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1951-11-15 第12回国会 衆議院 行政監察特別委員会 第12号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十六年十一月十五日(木曜日)     午前十時五十七分開議  出席委員    委員長 篠田 弘作君    理事 佐々木秀世君 理事 島田 末信君    理事 塚原 俊郎君 理事 小松 勇次君       大泉 寛三君    岡西 明貞君       田渕 光一君    野村專太郎君       福田 喜東君    柳澤 義男君       藤田 義光君    森山 欽司君       久保田鶴松君    加藤  充君       松本六太郎君  委員外出席者         証     人         (日本塩回送株         式会社取締役) 森田作太郎君         証     人         (前日本塩回送         株式会社社長) 沼野英不二君         証     人         (日本專売公社         経理局営繕課営         繕資材係長)  會川 俊雄君     ————————————— 本日の会議に付した事件  日本專売公社関係事件     —————————————
  2. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 会議を開きます。  日本專売公社関係事件について調査を進めます。ただちに森田証人より証言を求めることにいたします。  森田証人に申し上げます。先日は本会議関係でやむを得ず証言中途で本日に延期いたしたわけでありますので、あしからず御了承願いたいと存じます。宣誓趣意については前今申し上げた通りでありますが、念のため証言を求める前に証人に一言申し上げます。昭和二十二年法律第二百二十五号、議院における証人宣誓及び証言等に関する法律によりまして、証人証言を求める場合には、その前に宣誓をさせなければならないことと相なつております。  宣誓または証言を拒むことのできるのは、証言証人または証人配偶者、四親等内の血族もしくは三親等内の姻族または証人とこれらの親族関係のあつた者及び証人の後見人または証人の後見を受ける者の刑事上の訴追または処罰を招くおそれのある事項に関するとき、またはこれらの者の恥辱に帰すべき事項に関するとき、及び医師歯科医師、薬剤師、薬種商、産婆、弁護士、弁理士弁護人公証人、宗教または祷祀の職にある者またはこれらの職にあつた者がその職務上知つた事実であつて、黙秘すべきものについて尋問を受けたときに限られておりまして、それ以外には証言を拒むことはできないことになつております。しかして、証人が正当の理由がなくて宣誓または証言を拒んだときは、一年以下の禁錮または一万円以下の罰金に処せられ、かつ宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは、三月以上十年以下の懲役に処せられることとなつておるのであります。一応このことを御承知になつておいていただきたいと思います。では法律の定めるところによりまして証人宣誓を求めます。御起立を願います。  宣誓書の御朗読を願います。     〔証人森田作太郎朗読〕    宣誓書   良心に従つて、真実を述べ何事もかくさず、又、何事もつけ加えないことを誓います。
  3. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 それでは宣誓書署名捺印してください。     〔証人宣誓書署名捺印
  4. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 これより証言を求めることになりますが、証言は、証言を求められた範囲を越えないこと、また御発言の際には、その都度委員長許可を得てなされるようお願いいたします。なお、こちらから質問をしておるときはおかけになつていてよろしゆうございますが、お答えの際は御起立を願います。  日本塩回送株式会社は、通知預金普通預金を全部偽名にして預金しているが、証人はかかる巧妙な預金政策について、当時何らかの相談を受けたことはないか、また当時重役会議において、かかることについて協議をした事実がないか、お答え願いたい。
  5. 森田作太郎

    森田証人 そういうようなことは、国税局が二十四年の十一月においでになつて初めて知つたことであります。それまでは私も存じませず、またそういうようなことも協議したことはむろんありません。
  6. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 あなた方もあとでわかつただろうと思いますが、約二百八十八品にわたる偽名貯金をしているのです。それから印鑑、通帳はみな銀行に預けていた事実がわかつたのですが、こういう大きな金を重役のあなた方が知らないで、ただ銀行に二百八十八口の偽名貯金——偽名貯金といえばおかしいかもしらぬが、いろいろな人の名前をもつて貯金していた、その貯金通帳を、しかも会社でなくて銀行に預けていたというようなことはうあなたの会社相当金があつたからそういうことをやつたのかもしれませんが、普通われわれとしては考えられない。しからば、そういうことをやつたのはたれであつたかということは、あなたおわかりですか。
  7. 森田作太郎

    森田証人 それは経理の方でやつてつたということが、十一月に国税局おいでになつてわかつたわけであります。
  8. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 そうすると單に経理の係の者がかつてにやつていたということになるわけですね。
  9. 森田作太郎

    森田証人 そうであります。
  10. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 それはまたあとでほかの委員の方からも聞くでしようが、証人内海運輸組合というのがあるのを御存じですか。
  11. 森田作太郎

    森田証人 内海運輸組合ですか、そういうようなものは実在せぬと思います。ありませんです。
  12. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 この内海運輸組合の名儀で当座預金を設定して、約一億の取引をしているが、証人はその事実を知つておりますか。
  13. 森田作太郎

    森田証人 それは知りませんです。
  14. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 そうすると、そういう当座預金を設定した理由も知りませんか。
  15. 森田作太郎

    森田証人 知りません。
  16. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 それでは証人は、友藤課長が八月に調査行つたときに、帳簿整理を命じたことを知つておりますか。
  17. 森田作太郎

    森田証人 八月においでになつたときには、私病気で休んでおりましたが、御調査が済みました日に友藤さんにお会いしました。そのときに、帳簿整理も非常に遅れておるようであるから整理をやらせておいてくれ、こういうお話は承りました。それで各係員に、ほかの役員とともに、そのことを十分伝えておきました。
  18. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 あなたに病気で休んでおられたといいますが、何日くらい病気しておりましたか。
  19. 森田作太郎

    森田証人 二十四年の五月に東京で倒れまして、帰つてから七月に入院しまして、友藤さんがおいでの八月のときには、まだ休んでおりました。友藤さんがおいでになつたということも承つておりましたので、押して出まして、調査事情なんかも承りました。
  20. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 それでは、矢頭経理課長人員を強化してくれと重役に対して要求したのを聞いていますか。
  21. 森田作太郎

    森田証人 矢頭経理課長から、人が少いからということは聞いております。ほかの役員の人にも、早く増してやるようにということは相談いたしましたが、しかし実行に至らずしておりやました。
  22. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 十月に来たときにまだ整理ができていなかつたそうですが、あなたも十月には病気がもうなおつておるのですが、病気がなおつてつても、言われたことをやつていないということになれば、現業重役の一人としてその責任を感じませんか。
  23. 森田作太郎

    森田証人 事務の澁滞とかいうことに対しましては相済まぬことと思いますが、経理とししましては一生懸命やつておるものですから……。それで十一月に国税局がお見えになつて、いろいろ御調査を受け、お話を承りまして、これぐらいな人員でこれぐらいな日数でできるものでないということを知つたわけであります。
  24. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 あんた方の証言を聞いていると、莫大な預金通帳も知らない、経理係がやつたんだろう、またいろいろな注意を受けてもそれもやらない。矢頭さんの証言によると、人員の強化を要求したり、あるいは重役たち経理のことについて見てくれなかつたというようなことを言つているのですが、とにかくあなた方は相当な俸給をとり、また重役として、この会社のボーナスなどを見ていると世間でうらやむほどあなた方の收入はいい。そうしてまた重役であるあなた方が、そういう経理のことも、あるいは人に注意されたこともやらないで、それで一体重役として務まるのですか。
  25. 森田作太郎

    森田証人 その二十三年、四年の当時の事情は、集排の問題、社長の問題、そういうようなことで、二十四年の五月にこちらで倒れますまでは、ほとんど七割程度東京におりました。それと私は営業担当しておりましたので、そのときは輸送相当混乱し逼迫しておりましたから、ただ塩を送るということに全力を盡しておつたように思います。経理経理担当者もおりましたけれども、今結果論から考えますと、その点、こういうことがあるのであればいろいろ知惠も出ますけれども、そのときには無関心でおつたということは、はなはだ申訳ない、かように考えております。
  26. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 あなたはいやしくも会社重役で、しかも営業担当していたということになれば、この会社のこのくらいの営業でどのくらいの利益が上る、あるいは経営費というものも考えるだろうと思う。そういう会社経理内容、しかも営業係をやつていたら、なおさら会社経理というものはわかるはずだ。金銭の出入りはどうであろうとも、これくらいの黒字である、これくらいの赤字である、事業が不振であるか、あるいは安定しているかということは、営業をやつている人が一番わかるはずですが、あなたはそういう立場において、いろいろ経理のことはわからなかつたのですか。
  27. 森田作太郎

    森田証人 二十三年の契約が二十三年の末にできましたそのときは経済状態もかわつております。利益が出て行くというのは、大体想像がつきますわけですが、ただそれだけの莫大な利益が出るということは、主としてプール計算なんです。値下りの利益は大体において見当がつきます。プール計算利益なるものは、数量増加とか何とかに対して計数をとらなければわからない。従つてあのような利益が出るとは想像しておらなかつたのです。
  28. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 それでは営業をやつてプール計算であるということは最初からの営業方針でしよう。そのときにプール計算になつたのじやないのです。あなたの方の塩の廻送の営業というのは、全国プールでやつて利益を計算してやるのでよう。
  29. 森田作太郎

    森田証人 言葉を返して恐れ入りますが、プール計算が非常に複雑でございまして、たとえば千円の箇所が千トン、五百円の箇所か千トン、これが順調に出れば企画と同一にできるわけです。逆に千円の箇所が二千トンで、五百円の箇所が千トン出れば、それだけ差がある。積上地の土地によつてはなはだしく運賃が違う。それと数量が、あのときはたしか百二十万トンの計画つたが、百九十万トンということになつておりますので、そういうようなことは計数を集めなければわからぬことであります。
  30. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 どのくらいもうけたかという最後的な計数は、集計を見なければわからないけれども、百二十万トンのものが百八十万トン入つたということだけでも、もう営業としては発展しているわけなのでしよう。そうすれば、相当黒字になるということも、これは常識でもわかるのです。
  31. 森田作太郎

    森田証人 これは二十四年の初めに、さしあたり機帆船を一割下げてやつてみるということでやりました。それから二十四年の八月、十月にお見えになつて機帆船三割五分、小運搬も大体それくらいの程度下げる。それに引続いて專売公社として御調査になつて、その整理を集めて行くに従つてそれを調整して行く。こういうようなことで、まだ途中にありましたということを申し上げておきます。
  32. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 それでは友藤証人会社利益調査に行きました。そういうときに、重役間でその利益友藤課長報告しなければならぬでしよう。要するに、どれくらい利益があるかということの大体目算報告しなければならぬ。そのときに重役間で、その利益の問題について話し合つたことがないのですか。
  33. 森田作太郎

    森田証人 友藤課長がお見えになりましたのは、主として下払い契約額との調べをしたように承つております。またそうであつたのであります。従つてわれわれ重役間で、これくらいの利益があるからこうこうという話はせなかつた
  34. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 それならば、利益の云々によつてその輸送率の金額のパーセンテージが調整されるわけでしよう。その調整されるときに、利益がどのくらいあるかないかということを、どこに基準を置いて調整するのですか。
  35. 森田作太郎

    森田証人 それは計数をまとめまして、精算せんければわからぬのであります。さしあたり三割五分、三割ということで、途中にそういうような処置をしたのであります。
  36. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 結局あなたの話を靜かに聞いていると何だかわからない。利益があるかないかによつて調整されるのでしよう。
  37. 森田作太郎

    森田証人 そうです。
  38. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 利益があつたかないかということは、その会社からのある程度の報告を見なければわからないでしよう。調整されて、あなた方がそれに納得を與えるということも、会社のいわゆる営業状態経理内容がわかつているから、その調整されたものにあなた方も同意するのでしよう。それが途中において、わからないものがかつてに調整されて、それに納得したということになれば、要するにもうかつたという目算だけは立つていたのでしよう。
  39. 森田作太郎

    森田証人 三割五分とか三割というのは、下払い運賃契約運賃差額がそれくらいあるから、今の計数を調べたのではなくて、運賃と下払いとの差額、それがその当時の経済状態でそれだけでやつて行ける、そういう意味においてお受けしたので、その計数上から出たものでない。こうお考えくださればいいと思います。
  40. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 私らの考えは別です。あなた方は專売公社と特殊な関係にあるから、経理内容も何もよく報告しなくても、係官をうまく抱き込めばどうにでもなるという考えでやつたならうなずかれる。そうでなかつたら、ちやんと経理を出さなくちやならぬのだ。ただあなた方の頭の中には、專売公社課長であろうが係官であろうが、ある程度われわれのところで抱き込めるから、経理の詳しい報告をしなくてもいいという考え方でやつたのなら、あなたの証言でうなずけるが、そうでなかつたら、われわれにあなたの証言では納得できません。
  41. 森田作太郎

    森田証人 その引下げましたのは、堺で何ぼ、大阪で何ぼ、それか二十三年七月、まだ純益が上つている当時に支出した賃金、それと大阪なら大阪、堺なら堺というところにおける払いがこれだけある、その差額が三割五分ということでやつておるものですから、計数上の何は出ておりません。
  42. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 出ていないで、調整にも応ずる。これ以上あなたと議論したところでしようがないけれども、あなたの答弁は下払いとか何とか枝葉末節のことを言つている。下払いも何も全部営業費目に入つている。それがあなたの係でしよう。これ以上また委員質問があると思いますから、次に移ります。  日本塩回送会社運送関係のない神高物産会社とか備讃食品会社、こういう会社に投資しているのはどういうわけですか。
  43. 森田作太郎

    森田証人 それは独禁の当時にいろいろ御注意も受けまして、会社運送だけではいけない、多角経営をしなければならぬ、多角経営の形をとるということで、その当時神高物産は香川県にありましたが、食糧の受入機関の県の御許可をいただきまして、会社はその当時集排関係神高物産という名義でやらしめて、現在もそうでありますが、平常に復した場合はそういう部門も会社に吸收して、会社としてやつて行こう、こういう考えで、役員間で相談してやつたのであります。
  44. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 これを見ると、神高物産には千七百万円、備讃食品には五百万円、あなたの会社資本金わずか三百万円で、千七百万円とか五百万円とか他の会社に投資している。
  45. 森田作太郎

    森田証人 これは私どもの方の会社が大正八年に二百万円で設立されて以来、資本金増加ということはでき得るだけ避けて、配当金を制限しまして蓄積して行くというような方針でありましたから、会社そのもの資本戰前まで三百万円であります。しかし三十二年の蓄積によつて戰前におきましては汽船二はい、機帆船四十ぱいというふうに、相当資力は持つておる会社であります。
  46. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 そうすると、そういう資力を持つた会社営業が、順調に行つて利益を上げたということになれば、その利益金というものの收支決算は、いつも税務署に正しく出しておりますか。
  47. 森田作太郎

    森田証人 それは二十一年の特経会社になるまでは、成規決算書は出ております。それが二十一年特経会社になつて以後は、税務署に対する納税関係の、ただ簡單な決算書が出ておるように承知しております。
  48. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 いわゆる長い間の会社営業の成績によつて蓄積して行つたということに、これはあなたの証言通りにわれわれは受取ります。ところがあなたは要するにこの営業担当重役であるので、專売公社との契約のいわゆる賃率及び下請業者に対する下払い賃率、先ほどあなたが何回も言つている下払い賃率等については、もうことごとく知り盡しているはずです。そうすると、会社利益がどのくらいあるかを最もよく知つているのはあなただろうとわれわれは思うのですが、そのあなたがその営業利益内容をよく知らない、しかも貯金内容についても知らない、こういうのですが、それではわれわれは納得できないのです。特に日本塩回送会社本社組織を見ると、営業経理も同じようなものになつているのじやないのですか。
  49. 森田作太郎

    森田証人 お話の御趣意はよくわかます。営業利益が当時ある程度出ておるということはわかります。それで專売局の方へもその点は話しておきました。ただ先ほども申しましたように、数量増加とか、プール何とかということは集計せなければわからない。これが戰前までは一箇所々々々の契約になつておりますから、下払い契約費を対照すれば、すぐわかるわけなのでありますが、これが平均になつておりますから、その点まではつきりわからぬのが実相でありました。
  50. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 それでは、矢頭君の後任に大橋という経理課長がおりましたね。
  51. 森田作太郎

    森田証人 おりました。
  52. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 その大橋君が、整理困難のために非常な神経衰弱になつて、変死したことを知つておりますか。
  53. 森田作太郎

    森田証人 知つております。大橋久一と申します。これは会社で永年勤務して、私なんかよりも早く入つた人間です。非常に律義なもので、会社上下とも信頼があつた者であります。二十年に召集を受けまして、シベリヤから帰りましたのが二十四年の十月でございます。応召前までは経理次長という名はありませんが、経理部長経理課長という名でありましたが、経理部長の次におつて矢頭君の上席でもありますし、経理の点におきましては、上下ともそのときの会社においては一番適任であるということで、幸い帰りましたものですから、新任社長その他の人も大橋君をすることが一番適当であると言うし、時はちようど国税局が来まして、整理その他で非常に忙しかつた。それとシベリヤから復員後間もなくだつたということも影響したことと思いますが、神経衰弱になつて、ああいうような最期を途げました。われわれもその家族、本人に対して、お気の毒でもあり申訳ないことだと思つております。
  54. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 友藤課長は、責任を問うて辞任を勧告したと言つているのに、証人は、同僚への徳義上辞任したので、責任をとつたわけでないと言つているのですが、それは間違いありませんか。
  55. 森田作太郎

    森田証人 間違いありません。私はそういうふうな考えを持つております。また新任社長からも、ひとつ頼むと言われ、それから自分のことになりますが、あのときにぜひやめさせてもらいたいということは、株主の方々にも、重役方々にも、地方役員方々にも申し上げましたのですが、これを一々申しましたら、地方役員の方もみなお見えになるし、社員の総代とかいろいろな方が来て、やめるばかりが責任じやない、責任といつて、そういうようなことでは困るということで、不本意ながら、まあそれであれば閑職に置いていただいて、その当時の事情のわからぬことを御相談に応じるくらいならばということで、不本意ながら現在残つております。
  56. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 会社の当時の專務取締役をしていた井上良一及び経理担当取締役吉田勘三、この二人は当時どこにいて何をしていたか知つていますか。
  57. 森田作太郎

    森田証人 井上さんは全般の人事とか総務、まあ專務ですからそういうことをやつて吉田さんは経理小切手署名経理担当という役割で、やはりわれわれと一緒に勤めておりました。但し東京におる間が多かつたことは、その方々も私と同様と思います。
  58. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 そうすると、この吉田勘三という人が経理をやつていたとすると、この人は銀行に金を預けたことや何か知つておるはずでしようね。
  59. 森田作太郎

    森田証人 国税局から来まして、矢頭君にもよく聞くし、吉田君にもよく聞きました。そうすると、小切手の判もすべて矢頭君にまかして預けておつた。それはかわつた経理部長以来のことであるという御本人お話で、詳細のことはわかりません。
  60. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 委員諸君から……。
  61. 田渕光一

    田渕委員 森田証人に対する去る八日の証言納得をいたしませんので、留保いたしまして、本日再喚問をお願いいたしました点につきまして、委員長のおとりはからい並びに当委員会の各委員方々に厚く感謝の意を述べるものであります。同時にまた証人に対しては、再度御苦労さまでございましたと厚く感謝の意を述べるものであります。  ただ前会の証言で、証人は知らぬ存ぜぬの一点ばりで、われわれは国民の代表といたしまして納得をいたしかねます。国民の聞かんとするところをここで聞いて、ほんとうに納得するならばよかつたのでありますが、納得いたしません。そこで留保を願いまして、その間一週間の間にまた具体的な調査をして参りましたので、具体的な点について伺います。もちろん証人に対しましては、何回も申し上げました通り、当委員会は裁判所でも警察でもございません。われわれの聞かんとするところは、かようなことは那辺に組織、制度の欠陷があるがゆえに綱紀が乱れているか。わが党の第二次吉田内閣の最も重大なスローガンであり、また政策、宣言、綱領にも書いておりますところの綱起の粛清、綱起の乱れて参りました專売公社に対してどうしてこれをやつて行くか。当時わが党の総裁吉田内閣総理大臣がハウス・クリーニングをやろうと声明されたのも、ここにあるのであります。行政の改革をし、行政機構の面の組織を改革して、なるべく能率を上げて国民の負担の軽減、租税の軽減をしようというのが目的でありまして、これは国民大衆に負託をされているわれわれが納得するまで聞くことでありますから、どうか具体的な点については率直にお答え願つて国家再建に寄與されるようにお願いする次第であります。  証人に伺いますが、この專売公社の扱つております塩が、昭和二十四年に百七十六万トン、二十五年が百二十六万トン、二十六年が百三十七万トンとなつておりますが、この数字を御記憶でございますか。
  62. 森田作太郎

    森田証人 大体は記憶しておりますが、実際業務を離れましたものですから、今のお話を承つて、それで間違いないくらいのことはわかります。
  63. 田渕光一

    田渕委員 まずこの二十四年、二十五年、二十六年のトータルを三期に割りますと、大体百四十万トンです。百四十万トンのうち約百万トンを扱つておるのでありますから、約七〇%、四分の三というものをあなたの会社で扱つておるのであります。これは間違いございませんか。
  64. 森田作太郎

    森田証人 間違いありません。
  65. 田渕光一

    田渕委員 公社の塩を扱う関係上、たとえば東京名古屋とか、大阪名古屋とかいうように二地方局にまたがるものは、公社において運送計画を立てて、これを日本塩回送株式会社に一手に委託しておるのでございます。これは間違いございませんか。
  66. 森田作太郎

    森田証人 間違いありません。
  67. 田渕光一

    田渕委員 この会社持株数をあらゆる角度から伺つて参ります。営業担当の常務取締役としてあなたが全機関を掌握されたのでありますが、この会社の持株その他については前会証言をいただいておりますが、別にあなたが第二、第三のトンネル会社であるところの第一商事株式会社の代表取締役をされておりますが、この会社の持株は幾つ持つておられましたか。
  68. 森田作太郎

    森田証人 それは全部取締役の津島惣平氏から借りた金でありまして、その第一商事を設立の当初、日本塩回送会社重役が全部連名をもちまして、この会社日本塩回送株式会社の株主のものであるという誓約書をつくりまして発足しております。従いまして、われわれの株が五百株になつておるか、千株になつておるか、現在記憶しませんが、すべて会社のものであります。個人としては一株も持つておりません。
  69. 田渕光一

    田渕委員 ここで第一商事に関連して参るのでありまするが、日本塩回送株式会社專売公社から一手に委託されてしまう、いわゆる元請をやつてしまう、そうしてさらに第一商事にまた扱わせて行つた事実がございますか。
  70. 森田作太郎

    森田証人 仕事の性格が違いますから、全然そういうようなことはありません。塩回送会社は塩の輸送であります。それから第一商事は塩の粉砕と塩の包裝でございます。これは二十三年の塩の非常な危険のときに、專売局におかれまして、食料塩に岩塩をそのまま使わせるのは無理であるから、塩をこまかく碎いて食料塩に代用さすという案に対して、関係会社それぞれ寄りまして、お前はどこそこに、お前はどこそこということを割当てられました。その当時から、これは永久の仕事でない、あるいは損してもあとを見ぬぞというお話であつた。但し平素御恩顧をこうむつた局のおさしずでもありますから、日本塩回送会社としても、大阪、下関、小名浜、舞鶴というところを請合いまして、日本塩回送会社が機械を買つてつておりましたが、集中排除の関係で、日本塩回送会社が新規の事業に手を出すという非難がありましたので、御了解を得て第一商事という名目においてやつております。
  71. 田渕光一

    田渕委員 第一商事の代表取締役としての報酬、日本塩回送株式会社重役の報酬を、月額についてもう一度お聞かせ願いたいと思います。
  72. 森田作太郎

    森田証人 日本塩回送会社からは三万円いただいております。それから第一商事からは一万円いただいております。
  73. 田渕光一

    田渕委員 東京支店長の相原清君は常務取締役であり、坂出、高松の支店長の末包政夫君が取締役でありますが、あなたの方の日本塩回送株式会社の支店長という職務は重いので、全部取締役をもつてするという大体の方針でございますか。
  74. 森田作太郎

    森田証人 これは役員の数と本社内常員の数によりまして、重要な支店は支店長を取締役をもつて当てて来たのが実際の行き方であります。
  75. 田渕光一

    田渕委員 東京あるいは坂出、高松という重要なところもありましようが、たとえば東京以外の支店長も、重役でなくても準重役の待遇をもつて遇しておりますか。
  76. 森田作太郎

    森田証人 それはこの機構の改革というのですか、專売局からお入りになる役員人員と社員から出る役員人員と大体同数になつております。その関係において、それだけの取締役もあり、支店長もあるということになつております。
  77. 田渕光一

    田渕委員 そうすると、專売公社あるいはその他大蔵省関係から天くだり的というか、そういう関係から来る人たちは一応取締役に入れる、そうしてそういう人をかりに支店長にする場合には、取締役でもつて行く。ところが長い経験があつて相当功労があり実績も持つてつても、民間人はかりに支店長でも準重役の待遇をせぬというような方針でございますか。
  78. 森田作太郎

    森田証人 それは逆でございまして、專売局からおいでになつた方はいずれも本社詰であります。支店長のごときは実務が主でございますから、実際作業のわかつておる社内から出ておる者が支店長になつております。
  79. 田渕光一

    田渕委員 そうすると、今回大阪の支店長になられました前経理課長矢頭君は、あなた方としましては経理課長にされましたけれども、一応これは本人の経験、いわゆる作業内容を知つておるというような意味で、むしろ專売局からくだつて来る学識経験その他の者よりも実地を買つてつたというぐあいに伺つてよろしゆうございますか。
  80. 森田作太郎

    森田証人 矢頭君は大阪の支店長でございますが、大阪機帆船の出入り、それと貨車の積込みそれぐらいの程度で、店としましては人員においても仕事の分野においても小さい方であります。もう一つは、矢頭氏は本社の経理に入るまでは現地で、尾道とか宇部とか赤穂とかで現業をやつておりまして、現業の方は本人の專門でございます。
  81. 田渕光一

    田渕委員 そういう現業の非常なエキスパートである方を経理に採用したために、こういうふうに経理が失敗したというようなぐあいに今お考えになりませんでしようか。
  82. 森田作太郎

    森田証人 それは戰争等で、会社経理の人間も徴用とか、あるいは応召とかいうことで、順次経理の人がなくなつた。幸い矢頭君も支店において経理係をやつておりましたので、その当時の経理部長の川北君が矢頭君をもらいたいということで、われわれも相談を受けまして、矢頭君を経理課長にいたしました。
  83. 田渕光一

    田渕委員 二十四年の九月二十五日に、前社長沼野英不二君が社長を退任いたしておりまするが、これはどういう理由であり、またこの沼野英不二という方の前歴が、神戸の税関長をいたし、あるいはその後專売公社相当な地位におつたということについてお知りの点を伺いたい。
  84. 森田作太郎

    森田証人 沼野さんはやはり專売局から御推薦になつて会社社長になつた方であります。その御経歴は神戸の税関長、海運局次長ですか、それから蒙古へおいでになつて、それから会社の方へお入りになつたぐらいのところは存じております。辞任はこの関係でなく、昭和二十三年の夏ごろから沼野さんに対して、もう沼野さんはやめるべきじやないか、近くやめさせるべきだというようなうわさが伝わつておりましたが、二十四年の四月かと記憶しますが、四月の末集排解除と同時に、そのときはまだ專売局でありましたが、專売局から電信でお呼び出しがあつて、後進のために道を開け、こういうお話があつたように聞いております。
  85. 田渕光一

    田渕委員 そこで神戸の税関長時代に、あなたの方の会社が神戸市の相生町におつたのでありまするから、この当時からあなたとこの沼野税関長とはお知り合いでございましたか。
  86. 森田作太郎

    森田証人 税関は私の方の会社とあまり関係がありませんですから、税関長時代は存じ上げておりませんが、税関長の前に專売局の販売課長に御在任のときは、お話はしたことはありませんが、部屋がわれわれのところは管理課の所管でありましたので、沼野さんの席の前を通るとき、おじぎぐらいはしておりました。
  87. 田渕光一

    田渕委員 すると、税関長時代は知らぬし、專売局の首脳部におられたときは知つておるが、要は会社へ入れるのも專売公社の推薦であり、会社を退任するのも、後進に道を開けというので電報によつて專売公社でやつておるということになると、あなたの会社、少くとも一千万円の会社を代表する社長ともある者が、專売公社の推薦によつて入り、電報によつて退任する。こういうのでありますから、要はロボツトとわれわれは解釈してよろしゆうございますか。
  88. 森田作太郎

    森田証人 御在任中は決してロボツトではありません。おいでになれば、それぞれの御抱負と御方針を立ててやられます。これをわれわれから見ますると、もう少し久しくおつていただこうと思つても、また新しくかわる、御方針がかわるということの不便はありました。決してロボツトとか、会社で浮いておるというようなことでなく、むしろいろいろ御方針とか何かは社長御自身がおきめになるということであります。
  89. 田渕光一

    田渕委員 いろいろ伺いたい点がありますが、その点はまあよしましよう。そこで沼野社長が退任されまして、日本食塩製造株式会社の取締役にすぐ横すべりしていますね、それは間違いありませんか。
  90. 森田作太郎

    森田証人 それはそういうふうになつておることを拜承しておるだけで、その成行きとか何とかいうことについては存じ上げておりません。
  91. 田渕光一

    田渕委員 この沼野さんが社長時代にあなたは営業の方をやられたのですが、大体会社から受ける俸給はどのくらいでございましたか。
  92. 森田作太郎

    森田証人 沼野さんがおられた当時は、特経会社集排その他の関係で、実際の定款上の手当は月二千円くらいと記憶しております。それで持株整理委員会なりにお話しまして、生活補給金として、われわれも社員も同様でございますが、三月ごとと記憶しておりますが、当時の一万五、六千円くらいになる程度の手当を出しておりました。
  93. 田渕光一

    田渕委員 日本塩回送会社はそういう方がいる日本食塩製造株式会社に六百万円の融資をいたしておる、株を払い込んでおる。これは先ほど委員長からお聞きになつた二つの会社と同じことで、そこでこの払込みを受けた会社資本金は大体十二万株、六百万円、そのうち沼野前社長の名義で五千株持つておるのでありますが、そういうふうに二千円ないし一万五千円くらいであり、十分惠まれなかつた方が、專売公社から推薦する、あるいは電報によつて辞任する、すぐ次の会社べ横すべりする。それでただちに百万円程度の株を持てるということは、ふしぎなことですが、いかがでしよう。
  94. 森田作太郎

    森田証人 それは沼野さん御自身の株ではなく、会社の株が沼野さんの名義になつておると存じます。
  95. 田渕光一

    田渕委員 納得行かないのでありますが、またあとで伺うことにしまして、先に進みましよう。日本塩回送株式会社が、昭和八年、つまり満州事変ころに、瀬戸内海の六つの回送会社を統合してできた。すなわち三田尻、坂出、尾道、赤穂、味野、撫養、この六つの塩回送会社が統合したらしいのですが、先般証人に出られました矢頭経理課長は、どうも岡山のアクセントがあるのでありますが、あの方は岡山のどこにおられましたか。
  96. 森田作太郎

    森田証人 六つの会社の統合は、昭和でなくて大正であります。矢頭君の出生地は赤穂であります。但しその後店の岡山の宇野支店にも長く勤務しておりました。
  97. 田渕光一

    田渕委員 森田君と矢頭君は、何か関係はございませんか。あるいはたとえば例をもつて言えば、矢頭君の奥さんがあなたの方の系統から来ておるとか、あるいはまたそういうような姻戚ではないにしても、何か深い関係はございませんか。
  98. 森田作太郎

    森田証人 私の郷里は高松であります。それから矢頭君は赤穗であります。会社では、宇野とか尾道におつたときも顏を知つておりましたけれども、本社に来られまして顔を合せた。こういうことでございまして、姻戚とか知合い関係とかいうことは全然ありません。
  99. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 証人に申し上げますが、時間がかかりますから、発言はないならないでよろしいです。
  100. 田渕光一

    田渕委員 要はそういう関係はなくても、会社へ入れて経理課長に持つて行くには、つまり世の中でよくいう以心伝心、よくあなたの命令を守るところの、あなたの直属の経理課長つたと私は思いますが、そういう関係上、たとえば親分子分という言葉は今日適しませんか知りませんが、要するに自分の秘書的、あるいはごくじつこんにすべてをまかして、全然信頼していい男だというようなぐあいにあなたは扱つておられましたか。
  101. 森田作太郎

    森田証人 これは川北経理部長の配属でもありますし、私としては矢頭君と特別に密接な関係はありません。
  102. 田渕光一

    田渕委員 そこで今度は数字の方を少し伺つて参りますが、先ほど冒頭に申し上げました、二十六年度の百三十七万トンの塩の七〇%の約百万トン、この委託会社として、あなたの塩回送会社は元請手数料として二%をとつておるという数字は、非常に小さいのでありますが、たとえば一俵幾らで、これをトンに直すと一トン幾らで、百万トンにすると手数料というのは幾らになりますか。
  103. 森田作太郎

    森田証人 その元請手数料としていただいたものはありますけれども、その二分が何ぼになるということは、計算をしてみたことがありません。
  104. 田渕光一

    田渕委員 この部分が、今日私が聞かんとする最も大事なところであります。少くとも元請会社は下請会社に対するプール計算のさやをとつておるのですが、それはほんとうに何ら意味をなさないけれども、その元請手数料というものを二%とつておる。これは一俵六円とか七円とつておるというぐあいに伺つておりますが、そうでございませんか。
  105. 森田作太郎

    森田証人 元請手数料は、一トン当り何ぼとして別にいただいております。費額の中に入つております。
  106. 田渕光一

    田渕委員 一トン当りは幾らでございましようか。
  107. 森田作太郎

    森田証人 それは常にかわつておりますが、昨年はたしか六十円と記憶しております。二十五年度は、私直接業務に関係をしておりませんから知りません。
  108. 田渕光一

    田渕委員 一トン六十円ですと、十トンで六百円、百トンで六千円、千トンで六万円、一万トンで六十万円、十万トンで六百万円、百万トンで六千万円になりますか。
  109. 森田作太郎

    森田証人 そうです
  110. 田渕光一

    田渕委員 この二%というものは小さい数字でありますが、私はこれはまつたく意味をなさないと思うのであります。元請手数料というものは、塩專売公社からあなたの方の日本塩回送会社に何ら払うべき値打のないものである。元請で請けて来てこれを下の会社に扱わす。しかも百万トン扱つてつて、そのうちの二十五万トンないし三十万トンしか自力で回送はやつておらない。あとの七〇%というものは下請子会社にやらせている。それからプール計算によるさやをとつて莫大な利益を上げておるのだから、六千万円というような手数料をとる理由がない。これが納得行かないのです。
  111. 森田作太郎

    森田証人 それは二十五年度からの手数料でありまして、二十四年にこの不当利益の問題から專売局は契約の根本に変革を加えられたのであります。それで契約賃は下払いと同様な費額でもつて契約する。ただし元請の経費は、大体適当な事務費とかなんとかはすべてその手数料一本でやる。従つて機帆船賃とか機船賃とか小運搬賃は、全然契約額と下払い費額が違うことはないのです。またプールもやめになりまして、一件々々高松は高松、坂出は坂出、大阪大阪契約をしておりますものですから、今の先生のお話のごときことはありません。
  112. 田渕光一

    田渕委員 この六千万円についてはもう少しあとで伺いましよう。他の委員の方もありましようから私は話を進めて参ります。そこで元請運賃が一トンあたり幾らで、これを下請べ幾らで請負わしておりますか。
  113. 森田作太郎

    森田証人 これはところによつて違います。東京とか大阪……。
  114. 田渕光一

    田渕委員 プール計算でしよう。
  115. 森田作太郎

    森田証人 プール計算は二十五年からやめになりました。二十四年度はプール計算です。
  116. 田渕光一

    田渕委員 この資料は事務当局にございますか、この元請料が……。幾らで……。
  117. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 田渕委員に申し上げます。二十四年まではプール計算になつておりまして、そして先ほど元請手数量が六千五百万円になつていた、これは二十四年度までのプール計算です。二十五年からはそれがなくなりまして、各地においてきめられているようですが、その調査はこつちにございません。
  118. 田渕光一

    田渕委員 委員長が冒頭に証人に聞かれた、営業部長が扱つておる、営業部長の担当としてそのくらいの収支の見通しがつかぬかということをお聞きになつた。私もこの点は納得行かないのであります。少くとも元請手数量二%というもので六千五百万円は入る。これは会社の大なる收入てす。それから百万トンのうち七十万トン下請して、二十五万トンないし三十万トンは自分のところで扱う。これは自分のところの経費でよいが、あとの七十万トンというものは下請にやらす。かりに十円であつても七百万円、百円では七千万円、これが浮んでおる。これが浮ぶように大きな收入のある会社だということに基いて経理の方もやつて行かなければならない。これが浮んでいるわけだが、先ほど知らぬとおつしやつた点は、これはどういう点でございますか。
  119. 森田作太郎

    森田証人 今のお話は、下請にするから、下請の費額と契約額との比較ですぐわかるということですが、これは実際のやり方はそういうものではありません。下請しましても、下請は総体的に下請いたします。人夫が下請しておるところもあるし、機帆船を用船しておるところもあります。あるいは人夫にしましても、貨車の積込みだけを下請しておるところもあるし、あるいははしけの面だけを下請しておるものもあります。それを総合しなければ下講の費額は出ません。お話のごとく何ぼで契約して何ぼで下請したということは成り立たぬ問題であります。
  120. 田渕光一

    田渕委員 先ほど委員長がお尋ねになりました、矢頭君の後任の大橋君は神経衰弱で変死したということになつておりますが、病死ではございませんで変死とはまことにお気の毒ではありますが、どういう死に方でありますか。
  121. 森田作太郎

    森田証人 これはほんとうにお気の毒なことでありますが、鉄道自殺であります。
  122. 田渕光一

    田渕委員 私はまことに大橋君の冥福を折るものでありますが、昨年当委員会が配炭公団の不正を摘発いたしましたときに、当時三重県の木炭事務所長をいたしておりました者が、一千万円の仮伝票を出したということを追究されまして、それが結局自責の念に燃えまして、近畿日本鉄道に飛込み自殺をいたしたのであります。こういう犠牲が現われておるのであります。結局私はこの矢頭君のあとを引受けた大橋君を、いかに神経衰弱とはいえ、鉄道自殺をしなくちやならぬまでに追い込んだところに経理の乱脈と、ここに言うに言われぬところのものがあつたのではなかろうかと思うのであります。私は決して木炭事務所長の飛込み自殺をもつて例にとるものではございませんが、非常に経理というものが乱脈である。たとえば私が神戸の千代田銀行の西支店、富士銀行の神戸支店を調査いたしますと、まつたくそれは想像以上でお話になりません。たとえば何百万円、何千万円という金を各支店から本社へ送つて来る。この送金小切手の現金なるものが奪い合いであつたという。しかもこの森田取締役と当時の常務である矢頭君の席というものが五間と離れていない。そこでワンマンであつたかもしれないが、全部を矢野君にまかしておるような状態で、とにかく奪い合いがちであつた。そういうふうにして一枚三百万円でも五百万円でも、悪意でその小切手をポケツトに入れたらわからぬのです。しかしそれ以上は私は言えません。神戸の千代田銀行西支店の支店長代理の今井君も、なぜだというと、長い取引だし、現在も取引しておりますからと言つておる。乱脈その極に達したもので、それを五間先で見ておつた。ここで毎日来る伝票の送金を見ておるが、少くともこの金は国民の血税による公社の金であります。この点から考えて見ても、このあと矢頭君も以心伝心——私はこれは想像するのでありますが、これは夢だとかりに申しましようか、夢を見たわけではありませんが、想像いたしますのに、夢でもというような——專売公社から要するに推薦して、電報一本でロボツトの社長を連れて来て、その実権は森田氏がすべて持つておる。現業に経験がある者を現業にまわさないで、経理に置いておいて、しかも十一億のへそ繰りをこさえるような金を扱わせて、二百八十八口も普通預金通知預金当座預金をどうして矢頭君がやるでありましようか。これが矢頭君の後を継いで整理に当つた大橋君を鉄道自殺にまで追い込んだのではないかと思います。ほんとうに良心があるなら、森田君はそこらの真相を聞かしていただきたい。
  123. 森田作太郎

    森田証人 今のお話を承りますと、私がいろいろ想像せられておるようでありますが、私の席と経理の席は、狭い事務室でございますから、お話のごとく五間、それくらいしか離れておらぬ、これだけは事実でございます。それ以外のことは全然御想像だと思います。
  124. 田渕光一

    田渕委員 少くとも今の吉勘と申しましようか、吉田勘三、これは專務である。あるいはまたその他の井上良一、これらはみな田園調布か、どこか東京に住んでおつて、森田氏か全部預かつてつておる。要するに大正八年に会社ができて、満州事変以来六つのものが統合して来たところの日本塩回送会社の、ほんとうをいうたら心臓部は森田君であります。その一挙一動が営業の主である森田君が先ほど委員長に聞かれて、少くともあなたは営業部門を受持つておる。それがそれだけのことがわからぬわけはないではないか。これは当然会社営業をどうするか、百万トンで六千万円、ねれ手で手数料が入つておる。あとは法人でやつておる営業であるから、そこに営業のむずかしさもありますが、塩の回送操作は要するに何十万トン、何百万トンの塩をとることと、元請を幾らでやらせるかということだけを頭でやつておればよいのであるから、これを知らぬということはないと思う。
  125. 森田作太郎

    森田証人 お説でございますが、日本塩回送会社の仕事は、汽船の配船、機帆船の配船、積み地、揚げ地の操作、この点がむずかしいのでありまして、むしろ会社本体の経理とか、経営より、そういうような実務方面に主力を盡さなければ塩の輸送の円滑ということはできないものであります。
  126. 田渕光一

    田渕委員 それなら少しつつ込んで承りたい。これも私の想像かもしれませんが、申し上げたい。経理常務であつた吉田勘三がよすと共立産業へ行つて、これに対して森田君の方から四百二十万円を出しておる。また井上良一君がやつている内外商運株式会社というのに一千八百万円の金を出した、こういうような貸付等が九千八百何万円というもろもろのデータが上つておるじやないか。こういうことをするのは結局社長そのものを、先ほどの委員長のお聞きの通り、ロボツトにして、森田君が実権を握つておる。これはよくあろのです。私は実際に知つておる。これは日本塩回送株式会社にはないけれども、ほかの会社にはある。某県の無盡会社が非常な無制限の入札というのをやつた。たとえば一万円の無盡は九千円でなければ、それ以下に割つてはいかぬというのを、六千五百円でも五千円でも入札させて、落してその金を月一割ぐらいの高利にまわしてやつていたという無盡会社がある。それに某財務局が手を入れた。そうすると今度はこの財務局の人間を無盡会社に副社長として入れて来た。この場合は塩回送会社とは違うのでありますけれども、これをとりこにしてしまつた。一方の財務局では入れたから安心だと思つておるが、なかなかそうではない。毎晩美味美食、ほんとうに花柳のちまたにひたり込ませてしまう。どじようじやないが酒で殺してしまつて、これを浮かして、そうしてこれをずつと操作して結局浮き上つている。ちようど塩会社もその通りだ。專売公社——税関長のようなわけのわからぬ、ほんとうに営業にかけては武士の商人というような者を連れて来てロボツトにして、東京に住ませておいて、実権は自分が握つて、五間先で十一億のへそ繰りをする、しかも二百八十八口というものを銀行に預けた。これを目の前に置いて知らぬということは——当委員会で森田君に一生懸命に聞こうとしておるのに、まだ知らぬ存ぜぬと言われるということは、ほんとうに私は森田一君の良心を疑う。
  127. 森田作太郎

    森田証人 お話の内外商運、共立産業の二社は、成規の手続をふみまして、その両氏がお入りになる以前——に決して井上さんを入れるためになどということではありません。それからまた井上さんを御推薦したにしても、吉田さんを推薦したにしても、現在の社長その他と御相談の上のことでございます。
  128. 田渕光一

    田渕委員 わかりました。もう二点だけで終りまして、またあとに留保しておきます。  日本塩回送株式会社は登記簿上は東京都中央区日本橋通一丁目十一番地なのであります。これを私はつぶさに調べてみると、千代田銀行日本橋支店の堂々たる三階建です。一千万の会社です。今日何億、何十億の資産を持つたものでも千代田銀行へは入れない。神戸の千代田銀行神戸西支店とこの日本塩回送株式会社の悪因縁というものはどこにあるか、これでもうたいていわれわれは想像がつく。これをどういう経路でお借入れになつたか、專売公社の推薦であるか、あるいは神戸からの腐れ縁でこれをやつたのか、これをはつきり願いたい。
  129. 森田作太郎

    森田証人 これは東京支店が野村ビルにありましたが、戰災にあいまして、阿久津病院その他を転々したときに、沼野社長の御在任中に、沼野社長が專売局でなく、大蔵省の方にお願いして、あそこを借りました。神戸西支店とのつながりがあつて借りたのではありません。
  130. 田渕光一

    田渕委員 もう一点だけで私あとの方とかわります。会計検査院の日本專売公社の歳出に関する昭和二十四年度の不当と認めた事項——すなわち一昨日でありましたか、当委員会証言に立たれました会計検査院検査第三局の大蔵事業検査課長の新木君が起案をいたしておる点であります。「塩の回送に当り処置当を得ないもの(款)專売公社事業費(項)塩事業費   日本專売公社門司支店で、昭和二十四年度中に日本塩回送株式会社に対し、工業塩一三五、一七八屯の回送費として一八一、八一三、四九九円を支出しているものがある。   右のうち八八、六八〇屯は、同社が共栄商事株式会社に下請させその回送経費として三六、二〇一、九一一円を支払つているが、共栄商事株式会社は自ら回送することなく、更にこれを不二運輸株式会社外八会社の回送業者に下請させその料金として二五、三〇三、七六八円を支払い、差引一〇、八九八、一四三円を利得している状況である。このように中間業者を介在させ多額の利潤を與えているのは、ひいて回送賃率を高価にするものであつて当を得ない。」こう会計検査院の新木課長が断定いたしておるのでありますが、これをあなたはどう見ますか。
  131. 森田作太郎

    森田証人 共栄商事は外塩の輸入が本業であります。それとともに工業塩の私どもの作業の下請をしております。その下請に至りましたことは、工業塩は自己輸入で工業者自身がお取扱いになつていたものを、昭和二十三年に專売局官費回送塩に切りかえられましたために、私の方が元請することになつたのであります。従来共栄商事が工業家と連繋をとつてつておりましたので、不二に対しましては共栄商事をして下請させた、こういうふうな形で共栄商事との関係があります。
  132. 田渕光一

    田渕委員 私は一週間の時差を得て具体的に追究をいたしましても、何ら良心に恥ずるところなく堂々とこれを言いのがれておるのであります。かくのごとくあらゆる方面に、まずぬれ手であわのつかみどりの六千万円は手数料であり、しかもへそ繰りの十一億円というものを目の前に置いてやらしておいて千代田銀行と結託しておる。しかもこれが大蔵省国税局であげられておる。会計検査院みずから、あるいは專売公社友藤需給課長調査に四回も来ておるのに、これを言わないでおいて、そうして国税局からあげられて来たものを、これまた会計検査院が三等会議においてこれを抹殺いたしておる。この点を私はこの次の機会に会計検査院長佐藤君に十分追究したいと思いますが、佐藤君もこれまた同じく大蔵官僚をやつてつたことがある。綱紀粛正、官紀の振粛、ここらを私は言う。ほんとうにこれは全部一連の大蔵官僚のつながりにおいて、まず大きなものは十一億のへそ繰り、これはもろもろの大きなものであります。これで何ら恥ずることなく、つらつらと言いのがれている。しかも矢頭君のあと経理担当した大橋という者が神経衰弱の結果鉄道自殺までしておる、こういうことまでさせておる。変死というだけで森田君の顔の色がかわつた。かようなことで私は納得をいたしませんが、他の委員質問もありましようから留保いたしまして、他の委員質問を譲ります。
  133. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 加藤君。
  134. 加藤充

    ○加藤(充)委員 簡單に筋だけをお尋ねしたいのですが、証人にまとめて聞いておいた方が都合がいいと思いますのでお尋ねいたします。專売公社、国務庁、会計検査院から調査に来たのはそれぞれ何回であるか、その日時、また何日かかつてどのような調査をやつてつたか、それをまず聞きたい。
  135. 森田作太郎

    森田証人 国税局昭和二十四年の十一月十四日だと記憶します。それから十二月の二十二、三日ごろまで御調査になりました。一回であります。それから專売局は二十四年の八月に五日間程度御調査になりました。それから十月ごろに同様五日間ぐらい御調査になりました。国税局の御関係から昭和二十四年十二月二十二、三日ごろから三十一日まで、それから昭和二十五年の二月に約一箇月ぐらい御調査になつたと記憶しております。それから会計検査院から御調査に来たことは一回もございません。
  136. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 加藤君に申し上げますが、会計検査院は個人会社はやらないのです。
  137. 加藤充

    ○加藤(充)委員 先ほど証人は、專売局にはこちらの方から、積極的にかあるいは調査に応じていろいろな利益その他の話をしておつたというのですが、それは間違いないのですか。
  138. 森田作太郎

    森田証人 專売局に対しましては、昭和二十四年の四、五月ごろに運賃を、公社に振りかわる関係でそのまま延長した、そのことにつきまして二十三年の七月、当時の賃率情勢と相当現況は開きがあるから、何とか方法をとつてということを申し上げて、二十四年の八月に運賃調査おいでになつたものと思います。それでその当時のプール計算、その他の経理帳簿を締め切らんければはつきりした数字がわかりませんものですから、さしあたりさかのぼりまして、七月と記憶しますが、三割五分とか三割というのを下げまして、引続いて調査の上で調整の額をはつきりきめるとか、こういうお話でありましたところへ国税局からお見えになつたわけであります。
  139. 加藤充

    ○加藤(充)委員 あなたの本日の証言の中に、会計帳簿の未整理などについて、これじやできないのも無理がないからというような気持の言葉があつたというような証言があつたが、それは国税庁ですか專売公社ですか、そしてそういうことを言われたのはいつです。
  140. 森田作太郎

    森田証人 それは国税局でございます。十一月においでになつて、十二月までせられた中途ごろの話であります。
  141. 加藤充

    ○加藤(充)委員 男一人、女一人の二人や数人のものでこれだけ莫大な、そして中央から地方に及ぶあなたが言われるような複雑な帳簿整理を、その計算の時期々々にできないような事務の配分について、それは無理からぬという同情の言葉以外はなかつたのですか。
  142. 森田作太郎

    森田証人 経理の方の係は、経理部長が死なれて、その当時はそうであつたと思います。伝票の調査に男が二人と女が二人おつたと記憶しております。六人程度で、課長とともに七人でそれだけのことをやるのは、非常に経理の知識もないので、これでは少くとも二十人いる、こういうことをおつしやつておりました。
  143. 加藤充

    ○加藤(充)委員 二十人も要するところを課長もまぜて六、七人でやらしておつて、国税庁が疑いをかけて出て来るほど莫大な利益をあげていると思われる経理状態なのに、二十人になぜふやさぬのか、こういうようなことについて積極的な監督上の意見の開陳はなかつたのですか
  144. 森田作太郎

    森田証人 これは、結果から見ますと非常におはずかしい話ですが、当時集中排除の関係がありまして、社員を雇い入れましても給料は五百円程度で、あとは生活補給金として出す、それに苦労せなければならぬ、いろいろ打合しても——経理も少いし、営業も五人くらいしかおりませんでした。いずれのところも少いのです。それで、この会社が常態に復した場合には何とか機構を整備しなければいかぬ、これだけしか考えておらなかつたのです。その点ははなはだ申訳ないと思つています。
  145. 加藤充

    ○加藤(充)委員 私が聞いているのは、あなたの方が申訳ないではなくて、不正の摘発、脱税調査に行かれている監督者側の国税庁の態度が問題だからお尋ねしたのですが、なお吉川という国税庁の者が来たことがありますか。
  146. 森田作太郎

    森田証人 吉川さんということは、長くおいでになつて私名前を拜承したわけでありますが……。
  147. 加藤充

    ○加藤(充)委員 この男がそういう帳簿整理や何かについて、人間などあまりいじくらぬ方がよい、悪いことがあつたかどうか知りませんが、左遷などはせぬでもよいというような積極的な意見を吐いたということをあなたの証言の中でお聞きしたのですが、これはいかがですか。
  148. 森田作太郎

    森田証人 帳簿とか何かということは話を承りません。しまいごろ、矢頭君なるものを非常に疑うて嚴重に調査しておつた。しかし会つて見ると非常にいい人間だから、ああいうような人間を左遷とかやめさせるというここは会社としてはつまらぬ、これだけのことを承つたことは事実であります。
  149. 加藤充

    ○加藤(充)委員 矢頭君の人間性の問題じやなくして、そういうふうな、人間がよくても悪くても、国税庁にさしつかえのあるような帳簿整理状態、会計の整備状態についての意見があるべきだと思うのですが、結局国税庁では、長いこと調べたあげくのはて、矢頭君は人間がよろしいからというような言葉だけで済ましたのですか。
  150. 森田作太郎

    森田証人 ほかのことはいろいろ御注意がありましたが、またほかの国税局の皆さんに、帳簿組織とか整理の方法について、私どもの店の人間に教えたりいろいろしていただきましたが、そのしまいに雑談としてそういうような話もあつたということを申し上げました。
  151. 加藤充

    ○加藤(充)委員 あなたの会社では、地方、中央各所に散在して営業をやつておられるようで複雑でありましようが、全体として、一回期どのくらいの塩の運送の委託があつたという総量は、簡單にわかるわけですか。
  152. 森田作太郎

    森田証人 それは年度で、四期を含めまして、先ほどお話があつたように百二十万トン百三十万トンとかいうことはわかると思いますが、毎月一万トンとか五万トンとかいう運送計画なるものはいただきました。その内訳は、どこそこからどこそこへ何ぼ、小さいところは十五トン、大きい県は何千トンということを列記していだきました。
  153. 加藤充

    ○加藤(充)委員 運送いたしました塩の総量を締めくくる時期というのは、一体月單位ですか、何單位ですか。
  154. 森田作太郎

    森田証人 用單位です。
  155. 加藤充

    ○加藤(充)委員 月單位に締めくくりができるのは、およそその月から何箇月ほど遅れればできるのですか。
  156. 森田作太郎

    森田証人 大体一箇月半もかかればできると思います。
  157. 加藤充

    ○加藤(充)委員 昭和二十四年の九月とやらに、総收益二十億七千万、利益五千九百万円という国税庁方面への報告というものは、いつからいつまでの時期であつて、どういう帳簿に基いて出したものですか。
  158. 森田作太郎

    森田証人 これは国税局からおいでになりまして、ずつとカードを整理してわかつたのですが、二十三年の六月二十三日の契約更新から二十四年の七月ぐらい、大体一箇年間のものでございます。
  159. 加藤充

    ○加藤(充)委員 山崎という国税局の第三課主査という肩書きを持つた男が来てからわかつたのですか。それともあなたの方で、その国税庁への報告というものは、理論的にあなたの方の会社営業経理の制度上からわかり得たことでありますか。
  160. 森田作太郎

    森田証人 これは国税局おいでになつて国税局のお調べによつて、われわれの店の人間もさしずせられましたけれども、カードの整理と、それから国税局は支払い場所へ照合しまして、それから小切手とか銀行方面を御調査になつてわかつたもので、私どの店の帳簿とか何とかということは、その国税局がお済みになつても完全にまだできておられなかつた。伝票だけは国税局がおつくりくださいました。
  161. 加藤充

    ○加藤(充)委員 山崎証人証言によりますれば「法人税法第十八條による報告書並びに同法第二十九條による更正決定書写し等によりまして、調査対象と認められような法人を選択中、たまたま日本塩回送株式会社昭和二十一年八月十日以降昭和二十四年七月三十一日に至る期間における総收入金額約二十億七千万円に対する利益金五千九百万円は、経営分析並びに当該法人の規模等にかんがみまして、利益が僅少であると考えられましたので、調査することとしたのであります。」というのですが、あなたの方ではそういうふうな報告書をこういうふうなまとめ方で出したのではなくして、その年度年度に税法で定める報告書を出しておつた結果、国税庁から調べを受けるようになつたのでしようか。
  162. 森田作太郎

    森田証人 それは国税局のことはわかりませんが、国税局から来ていろいろ承り、また会社経理の方にも聞いてみましたが、帳簿なりカードの整理が十分できておるものだけで集計して、経理会社関係で総会も何もやつておりませんから、納税の申告だけはしておつたということは、そのときに承りました。
  163. 加藤充

    ○加藤(充)委員 利益十四億数千万円、預金十一億数千万円というのは、いつからいりもまでの間に得られた利益ですか。
  164. 森田作太郎

    森田証人 これは国税局また專売公社が詳細お調べになりましてはつきりしましたが、二十三年の六月から二十四年の七月というくらいの期間のものでございます。
  165. 加藤充

    ○加藤(充)委員 あなたの方と專売公社でやつておられる運賃契約に関する覚書の返納金というものは、私資料をまだよく見ておりませんが、どういう意味合いのものなんですか。もしその覚書に文字通り返納金についての規定があれば述べていただきたい。
  166. 森田作太郎

    森田証人 これは戰争前までは一年一年で契約して、現在の二十五年度以降の契約と同様でございましたものですから、そういうような調整とか何かというものは必要なかつたのであります。しかし戰争になりまして輸送の場所も混乱しますし、契約や何か人手も少いというということで、公社の方からプールにして簡單にやる、また契約を一々更新しなくてもいいような方法をとつておるような話がありました。そのときに、しかしプールに非常に危険だから、もしプール関係において高いとか多く出るとかすれば、会社は二つあつても三つあつても足らぬというような話も出まして、赤字が出た場合にはよく状況を見て補うてやろう、また黒字が出たときは返せ、こういうような趣意において、條件として契約の條項になつております。
  167. 加藤充

    ○加藤(充)委員 その調整金の計算の時期というものは、およそ常識的に、あるいは契約の当初にどのくらいに予定されていたのですか。
  168. 森田作太郎

    森田証人 少くともそういうようなことは、そのときに申合せとか話はしておりませんから、少くとも半年以上は必要だと思います。
  169. 加藤充

    ○加藤(充)委員 しかし半年以上は必要だか、大体月々の計算が一月半か後になれば大体わかるというし、專売公社の方では大体の総量、総体というものがわかるのですから、あなたの方でも積極的にやつて行けば、大体調べればわかるのですから、半年以上はその期間が必要だと言われましたが、一年もあれば計算が大体つくのではないですか。
  170. 森田作太郎

    森田証人 これは会社経理が、現在のことはわかりませんが、その当時はカードによつて整理することになつております。カードなるものは、発送すれば、汽車であれば十五トン車二車で三十トンというカードが出ます。その回送費をもらつて、その下払いが済んで初めて勘定に入れるとか、下払いなるものはそれぞれの作業でそれもはしけならはしけ、人夫なら人夫、汽車の積込みなら汽車の積込み、機帆船の積込みなら機帆船の積込みと、機帆船賃とか、その請求書が来て支払つて初めてそのカードが完了することになる。そのために非常に会計といいますか、経理が澁滞しておるということになつて、なかなか結論がわからなかつた……。
  171. 加藤充

    ○加藤(充)委員 大体半年くらいで、その調整金なるものの計算の期間が予定されており、半年ぐらいの間には大体の概算が出て来るのでありましようし、それからまたそれについては返納ということになつておれば、税金などについての配慮の必要がないのですが、それを大体概算の報告もせずにおいて、しかもそれを匿名で預金をしておるということになりまするのは、そもそもどういう理由ですか。
  172. 森田作太郎

    森田証人 これは七月六日の契約が二十三年の十二月にできました。それでその回送費が会社に入りましたのは、主として二十四年の三月の末から七月に及んでおりますので、わずかな短期間であります。そのために国税局としての話ですが……。
  173. 加藤充

    ○加藤(充)委員 專売局に話した話したと言うのですが、專売局だつて常識があれば、また当然発注をいたすものととして、下請の会社がもうけておるかどうか、プール計算の、つまり調整金ということになれば、その面からあなたの方に積極的に調査なり、あるいはレポートの要求なり、あるいはそういうきわだつたものではないにいたしましても、話合いというようなものが、長い期間の間には、たとい短期といえども話があつてもよさそうだと思うのですが、そういうことについては何もなかつたのですか。またあなたの方からこれはこうこういう銀行に、御心配のないように匿名で預金しておるというので、談笑のうちにでも話か何かなかつたのですか。
  174. 森田作太郎

    森田証人 それは二十四年の七月から機帆船その他すべて三割五分とか引下げて、なお調査を続けてさらにという程度で、会社は、もうわれわれは預金の何がわかつておればそう申し上げるし、公社の方でもわかつており、また何であれば会社へいろいろ御質問もあつたでしようが、その他結果から見ると、双方非常に手抜かりということで、何も話合いその他はなかつたわけです。ただ運賃情勢がこうだから、さらに調査の上で下げて行こうという抽象的な話だけにとどまつたわけなんです。
  175. 加藤充

    ○加藤(充)委員 大体あなたのところでは、これは問題になつた時期だけじやなしに、それに続く前後ですね、あるいはプール計算になつてから、課税標準になつた利益額だけでもよいですが、どのぐらいもうけた。
  176. 森田作太郎

    森田証人 これは二十二年、前の定款にもありましたように、決算も專売局の承認を得て決算するというような時期もありました。戰争前までは一々ほんとうの経理検査が專売局から年二回あつた。その考課状の何ということは、総会もありますし、專売局の経営検査もありますし、はつきりしたものが出ております。それは今記憶はありませんが、戰争後経理会社になつてから、総会もなし、特経会社のあれが済みましたのは二十二年の十二月ですが……。
  177. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 森田証人に申し上げますが、今書類のあるのはある、わからないのはわからないというふうに簡單に願います。
  178. 森田作太郎

    森田証人 書類はあるけれどもわかりません。東京の方の店にあるからお取寄せしても……。
  179. 加藤充

    ○加藤(充)委員 報告されたのじや、あなたの方からのまとめ総額で、利益が五千九百万円しかないという反面に、あとからそれを十四億数千万円の利益がある。先ほどの報告は一回なされたものじやないにもせよ、報告というものと実際上の利益というものとは非常な開きがあるわけなのであります。しかしこれは大体こういうような営業成績にあるということ自体は、数字をあげでの差額まではわからなくても、あなたは大体御存じのはずじやなかつたですか。またそういうことを御存じでなければ、取締役とか営業担当者とかいうようなことは勤まらぬのじやないですか。
  180. 森田作太郎

    森田証人 会社が決算を入れておらなかつたことは、私の方の全般が、会社利益を得たら專売局へお出しするものであるというような見解であつたろうと思います。これは上下ともそういうような考えを持つております。営業部長としての利益の金額がわからなかつた、この点についてはわかりそうなものだという、そうあり得べきことでおれば完全なんですけれども、プールの計算その他、これは下払い契約差額だけでしているのであれば、ある程度わかつたかもしれませんが、プール関係数量関係は発注の場合容易にわからなかつた
  181. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 森田証人に何べんも繰返しますが、言訳をしながら言つておりますが、わからないならわからない、わかつておればわかつているとはつきり言つてください。
  182. 森田作太郎

    森田証人 わかりませんでした。
  183. 加藤充

    ○加藤(充)委員 だれもわからない、調整したこともない。税務署は最後に気がつきましたが、税務署も知らない、そういうようなフワリフワリとしたひようたんなまずみたようなことを言われているが、多額な預金がしまいにわからなかつたら、国家にも税金として納められず、おまけに調整金としても公社に返済されず、会社もだれもとるということがなかつた。これは一体だれがとるのです。
  184. 森田作太郎

    森田証人 これはカードを整理して——一々一件ごとのカードがありますが、カードの整理が完成すればはつきりすることは、会計制度の中の帳簿をごらんくださればわかると思います。
  185. 加藤充

    ○加藤(充)委員 カードの整理でわかろというのであるならば、あなたは一体そういうふうな莫大な雲隱れの金が匿名で預けられておつたということ、数額はわからなくても、カードの点検をすれば、大体押えどころでどのくらいあるな、これじやあどこかに隱れている金があるな、あるいは未回收の金があるなくらいは、カードを一月、三月、半期分くらい見ただけで長年の経験でわかりそうなものじやないか。
  186. 森田作太郎

    森田証人 これはカードということにちよつと食い違いがあると思います。発送たびごとに一件一カードになつております。これは一箇年に二万件以上になつておりますから、なかなかそれの整理をするということは相当日数を要したという……。
  187. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 それでは逆に委員長からちよつとお尋ねしますが、この十四億の金がもし最後までわからないで、あなた方がカードを調べた結果わかつた場合、そういう金を專売公社に納める意思がありましたか、それともあなた方でねこばばをきめるというような、どういう考えですか。
  188. 森田作太郎

    森田証人 これは誓つて申し上げます。あれはカードの整理をすれば、私の方の会社は永年專売局にごやつかいになつております。歴史を見ていただけばわかりますが、今回のはそういうような悪意を持つた考え方ではない。
  189. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 そうしたらカードは一年に一回はわかるのですね。
  190. 森田作太郎

    森田証人 一年に一回もわかりません。
  191. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 何年でわかりますか。
  192. 森田作太郎

    森田証人 わかるものもあります、整理をした場合……。
  193. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 それならいつになつたらカードの整理ができるのですか。
  194. 森田作太郎

    森田証人 それは請求書と支払い收入とが完了せんければ一カードが完了せぬ制度になつておる。
  195. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 あなたたちは一年々々の決算はやるつもりはないのですか、あるのですか。
  196. 森田作太郎

    森田証人 もちろんあります。
  197. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 そうしたら一年分は何箇月たてばわかるのですか。
  198. 森田作太郎

    森田証人 二箇月……。
  199. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 十四億の金は何箇月預かつていたか、あとでわかりましたか。
  200. 森田作太郎

    森田証人 それは国税局か来ましてわかつたのですが、大体四月から七月までに入つた金なのです。二十四年の三月の末、四月の初めから七月までに入つた金ということははつきりしております。
  201. 大泉寛三

    ○大泉委員 議事進行について。委員長が尋問され、あるいは他の委員から尋問されておりますが、欠席されておられた方が、どうもその間の尋問がわからずに再々重複しているような点が私は多々あると思いますから、この点委員長においても、やはり欠席された場合に、また同じ委員長の立場においてこれを聞かれるということは、この委員会の権威の上からも私は考慮しなければならぬと思う。初めからずつと聞いておられた人はだいてい重複はありませんけれども、どうも重複するから、この点なるたけ御注意願いたいと思います。
  202. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 大泉君の御意見ごもつともだろうと思います。やはりなるべく重複は避けたいと思いますが、やはり委員間で、加藤君の場合も納得ができないので重複されているのであろうと思つて私は発言を許していたので、まあそれを続けます。
  203. 加藤充

    ○加藤(充)委員 国税庁の検査のやり方並びに調整金という契約で、しかも今まで調整金の返納を命じたことが過去の歴史に徴してないという事実、それからカードというような会計の特に複雑なやり方をとつてつて、まとまつた帳簿整理もない。しかもそれを担当しておる者がこれだけの莫大な金を預かりながら、なお十人に足りないようなわずかな者でやつておる、こういう状態は、いかに会社がその当時置かれた待遇上いたしかたないにしても、明らかに欠陥があるばかりでなく、しかもそのだれもが常識的にすぐわかることについて、公社などが直接にその人について意見なり監督権なりを発動することなしにやつてつたということ、これは会社営業のためにやるのでありましようが、問題は專売公社の会計監督、業務監督の上に問題かあり得るのであつて、だれもがわからないようなままのものを、大金を流し出して知らぬ顔をしておつた專売公社自体が一番問題の中心だと私は思う。こういうふうに感じます。私の質問はこれで終ります。
  204. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 他に御発言がなければ、森田証人に対する尋問はこれにて終了いたしました。証人には再度御苦労さまでした。  午後一時より開会し、沼野証人より証言を求めることにいたします。  暫時休憩いたします。     午後零時五十六分休憩      ————◇—————     午後二時二十五分開議
  205. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 それでは休憩前に引続き会議を開きます。  日本專売公社関係事件について調査を進めます。引続き沼野証人より証言を求めることにいたします。沼野英不二君ですね。
  206. 沼野英不二

    ○沼野証人 そうです。
  207. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 ただいまより日本專売公社関係事件について証言を求めることになりますが、証言を求める前に証人に一言申し上げます。昭和二十二年法律第二百二十五号、議院における証人宣誓及び証言等に関する法律によりまして、証人証言を求める場合には、その前に宣誓をさせなければならないことと相なつております。  宣誓または証言を拒むことのできるのは、証言証人または証人配偶者、四親等内の血族もしくは三親等内の姻族または証人とこれらの親族関係のあつた者及び証人の後見人または証人の後見を受ける者の刑事上の訴追または処罰を招くおそれのある事項に関するとき、またはこれらの者の恥辱に帰すべき事項に関するとき、及び医師歯科医師、薬剤師、薬種商、産婆、弁護士、弁理士弁護人公証人、宗教または祷祀の職にある者またはこれらの職にあつた者がその職務上知つた事実であつて黙秘すべきものについて尋問を受けたときに限られておりまして、それ以外には証言を拒むことではできないことになつております。しかして、証人が正当の理由がなくて宣誓または証言を拒んだときは、一年以下の禁錮または一万円以下の罰金に処せられ、かつ宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは、三月以上十年以下の懲役に処せられることとなつておるのであります。一応このことを御承知になつておいていただきたいと思います。  では法律の定めるところによりまして証人宣誓を求めます。御起立を願います。  宣誓書の御朗読を願います。     〔証人沼野英不二朗読〕    宣誓書   良心に従つて、真実を述べ何事もかくさず、又、何事もつけ加えないことを誓います。
  208. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 それでは宣誓書署名捺印してください。     〔証人宣誓書署名捺印
  209. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 これより証言を求めることになりますが、証言は、証言を求められた範囲を越えないこと、また御発言の際には、その都度委員長許可を得てなされるようお願いいたします。なお、こちらから質問をしておるときはおかけになつていてよろしゆうございますが、お答えの際は御起立してお答えを願います。  証人はいつごろからいつまで日本塩回送株式会社社長であつたか。またその前職は何であつたかをお答え願います。
  210. 沼野英不二

    ○沼野証人 私は、昭和二十一年の三月二十三日だと記憶いたしておりますが日本塩回送会社の取締役になりまして、二十四年の九月十六日に退任したことになつております。
  211. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 取締りになられたそのときにすぐ社長ですね。取締役社長ですね。
  212. 沼野英不二

    ○沼野証人 さようであります。
  213. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 その前はどこにおられましたか。
  214. 沼野英不二

    ○沼野証人 その前は半年ばかり遊んでおりました。昭和二十年の二月の中ごろに満州拓殖公社理事を拜命しましたが、終戰と同時に辞表を提出したのであります。それからあと約半年ばかりは遊んでおりました。
  215. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 税関にお勤めになつたことはありませんか。
  216. 沼野英不二

    ○沼野証人 その前は海運局長であります。その前が税関長。
  217. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 日本塩回送会社が特別経理会社及び集中排除法の対象会社に指定されて、その後解除になるまでの経過の概要を述べていただきます。
  218. 沼野英不二

    ○沼野証人 私が就任いたしまして、その年の八月十一日に特別経理会社になりました。これは汽船を二はいほど持つておりましたが、それが沈没された結果戰時補償をもらいました。家屋の焼けたのが三戸ばかりありまして、保險金も受領し、合計百四十五万何がしを受領した関係で特別経理会社に指定されたのであります。
  219. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 昭和二十一年八月から昭和二十四年十二月までの期間に会社は決算をしたかどうか。していないとすれば、どうしてその決算をやらなかつたか、それに対してお答えを願います。
  220. 沼野英不二

    ○沼野証人 特別経理会社に指定されまして、八月十一日から一月の三十一日まで、それから期末ごとの仮決算は納税の関係で、一々やつてつたと私は記憶いたしております。しかし新旧勘定が合併になりますのは、再建整備法によりまして認可が下りなければ、新旧勘定を合併できないものですから、二十四年の十二月の末に認可があつた。それは條件付で認可になつたように記憶しております。増資の問題がそれに関連いたしまして、一千万円に増資をして認可になつたのであります。そこで新旧勘定ができるようになつた、これは私退任後のことでございますけれども、そういうふうに聞いております。
  221. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 この会社経理応急措置法の第十六條には「特別経理会社会社の事業年度毎に新旧勘定別に財産目録、貸借対照表及び損益計算書を作成しなければならない。」こうなつているんですが、回送会社では仮決算はしているようですが、正式の決算はしていないという調査になつているのですが“それはどうなんですか。
  222. 沼野英不二

    ○沼野証人 私の記憶では、期末ごとの計算はやつてつたと思うのでございます。但しその間、何回かの運賃の改訂がありましたので、それに関する数字というものは、未払いあるいは未收の関係において何期かのずれがそこにできて来たというのは、結果から見てあるかもしれませんが、これはやむを得ないことであつて、納税の関係でどうしてもそれはやらなければ、一応税金というものが出て来ないんじやないか、私はやつてつたと記憶いたしております。
  223. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 こういう特殊会社で、大部分が、もとの專売局、今の專売公社の仕事を全部やつているんですが、納税対象だけの考え方でこの決算書を作成するというばかりでなく、その内容を常に專売局なり專売公社に熟知せしめなければならないと私たちは思うのですが、そういう考え方でやつたのではなく、單なる納税の関係でやつたというようなことに解釈してよろしいのですか。
  224. 沼野英不二

    ○沼野証人 この会社は、以前の定款には、專売局で重役の任免から決算の内容まで監督するような規定があつたのでございます。しかし独禁法その他の関係、周囲の情勢から、そういうものがあるということ自体が特殊の会社と見られるおそれがあつたので、それがその後直つております。そこで契約上は專売局と商法上の契約をする。特定の法律によつて契約をするのではない、また回送も、命令は受けるけれども、契約内容はあくまで普通一般の関係で回送する、こういうことで独禁法の方も集排の方も一応けりがついておるわけであります。従つてその間、従来のようなことはやつておりません。一応それで御了解願いたいと思います。
  225. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 そういう方面の表面的な問題は一応了承できるのですが、その内面的に入つて運賃の調整というようなことがあるでしよう。要するに專売公社と回送会社において、もうかつた場合、赤字を出した場合の調整があるとすれば、表面の規定はそうなつていても、内面においては密接な関係があるとわれわれは考えるのですが、そういう点に対してはいかがお考えになりますか。
  226. 沼野英不二

    ○沼野証人 御質問の御趣旨はよくわかりましたが、あれはたしか今年で三十二年くらいになると思いますが、ほとんど事故もなく、無事に回送もやつてつたのであります。みななれておりますから、別に問題も何もなかつたのでありますけれども、物価の騰貴がいかにもはなはだしいために予定ができなかつた。それがために二回も三回も運賃を上げられましたが、その変動がはなはだしいので、お役所からの御趣旨に対して私ども調整に応じるような趣意書が出ております。それは二十三年でございましたか、よく覚えておりませんが、そういうことで運賃の調整を、足りないときには足してやろう、余つたら調整しよう、こういう御趣旨だつたと私は了解しております。
  227. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 そうすると、いわゆる表面の、法規的には、あなたの会社というものは單なる営利会社であり、一方は国家の関係にある專売公社だということはわかるのですが、いわゆる調整という部面で特別な連絡があつたということだけは、お認めになりますね。
  228. 沼野英不二

    ○沼野証人 一番運賃の変動が多かつたのは二十二、三年だと思うのであります。二十三年の契約運賃がきまつたのが、十二月なのでございます。四月から回送しておつて、十二月まで運賃がきまらない。そこで運賃がきまらなければ代金も請求できない。それで運賃を請求するのが翌年の一月以降になりましたのと、数量が普通会社では五十万トンから六十万トン程度の輸送を従来やつてつたのでありますが、それが結果においては非常にふえたように記憶しております。私の記憶では百四十何万トンになつたのではないかと思つておるくらいでありますが、その運賃が精算が間に合わなかつたのじやないかと思います。それで結局契約が遅れて来たがために、地方の支店から送つて来たものが四月、五月になり、また專売局が公社に切りかえのときの支払いもあつたろうと思います。そこで一部にそういうものが集積して、精算が会社としては間に合わなかつたのではないかと思つております。
  229. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 私のお尋ねするのは、要するに他の営利会社專売公社ということになれば、片方の会社は損しようともうけようと、これは営利会社である以上はぼくはかつてだと思う。ただそこに特殊な関係があるということは、もちろんそのときの情勢によつて、物価の変動もあつたということでありますが、要するに、その物価の変動を見て運賃の調整ができるという、その特別な話合いか、契約か知りませんが、そういう関係にあつたということだけは事実でしようねと、私はお尋ねしているのです。
  230. 沼野英不二

    ○沼野証人 ただいまのお話その通りでございます。
  231. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 昭和二十四年度において会社が約十五億円の利益をあげていた事実を、われわれの方でも調整してわかつたのですが、証人は、この十五億の利益をあげていたということをお認めになりますか。承知しておりますか。
  232. 沼野英不二

    ○沼野証人 私はよく存じておりません。十五億というのはいつの数字か私よく存じませんので、結局運賃が清算されて、調整すべきものは調整されなければ、どれだけ利益が出るかということもちよつと予測できません。あのときの情勢では、非常に大きな数量が動いたと思いますので、ことに私は二十四年の初めからよりより話がありまして、任期ももう三月に来る、集排でも片づいたらやめるのではないかという話もぼつぼつありまして、四月の末に集排が片づいて、五月にやめる話になつたものでございますから、ほとんどもう会社の存立ということに没頭して、これをどういうふうに解決するかという仕事に従事しておりました。その後の数字のことについては、よく聞いておりません。
  233. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 大体十五億近くの金が二百二十八口の口にわかれて、いろいろな人の名義でこれが銀行に預けられている。しかもその銀行に預けている通帳までが銀行に入つている。そうしてそういうことに対して、今まで幾人証人を呼んでも知らぬ存ぜぬで通している。あなたもそれは知らないとおつしやる。先ほど森田証人もこれは知らない言う。するとあなたの会社で、こういう経理、現金をいろいろ預金している責任は、だれがやつて、だれが直接の担当者であるか、御証言を願いたいと思う。
  234. 沼野英不二

    ○沼野証人 従来銀行とは長年の取引があつたので、かつまた経理も前の部長——川北という人ですが、間違いなく勤めて来ております。それが過労のために二月に死にました。その後経理の方は吉田という人に担任してもらつたのでございますが、私どもこまかいことを一々聞いておりません。東京と神戸を往復して、その都度渉外関係の問題で、われわれはほとんどひまがないような状態でございました。各担任の重役は皆私どもより先に入つております。経験もあり、それを信頼してやつておりましたから、ただいまの御質問のようなこまかい点は別に聞いておりませんけれども、三菱に預けてあれば安心だということだけ、自分では考えておりました。
  235. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 あなた方の立場からすれば、こまかいという言葉も出るのでしようが、われわれ一般人の常識から言うと、十五億という金の扱い方は、こまかいとかなんとか考えられない。相当大きな金だ。あなたが知らないとおつしやれば、これはやむを得ないのですが、しかしあなたの会社では、要するにこういう預金とか現金を上役に相談しないで、單に会計の係が自由にやれるような組織になつていたのかどうかということを、私は承りたい。
  236. 沼野英不二

    ○沼野証人 私としましては、各担任部長もおることでございますから、それらに皆それぞれ責任を持つてつてもらつておりますから、私が銀行のことまでいろいろさしずはいたしておりませんので、よく存じておりません。
  237. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 存じていないということならばこれ以上つつ込んでもしようがありませんが、私らからすれば、当然普通の会社なら、だれか担任の森田君なり何なり知つているはずだと思うのですが、その人も知らないというので、なお私らはそこに不審の念を抱ぐわけです。  次に移りますが、証人はこの利益の発生原因をどう見ますか。またこれを專売公社との運送契約に基いて、調整すべきものであることを知つておりましたのですか。そういう十五億という多くの利益を上げた点に対しまして……。
  238. 沼野英不二

    ○沼野証人 回送数量がいかにもふえたということから、どれだけ利益が出るかということは、あのときは運賃が何回も上つておりますので、ちよつと予測はできなかつたのであります。過去においては契約数量よりへこんでいるときがあるのです。そこで大体幾ら運んで、プール計算で幾らということでも、その数量がはたしてそこまで行くのか、それから延びるのか、それがわからないのでございます。これをわからないのはけしからぬというお小言なのかもしれませんが、これはちよつと予測できない。その当時としましては、入るべき船が入らなければ、数量がふえないので、とても私どもにはこういう大きな数字がわからない。それともう一つ、大体五月にやめないかというお話から、ほとんどあとは渉外関係の跡始末に没頭しまして、そういう業務のことは私どものところへ一々報告がないのです。あと関係でいろいろになるといけませんから、とにかく今まで渉外関係として自分がやつて来たことの跡始末、各方面の連絡等のために、ほとんどそういう点については、私どもあまりよく数字を聞いておりませんし、自分でもよく知りませんでございました。
  239. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 それで公社があなたの会社経理状況を何回も調査しておるのですが、その場合、あなたはその方々に会いませんですか。
  240. 沼野英不二

    ○沼野証人 私は一度も会つたことはないのでございます。私が不在のときにどなたか見えたということはちよつと聞きました。運賃の問題で来られたように伺つておりますが、あとで聞きまして、お会いしたことはございません。
  241. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 会つたことがないといたしましても、どういう調査があつて、どういう報告をしたかということを、社長であるあなたに報告しなかつたのですか。
  242. 沼野英不二

    ○沼野証人 あの当時、森田常務も二箇月ばかり病気しておりまして、何か病気を押して出て、最後の日に、お会いした、運賃のことで来られたということは、聞きましたのです。もう私はやめるということになつておりましたので、こまかい話も別に聞いておりません。
  243. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 そうすると、あなたは社長という立場で、そういう報告も何も受けないで、單なる渉外関係に没頭していたということの結論になるのですか。
  244. 沼野英不二

    ○沼野証人 渉外関係の跡始末の方に没頭しておつて、今までの連絡関係のいきさつ等を引継ぐこともありますし、あいさつに行くところもあります。東京と神戸を往復いたしておりましたので、こまかい関係はよく存じておりません。
  245. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 この過当利益金会社業務以外に使われているのです。たとえば一億円を他の会社に投資をしたり、融資をしたりしているのですが、それに対してあなたは御存じありませんですか。
  246. 沼野英不二

    ○沼野証人 ただいまお示しの数字も私よく存じません。それはいつの数字か存じませんが、投資しておつたということは知つております。それはこの回送会社が回送だけをしておつて、行く先に倉庫がなければ、塩を持つてつて、どつちへそれを送るか、一向仕事にならないですから、倉庫を建てることになります。そうなると、あの時分は外塩で豆炭のような大きなのが来て、だれも使うのに困つてしまつて、たいへん非難が起きました。それを粉碎しなければならない。粉碎すれば、それを倉庫でもつて包裝しなければならないというような関係で、包裝とか粉碎とかいうことは、結局回送を完全にするために、倉庫の運営と回送の部面との協力、そこまで行かなければ仕事ができない、そういうことは、粉碎の仕事を始めるときにいたしますということは、各重役にあらかじめ御了解を得ております。ただ金額が幾らになるということは、そのときわかりませんで、何かしかを投じて直接やれるものはやるけれども、やれないものはほかでやつてもらつて、資金を出すというような包括的なご了解は、得ておつたように記憶しております。
  247. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 私らは輸送関係、塩関係に投資したというならば、あなたの御証言も大体うなずかれるのですが、全然塩に関係のない会社にまでも、これを見ると、たといば千七百万円を神高物産とか、あるいは備讃食品というような方に五百万円とか、こういうものを投資しているのです。総額九千九百万円くらいの投資を事実あなたの会社からやつている。それも大部分はあなたの任期中です。そうすると、そういう金額を投資する場合に、重役会議にかけるとか、あるいは社長相談するとかいうのが当然であろうと思うので、こういう投資の場合は、どういう形式で、あなたの権限で投資することを決定するのですか、御証言願いたいと思います。
  248. 沼野英不二

    ○沼野証人 独禁法の審査のときに、塩の回送だけやつているのでは、独禁に触れるおそれがあるというような示唆があつたように記憶しておるのです。そこで会社も前から、何とか多角的に仕事がてきれば、かえつてその方がいいというような考え方もあつたものですから、いろいろな面で、たとえば機帆船とか、小型の鉄船のようなものは、会社自体はやれないけれども、輸送方を円滑にするために、ある場合においてはそれに協力を求める意味で投資したのがあつたかと思います。さつき申し上げましたように、包括的にとういう方針で行くということについては御了解を得てありまして、その都度きまつたものは、機会のあるごとに重役には話はしてあつたと思うのでございます。但し金額が私の時代にどれだけ出たかということは、私はよく存じておりません。それから一度にたくさんな金が出ておつたようにも記憶していないのでございます。
  249. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 あなたの証言を聞いて、いろいろあなたのことを考えるとうなずかれる点もあるのですが、そうすると会社の本社の事務所が当時神戸にあつたのですね。それがほとんどあなたは東京に居住していて、会社の業務から浮いていたというような感をわれわれは受けるのですが、何十年とやつている会社の古参の重役やその他の者がいるのですが、そういう人たちは、あなたを單なる社長という名義でロボツト扱いにしたのではないですか。はなはだ失礼な言い分ですが、それに対してはどうお考えですか。
  250. 沼野英不二

    ○沼野証人 私は好んで東京におつたのではないのでございます。神戸に二十日いて東京に一週間いることもありますし、東京が十日になることもあつたのです。一旦帰ると、また書類の提出を求められますと、その契約したものについて、一々自分で目を通してそれに署名をしなければなりません。すぐもどつて来るようなこともあるのであります。それからわからなければそれを書き直して、また資料を取寄せるようなことがありまして、独禁法と集排関係東京にいる期間が比較的多かつたということでありまして、月々におきましても、その月によつて長いときもありますし、短かいときもありました。
  251. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 本社に帰つて署名もしなければならないであろうし、たまにはいろいろ決裁もしなくちやならぬだろうと思いますが、今のような株を持つたとかいう決裁をしたことはございませんですか。
  252. 沼野英不二

    ○沼野証人 株を持つた、投資をしたといいましても、それは先ほどお話しましたように、方針がきまつてつて、足りない都度経理の方で融通しておつたの相当集積して大きな金額になつたのかと思いますが、先ほどの数字はいつの現在になつておるか、私よく存じませんのですが……。
  253. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 それは昭和二十四年十二月九日現在で九千九百万円の投資集計になつているのです。これで見ると、あなたの在任中のことなんです。これはわからないといえばしようがありませんが、そうすると証人社長を辞任した事情はどういう事情ですか。
  254. 沼野英不二

    ○沼野証人 私、辞任いたしましたのは、別にいきさつも何もないのでございます。三月で任期が来たのでございます。任期が来て大体一期でやめるというのが普通でございますが、集排関係の見通しがつきませんのと、会社の存立をそのまま無責任に辞任するというわけにも行きませんので、それをはつきりさせて解決だけしたいという気もあつたのです。たまたま五月にやめたらどうかというお話があつたので、私は辞任したわけでございます。
  255. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 あなたは日本食塩製造株式会社重役でありますね。
  256. 沼野英不二

    ○沼野証人 はい。
  257. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 この会社に投資したということは、何人かの証人によつて、いわゆる岩塩を食用塩にするためにこういう会社をつくつて会社が投資したということはわかつたのですが、その株があなたの名義で五千株になつておりますが、それは事実ですか。
  258. 沼野英不二

    ○沼野証人 その会社は御承知のように食卓塩、精製塩等が足りないものですから、それをつくるという話が出まして、みな中に入るような人をよく知つておりました。塩の足りないときに回送会社でぜひ……。
  259. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 その事実はわかつております。それでその五千株があなたの名義ですか。
  260. 沼野英不二

    ○沼野証人 それで株は会社の株を借りて入つておるのでございます。
  261. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 会社をやめられた現在、まだその株の名義はかわつていないようですが、あなたのもとにその配当が来ますか。
  262. 沼野英不二

    ○沼野証人 私、会社名義で拜借しておつたのは全部委任状が出ております。配当は一文も参つておりません。
  263. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 そうすると、今まだ名義はかえておりませんが、一切は会社に対してあなたが委任状を出しておるわけですか。
  264. 沼野英不二

    ○沼野証人 そういうことでございます。
  265. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 他に御質疑のある方はお願いいたします。
  266. 田渕光一

    田渕委員 日本食塩株式会社に六百万円融資しておるのですが、これはあなたが借りたのでありますか、あなたが社長時代に貸したのでありますか、つまりあなたが日本塩回送株式会社社長当時に重役会議の決済を経て貸したものであるか、あるいはまたあなたがよされてから、日本食塩株式会社に行かれて借りたものであるか、それをお伺いいたします。
  267. 沼野英不二

    ○沼野証人 当初その会社は五百万円ということで、私の当時に重役相談しまして百万円だけ出資することにいたしたのであります。
  268. 田渕光一

    田渕委員 およそ会社の株主になるのには名義を貸すということもありましようが、少くとも五千株を自分の名義だけを使つてもらつて、そうして会社に委任状を預けて今日まで一銭も配当を受けておらぬし、株主の権限も何ら行使しておらぬ。発言権もない、こういうことになつております。そこでますます私は日本食塩株式会社というものは、日本塩回送株式会社のトンネル会社である、こういうふうになつて来ると思うのでございますが、要するに日本塩回送株式会社から六百万円借りておる。その会社から、日本食塩株式会社であるこの会社の取締役のあなたが、名義を——日本食塩株式会社に委任状を預けてしまつた。こうして来ると一体日本食塩株式会社ではみんなそんなことをやつているのでありますか。あなたと同じようなぐあいに仮想的な会社、第二、第三のトンネル会社をつくつて、名義は重役の名前を借りておるけれども委任状は取上げてしまつて権限を剥奪してしまつておる。
  269. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 ちよつと田渕君、委任状は回送会社に出しているのではありませんか。
  270. 沼野英不二

    ○沼野証人 そうでございます。
  271. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 製塩会社でなく回送会社に委任状を一切出している。こういうのてす。
  272. 田渕光一

    田渕委員 そうすると日本塩回送株式会社が、いわゆるマージンをとらんがために仮想的に第二、第三という会社をつくつた。最も卑近な例を言えば、三越か二幸というものをつくつて、三越の利益を二幸でカバーしておる。これとちつともかわらないのですが、そうとつてよろしゆうございますか。
  273. 沼野英不二

    ○沼野証人 ただいまのご質問の点が私によくのみ込めないのでございますか、あの会社は食卓塩を戰争中ほとんど政府でおやりにならなくて、民間にないものですから、たまたま優秀な技術者が集まつて何とかそういうものを製造しなくちや困るだろうということで御相談があつたので、われわれが百万円だけ私の時代に出した。別にそれからどうということはないので、回送会社としては、あるいはそこから利益を——あるいはトンネル会社にするとかなんとかいう意思は毛頭私ども持つておりませんし、現在もそうではないのだろうと私は思うのでございます。
  274. 田渕光一

    田渕委員 しかしこの六百万円の日本食塩製造株式会社に融資をしておる金額は、株式にでもなつておるということになると、その株式の委任状いわゆる株式の株主行政権というものが、日本塩回送株式会社に来ておれば、会社が一つ建つておるけれども、結局株主の行政権というものが日本塩回送株式会社にあるのだから、りつぱなロボツト会社ではありませんか。第二会社ではありませんか。
  275. 沼野英不二

    ○沼野証人 あそこの公社の大きな株主はまだほかにもいろいろあるのでありまして、塩回送会社だけではないのであります。塩回送会社としては、代表に今の社長相当の株があると思うのでございます。
  276. 田渕光一

    田渕委員 いろいろ御苦心なさつて任期が来て、よせという電報によつてよしたということを前証人が言つておる証言を受けたのですが、そのときの退職金はどのくらい……。
  277. 沼野英不二

    ○沼野証人 私がやめたあとでもらいましたものは六十万円……。
  278. 田渕光一

    田渕委員 この六十万円の退職金で、あなたのこの五千株の名義か実際になつているのではありませんか。それはまつたくあなたが知らぬうちに日本食塩株式会社の五千株、二十五万円、これは日本塩回送株式会社から融資をした。であるからあなたの名前を借りて株券をあげている。こういうぐあいに解釈してよいですか。全然退職金とは関係ないのですか。
  279. 沼野英不二

    ○沼野証人 退職金は退職金でございます。私はやめて金がいるから退職金でもつて生活しております。株は株でございます。株はちやんと委任状を渡して向うへ配当が行つております。やめて遊んでおりましたが、みな関係者でありますし、入つたらどうかということでその株を拜借して入つておる、それだけのことでございます。
  280. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 他にありませんか——他に御発言かなければ沼野英不二証人に対する証言はこれで終了いたしました。証人には御苦労さまでした。     —————————————
  281. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 引続いて會川証人より証言を求めることにいたします。  會川俊雄君ですね。
  282. 會川俊雄

    ○會川証人 はい。
  283. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 ただいまよりり日本專売公社関係事件について証言を求めることになりますが、証言を求める前に証人に一言申し上げます。昭和二十二年法律第二百二十五号、議院における証人宣誓及び証言等に関する法律によりまして、証人証言を求める場合には、その前に宣誓をさせなければならないことと相なつております。  宣誓または証言を拒むことのできるのは、証言証人または証人配偶者、四親等丙の血族もしくは三親等内の姻族または証人とこれらの親族関係のあつた者及び証人の後見人または証人の後見を受ける者の刑事上の訴追または処罰を招くおそれのある事項に関するとき、またはこれらの者の恥辱に帰すべき事項に関するとき、及び医師歯科医師、薬剤師、薬種商、産婆、弁護士、弁理士弁護人公証人、宗教または祷祀の職にある者またはこれらの職にあつた者がその職務上知つた事実であつて、黙秘すべきものについて尋問を受けたときに限られておりまして、それ以外には証言を拒むことはできないことになつております。しかして、証人が正当の理由がなくて宣誓または証言を拒んだときは、一年以下の禁錮または一万円以下の罰金に処せられ、かつ宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは、三月以上十年以下の懲役に処せられることになつておるのであります。一応このことを御承知になつておいていただきたいと思います。  なお証人が公務員として知り得た事実が職務上の秘密に関するものであるときは、その旨を申し出願いたいと存じます。  では法律の定めるところによりまして証人宣誓を求めます。御起立を願います。宣誓書を手にとつて朗読を願います。     〔証人會川俊雄君朗読〕    宣誓書   良心に従つて、真実を述べ何事もかくさず、又、何事もつけ加えないことを誓います。
  284. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 では宣誓書署名捺印を願います。     〔証人宣誓書署名捺印
  285. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 これより証言を求めることになりますが、証言は、証言を求められた範囲を越えないこと、また御発言の際には、その都度委員長許可を得てなされるようお願いいたします。なお、こちらから質問をしておるときはおかけになつていてよろしゆうございますが、お答えの際はご起立をお願いいたします。  証人は現在日本專売公社経理局営繕課営繕資材係長をしておるようですが、これまでの略歴を簡單に述べていただきます。
  286. 會川俊雄

    ○會川証人 大正十三年十二月專売局に入りまして、昭和二十三年、月は忘れましたですが、それより引続き営繕の資材係長をやつております。
  287. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 資材係長になつたのはいつですか。
  288. 會川俊雄

    ○會川証人 昭和二十三年と思いますが、はつきり……。
  289. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 証人担当されている事務の概要を簡單でよろしゆうございますからお述べ願います。
  290. 會川俊雄

    ○會川証人 現在やつておる仕事は、上司の方から物の購入を命ぜられまして、業者と折衝しまして、ここに契約をとりかわし、購入物品に対する検收をいたしまして、検收の調書をつくりまして、これを会計課の方にまわす仕事をやつております。
  291. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 ちよつと証人にお尋ねいたしますが、証人はからだでもお悪いのですか。
  292. 會川俊雄

    ○會川証人 あまり丈夫ではありません。
  293. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 ここは裁判所でも何でもありませんから、おじけつかないで、ゆつたりしたお気持でお答え願いたいと思います。  営繕課の資材購入について、契約から代金支払いまでの事務の処理の概要を述べていただきたい。
  294. 會川俊雄

    ○會川証人 上司から物を購入することの指示を受けまして、その物の購入の起案をして、その決裁を受けまして、業者と折衝して、購入した物に対する検査をしまして、それで検收調書をつくりまして、その書類を一括会計課の方へまわしております。
  295. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 証人はすわつて答えた方がよろしゆうございますか。あなた、からだが悪いといつておりましたが、すわつていた方がよろしいですか。
  296. 會川俊雄

    ○會川証人 はあ、すわると声が出ないものですから……。
  297. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 それでは、そうおろおろしないで、楽な気持で答えてください。立つて大丈夫ですか——それならば、自由にしてやつてください。  証人は、昭和二十五年消耗器材費予算で約一億円の普通鋼材及びセメントを購入いたした覚えはありませんか。
  298. 會川俊雄

    ○會川証人 いたしました。
  299. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 何の使用目的で購入しましたか。
  300. 會川俊雄

    ○會川証人 備蓄用として……。
  301. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 しかし備蓄用といつても、何かに使用する目的があるから備蓄用として購入したと思うのですが、どうですか。
  302. 會川俊雄

    ○會川証人 修繕用とか、何にでも使える材料として買つたものであります。
  303. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 それでは営繕課としては、そういう修繕用の備蓄用として、従来も鉄鋼とかセメントとか買つておく例はありますか。
  304. 會川俊雄

    ○會川証人 今度が初めてでございます。
  305. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 この資材を会施設費で買わずに、なぜ消耗器材費で購入したのですか。
  306. 會川俊雄

    ○會川証人 先ほども申し上げましたように、修繕用あるいは何の用途にも使えるように、備蓄用として買つたものであります。
  307. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 あなたの方の経理関係では、修繕用は消耗器材になりますか。簡單でいいです。なるならなる、ならないならならないというように……。
  308. 會川俊雄

    ○會川証人 修繕用になります。
  309. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 修繕用になりますが、消耗器材として取扱うことができますか、予算上ですよ。
  310. 會川俊雄

    ○會川証人 消耗用にも使います。
  311. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 修繕用に使うものは、あなたの方で従来消耗器材として取扱つておりますか。
  312. 會川俊雄

    ○會川証人 従来取扱つておりません。
  313. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 この資材を年度末に緊急に購入したのは、どういう理由ですか。年度末になつてつたのでしよう。
  314. 會川俊雄

    ○會川証人 その当時朝鮮事変の関係で、物の値が非常に急騰したので、今のうちに購入しなければ、專売の事業の運営上にも影書するというので、何にでも使える備蓄用として買つたのであります。
  315. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 そうすると、資材が朝鮮事変のために上つて来る、これをできるだけどこからでも買うというように、一般に私ら常識でいうと、資材を持つているところから、何社からでもどんどん買うというような方法をとるはずですが、これは随意契約で買つたのは、どういう理由ですか。
  316. 會川俊雄

    ○會川証人 その当時、相当指名競争やろうと思つて、各業者に当つたのでありますが、なかなか物がないので、見積り合せて買つたわけです。
  317. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 結局指名入札であつちこつちから買おうと思つただけで、やらなかつたのでしよう。そして四社に選定したというのは、どういう理由ですか。
  318. 會川俊雄

    ○會川証人 その当時は各メーカーにも当りまして、やつたのでありますが、こちらの希望に応じてくれない。また従来の取引先も応じてくれない。結局数社が見積りに応じてくれて、やつたのであります。
  319. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 たとえばメーカーというと、どういうところへ当つてみたのですか。
  320. 會川俊雄

    ○會川証人 富士……。
  321. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 富士はそのとき応じられなかつたのですか。
  322. 會川俊雄

    ○會川証人 応じられないと言いました。
  323. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 証人は、新光鋼材株式会社をいつごろから知つていたのですか。また專売公社と同会社との取引はいつごろからありましたか。
  324. 會川俊雄

    ○會川証人 新光鋼材と初めて取引しましたのは、昭和二十五年の五月だと思いますが、公社の倉庫の雨どいを買うのに、南国造船の者から紹介されまして買つたのが……。今のをもう一ぺんお願いしたいのですが……。
  325. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 あなたはあまりかたくなつているから、忘れてしまうのでしよう。楽な気持で聞いてください。新光鋼材株式会社をいつごろから知つていたか、それだけ先に聞きましよう。
  326. 會川俊雄

    ○會川証人 昭和二十五年の五月ごろ、南国造船の紹介によつて、雨どいの購入をしました。
  327. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 南国造船から紹介されて、雨どいを買つたときが、初めてだというわけですね。
  328. 會川俊雄

    ○會川証人 そうであります。
  329. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 專売公社がこの新光鋼材と取引していたのは、それが初めてですか、それともあなたが知らない前に取引があつたということを聞いていますか。あなたは知らなくても、前から取引があつたのかどうか、それともそれが初めてだつたのか……。
  330. 會川俊雄

    ○會川証人 そのときは新光鋼材でなくて、前身の都鋼材でありましたが、そのときが初めてであります。
  331. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 それはいつごろですか。
  332. 會川俊雄

    ○會川証人 昨年の五月ごろであります。
  333. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 そうすると、その雨どいを買つたのも、二十五年五月ですか。
  334. 會川俊雄

    ○會川証人 そのときは新光鋼材ではございません。都鋼材といつておりました。そのときが初めてであります。
  335. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 新光鋼材と大口の普通鋼材売買契約をしたという経緯について、ひとつ述べてみてください。ずいぶん新光鋼材から買つたでしよう。
  336. 會川俊雄

    ○會川証人 そのときには、新光鋼材が向うでそれだけの見積りに応じられるということで……。
  337. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 見積りはあなたの方で出したのですか。
  338. 會川俊雄

    ○會川証人 向うで出したのであります。向うからこれだけのものを出せるという見積りが出ましたので、やつたのであります。
  339. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 最初新光鋼材にこういう品物があるかということを、あなたの方で紹介したのでしよう。
  340. 會川俊雄

    ○會川証人 最初はそうです。
  341. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 そうでなければ見積りを出すはずはない。
  342. 會川俊雄

    ○會川証人 そのことを今申し上げたのであります。
  343. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 新光鋼材の納品はだれがどこで検收して、いつどこの倉庫に入れたか、それをひとり………。
  344. 會川俊雄

    ○會川証人 四月の上旬、私が新光鋼材の野口氏と、入丸産業の江戸橋倉庫、浅上倉庫において、現品を検收したのであります。
  345. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 そのとき、これは新光鋼材の品物だ、こう言つておりましたか。
  346. 會川俊雄

    ○會川証人 言つてはおりません。鋼材の引合いがすぐできるものとなつてつたので、新光の……。
  347. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 要するにこうじやないか。どこかのメーカーのものであるが、專売公社と私の方と契約すれば、これはすぐ納められる品物だ、これを見てくれ、こういうのではなかつたのですか。
  348. 會川俊雄

    ○會川証人 そうであります。
  349. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 倉庫別保管数量はどのくらいですか。
  350. 會川俊雄

    ○會川証人 新光鋼材の四国町倉庫に七百八十四トン、品川に九十トン、業久の工場に二百十三トン……。
  351. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 三箇所ですね。
  352. 會川俊雄

    ○會川証人 三箇所です。
  353. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 営繕課專用の倉庫がありますか。
  354. 會川俊雄

    ○會川証人 專用倉庫はございません。
  355. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 そういう品物を倉庫に保管するときは、その責任者を呼び物品を倉庫に入れる、それからまた倉庫から出す、この保管等に対する帳簿は備えつけてありますか。
  356. 會川俊雄

    ○會川証人 鋼材はいろいろと品種の細別がありますもので、それの整理が全部済んでから台帳を備えつけようと思つて、現在まで至つておりますが、その倉庫に備えつけの台帳というものはつくつてありません。
  357. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 倉庫には備えつけていないでしよう。
  358. 會川俊雄

    ○會川証人 おりません。
  359. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 ただあなたの手元にあるわけですね。
  360. 會川俊雄

    ○會川証人 そうです。
  361. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 すると盗まれてもちよつとわからないのじやないですか。倉庫の番が、何を幾ら番をしているのかわからないでしよう——そういう危険性はありませんか。
  362. 會川俊雄

    ○會川証人 それでさつそく……。
  363. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 つくつたのですか。
  364. 會川俊雄

    ○會川証人 つくつてまだ渡してありますよ、これを見ていてくださいということが保管でしよう。ただ物を置いていて、あるかないか、一つのものならなくなつてもあれですが、多数のものを保管さしておいて、結局それをあなたの手元だけに置いておくということは、やはりあなたとしては落度であつたということだけは認めますか。
  365. 會川俊雄

    ○會川証人 認めます。
  366. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 証人は新光鋼材会社との契約品が全然納入されていないのに、完納検收済みの報告書を作成して、上司の決裁を受けて、代金金額を前払いしたのはどういう理由ですか。
  367. 會川俊雄

    ○會川証人 四月上旬に検收いたしまして、そのものに対する——そのときには……。
  368. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 大分手間取るようですが、こうじやないですか。私の方から言うのははなはだあれですが、よそのメーカーの品物を見せられて、これがあなたの方で契約すれば間違いなく納まる、それにしても金をもらわなければ、この品物は入らぬというので、品物はまだ納めないが、金をもらえば間違いなく入るから、ひとつ金をあなた先に払つてくれないかというので、頼まれたのじやないですか。
  369. 會川俊雄

    ○會川証人 私は四月の上旬に検收いたしまして、四月の中旬にその検收したものの代金を支払う手続をしたのであります。
  370. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 品物が入らぬうちに、金が入らなければ向うは受取れない、前渡金を出してくれということで、それはよろしいでしようということで上司の決裁を得たのでしよう。
  371. 會川俊雄

    ○會川証人 それは前渡金ではありません。
  372. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 全額ですか。
  373. 會川俊雄

    ○會川証人 全額を先に渡しました。
  374. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 それではつきりしたのですが、そういうことはあなた独断でやりましたか。だれかと相談しましたか。
  375. 會川俊雄

    ○會川証人 それは私独断でやりました。
  376. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 野口という人が新光鋼材の責任者ですね。
  377. 會川俊雄

    ○會川証人 野口が常務取締役と思います。
  378. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 この野口と契約した物品は、実際は新光鋼材のものじやないでしよう。実在しないのに実在いたしておるとして、保管証を偽造して公社に提示して、証人会議の上でそういう行為をしたのか、その間の事情証言願いたい。
  379. 會川俊雄

    ○會川証人 もう一度……。
  380. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 要するに品物は新光鋼材の持つているものじやないでしよう。それを保管証を偽造して、そうして公社に新光鋼材の品物だということで提出したでしよう。それだからこそ上から金が出たわけでしよう。そういうことは、あなたと野口なり新光鋼材の人たちと話合いでやつたのかどうかということを聞いているのです。
  381. 會川俊雄

    ○會川証人 そうじやありませんです。
  382. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 ではどういうのです。
  383. 會川俊雄

    ○會川証人 四月上旬に現実に品物を見せられまして、そこで検收をしまして、四月の中旬に支払いをしたのでありまして……。
  384. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 いや、検收したときは品物はあつたにしても、それは新光鋼材のものじやないでしよう。
  385. 會川俊雄

    ○會川証人 はあ。
  386. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 だけれども、新光鋼材のもののように保管証をつくつたのじやないですか、倉庫に見に行つて
  387. 會川俊雄

    ○會川証人 そうであります。
  388. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 そうしたら、考えようによつては偽造だともいわれるし、金さえ払えば自分のものになると思われるのでやつたのかもしれませんが、そういう結果になるでしよう。
  389. 會川俊雄

    ○會川証人 そうであります。
  390. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 証人の検收報告に対して、上司から何らの反問や意見はなかつたのですか。
  391. 會川俊雄

    ○會川証人 ございません。
  392. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 そうするこ、あなたを信用して、上の方では決議したということになるのですね。
  393. 會川俊雄

    ○會川証人 はあ、そう思います。
  394. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 納入が遅れた理由をどう見ますか。また納入の遅延に対して、証人はいかなる処置をとりましたか。
  395. 會川俊雄

    ○會川証人 納入遅延は四国町の倉庫に、その当時多額の製品材料が入つてつて、その倉出しに相当の日数を要しましたので、五月の二十八日からやり始めまして、六月下旬になりまして、全部倉庫があいたので、そのときになつて督促したのでありますが、そのとき初めて一部物のないということがわかりまして、非常に私としては督促して……。
  396. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 何ですか、そこをちよつと大きな声で言つてください。倉庫はあいたけれども、入れるものがそろわなかつたのですね。
  397. 會川俊雄

    ○會川証人 倉庫があいて、六月下旬になりまして、初めて全部のものがそろつていないということがわかつたのであります。
  398. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 それで督促して、ずつと遅れ遅れになつた
  399. 會川俊雄

    ○會川証人 そうであります。
  400. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 新光鋼材会社以外の会社から買つた場合もそういうような方法をとつたのですか。
  401. 會川俊雄

    ○會川証人 取扱いは同じであります。ただ、こちらの予定通りにいずれもみな搬入しました。
  402. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 取扱いは同じだが、納入されたということですね。
  403. 會川俊雄

    ○會川証人 はい。
  404. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 他にありませんか。島田君。
  405. 島田末信

    ○島田委員 証人は学校はどこを出ましたか。
  406. 會川俊雄

    ○會川証人 福島県の平商業学校を出ております。
  407. 島田末信

    ○島田委員 営繕係長になるまでは、どんなことを專門的に專売局でやられておつたのですか。
  408. 會川俊雄

    ○會川証人 專売局に入りまして、最初塩の販売をやりました。約七年ばかりであります。その後地方の販売所長を八年やりまして、そしてそれから東京に参りまして、営繕の一般事務をやりました。二十三年と思いますが、それから営繕の方の仕事を……。
  409. 島田末信

    ○島田委員 証人の專売局に入つてからの経歴を聞いて見ますと、特に営繕係長となつたのは二十三年以降であつて、引続きこの仕事に就任いたしておるようでありますが、その間のいきさつを私ども静かに考えて見ますと、あなたは非常に部内で信用を持たれておつたものと推察するのですが、その期間内に別に何か他に間違いを起したことはありませんか。
  410. 會川俊雄

    ○會川証人 ございませんでした。
  411. 島田末信

    ○島田委員 それから物品の購入について、商社と折衝したり、その買入をやつたり、検收したりすることは、上司の命令によつてやるように言つておりますが、その上司とは直接どういう立場の人ですか。
  412. 會川俊雄

    ○會川証人 経理局の私の直属の課長代理、上の営繕課長経理局長、こういうものであります。
  413. 島田末信

    ○島田委員 ふだん営繕課長であるとか、あるいは経理局長はほとんどあなたに対しては盲判を押す程度で、ほとんど営繕なり資材の購入については、あなた單独でもつてすべて判断し、実行して行くという程度に行われておりましたか。
  414. 會川俊雄

    ○會川証人 私としては一応上司の課長代理課長、局長までは直接行きませんが、相談をしてやつております。
  415. 島田末信

    ○島田委員 証人は專売局に入つて、特に営繕資材の関係に従事するようになつて以来、別に間違いを起したことはないと言つておるし、さらにこの間との仕事に携わつて十分上司からも信用を得て来ておつたように推察されるのですが、それではこの野口から初めて大束にだまされたという結果になつておるようですが、今まであまり社会的に社会人としての立場で、そういつた、人からだまされたというような経験は持つておりませんか。
  416. 會川俊雄

    ○會川証人 ……。
  417. 島田末信

    ○島田委員 今の質問、わからなかつたですか。それじや、もう一ぺん……。あなたはこの鋼材の買入れについて、新光鋼材の常務である野口という人からにせの保管証を見せられて、それが新光鋼材の品物であるがごとく信じたために、金も払つて、その結果物がないから納まらない、結局だまされたという立場になつておりますが、あなたは今まで間違いは起さなかつたと最初に言つている。そういう立場だから、あなたの経歴や、またちよつと見た人柄に対する私の印象からして、あまりだまされた経験を持つておらぬように思うのだが、それはどうなんです。
  418. 會川俊雄

    ○會川証人 現在もだまされたとは思つておりませんです。
  419. 島田末信

    ○島田委員 新光鋼材からあなたはだまされたとまだ思つていないですか。私が今お問いしたのは、新光鋼材から鋼材を購入した事件については完全にもうだまされておると私は判断を下すのですが、それ以外のできごとで、あなたが社会人として、あまり人からだまされた経験を持つていないかということをお聞きしているのです。
  420. 會川俊雄

    ○會川証人 ……。
  421. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 それはね、會川君、結局あなたにすれば、遅れても入つたからという意味かもしれぬけれども、一応利用されたことだけは事実なんだ。
  422. 島田末信

    ○島田委員 にせの保管証だから……。
  423. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 あなたはそう考えるかしらぬけれども、そういうことは——今まであなたはだれかから利用されたことはないかと聞いているのだ。
  424. 會川俊雄

    ○會川証人 ございませんです。
  425. 島田末信

    ○島田委員 それからただいまの証言で、新光鋼材との取引についても、あなたは現在もだまされていないと信じておるよりですが、その理由はどういうわけですか。
  426. 會川俊雄

    ○會川証人 現在の結果からいえば、そういうことにも感ぜられるでしよう。(笑声)
  427. 島田末信

    ○島田委員 最初新光鋼材と取引する場合、四国町の倉庫に七百八十四トン、品川の倉庫に九十トン、それから業平工場に二百十三トンというふうな品物をあなたは見られて、しかもそれは新光鋼材のちやんとした保管証を見せられて、そこで信用をしたはずですが、ところが結果から見ると、六月になつて倉庫があいて、品物を引取りにかかると、その品物はなかつたのか、手薄だつたのか、とにかく納まらなかつたという結果になつておる。そうすると前へもどつて考えると、その保管証はにせ物だつた。あなたをだますためにつくられた、自分のものでないものを、自分のものであるがごとくに見せかけた保管証であつたというふうにわれわれは考えるのですが、これでもまだあなたはだまされたんだという認識というか、お考えは、現在でも持てませんか。
  428. 會川俊雄

    ○會川証人 ……。
  429. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 島田さん、今、結局そうなるかもしれませんと言つている。今考えてみると、そういう結果になるのかもしれませんと言つているのです。それはもう一回はつきりした方がいいと思うから、今解明しますが、要するに業平とか何とかいわれたのは、後から入れた倉庫だね。最初見せられたのはその倉庫じやないでしよう。だからその保管証を見せられて、そうして金を払つたとすれば——あなたはだまされたか利用されたかしらぬが、そういう結果になつたとすれぼ、あなたはそれをどう認めますかということなんです。
  430. 會川俊雄

    ○會川証人 だまされたと思います。
  431. 島田末信

    ○島田委員 ちよつとあいまいだつたと思うのですが……。それからあなたは今御病気せられているそうですが、それはやはりこの事件に対する——今まで間違いを起したことがなかつたのに、こういう相当な金額の品物を買いそこなつて、そのために品物が納まらずに、非常に苦心をしたというような悩みから、病気にでもなられたように私は想像するのですが、それはどうなんですか。
  432. 會川俊雄

    ○會川証人 あまり体はもともと丈夫じやないのでございまして、最近においても一週間に三日くらい休むことがたまたまございます。からだは割に弱いのでございます。
  433. 島田末信

    ○島田委員 大分前々からからだは丈夫じやないというお話ですが、但し丈夫であつてもなくても、さらにこういう事件にぶつかつて非常に打撃を受けたというか、悩みを感じた。私は先ほどから言う通り、あなたは非常に忠実なというか、気が小さいというか、世間でいうかたい人だろうと思う。いろいろ今までは非常に信用されて来ておつた。かつまたあなたの徳というか、それでも人にだまされずに来ておつたのが、一ぺんに大きな問題にぶつかつて、そこに非常な打撃を精神的に受けたために、特にからだの調子をよけい悪くしたというふうに私はごく善意的に想像しておるのですが、事実じやないですか。
  434. 會川俊雄

    ○會川証人 そういうことが多分にございます。
  435. 福田喜東

    ○福田(喜)委員 証人に二、三お伺いしたいと思いますが、一億円の普通鋼材を買え、セメントを買えという命令は上からあつたんですか。それともあなた自身が年度末になつて予算の経理上やりくりがついた、あるいは予算の残があるから買うというふうに自分が買おうと思つて上司に上申したのですか。
  436. 會川俊雄

    ○會川証人 それは上司から話がありまして、ぜひ買えと言われたのでそれを買つたのでありますが、私が何したのではありません。
  437. 福田喜東

    ○福田(喜)委員 あなたがさつきこれは備蓄用だとおつしやいましたが、一億円の普通鋼材とそれからセメントでございますが、これは数量及び金額はセメントがどれくらい、普通鋼材がどれくらい、おのおのどれくらいになつておりますか、大まかでいいです。
  438. 會川俊雄

    ○會川証人 大体セメントが三千トン、金額で約二千百万円でございます。鋼材が千六百二十トン、金額にして八千八百万円。
  439. 福田喜東

    ○福田(喜)委員 セメントが三千トンと言われたのですが、三千トンですか、三千袋ですか。
  440. 會川俊雄

    ○會川証人 三千トンです。
  441. 福田喜東

    ○福田(喜)委員 三千トンのセメントというものは相当大工事のように考えられます。そういうものを備蓄用で買う。セメントは長期備蓄がきかぬもんでございます。こういうものをなぜ買つたかはわれわれ常識で判断がつきませんが、ただちに公社において目的とする工事があつたかどうか、セメント会社はどこから購入したのか、当時これだけの大量のセメントは、昨年度においてはそんなに自由だつたとは思われません。非常にきゆうくつであつたと思いますが、それをもしこういうような買い方をしたというのは、われわれとしてはどうも解せぬのでありますが、当時あなたはどういうつもりでお買いになつたか、その状況を少し語つていただきたい。工事をするのにもなかなかセメントが入手難という実情だつた、そこはどうですか。
  442. 會川俊雄

    ○會川証人 まあ小修繕であるとか特殊なことができた場合に、これを利用しようというので、たまたま公社あたりの設備のために何でも使えると思つて買いだめした。
  443. 福田喜東

    ○福田(喜)委員 三千トンものセメントが小修繕あるいは突発事故のためにそれだけのものを備蓄している。これは專売公社の目的からして非常識じやないですか。三千トンというと相当数量じやないですか。三千袋ならわかる。
  444. 會川俊雄

    ○會川証人 私もそういう何かことが起つた場合には建設用にも利用するということで……。
  445. 福田喜東

    ○福田(喜)委員 どうも私は答弁がふに落ちませんが、三千トンのセメントを買つて備蓄をしている。しかもセメントというものは長期の備蓄に耐えないものである。かつ差追つた修繕工事の用もない。しかも当時の状況においてはおそらく三千トンのセメントというものは、私想像いたしますのに、そのセメント業者のところに行つてもなかなか入手難のものであつた。そういうものをごそつと買つて備蓄をしている。どこに庫入れしてどういうふうに保管したか、その間の事情を詳しく聞かないとわからないが、專売公社はこれだけのものを買つて備蓄しているということは、何か別途のことがあるというように想像せざるを得ぬと思うのでありますが、そこをひとつ答弁していただきたい。
  446. 會川俊雄

    ○會川証人 現在は各メーカーに扱つていただいております。こちらの必要のときには常に操作してもらつて、こちらの必要のないときには、いつでも物が悪くならない、使い得るものをもらうということを條件として預かつてもらうことにしました。
  447. 福田喜東

    ○福田(喜)委員 そうするとこういうことですか。必要なる場合においてはすぐ物が手に入る。さしあたり必要でないただ金だけ先に払つている、セメント会社に金だけ先に渡したということになるのですが、それでいいですか。
  448. 會川俊雄

    ○會川証人 それは預かり書を……。
  449. 福田喜東

    ○福田(喜)委員 そういうことは公社の物品購入の手続に合つておるわけですか。
  450. 會川俊雄

    ○會川証人 それはさしつかえないと思のでありますが……。
  451. 福田喜東

    ○福田(喜)委員 思うか思わぬか、今までの手続でそういうことになつておるのですか。やり得るのですか。
  452. 會川俊雄

    ○會川証人 やり得ます。
  453. 福田喜東

    ○福田(喜)委員 結果から見ると、必要なるときはいつでも差出す、いつでも要求して所要量のセメントを所要量だけもらうけれども、必要でないところの金、余つた金をセメント会社に融通しているということになりはしませんか。專売公社はセメント会社に対して恩恵を施して、一種の浮貸しのような形になるのですが、その点はどうですか。
  454. 會川俊雄

    ○會川証人 そのものはどこまでも專売公社のものでありますから、浮貸しと思いません。
  455. 福田喜東

    ○福田(喜)委員 種類を指定せず、物品を特定せずして、ただ必要ではないのに金を貸したような形に、結果から見ればなつておりますね。
  456. 會川俊雄

    ○會川証人 物品は指定してありますが、そのものが……。
  457. 福田喜東

    ○福田(喜)委員 その点は、肥後米とか越後米といつたふうの指定の仕方であつて、別除してあるわけじやないのでしよう。
  458. 會川俊雄

    ○會川証人 それはメーカーでは別個に取扱つております。
  459. 福田喜東

    ○福田(喜)委員 どこの会社ですか。
  460. 會川俊雄

    ○會川証人 小野田セメント、日本セメント、磐城セメント、秩父セメントです。
  461. 福田喜東

    ○福田(喜)委員 そういうセメント会社では、たとえば高速度営団の練セメントのときに非常に困難して、入札でさえ数量か定らぬということがあつた。これが業界の常識になつておりますが、そういうところはちやんと別になつておりますか。
  462. 會川俊雄

    ○會川証人 別にしてあります。
  463. 福田喜東

    ○福田(喜)委員 大丈夫ですか。
  464. 會川俊雄

    ○會川証人 大丈夫です。
  465. 福田喜東

    ○福田(喜)委員 あなたが別にしてあるというならばしようがないですが、私ははなはだ疑問に思う。そうしてかつまた必要でないのに、何か金を隱匿するとか、別途の目的でこういうふうにやつたように思えてしようがないのです。それからこの資材を購入するにあたりまして、随意契約でおやりになつたそうですが、セメントの場合も同様ですか。
  466. 會川俊雄

    ○會川証人 セメントは指名競争入札でやりました。
  467. 福田喜東

    ○福田(喜)委員 証人にお尋ねしますが、買いつけたセメントに関する帳簿とか台帳とかいうものは、どういうふうにしてありますか。
  468. 會川俊雄

    ○會川証人 それは公社の在庫品としてあります。
  469. 福田喜東

    ○福田(喜)委員 公社の在庫品と称するものがセメント会社の中にあつて、まだ品物ができていない場合もときによつてはあるだろうけれども、そういう経理のやり方というものはできるのでしようか。
  470. 會川俊雄

    ○會川証人 その各メーカーの工場に保管してありますから……。
  471. 福田喜東

    ○福田(喜)委員 保管してないのでしよう。
  472. 會川俊雄

    ○會川証人 ないということはあり得ないと思うのですが……。
  473. 福田喜東

    ○福田(喜)委員 今行つてもありますか。
  474. 會川俊雄

    ○會川証人 あります。
  475. 福田喜東

    ○福田(喜)委員 ありやしないでしよう。特定してないのだから、だれのものかわかりやしないでしよう。その点非常に疑問に思うのですけれども。  最後に一つお聞きしますが、証人は、新光鋼材会社との契約品が全然納入されていないのに、完納検査済みの報告書を作成して上司の決裁を受けて、代金全額を前払いしたという話でありますが、そういう場合に、向うの專務の野口という人が保管証を出したというのは、どういうような形になるのですか。
  476. 會川俊雄

    ○會川証人 それは預かり証として、そこにものを預かつております。
  477. 福田喜東

    ○福田(喜)委員 保管というのは預かるということでしよう。しかしこれは何をだれが保管しているのですか。
  478. 會川俊雄

    ○會川証人 新光鋼材です。
  479. 福田喜東

    ○福田(喜)委員 新光鋼材が何を保管しているのですか。
  480. 會川俊雄

    ○會川証人 鋼材を保管しております。
  481. 福田喜東

    ○福田(喜)委員 あなたのところの買つた鋼材ですか。
  482. 會川俊雄

    ○會川証人 こちらの庫入れまで……。
  483. 福田喜東

    ○福田(喜)委員 新光鋼材であなたのところで買つたやつを保管しておく、こういうわけですか。
  484. 會川俊雄

    ○會川証人 そうです。
  485. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 それは違うでしよう。保管証というのは、買つてからはあなたのところで保管したのでしよう。買つてからも新光鋼材に保管させたのですか。
  486. 會川俊雄

    ○會川証人 そうです。
  487. 福田喜東

    ○福田(喜)委員 保管証のそういう経緯をあなたは知つてつたのですか。全然知らないのですか。保管証を野口が提出したときは、あなたはその間の事情を知つておりましたか、どうですか。
  488. 會川俊雄

    ○會川証人 そのときは、現場を見まして検收したから、保管証をとつたのであります。
  489. 福田喜東

    ○福田(喜)委員 では野口に物品を保管しろということを言つたのですね。
  490. 會川俊雄

    ○會川証人 言いました。
  491. 福田喜東

    ○福田(喜)委員 なぜそれを庫入れさせなかつたか。
  492. 會川俊雄

    ○會川証人 搬入して入れる倉庫が、その当時タバコの製品とか材料が入庫しておつたのでありまして、その庫があかなければそのものを入れることができないので、それまで預かつてもらつたのであります。
  493. 福田喜東

    ○福田(喜)委員 あなたは先ほど、四国町倉庫その他どこそこの倉庫にこういう品物を庫入れしたと言いましたが、そういうものはタバコの製品とかその他公社の製品を入れる倉庫ですか。
  494. 會川俊雄

    ○會川証人 四国町倉庫は製品の倉庫でありましたが、こちらで鋼材を入れるのに困りまして、あそこの階下をあけて入れろということにきまりましたが、その間製品と材料品が入つてつたため、即時搬入できなかつたので、さようなことになつたのであります。
  495. 福田喜東

    ○福田(喜)委員 野口の場合だけどうしてそういうことをやつたのですか。ほかは全部倉庫があかなかつたのですか。
  496. 會川俊雄

    ○會川証人 ほかの材料は庫に同時に搬入しましたが、いずれも数量が少いので、搬入かスムースに行つたのであります。
  497. 福田喜東

    ○福田(喜)委員 この場合だけ特別な扱いをしたというのは、私は非常に奇異の感じを受けますが、おそらくはかの委員諾君もふに落ちないだろうと思う。この保管証に対して保管料を払つておるのでございましようね。
  498. 會川俊雄

    ○會川証人 口頭では保管料をいただきたいという話かありましたが、こちらはまだ支払つておりません。
  499. 福田喜東

    ○福田(喜)委員 保管料を出すことになつておるのでしよう。
  500. 會川俊雄

    ○會川証人 保管料は出しません。
  501. 福田喜東

    ○福田(喜)委員 新光鋼材だけなぜこんなに優遇するのですか。
  502. 會川俊雄

    ○會川証人 新光鋼材もほかの三社も入丸産業もいずれも同じであります。
  503. 福田喜東

    ○福田(喜)委員 それでは、随意契約でもつて指定した二、三の会に特別なかなかのごとき恩典を與えるというこの理由がわれわれはふに落ちないのですが、何か、あなた自身の行為でないとしても、上司からそれとなくささやかれたとか相談されたことはないですか。
  504. 會川俊雄

    ○會川証人 そのことに対しては、上司からそういう話は全然ありませんでした。
  505. 福田喜東

    ○福田(喜)委員 その鋼材が新光の持つているものでないということは、あなたは初めから知つてつたのじやないですか。
  506. 會川俊雄

    ○會川証人 ……。
  507. 福田喜東

    ○福田(喜)委員 今までのあなたの御証言ではどうも私はそうとしかとれないのです。それだから保管証を出すことを許した。私はそうとしかとれないのです。新光のものでないから……。
  508. 會川俊雄

    ○會川証人 それは新光が……。
  509. 福田喜東

    ○福田(喜)委員 知つてつたのでしよう。
  510. 會川俊雄

    ○會川証人 知つておりました。
  511. 福田喜東

    ○福田(喜)委員 それだから保管証を出して、保管料を出したのですね。
  512. 會川俊雄

    ○會川証人 はあ…。
  513. 福田喜東

    ○福田(喜)委員 あなたは事情を知つてつたということですね。
  514. 會川俊雄

    ○會川証人 その事情は知つております。こちらの方に入るようになるということは知つておりました。
  515. 田渕光一

    田渕委員 私は証人神経衰弱のような非常に弱々しいところを見て、こういう問題でお聞きすることは人情上ほんとうに考えさせられるのでありますが、一、二点伺わなければ納得のできない点がありますのでお伺いいたします。新光鋼材の野口氏と買つた品物を入丸産業の倉庫であなたは見たのですが、みな入りましたか。
  516. 會川俊雄

    ○會川証人 現在全部入つております。
  517. 田渕光一

    田渕委員 しかと間違いありませんか。
  518. 會川俊雄

    ○會川証人 間違いありません。
  519. 田渕光一

    田渕委員 それから証人は扇友商会——セメントですね。扇の友という字を書いてありまするが、これはやはり專売の関係であつたものを、こういうぐあいに專売の專という文字を扇にかえたのじやないかと私は思うのです。そこで、扇友商会というのでやはりセメントを五百トン買いつけておりますけれども、これはやはり專売公社関係者がいる会社ですか。
  520. 會川俊雄

    ○會川証人 扇友商会は丸ビル内の三階の二百六十何号室だと思いますが、これは專売局とは全然関係ございません会社で、現在第一セメントと日本セメントの代理店で、全然関係ございません。
  521. 田渕光一

    田渕委員 私は、前回の沼野証人の前の森田証人証言、いわゆる尋問事項中のことを想起いたしまして——大橋君のことですが——これ以上あまり追究いたしませんが、証人が今、入丸産業で、新光鋼材の野口君に連れて行かれてそこにある品物を見て検收をした。そしてその保管証で買つた品物が入丸産業から全部三田の倉庫その他へ入つたとはつきり証言をしたのであります。ここで私はこれをあなたに追究したくはありませんが、やはり私も衆議院議員としての公職を完全に遂行するという良心からこの点だけ伺つておきたい。ただいまより数時間前に、入丸産業から、どれだけ野口が買つてどれだけ入つているかという帳簿を持つて来たのであります。そういたしますと入丸産業からは、約二千万円しか入つておりません。入丸産業へ野口が払つた金が二千百九十一万二千三百七十円五十銭と、こうなつている。そこでまず三千三百万円というものがまだ入丸産業へ入つておらないのであります。これは入丸産業の帳簿上はつきりしていたものをとつて来たのであります。ここで大きな証言の食い違いがありましたが、この点は、大橋君の例がありますから、私は後刻理事会でいたします。但し、一応これをここで念を押しておかねばならぬ。先ほど私が申しましたように、衆議院議員の公職をほんとうにあやまちなく良心的に遂行するようにという私の信念から行けば、これを一つ聞いておかなければならぬ。もし私が聞くのがいけなければ、委員長からさらにおさとし願つて、間違いであれば間違いだということを言うていただいた方がいいわけです。証人は非常に質朴であり、二十八年間も勤続されておそらく長年勤続の表彰もされた人でありましよう。ことに福島県の平の人だそうであるが、私も福島県には縁がたくさんあるが、質朴な人をたくさん知つております。また今日の態度といい、病的な心理状態からいつて、これはほんとうに何をいたしますが、はつきりここに証言が食い違つている。事実がここに証明している。二千二百万円しか入つていない。これを一つ……。
  522. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 証人にお伺いいたしますが、あなたは全部入つたと言うが、全部入つたというのは、現物を見て全部入つたとおつしやるのか、それとも野口からの入つたという報告でそう信じたのか。入つたという確証は得ているのかどうか、その点をもう一度証言を願います。
  523. 會川俊雄

    ○會川証人 野口から全部入つたと……。
  524. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 という報告があつてつたと信じているのですね。
  525. 會川俊雄

    ○會川証人 はい
  526. 田渕光一

    田渕委員 野口証人は当委員会証言において、私は何ら携つておりません。公社が全部引取つてくれたのですと言つておるのでありますが、ここにも食い違いがあります。まことに困つたことですが、どうでございますか。野口にだまされているのですが、入丸産業の倉庫で、これはそうだと思つたからあなたが検收をしたのですが、実はそれはりそであつた。入丸産業で、四月からずつと野口が払つた金、銀行の八丁堀支店から出したものその他をすつかり伺つて来たのです。入丸産業は、この帳簿はごまかすことはできないと言う。当委員会の事務局が行つて調査して来た資料です。それに二千二百万円しか入つていない。そこで野口君に聞くと、野口証人は、公社が何していると言う。私たちが倉庫を調べますと、會川さんが預かつておけと言うから預かつておきましたと向うではそう言つている。あなたはこれをまつたく知らないのではありませんか。そうならばそうとおつしやつていただいた方がいい。別に私はどうとかこうとかここでは申し上げませんが、この食い違いはどうですか。
  527. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 ちよつと田渕君に申し上げますが、事務局から注意がありましたのでちよつと會川君に聞きますが、野口の方でも入丸以外からも買つておりますか。
  528. 會川俊雄

    ○會川証人 入丸と浅上倉庫の営業倉庫ですね、これを両方買つたのであります。先ほどもそう申し上げたのであります。
  529. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 浅上というのは入丸ですか。
  530. 會川俊雄

    ○會川証人 入丸かどうかはわかません。
  531. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 そうすると、あなた全部入つていると信じているのは、全部あなたが見たのではないか。
  532. 會川俊雄

    ○會川証人 現場には全部ある……。
  533. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 あなた見ましたか。
  534. 會川俊雄

    ○會川証人 見ました。
  535. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 入つていた……。
  536. 會川俊雄

    ○會川証人 そのときにはあると思いました。
  537. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 いつです。
  538. 會川俊雄

    ○會川証人 四月の上旬です。
  539. 加藤充

    ○加藤(充)委員 あなたは資材係長になられる前は、どういうことをしていたのか。資材係というような仕事は、係長になつて初めて関係したのですか。
  540. 會川俊雄

    ○會川証人 元営繕係におりまして、二十三年から営繕資材係長になつたのであります。
  541. 加藤充

    ○加藤(充)委員 物品の購入あるいはその契約の仕方、手続というようなものは、公社であなたは今度初めてですか、係長になつてからは。
  542. 會川俊雄

    ○會川証人 初めてでございます。
  543. 加藤充

    ○加藤(充)委員 お尋ねいたしますが、先ほど営繕課の資材購入に関して、契約から代金支払いまでの事務処理の径路を述べろというところで、その手続を述べられたのであります。その手続はわかりましたが、あなたはだれから、どういう形式で資材購入方の指示を受けたのですか、またその時期はいつですか。
  544. 會川俊雄

    ○會川証人 それは課長でありまして、時期は二月末、三月初めと思います。
  545. 加藤充

    ○加藤(充)委員 先ほどの委員質問で明らかになつたことでありまするが、確かめておきたいと思います。保管書というようなものをとつて、そして代金を支払ちやつたりしているのは、こういう取引は普通一般のこととして行われているあたりまえのことですか。
  546. 會川俊雄

    ○會川証人 公社においては倉庫がないので、一時的に預つて預り証をやることが一、二度ありました。
  547. 加藤充

    ○加藤(充)委員 一、二度あつたという御答弁ですが、これは異例な取引だということにお聞きしてさしつかえないのですか。
  548. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 いつもやつているのではなくて、そういうことが一、二度あつた、そういうようにとつていいか、こういうことです。
  549. 加藤充

    ○加藤(充)委員 一、二度しかなかつた。異例ですから、記憶を呼び起していただければ、すぐに証言できると思いますが……。それはどういう取引であり、金額数量等についてお聞かせ願いたいと思います。
  550. 會川俊雄

    ○會川証人 金額はわかりませんが、ただ公社で購入したものを地方へ保管転換をして発送する場合に、若干メーカーなりに扱つてもらわなければならない場合もありますから、こちらのしきたりで公社に保管書をとつております。
  551. 加藤充

    ○加藤(充)委員 私が聞いたのはそういう扱いの手続やら形ではなくて、具体的な実例が一、二例しかないというから聞きたいと言つたのであります。この点についてのお答えがないのであります。
  552. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 一、二度あつたというならば、どういうものを買つたときにあつたか、金額がわからなければわからないでいいのですが、思い出しませんか——思い出さなければ思い出せないでけつこうですから、あと考え報告するとか……。
  553. 會川俊雄

    ○會川証人 思い出せません。
  554. 加藤充

    ○加藤(充)委員 私はそういう取引の実例にうとかつたので、保管書は、品物を引取らない先に金を渡すその目安になる保管書ということであるべきだと思いました。その保管書の形式は、それを信用するに値する、取引に間違いがないと認定する基礎になるものだ。倉荷証券的なもののある場所は、契約の相手方の倉庫ではない。実際それを握つておる者が契約の相手方と違うから、その売主のために自分はこれだけのものを確かに預つておるといつて第三者から売主に向けての引受け保管の証書を発行させて、そうして現場に行つて見て、品物もあるし、保管書もあるから、これは大体金を払つてもさしつかえないだろうということで契約し、取引が成立するものだと思う。こう考えたのですが、何ぞはからんや何も預つていないもの、自分の手に握つていないものから、私は專売公社に納めました、しかも專売公社からまたもう一回預り返して、專売公社のために保管をいたします、こういうばかげた保管書ではあり得ないと思つたのであります。はな紙一枚見せつけられて、住友とか三菱の倉庫に行つて、これだけのものを私はあんたに納めて、あんたのために預りますという一札を書い来れば——私は新光鋼材というようなところは、会社の実績や大きさなんかから見て、はなたらしの小僧、三歳の童子とまつたくひとしいものだと思うのですが、はな紙相手に金を出す、契約をするというばかげたことがあるということがわかりました。それで先ほどこういうやり口が專売公社では普通一般の慣例になつておるのかということを伺いましたら、少くとへ証人証言では、二、三の例にとどまるということであります。それで私はまずほつとしたのでありますが、二、三の例にとどまる。その例を具体的に思い出せないということになつては、これは早のみ込みに過ぎぬので、安心はまだならぬという気を強くしたのであります。それでお尋ねをいたしますが、四月の上旬に契約ができた。契約書は三月二十日付で、納入期は三月三十日だ。代金を支払つたのが、しかし実際は四月の中旬である。こういうような複雑なことです。そしておまけに完納検收済みという報告を出しているのですが、こういう一連の間に、あなたは野口ですか、野口にだまされたということで通るのかどうか、その点をひとつ聞きたい。
  555. 會川俊雄

    ○會川証人 結局こういうことになつたことは、私として非常に公社に対して申訳ないと思つております。
  556. 加藤充

    ○加藤(充)委員 この点はあまり追究してもしかたがないのですが、だまされたのは一般国民であつて、どうも証人を簡單にだまされた方の側に組み入れることには、私は問題があるように思うのですが、あなたはだまされたとしてもいいよ。ところが專売公社から金を野口が受取つた手続は、あなたの完納検收済というあれを出して、出金のさしず書か何か出して、そのさしず書を持つて会計の窓口へ行つてもらつたのですか。それともあなたがその検收済みというはな紙のような野口相手の保管証というものを持つて、それと引きかえにこういう多額の金を支払つたのですか。
  557. 會川俊雄

    ○會川証人 それは検收が済んだので、そのものに対する支払いの手続をしまして、本人が会計の窓口からもらつたものであります。
  558. 加藤充

    ○加藤(充)委員 完納検收済みという報告書の日付はいつです。
  559. 會川俊雄

    ○會川証人 三月三十日であります。
  560. 加藤充

    ○加藤(充)委員 三月三十日にもせよ、会計から金を出したのは四月の上旬でしよう。
  561. 會川俊雄

    ○會川証人 会計から金が出たのが四月の中旬であります。
  562. 加藤充

    ○加藤(充)委員 こういう実情は会社の窓口や專売公社の上司、あなたに命令した課長というようなものにもわかつてつたのてはないですか。
  563. 會川俊雄

    ○會川証人 金の支払いについては……。
  564. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 金の支払いではないでしよう。
  565. 加藤充

    ○加藤(充)委員 こういう実情です。野口のいろいろ保管証や何かありもしないものを出したという……。
  566. 會川俊雄

    ○會川証人 知りませんです。
  567. 加藤充

    ○加藤(充)委員 あなただけ知つていた……。
  568. 會川俊雄

    ○會川証人 私だけです。
  569. 加藤充

    ○加藤(充)委員 あなたはりつぱな係長ということで、それで通るんでしようが、大体契約書を作成したのはいつなんです。四月の上旬でしよう——契約書を上司に見せたのはいつです。
  570. 會川俊雄

    ○會川証人 契約書を見せたのは四月の——契約書は三月の終りごろと思います。
  571. 加藤充

    ○加藤(充)委員 四月の上旬に売買の契約ができて、三月の終りに契約書が先できるのですか。
  572. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 契約書と売買契約とどつち——契約書が先てすか、売買契約あとにするのですか。
  573. 會川俊雄

    ○會川証人 契約書は先にします。
  574. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 それで買つたということはあとでやるのですか。こういう買うことにきめたという契約を先にやるのですか。
  575. 會川俊雄

    ○會川証人 違います。
  576. 加藤充

    ○加藤(充)委員 そうすると、先ほどの手続の中で、業者と折衝をして、そして大体業者がオーケーということになれば、それで大体納入の契約が済んで、そのことについて取引ができるのか。あなたは起案をやつて、そうして決済を受けるまでの間に、何かそういうような業者との内部交渉というようなもので、納めますというようなことができるのですか。大体現品が授受されて、金が支払われるまでの間に、いわゆる契約書というものは何通できるのですか。
  577. 會川俊雄

    ○會川証人 契約書は二通つくります。
  578. 加藤充

    ○加藤(充)委員 私は契約書の通数じやなくて、契約書というものは幾つできるのかということを聞いておるのです。
  579. 會川俊雄

    ○會川証人 二通です。
  580. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 加藤君、幾つというのはどういうのか、ちよつと具体的に説明してください。
  581. 加藤充

    ○加藤(充)委員 見積り書だとか、それから実際にその見積りに従つて專売公社の方でもオーケになつて、そうして正式な契約書というものがとりかわされれば——しかしこれは契約書一つですが、証人は四月の上旬にできた契約書でしよう。それを三月の末に上司に見せたと、こう言いますから、契約書というものは幾つもできているのかということを聞いているのです。
  582. 會川俊雄

    ○會川証人 新光鋼材の購入に対しては、四月の中旬に現品を見て、あとからつくりました。
  583. 加藤充

    ○加藤(充)委員 そういうふうな契約書は、三月の末に上の方に見せるわけに行かぬでしよう。四月になつて初めてできたのが、三月の末に見せるというわけには行かないんだから……。
  584. 會川俊雄

    ○會川証人 ですから……。
  585. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 ちよつとごつちやになつているのでしよう。契約書は三月の下旬、だけれども契約した書類を上に見せたのは四月の上旬だつた、こういうのでしよう。
  586. 加藤充

    ○加藤(充)委員 よくわかりました。そうすると契約をやりましたという報告は——契約書はあとでもいいのですがそれじや報告はいつ上申したのですか。
  587. 會川俊雄

    ○會川証人 それは三月二十日です。
  588. 加藤充

    ○加藤(充)委員 新光鋼材とこの問題であなたが話したのはいつですか。
  589. 會川俊雄

    ○會川証人 それは三月の中旬と思いますが……。
  590. 加藤充

    ○加藤(充)委員 野口証人証言を私は今明確に記憶していないのですが、心覚えによつて——間違いはたいへん恐縮なことに相なりまするが、どうも私の記憶ではふに落ちないのでお許しを願いたいのですが、野口証人証言によると、どうも四月になつて契約をした。それで契約をするについては、私は先ほど申し上げたように誤解しておりましたが、完納検收済みと同時に、保管書の差入れが必要になつて来た。それはほとんど四月の上旬中に、日にちはあまりへだたらない間にできたのだ、それまでに契約ができたというようなことを聞かなかつたのでありまするが、あなたはその書面の日付は三月にでも二月にでもさかのぼらせることはできるが、四月にしかできていない契約を上司に三月末に契約ができたという報告は、事実がないのですからなされないと思うのですが、その点で私は今の点を証人に確かめているわけです。
  591. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 どつちなんですか。もう一回思い出してください。野口と一番最初に話したのは三月のいつごろか、日にちを忘れたら中旬なら中旬、契約をしたのは三月の下句なら下旬、上司に報告したのは四月、こう言えばわかるのですが、証言がごつちやになつているから加藤君は了解できないのです。だからもう一回順序を追つて思い出して、証言をしてみてください。その方がいいでしよう。加藤君。
  592. 加藤充

    ○加藤(充)委員 ええ。
  593. 會川俊雄

    ○會川証人 それは三月に始まりまして、四月の上旬に契約書をつくりました。
  594. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 上司に報告したのは。
  595. 會川俊雄

    ○會川証人 上司に報告したのはその間連絡をとりまして……。
  596. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 その間連絡はとつていたのですね。
  597. 會川俊雄

    ○會川証人 連絡はとりました。
  598. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 きまりましたという報告をしたのは。
  599. 會川俊雄

    ○會川証人 きまりましたと報告をしたのは上旬であります。
  600. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 途中で報告していたというのです。加藤君わかりましたか。三月の中旬から話が始まつて、その間上司に報答していて、四月の上旬に契約ができた。だから結局契約をしない前にも上司に話し、契約してから正式に報告した、こういう結果になるのではないですか。
  601. 會川俊雄

    ○會川証人 そうです。
  602. 加藤充

    ○加藤(充)委員 どうもその辺の証言が混雑しているのは、契約が四月に入つてできて、取引も——書類上の取引ですよ、ほんとうの取引じやないが、いわゆる完納検收済みの書類もそのときにできたのが、結局現金は会計の窓口からするすると、三月に取引が済んだというような形で出て行つたということがほんとうじやないか。それで、そういうことがほんとうであるとすれば、証人がだまされたりあるいはだましたりしたということの中には、被害者であるか加害者であるかは別問題といたしまして、証人以外にその当事者が多数あつて、しかもその当事者はその証人よりも——証人の言葉で言えば課長から上は局長までつながるところに、背後のほんとうの加害者か被害者がおるのだと私どもは思うからその点を言うのでありまして、今の証言がややこしいところを見ると、書類の上で先付になつたのも明らかでありますが、事実上も先付になつて、渡すべからざる金が作為のもとに野口に渡されたものだ、こういうふうな気持を私は強くするものなのであります。そうすると証人証言だけによりまするが、実際上完納検收済みというやつは、証人が不実を記載した書面であるのですが、それは間違いありませんね。——そうですね。誘導尋問になつては困るが、要するにあなたがいいかげんな完納検收済書というものを出したことは確実なのですね。
  603. 會川俊雄

    ○會川証人 結局私の検收がずさんであつたということはあとでわかつたわけであります。
  604. 加藤充

    ○加藤(充)委員 そういうものをずさんであるという量的なものじやなしに、私はもつと質的にはずさんという言葉では済まされない程度のものだと思うが、しかしあなたはいまだに係長をしておられるということになつておりますが、こういうようなずさんな書面に基いて、ほんとうに專売公社がこういう莫大な被害を受けたのだとするならば、あなたは首になるなりあるいはまたあなた自身引責辞職をしなければ納まらぬのが普通の企業経営なり勤め先の実態だと思うのですが、なぜ上の方からあなたに、いわゆるあなたの言うずさんな完納の検收済書の提出に対して何の責任の追究もなく、あなたも進退伺いを出したこともないのですか。
  605. 會川俊雄

    ○會川証人 進退伺いを出したこともありませんし、今のところ別にどうとも考えておりません。
  606. 加藤充

    ○加藤(充)委員 私はその証言でいいと思うのです。これはよほどうしろだてがなければできないと思う。こういうような事柄をやりまして、ましてや問題になつた今日におきましては、少くとも恐縮して自分の責任であるとひたすら認めている証人か、いくら專売公社で独立採算制とは言いながら、また公務員とは違いますけれども、また独立採算制の公社であればあるだけに、私はそのままに留任はでき得ないものであると思うのですか、それが今のようなことで必要もなければそういうことも今までなかつたというようなことを言つておるところを見ると、この背後は広く深く大きいものであることを、私は今の証言から見とりました。  それから最後にお尋ねするのですか、ほかのものはいずれも搬入したという尋問事項第十二項に対する証言でとざいましたけれども、ほかの分というのはやはり鋼材ですか。
  607. 會川俊雄

    ○會川証人 鋼材であります。
  608. 加藤充

    ○加藤(充)委員 その鋼材の單価というものは新光鋼材の分に比べて著しく高低の開きがありましたか。
  609. 會川俊雄

    ○會川証人 著しい高低の開きはないかと思います。
  610. 加藤充

    ○加藤(充)委員 そうするとこういうふうな普通の相場でやつておるならば——あなたが指名入札でやろうとしたけれども、しかし結局随意契約でしなければならなくなつたという事情が私はわからないのでありますが、特別に今質問しましたのは、ほかの購入契約先と新光鋼材との間の比較だけを聞いたので、あるいは無理だつたかもしれませんが、大体において今問題になつておる注文をやりました單価については普通一般の値段であつたのですか。
  611. 會川俊雄

    ○會川証人 普通一般の値段よりも、市場価格よりも、その購入した価格は安いと自分では思つております。
  612. 加藤充

    ○加藤(充)委員 予算の執行問題ですが、年度末になつて急いでこれほど多量の備蓄用資材というようなものを買い入れておかなければならない職責を專売公社は持つのか、また買い入れる予算執行の権限があると考えるのか、その点を聞いておきたい。
  613. 會川俊雄

    ○會川証人 ……。
  614. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 わからないのじやないですか、もう一回言つてつてください。
  615. 加藤充

    ○加藤(充)委員 ずいぶんべらぼうなことだと思うのですよ。使わぬでもよい金を使つておるから、まあ損しても得しても少しはもうけになればよいというようなことで、こういう公の金を湯水のごとくだらしのないところで穴を開けて行く。それでお尋ねしているのですが、備蓄用資材だ何だということになつて、これほど大きな金額、大きな数量を買い入れておかなければならないという予算執行の上の義務を專売公社なり担当官は持つものか、また義務ばかりでなく、そういうことをやつてもさしつかえないという権限が與えられておると考えるのか、こういうのです。
  616. 會川俊雄

    ○會川証人 その当時は朝鮮事変の関係で、どうしても物の値上りがあまりにはげしいので、今のうちにこれだけのものを買つておかぬと事業の運営の関係にも影響するので、買つておくべきだというので、上司から話がありまして買つたのであります。
  617. 加藤充

    ○加藤(充)委員 これはほかの福田委員からもありましたから、私はあえてこの点は議論をしようと思いませんし、また証言を求めようとしませんが、專売公社というところで、こういうようなことはいかに朝鮮事件にかこつけてもなすべきではなく、それ以上に私はこういうふうなことになつて参りますと、来年度のその次の予算の組み方、予算の執行のうちに、こういうふうなはからいというものが、現実にだれのふところへころがり込んでいるかということを思えば、これはもう実にはだにあわを生ずる感を強めるわけなのでありまして、それは決して朝鮮事件が起きて、物価の高騰だからというような一般的な逃げ口上で合理化するわけには行かないと思うのであります。ですけれども、大体私は先ほども言いましたが、当委員会の今までの証言の総括として私なりに感ずるところは、決して証人が個人的な失策や野口にだまされてこういう事態が出て来たものではないという感をますます強くするわけです。その証拠に、証人は至つて恐縮しているようでありまするが、やはりその中には問題の本質になると自分の欠点だ、欠陷だというふうに落ちつけていますが、それじやそれほど重大な欠点があるならば、証人は処分を受けたかあるいは進退伺いを出したかといえば、そういうことはないし、そういう必要も環境上認めてないという体たらくなんでありますので、私は大体問題の本質がわかるような気がいたします。私の質問を終ります。
  618. 田渕光一

    田渕委員 昨日事務当局と私も行きまして、業平の倉庫、さらに四国町の倉庫を、鉄鋼、鋼材の産業団体の大体わかる人を連れまして、公社の方からも営繕課長も立合い、七、八人でいろいろ調査して参つたのであります。その結果証人が検收したというその員数、あるいはサイズがことごとく違つておるのであります。たとえば鉄板にいたしましても、長いものもあれば短いものもある。またアングルにいたしましても、非常に長いもの、あるいは厚いもの、短いもの、種々さまさまであります。契約したときに、こういうサイズで、たとえばここに出ております通り一〇ミリ)(一〇〇)(一〇〇、あるいは三ミリ)(一五〇)(九〇、こういうまず統制資材のような大きなものが入つておる。これらを使う上におきましては、酸素切りにいたしましても相当経費がかかりますので、これもやはり公社としては大きな欠損をいたすものであります。非常に品物を使うということで、検收そのものは、従来のやり方は、私は各省はそうだろうと思います。われわれが個人で物を買いましてもそうです。一応物を買つて、受取つて、その品物に間違いなくて、金銭が支払われるのが普通である。しかるに先に金を渡してしまつたから、こういう結果になつたのだろうと思いますが、ことごとくサイズが違つておる。それから私は主として野口証人に全力を注いでおるのでありますが、野口証人の取引をした入丸産業の台帳というものは、ほとんどわずかなものであります。結局証人は、自分で担当した責任を帶びたように思つて神経衰弱になつておられるようでありますから、私は先刻申し上げましたように、大橋君のことを考えまして、証人には追究しないでおりますが、これはよく理事会で検討していただきたいことと、それからもう一つ検收というものに対する大きな一つの定義を私は聞きたいのでありますけれども、これもまあよしましよう。これはお互いの判断でいいと思います。いかにこの專売公社といい、あるいはまた塩回送会社矢頭証人といい、これを調べてみて、われわれとしてみれば、これは愼重に考えて、理事会にはかつて処置しなければならぬ問題である。最初申し上げたように、決して私はこの証人の人となりを見まして、ねこをかぶり虚偽を申しているとは思いません。一日も早く健康を回復するために、あまり言葉を用いませんけれども、この証言を今日の委員会が調べるだけにおいて片づぐものではない。と申しまするのは、結局運送したトラックを調べればわかります。あるいはまたあの金をちよこちよこ動かせるものではありません、まだあります。次に会計検査院長や秋山総裁を呼ぶまでに相当時間もあるのでありますから、さらに十分具体的な資料をそろえて進むべきものだ。本日はこの証人をこれ以上追究しなくても、大体わかりましたから、ただそれだけのことを速記に残していただきまして、そして私はこの証人にあまり質問を集中したくないと思います。
  619. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員長代理 他に証人に対する御発言がなければ、會川証人に対する尋問はこれにて終了いたしますが、委員長から証人に対して一言申し上げます。  先ほど証言の中にもありましたことく、従来病身であつたものが、この問題が起きてからなお一層その病気が進行しているというあなた自身の御発言もありましたので、委員長として老婆心ながら申し上げておくのですが、あなたに対する尋問は一応終りましたから、その後のいろいろな問題については、委員会として独自の立場でいろいろとりはからいます。ただここは裁判所や何かでなく、あなたの行つたことそれ自体を犯罪にするとかどうとかいうものではありません。証言のいかんとか、あるいはまた今後の対策に対する処置をするところですから、そういう点に対しては心配なく、今後とも健康に注意されんことを委員長として一言つけ加えておきます。証人には長い間御苦労さまでした。  次会は十九日、月曜日に開会いたしまして、会計検査院長及び專売公社総裁より証言を求むることにいたします。  本日はこれにて散会いたします。     午後五時二分散会