンテージ、このあたりがありますならば、これは一遍私たちと
つた
経験がありますが、そういうようなものを一つ至急出して頂きたい。
岡田信次
55
○
岡田
信次君 経
理局長
に伺いたいのですが、
補正予算
の中の
給与改訂
に関する
費用
の九十六億中には、年末手当というか、越年
資金
というのか、それが入
つて
いるのですか、どうですか。
三木正
56
○
説明員
(
三木正
君) 入
つて
おりません。
岡田信次
57
○
岡田
信次君 これを出さなくても大体済むというお
見通し
ですか。
三木正
58
○
説明員
(
三木正
君)
調停案
御自身が、平均月収ですね、一万八百二十四円ということにな
つて
おりますので、それに必要な
経費
を現実に支給いたします場合は組合と相談しなければならんと思いますが、八月からもう、大体八月から実施できる計画ができ上
つて
おりますから、現実に相談してきまりますのは、
相当
あとだろうと思いますから、年末はその中の一部が概算払いというか、そういう支払いになるだろうと思いますけれども、
計算
の基礎としては入
つて
おりません。
山縣勝見
59
○
委員長
(
山縣勝見
君) それでは午後に続行いたして暫らく休憩をいたします。
先ほど
から各
委員
の
要求
の
資料
につきましては、
政府委員
或いは
説明員
のほうにおいて、可能なるものをできるだけ早く御提出願います。 それでは暫らく休憩いたしまして、午後一時から再開いたします。 午後零時三十分休憩 —————・————— 午後二時三十五分開会
山縣勝見
60
○
委員長
(
山縣勝見
君) それでは午前中に引続いて、
国有鉄道運賃法
の一部を改正する法
律案
を議題といたして質疑を続行いたします。
内村清次
61
○
内村清次
君
運賃
改正に対しましての今後の赤字を埋めて行くという
考え
と、先般の運輸大臣や
国鉄
総裁のお
考え方
では、
国鉄
職員の給与の問題は一応は基本的にはこれが分れた
考え方
のようでありまして、私はこの点を承わりまして、まあ実はそうあるべきだと、率直に申しましてそう思
つて
おりますが、要点はこの
国鉄
の中央
委員会
でも実はこの通告を見てみますると、仲裁裁定を正式の機関で
国鉄
総裁の申込を了承したというようなことでありまして、ところが一面
国鉄
職員は非常に最近の状況からして、この給与面に関心が多かればこそ、そういう国会の
審議
状態
あたりを是非直接一つ見たいというところで、これは各管理者には了解の上だろうと思いますが、来ております。これは当然のことだと思いますが、そういう職員全般が心配をいたしておりますことでありますが、こういう
委員会
の決定というものは重要であります。
委員会
の様子を聞いてみますと、
相当
それにも反対者があ
つた
。基本的な
考え方
につきましては、これは反対して行くという空気のほうが強か
つた
というようなことでございますが、それにはやはり
調停案
というものが一つの段階として、仲裁裁定の権威の問題からいたしますと、その下位にあるという
考え方
が職員の間にあるようでありまして、そういう裁定まで行かずして調停で解決をするということを私は希望いたしておりますが、総裁のお気持を承わ
つて
おきたいと思います。
長崎惣之助
62
○
説明員
(
長崎惣之助
君)
給与ベース
・アツプの問題、これは私は組合のかたがたに劣らず心配をいたしております。御
承知
のようないろいろの
関係
で、なかなか今日鉄道の輸送
状態
が非常に繁忙を極めております。その間において従業員諸君の苦心は並々ならんものがございますので、給与の問題を解決しまして、安心をして安定した
状態
で働いて頂くということを私は希望しておるのであります。不幸にして調停は両方で受諾だけはしましたものの、なかなか幅があるものですからきまらない、遂に裁定に持
つて
行
つたの
でありますけれども、裁定に持
つて
行きましても、
只今
内村
先生がおつしやるように、できるだけの調停のラインで双方一応受諾しておるのですから何とかして行きたい、かように存じまして、実は裁定の時期等についても、もう少し話があ
つて
もいいわけじやないかという意味で延期を申入れました。ところが組合でも御
承知
の
通り
なかなか議論があ
つた
ようでございますけれども、よく我々の意のあるところをわか
つて
頂いて、ではそうしようじやないかということで、誠にきまりましたあとは円満に手を握
つて
、それでは一緒に裁定のほうに申入れをしようというようなことでわかれたような次第でありまして、目下のところまだ組合からも
お話
がなく、こちらからも
お話
をいたしておりませんが、御
承知
のように、どうか調停のラインで何とか話を付けたいと、かように私は念願いたしておる次第であります。
内村清次
63
○
内村清次
君 この裁定延期というのは今まで前例も実はなか
つた
ことで、どちらかと申しますると、今までの慣行からいたしますると、裁定を組合のほうは急ぐというような
態度
のようであ
つた
ようであります。これはまあ前回の経緯からいたしまして、一方は拒否しておる問題でありますからして、組合の気持もわかるのでありまするが、今回はやはり一時延期はいたしましたものの、これにも限度があることと思うのであります。又而も限度がありまする以上は、政治的な考慮も
相当
微妙であろうと思いますが、総裁のほうではこの延期期間を、これは組合と話して見ないと結論に達するまでには行かないという
見通し
ではございましようが、どのような心組があるか、できますならばこれは一つ、
委員
のほうはみんな心配しておりまするからして、その点若しも御
答弁
ができますならばお知らせをして頂きたい。
長崎惣之助
64
○
説明員
(
長崎惣之助
君) 実は内輪を割
つて
申上げますると、私は十日ぐらいはどうだと、こういう申入れをいたしたのであります。ところがなかなか組合としましてもむずかしい問題があるものでございますから、期間を切ることは困るという
考え方
であ
つたの
でありましよう。或いはもつと深謀遠慮があ
つて
、総裁は十日なんと言うがそんなことではきまりが付かない、まあ時間を切らないほうがよかろうというような
考え
であ
つた
かも知れませんが、その間の
事情
はよくわかりませんが、私が申入れましたところでは、十日ぐらいどうだと、こう言
つて
あるのです。
内村清次
65
○
内村清次
君 これは私は総裁の申入れが何日であ
つた
か存じませんが、受諾を
承認
いたしましたのが発効の期日となるか、或いは申込まれたのが発効の期日となるのか存じませんが、この点の
考え方
はいつでございましたでしようか。
長崎惣之助
66
○
説明員
(
長崎惣之助
君) それは明日裁定の期限が来ると、つまり二十一日の日に来るわけだ
つたの
です。それが期限であります。たしか土曜日だ
つた
と思います。二十日の日に私が申入れをして、期日が二十一日でしたか二十二日でしたか……。
内村清次
67
○
内村清次
君 そうすると、仲裁裁定の日にちがその日でございますが、その日から十日間という御
予定
でございますか。
長崎惣之助
68
○
説明員
(
長崎惣之助
君) いや、私は十日間と言
つた
わけではないので、十日くらいでどうかと……。
内村清次
69
○
内村清次
君 その日にちが総裁が申込まれました日にちからですか、或いは仲裁裁定が
予定
された……。
長崎惣之助
70
○
説明員
(
長崎惣之助
君) いや、仲裁裁定の期間はこれは延期も何もないわけで、仲裁裁定の日その日から十日くらいでどうかと……。
内村清次
71
○
内村清次
君 わかりました。そういたしますと、大体今月一ぱいはあるという形になるわけでございますね。非常に微妙な問題も含んでおるかと思いますが、一つ最大の努力を両者して頂くように希望いたします。それからもう一点は機構改革の問題でございますが、これもやはり改正をいたしまして、先般お尋ねをいたしましたが、総裁のほうでも考慮中だという御
答弁
でありましたが、少し具体的にそれがどういう形で今後現われて行くかという一応の公社内での意見がまとま
つて
おるかということが一つでございます。それから伺いますれば、これは仄聞でございますが、
相当
新らしい
考え方
を又別に企画中であるということを聞いておるのであります。それは全貌を私が申そうとは思いませんが、職員の例えば係長が今主査にな
つて
おりますか、それから前の部長が長ということにな
つて
おりますか、こういう現場から直接一般職員が何と言いますか、上級のほうに進路を築きまするポストというものの要望につきまして、この要望が今新らしい試みのために閉されておるのだという話を聞いておるわけでございます。こういうことが話合いがなされておるかどうか、最初の総体的な機構の
考え方
と、それから新らしい構想がなされておるかどうか伺いたい。
長崎惣之助
72
○
説明員
(
長崎惣之助
君)
国有鉄道
の機構の問題については、私は問題を二つに大きく分けて
考え
られるのではないかと思うのであります。それは一番大きな問題は、日本
国有鉄道
そのものの性格と申しますか、本質と申しますか、これに対する御疑念でいろいろあり、実際実施して見た暁において一体どこに欠点があるのか、どういうところを改めなければならんかというような、いろいろな御意見があるわけであります。と申しますことは、公共企業体というものはどういうものだ、これをややもすると、公共企業体というものは
独立採算制
なんだと、これと二つくつつけてお
考え
にな
つて
おられるかたがあるようであります。ところが私
考え
ますのに、独立採算というものは結局収支の均衡を図るということでありまして、これは
内村
委員
御
承知
のように、
国有鉄道
でなくても、昔の鉄道省の時代でも独立会計でありまして、
特別会計
でありまして、
収入
を以て
支出
を賄う、そうしてそれが足りなか
つた
場合に、建設の
資金
、改良の
資金
に公債を募集して借金をして金を作る、その借金も決して一般会計におぶさ
つた
わけではないので、これは鉄道の負担で元利共に返すという仕組であ
つた
ことは御
承知
の
通り
であります。その点において私は何も公共企業体と昔の
国有鉄道
とに差異があるとは
考え
ておりません。それから昔はまあ純然たる官庁でありまして、まあそういうことを申上げちや何ですが、私どもがこういうところに罷り出るにしましても、
政府委員
というようなことで来てお
つたの
であります。違いは、その辺のところが私は
政府委員
でないのでありますから、違
つて
おるということで、どうも大した相違はないのです。而も鉄道の公共性なんというものは、官庁であろうが公共企業体であろうが、これはもう政治的に非常に重要な仕事にも
関係
がある、日本の全体の経済、文化、あらゆる面に重大な
関係
があるという本質においては変りはないというようなことでありまして、然らばどこをどういうようにして真に公共企業体たらしめるかという問題は、これは非常に重大な問題であると共に、これは私どもが軽々に
考え
るべき問題ではない。なぜならば、これは日本
国有鉄道
法という法律の改正の問題になるのであります。でありますから、この点については私はまあ一つの案を
考え
ておるのですが、これも監督官庁である運輸大臣その他のかたによく相談しなければいけないことなんですが、まあ
考え
れば我々だけで
考え
て我々だけでやれるものではないので、国会の皆さんを初め朝野の有識のかたがた、こういうかたがたの御意見をよく聞くと、まあこれを性格的に申しましたら、運輸大臣の諮問機関でありますとか、或いは私どもの諮問機関にな
つて
頂くか、それはまだわかりませんが、とにかく
委員会
を作
つて
下ごしらえをして、よく練
つて
、これは
考え
て行きたいと思います。それからもう一つは、いわゆる昔の現場、管理部、局、本庁という四段制がいいのか、今の三段制の縱割がいいのか、これも一つの機構改革の問題であると思うのでありまして、これについてもなかなかこれは軽々に判断すべきではなくて、実を申せば私などは
内村
委員
御
承知
のように古い経験者でありますから、昔の制度でありますと誠にわかりよくていいのですが、と言
つて
、それがいいのだと言
つて
昔の
通り
や
つて
お
つたの
じや、私は日本
国有鉄道
の進歩も何もないと思う。やはりこれは新らしい仕組でできた機構なんですから、これを何とか育てて行く、悪いところを捨てて、いいところをと
つて
行くというふうに持
つて
行かなければならん。それには私はこの前申上げたかと存じますが、主眼を内部だけからでなしに、外部からこれを見たときに、どういうふうに見られるか、果してこれは便利であるかという点に重点を置いて私は
考え
て行かなければならないと思います。それからもう一つ
考え
なければならんことは、私の
考え
によりますと、これだけのたくさんの局ができるに当りましては、私は本庁と各局或いは隣接局相互の間の情報を迅速にとる。これを言換えれば、通信機関をもつと充実しなければうまい運営は私はできないのじやないか、かように
考え
ておるのであります。で、これらの問題もそういう設備の問題と共によほどよく
考え
なくちやならん。のみならず、御
承知
のように
政府
はその
方針
として行政整理或いは行政機構の簡素化ということを言われておるのであります。公共企業体ではありますけれども、日本
国有鉄道
もその精神に
則つて
、やはり行政機構の簡素化と言いますか、機構の簡素化を図
つて
能率を高めて、そうして真に
国民
の鉄道として信頼を得るように私はいたして行かなければならんと思
つて
おる次第であります。でありますから、それらのことをも勘案いたしまして、縦割、横割或いは三段、四段制というものについて、私はこれから
考え
て行かなければならんと思います。最後の
お話
は、これは御尤もな
お話
でありまして、最近におきましては
人員
の不補充と申しますか、つまり能率を上げるためにできるだけ欠員を補充しないというようなことから、或いは配置転換をやるとか、いろいろなことで、むしろその降職、職を下げられるということこそあれ、上に向
つて
進級して行くのだという面が非常に少なか
つた
。これでは私は今までは止むを得なか
つた
かも知れないが、もはや今日ではむしろそうでなくて、我々も上のほうに昇
つて
行ける見込があるのだという明るい面も作
つて
行かなければならんと思
つて
おります。これは人間ですから、従業員諸君だ
つて
金だけやればそれで済むのだということは言えないと思う。私はやはりその自分の執る職務、それがだんだんといいところに行くのだ、終いには長になれるのだという、その明るい面がなくては、私は五十万の大衆、四十万の大衆というものを心持ちよく働かせることはできないと存じます。そういう明るい面を今度は開いて参りたいと、かように
考え
ておるのであります。
内村清次
73
○
内村清次
君 最後に誠に今の総裁の
考え方
は私も同感であります。現実に実は機関助士の進路が塞が
つて
おる、機関士が又勿論進路が塞が
つて
おる、これは各職種別にそういう形でありまして、中には機関助士が一心にな
つて
真黒にな
つて
や
つて
おる、機関士の見習の人たちは機関助士で重労働をや
つて
おる、そうして一向進路は塞がれたままであいておらない。そういう面がこれは人間生活であります以上非常に気持の上におきまして、如何に協力態勢を
考え
つつも毎日の労働面からして、職場環境からして、そういう気持にな
つて
行くのは、これは人間の一つの半面としてあるべき問題であると思います。どうかその点も明るい面を切り開いて頂きたい。それから今回の
政府
のとりました地方
財政
の平衡交付金の問題によりまして、
相当
これは県市町村というようなところは
財政
が逼迫いたしております。そこで
相当
その面から来るところの各国会に対する
陳情
が参
つて
おるようでありますが、こういう地方
財政
が涸渇をいたして参りますと、自然対象的に
国鉄
に対する固定資産税の
関係
、こういう問題の議論がやはり地方的には深刻にな
つて
おるようであります。これに対しまして新総裁は勿論この問題は大きな問題としてやはり国会でも論ぜられましたし、地方制度の
委員会
においても結論も或る
程度
付いたと思いますが、
国鉄
の意思も大体決定いたしておると思いますが、総裁はこの問題に対してどういうお
考え
にな
つて
おるか。
長崎惣之助
74
○
説明員
(
長崎惣之助
君) その問題については、まだ詳しいことを私は承わ
つて
おらないのでありまして、でありますが、これは
相当
むずかしい技術上の問題点もあるようでありますが、理論的にはだんだんや
つて
来れば、どうも
国鉄
は公共企業体なんだ、
政府
じやない、いわゆる地方公共団体ではないのだということになりますと、これはやはり、公平な見地から
相当
の負担も場合によ
つて
は止むを得ないのではないか、かように
考え
ます。
岡田信次
75
○
岡田
信次君 今回の
運賃
の
値上げ
は、いわゆる
経営費
を辛うじて賄うにとどま
つて
おるという先日来の
説明
であ
つたの
ですが、御尤もだと思います。併し一方
国鉄
としまして、多少の増費或いは電化の促進だとか、電源の開発、新線の建設なり、停車場の改良なり、設備の改良を積極的にやらなければならない面が非常に多いと思う。そうすると、
国鉄当局
としてはこれらの
財源
を
政府
の出資なり、或いは
借入金
なり、或いは鉄道債券ということに求めるということに相成
つて
おりますが、講和後の国費多端の折を
考え
ますと、これらの
財源
というものは非常に不安定であろうと、かように
考え
るのであります。そこで来
年度
或いは近い将来におきまして、更に
運賃
を一割なり一割五分
値上げ
して、その分だけは以上申上げたいろいろな設備の改良、改善に充当しようというようなお
考え
はありませんか、どうか。
長崎惣之助
76
○
説明員
(
長崎惣之助
君)
岡田
委員
の
只今
の
お話
誠に御尤もだと思うのであります、お仰せの
通り
今度の
運賃値上げ
は全く
経営
経費
の赤字をなくするという意味合におきまして計上されたものであります。そういう
資金
面を持たないということではございません。これにつきましては、私はいろいろ議論があると思います。そういうような資産の
増加
を図る新らしい投資というものを鉄道の利用の対価である
運賃
で賄うべきものであるかどうかということは、私はいろいろな議論があると思います。それから
借入金
の問題にいたしましても、これ又なかなかお仰せの
通り
、今日の一般財界の状況で或いは
政府
の
資金
に仰ぐにいたしましても、
政府
資金
の内容、
財政
の
方針
というようないろいろな面で私は愼重に
考え
なければならん点が多々あると思います。そこで来
年度
の
予算
を如何にして行くかということにつきましては、目下想を練り、なおこれについては一番大きな関心にあります
大蔵大臣
からも篤と御意見を伺いまして、
大蔵大臣
の意向も仰がなければならんと存じておる次第でありますが、御
承知
の
通り
大蔵大臣
は講和会議にお出でになり、帰任匆匆臨時国会、私の就任したのが八月二十五日というようなわけで、まだそこまで至
つて
おりませんので、ただ私の架空の
説明
をここで申上げて見たところで全く実現性も何もないのでございますから、ここではいずれ
通常国会
までに何か
方針
を定めまして、いずれ又本
委員会
等にも御相談する機会があることと存じますから、そのときにして頂きたいと思います。
山縣勝見
77
○
委員長
(
山縣勝見
君) 他に御質疑ございませんか……。それでは質疑はこの
程度
にいたして、最後にこの二十七日開催の
予定
にな
つて
おりまする
国有鉄道運賃法
の一部を改正する法
律案
に関する公聴会に関して、公述人をかねて公告をいたして募集をいたして置きましたが、二十四日の締切までに四十七名応募がありました、そのうちかねて
委員会
の申合せによ
つて
、
委員長
、理事の間で愼重に
審議
いたしました結果、
只今
お
手許
に差上げたような十二名の公述人を選定いたしましたから、この点御報告いたします。大体一名あたり十分間内外で公述をしてもらうつもりでおります。かねて申上げておりまする
通り
、二十七日午前十時から公聴会を開催いたしますから、
委員
のかたがたは是非御出席を願いたいと思うのであります。 本日はこれで
委員会
を散会いたします。 午後三時三分散会