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1951-11-26 第12回国会 衆議院 文部委員会 第10号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十六年十一月二十六日(月曜日)     午後一時四十九分開議  出席委員    委員長 長野 長廣君    理事 岡延右エ門君 理事 佐藤 重遠君    理事 若林 義孝君 理事 小林 信一君       甲木  保君    坂田 道太君       高木  章君    圓谷 光衞君       井出一太郎君    坂本 泰良君       渡部 義通君    浦口 鉄男君  出席政府委員         文部政務次官  水谷  昇君         文部事務官         (大臣官房会計         課長)     寺中 作雄君         文部事務官         (文化財保護委         員会事務局長) 森田  孝君  委員外出席者         議     員 上林山榮吉君         議     員 庄司 一郎君         議     員 山口六郎次君         専  門  員 石井  島君        専  門  員 横田重左衞門君     ————————————— 十一月二十六日  文化財保護法の一部を改正する法律案参議院  提出参法第三号) の審査を本委員会に付託された。     ————————————— 本日の会議に付した事件  小委員及び小委員長選任に関する件  文化財保護法の一部を改正する法律案参議院  提出参法第三号)   請願  一 富山県立水産高等学校遠洋漁業科及び製    造研究科設置等に関する請願内藤隆君紹    介)(第六八号)  二 新日本精神普及徹底に関する請願内海安    吉君紹介)(第九九号)  三 新編入地区所在中小学校教官勤務地手当    に関する請願辻寛一紹介)(第一〇〇    号)  四 寒冷地帯学校屋内運動場建設費国庫補助    等に関する請願辻寛一紹介)(第一〇    一号)  五 学校給食継続実施に関する請願鹿野彦吉    君紹介)(第一六六号)  六 教育委員会法の一部改正に関する請願(辻    寛一紹介)(第一六七号)  七 校舎建築国庫補助金建坪単価増額等に関    する請願岩川與助紹介)(第一六八    号)  八 重要文化財建造物修理費国庫補助請願(    佐藤親弘君外一名紹介)(第二三〇号)  九 公立学校事務職員教育公務員特例法適用    の請願松澤兼人紹介)(第三〇〇号) 一〇 教職員行政整理に関する請願大石ヨシ    エ君紹介)(第三〇一号) 一一 富山大学経済学科学部昇格請願外一    件(内藤隆君外二名紹介)(第三〇二号) 一二 東中学校舎増築費国庫補助に関する請願(    金光義邦君外三名紹介)(第三四九号) 一三 教育財政確立に関する請願佐藤重遠君外    四名紹介)(第三五〇号) 一四 通信教育学生救済対策確立に関する請願    (佐瀬昌三紹介)(第三五一号) 一五 奄美大島在住教職員身分保証に関する請    願(床次徳二紹介)(第四二二号) 一六 志知中学校舎建築費国庫補助請願(塩田    賀四郎紹介)(第四三二号) 一七 学校給食継続実施に関する請願千賀康治    君外二名紹介)(第四三三号) 一八 同(田嶋好文君外一名紹介)(第四三四    号)一九 同(塩田賀四郎紹介)(第四    三五号) 二〇 世界無名戦士墓建設に関する請願山口    六郎次紹介)(第四三六号) 二一 富山県立水産高等学校遠洋漁業練習船建    造の請願内藤隆紹介)(第四三七号) 二三 公立学校事務職員教育公務員特例法適用    の請願寺崎覺紹介)(第四三八号) 二四 同(内藤隆紹介)(第四三九号) 二五 富山大学経済学科学部昇格請願外三    件(佐伯宗義紹介)(第四四〇号) 二六 厳島神社修理費国庫補助請願山本久雄    君外五名紹介)(第四五五号) 二七 教職員行政整理に関する請願小平久雄    君外六名紹介)(第五〇六号) 二八 学校給食継続実施に関する請願小平久雄    君外六名紹介)(第五〇七号) 二九 学校給食法制定に関する請願若林義孝君    紹介)(第五〇八号) 三十 教職員行政整理等に関する請願松井政    吉君紹介)(第五六八号) 三一 公立学校事務職員教育公務員特例法適用    の請願稻田直道紹介)(第五九六号) 三二 校舎災害復旧費国庫補助に関する請願(    坪川信三紹介)(第五九七号) 三三 学校給食継続実施に関する請願坪川信三    君紹介)(第五九八号) 三四 同(中村清紹介)(第六八二号) 三五 六三制教育施設整備に関する請願坪川    信三紹介)(第五九九号)同(野村專太    郎君紹介)(第六三〇号) 三六 教育委員選任に関する請願坪川信三君    紹介)(第六〇〇号) 三七 同(中村清紹介)(第六八四号) 三八 教職員行政整理等に関する請願坪川信    三君紹介)(第六〇一号) 三九 同(中村清紹介)(第六八五号) 四〇 戦災都市等義務教育施設整一備臨時措置法    制定に関する請願鈴木仙八君外一名紹    介)(第六八〇号) 四一 へき地の教育振興に関する請願中村清君    紹介)(第六八一号) 四二 六・三制確保に関する請願中村清君紹    介)(第六八三号) 四三 六・三制校舎建築費国庫補助請願庄司    一郎紹介)(第七〇五号) 四四 学校給食継続実施に関する請願福井勇君    外二名紹介)(第七三九号) 四五 月隈小学校移転工事費国庫補助に関する請    願(池見茂隆紹介)(第七八七号) 四六 寒冷地帯学校屋内運動場建設に関する    請願門脇勝太郎紹介)(第七八八号) 四七 六・三制教育施設整備に関する請願(千葉    三郎君紹介)(第七八九号) 四八 同外百九十九件(田中伊三次君紹介)(第    七九〇号)四九 同(中野武雄紹介)(    第七九一号) 五〇 産休補助教員完全配置に関する請願(受    田新吉紹介)(第八三二号) 五一 中学及び高等学校通信教育費国庫補助の請    願(若林義孝紹介)(第八三三号) 五二 産業教育振興法実施に伴うタイプ教育普及    に関する請願長野長廣紹介)(第八三    四号) 五三 国民プール建設用地決定に関する請願(淺    利三朗君外一名紹介)(第八三五号) 五四 教職員行政整理に関する請願坂田英一    君外三名紹介)(第八三六号) 五五 教職員給与改訂等に関する請願山口武    秀君紹介)(第八八四号) 五六 教育財政確立に関する請願(竹村奈良一君    紹介)(第八八六号) 五七 同(木村榮紹介)(第八八七号) 五八 公立学校事務職員教育公務員特例法適用    の請願圓谷光衞紹介)(第九九六プ) 五九 上田城跡国宝編入に関する請願小林運美    君紹介)(第一〇四二号) 六〇 六・三制教育施設整備に関する請願(植原    悦二郎君外七名紹介)(第一〇四三号) 六一 同(倉石忠雄紹介)(第一〇六八号) 六二 同(今村忠助紹介)(第一一二六号) 六三 高等学校定時制教育振興に関する請願(    若林義孝紹介)(第一〇四四号) 六四 龍洞洞開発に関する請願長野長廣君紹    介)(第一〇五八号) 六五 寒冷地帯学校屋内運動場建設に関する    請願外三件(足鹿覺紹介)(第一〇六九    号) 六六 同外二件(稻田直道紹介)(第一一一八    号) 六七 学校給食継続実施に関する請願足鹿覺君    紹介)(第一〇七〇号) 六八 教科書無償配付に関する請願坂田道太君    紹介)(第一一一六号) 六九 六・三制確保等に関する請願坂本泰良君    紹介)(第一一一七号) 七〇 六・三制教育施設整備に関する請願野村    專太郎君紹介)(第一一五六号) 七一 学校給食継続実施に関する請願久野忠治    君紹介)(第五八号) 七二 学校給食継続案施に関する請願小澤佐重    喜君紹介)(第一二〇七号) 七三 小学校舎改築費国庫補助請願小澤佐重    喜君紹介)(第一二〇八号) 七四 教職員結核対策強化に関する請願倉石    忠雄紹介)(第一二〇九号) 七五 寒冷地帯学校屋内運動場建設に関する    請願稻田直道紹介)(第一二五九号) 七六 教職員行政整理等に関する請願周東英    雄君外三名紹介)(第一二八九号) 七七 公立学校々舎の災害復旧費国庫補助等に関    する請願外一件(坂本實君外三名紹介)(    第一二九〇号) 七八 六・三制校舎整備費国庫補助等に関する請    願外一件(佐藤榮作君外三名紹介)(第二    一九一号) 七九 教職員行政整理に関する請願小林信一    君紹介)(第一三六七号) 八〇 静岡大学電子工学科設置等請願福井    勇君外一紹介)(第二二六八号) 八一 学校校舎白蟻駆除予防対策に関する請願    (床次徳二紹介)(第一三八〇号) 八二 学校給食継続実施に関する請願廣川弘禪    君紹介)(第一四二八号) 八三 六・三制確保に関する請願坂本泰良君紹    介)(第一四四三号) 八四 六・三制確保等に関する請願玉置實君紹    介)(第一四九一号) 八五 附属学校教員定員削減反対に関する請願    (池田正之輔君紹介)(第一五二七号) 八六 六・三制確保等に関する請願玉置實君紹    介)(第一五二八号) 八七 教職員給与改訂等に関する請願辻寛一    君紹介)(第一五七七号) 八八 学校給食法制定等に関する請願有田二郎    君紹介)(第一五七八号) 八九 奄美大島在住職員身分保証に関する請願    (本多市郎君外七名紹介)(第一五七九    号) 九〇 小学校舎建築費国庫補助等に関する請願(    逢澤寛君紹介)(第一六一六号) 九一 台風ルースによる私立学校災害復旧費国庫    補助等に関する請願金光義邦君外六名紹    介)(第一六二七号)     —————————————
  2. 長野長廣

    長野委員長 これより会議を開きます。  文化財保護法の一部を改正する法律案参議院提出参法第三号)を議題といたします。  本案予備審査中のものと同様でありますので、ただちに質疑に入ります。——質疑はございませんか。——別に御質疑もないようでありますので、これにて質疑を終了するに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 長野長廣

    長野委員長 御異議なしと認めます。これにて質疑は終了いたしました。  これより文化財保護法の一部を改正する法律案参議院提出)を討論に付します。——討論はございませんか。——別にないようであります。本案に対する討論を省略するに御異議ありませんか。   円異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 長野長廣

    長野委員長 御異議なしと認めます。よつて討論は省略せられました。  採決いたします。賛成の諸君の起立を求めます。     〔総員起立
  5. 長野長廣

    長野委員長 起立総員。よつて原案の通り可決せられました。  なお報告書提出については、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 長野長廣

    長野委員長 御異議なしと認めます。よつてさように決しました。     〔委員長退席、岡(延)委員長代理   着席〕
  7. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 これより請願審査に入ります。日程の順序を変更いたしまして、第八より審査を始めます。  第八、重要文化財建造物修理費国庫補助請願(第二三〇号)を議題といたします。
  8. 井出一太郎

    井出委員 簡単に本請願要旨を申し上げたいと思います。  栃木芳賀益子町には、西明寺地蔵院愛宕神社綱神社等重要文化財建造物を多数有しておりますが、これらはいずれも解体修理の年数に達しておりまして、特に西明寺においては腐朽はなはだしく、楼門などは原形までがくずれておる状態でございまして、きわめて遺憾であります。ついてはこれら重要文化財建造物修理費国庫補助としてなされたい、こういうのが本請願趣旨であります。
  9. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 政府説明を求めます。
  10. 森田孝

    森田政府委員 ただいま請願のありました栃木芳賀益子町の西明寺その他につきまして、当局の意見を申し上げます。  西明寺につきましては、調査の結果、修理をすることが必要であるという結論になりましたので、とりあえず本年度西明寺楼門と三重の塔の修理に百万円の国庫補助を交付して施工する予定になつております。なおこれが完成には、まる二箇年を要するので、来年度も引続いて考慮して参りたいと考えております。その他の地蔵院愛宕神社綱神社等につきましても、目下調査中でありますので、善処して参りたいと考えておるのであります。
  11. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 請願日程第二五、厳島神社修理費国庫補助請願(第四五〇号)を議題といたします。
  12. 井出一太郎

    井出委員 本請願要旨は、広島県佐伯郡の宮島にあります国宝建造物厳島神社の大鳥居についてであります。これが多年風雨にさらされ、また昨年襲来した台風によつて被害を受けたわけであります。この修理に対しましては、近く完成される予定ではありますが、その他の社殿がそのままに放置をされておりますために、破損の度はますます加わつて参りますので、この際文化財保護法第三十五條の規程によりまして、来年度もまたこれが修理費国庫補助としてなされたいというのが、本請願要旨であります。
  13. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 政府説明を求めます。
  14. 森田孝

    森田政府委員 厳島神社修理につきましては、昭和二十四年度から修理五箇年計画を立てまして、二十四年度二十五年度と、補助金合計四百四十万円を交付いたしたのであります。これによりまして、平舞台と多宝島及び大鳥居の修理を完成いたしまして、本年度は総工費三百五十万九千円に対しまして、補助金二百八十万七千円を交付いたしまして、五重の塔及び高舞台その他の工事を目下実施中であります。なお残りの工事につきましては、今後二箇年を要しますので引続きまして国庫補助によります修理を考慮して参りたいと考えておるのであります。
  15. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 日程第五九、上田城跡国宝編入に関する請願(第一〇四二号)を議題といたします。
  16. 井出一太郎

    井出委員 本件上田市長からの請願になつておるものでございます。上田城跡というものは、かつて眞田昌幸が築城いたしたものでありまして、昭和九年十二月に史跡指定をされております。同城には、やぐらが三棟現存しております上に、本丸及び二の丸は今なお古来の形式をとどめておるのであります。やぐらの建築様式が、松前城鳥取城のごとく、北方形で飾りがなく、隅木を用いておるという点が歴史上の資料として貴重なものであると思うのであります。独得な重要文化財としての価値を持つておりまするので、すみやかに上田城国宝編入されたい、これが本請願要旨でございます。
  17. 森田孝

    森田説明員 上田城のやぐらにつきましては、三棟あるのでありますが、そのうちの一棟は重要文化財対象となるかもしれないのでありますが、他の二棟につきましては、一時これを移築いたしまして、しばらくの間民家になつておつたのであります。最近になりまして、これを城郭建築として、また元の位置へ移したのでありますが、民家になつておつた間に非常な変更が加えられておりますので、今度城郭としてさらに元の位置へ移築いたしました際、専門家指導を受けていないのであります。従つて今移築された二棟について当初の形式に復元されているかどうかをよく調査いたしました上で、指定対象とするかどうかを決定して参りたいと考えておるのであります。
  18. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 日程第六四、竜河洞開発に関する請願(第一〇五八号)を議題といたします。
  19. 井出一太郎

    井出委員 高知県の香美郡佐古村にございます竜河洞は、洞窟としては日本にも他に類例を見ないものでございまして、すでに文部省から天然記念物指定を受けておるのでございます。しかしながら現在管理に当つておりまする保存会は、資力も薄弱で、施設を完備する能力をも持つておらないわけでございます。つきましては、この地帯一帯史跡保存というような意味において博物館にしたい。こういうような点から、これらの施設のうちで、竜河洞保存並びに管理上必要な分に対しまして、国費をもつて早急に工事を施行されたい、これが本請願趣旨でございます。
  20. 森田孝

    森田説明員 高知県の竜河洞につきましては、文化財保護委員会としては重要なものでありまして、地質、鉱物及び動物等につきましての天然記念物指定せられ、また史跡としても指定せられている地域でありますが、今請願趣旨でありますこれが保存施設というのは実はここに指定せられておりまする動物は、たとえて申しますと、照明設備のないまつ暗なために白化したいろいろな動物がおりますのと、また暗いために目の退化したいろいろの動物がおる、あるいはまた短波長の光を感ずる目を有しておるものがいるというように、いわゆる自然のままの洞窟状態で、長い間に変化して参りましたいろいろな動物がおるために、特に天然記念物としての非常に重要な価値があるものであります。従いまして、これが保存設備をするという場合におきましては、特殊の考慮を要するものでありますので、文化財保護委員会といたしましては、十分に調査をすると同時に、さらに設備についての研究をいたしました上で、考慮して参りたいと考えておる次第であります。     —————————————
  21. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 次に今審査しました四件を除きまして、日程第一より順次審査いたします。  日程第一、富山県立水産高等学校遠洋漁業科及び製造研究科設置等に関する請願(第六八号)を議題といたします。
  22. 井出一太郎

    井出委員 富山県は従来漁場が狭小であり、また漁民が過剰の関係から、漁場計画についても、紛争が絶えなかつたのであります。しかも漁区と季節に災いをされまして、沖合い漁業の不振から、沿岸においては定期漁網の濫立となりまして、この結果、漁獲の減少を来し、魚族の繁殖にも大きな影響を及ぼしたわけでございます。これが打開策といたしまして、遠洋漁業指導水産技術者育成がきわめて重要であると思うのでございます。富山県立水産高等学校に、遠洋漁業科及び製造研究科を設置するような措置を講ぜられたい、これが本請願趣旨でございます。
  23. 寺中作雄

    寺中政府委員 本件は、県立学校学科設置の問題でありまして、直接には文部省は権限を有しない問題でございますので、県の会合等におきまして、できるだけその方向に徳慰するような話合いはいたしたいと存じます。今度産業教育振興法というものが出まして、産業教育のあらゆる面に補助育成を加えるという方針になつておりますので、その面から、できるだけ国としての援助をするということは、可能であると存じております。     —————————————
  24. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 日程第二、新日本精神普及徹底に関する請願(第九九号)を議題といたします。
  25. 井出一太郎

    井出委員 本請願要旨を、紹介議員にかわつて申し述べたいと思います。ただいま非常に思想が混迷しておる現状にかんがみまして、第一、人間の自覚と民主日本、第二、愛の育成平和日本、第三、社会連帯道徳日本、第四、諸面改善文化日本、第五番目に物心充実自立日本というような新日本精神綱領五項目を作製したから、講和條約締結を機会に、これを国の援助によつてすみやかに全日本人に普及徹底せしめ、新日本精神を確立されたい、こういう趣旨のようでございます。
  26. 寺中作雄

    寺中政府委員 御請願趣旨による精神運動の内容に関しては、私ども賛成でございますが、しかしこれを国の援助によつて普及徹底するということに関しましては、相当問題があると思うのでございます。国民運動国民の内部から盛り上る自主的な力によつて普及するということが先決でございますので、国が押しつけてこれを普及するというようなことは差控えたいというふうに考えております。     —————————————
  27. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 日程第三、新編入地区所在中小学校教官勤務地手当に関する請願辻寛一紹介、第一〇〇号)を議題といたします。
  28. 井出一太郎

    井出委員 本請願要旨は、昭和二十四年一月以降市に編入された地区に所在いたします中、小学校教官に対して、いまだに都道府県から勤務地手当を支給されておりませんがために、やむなく市費をもつて支弁しておるような実情であるのでございます。これは窮迫にあえぐ市財政現状に照しまして、まことに過重な負担でありますから、これを他の中、小学校教官給与と同様にこれを都道府県負担として取扱われたいというのであります。
  29. 寺中作雄

    寺中政府委員 本件も県の教官に関する問題でありまして、直接の問題ではございませんが、ただ小中学校教官給与に関しましては、国の公務員の例によるのでありまして、その意味で新編入地区が、特別の勤務地手当を支給するに適当な地域であるといたしますれば、至急にその点の手続をいたしまして、すなわち県の方からそのように人事院方面手続をいたしまして、これを勤務地手当支給の可能の地域にするということが必要であろうと存ずるのであります。その点十分に研究いたしたいと思つております。
  30. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 次に、日程を変更いたしまして、日程第四三、六・三制校舎建築費国庫補助請願庄司一郎紹介、第七〇五号)を議題といたします。  委員外の発言を許すに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  31. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 御異議なしと認めます。庄司一郎君。
  32. 庄司一郎

    庄司一郎君 本請願趣旨は、宮城県亘理郡吉田村村長より提出されました請願でございます。この吉田村は太平洋沿岸寒村でありまして、一箇年の村の総予算も約八百万円という少予算でございますので、この村の財政経済状態もお察しをいただけるものと思います。この村が昨年度において小学校教室がどうしても足りませんので、四教室だけ宮城県教育委員会認証を受けて増築をいたしました。しかるに、ひとしく義務教育たる中学校の方は、これまた教室が絶対に不足でありましたために、県教育委員会認証は受けることはできませんでしたけれども、新たに六教室増築を開始したのであります。すなわち普通教室四、理科教室一、裁縫兼作法室一、合計教室建築に本年九月十五日着工したのでありまして、その総予算は約三百万円でございました。しかるところ十月十五日のルース台風により、風速推定約三十メートルの突風によつてせつかく増築を開始し、屋根を上げたばかりの新校舎が倒壊をいたしました。その損害約二百五十万円と聞いております。もとより県教育委員会認証外の六教室とはいいながら、必要がなければ、かような寒村貧乏村が建てるわけはないのであります。しかも地方財政委員会より特別に百五十万円の起債の認可を受けまして、それ以外の百五十万円は地方銀行より一時短期借入れをいたしまして、三百万円の計画をもつて建築し、屋根を上げ、大体八分通りの落成と認められたときに、不幸にしてルース台風のために倒壊したのであります。けれども、この村としては、義務教育中学校教室が、ただいま申し上げたように六教室だけはどうしても不足でございますので、どんな無理をしても、本年度内にこれを再建しなければならないのであります。よつて認証外の六教室ではございますけれども、文部省当局におかれては、何らかの便法を講じていただき、ルース台風被害によつてこわれましたこの学校を、もう一度ごの村が建てることができるように、でき得べくんば適当額の特別の補助等を交付されんことを請願申し上げる次第であります。  以上請願趣旨を簡単に申し上げました。
  33. 寺中作雄

    寺中政府委員 ルース台風関係災害復旧に対しましては、目下その要求金額について査定が進行中でございまして、大体のところ、内示案というようなものがきまつて来ている程度でございますが、本件ルース台風関係の災害が、その程度が大破以上であるかあるいはそれ以下であるかということは、請願の文書だけでははつきりいたしませんけれども、もしそれが私どもの災害復旧を必要とする範囲に収められる額であれば、当然そのわくの中に入れまして、復旧のための国庫補助をいたすことになると思うのであります。なお文部省といたしましては、中破以上必ずしも全壊、半壊、大破ということではなく、もう少し広い範囲にこの災害復旧の補助を認めてもらいたいということを、目下交渉中でございます。
  34. 庄司一郎

    庄司一郎君 たいへんお含みのあるありがたい政府の御意見を承りました。本請願書には、学校がめちやくちやにこわれて微塵になつております写真を付して差上げてございます。どうか委員長におかれましては、適当な機会に各委員にお示しをいただいて、大破どころか根本的の倒壊であるということの御認識をいただいた上、こいねがわくは御採択をいただき、文部当局におかれましても、宮城県でただ一つの倒壊学校でありますので、この倒壊学校に対し特別に、昔の言葉で言うと貧弱町村でありますので、できるだけの御便法をお願い申し上げたいと思います。     —————————————
  35. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 次に、順序を変更いたしまして、日程第二〇、世界無名戦士墓建設に関する請願山口六郎次紹介、第四三六号)を議題といたします。  山口六郎次君より発言を求められております。委員外の発言を許すに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  36. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 山口六郎次君。
  37. 山口六郎次

    山口六郎次君 終戦以来すでに六年を経過しまして、ようやく平和を迎えすでに講和條約も締結されたのでありますが、過般の戦争により大きな犠性、すなわちまだわれわれ同胞の犠牲者の遺骨が、各東亜の戦場であつた地域には、まことに悲惨な状態において残されておるように承るのであります。これらの御措置に関しましては、もとより政府におかれましても、十分考えておられるところであるとは了承でき得るのでありますが、従来いまだ戦場でありました関係やら、諸般の事情によりまして、まだこれらの遺骨が完全に収容されておらないということだけは、事案であるのであります。私、本日外務省に参りまして、その間の事情を詳細に承つて参つたのでありますが、これらの戦争犠牲者のたつとい遺骨を、なるべくすみやかにお迎えいたしまして、そうして十分敬意を払いますとともに、また一方におきまして、私ども身近な問題といたしましては、現に朝鮮におきましては、国連当局のああした戦争の犠牲が多いのでありますが、これらの点につきましても、こうした世界のたつとい犠牲者というものは、要するに今日の世界の平和のたつとい土台石としての犠牲を払われておるのでありまして、従いましてこれらの無名の戦士に対しまする十分の礼を尽すべき当然の義務を感ずるものがあるのであります。かような見地に立ちまして、埼玉県の越生町、すなわち埼玉県の県が認定いたしました外秩父自然公園内大観山に、世界無名戦士の墓を建設したいという請願であるのであります。この発起者といたしまして、埼玉県会を代表いたしまして長谷部秀那君、また地元の町村長を代表いたしまして闘根要一君、発起人を代表いたしまして佐々木正人君、以上の諸君が、ぜひともこの計画に各位の御理解を願いまして、そうしてこの計画が講和の象徴として、世界平和、文化の殿堂として皆様方の御理解を得たいという趣旨におきまして、請願いたした次第でございます。何分ともよろしく御審議をお願いいたします。
  38. 寺中作雄

    寺中政府委員 本件は、直接文部省の問題と申しますより、他の面から取上げられる仕事ではなかろうかと存ずるのでありますが、私どもの仕事とも、もちろん多少の関係がございますので、考えてみたいとは存じます。事業といたしましては、犠牲軍人援護の関係の事業を推進するということが、国策として取上げられておりますので、その一環といたしまして考える余地があるのではなかろうかというふうに考える次第でございます。     —————————————
  39. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 次に、日程第四、寒冷地帯学校屋内運動場建設費国庫補助等に関する請願(第一〇一号)を議題といたします。
  40. 井出一太郎

    井出委員 請願者は、名古屋市議会議長の名前になつておりますが、その要旨は寒気のきびしい北海道あるいは東北に限らず、冬季中、中小学校生徒の屋外運動不可能な地帯におきます屋内運動上の建設費に対し、今までは何ら財政的処置が講ぜられておらなかつたのでありますが、六三制学校整備費用の負担にあえぐ市財政の逼迫からして、こういうものの建設費に対しましては、積雪地帯と同様、起債及び国庫補助対象とされたい、こういうのが本請願要旨でございます。
  41. 寺中作雄

    寺中政府委員 六三制の施設の整備の一環といたしまして、寒冷地域における屋内体操場の建設を計画いたし、また国庫補助をいたしておるのでありますが、北信地方に関しましては、まだその範囲に入つておりません。しかし御請願趣旨のように、学校運営上ぜひとも必要な施設であるというふうに感じますので、将来六三制建築施設計画の進行に伴つて、この範囲まで入るように努力いたしたいと思います。
  42. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 次に日程第五、第一七、第一八、第一九、第二七、第三二、第三三、第四四、第六七、第七一、第七二、第八二を一括議題といたします。
  43. 井出一太郎

    井出委員 学校給食は、児童に平等観あるいは安定感の涵養等の育成上不可欠のものでありまして、給食設備についても漸次完備せられましたし、四年有余にわたる学校給食の案施は、多大の効果をあげておるわけでありまして、一般世論も深くこれを認め、その継続を熱望しておるのでございます。しかるに、ガリオア資金の打切りを契機として、国庫負担措置をもなさず、過重な経費の負担を地方費及び児童負担に転嫁せんといたしますことは、建設的教育施策に多大の困難と暗影とを残すものだろうと思うのであります。ついては、講和締結後も、国庫負担によつてこれら学校給食が継続されまするような予算措置を講ぜられたい。これが以上の諸請願に共通した要旨であり、この点を特に強調して御採択を願いたく考える次第であります。
  44. 水谷昇

    ○水谷政府委員 ただいまの御請願趣旨に対しましては、文部当局といたしましても同感であります。従つて、これが実現に苦心をいたしておりますが、ただいまの見通しといたしましては、来年度の国庫の負担は非常に至難であります。しかしながら、せつかくこうして続けて参つたのでありますから、何らかの方法で補助の道があくように、またその直接の負担ができない場合は、これをあつせんするに対しての費用を獲得したいと考えておる次第でありまして、文部省といたしましては、ただいまいろいろ緊急考慮を払つて、なるべく継続してこれができるように努力の最中であります。     —————————————
  45. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 次に日程第六、枚育委員会法の一部改正に関する請願(第一六七号)を議題といたします。
  46. 坂本泰良

    坂本(泰)委員 本請願は、名古屋市議会議長横井恒治郎氏の請願にかかるものでありまして、本請願要旨は、教育委員会法附則第七十條によりますと、教育委員会の未設置の市町村は、昭和二十七年十一月一日には、これを設置しなければならないことになつているのでありますが、昭和二十三年七月同法が制定されて以来、都道府県、五大市以外は、わずか四十六市町村と昨年十五市に設けられたにすぎないのであります。各市の状態は極度の財政難に直面して教育委員会の設置は困難でありますから、教育委員会の設置は地方自治体の任意とするよう同法の一部を改正されたい、これが本請願趣旨であります。
  47. 寺中作雄

    寺中政府委員 教育委員会制度を何らかの形に改正いたしまして、現在の国情に合うようにいたしたいということは、各方面の要望でありまするので、政令審査委員会、あるいは文部省に設題せられました教育委員会制度審議会におきまして目下研究中でございます。御請願趣旨に関しましても、一応それらの会議において議題に載つていると思うのでありますが、いまだ結論を得ておりませんので、十分御趣旨を取入れまして、参考にいたしまして決定されることと存じております。     —————————————
  48. 岡延右エ門

    ○岡延委員長代理 次に日程第七、校舎建築国庫補助金建坪単価増額等に関する請願、(第一六八号)を議題といたします。
  49. 坂本泰良

    坂本(泰)委員 本請願は鹿児島県議会議員米山恒治氏の請願にかかるものでありまして、本請願要旨は、学制改革による中学校建物の整備及び災害による校舎の復旧は、着々と具現しつつありますが、建築費の高騰、資材の入手難と相まつて、窮乏せる地方財政をもつていたしましては、事業遂行上、多大の困難が伴つている現状であります。ついては昭和二十六年度分については坪当り建築単価を増額するとともに、校舎の整備に伴う起債を増額されたいというのが請願趣旨であります。
  50. 寺中作雄

    寺中政府委員 学校校舎建築費の単価の問題でございますが、これは現在の実情に合うように、今度の補正予算におきましても、木造につき一万二千八百円を二万三千円とし、鉄筋については三万八千円を五万七千円にするというような努力をいたしているのでありまして、なお将来も実際の実情を十分調査いたしまして、事情に合うように増額されるような努力をいたして行く考えでございます。     —————————————
  51. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 次に日程の順序を変更いたしまして、日程第一五、奄美大島在住政職員の身分保証に関する請願(第四一一二号)を議題といたします。  上林山榮吉君より発言を求められております。委員外の発言を許すに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  52. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 御異議なしと認めます。上林山榮吉君。
  53. 上林山榮吉

    ○上林山榮吉君 奄美大島在住教職員身分保証に関する請願でありますが、その要旨説明申し上げますと、北緯二十九度線によつて日本と一応分離された奄美大島在住の教職員は、ひたすら祖国日本への復帰を念じつつ、教育の現場を維持し続けて来ておるのでありまするが、待望の講和会議も、遂にその念願をいれられず、教育公務員としての今後の身分保障について、非常な不安におののいているわけであります。ついては日本本土へ引揚げる教員に対し、日本本土の教員免許状を持つている者は、身分及び待遇その他一切を本土と同一條件のもとに処理する等の措置を講ずるとともに、恩給、扶助料及び退職手当は、日本本土と同一條件のもとに恩給法に基いて支給する等の措置を講ぜられたいというのでありまして、まことに私は当然の要望であり、当然政府としてはそういう措置を、理解ある態度をもつてなすべきものである、こういうふうに考えております。どうぞよろしくお願いを申し上げます。
  54. 水谷昇

    ○水谷政府委員 ただいまの御請願趣旨に対しましては、文部省といたしましてもさようにいたしたい考えで尽力をしているのでありますが、ただいまのところただちにそれを爽現することは困難であります。将来これが案現には十分考慮もし努力もしたいと考えております。
  55. 上林山榮吉

    ○上林山榮吉君 なお奄美大島在住教職員身分保証に関する請願が、別にも出ておりますが、同様趣旨でありますから、この点よろしく齢願いを申し上げます。
  56. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 説明が先になりましたけれども、日程第八九を議題といたします。お答えを願います。
  57. 水谷昇

    ○水谷政府委員 ただいま私から御答弁申し上げたと同一でありまして、今後において一層努力をして案現したいと考えております。     —————————————
  58. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 次に日程を順序に返しまして、日程第九、公立学校事務職員教育公務員特例法適用請願日程第九のほか、二二、二二、三〇、五八を、同一内容でございますから一括して議題といたします。
  59. 坂本泰良

    坂本(泰)委員 本請願は、岐阜県高等学校教職員組合執行委員長山田修次君外一名の請願にかかるものであります。そのあとも同一だと思うのでありますが、本請願要旨は、公立学校勤務事務職員の待遇は、各県当局の解釈によりまして相違をいたしているのでありまして、酷に過ぎるという意味で、第十国会で教育公務員特例法の一部改正案が上程されましたが、文部省はたびたびの陳情にも耳をかさず、これを適用されなかつたのであります。今回の特別法一部改正によれば、社会教育主事及び文部大臣所轄の機関並びに国立博物館などに勤務する職員が、この適用または準用を受けることになり、免許状に関係ないから適用を受けられないという理由は消滅いたしました。また「事務に従事する」という学校教育法第二十八條の規定も、学校構成の一員であり、学校行政管理及び教員の教務に対する補助協力をしている以上、形式内容ともに完全に教育教務事務であります。ついては、公立学校事務職員に教育公務員特例法を適用し、安んじて勤務に従事できるようにされたいというのが、本請願趣旨であります。     〔岡(延)委員長代理退席、若林委員長代理着席〕
  60. 水谷昇

    ○水谷政府委員 教育公務員特例法は、教育事務に従事する公務員のうち、特定の者に対して、その職務の特殊性に基いて一般の公務員法に対する特例を規定いたしたものであります。従つて公立学校の事務職員についても、現在の教育公務員と同様な取扱いをなすべき理由及び具体的な事項が存するかどうかについて、ただいま検討中でありますので、その上でひとつ決定したいと思います。     —————————————
  61. 若林義孝

    若林委員長代理 次は、日程第一〇、日程第二六を一括して議題といたします。紹介議員説明を求めます。
  62. 渡部義通

    ○渡部委員 本請願請願者は、京都府亀田町西堅、京都府中学校長代表岩崎荘次氏であります。  本請願趣旨説明しますと、今回、教職員行政整理によつて、一律に定数減になるとのことであるが、京都府においては小、中学校ともに約半数が十学級以下の学級数の少い学校であり、教員数においても文部省基準にまで達しない現状で、理論学級を基礎とした教員数ではいかんともしがたいから、合理的基準を定めて必要数を確保されたいというのであります。つけ加えて申しますと、教職員の整理につきましては、現に教職員間に非常に強い反対があるばかりでなく、PTA等においても、広汎な反対があつて教職員数が現在不足している状態にあるのに、さらに整理されるようなことがあつてはならないという強い希望があるわけでありますから、政府としましては、当然こうした点を考慮されまして、本請願趣旨を貫徹されるよう努力さるべきであると考えまして、私からもつけ加えて、請願要旨を強調しておく次第であります。
  63. 水谷昇

    ○水谷政府委員 公立学校教員の行政整理につきましては、合理的な水準を維持するに必要な教員数は、これを確保したいという考えのもとに、ただいませつかく折衝中であります。     —————————————
  64. 若林義孝

    若林委員長代理 日程第一一、第二四、冨山大学経済学科を学部昇格請願議題といたします。
  65. 渡部義通

    ○渡部委員 本請願請願者は、富山大学経済学科全学生代表大野喜正君外三名であります。  本請願要旨を申し上げますと、新学制下に発走した冨山大学文理学部経済学科は、裏日本の多数の大学中における唯一のものでありまして、もともと高岡高等商業学校、高岡経済専門学校としての長い伝統と、充実した教員、図書などを有する関係上、年々にその志望者も、他の学科と異なつて、著しく多くなり、募集定員の五、六倍に達する現況であります。また裏日本を中心とする各種の実業界では、その卒業生の数が一層拡大されることを強く要望しておる実情であります。形の上においても、文理学部の一部に経済学科を含めてある現状は、すごぶる奇異でありますから、なるべく早い機会にこれを独立の学科に昇格されたいというのであります。  なお本請願と同趣旨請願が、新湊市議会議長今枝與七君外三名によつて提出されておりますことは、本請願が地方的要望でもあることを意味しますので、慎重審議の上、採択あらんことを希望いたします。
  66. 水谷昇

    ○水谷政府委員 ただいま御請願富山大学経済学科学部昇格の件でありますが、御承知の通りに、今日は大学の整理問題が非常にやかましく論議せられておるのでありまして、現在の大学のそれぞれの学部設備内容の整備ということが、先決の問題であります。従いまして、それらの点を十分考慮せなければなりませんし、学科を新たに学部昇格いたしますについては、教官の定員の増加の問題もありまして、これは財政の問題とも非常に関係が深いのであります。これらの点も十分考慮を要するのでありまして、ただいまのところでは、なかなか至難なのでありますが、しかし十分その案情を調査をいたしまして、なるべく御趣旨に沿うように進めて行きたいと考えてお力ます。     —————————————
  67. 若林義孝

    若林委員長代理 日程第二一、東中学校舎増築費国庫補助に関する請願議題といたします。
  68. 渡部義通

    ○渡部委員 本請願提出者は、大分県臼杵市長堀元一氏であります。  本請願要旨を申し上げますと、大分県臼杵市立東中学校舎の建設は、昨昨年度莫大なる経費をもつて着工し、本年十二月完成の予定となつているが、この落成のみでは今なお教室不足のため、新校舎に全校生徒を収容することができず相当距離を持つ新旧両校舎に分散教育を免れない実情であつて、多年不自由な環境のもとに教育を継続して来た同校としては、分散教育の弊を除去したいから、この際百坪の追加認証と、相当額の国庫補助を行われたいというのであります。慎重審議の上、御採択あらんことを希望いたします。
  69. 水谷昇

    ○水谷政府委員 この東中学校舎増築費国庫補助に関する請願につきましては、本年度、同校は二百坪分を認証いたしました。さらに百坪の追加申請がありましたが、本年度におきまし、ては、大分県内に他に緊急なものがありますために、考慮ができなかつたのでありますが、今後内容を十分検討いたしました上処理したいと考えております。     —————————————
  70. 若林義孝

    若林委員長代理 次に、日程第一三、教育財政確立に関する請願議題といたします。紹介議員の御説明を求めます。
  71. 佐藤重遠

    佐藤(重)委員 本請願請願者は、延岡市議会議長岩切哲氏であります。紹介議員佐藤重遠甲木保、若林義孝坂田道太、高木章の各議員でございます。  請願要旨は、最近六三制建築国庫補助あるいは学校給食の打切りなど地方財政に影響を及ぼす事柄が伝えられておりますが、もしこれがさような方向に向つて実施さるるならば、教育の発展充実に大なる支障を来しますから、教育の重要性と地方財政の実情を認識していただいて、義務教育に対しては、その費用の大幅なる国庫補助制度を確立されたい、こういうのでございます。何とぞ御賛同くださることを紹介がてらつつしんでお願い申し上げ  ます。
  72. 寺中作雄

    寺中政府委員 文部省の責任といたしましても、教育財政の確立ということは、ぜひともなし遂げなければならない問題であるといたしまして、他の委員会等においても、いろいろ話が出ておりますように、新たな教育費国庫負担制度というものを創設いたしまして、これが実現するようにという方面の努力を、目下大いに払つているところでございまして、何らかの解決をぜひともやりたい念願でございます。     —————————————
  73. 若林義孝

    若林委員長代理 日程第一四、通信教育学生救済対策確立に関する請願(第三五一号)を議題といたします。
  74. 佐藤重遠

    佐藤(重)委員 本請願者は、東京都中央区銀座四丁目二十一番地、大学通信教育学生連盟委員長の松田榮一氏でありまして、紹介議員佐瀬昌三君であります。  本請願要旨は、昭和二十四年通信教育による大学教育履修の道が開かれたことは、まことに喜びにたえないが、しかし通信教育制度は、年間四十二日の面接授業に出席することを卒業の必須要件としているため、通信教育学生はこの期間職場を離れ、上京滞在せねばならず、非常な困難を伴うため、せつかくの通信教育制度も有名無実と化し、教育の機会均等にも反する結果となるおそれがある。ついては、通信教育学生の面接授業出席のための職場欠勤を優先的に許可し、その期間は俸給を支給する等の措置を講ぜられたいというのであります。慎重審議の上、何とぞ御採択あらんことをお願いいたします。     〔若林委員長代理退席、佐藤(重)委員長代理着席〕
  75. 寺中作雄

    寺中政府委員 本件は大学通信教育に関しまして、通信教育を受けるのに、できろだけ便宜を与える七うな措置をしてもらいたいということでございますが、これに関しましても、目下特別の法律というものがございまもんので、通信教育生を出しております工場、会社等の幹部との懇談会その他におきまして、できるだけその勤務地におきまして便宜ある措置を講じてもらうように、私どもとしても骨を折つておるつもりでございますが、徹底的にごの制度を確立するということは、通信教育の仕事の本質上、非常にむずかしい点もございます。なお研究いたしまして、できるだけ御趣旨に沿うようにいたしたいと存じております。     —————————————
  76. 佐藤重遠

    佐藤(重)委員長代理 日程第一六、志知中学校舎建築費国庫補助請願(第四三二号)を議題といたします。紹介議員の御説明をお願いいたします。
  77. 若林義孝

    若林委員 本請願要旨は、兵庫県三原郡志知村では、村民奉仕により、岩山を切り開いて学校敷地を整え、昭和二十四年度に全建築を完成したが、最初の予定建築費の半額を国庫補助で、残り半額は起債で、設計金額と請負金額の差額は村民の寄付金でまかなうつもりであつた。しかるに建築半ばで補助金並びに起債の対象が児童一人当り〇・七坪に変更したため、予算不足し、とりあえず農業協同組合から一時金三百万円を借入して、五箇年賦償還にすることになつたため、村財政は窮迫し、組合の運営も困難を来すことになつた。ついては、同村再建のため、新制中学校建築費の国庫補助を増額されたいというのであります。なお紹介議員であります塩田賀四郎君も、これについて非常なる熱意を持つておりますことを付言いたしまして説明を終ります。
  78. 寺中作雄

    寺中政府委員 新制中学校建築計画の基準は、全国一律に〇七坪という線を維持している点は御承知の通りでございまして、本件のような場合は、認証外の単独事業ということになりますので、補助としては、目下のところはむずかしいのでございますが、認証外工事実施のための救済については、何らかの方法を考えたいと思つております。     —————————————
  79. 佐藤重遠

    佐藤(重)委員長代理 日程二一、富山県立水産高等学校遠洋漁業練習船建造の請願、(第四三七号)を議題といたします。紹介議員の御説明を求めます。
  80. 甲木保

    甲木委員 紹介議員にかわりまして、本請願趣旨を御説明申し上げます。  本請願要旨は、冨山県の漁業海区は能登半島と新潟県に包囲された狭小な地区で、北上の魚群は素通りで、南下の一部が来遊するにすぎず、湾内の多角的漁業経営は困難である漁民は過剰で、沿岸の定置漁業が乱立し、漁獲の減少と、漁場の荒廃を招きつつある現状で、これが打開策は、漁業海区の制限を更けない遠洋漁業以外にないのであります。富山県立水産高等学校遠洋漁業の発達に貢献した歴史は古く、遠洋漁業指導水産技術者育成が、今日最も要請されているのであります。ついては日本海の沖合漁業の開拓と、現在太平洋方面に発達しつつあるかつお、まぐろ、さんま漁業を富山県に誘導し、漁民の更正をはかるため、総トン数百五十トンの遠洋漁業練習船を建造されたいというわけでございます。何とぞ御採択のほどをお願い申し上げる次第であります。
  81. 寺中作雄

    寺中政府委員 本件日程第一の第六八号の請願と同様に、富山県教育委員会所管の仕事でありますので、直接には文部省の権限はない次第でございますが、産業教育振興法に基く補助育成の手段でもつて、できる限りのことはいたしたいと考えております。
  82. 佐藤重遠

    佐藤(重)委員長代理 日程第二八、学校給食法制定に関する請願(第五〇八号)を議題といたします。
  83. 若林義孝

    若林委員 本請願は、岡山県都窪郡茶屋町茶屋小学校校長天野凱男君外十一名の請願にかかるものでありまして、本請願要旨は、岡山県の学校給食は、昭和二十二年一月実施以来、児童の心身の発育に顕著な効果を収めていますが、いまだに法的根拠が与えられていないため、給食未実施校が九十校も残存している状態でありますから、すみやかに自主的給食が行われるよう法的措置を講ぜられたいというのであります。本委員会におきましても、しばしばこの学校給食法の制定に関しての趣旨が論議されておるのでありまして、おそらくこれは政府当局に対する請願であると同時に、本委員会に対しての請願でもあると思うのでありますので、何とぞその真意を御了承の上、御採択をお願いいたしたいと思うのであります。
  84. 寺中作雄

    寺中政府委員 学校給食の来年度以降の方針に関しましては、ただいま水谷政務次官からお話があつた通りでありますが、国庫補助による給食の継続ということが、非常に困難な現在の実情におきまして、できるだけ自主的な形における給食の普及ということを考えておる次第でございます。ただ法律によつて、どの学校も必ず給食をやらなければいけないというような一種の強制をするというようなことは、給食の趣旨にも反する点があるかとも思うのであります。それらの点をいろいろ考慮いたしまして、できる限り御請願趣旨に沿うようにいたしたいと存じております。     —————————————
  85. 佐藤重遠

    佐藤(重)委員長代理 次に、日程第二九、三八、三九、七六、以上四件を一括して議題といたします。二九は、教職員行政整理等に関する請願でございます。
  86. 若林義孝

    若林委員 本請願は、福島県相馬郡中村町福島県教育委員氏家義之君の請願にかかるものでありまして、本請願要旨は、一、教職員行政整理については、教育の特殊性を認識して、一般公務員と同様に一華に整理することなく、合理的算定基準を定め、最小限員数を確保すること、二、現在の平衡交付金制度においては地方財政は困難であり、従つて六三制義務教育費の確保はきわめて困難であるから、義務教育費については、国が最終的責任を明らかにし、教育上合理的算定基準に基く国庫補償制度を確立すること、三、寒冷積雪地における屋内体操場は、学校経営上、一般普通教室と何ら異ならない絶対必要な施設であるから、積雪寒冷地における小学校、高等学校屋内体操場建築費の起債を認可される等の措置を講ぜられたいというのであります。  他の請願は、東京都教育庁内全国都道府県教育委員会委員協議会長代理榊原文太郎君、同じく三重県度会郡田丸町大字田丸三百三十四番地森田善次郎君及び山口市長山下太郎君外一名の請願にかかるものであります。同趣旨でございますから、同様御採択あらんことをお願いいたします。
  87. 寺中作雄

    寺中政府委員 御請願の三つの点、すなわち行政整理について合理的基準を割らないように最小限度の定員を確保するということ、それから教育財政確立をするということ、屋内体操場に関する起債を認可するということ、この三つの点はまつたく文部省の目下努力しておる方向と同一でございまして、その方向に向つて目下極力やつておりまするが、第一の点については、これができるものと確信しておりまするし、第二の点についても、関係方面その他との大体の了解ができつつあるところでございます。第三の点についても同様でございます。文部省としても、できるだけ研究努力いたしたいと思います。     〔佐藤(重)委員長代理退席、岡(延)委員長代理着席〕
  88. 圓谷光衞

    圓谷委員 関連して伺いますが、教職員行政整理は、簡素化本部において、わくに入つていますか、入つていませんか。
  89. 寺中作雄

    寺中政府委員 地方の公立小中学校教官の整理に関しましては、目下地方行政簡素化本部におきまして審議中でございまして、文部省といたしましては、現在の職員を何パーセント切るというふうな方向でなく、実際の学級数に必要な人員を確保するという方向で折衝をいたしておりまするが、大体におきまして行政簡素化本部におきましても、その趣旨を了承しでをの方向で決定になることと思つております。
  90. 圓谷光衞

    圓谷委員 もし行政整理のわくに入れば、行政整理の資金、つまり整理する場合において政府から出す金の中に入るし、入つていないと「首切られた者が非常に気の毒になるのですが、むしろ何。パーセントかやるとするならば、行政整理の整理に持つて行かないと、退職するときに非常な損が起るのですが、その点どうですか。
  91. 寺中作雄

    寺中政府委員 お話の点は、地方の職員のことでありますか、国の職員のことでございますか。
  92. 圓谷光衞

    圓谷委員 国も地方も、どちらも……。
  93. 寺中作雄

    寺中政府委員 国の関係は、目下提出しております定員法案には、ごくわずかの職員が整理されるということになつておりますが、これは、集際には欠員の操作等に上りまして、具体的なことにはならないという方針で進んでおります。これについて退職金が出せるかどうかという問題は、やはり規定の退職金は、この規定の期間内にやめた者には出すという方針で考えております。
  94. 圓谷光衞

    圓谷委員 それが問題なんです。たとえば地方の附属小学校の場合、それから地方で長く勤めている先生から、今私のところに手紙が来ているのですが、もし行政整理のわくに入るならば、この際たくさんの退職金がもらえるから、やめたいというのです。それに入らなければ困る。そういうことがあるので、そこをはつきりしないと、どう答えていいか困るのです。
  95. 寺中作雄

    寺中政府委員 地方の問題は、結局政府としましては、例の平衡交付金の算定の問題になつて来ると思うのでありますが、平衡交付金の算定の上では、既定の退職金の基準をこれに計上しておるにとどまるわけであります。具体的にはその地方々々によりまして、各教育委員会の方針があるごとと思うのでありまして、大体政府の方針に準じて、地方でも退職金を出すことになると思つております。
  96. 圓谷光衞

    圓谷委員 いや、その退職した場合には、退職金というものがもらえるのですが、行政整理でやめる場合と晋通退職とでは、その退職金にたいへんな差があるのです。そこで行政整理のわくに入れるか、入れないかという問題なのですが、一体どつちなんですか。
  97. 寺中作雄

    寺中政府委員 まだ行政簡素化本部の線がきまつておらないので、その点何とも申し上げられないのですが、ただ簡素化本部で論じております問題は、要するに現在の定員と考えられる線からどれだけ整理するかという問題になるわけであります。定員は現員よりも相当数、少くとも二方ぐらいの教官が、定員の方が多いわけでありますから、その定員の基準について行政整理の線がきまれば、まあ幾らかあるということになりますが、それが現在員を切らないようにするという努力をいたしておりまして、その点で大体地方行政簡素化本部と意見が合つて来て声るような事情でございます。それで形式的にはそのわくの中に入つておるとも言えるのでありますから、退職金の関係もそういう意味で、政府の例の八割増の退職金が受けられるようになると私は思つておるのでありますが、地方の事情でございますから、それ以上のことはちよつとわかりません。まだ地方行政簡素化本部の案が全然決定しておりませんから、それ以上何とも申し上げられないのであります。
  98. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 次に日程第三一、校舎災害復旧費国庫補助に関する請願(第五九七号)を議題といたします。
  99. 坂田道太

    坂田(道)委員 請願者は全国都道府県教育委員会委員協議会長代理榊原文太郎君であります。  本請願要旨は、昭和二十六年十月十三日、九州、中国、四国方面に襲来しましたルース台風は、昨年のキジア台風にはるかにまさり、その被害は幸ことに甚大でありまして、学改心舎の倒壊破損すこぶる多くて、学童は校舎をなく、教具を奪われ、その惨状は寒心にたえないものがありますが、現在の地方自治体の自力をもつてしては、とうていこれが復旧は困難でございます。つきましては、これら災害復旧に対し、国庫補助をされたいというのが、本請願要旨でございます。何とぞ御採択あらんことをお願いいたします。
  100. 寺中作雄

    寺中政府委員 ルース台風災害復旧に関しましては、国庫補助をいたす考えでありまして、目下その計数等について、いわゆる算定をいたしまして、大体の査定案ができておるところでございますので、御請願趣旨の幾分かに沿えるものと存じます。
  101. 坂田道太

    坂田(道)委員 今回のルース台風によりまして、つなぎ資金が大体十二億とかが、すでに出たと申しておるのでございますが、その中に校舎建築の災害費については、含まれておらないというような話も聞いておるのでありますが、この点はいかがでございましようか。
  102. 寺中作雄

    寺中政府委員 ただいまお話のつな軍資金とは別に、学校校舎だけの災害復旧国庫補助の経費が大体決定しつつある現状でありまして、いずれ決定の上は、それによつて措置することになると思います。
  103. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 その額はまだわかりませんか。
  104. 寺中作雄

    寺中政府委員 今連絡を受けておりますところでは、大体十三億ぐらいでありまして、まだもう少し上る可能性はございます。     —————————————
  105. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 次に日程第三四、六・三制教育施設整備に関する請願、以下第三丁、第四七、第四八、第四九、第六〇、第六一、第六二、第七○は、内容が同一でございますので、一括として議題といたします。
  106. 坂田道太

    坂田(道)委員 本請願請願者は、全国都道府県教育委員会委員協議会長代理榊原文太郎君であります。  本請願要旨は、六三制教育施設整備事業は毎年充実されつつありますけれども、いまだその完成を見る段階に入つておらないのであります。つきましては、明年度以降もこの事業の完遂のために、不足坪数、老朽校舎に対する補助並びに起債等について特段の御配慮を煩わしたいというのが、本請願要旨でございます。
  107. 寺中作雄

    寺中政府委員 御請願趣旨の通り、六・三制で〇・七坪完全確保のために、来年度も必要な経費を要求しておりまするし、また老朽校舎に関しましても、その準備をいたしておるのでありますが、できるだけこれが確保に努力いたしたいと思います。
  108. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 次に日程第三六、教育委員選任に関する請願、第三七も同じ内容でございますので、一括して議題といたします。
  109. 甲木保

    甲木委員 紹介議員にかわつて請願趣旨を申し上げます。  本請願趣旨は、地方行政の再検討の一部として、教育委員選任方法が問題化しているが、新教育の理念に立ち、教育行政の民主化と地方分権化の原理に従つてできた教育委員会の制度でありますれば、地方住民一般の公選によつてこれを構成するということは正当な方法でありまして、ただ二回の選挙によつて現行制度を改めることは早計である。ついては、選任の方法を現行通り存続案施せられたいということでございます。何とぞ御採択のはどをお願いいたします。
  110. 寺中作雄

    寺中政府委員 教育委員会制度に関しましては、ただいま申しましたように、政令諮問委員会、あるいは文部省に設置せられました教育委員会制度審議会におきまして研究中でございまして、各方面からの意見が目下出そろつたところでございます。これらの意見を参考にいたしまして、教育委員会制度本来の趣旨に合うように、具体的方法を研究するつもりでございます。     —————————————
  111. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 次に日程第四〇、戦災都市等義務教育施設整備臨時措置制定に関する請願(第六八〇号)を議題といたします。
  112. 甲木保

    甲木委員 本請願者は、札幌市長高田富與君外三十六名でございまして、紹介議員にかわり本請願趣旨を申し上げます。本請願要旨は、昭和二十四年度まで六三制とは別わくで考慮されていた戦災義務教育施設の復旧が、同二十四年度補正予算からプール計算とされたため、僻別の措置がとられず、六三制建物整備費の中に包含されたまま本年に至つているので、昭和二十五年度末までに八〇%の予定であつたのが、わずか三七・二%復旧したにすぎないのであります。一方都市への人口隻中と自然増に対して何らの建築予算措置も講ぜられないため、二部授業、三部授業が残存し、教育上ゆゆしき問題をかもしている。ついては戦災都市等義務教育整備臨時措置法を制定されたいというのであります。何とぞ御採択のほどをお願いします。
  113. 寺中作雄

    寺中政府委員 本件に関しまして、戦災都市の方で集まつて、目下その法案を作成中という段階にあることを聞いておるのでありますが、請願理由の通り、事柄は非常に重要であり、早急に対策を必要とするものと政府側といたしましての思つておる問題でございます。     —————————————
  114. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 次に日程第四一、へき地の教育振興に関する請願(第六八一号)を議題といたします。
  115. 甲木保

    甲木委員 本請願請願者は、三重県度会郡田丸町大字田丸三百三十四番地森田善次郎でございます。本請願要旨は、僻地においては優良教員の確保はもちろん、教員の定数すら満たすことができず、さらに定潜性が乏しく、無資格者が多いため、教育に大なる支障を与えているのでございます。ついてはこれが地区教育振興を期するだめ、教員の優遇と安定策を講ぜられたいというのであります。何とぞ御採択のほどをお願いします。
  116. 寺中作雄

    寺中政府委員 文部省におきましても、僻地教育振興については、非常に関心を持つておるところでございまして、全国各地域にわたつて、僻地教育振興協議会というものを開きまして、この面の教育の向上をはかつておるところでございます。将来も僻地教員の待遇改善その他については、できるだけのことをいたしたいと存じております     —————————————
  117. 寺中作雄

    寺中政府委員 文部省におきましても、僻地教育振興については、非常に関心を持つておるところでございまして、全国各地域にわたつて、僻地教育振興協議会というものを開きまして、この面の教育の向上をはかつておるところでございます。将来も僻地教員の待遇改善その他については、できるだけのことをいたしたいと存じております
  118. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 次に日程第四二、六・三制確保に関する請願(第六八三号)を議題といたします。
  119. 甲木保

    甲木委員 本請願者は三重県度会郡田丸町大字田丸三百三十四番地森田善次郎君でございます。本請願要旨は、中学校の義務就学年限を一年短縮し、大上一制に変更し上うとする声があるが、次の理由により六三制を堅持されたいというのであります。一、文化国家として義務教育九年は最低限として必要である。二、六三制は青少年の心身発育の段階に適合している。すなわち二箇年独立の学校教育の意義は乏しく、就学年令を引下げることに伴う弊害が多く、失業問題の激化もあること。三、六・三制による教育内容は整備改善せられ、案力も向上しつつあること。四、六・二制をとることが国家財政上必ずしも節約をもたらすものでないということでございます。何とぞ御採択のほどをお願いいたします。
  120. 水谷昇

    ○水谷政府委員 一部におきましては、義務教育年限短縮の感量もあるようでありますが、政府といたしましては、請願の御趣旨のように、六・三制義務教育の制度は、これを堅持する方針でおります。     —————————————
  121. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 次に、日程第四五、月隈小学校移転工事費国庫補助に関する請願(第七八七号)を議題といたします。
  122. 甲木保

    甲木委員 請願者は福岡市議会議長高丘稔君外一名でございます。本請願要旨は、福岡市立月隈小学校は、連合軍の最重要基地である板付飛行基地の南端付近に位しているため、航空機の発着等による爆音、爆風は、授業の進行を不可能とするばかりでなく、最近における航空機事故の惨事は現実の恐怖となり、教職員並びに学童の生命等は脅威にさらされている現況であります。加うるに本年六月より着工されている飛行場拡張計画による滑走路と校舎との距離は四百メートルであり、危険はますます増大し、本校舎の移転は緊急を要するものとなつたが、窮乏せる県財政では、とうていこれが翼現は不可能であります。ついては、福岡市立月隈小学校の特殊事情を考慮の上、本校舎移転工事費に対して、すみやかに国庫補助金を交付されたいというのであります。
  123. 水谷昇

    ○水谷政府委員 月隈小学校は、連合軍飛行場近辺にありますために、離着陸及び飛行による騒音のために授業に支障がありますので、他の地域校舎を移転ずるに要する経費を要求されたのでありますが、これは福岡県の補助わく内で考慮される予定になつておるのであります。ただいまのところ、移転先が決定いたしておりませんので、あるいはこのわく内の補助も来年度になるのではないかと考えております。     —————————————
  124. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 次に、日程第四六、寒冷地帯学校屋内運動場建設に関する請願、以下日程第六五、六六、七五、これも同じ内容を持つておりますので、右を一括して議題といたします。
  125. 甲木保

    甲木委員 本請願要旨は、気候、環境に恵まれない寒冷地帯における中学校にとつて、屋内運動場を建設することは、生徒の体位の向上等に必要不可欠なことであるが、その施設がないため、各学校においては、暫定的な処置として教室体操を実施したり、あるいは廊下の集合等により悪擦件を緩和している。ついては、学校生徒の健康保持のため、寒冷地帯学校に屋内運動場を建設されたいというのであります。何とぞ御採択のほどをお願いいたします。
  126. 水谷昇

    ○水谷政府委員 文部省におきましては、寒冷地帯における学校の屋内運動場整備のために、約九億八千万円の補助を二十七年度大蔵省に要求しておりますが、寒冷地帯学校の屋内運動場は、教室と同様に必要であると考えておりますから、ここの予算が獲得できますならば、善処できることと存じます。
  127. 浦口鉄男

    ○浦口委員 ただいまの予算が通つたといたしまして、来年度はどのくらい建築が完成する予定でございますか。実はこの間佐藤施設課長のここでの御答弁によりますと、明年度は、五箇年計画で、現在残つております三十万坪を完成したい、こういうお話もあつたのでありますが、その点ちよつとお尋ねいたします。
  128. 寺中作雄

    寺中政府委員 来年度要求しております九億八千万円につきましては、七億七千二百三十三坪の建築要求でございまして、これによりまして大体〇・七坪教室確保に伴う計画が一応完成できると考えております。     —————————————
  129. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 次に、日程第五〇、産休補助教員完全配置に関する請願(第八三二号)を議題といたします。
  130. 坂田道太

    坂田委員 請願者は静岡県賀茂郡城東町熊沢幸子君外二十万百八十三名であります。本請願要旨は、日本教職員組合は、教育復興の立場から女教師の労働條件の改善に全力を尽し、特に産前産後の休養については、労働基準法に先がけて十六週を確保し、これを案施するため補助教員の完全配置を要望して来たが、これに対する予算の裏つけがないため、学級を解体しての合併授業、あるいは補助授業等による当該学校の職員及び児童の大きな犠牲によつて、辛うじて現状を打破している実情であり、教育の推進上及び民主化に多大の支障を来している状態である。ついては、産休女教師に対する補助教員の完全配置のため、国家予算編成に際し、定員外一・三%の予算を計上されたいというのであります。
  131. 寺中作雄

    寺中政府委員 産休補助教員の確保につきましては、文部省が明年度予算に計上いたそうとしております例の義務教育費国庫負担制度に伴う経費要求といたしまして約五百四十億要求しておるのでありますが、その中に教員定員算定の一環として計上いたしておるのであります。すなわち、標準的な義務教育教員が確保されるといたしますれば、この産休教員の計画もすつかりその中に入つておるという状況でございますので、義務教育費国庫負担制度が全面的に実施できるように、私どもとしては極力努力中でございます。
  132. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 日程第五一、中学及び高等学校通信教育費国庫補助請願(第八三三号)を議題といたします。
  133. 若林義孝

    若林委員 本請願は東京都台東区上野公園内全国通信教育研究協議会連合会室岡孝治君の請願にかかるものでありまして、本請願要旨は、通信教育は不遇にある勤労青少年の向学心にこたえて中学校お上び高等学校教育を施し、勉学の機会を果す重要な任務を持つている。しかしながら通信教育には、管理費、指導費等事業費に多額の出費を必要とし、良心的指導を与えるには、本年度において全国で二千九百円十四万円の不足であり、生徒数の増加、物価の上昇を見越すと、来年度は四千百二十一万六千円の不足額を予想することができる。ついては、この教育制度の健全な発展のため、国庫補助金を増額されたいというのであります。何とぞ勤労青年の向学心助長のためにも、特別の配慮をもつて御採択をお願いいたしたい次第であります。
  134. 寺中作雄

    寺中政府委員 中学校及び高等学校の通信教育の仕事の重要性については、十分これを認識しておるつもりでございまして、現在も補助をいたしておるのでありますが、来年度も引続き相当額の補助ができますように、努力している次第でございます。
  135. 若林義孝

    若林委員 どのくらい出ますか。
  136. 寺中作雄

    寺中政府委員 約二千万円であります。
  137. 若林義孝

    若林委員 去年との差はどのくらいになるのですか。
  138. 寺中作雄

    寺中政府委員 物価の上昇といいますが、案はこれは教員の通信教育の添削に対する手当というようなことでもつて補助する関係になつております。もちろん紙代とかあるいはその他のもので、物価の上昇ということもございますが、手当の関係でございますから、現在の方針としては物価の上昇とあまり関係がないようなことになつておるのです。
  139. 若林義孝

    若林委員 少しは増すことは増すのですか。
  140. 寺中作雄

    寺中政府委員 少し増すと思いますが、まだ来年度のことは査定の発表がありませんから、何とも申し上げかねます。     —————————————
  141. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 日程第五二、産業教育振興に伴うタイプ教育普及に関する請願(第八三四号)を議題といたします。
  142. 坂田道太

    坂田(道)委員 請願者は、全日本学生タイプライテイング普及会塚本國三郎君外一名でございまして、紹介議員長野長廣君にかわりまして請願要旨を申し上げます。  産業教育実施に伴うタイプ教育の普及については、各学校予算関係、英、和文機械現物不足による購入の困難、講師の不足等種々の険路があり、目的達成に支障があるから、これを克服し、簡易かつ経済的に教育を可能とするため、機械設備不足を補足しうる英文、和文の練習板を重要教習具として全国学校に採用し、タイプライテイング・スタデアムを開設されたいというのでございます。
  143. 水谷昇

    ○水谷政府委員 御承知の通りに来年度産業教育振興費として、十七億の要求をいたしておりますので、これが獲得されましたならば、この方面にも補助の考慮ができると考えております。     —————————————
  144. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 日程第五三、国民プール建設用地決定に関する請願(第八三五号)を議題といたします。
  145. 坂田道太

    坂田(道)委員 請願者は、東京都渋谷区幡ケ谷原町八百四十番地橋本實尾君外四千三十九名にかかるものでございます。  本請願要旨は、平和日本と文化国家の将来を曹負うわが国の青少年に、健全な国民となるための修練として水泳を普及することが大切であり、その場所としては、国民プール建設会が計画中の新宿御苑西北端の一部空地が最も適当である。ついては、該地に国策的水泳プールの建設を決定されたいというのであります。
  146. 水谷昇

    ○水谷政府委員 国民プールを建設することにつきましては、文部省としては、国民体位の向上の観点からしまして好ましいことと思いまするが、同敷地に予定されております新宿御苑は、厚生省の所管でありますので、厚生省に委任しておる次第であります。     —————————————
  147. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 次に、日程第五四、教職員行政整理に掬する願(第八三六号)を議題といたします。
  148. 小林信一

    小林(信)委員 請願者は、金沢市仙人町一丁目十四番地池田外作君外一万七千二百名であります。紹介議員にかわつて申し上げます。  本請願要旨は、今回政府は、一般公務員の整理と同時に学校教職員についても、その一割程度を減員するらしいが、教職員の能率的な定数を確保し、その質を高め、また待遇の改善をはかることこそ現下最も必要であるにもかかわらず、この教育の特殊性を無視して、行政官庁と一律に一割の整理を行うことは、日本の教育を崩壊させるものである。ついては、これが整理に反対するというのであります。
  149. 水谷昇

    ○水谷政府委員 御請願の御趣旨にありますように、一割の整理ということになりますと、実際の問題において、非常に教育上支障を来すと考えますので、合理的に考えて、必要な人員については確保したいという考えのもとに、目下鋭意交渉中であります。     —————————————
  150. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 日程第五五、教職員給与改訂等に関する請願(第八八四号)を議題といたします。
  151. 小林信一

    小林(信)委員 請願者は水戸市天王町九百六番地横山俊珠君外五百六十名であります。  本請願要旨は、教育の成果をあげるには、教育者の待遇改善が必要であるが、教職員給与水準は物価の急激な上昇にもかかわらず、本年一月以降くぎづけとなつており、今回の人事院の勧告も充分納得の行く給与体系でなく、しかも新聞によれば、その勧告案でさえも実施は困難であり、平衡交付金は大幅に削減されざるを得ない模様である。ついては、教職員給与ベースを引上げるとともに、平衡交付金を増額する等の措置を講ぜられたいというのであります。
  152. 水谷昇

    ○水谷政府委員 今回の補正予算に計上されました平衡交付金増額に際しましては、教職員給与改訂に必要な財源が十分考慮されておりますので、教職員につきましては、現級に基いてベース・アップを行い得るものと考えておるので、地方に対しまして既得の事実を尊重して、給与切りかえを行われるように御依頼をしておる次第であります。     —————————————
  153. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 次に日程第五六、教育財政確立に関する請願、(第八八六号)を議題といたします。
  154. 小林信一

    小林(信)委員 請願者は奈良県高市郡金橋村曲川竹山賢吉君外四十五名であります。  本請願要旨は、戦争を放棄して平和国家、文化国家を建設することが敗戦日本の生きる道であり、そのためには八千万の国民が教育の機会均等等を確立し、教育の諸制度を制定して、あらゆる努力を尽して来た。しかるに最近講和條約や安全保障協定の調印をめぐつて教育の諸制度や教育財政の面で著しい改変の傾向が現われている。ついては、次の諸点につき、万全の策を講ぜられたいというのである。一、平衡交付金を増額するごと、二、地方財政と教育財政を確立すること、三、六・三制建築補助費を大幅に増額すること、四、給与ぺースを人事院勧告通り措置すること、五、奈良県教職員給与を大阪府に近づけ、少くとも和歌山県と同等以上にすること等であります。
  155. 水谷昇

    ○水谷政府委員 文部省といたしましては、最低義務教育費国庫負担法を立案をいたしまして、ぜひとも皆様の御協力によつて、これが成立を念願しておるものであります。その内容は来年場度にむきまして、五百四十億を要求しておる次第でありまして、これが実現を大いに期待しておるような次第であります。     —————————————
  156. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 次に、日程第五七、教育財政確立に関する請願、(第八八七号)——これは標題は第五六と同じでございますが、内容が違うそうでありますから、あらためて審査をいたします。
  157. 小林信一

    小林(信)委員 請願者は島根県安濃都鳥井村奥信義君外千二百八十九名であります。  本着願の要旨は、講和條約調印後のわが国教育の現状は、財政的措置において重大な危機に当面している。ついては、これが打開のため、次の事項を屡現されたいというのである。一、平衡交付金を大幅に増額するごと、二、六・三制義務教育制度を確保し、これを推進するごと、三、学校建築費の所要経費を予算化すること、四、学校給食を継続すること、五、教育委員会制度の公選制度を維持するごと、大、教育職員の給与を少くとも人事院勧告通り行うことであります。
  158. 水谷昇

    ○水谷政府委員 先ほど御答弁申し上げました次第でありまして、なおここにこまかく請願趣旨が述べられてありますが、平衡交付金の大幅増額について努力をしておりまして、先ほど申しましたように、教育財政の確立をはかりたいと考えておるのであります。  それから学校給食でありますが、これも前もつてお答えをいたした通りでありまして、私どもは来年度もこれを継続して国費の補助を要望するものでありますが、ただいまの見通しとしては、至難であります。しかし、何らかの方法で、これを継続して行きたいと考えておる次第であります。  それから教育委員会制度の公選制度を維持する問題でありますが、これは目下研究中であります。  それから教育職員の給与を人事院勧告通りにせよというのであります。私ど4は人事院勧告通りにいたしたいのでありますが、目下の財政の状態では至難でありますので、なるべくこれに近づけるごとに今後努力をしたいと存じております。     —————————————
  159. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 日程第六三、高等学校定時制教育振興に関する請願(第一〇四四号)を議題といたします。
  160. 若林義孝

    若林委員 本請願者は、京都市中京区西京伯楽町四留地全国高等学校定時制教育振興会の会長中川源一郎君外四十二名にかかるものであります。  本請願要旨は、全国高等学校定時制教育振興会は、全日制に入学し得ない勤労青年を対象とした定時制教育制度の重要性を決議し、左の事項につき、すみやかに施策を実現されたいというのであります。すなわち一、各都道府県に国立夜間大学及び夜間部を設けること、定時制教職員、特に夜間勤務並びに分校専任教員に特殊勤務手当を支給すること、夜間定時制生徒の保健施設を完備すること、二、産業教育振興法実施に際し、定時制教育を重視し、国の予算を増額するとともに、平衡交付金を補正増額すること、三、夜間部に電力を優先的に配給すること、全国高等学校定時制教育振興会に対し、財政的に援助することであります。何とぞ定時制勤労学徒の向学心向上のため、格別の御配慮を願いたいと思います。
  161. 水谷昇

    ○水谷政府委員 国立大学に夜間部を設置することは、予算の許す限りにおいて、その要望に応ずるように努力中であります。二十七年度は五夜に夜間部が設けられる予定であります。  それから定時制教職員、特に夜間勤務並びに分枚専任教員に、特殊勤務手当は認められておりませんが、その職務の責任と複雑困難の程度を考慮いたしまして、将来善処したいと考えております。  それから産業教員振興法の実施につきましては、定時制教育における職業教育は、高等学校の職業教育として、昼間通常の課程の職業教育と同等に重視したいと考えております。  平衡交付金の補正増額は、通常の課程の職業教育と同等になさるよう努力中であります。  全国高等学校定時制教育振興会は、民間団体でありますから、国として財政的援助は考慮できがたいのでありますが、しかし勤労再少年教育の振興をはかる団体として、それが正常の発達を期待をしておる次第であります。     —————————————
  162. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 日程第六八、教科書無償配付に関する請願、(第一一一六号)を議明といたします。坂田道太君。
  163. 坂田道太

    坂田(道)委員 請願者は、東京都千代田区五番町五番地教科書懇話会幹事長河村敏雄君でございます。  本請願要旨は、本年度小学校一年生用教科書の一部につき無償配布が実施されたが、その実施の方法において、発行業者に金融上多大の無理を与えていて、四月までに回収されるべき代金が九月に至つても完済されない状況にある。ついては、明二十七年度、この制度を拡充するとのことであるから、次の点につき考慮されたいというのである。一、教科書代金を全額国庫で負担すること、二、代金の支払に際して、国庫金を地方へ送付して末端支払いをすることなく、一括して発行会社に支払われること、三、予算計上に際して、実状に即した必要額を計上し、初年度に二年分の予算を計上して三月供給時に間に合わされたいということであります。何とぞ御採択あらんことをお願いいたします。
  164. 水谷昇

    ○水谷政府委員 来年度は、教科書は全額国庫負担ということに予算の要求がしてありますので、これが確保できれば、御請願趣旨に合致するかと考えております。なお教科書金融に支障を生じないように、一層努力したいと考えております。
  165. 坂田道太

    坂田(道)委員 この際お聞きしておきたいのでございますが、来年度の無償配布については、文部当局といたしましては、一年だけをおやりになるつもりでございましようか、あるいは二年までもおやりになるつもりでございましようか、またその金額等がわかりましたならば、さしつかえない程度において御答弁をいただきたいと思います。
  166. 水谷昇

    ○水谷政府委員 文部省といたしまして、来年度予算の要求は、一年と二年でありますが、これは学科を限定しておるのであります。ところが、ただいまのところでは、一年だけに全科を無償で配布するようにしたらどうかという御意見がありますので、考慮中でありますが、なるべく一年だけ全科を無償で配布したいということを考えております。     —————————————
  167. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 日程第六九、六三制確保等に関する請願(第一一七号)を議題といたします。坂本泰良君。
  168. 坂本泰良

    坂本(泰)委員 本請願は秋田県校長会長高瀬忠広氏でありまして、本請願要旨は、今回政府は、一般公務員の人員整理と同時に、教職員についても、その一割程度の減員を行うとのことでありますが、これは民主教育の徹底、国民教育の向上発展に大きな支障を来すものでありますから、一、六・三教育制度を堅持し、これが施設の整備を昭和二十七年以降引続き実施するごと。二、教職員給与ぺースの改訂を人事院の勧告通りすみやかに実施するごと。三、教職員の一割勢望をしないこと。四、義務教育費全額国庫負担の制度を実現すること等の措置をすみやかに講じてもらいたいというのが本請願趣旨であります。何とぞ御採択をお願いします。
  169. 水谷昇

    ○水谷政府委員 ごの御請願の御要旨に対しましては、それぞれ今までに御答弁申し上げたのでありますが、なお重ねて申し上げますならば、この一の「六・三教育制度を堅持し」——これは文部省といたしましては、堅持することにいたしております。従つてこれが施設の整備も、二十七年度以降もまた従前のようにやろうと考えております。  それから二の教職員給与ベースの改訂でありますが、人事院の勧告通りにわれわれも希望するのでありますが、目下の国の財政上から考えまして、今ただちには至難でございます。機会あるごとに努力して、これが実現をはかりたいと考えております。  三の教職員の一割整理をしないこと——、これは一割も整理すれば、教育上非常に支障を来すと思いますので、この要旨通りに目下鋭意努力をいたしまして支障のないようにしたいと考えております。  四の義務教育費全額国庫負担の制度は、ただいまその法案を立案いたしまして、三十七年度にこれが実現をはかりたいと努力中であります。     —————————————
  170. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 次に日程の順序を変更いたしまして、日程第八三、六・三制確保に関する請願(一四四三号)を議題といたします。
  171. 坂田道太

    坂田(道)委員 本請願は、ただいまの請願と関連をいたしておりますが、その内容が違いますから、さらに申し上げたいと思います。  請願者は、熊本市京町の熊本県議会議長大久保勢輔氏であります。  本請願要旨は、政府審議において半額に削減せられた六・三制建築補正予算並びに政府及び国会の一部において流布されている六・二制とする義務教育短縮論等は、現在の六・三制施設の整備強化に大なる影響を及ぼすとともに、国民の基礎教育を根底からくつがえすものである。ついては、六・三制義務教育の完全実施のため万全の措置を講ぜられたいというのであります。何とぞ御採択をお願いいたします。
  172. 水谷昇

    ○水谷政府委員 本請願の御要旨の通りに文部省は努力を続けておる次第でありまして、六・三制を堅持することは、先刻お答えを申し上げた通りであります。六・三制義務教育の完全実施のために最善の努力を払います。     —————————————
  173. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 日程第七三、小学校舎改築費国庫補助請願、(第一二〇八号)を議題といたします。
  174. 浦口鉄男

    ○浦口委員 本請願者は、岩手県議会議長村上順平君で、紹介議員小澤佐重喜君であります。  本請願要旨は、岩手県下小学校校舎中で、長年月を経過し腐朽破損のはなはだしいものは六十校以上の多きに及んでおり、児章学習上、また保健衛生上に多大な影響を与え、危険さえも感ずるありさまであるが、現下市町村における財政はきわめて貧弱で、それらの校舎修理費すら支出できない実情である。ついては義務教育の見地から国庫によつて老朽校舎の改築を美施されたいというのであります。
  175. 水谷昇

    ○水谷政府委員 文部省調査によりますと、四十年以上のもので改築を要するものが四十万坪あります。これに対しまして、文部省は三年間にこれを改築したいということを考えておりますが、来年度におきましては、二十二億円の老朽校舎の改築費を要求いたしておりますので、これが確保できまするならば、予定通りに改築ができることに相なります。     —————————————
  176. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 日程七四、教職員結核対策強化に関する請願(第一二〇九号)を議題といたします。
  177. 浦口鉄男

    ○浦口委員 この請願者は長野県上高井郡小布施小学校内羽根田善一君外七十四名でありまして、紹介議員倉石忠雄君であります。  本請願要旨は、昭和二十四年一月、教育公務員特例法が公布されて、結核教員の療養期間は、休職二年間に短縮されたのであろが、結核療養には、どうしても三箇年は必要であり、来る一月十二日で休職期間を満了し、自然退職を余儀なくされている結核教員が多数いる。ついては、これら教員のため、療養期間三年を復活させるよう至急法を改正するなどの措置を講ぜられたいというのであります。
  178. 水谷昇

    ○水谷政府委員 教育公務員特例法の一部を改正する法律によつて、任免権者が特に必要と認める場合におきましては、予算の範囲内において、結核休職の期間を満三年まで延長することができることにされました。従つて、この適切な運用によつて、教員の身分保障が行われることを期待いたしております。な主三年に決定することにつきましては、それに要する経費の増加等において、多少困難もありますので、今後検討したいと考えております。     —————————————
  179. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 日程七七、公立学校校舎災害復旧国庫補助等に関する請願外一件(第一二九〇号)を議題といたします。
  180. 浦口鉄男

    ○浦口委員 本請願者は山口市長山下太郎君外二名で、紹介議員坂本実君外五名であります。  本請願要旨は、去る十月襲来したルース台風により、山口県全域は悲惨な大被害を受け、その被害総額は、先般のデラ、キジヤ両台風の数倍にも達する額となり、特に公立学校の災言においては十億余円に達し、教育運営上の障害は深刻なものがあるが、これが復旧は、現在の窮迫せる市町村財源ではとうてい実現困難である。ついては、次の事項をすみやかに実施されたいというのであります。一、罹災学校教育施設及び社会教育施設の本格的復旧費の全額国庫補助、二、地方起債の大幅許可、三、補助並びに起債の初年度高率配分、四、災害地帯における建築費補助単価の引上げ等であります。
  181. 水谷昇

    ○水谷政府委員 ルース台風についての御要望に対してお答えいたします。補助率全額を要望されておるのでありますが、文部省予算要求補助率は、従来二分の一であつたものを、今回私は九州並びに中国、四国のルース台風被害状況を寅際に視察いたしまして、各個人が非常な被害を受けておりますために、こういう負担をする能力が極度に低下いたしておりますから、この補助率を三分の二にしたいと考えまして、大蔵省に要求をしておる次第であります。  それから地方債の大幅増額でありますが、これは地方財政委員会においても、増額するように目下研究中であります。それから補助並びに起債の初年度高率配分につきましては、教育の特殊性にかんがみまして、最低二箇年をもつて復旧するように、第一年度は五〇%として要求しておる次第であります。  次に補助工事単価でありますが、全壊に対しては二万三千円、半壊は一万五千円、大破は七千五百円、それぞれに対する三分二を補助とし要求をしておる次第であります。     —————————————
  182. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 日程第七八、六・三制校舎整備費国庫補助等に関する請願外一件、(第一二九一号)を議題といたします。
  183. 浦口鉄男

    ○浦口委員 本請願者は、山口市長山下太郎君外二名、紹介議員佐藤榮作君外三名であります。  本請願要旨は、六・三制校舎建築事業は、終戦後の国内情勢下に悔いて、とうていその負担に耐え得ない状態であつたにもかかわらず、全市町村が異常な熱意と努力を注ぎ、国策としても強力な財政援助の道が講ぜられた結果、五箇年を経た今日、市町村単位によろブール計算〇・七坪の充足は大半を完成し、余すところ三十余万坪となつて、明二十七年度において完了の見込みとなつている。ついては、明二十七年度予算において、五十余億円の補助金並びにこれと同額の起債を確保されたいというのであります。
  184. 水谷昇

    ○水谷政府委員 ただいま残つております。七坪までの補助必要額は五十七億円でありますが、二十七年度予算1として、この五十七億円を文部省としては要求いたしまして、ただいま極力折衝をしておる次第であります。     —————————————
  185. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 日程第七九、教職員行政整理に関する請願(第一三六七号)を議題といたします。小林信一君。
  186. 小林信一

    小林(信)委員 請願者は、山梨県の淺川耕三君外五名です。  本請願要旨は、講和條約成立に及んで政府行政整理の名のもとに、定員法を改正し三教育公務員に対しても一割の人員整理を強行しようとしているが、これは教育の特殊性と重要性を無視したもので、六・三制の将来に一大暗影を投ずるものである。ことに山梨県の現況を見るに、山間僻地に散在する生徒数百八十八人未満のものは百十五校を数え、教員数において最小限度百八十七名の増員が要望されているのであつて、もし一割の減員を行えば、実に六百五十三名の不足を招来する。ついては、以上の実情を考慮の上、教職員定数を減員されないようにされたいというのであります。
  187. 水谷昇

    ○水谷政府委員 ただいま請願の御趣旨を申し述べられましたが、この御趣旨に対しては、同感であります。そういう意味合いから、実際の面において支障のないようにしたいという考えで、目下極力折衝をいたしております。     —————————————
  188. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 日程八〇、静岡大学電子工学科設置等請願(第一三六八号)を議題といたします。
  189. 坂田道太

    坂田(道)委員 請願者は、浜松市追分町浜松工業会鈴木佐市君でございます。  本請願要旨静岡大学学部、すなわち旧浜松高工は、テレビジヨン研究の創始校としての歴史を持つているのであるが、近年志望者数が激増しつつあるにもかかわらず、募集人員がきわめて少いため、同学部が軽視されんとする傾向にある。ついては同校に電子工学科を創設されるとともに、機械、電気両科の設置を実現されたいというのであります。
  190. 水谷昇

    ○水谷政府委員 この請願の御要旨に対しましては、まことにけつこうであると存じますが、先刻も申しましたように、目下大学の整理問題が非常にやかましくなつておるときでありまして、既存の大学の設備内容を充実するというときでありますから、その点を考慮いたしまして、なお静岡大学の工学部等についても、そういう点を十分考慮いたしました上で、この点を研究したいと考えております。     —————————————
  191. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 日程第八一、学校校舎白蟻駆除予防対策に関する請願(第一三八〇号)を議題といたします。
  192. 坂田道太

    坂田(道)委員 請願者は、鹿児島県熊毛郡上屋久村長荒木武熊君外五名でございます。  本請願要旨は、鹿児島県熊毛郡は、種子島、屋久島、口水良部島よりなり、交通不便で文化に恵まれす、町村の経済事情も悪く、学校校舎の完備もできない現状であり、加うるに、気温と雨量の関係で白ありの被害はなはだしく、その対策に窮している。ついては、次の事項を奥現されたいというのであります。一、校舎建築予算中に白あり予防費を加えること、二、校舎復旧予算中に白あり駆除費を加えること、三、中島式白あり駆除法による経費坪当り三百円に対して国庫補助を行うこと。
  193. 水谷昇

    ○水谷政府委員 白ありの害につきましては、従来予算が計上されていないのでありますが、白ありの害のために特に危険となつておるものは、危険校舎の補助が確保された場合、考慮できると思います。予防費並びに駆除費の国庫補助につきましては、十分研究してみたいと考えております。なおこの白ありの害のあるところの老朽の問題でありますが、普通の年限を四十年あるいは五十年ということならば、白ありの害のあるところは、三十年くらいにしてほしいという希望があつたのであります。鹿児島のごときは、この聞そういう希望がありましたので、この点は文部省におきましても、普通のところとはかえて、私の考えでは、老朽の程度を三十五年くらいにしたいと考えておる次第であります。     —————————————
  194. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 次に日程第八五、附属学校教員定員削減反対に関する請願(第一五二七号)を議題といたします。
  195. 小林信一

    小林(信)委員 本請願は山形大学教育学部附属幼稚園のPTA会長、さらに附属小学校PTA会長、附属中学校PTA会長によるものでありまして、請願要旨は、十一月十五日開催されました山形大学教育学部附属幼稚園、同小学校、同中学校合同のPTA総会の席上、附属学校教官の定員削減に伴う今後の運営について種々協議をいたしました結果、左記事項についてその筋へ請願するよう、全員一致決議がありました。これは附属学校の経営上、死活の問題でありますので、当局におかれましてはその情を十分おくみとりの上、これが実施について格段の御配慮を賜わりたく、ここに附属学校PTAを代表して請願いたす次第であります。  附属学校は本来の教育研究や教育実習の任務を遂行しながら、他面地方教育界のサービス・センターとして参観人の世話、公立小・中学校指導教育委員会企画の各種委員会への協力参加等、きわめて多忙をきわめ、毎週の勤務時数も六十時間を越えるという劇務に日夜精励しておられることを、子弟をお預けしているわれわれがよく承知しているのであります。かような状況にあります附属学校に対しては、定員の増加をはかるべきであるにもかかわらず、教育公務員関係中、はなはだ過重な一〇%の削減を割当てられたことは、まことに了解に苦しむところであります。山形大学のごとく毎年度の教育実習生が四百八十名もあるにかかわらず、附属学校の学級数が幼・小・中を通じて、わずかに二十六学級にすぎず、やむなく一学級当り十八名ないし十九名の実習生を配当せねばならぬ実情にありますので、数年来学級増加をその筋に陳情して参つたのであります。しかるに今になつて前述のような大幅な定員削減が提案され、もし実現せられましたあかつきには、附属学校の運営がきわめて困難になり、われわれといたしましても黙視できない危機に臨むことは、火を見るよりも明らかな事実であります。以上のような次第でありますから、このたびの定員削減案を撤回して、まことに苦しい附属学校現状以下の事態に立ち至ることのないよう善処方請願する次第であります。  これは池田正之輔氏の紹介でありますが、全国的な問題でありまして、私からもこの点ごとに文部省のお答えを願いたいと思うのであります。
  196. 水谷昇

    ○水谷政府委員 ごの附属学校の一〇%の減員につきましては、すでに衆議院では決定したのでありますが、実際を申しますと、教育上非常に不満と思います。但しこの内輪を申しますと、地方の教員の整理の。パーセンテージが、今後一〇%以下にきまつた場合には、それまでに引下げるような話合いになつておる次第であります。従つて先刻来からお答え申しておりますように、地方の教官につきましては、実際上支障を来さないように努力中でありますから、それが実現すれば、御請願趣旨に沿い得ることと考えております。
  197. 小林信一

    小林(信)委員 あとでお伺いしてもいいのですが、文部省から、支障がないようになるべく定員を減らさないように努力するということは、先ほど来各請願に対して御返答があつたのですが、そういうことがもし結果的に出ました場合は、あの定員法で決定されました、文部省予定しておりますごの附属教官の一割減をどういうふうに御処置になるか、その点をお伺いしたいのです。
  198. 水谷昇

    ○水谷政府委員 たとえば地方の方が五%ということになれば、附属の教官も五%に引下げる、こういうふうな内輪の話になつております。
  199. 若林義孝

    若林委員 それに関連してこの際伺つておきたいと思うのでありますが、地方の各国立大学の附属学校があるのであります。そごには、やみ学級が相当ある。やがてこれを認めることにしておつたのだと思うのでありますが、この際このやみ字級を認めずにやられると、国立大学においても大きな支障を来すと思うのであります。参議院においては、この点は勇敢に修正するということを言つておるのでありますが、文部省からこの点について伺いたい。
  200. 水谷昇

    ○水谷政府委員 ちよつと速記をやめてもらいたい。
  201. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 ちよつと速記をやめて。     〔速記中止〕
  202. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 それでは速記を始めて。     —————————————
  203. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 それでは速記を始めて。
  204. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 次に、日程第八四、第八大、第八七、第八八を一括して議題といたします。  以上の請願はすでに審査した請願と同一趣旨でありますので、紹介説明政府の意見聴取を省略いたします。     —————————————
  205. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 日程第九〇、小学校舎建築費国庫補助等に関する請願(第一六一六号)を議題といたします。
  206. 若林義孝

    若林委員 ごの請願は、一括してこういうように出しておりますけれども、数にいたしますと二百以上になるわけであります。請願者は、岡山県の町村議会のほとんど全員が連記いたしております。その要旨を申し上げます。  教育の復興とその民主化は、新日本建設の基盤であり、六・三・三・四の新学制が実施されてから五年目になります。しかして真に平和な文化国家たる新日本を、われわれは心から希望して新学制を支持し、わけても六・三制の義務教育が、終戦後の大きな負担であるにもかかわらず、われわれは教育優先の立場を堅持し努力して来たのであります。六・三制の発足によつて、その校舎の充実がまずあげられ、その結果三の中学校校舎は曲りなりにも現在の状態にまで整備されましたが、六の小学校舎の問題は未解決であります。  小学校校舎整備は、終戦までは資材、労力の不足と戦争遂行のため、全然放置されて、終戦後すでに六年、その間中学校校舎問題が焦眉の急務とされたため、小学校は心ならずも看過のやむなき状態で今日に至つているのであります。  しかして小学校舎六百を有する岡山県の市町村のうち、その大半は腐朽のため新改築を必要とする現状でありますが、その新改築に要する経費については、市町村において全額負担することは、現時諸般の情勢からしてきわめて困難でありますので、現在の六・三制国庫補助制度を、六に対しても相当額の国庫補助と、これに伴う起債拡大方を認められますよう、ここにお願いする次第であります。  すでに老朽、腐朽校舎についての危険性は、われわれその学校に足を踏み入れましてもわかるわけで、よくもこれで子供をここに通わせているというような、うす暗いところでもあり、危険きわまりないものであります。一朝風でも吹けば、おそらく犠牲者が出るのじやないかというようなものを、目撃いたしておるのでありまして、これは教育上非常に重大な問題だと考えるのであります。六・三制の建築が、三に重点を置いたために、六がかくまでも顧みられずにおつたということは、国家としてゆゆしき問題だと考えますので、この点特に御留意あつて御採択をお願いいたしたいと思うのであります。紹介議員がおりませんので、私から特にお願いをする次第であります。
  207. 水谷昇

    ○水谷政府委員 老朽学校の改築費の国庫補助の問題につきましては、先刻来お答えを申し上げたのでありますが、重ねて申し上げますと、文部省調査いたした点では、四十年以上1になつて改築を要するものが四十四万坪あるのでありますが、文部省といたしましては三年間にこれを解決したいと考えております。そこで来年度は二十二億円を要求いたしておりますので、これが確保できますならば、予定通りに進行ずるごとと存じております。何分にも六・三制の新制中学校建築の〇・七坪を完成いたしますのに、残りの分が、金に換算すると五十七億円を要するのでありまして、これを来年度に要求をいたしておりますので、これが解決できますならば老朽校舎の方も着着進行することが餐きると考えております。以上のようなわけで、六・三制の新築の校舎についても、また老朽校舎の改築についても、両方とも実現するように最善の努力を払つておる次第であります。     —————————————
  208. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 次に日程九一、台風ルースによる私立学校災害復旧費国庫補助等に関する請願(第一六二七号)を議題といたします。
  209. 坂田道太

    坂田(道)委員 請願者は東京都千代田区神田三崎町二ノ三十四、日本私学団体総連合会会長呉文柄氏及び日本私立高等学校連合会理事長児玉九十氏でございます。  ルース台風が非常な災禍を及ぼしましたことは、御承知の通りでございまするが、特に被害地の私立学校は、その多くが戦災校でありまして、ようやくその過半数を復旧しました際、これらの災禍にあいまして、その損害は一億余万円に達しておるような実情でございます。従いまして、これが復旧に対しまして、災害私学復旧助成金の支出及び災害復旧物資の交付、また災害私学復旧に対する貸付金の支出、この三点を請願されておる次第でございます。
  210. 水谷昇

    ○水谷政府委員 このルース台風による私立学校災害復旧でありますが、これは文部省といたしましては、実際私も私立学校の災害の実情を視察して参りまして、これは何とか助成をしなければ、復旧がむずかしいと考えましたので、復旧工事貸付金といたしまして、一億五千万円だけ要求をいたしております。この補助の方につきましては、本年度十億円余の私立学校の貸付金というものがありまして、そのうちの一部を設備等の補助として助成をしたらどうかということを研究中でありますから、それが決定いたしまするならば、多少の補助もできるかと考えております。
  211. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 以上をもちまして本委員会に付託された請願紹介説明政府の意見聴取を終了いたしました。明日午前十時より当委員会を開き、請願の採否を決定いたします。     —————————————
  212. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 この際お諮りいたします。委員長七名よりなる商船大学に関する小委員会を設置して調査をいたしたいと存じますが御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  213. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 御異議なしと認めます。よつて委員会を設置することに決しました。  次に、小委員及び小委員長選任いたします。小委員及び小委員長選任については、私より指名するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  214. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員長代理 御異議なしと認めます。よつて私より指名いたします。   商船大学に関する小委員    岡延右エ門君  佐藤 重遠君    若林 義孝君  圓谷 光衞君    笹森 順造君  松本 七郎君    浦口 鉄男君以上七名を小委員に指名いたします。なお小委員長佐藤重遠君を指名いたします。  本日はこれにて散会いたします。     午後四時三十九分散会