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1951-10-11 第12回国会 衆議院 本会議 第2号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十六年十月十一日(木曜日)     開 会 式 午前十時五十八分 参議院議長衆議院参議院の副議長、議員、内閣総理大臣その他の国務大臣、最高裁判所長官及び会計検査院長は、式場である参議院議場に入り、所定の位置に着いた。 午前十一時 天皇陛下は、衆議院議長の前行で式場に出御され、玉座に着かれた。 衆議院議長は、左の式辞を述べた。     —————————————   本日、天皇陛下の御臨席を仰ぎ、第十二回国会開会式を挙げるにあたり、衆議院及び参議院を代表して式辞を申し上げます。   われわれ国民が、長い間待ち望んでいた平和条約調印が多数の国によつて行われ、いよいよ、主権回復への第一歩をふみ出し得たことは、まことに喜びに堪えません。   わたくしどもはこの際、独立の日にそなえて諸般の施策をすすめ、国内態勢を整備して世界各国の信頼と期待に応えることが必要であります。   国民もまた、日本国のおかれている困難な立場と、わが民族に課せられた崇高な使命をよく認識し、いかなる苦難にも耐えて独立の理想を達成し、世界の平和と安定に寄与する決意を新たにすることを願つてやみません。   隣国朝鮮動乱は、今なお収まらずこれがため関係国民は多くの犠牲を払いつつありますが、一日も早くこの動乱が終結し、全人類の上に恒久平和と、かがやかしい繁栄がもたらされることを心から念願いたします。   ここに国会は、日本国憲法の精神を体し、最善の努力をささげてその責務を遂行し、もつて国民の委託に応えようとするものであります。     ————————————— 次いで、左の勅語を賜わつた。     —————————————   本日、第十二回国会開会式に臨み、全国民を代表する諸君とともに親しく一堂に会することは、わたくしの深く喜びとするところであります。   戦争が終了してから六年の間、全国民のともに熱望してきた平和條約の調印がようやく終つたことは、諸君とともに、誠に喜びに堪えないところであります。   今後、わが国が、永遠の平和を念願する日本国憲法のもとに、平和を愛好する民主的諸国家の間にならび立つて、正々堂々と歩を進めて行くためには、なお幾多の困難が予想されます。   わたくしは、全国民諸君が、この機会に、終戦以来わが国に寄せられた連合諸国の好意と援助とに対して感謝の念を新たにし、今後に処すべき不動の決意をふるい起すことが必要であると思います。   このときにあたり、国会が、国権の最高機関として、独立の日に備える諸般重要案件を慎重に審議して、その使命を遺憾なく果し、また全国民が、憲法の諸原則をよく守り、互に協力して、各自の最善を尽すことを切に望みます。     ————————————— 衆議院議長は、御前に参進して、勅語書を拝受した。 午前十一時六分 天皇陛下は、参議院議長の前行で入御された。 次いで諸員は式場を出た。     午前十一時七分式を終る