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佐藤国務大臣 定員減の問題につきましては、数回御説明申し上げましたように、前回の整理の直後でありますので今回の整理は非常に困難な問題であります。なかなか容易な問題ではありません。しかし私は管理者といたしまして、かくすることが、
国民からおあずかりしている
郵政事業として最も望ましいことだ、やむなくこれだけのことはしなければならない、かように私は
考えましてこの定員減に実は賛成をいたしそうして御
審議をいただいておる次第であります。おそらく
国民全般の御批判をいただくことだろうと思います。しかしてただいま御指摘になりました定員と賃金定員の
関係の問題でありますが、この種の業種におきましては、臨時雇は
相当多数いるわけであります。先ほど来
議論も出ております年賀
郵便の扱い等、そういう時期的な、目に見えてわかる問題があるわけであります。さらにまたそれ以外におきましても、いろいろ
事業の繁閑から見まして、やはり臨時的なものを使わなければならない。そういうものが臨時定員として実は組まれておるわけであります。これら賃金用員としての予算も、皆さん方の御
審議をいただいて、そうしてこれが正式に出ておるわけであります。別に違法や何かをしているわけではない。ただここに問題がありますのは、率直に申し上げますと、これらの賃金定員のうち常用の諸君も
相当いるのではないか。こういうものは進んで定員化すべきもののように思います。しかしこれらのものが今日遅れているという
状況にあることは、まことに遺憾でありますが、さような
状況であります。しかして今回の定員減の問題は、過日来申し上げておりますごとく、長期欠勤者を定員外に置く。これは今まで定員を食
つているが、実際には仕事をしておらない。これを定員外に置くということは、ただちに整理するということではない。過去におきましては長期欠勤者をただちに整理の対象にいたしたわけでありますが、今回はそういうことをするわけではない。しかしながら実際に働かない人を定員として計上すること自身が
間違いなのでありますから、これを定員の外に置くということにいたすわけであります。これは現実には定員を食
つているが、仕事はしておらないのでありますから、さような処置をとり得るわけであります。同時にまた、せんだ
つてもここで
意見がありすしたが、一般的に見ますれば、いかにも官吏は人が多いのじやないかという肝判を受けておる際でありまするので、行政整理近しというような感じから、年度当初から組合員の協力も得まして、特に欠員も補充して参
つていないような
状況で、そこにも幾分かの余裕があるわけであります。さらにまた厚い間積極的な新陳代謝をいたしておりませんので、こういう機会に希望退職等も募り、
事業の定員の合理化をはか
つて参るという
考え方でおるのであります。いろいろの
お話も部分的に見ますれば、確かに超過勤務についてなかなか思うように勤務手当が出ておらないというような問題もあるでありましよう、あるいはまた休暇の付与が十分できておらないというようなこともあるだろうと思います。しかし今日までのところ、こういう問題につきましては一面業務の簡素化もはか
つて参りますし、同時にまた勤務時間中の勤労の充実もはか
つていただきまして、超過勤務をできるだけ減らして参るとか、いろいろのくふうをいたして参るつもりであります。かように
考えて参りますれば、管理者といたしましてはこの
程度のことはぜひともなさなければ、
国民に対して相済まない感じがする次第であります。