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1951-10-31 第12回国会 衆議院 決算委員会 第5号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十六年十月三十一日(水曜日)     午後一時三十七分開議  出席委員    委員長代理 理事 田中不破三君    理事 大上  司君 理事 三宅 則義君    理事 八百板 正君    金光 義邦君       高塩 三郎君    高橋 權六君       船越  弘君    畠山 重勇君       上林與市郎君  出席政府委員         特別調達庁長官 根道 廣吉君         総理府事務官         (特別調達庁財         務部長)    川田 三郎君         総理府技官         (特別調達庁業         務部長)    池口  凌君         文部事務官         (大臣官房会計         課長)     寺中 作雄君         厚生事務官         (大臣官房会計         課長)     太宰 博邦君  委員外出席者         文 部 技 官         (管理局教育施         設部長)    田中 徳治君         検  査  官 下岡 忠一君         会計検査院事務         官         (検査第二局         長)      大澤  實君         会計検査院事務         官         (検査第四局         長)      小峰 保榮君         專  門  員 大久保忠文君         專  門  員 岡林 清英君     ――――――――――――― 十月三十一日  理事渕通義君の補欠として大上司君が理事に  当選した。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  理事の互選  昭和二十四年度一般会計歳入歳出決算昭和二  十四年度特別会計歳入歳出決算及び昭和二十四  年度政府関係機関収入支出決算     ―――――――――――――
  2. 田中不破三

    田中(不)委員長代理 これより本日の決算委員会を開会いたします。  委員長は万やむを得ぬ事情のため御出席になれませんので、理事の私が職務の代行の御委託を受けましたから、委員長代理を行います。どうぞよろしくお願いをいたします。  本日の政府側からの出席者は、特別調達庁根道長官以下関係政府委員出席せられております。会計検査院からは下岡検査官、第二、第四局長がともども見えておられますので、質疑応答はなるべく重点的にいたされんことを特に希望しておきます。またこれに引続きまして、文部省、厚生省所管審議には、両省関係政府委員出席を求めてあります。  これより昭和二十四年度一般会計歳入歳出決算昭和二十四年度特別会計歳入歳出決算及び昭和二十四年度政府関係機関収入支出決算議題とし、前会の残りの終戰処理費関係審議いたします。報告書九十五ページ、不正行為報告番号四三九ないし四四五、職員の不正行為に因り国に損害を与えたもの七件の一括説明を求めます。特別調達庁財務部長川田政府委員
  3. 川田三郎

    川田政府委員 ただいまお示しになりました特別調達庁関係労務支出に関しましての不正行為七件、番号四三九番から四四五番を御説明申し上げます。  これらの行為につきましては、私どもといたしまして十分な成績をあげ得ませんでございましたことは、まことに遺憾でございます。会計検査院の御指摘になりましたこととまつたく同意見でございまして、これらの事故が発生いたしましたことにつきましては、今後重々戒めて、かかる過誤を繰返さないように、現在も注意をしておる次第でございます。これらの案件処置につきまして、その後とりました状況を概括的に申し上げます。刑事処分に付すべき者につきましては、遅滯なく司直と連絡をいたしまして、その行為刑事に値するものにつきましては体刑を科されておる者もございます。ただまことに遺憾でありますことは、一方において体刑を科されて入獄いたします関係上、これを弁償いたします方面処置につきましては、十分に回収ができないという概括的な状況ではございますが、個々のものにつきましては、それぞれその後の親類、縁者等の助力もございまして、若干ずつ返納しておるものもございます。また民事関係で、いわゆる形は和解という形でありますが、これは正式裁判民事の上で仰がずに、債務を私法上確立するという方法をとりまして、それぞれ和解による債務名義をとりつけまして、本人にもし財産的能力がございますならば、強制執行をもつてもとり得るという段階に至つておる者が多いのでございます。以上概括的な説明でございますが、個々案件の処理につきましては、時間の関係上今ここで申し上げることを一応差控えますが、それぞれ資料も出ておりますので、御質問によりましてお答えをいたしたいと思います。
  4. 田中不破三

    田中(不)委員長代理 御質疑はございませんか。――御質疑はないものと認めまして次に移ります。  次に報告書九十六ページ、その他、報告番号四四六、連合国軍関係使用人給与支払に当り処置当を得ないもの。右について特別調達庁財務部長川田政府委員の御説明を願います。
  5. 川田三郎

    川田政府委員 番号四四六号について御説明申し上げます。これは総額にいたしますると、検査院の御指摘が三千四百万円余になります。これだけの経理上の不十分な結果といたしまして過払いを生じておるという御指摘でございます。当時の事情といたしましては、各都道府県における労務管理体制が、いまだ十分事務的に整わない状況でありましたことと、特別調達庁におきましても、労務管理事務を全国的に監督し、調整をして行きます体制がまだ十分に整つておりませんでしたので、これが一つ原因となりまして、都道府県自体事務を処理いたします上においての給与の規定の適用の基準というものが、やや不明確を来しておりまして、また適宜の通牒等も行われなかつたといううらみもございます。この点は会計検査院の御指摘通りでまことに遺憾でございます。その結果といたしまして、三千四百万円余の過払いが計算せられるに至つておるのでございますが、それぞれ都道府県事情を聞いてみますると、抽象的ではありますが、その当時としてはやむを得ずそういう結果になつてしまつた。それを回収するということが次善の策ではございますが、何せ相手は進駐軍勤務をいたしました労務者、と申しましても、事務の者もあり、技術の者もあるのでありますが、幾種類かの職種にわたる者が、その給与を受けましたあと退職をしておる者もあり、この回収につきましては、はなはだ遺憾な数字ではございますが、三千四百万円中、現在七十一万七千円程度回収が進んでおるのにすぎないのであります。これは実際に営業しておる商社でありますとか、勤務中の者でありますれば、いかなる方法をとつて回収いたすことがわれわれの職責であり、またそれも可能な次第でございますが、所在不明者等が多数ございまして、この回収が十分に進んでおらないという状況につきましては、はなはだ遺憾に存ずる次第であります。なお今後ともこの調査を熱心に進めまして、でき得る限りこの回収は実現したいと存じております。現在の段階といたしましては、当時の過払いが生じました事情を御了承くださいまして、今後の回収をわれわれが努力するという点で御了解を得たいと存じます。
  6. 田中不破三

    田中(不)委員長代理 会計検査院の御意見を承ります。
  7. 小峰保榮

    小峰会計検査院説明員 ただいま議題になつております四四六号の連合国軍関係使用人給与に関する案件でありますが、実は従来連合国軍関係使用人給与取扱い者の横領というような案件が、非常に多かつたのであります。それで二十四年度におきましても、今御審議済みになりました四三九以下の不正事件は、大部分給与関係のものでありますが、この種のものが二十三年度におきましては十一件、金額にいたしまして三千数百万円というものが不正事故にかかつていたのであります。そこで会計検査院といたしましては、これをぜひ絶滅したい、不正をなるべく未然に防止したい、こういう意味をもちまして、二十四年度はこの給与関係、――これは非常にこまかい支払いでありまして、検査も実は非常に手数がかかるわけでありますが、これを取扱い官署に参りまして相当手広く、また従来やらなかつたように深く検査をしたのであります。そういたしました結果、うまく給与の行かないいろいろな原因等も大体突き詰めまして、そうして当局にいろいろお直し願い、あるいは監督巖重にする、こういうような方向に進んだのであります。その結果とも思いますが、不正も、ごらんのように三千数百万円から全部で八百七十万円というふうに非常に減つたのでありますが、今後はこの不正はさらに一層減るべきものと私どもは信じております。それからそれに伴いまして、今のこまかい検査の結果、給与取扱い方のまずいというようなものがたくさん出て参りました。これは非常にこまかい金額が多かつたのでありますが、それを同種のものを分類しまして、ここに掲げましたのがこの四四六号であります。金額にいたしますと三千四百万円、相当大きな金額になつたのであります。これは本年度も引続き同種検査をしておりますが、目に見えて改善されまして、今年はこの金額が非常に減つているということになつております。二十五年度検査報告に若干は出ると思いますが、この金額も件数も非常に減りまして、目に見えて改善の跡がはつきりしております。御参考までにそれだけ申し上げます。
  8. 田中不破三

    田中(不)委員長代理 質疑はありませんか。
  9. 高橋權六

    高橋(權)委員 今の両当局からの答弁によりますと、熱心にやつていただいていることは感謝しますが、調達庁の方の御答弁によりますと、所在不明であるからということを言つておられます。私らから考えると目下主食は統制されておつて移動証明がなければ食えないはずである。その移動証明がなくて食つているなら、これはやみのお米や、やみのお麦を食つていることになる。そういうことはよく考えると、すぐわかるはずである。そういうことから調べて、どこに移動証明を持つてつたかということをわからない、読めない人はあるまいと思うから、時節柄外国へでも密航するのでなければ、その所在地であつたところの市町村当局によつて調べたら、必ず行先が判然するはずである。そういうことから考えて、まだ当局熱意が足りないと私は思う。私らしろうとでありまして、そういう事務も、まだ俸給生活をしたことがないからわからないはずであるが、これはコモンセンス――常識から考えて行くと、こんなに明らかになるものはあるまいと私は思う。そういう方面をたどつて追究して、右左に回収されたらどうかと思う。まして今日調達庁役人も、行政整理で減員するかしないかという場合に、なれない人間を使うと、またこういうことになるから、なれた役人さんを、いるべきところは現在のまま、いらないところはやめさせるというように取捨選択するのも非常に大事なことである。そういう点から調達庁あたりは、今にでも、電報かあるいは長距離電話でもいいから、もよりもよりのその当局者監督官に向つて移動証明によつて調べたらどうか、きようこの委員会が済んだら時を移さず命令していただきたい。そうすれば、ただちに回収ができるというような感じを私は持つておるのであります。生きている以上は、必ずどこかに働いているだろうと思う。そういうことは、私らよりも頭のいいところのあなた方が気づかぬわけはない。気づいていてやらないのは、はなはだ職務怠慢である、こういうふうに考えるのであります。ちよつとこれは法理論じみて参りますけれども、私の申し上げることはほんとうである。そういう意味会計検査院も御協力くださつて、ひとつ実績を早く上げていただく、そういうことに私はお願いしたいのであります。  いろいろここにお尋ねしたいこともあるけれども、もう金高のごときはあなた方の方が詳しい。ちやんと記帳してあるから、くどくは申し上げません。皆さんにかえつて御指導を仰がなければならぬ立場であつて、はなはだ失礼であるけれども、私の老爺心――普通老婆心と言つておるが、男だから老爺心と言つておきましようか、老爺心から皆さんにひとつ注意いたしたい。ぜひ一刻も早く実現さしていただきたい。そういうお考えがあるかないか、もう一ぺんちよつとお伺いしたいと思います。
  10. 根道廣吉

    根道政府委員 ただいまの高橋委員のお説、まことにごもつともであります。われわれといたしましても、御趣旨を体しまして、今後ともすみやかに、かつ十分に国損を少くするよう努力いたしたいと存じます。どうぞ御了承願いたいと思います。
  11. 高橋權六

    高橋(權)委員 もう一つそれに関連して伺います。去る六月十一日設定した七十五億円の特別調達資金について、連合軍の需要に応じて役務調達などを処理しているかどうか。もしこの調達資金の運用がはつきりしておるならば、どんなふうにして使つておられるか、ちよつと御答弁願いたいと思います。
  12. 川田三郎

    川田政府委員 ただいまの七十五億円の調達資金につきましては、現在それを使つてつております。役務とおつしやいましたが、その役務の一部と申しますか、役務の一態様といたしまして各都道府県事務をやつております軍用の労務者の提供、これを七十五億円の資金でやつております。どういう方法でやつておるかというと、それは七十五億円の資金国庫余裕金から繰入れまして、いわばこれを資本金にいたします。それで大体月額三十億ないし三十五億の労務者給与をその資金から支出いたしまして、これに対して、單にその支出実績によつて償還を要求いたしますと、軍はドル小切手特別調達庁にまわして参ります。そのドル小切手によつてその資本金が運転して参りまして、支払いが行われるという状態でございます。現状はそのドル小切手回収がなかなか十分に行きませんで、一時その資金に困るということが見通されたのですが、幸いドル資金も若干入つて参りましたのと、国内的にも資金の手当ができました関係で、現在労務者支払いは何ら遅滯なく行われております。
  13. 高橋權六

    高橋(權)委員 今承りますと、アメリカのような国のドルですら、そういうように入りにくいとおつしやる。それだつたらますます注意してもらわないと、帶に短かし、たすきに長しというような変なことになつて、かえつてそういうことをしない方がよかつたというような結果になりはせぬかと思う。だから、でき得る限りそういうことのないように、馬力をかけていただきたいと思います。
  14. 田中不破三

    田中(不)委員長代理 ほかに御質疑はありませんか。――御質疑はないものと認めまして次に移ります。  次は、報告書九十九ページ、報告番号四四七、引越荷物梱包運送費精算に当り処置当を得ないもの、及び報告番号四四八、洗たく代金支払に当り処置当を得ないもの、以上二件を便宜上一括して御説明を願います。
  15. 川田三郎

    川田政府委員 四四七号は、木材価格の積算につきまして、精算特別調達庁側に粗漏がある。そのために精算金額が過大であつた、こういう会計検査院の御指摘でございます。この点は会計検査院の御意見通りでありまして、当時もう少し木材の市価、公定価格との関係等を精査いたしましたならば、御指摘のような批難を受けずに済んだものと存じますが、当時の担当官といたしまして、木材の市況を十分に把握いたしませんでしたために、その実際見込まれております検査院の御見解石当り單価よりも高い單価をもつて精算をいたしました。この点は契約担当官といたしましては、十分注意しなければならぬところでありまして、やはり注意はいたしたのでありましようが、能力不足がありまして、私どもといたしましては、かかる担当官を選定するにあたりまして、常に経済的能力の十分ある者をこれに当らしめるということが、理想でございますが、当時の担当官能力不足の結果、こういう過大な精算をいたす結果となりまして、まことに遺憾でございます。今後は十分訓練もいたしまして、かかる精算の過大を招来しないように注意いたしたいと存じます。  四四八号は、洗濯役務関係いたしますものでございますが、これも精算あたりまして、その精算の基礎のとり方が過大であつた。その結果精算金額といたしましてふえたということでございます。マル公を適用いたしたということが、この過大な精算をする原因になつております。結論といたしまして、検査院の御見解に服せざるを得ないのでありますが、当時担当者といたしましては、軍の施設内でやる料金としてのマル公をもらつて、それによつて契約したということにあるのでありまして、その軍の構内でやるのならば、市中の自己工場でやるのよりは、さらに軽減された値段でマル公を設定するように交渉すべきであつたと、今からは思われます。ただ当時といたしまして、やや年代も二十四年八月以前のことに属しますので、ともすればマル公を下まわる契約というものが、まだ困難であつた時代ではなかつたかとも考えられるのでございます。現在においては、非常に競争がはげしゆうございますから、当然マル公以下ということで交渉することは自然でありましようが、当時の契約担当官がやや安易についた場合には、こういう結果を招来するのでありまして、大体二割引き程度契約することができたのではないかと、今からは察せられます。それだけの努力をする能力がなかつたと申しますか、そこまでに知惠が働かなかつた担当官には落度がございますが、現在といたしましては、こうして精算をしてしまいました関係上、今後を戒めるということで御了承を願うよりいたし方ないのでございます。その点ははなはだ遺憾に存じます。
  16. 田中不破三

    田中(不)委員長代理 会計検査院当局に特に御意見はございませんか。
  17. 小峰保榮

    小峰会計検査院説明員 四四七、これについては当局検査院意見に同調されているようでありますが、四四八につきましては、今伺いますと、進駐軍用の特別のマル公、これを設定されて云々というお話がございましたが、洗濯というものは、御承知のように、これは実は品種が非常に多いのであります。シーツとか、シヤツとか、いろいろなものがありますが、その多い品種の中で、ごく少数について進駐軍用の特別のマル公が設定されている。大部分のものは、これは一般マル公基準にしておるのでありますから、今の進駐軍用マル公から、一割引き云々ということは、ごく少数のものについての説明と思うのであります。大部分につきましては、ここに掲げましたように、一般マル公の二割引きぐらいで、ほかの業者は引受けていたのであります。本件の分だけは一割引きというので、高いという批難が当つていると思うのであります。
  18. 三宅則義

    三宅(則)委員 私は本委員会におきまして質疑をいたしたいと存じますが、実は本委員会決算委員会でありまして、委員の中には大蔵委員決算を兼ねている委員もあります。本日大蔵委員会重要案件の討論、採決あたりますので、時間の関係上省略さしていただきまして、じきに退席することを御了承願います。ことに社会党の委員もその採決に加わつておりますので、本日は出席も少いようでございますが、これもまた御了承を願います。  私が多年要望いたしておりましたところの会計検査、ことに予算決算とは並び称せられるところの重大性があるのでありまして、ことに予算におきましては、各大臣あるいは最高長官出席いたしまして、これに対しまする質問なり、討論なり、あるいはこれを臨席してよく実情を把握するのが原則であります。この決算委員会におきましては、特に会計検査院検査官、またその衝に当りまする最高責任者、こういう方の御出席を要望しておりましたが、幸いに本日は下岡検査官並びに特別調達庁根道長官が御出席でありますので、まことに私の意に満ちたことと考えております。検査官の方は、一国の会計経理に関しまする検査を代表いたしまして、全般の省にわたります検査をいたします責任最高地位であると考えております。ややもすると、本委員会あとの祭りであつておもしろくないというような方もなきにしもあらずでありますが、私どもから言いますならば、私経済におきましては、決算が第一に考えられまして、次に予算考えられる、これが当然の私経済原則であります。公経済におきましても、やはりこの原則は打破りたくない。むしろ過去の実績もしくは経験等を尊重し、将来に発展するのにはいかにすべきかということを研究するのがこの決算であるということを考えておるのであります。この意味合いにおきまして、はなはだ御迷惑でありましようが、検査官は現在二人あると考えておりますから、二人のうち一人はぜひ御出席を願いまして、国民の要望するところ、もしくは実際各官庁がやつて来たこと等につきまして、巖重なる監督なりあるいは監察なりをしていただきたいと思うのであります。  私は毎回言うことでありますが、この検査報告書によりまして、会計検査院局長の各位から承りますと、いつも注射はしておるけれども、実行には移されない。移されないこともないけれども、なかなかそういう検査非難事項が絶えないということを言つておられるわけであります。私ども会計検査院に対しましては、全幅の信頼熱意を披瀝いたしまして協力をいたしておるような次第でありますが、ややもいたしますると、会計検査院当局も、制度上ではありましようが、各官庁に対する意見と申しまするか、あるいは警告といいますか、毎年やつておるけれども、毎年できないというのでは、あまりにおもしろくないと思いまするから、どうぞ企業会計、あるいは公経済と相関連を持ちますことでありますが、近ごろは大分進歩いたしまして、私経済のごときは会計監査基準というようなものもでき上つて、今日では公認会計士制度も日本には確立したような時代であります。どうか会計検査院当局におかせられましても、相当活撥意見あるいは監察、洞察等々もでき得べき権能と経験、あるいは準備ができ上つたのだろうと思うのでありまして、この際下岡検査官がせつかく御臨席になりましたから、これらのことと関連いたしまして、今後各行政官庁会計検査の上から監督し、あるいは督励している地位であると思いますから、この心構えをひとつ承りまして、われわれも国会議員の一人といたしまして、政府にも、あるいは各官庁に対しましても、巖重監督なり、あるいはそれらに対しまする監察をいたしまして、国民信頼にこたえ、国家の前途の活撥なる発展を期したいと思うのでありまするが、これに対しまする御所見を検査官から承りたいと存じます。
  19. 下岡忠一

    下岡会計検査院検査官 御答弁いたします。政府でも国会でも、予算というものに非常に重きを置かれて、決算を非常にないがしろにしているというように、私民間におるときからそう思つたのですが、ただいま三宅委員のおつしやることとまつたく同感でございまして、こういうことを申し上げてよいかどうかわかりませんが、私の個人の考えを申し上げますと、決算というものは、まるであれどもなきがごとき存在になつておるのは、今でも私はふしぎに思つておるのであります。幸い新しい憲法になりまして、会計検査院の組織、それから権限も大分拡充されまして、これは三宅委員もよく御存じだと思いますが、私はこれは検査院として自慢になるかどうか存じませんが、たしか昨年私は――まだ新しい会計検査院のできた早々は、遺憾ながらどうもわれわれの能力も不十分であつたということを御告白申し上げたと記憶するのでありますが、だんだん能力も増して来、だんだん検査の機能も高まつて来つつあるのであつて、将来を少し見ていただきたいということをお約束申し上げたと思います。それでは今その当時を回想して、非常に完全なものになつたかと申せば、完全なものになつたと自慢は申し上げることはできないと思いますが、少くとも事務総局検査のやり方などを見ておりますと、だんだんよい方に向つております。それから御承知でございましようが、最近会計検査院の内部では、実地検査に参りましたときに、報告をとつて、そのものを私どもはみな見ているのでありますが、昨年あたりと比べますと、今年あたりは格段の相違があると私は思つております。これも私の個人の意見でありますが、今までの会計検査院のやり方は、機動的でない、タイムリーでないということが、私は非常に欠点だと思つております。検査をやるにも、ただ形式的にとらの巻みたようなものをつくつて、つつつくところをつつついて、それだけで能事終れりとした点があつた。それは有能な人はそういうことをやつておりませんけれども、習慣的にそういうふうにやつていた面が相当あつたと思います。これはこの二、三年ですつかり打破されまして、局長課長ども、その時宜に応じた――今度はこういう問題があるからこういうことに重点を置いて検査するというようなことでやつております。現に今の終戰処理費においても、労務関係給与が乱れているということであれば、これはこまかいことであろうが、今までですと、全体をなでて行くような検査でございましたけれども、こういう点に特別調達庁に欠点があるということを見ますれば、そこへすつかり特別検査的にみなを動員して、一銭一厘といえどもその方の面をすつかり徹底的に洗い出そうというようなやり方をしておる。これは局長課長がみんなそういうふうに機動的に、タイムリーに、それぞれの欠点をついてやろうというような態勢になつて来ております。まだ自慢申し上げるほどの成果は現われておりませんけれども、それは非常に進歩しておると私は思つておるのでございます。ただいま三宅委員のおつしやつたような御意見をよく体しまして、なお一層今後とも努力したいと思います。
  20. 三宅則義

    三宅(則)委員 ただいまの下岡検査官の率直なる御意見には、私も賛意を表します。しかし議員の中におきましては、高橋議員もこの前仰せになりましたが、ややもすると、官庁がやつたことであつて、今はどうにもならぬ。ただ報告を聞くだけではおもしろくない、こういうのでありまして、まつたく私も同感です。でありまするから、今後ともこういうような業績に対しましては、各官庁最高責任者が出て来まして、これに対しまして答弁をするということでなければ意味がないと思う。ただ單に会計課長――昔でいうと属僚なんです。責任者であるかもしれませんがほんとうの責任者でない。こういう点もありまするから、検査官におかせられましては、よく各官庁の末端に至りますまで検査するのはけつこうでありますが、その局あるいはその出張所、あるいはその分局というようなものの責任者の会計監査の点から言いますると、最高地位にある者をよく巖重監督する必要があると思うのでありまして、今までは金銭の出入りを担当いたしておりました下の方の属僚のみに責任があつて、上の方には一向責任がないという制度は、私ははなはだおもしろくないと思うのであります。私が下岡検査官に私企業のことを申し上げることは釈迦に説法でありまするが、参考のために申し上げます。  すべての会社、企業等におきましては、事務を取扱うのは、もちろん会計課員でありますが、最後の判を押すのは專務取締役あるいは常務もしくは社長、こういうものが責任の判を押しておる。そうして金銭、小切手等については責任があるわけですが、官庁に行きますと、最高長官であるとかあるいは所長というものは、決裁するかもしれませんが、実物には判を押していない。二十二、三歳の若い青年官吏と申しますか、属僚がかつてに判を押してやつておるということを聞いておるのです。これはあまりに私企業と公企業にはなはだしく懸隔があるわけでありまして、私は各官庁ともやはり私企業と同様に、最高地位長官なり、あるいは次長なり、あるいは出張所にしますれば出張所長なり次席などが、責任を持つて小切手に判を押す、こういう制度を確立いたしましたならば、今のように山積する批難は減るんじやないかと思うのですが、下岡検査官の率直なる御意見をもう一回承りたいと思います。
  21. 下岡忠一

    下岡会計検査院検査官 御答弁を申し上げます。今小切手に判を押すようなことについて、非常におこだわりでいらつしやいましたが、会計法上の責任ということは、私はこまかいことは何でございますが、それぞれみな法規によつて縛られているのでございます。下の者がやつたことでも、行政上の責任は、やはり一番最高の方がお持ちになつているのではないかと思います。そういう意味で、私どもの方ではやはり最高のところに責任を問い、またあわせて行政上のいろいろな責任のあるものについては、これは法規上はできませんけれども、やはり懲戒とかいろいろな処置はお願いしているのでございます。またそれに応じて、いろいろ処置をなすつていらつしやるようでございます。
  22. 三宅則義

    三宅(則)委員 検査官は下々のことをお知りにならぬかもしれませんが、よく見ていただいて、課長あるいは係長あたりが譴責を食つて、その上の方は譴責を受けていないということがありますから、いま一度調べていただきたい。  今度は根道長官に申し上げます。特別調達庁は、終戰の直後にできましたものでありまして、非常に迅速にやれということを言われた関係上、往々にいたしまして、悶着が起つたことであろうと思うのです。ことに建築業者、請負業者等が、この戰後景気というものは特別調達庁にあるのだというような意味合いにおきまして、最初の契約金の三分の一もしくは半額を受取つて、これを遊興あるいはその他の方面に費消いたしまして、あとでしりぬぐいが困難であるというようなことが事実であろうと思う。そのために往々にして特調の関係には不正な事実があつたり、あるいは工事が不完全であつたりする場合が多かつたと私は信じている。長官も種々雑多なものを引受けまして、はなはだ御迷惑だつたと思いますが、部下の中には思わしくない人間もかなりたくさんあつたと思う。かつて税務行政を行うときに、苛斂誅求を二十二、三歳の青年がやりまして、二十三年、二十四年には問題を起したのでおりまするが、特調の問題に対しましては、やはりそれと類似するような、若い特調の官吏もしくは業者と結託いたしまして、いろいろな不正もしくは悪辣、あるいは不純な、あるいは思わしからざる事実が山積しておつたのが特調と公団であると思つております。世間の非難というものは特調と公団に向けられておつたのは事実であります。やはり官吏の商売というものは、私が言うまでもなく、釈迦に説法でありまするが、はなはだ思わしくない、あるいは商売になれていない。ただ形式のみにとらわれておつて実質を伴わないというのが、今までの弊であります。やはり特調におきましても、そういう弊は免れないと私は信じておるのでありまするが、根道長官は部下の監督もしくはその責任上、どういうふうに考えられておりましたか。率直に承りたいと存じます。
  23. 根道廣吉

    根道政府委員 三宅委員の仰せられました通り、いかにも特別調達庁は、国の経費のうち、非常に厖大なる部分を使う官庁でございます。しかもその使う面が、種々雑多な面に及んでおります。あらゆる業態に対して業務をわれわれとして行つておるわけでありまして、従いまして、その間にいろいろあやまちを生じる、あるいは不心得な者が下におつてあやまちを犯すというようなことが、多々あるということは、まことに遺憾に存ずるわけであります。御承知とも存じまするが、終戰直後の軍に対しまする調達というものは、一本化しておりませんでした。その弊害を日本政府及び占領軍当局ともども認めまして、できるだけ軍も調達を一本化する、日本政府調達に応ずる機関を一本化する、そうしてその経理の適正を期する、調達の敏速を期するというような考え方から、特別調達庁というものができた次第でございます。そのできました当時、何分にも軍の要求あるいはいろいろな規則、その運営の方法等につきまして、まだ混乱を免れぬ時代が確かにございました。その後特調の使命といたしまして、混乱をできるだけ正常化し、あやまちをできるだけ少くし、国のこの厖大なる経費、国民の負担たるべき経費をできるだけ適正に使うということに意を用いてやつてつたわけであります。今日まで部下のうちに不心得を生じた者も相当ございます。しかしながら、われわれといたしましてそれを発見しましたときには、相当上の地位に属する者も、懲戒その他の処分をいたして参つておるのであります。またあわせて申し上げますが、先刻下岡検査官にもお尋ねがありました通り決算というものをないがしろにするのではないかということでございますが、私どもといたしましては、特調という役所は、他の役所と予算決算関係においては、ある程度は同じでございます。しかしながら特別調達庁の事業費というものにつきましては、これは予算をぶんどつて来るとかなんとかいうものとは違いまして、あてがわれたる終戰処理費の、その事業費の経理をいかに適正にするか、いかにこれをあやまちなく正しく使うか、有効に使うかということに意を用いなければならぬのでありまして、特に特別調達庁といたしましては、決算の面が最も重要な役所の一つであると私は存じておるのであります。そういう心がけにおきまして、今日まで部下を指導して参りましたし、また会計検査院等においていろいろ御指摘のある場合には、虚心坦懐、直すべきものは当然直すべしという建前をもつて御協力申し上げて来たつもりであります。ことに占領も間もなく終らんといたしておる時節でございます。終戰処理費という経費も、やがてはなくなるべき時期が参つておるわけでございます。この時期におきましては、なおさらにいろいろな経理の面におきまして、決算の面におきまして、あやまちを少くして有終の美をなしたい、こういうふうな心がけであります。よろしく御了承願います。
  24. 三宅則義

    三宅(則)委員 私は大蔵委員といたしまして、実は公団等に対しまする会計経理検査をいたしたこともございますが、およそあの方面経理というものは、複雑多岐と申しまするか、担当官吏等が、往々にいたしまして、現物と帳簿を引合せなかつた点が多々あつたのです。こういう点を考えまして、特別調達庁におきましても、もちろんあてがわれたる範囲内でありまするが、金銭と現物監査というものにつきましては、相当巖重にやつてもらいたい。これは検査院に申し上げることでありますが、今まではとかく金銭会計にのみ重きを置いておりましたが、むしろ金銭会計と並んで、物品会計、物の出入り、その使用等々につきましては、これまた巖重監督する必要があろうと思うのであります。従来の会計規則によりますと、ややもいたしますると、金銭にのみ重きを置きまして、その他の有体物、物体につきましては、ややもするとその検査、監査等において十分でない点があると思いまするから、これは根道長官にもお願いをするわけでありますが、これらの物品の納入であるとか、でき上りでありますとか、その他の残品等につきましても、相当よくせんさくを了せられまして、間違いのないように把握していただきたいと思うのであります。今長官も率直に部下の中に悪い者があつたということを認められましたが、お説の通り今後講和が成立いたしまして、批准がなりました以上は、こういう問題が終戰処理費という意味合いでなく、また他の名前によつて用いられる場合があろうかと考えております。そういう場合におきましても、根道長官のごとき練達堪能の士は、引続きそういう方面担当官として携われることかと存じますが、今までの経験を生かしまして、将来そういうことのないように、巖重にこれを監督し、また将来ともわが国策の線に沿うようにひとつ御盡力願いたいと思うのでありまして、もう一ぺんしつこいようでありますが、この現在の状況――昭和二十四年度の問題ばかりではなく、現在行いつつある事柄、将来行われんとする方面につきましての御構想なり気構えなりをこの委員会において発表せられ、今後とも部下の監督上におきましても、まつたくその成果の上るようにしていただきたいと思うのでありまして、御所見を承りたいと存じます。
  25. 根道廣吉

    根道政府委員 ただいま三宅委員が仰せられましたことは、すでに申し上げました私の心構えにおいて、あるのでございます。おそらく今後終戰処理費というものがなくなり、それを使うべき占領という事実がなくなるのではございますが、その後駐屯軍というような形において日本政府がこれに協力する意味におきまして、いろいろな仕事をなされることと存じます。特別調達庁というものは、そういう意味において、案質的にはおそらくなくなるべき役所ではないだろうと私は確信いたしております。その際には、もちろんさらに一層の心を用いて、経費の適切有効なる使用、部下の監督指導また特に巖正にしなければならないと存じております。
  26. 三宅則義

    三宅(則)委員 もう一点、それでは今下岡検査官根道長官の両氏から明快な御答弁がありまして、間接に今後とも間違いのないようにしていただきたい。両大官に申し上げたいと思いますが、今本委員会において申されました事柄は、まことに率直な意見であります。どうかこの質疑応答等は、はなはだ恐縮でありますが、もしおさしつかえがなかつたならば、パンフレツトでもあるいは謄写版でもけつこうですが、刷つて各部下の方にまわしていただいて、今後を戒しめるその範としていただきたいと思うのでありまして、この希望と決意をひとつ申し上げますから、両氏からその心構えを承りたいと思います。
  27. 下岡忠一

    下岡会計検査院検査官 御意見ごもつともであります。そのように努力いたします。
  28. 根道廣吉

    根道政府委員 けつこうであります。そのようにいたします。
  29. 田中不破三

    田中(不)委員長代理 委員各位に申し上げます。下岡検査官はほかに御用がございまして、長くここに出席できませんので、この際ただいまの二案件のみならず、一般的な問題で御質問がございましたならば、お許し申します。
  30. 高橋權六

    高橋(權)委員 簡單に質疑をしますが、引例として私は申し上げたいことがあります。先日から、委員会においていつも要望しておりますように、今議しておるのは二十四年度というようなことになつております。先般から申しておるのは現在の問題、犯罪は現在、成立し進行しているというようなこと、済んでからやつたつてこれは何にもならぬ、人間はあながち牢獄につなぐのみが能じやない、でき得べくんば善導しなければならない、私はそういう感じを持つております。先日広島にあつた問題で、住宅金融公庫総裁に私は警告を与えていることである。ちようど今三宅委員も熱心に言われたように、よほど注意しなければならぬ。どういうことであるかというと、四千七百万円の問題であります。京橋商店街商業協同組合というのがある。これははなはだ不都合な組合であるから、金を貸すのはやめてはどうかということを、住宅金融公庫総裁の鈴木氏に対して注意をしたけれども高橋何者ぞと思つて貸してしまつたあとから、それを請負つてつたその土建屋はどうであるかというと、金がなかつた政府その他銀行から出て来る組合が借りる金で工事を始めた。過去においてもその土建屋はそういうことをやつたことがある。今度もまたそういうことをやつた。しかも政府やらその他の金をもつて工事を始めた。それでそういうことを私は衆議院議員である以上は、全国のことを注意しなければならぬから、気づいたから忠告したのにもかかわらず、貸してしまつた。今になつて私にどうも済まなかつたと言つている。それじやあのとき注意したことをなぜ用いなかつたと私に言われて、赤面しておられるような態度であります。その広島市の建設局長は元総裁の部下であつたというようなことも聞いておるのであります。しかもそれを設計した人間は、その会社をやめてから、自分は設計をもつて立たなければならぬ。こういう不都合な設計をやらせられては困ると言つている。ちやんと写真も写して証人も置いて、上に上つておる写真まで見た。しかもこの建築たるや、一メートルに対してボルトが九本なければならぬのが七本しかない。一号、二号、三号と工事をして、三号になつてからは九本使つた。そうすると鉄筋建築、しかも四階建の鉄筋コンクリートである。それは今途中において停止させられてしまつておる。そういうことを注意した私の名前が、向うの方に漏れている。忠実なるところの衆議院議員が悪くいわれるということは、はなはだ心外だ。しかもコンクリートというものは機械でセメントを練らなければならぬのを、手で練つて土まで入つたようなセメントでしつくいしてあつた。それは色でちやんとわかつているのだ。私もセメントは子供の時からいじりつけて知つている。建物はまつすぐ位置していなければならぬのが下つている。ちよつと肉眼で見て下つているのだから、相当下つておる。しかも永久トンであつたならば十トン以上なければならない。それがちよつと一時的のトン数でも、十トンぐらいある永久トンはそれを二分しなければならない。二分すると足りない。そういう建築の方法をやつて、しかも四階建の鉄筋コンクリートをするのに一本のくいも打たない。ちよつとしたところですら、今はやかましくてくいを打たせるようになつているのに、四階建の建築物をするのに、一本のくいも打つていなかつた。そこで今どうかというと、その会社の中の人間が金を払わぬということで刑事問題にならんとしている。もうなつているかもしれぬ。そういうことから考えて、この金を支出するということは、いつも私が申し上げるように、国民の血と汗をもつて納税した金を、ある代議士のごときはこれはもらい得になるからアメリカから融資してもらえばもらい得だからやれと言つた人があるとかないとか……。しかも私の名前まで新聞に載つておる。そのくらいの問題を当局あたりが知らないということは、はなはだ不可解である。私は検査院あたりにもずいぶん前に注意した。金融公庫の総裁まで私に面会を申し込んで来るようになつておる。今日会計検査院あたりでは、それを知つておられると思う。大蔵大臣、大蔵政務次官は、高橋さんいいことを言つてくれたといつて喜んでおられる。私は、アメリカ行きの全権の費用ぐらいかせぎ出してやつたのではないかと思う。四千七百余万円のうち千二、三百万円ぐらい出している。そのうち組合に現在貸した金はどうなつておるか。千数百万円出ておる、しかもそのうち千万円くらいは使途不明と聞く。私計算が下手だから、よくわからないが、その会社はもう金がない、出て来るところがないから工事をやめている。そういうことを検査しておられるかどうかということ。それから特に終戰当時に軍用自動車その他の物品をたくさん盗んだ者があると忠告したこともあります。そういう連中がどうしたか。たとえて言うならば、自動車路線あるいは貨物自動車の運搬業でもお願いするようなときに、いろいろじやまをする。そういうような連中がそういうところに関係しておつたかどうか。これは今宮城県の警察隊長をしておられる沼田喜三雄氏が一番よく知つておられる。そういうことから考えまして、今後はよほど注意をしてもらいたい。自分たちは自動車を失敬しておきながら、まじめな人間が何か営業を願おうとすると妨害する。これは運輸省へ行つて秋山次官あたりに、どういう意味で反対したか、公聽会の結果を聞いた上で、ひとつ暴露戰術でもやろうかと考えておるのであります。これは引例であるけれども、御忠告申し上げておきますが、ひとつ御出張になつて、どういうナンバーの自動車がどこの料理屋に行つて酒がどのくらいいつたかということを――調べられておるかもわからぬが、私はそのくらい熱心に研究しておるのであります。一メートルに対してボルトの足りない写真も写しておる。写真は正直です。背の低い人は低く、高い人は高くなつておる。ボルトが七本だつたら九本ではない。私は、この会社を出たら設計をもつて立たなければならぬ、こういう設計をやらされたのでは飯が食えない、そう言つたのをちやんと録音したいと思つたが、そういうこともできません。そういう意味で四四七については、当局はどういう処置をしておられるか、詳細に説明を伺いたい。  その次はどういうことであるかというと、木材石当り千七百円ぐらいでよろしかつたものを、石当り二千二百円になつておりまして、相当違つておりますために、六百九十万円くらい過払いになつておりはせぬかと思います。これには不正事件が介在していなかつたか、私らはもつたいない気がするのでお尋ね申し上げるのであります。それについて、検査院ではその後どういうことをされ、指摘されたのは何年の何月ごろであつたか、これをひとつ明らかにしていただきたい。その後の回収のぐあいはどうなつておるか。それを承つておかぬと、こういう質問を申し上げた以上、いいかげんのことでは済まされない。特に三宅氏のごとき熱心家に、お前質問したようだが、あとはどうだつたと言われたときに、やはりあのことはこうだつたと、お座なりにはできませんので、再度お尋ね申し上げます。
  31. 下岡忠一

    下岡会計検査院検査官 ただいまの高橋委員の御質問にお答え申し上げます。今の住宅金融公庫のことは、私は初耳で全然存じないのでありますが、私ども検査は第一局長がその担当でございまして、ただいま局長が参つておりませんので、ちよつとその事情がわかりませんから、よく調べまして御答弁申し上げます。  それから木材の特調に関する方は、ここに担当の小峰局長がおりますから、そちらからお答え申し上げます。
  32. 小峰保榮

    小峰会計検査院説明員 四四七の案件を、会計検査院で発見したのはいつか、こういう御質問かと思いますが、二十五年、昨年の九月実地検査のときに発見しまして、すぐに当局に照会したわけであります。
  33. 高橋權六

    高橋(權)委員 今後より以上注意していただきたいが、今当局が初耳だとおつしやいましたが、大蔵大臣も大蔵政務次官の西川さんまでも知つておるような問題を知らぬと言うようじや、これは私は政府はあつてもなくても同じような気がするのであります。しかも、この広島の問題はどういうことであるかというと、私が注意したこの商業協同組合なるものは、こういうことになつておる。何がしという娘が、もし生きておつたら十五か十六になつておるだろうという者の名前を、組合員名簿に使つておる、それからまだ学校に行つている未成年者の名前を使つておる、それから商業協同組合からたくさんの人間が脱退している、そういう怪しい、しかもその理事長はすつからかんで何も持たない人間だから、こういう者には金は貸してはいけないということを、私は堂々と金融公庫総裁やその係官に言つた。広島にだれが行つたというようなこともわかつておる。そういうことまで調べて注意したにかかわらず、金を貸した。あまりにもわれわれ国民の金をおそまつにしておる。アメリカからそういう金がもらえるのなら、もつと有益な方面に使つたらいいと思う。特に日本国民の兒童の給食その他に使つたらいい。それをある代議士が、もらえればもらい得じやないかということを言つてつたという。それから先どこで半分にしたか三分の一にしたかわからないが、そんなことは別でありますが、私はそういう金の行きどころが怪しいから注意した。あなた方を責めるわけじやないが、そういうことを一々報告していないことが怪しいと思う。こういうことがあつて高橋議員が忠告をしたというくらいは、しかも政府の要路の皆様に対してはお耳に入つておりはせぬかと思つてつたが、しかし初耳だとおつしやればしかたがない。私は昨日法務総裁のところに行つて、ああいう悪いやつはどんどん処置してもらうように言つておいた。してもらわなければ私は眠れぬ。私はどうもばか正直ですから、思つたら夜通し眠れぬ。そのかわりむちやなことを言う人は、どんなにりつぱな人であろうが、どんなに向うに権力があろうが、あるいは腕力があろうが、この人間はいかぬということならば、私は注意する。きようでも同じ正門から入つて来るときに、一メートル――三尺三寸ぐらいしか離れていないところに立つている警官に、私はどういうことを言つたか。この寒いのに警備についてくれるこの警視庁の警官に御苦労さんと言うても、その近くを通る警察官は頭も下げなければ応答もせぬが、十一間も離れたところの衆議院の方に立つている警察官は、不動の姿勢で挙手をした。それで先日も注意しておいたが、きようもこういう警官がおるといつて、私はあそこの幹部に電話で忠告した。きようは忙しいからといつて電話で言つた。私は人に対して、より以上に敬意を表する男だ。そのかわり間違つたことはしないという主義だ。それで私はこの通りいつも紋付きを着ておる。皆さんにも今後縫い紋をつけさせたら、へんてこな考えを起さぬようになると思う。ああいう縫い紋をした男がどこから出た。待合いから出た、料理屋から出た、置屋から出た、どこから出た、どういうところから出て来ても犯罪はそういうところですぐわかる。紋をつけないやつなら必ず悪いやつだということですぐわかる。これはじようだんのようだが、私はよければひとつ法律にしてでも、そうして人間を善導するようにしたいと思う。これは議題外にわたるけれども、非常に大事な問題で、ただ能弁をふるうばかりが能じやない。今委員長から、ほかのこともちよつといいと言われたから、これは二年か三年の後に議するよりも、現在やつている広島の問題が大事な問題だから伺うのであります。
  34. 下岡忠一

    下岡会計検査官 ただいま管轄の局長はおりませんが、四局長の記憶では、先ほどの高橋議員からの御注意でもつて、管轄の一局長の方へ通じておりまして、その下の課の出資検査第一課――これは住宅金融公庫の検査担当の課でありますから、そちらでさつそく取調べ中であります。私の耳には伺つておりませんが、そういうことでありますから、御了承願いたいと思います。
  35. 高橋權六

    高橋(權)委員 私が注意したために、四千数百万円のものが一千数百万円で事なきを得たということは、国民に対して忠実なりと私はおほめの言葉をいただきたいくらいであります。衆議院議員に出て、もう次の選挙があるからというので、いなかに帰つて演説しておるような者がありますが、高橋權六は妻が死んでも帰りません。香奠を包んでも帰りませんから、とうとう地元の代議士が心配して私に帰れと言つたが、いや帰らぬと言つてとうとう帰らなかつた。火葬も他人、骨拾いも他人がやつた。こういう熱心な私であります。ひとつ今あなたのおつしやるように、よければ、そういうことをやつた人間は、だれ彼の容赦なく、総裁であろうと、あるいは下級官吏であろうと、なすべからざることをなしたことはいけない、涜職罪というものは、贈収賄をした、饗応、被饗応によつてのみきめるものではないということから、私は巖罰に処していただきたい。そうして下層民に対して思想の悪化しないように善導してもらわなければ、私は今日衆議院議員として出ているところの価値はないと感ずるのであります。それでどうぞよろしく処置をしていただきたい。そうしてその結果を私に報告していただきたいのであります。  それから委員長先へ進んでいいですか。
  36. 田中不破三

    田中(不)委員長代理 なるたけ簡潔に願います。
  37. 高橋權六

    高橋(權)委員 私は眠らないで考えておるから、こういうあなたに許してもらつた際に――いつも菅家委員長三宅君は許してくれないが、あなたはやはりりつぱなお方だから許してくれるが……。
  38. 田中不破三

    田中(不)委員長代理 なるたけ個人的なことにわたらぬように……。
  39. 高橋權六

    高橋(權)委員 名前は言つたけれども、何も悪いことじやない。あの人はどうだこうだとは言つていない。名誉に関することは申し上げておらぬ。なすべからざることをしたということだけは、やむを得ず申し上げなければならぬ。もし名前を言つてならぬならMとかBとかいう名前をつけなければならぬが……。
  40. 田中不破三

    田中(不)委員長代理 なるたけ簡潔に願います。
  41. 高橋權六

    高橋(權)委員 それでは四四八について御答弁願いたいのでありますが、今当局から御答弁あそばしたことを見ると、二割は安くしていいだろうと、検査院調達庁も両方ともそうおつしやつた。そういうふうに早く気がつくほどであつたならば、なぜその時からやらなかつたか、こう言いたいのであります。白洋舎があまり大きいから、またまつ白いから目がくらんでわからなかつたか。そういうことはどうでもいいが、白洋舎というと相当大きいから、二割は二割五分引いても倒れない洗濯屋だと思つておる。横浜は、私ども学生時代にはハマと言つた。そのハマの白洋舎であるからには、相当大きな洗濯屋だと思う。それがどうしてわかつていなかつたか。今になつてもそういうことをおつしやるということは、私は何だかおかしいような気がするのであります。それから請負人の計算によると、二十四年度の実費が千二百余万円ということであるが、その実費が地元の特別調達局ではどうしてわからなかつたか。そういうことにちよつと私は疑問を抱いておりますから、それの御答弁が願いたいのであります。
  42. 池口凌

    ○池口説明員 四四八番の洗濯につきまして、マル公を適用いたしましても、なおかつ余裕といいますか、実費は少くなつたのではないかという御意見でありますが、なるほどこの件につきましては、先ほど会計検査院からお話のありましたように、非常にたくさんの種類のもの全部はマル公がきめてありません。マル公できめてありましたものは、マル公を適用しておるのであります。そのほかのものにつきまして一般マル公を使つたということにつきましては、その当時の事情としまして非常に手落ちであつたと思われるのでありますが、この一般の市価のマル公よりも軍の基地内におけるものは、施設が軍の提供のものでありますから、安くできるはずだというふうには一応考えられます。しかし一般の市民のものを洗濯します場合には、ほかのものでも何でもやれるのでありますが、基地の中では、軍の御用のものだけしかやれない。一般の市民の洗濯を請負うことは、そこでは全然許されないのでありまして、人間をつけておきましても、そり人間をフルに有効に働かすことはできないという事情がございます。またそこにおります人間は、いつその仕事がなくなるかわからないのでありまして、退職金というようなものも平素から多少は積み立てておかなければならぬ、そういう実情があるのでありまして、もう少しマル公をそのまま適用しないで、一割引でなくして二割引けたろうとは思うのでありますが、その当時私どもも徹底的に調べをいたしませんで、一割程度甘いもので精算したということにつきましては、非常に申訳ないと存ずるのであります。しかし実費計算のほかにも、今申しました退職金その他本社におけるところの経費等をその工場で負担をしている分もありますのでこのようなマル公の適用をいたしまして精算をいたした次第であります。この実費千二百万円ということにつきましてマル公を適用したことにつきましては、会社の方は当然利益を得ておるのであります。ですから、その点につきまして、もう少し努力しますならば、許可を受けているもの以下にもまだ下げ得る余地はあつたのではないかということは考えられますけれども、そこまで徹底して調査ができなかつたことにつきましては、非常に遺憾に存ずる次第であります。
  43. 高橋權六

    高橋(權)委員 検査院の方はどうですか。
  44. 小峰保榮

    小峰会計検査院説明員 今の洗濯の料金の問題でありますが、これは実費を調べますと、この通り差があるのでありまして、今の御説明によりますと、この中には間接的な経費あるいは退職金というようなものが入つていないかのような御説明でありましたが、これは実は全部入つております。利益だけが入つていないのであります。利益を一割に見るか二割に見るかというような点が残るのでありますが、結局千八百万円払いましたものが千二百万円で済んでいた。これはあくまで事実でありまして、間接的なものは一切入つておりません。それから二割引の問題でありますが、これは東京は実は三〇から四〇%引でやつてつたのでありまして、横浜の一割引というのは、いかにも低いという観点で、この案を出したのであります。この白洋舎は、基地内の洗濯で特殊なものではありますが、何分月に平均百五十万円も仕事をするのでありまして、民間のものが受けられないからとかなんとかいうことは、言い訳にはならぬと私は思うのであります。相当大きな仕事であります。水とか熱とか、こういうものは一切別に国で支出しております。一般のものは、会社、工場へ持つて行きます場合には、そういう熱、水などは一切会社で持つのでありまして、それを入れての料金でありますが、進駐軍の領域の部隊内なり何なりでやるのは、ガスなり水なり、みんな終戰処理費で払つております。そういたしますと、料金というものは相当程度割引していいのではないかと思います。東京の例を先ほど申し上げましたが、ものによつては六五%引というようなもので請負人が請負つているのもあるのでありまして、平均一割引というのは、いかにも低いと考えておる次第であります。
  45. 高橋權六

    高橋(權)委員 今御答弁なつた中で、いろいろ考えると、占領軍の建物の中であるために、電気でも、水でも、運搬でも、向うでやつておるのですから、これは安くしていいだろう。個人だつたならば、電気料も水道の料金も運搬費も手持ちである。だれもしてくれない。私は、そういうことにも気づかぬということは、子供よりか悪いと思うのでありますが、その点についてどう思いますか。
  46. 川田三郎

    川田政府委員 御説の点を承りますと、検査院の言われるところと委員の言われるところとよく合致するのでありまして、私も、最初の政府説明あたりまして、そういう趣旨に立脚して説明をいたしました。つまりこれは当時の担当官の頭が悪いと申しますか、やり方が下手と申しますか、能力が劣つてつたためにそういうことになつたのですが、こういう契約を結ぶ場合に、マル公を設定するにしてもそのマル公をもつと低く申請すればよかつたではないか。経済の実態に即して安く契約するようにすべきであつたという見解を持つておるのであります。この問題は、検査院が言われますように、実費がここまで出ておるのであるならば、なぜそこの実費までつかまなかつたのかということでございまして、その調査が十分でなかつたわけであります。他の入札の例等によりましても、今検査院のお話では、東京では三、四割の減がある。また御指摘の文言によれば二割引程度でやつているのもある。こういう実情でありますので、今から考えると、そういうこともできたのではないかという断定は下せるのであります。しかし個々担当官といたしましては、早く契約を結べとか軍から言われたときに、急いでやらなければならぬと注意すべく努力をいたしましても、平たくいえば、その人間の能力が一般の水準より幾分劣つていた場合にこういうことが出るのであります。これは私どもとして、中央において十分そういう場合の基準をつくるようにいたしまして、今後その基準によつてやれば、たいていのものでも間違いなくできるというようにいたしたいとも存じております。現にそれは施行しておりますが、この件につきましては、当時の契約の状態が、十分に経済的な方法をとつておらなかつたという難点がございます。これは今となりましては、いかんとも手の打ちようがないのでありまして、もとよりこれに対する減額の要求は交渉いたしておりますが、契約も、一旦精算いたしましたもので、これを過払い金として回収するわけには行きませんで、現在この契約のままになつてございます。まことに遺憾でございますが、御了承を願います。
  47. 高橋權六

    高橋(權)委員 これはもう過去のことでありますが――九州商船のごときはわずかな金である。ところがこういうのは大きい。個人のもうかるのには寛大で、九州商船のごとく、五島列島の人間を運搬するような商船会社の問題は、あくまでも追究するというようなことは矛盾している。公益事業には補助でも出さなければならぬ。ところがそういうものはより以上に追究して、こういう個人の金持ちに対してはそのままにしておくというようなことは、今後大いに私は愼しむべきことじやないかと思う。そういう点に考えられて、今後はわれわれ国民の金はおそまつになさらぬように、ひとつ御注意していただくように願つておきます。
  48. 畠山重勇

    ○畠山(重)委員 先ほど委員長より、議題外でもこの際下岡検査官に質問を許すということでありましたから、それに従つて下岡検査官にお伺いいたします。国の生産にかかわる産物を処分するにあたつて、どういう場合に五箇年契約をもつて処分することができるか、またその対象は地方団体とかまた個人であつて、さしつかえがあるかないかということを、一言お尋ねいたします。
  49. 下岡忠一

    下岡会計検査院検査官 今おつしやつたことが、ちよつとはつきりしなかつたので、もう一度お願いします。
  50. 畠山重勇

    ○畠山(重)委員 国の生産にかかわる産物を特定の人に売り払うにあたつて、五箇年というような予約をすることができ得るかどうかということをお伺いします。
  51. 下岡忠一

    下岡会計検査院検査官 それは私法規のことは、詳しく存じませんけれども年度々々ですから、できないのじやないかと思います。ちよつと私今法規を持つておりませんから、詳しいことは存じませんが、あとでなおよく調べまして……。
  52. 畠山重勇

    ○畠山(重)委員 よく、わかつておらないからあとでということなら、了承いたします。しからば検査官として、五箇年の予約をいたしたものという場合に、その処分が著々実行せられておつたことを発見して、ただいま検査官ができないだろうと思うというお話であつたが、その場合に発見いたしたとすれば、いかなる処置をせられるものであるかということを伺います。
  53. 下岡忠一

    下岡会計検査院検査官 ただいまのは、法規違反かどうか、ちよつとはつきりいたしませんが、もしそういう事実があり、不当であり、また法規違反、あるいはまた少くとも不当ということを会計検査院として発見すれば、もちろんそれは責めます。批難事項として取上げまして、政府にも警告を与えるわけでありますが、ただ根本のところはちよつとできないと思います。はつきりいたしませんが、その点御了承願います。
  54. 畠山重勇

    ○畠山(重)委員 しからば五箇年契約――契約書は成立しておらないけれども、大体官庁における役人が予約等の話をいたした、従つて相手方が五箇年そういう権利があるのだ、こういうようなことによつて処置せられておる。しかしながら契約書がない、そういう場合において、これに対する検査官としての考え方はいかがなものでしようか。
  55. 下岡忠一

    下岡会計検査院検査官 よくそういうケースがあるようでございます。官庁から口約束と申しますか、しかし私どもの方としては、全然それは認めることはできないのでございます。道義上の約束でございますが、そういうことは、相手方としては、当然の権利としての主張はできないものと思います。ですから、それによつて権利のあるがごときことを思つておられる方があるとすれば、それは間違いだろうと思います。
  56. 畠山重勇

    ○畠山(重)委員 間違いだろうという検査官の話であるけれども、その間違いだろうということによつて、国が長年にわたつて損失いたすことを何年も継続し得られると思いますかどうか、その点伺いたいのであります。
  57. 下岡忠一

    下岡会計検査院検査官 これは具体的の事実によらないと、私もよくわかりませんけれども、今のような話を抽象的に伺いますれば、国に損害ありとすれば、これは検査院として、その不当なことを責めなければならぬと思います。
  58. 畠山重勇

    ○畠山(重)委員 大体の骨子は了承いたしました。しかしながら法的根拠はどうということについて、検査官のはつまりした答弁がございません。従つて次会なり、私検査官のところへ伺いますから、法的根拠に対して明答を与える御準備を願いたいと思います。
  59. 下岡忠一

    下岡会計検査院検査官 御趣旨よくわかりました。よく調べまして準備しておきますから、いつでもおいでいただきたいと思います。
  60. 畠山重勇

    ○畠山(重)委員 私個人的にでもけつこうですが、あるいは委員長において、決算委員会として、この問題に対して必要があるとお考えなつたならば、委員会において御答弁いただけば、なおけつこうだと思います。
  61. 田中不破三

    田中(不)委員長代理 了承いたしました。  それでは次に移ります。報告書百一ページ、報告番号四四九、芸能出演料金の支払に当り処置当を得ないもの、報告番号四五〇、使用料の徴収に当り処置不当のもの、報告番号四五一、賃借料の支払いに当り処置不当のもの、以上三件を一括して説明を求めます。
  62. 川田三郎

    川田政府委員 四四九号は芸能の支払いあたりまして、その芸能者の事務所の認定を誤つたという御指摘であります。事務所が、その芸能をいたしますところから離れております場合は、その出張出演に対する費用を払うという関係がございます。それを払うべからざる出張費用を払つたという御指摘であります。この点につきましては、当時規定の不備がございまして、担当官といたしましては、その規定に基いたまでの話でございますが、規定の不備から、住所が形式上その出演地以外にあつたために、払わざるを得なかつたという関係でございます。まことに制度上の不備から起りましたもので、これは担当官のあやまちというより、むしろ特別調達庁本庁側の不備でございますが、現在におきましては、こうしたことが起らないように制度を改正いたしました。制度の不備から起つた事案として御了承願いたいと思います。  四五〇号は、接収建物の使用料の徴収に関して、その使用料を徴収しなかつたという御批難でございます。これは会計検査院の御指摘通りで、まことに、遺憾でございまして、その回収に努力いたしまして、現在残額といたしましては、三十万円残つておりますが、これも二十六年の十一月までには収納の見込みでございます。  四五一号、これは接収建物の賃借料の不当支払いでございますが、検査院報告通りでございまして、補償をしてしまつて、もう借りていないということになつたものに、事務上誤りまして払つたのであります。これは別に何ら悪意等はございませんのですが、事務粗漏から起りましたもので、二十六年の一月十七日に、御指摘金額六十六万三千三百七十九円を回収いたしてございます。
  63. 田中不破三

    田中(不)委員長代理 以上に対して、検査院側から特に御発言がありますか。
  64. 小峰保榮

    小峰会計検査院説明員 ございません。
  65. 田中不破三

    田中(不)委員長代理 質疑を許します。
  66. 高塩三郎

    ○高塩委員 報告番号四四九について伺います。本件はただいま御説明によると、特別調達庁本庁の方の誤りというお話でありまするが、この楽団は、小倉市におつて小倉市で演奏したのであるが、住所が福岡市に実際あつたのかどうか、また九州の地理はつまびらかでないのですが、福岡と小倉との鉄道運賃、これは三等で計算したか二等で計算したか。また楽団の人間は一体何人くらいだつたか、詳細に御説明願いたいと同時に、もう一つ会計検査院の御指摘過払い金に対しては、法律上一体返還を求め得るものであるか、求め得ないものであるか、その点を説明願いたい。
  67. 川田三郎

    川田政府委員 四四九番の、この芸能者の住所がどちらにあつたかという点につきましては、住所は、福岡市に主たる事務所を持つておるという形式になつております。実際会計検査院がこれを報告せられましたことは、その形式によらず、実際に主たる生活を小倉市に持つておるのではないかという事実上の御認定がございまして、これはそこが規定の不備でありまして、実際上はそこで働いておる者は、住所はどこにあろうと、それで認定するというのが経済の実際に合うのでありますが、当時の規定としては、形式上主たる事務所を福岡市に置けば、福岡から小倉に行くまでの費用は払うという、そこにあまりに形式に堕した制度があつたわけであります。それから人数、旅費を二等で払つたか三等で払つたかという点につきましては、旅費は三等を支給してございます。人数については、ただいまここでつまびらかにいたしません。
  68. 小峰保榮

    小峰会計検査院説明員 今の点、検査院よりちよつと補足いたします。人数は九人であります。九人のうち一人が福岡に住まつておりまして、八人が小倉に実は居住していたのであります。これは先ほど高橋さんのお話もございました、実は米穀通帳まで調べまして、それを確認したのでありますが、事務所がたまたま福岡にある、こういつて届けただけで、九人福岡から通う計算で払つておるのであります。制度が悪いと仰せになりましたが、私は制度が悪いのではない、その適用が悪いと思うのでありますが、その辺でどうぞひとつ。
  69. 高塩三郎

    ○高塩委員 次に、報告番号四五一について、賃借料の不当な支払いの問題でありまするが、明電舎に対する補償料の四百二十九万四千七百八十五円というものの内訳についておわかりならば、御説明願いたいと思います。
  70. 川田三郎

    川田政府委員 まことに遺憾でありますが、今補償料の内訳の資料は持参してございません。
  71. 高塩三郎

    ○高塩委員 この補償料について、適正妥当なりやいなやについての、会計検査院の御所見を伺いたいと思います。
  72. 小峰保榮

    小峰会計検査院説明員 この補償料というのは、適正と考えて一旦払いまして、こわしてしまつた。こわしてしまつたのにさらに金を払うのはいかぬ、こういう趣旨で批難したのでありまして、最初の分については、一応この際は適正と考えております。
  73. 高塩三郎

    ○高塩委員 さらにお伺いいたしますが、これは昭和二十三年七月から二十五年の九月までの二箇年の間、建物が存在しないのに賃借料を支払つておるのでありますが、二箇年も建物がないということを、どうして当局がわからなかつたか、その点についての事情をひとつ御説明願いたい。
  74. 川田三郎

    川田政府委員 まことに不手ぎわな話でありますが、これはたくさんのカードがございまして、そのカードのうちどれが解除になつておるかという記録等が十分に整理されていなかつたために、カードの見落しということでございます。
  75. 田中不破三

    田中(不)委員長代理 高橋君、これに関連する質問を許します。
  76. 高橋權六

    高橋(權)委員 この楽団のことでは、三宅委員と本員と、ともに調査に参つたときに、それが非常に遺憾だと思つてつたのであります。ところが先ほど小峰さんが忠実にお話くださつて、大いにそういうふうにやつていただきたいが、その会計検査院の心でやつておいていただいたならばこういう失態はできなかつたと思う。私は地元でありますから、実は高塩先生が遠いとこにいながらああいうことを調べていただいて感謝しておりますが、実は地元でなければ私も大いにやりたかつた。あまり地元のところに――私全然選挙には関係がありませんところですけれども、やはり人情味がありますから、遠慮しておつた。今後そういうことのないように、手落ちだくらいでははなはだけしからぬと思う。しかも人間は、先ほどの調査と同じに、異動証明でわかるものだ、そういうわかつていることをやらないで、これで異動証明のありがたみがあるから、そういうことをすると、統制は解かれないというようなことにもなることだから、当局においてはこういう点を十分注意していただきたい。私はそれだけ申し上げておきます。
  77. 大上司

    大上委員 四四九号の問題に関連して、私も二、三お尋ねしたいと思います。  まず第一に高塩委員なり高橋委員からの質問に対して、それぞれお答えがあつたのですが、私は非常に疑義を感ずる点があるのです。それは、まずこの検査報告について、さらに回答を出しておられます。それについては四四九号ですが、「本件は……遺憾の点もあるので、将来はかかることのないよう充分注意する。」――なるほどこれはわかるのです。そこで今の答弁に、のみ込めないところのむずかしい規定があつたのだ、非常に規定上むずかしいのだというお答えがありましたが、それでは、のみ込めないようなむずかしいところの規定を、自分の直接の部下である人間が了解でき得るかでき得ないかというようなことは、執行官の上層部においてはわかつておるはずだ。にもかかわらず、そのまま規定を流してしまうということは、われわれの立法上の誤謬があるのか、さもなくば行政上の間違いがあるのか、一体どちらにあつたのか。もちろんお答えの上では、制度上の不備であるという面があり、なお小峰第四局長から、これについて追加的の御説明がありましたが、問題は終戰処理費と申しますか、この前の委員会におきましても、本年度は少し下まわつておる。事件数が五十何件とか記憶しておるのですが――前は七十何件あつたというように記憶しておりますが、そのように少し減つたということを、喋々と何か得意のように私個人としては見受けられたのですが、どうも了解に苦しむ。そこで問題はさらにもとにもどして来ますが、結局は制度上の不備だからこうだつたというようなことでは、われわれは了解に苦しむので、その点をひとつお尋ねします。  なおさらに高塩委員が、国で損害を賠償したものについては、政府に返還でき得るのか、でき得ないのかという御質問がありましたが、これにはお答えがなかつたように承りましたので、さらにあらためてお尋ねいたします。
  78. 川田三郎

    川田政府委員 ただいまの御質問の第一点について、規定がむずかし過ぎたのではないか。これは規定の内容が、現実に起りましたその規定に乗つて来るべき事実関係を十分に把握してなかつた。いろいろ規定に当てはまるような事実がございます。その規定をつくります際に、そうした形の上では住所がある都市にありまして、実際は大部分、十分の九までが他の都市におる。そういう事実関係を、規定をつくる者が予想しなかつたということにございますので、それをその後修正した次第であります。立法上のことか、行政上のことかという仰せでございましたが、まつたく行政上の不備でございます。それから回収につきましては、当時そうした制約のもとに契約をいたしております関係上、一つの既定事実になつておりますので、これに対する過払いを算定してとりもどすというわけに行かない契約上の義務がございますので、まつた契約のやり方が悪かつたということになります。
  79. 高橋權六

    高橋(權)委員 今当局答弁によりますと、それはとることはできないというが、私が調べに参りましたときには、その楽団でなくてはできぬというので、名ざしする、芸者なら芸者を呼ぶ場合に名ざしで呼ぶ、名ざしで呼ばれる楽団であつたら、私は常に行つているのだから、徴収の方法はあると思う。だから私は言おうと思つたが遠慮しておつた。そういうことを御答弁になるなら、ぼちぼちやり出さなければならぬ、名ざしで、この楽団でなければいかぬというなら、私は追徴できると思う。どうですか、そういうことをもう一ぺん、さつきの問題と同じに長距離電話でひとつやつてくれませんか。
  80. 川田三郎

    川田政府委員 ごもつともであります。私どもとりたいのでありますが、契約した上から行きますと、法律上これをよこせという権利はないのでありまして、その楽団に対しましては、当時返還方は、事実上としては要求してございますが、相手方が応じない場合に、これをどうしてもとるというわけに行かなかつたわけで、名ざしということは、おそらく詳細に調べて見なければ、ここではつきりと申し上げるわけに行かないのでありますが、想像いたしますに、軍がそういう場合には、この楽団を出せという命令を出すのではないかと存じております。
  81. 高橋權六

    高橋(權)委員 私と三宅委員と調査に行つたときには、福岡の調達局では、私らにはつきりそう答弁している。どうしてこういうことをやつたかと言つたら、名ざしだから、行つたり来たりすることがたいへんだからと、こう言つているが、実は福岡におる。それではそのときは私どもをだましていたことになる。だんだんと声を大きくしなければならぬような御答弁だ、私らは人間がいいから、――三宅先生もあんなに熱心だけれども、非常に涙つぽい男だからだまされておつた。ところが、今当局の御答弁を拜聽すると、はなはだけしからぬ。もし追徴ができないならば、責任者から追究してとらなければならぬ。いずれにするか、この問題はわれわれ国民に対しての大損害だ、国民はだまつておることはできません。そういうことも聞いてみなければならぬ。私は、この耳はまだ生きておるから、鼓膜にちやんと残つておる。うそだとおつしやるなら、三宅先生をここに呼んで、私とともに聞いたことを、はつきり聞いてみればわかる。私はこれははなはだ聞き捨てならぬ御答弁だと思う。本省あたりをごまかしたと言われてもしかたがない。以上の点について御答弁願います。
  82. 池口凌

    ○池口政府委員 詳しいことは、今川田さんから話しましたように、わからないのでありますが、この楽団につきまして、軍は名ざしでこれを要求したことだけは確かであります。そうしてこのように長い期間継続的に出演をさせたということも事実でありますが、なぜこういうふうに誤つたかと申しますと、先ほど米穀通帳等によりましても、小倉で米の配給は受けていることまでわかつたのでありますが、楽団そのものが福岡にありまして、福岡にその代表者も居住しておりまして、実際は小倉には出かけて――米穀通帳も持つてつておるものがあつたのでありますけれども、その当時の料金規定が、楽団の所在地、それをもつて遠距離出演料というものを出すようにしてあつたものでありますから、そのままこれを適用してしまつたわけです。この解釈が非常に困難という話がありましたけれども、規定そのものは非常に簡單でありますけれども、遠距離出演料を出すか出さないかというようなことにつきましては、一箇月以上もたちますと、同じ宿屋にとまつておりましても、米の配給をそこで異動証明をした方が、どうしても安くなりますから、すぐそういうふうにしてしまう。しかし、それをもつて居住地、家族まで全部移動したいというふうには考えられません。宿屋と下宿屋との区別が非常に困難なように、非常にデリケートな問題があるものでありますから、長期間の出演なんかの場合には、こういう長距離出演料を出すということが、規定の運営上非常にめんどうが起る。そういう観点に立ちまして一箇月以上の場合には、ぐつと減らしてしまう、三箇月にもなるようなものは、どんな遠いところに行つても、全然出さないようにする。そういうように、規定を全面的にかえてしまつたわけです。規定そのものは、非常に解釈上困難なものではないのですが、居住地というような点が、なかなか具体的には米穀通帳だけというようなことでは、実際の実情を把握できないものですから、そういうふうに――遠距離出演料というものが問題の重点でありますが、根本的に改正したような状態になつておるのであります。
  83. 大上司

    大上委員 こういうふうなものが上つた場合に、この予算の編成上、項目は終戰処理費作業費、こうなつております。おそらくこれから支弁せられたのだろうと思います。予算をお出しになる場合に、こういうふうなものが、われわれの常識から判断すると、なるほどこれは作業費に入るのかな、区わけがちよつとむずかしい。たとえば報告書に出ておるのは本件だけといたしましても、はみ出た分は当然法律上回収しなければならぬ。しかしこれがその事前の行為たるところの契約において過誤があるから、政府の方に返してもらうことが不可能だという御答弁がございましたが、そうすれば、二十四年度、この期間だけでけつこうですが、終戰処理費作業費のうちに、かかるものに類似したところの金額、総体幾らになつておるか、おわかりでしたらお示しを願いたいと思います。
  84. 川田三郎

    川田政府委員 ただいま手持ちの資料から、もし出ますればお答えいたします。
  85. 田中不破三

    田中(不)委員長代理 大上君、今の御答弁は、あとでよろしゆうございますか。  それではこれでただいまの案件三件に対する質疑は終了いたしました。  以上で大蔵省所管中、終戰処理費関係については審査を終つた次第であります。     ―――――――――――――
  86. 田中不破三

    田中(不)委員長代理 引続き文部省所管の審議に移ります。  この際理事の補欠選任について委員各位にお諮りいたします。理事の渕通義君が本日理事を辞任いたされました。ついては理事の補欠選任をいたさねばなりません。この際先例によりまして委員長から指名するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  87. 田中不破三

    田中(不)委員長代理 御異議なしと認めまして大上司君に理事をお願いいたします。     ―――――――――――――
  88. 田中不破三

    田中(不)委員長代理 それでは案件審議に移ります。報告書百二ページ、文部省、一般会計、未収金、報告番号四五二、病院収入の徴収に当り処置当を得ないもの、本号に関する説明をお願いします。文部大臣官房会計課長寺中政府委員
  89. 寺中作雄

    ○寺中政府委員 文部省関係報告の事項に関しまして、御説明いたしたいと存じます。  報告番号四五二号は、病院収入の徴収にあたつて処置当を得ないものでありまして、東京大学外十八箇所で、昭和二十五年三月、二億三千三百万円の病院収入未収が生じておる問題でございます。これは検査院の御指摘通り収入未済が生じておるのでありますが、この未収入金は、健康保險組合あるいは政府職員共済組合、国民健康保險組合というような、社会保險関係の診療料金並びに生活保護法によつて保護を受ける患者及び一般患者で貧困な者の診療料金が、ほとんど大部分でございます。これらの支払いは事後払い制度になつておるのでございまして社会保險診療報酬支払基金あるいは保險組合、共済組合から払うのでありますが、それらのものが財源不足になつておるということが根本的な問題であります上に、この請求料金の正否を審査する手続が非常に複雑なのでありまして、そのためにどうしても支払い遅延を生じがちなのでございます。現在ここに報告になつております二億三千三百万円につきましては、遅れましたが、大体その大部分が収納になりまして、現在この報告金額に当る部分の未収入額は千九百万円になつておるのであります。すなわち二億一千四百万円はすでに収入されたのでございます。ただいまも申し上げましたように、財源不足ということにつきましては、組合掛金の増額あるいは政府予算の増額というようなことで根本的に解決する必要があるのでありますが、これに関しましては私どもとしてやむを得ない点もありまして、極力その点は督促して徴収するようにいたしたいと考えておるのであります。また審査手続が非常に複雑になつておるということも、これも適正確実を期するためにやむを得ない点もあるかと思うのでありますが、実際上手続をいたしまして、六箇月ぐらい遅れて収納されるというような実情になつて来ておるのであります。しかし、これは収納されないのではないので、遅れて収納されて来ておるのでありまして、現在も、やはり昭和二十六年三月末現在においても、大体これくらいの金額が未収で残つておるという事情になつておるのであります。財源の点、手続を敏速正確にやります点に改良を加えまして、できるだけ未収金がないように努力いたしたいと存じております。
  90. 田中不破三

    田中(不)委員長代理 本件に関して特に検査院の御意見がございますか。
  91. 大澤實

    ○大澤会計検査院説明員 ちよつとただいまの会計課長の御説明に補足いたしたいと考えます。本件はきわめて簡單な記述でありまして、恐縮でございますが、ただいま御説明にありましたように、収納が遅れておる。いわゆる相手方の支払いが遅れておるということと、それから文部省の各病院の料金の取り方を見ますと、社会保険の支払基金の方へ請求いたしたときに、当然本来ならばただちに徴収決定をいたしまして決算額上に徴収決定額として掲げ、そうして入らぬものは収入未済額として決算上明らかにする必要があるのに、すべて事後において処理されておりまして、事後に徴収決定をされておるというので、この二億三千万円という収納未済が決算上表面に出て来ていない、その取扱い方がまた妥当ではないという趣旨を含めてあるのであります。そうしたつまり請求をして徴収決定していないために、相手方が支払いがありますと、それが現金が入つて来まして、それから後に初めて徴収決定の手続をとつておりますので、ややもすればその間に入つて来た現金を他に流用するような弊害が生じまして、後ほど御審議になります四六四号の東京大学の例のような、これがそういう例なのでありまして、支払基金から支払われたものが、収入官吏が不当に領得してしまつたという案件でありますが、そうしたような傾向を生じやすいのであるから、あくまでも請求をしたならば事前に徴収決定すべきである、こういう趣旨が含まれておるのであります。なおその点に関しましては、昨年の検査報告にも申し上げまして、文部当局の方でも、たしか本年の十月からか、取扱いを改訂されまして、事前に徴収決定するように手続をとられるようになつたと承知いたしております。補足して申し上げます。
  92. 田中不破三

    田中(不)委員長代理 ただいまから質疑に移るわけでありますが、非常に御熱心な質疑応答の結果、大分予定より遅れておりますので、委員側並びに政府側の御協力をお願いいたします。――質疑はございませんか。
  93. 高塩三郎

    ○高塩委員 ただいまの御説明で大体わかつたのでありますが、この収入未済額の二億三千万円というのは、いつの年に収入すべきものであるか、二十四年度であるか二十五年度であるか、その点をひとつ御答弁願いたいと思います。
  94. 寺中作雄

    ○寺中政府委員 これは二十四年度並びにその以前に収入すべきものであります。
  95. 高塩三郎

    ○高塩委員 さらにお伺いしますが、この報告書にはないが、この資料の文部省所管の二二、予算を無視して放漫な物品購入をなしたものということについて、お伺いいたしますが、去る九月二十八日に、池田蔵相が閣議の席上におきまして、各省の帳簿とか報告などの形式的な記述はたいへんととのつて来たが、会計経理の実態は悪くなつた、不正が多くなつたということを、実例をあげて反省を求めたと新聞に報道されてあるのであります。そこで今お伺いする問題は新潟大学附属病院の問題でありますが、これは昭和二十四年度において無計画に薬品を購入したため、八百八十万円のうち七百四十万円が未払いになつておる。これについてどれだけの予算を、どうふうに経理したか、御答弁願います。
  96. 寺中作雄

    ○寺中政府委員 ただいまの御質問の案件につきましては、そういうことがあつたのでありますが、追加予算を配当いたしまして、全部経理がついております。
  97. 高塩三郎

    ○高塩委員 こういう場合には、一体だれの判定によつて処理し、その支出の真の責任者はどなたになるのであるか、御答弁願います。
  98. 寺中作雄

    ○寺中政府委員 その学校の支出負担行為担当官、並びに認証官が責任者であると思います。
  99. 高塩三郎

    ○高塩委員 もうひとつお伺いいたしますが、その責任者の処分はどんなふうにしたか、その跡始末について御説明願います。
  100. 寺中作雄

    ○寺中政府委員 実は病院の支出というものは、年度内に非常にかわつて来るのでありまして、最初に予算で見込んだものが、患者がふえましたり、あるいは單価が上つたりするために、途中で追加予算を要求しなければならないというようなことが、従来もずつとあつたのであります。現在もそういう傾向があるのでありまして、これについては、何しろ病気をなおす問題でありまして、急に患者が多くなるとかいうことは、最初に見込みがはつきりつかないという点で、やむを得ない点もある。なるほど今のような事件が起るということは、好ましくないことでありますけれども、これは大蔵省当局ともよく協議いたしまして、できるだけ追加予算の配当等によつて経理を完全にするというようなことをいたしておりますので、そういつたことはつい起りがちな問題であります。これに対しては、特に注意はいたしておりますが、責任者の処分というようなことはいたしておりません。
  101. 高塩三郎

    ○高塩委員 さらにこの問題について、会計検査院にお伺いいたしますが、この事件については、検査をなしたのであるかどうか。
  102. 大澤實

    ○大澤会計検査院説明員 ただいまの大蔵大臣の御報告になりました点は、会計検査院検査の結果判明したものであります。会計検査院といたしましては、これを検査報告に掲げるかどうかということを、昨年の暮れに審議いたしました。その結果、事態がただいま会計課長の御説明にもありましたが、病院で、患者がいるのに予算が足りなくなつて、せつぱ詰まつて物を買つたという、事情としては一応了とされる点もあるということも考えまして、検査報告には一応掲げることをやめようという決議になりました。そのかわり、そのまますつぽかしておいてはいかぬ問題でありますので、当該病院の院長にあてまして、会計検査院の名義をもつて注意書を発しました。同時に、文部次官にあてましても、こうした事態があつたから、将来注意を要するという注意書を発して事態を終りました次第であります。
  103. 高塩三郎

    ○高塩委員 なおこのようなむちやな経理をするところには、別な角度から検査を徹底させる必要があると思うのであります、ここに載せなかつたという説明があつたのでありますが、さらに徹底させる必要があると思うのであります。これに対する御所見を承りたいと思います。
  104. 大澤實

    ○大澤会計検査院説明員 御説の通り、最近におきまして、予算がないのに、あるいは仮契約という名前で工事を始めたり、その他ただいま御紹介になりましたような事件が相当ありますので、会計検査院といたしましても、やはり検査報告にあげずに、注意書でやつてつて、どうもそれが片がつかないということならば、やはり検査報告に掲げて、国会皆さん巖重な御審議を願う必要があるのじやないかと考えまして、今年も同じような事態がありますので、今年におきましては、そうしたものをまとめまして、検査報告に掲げるべく、ただいま案は作成いたしております。もつとも最終決定は、検査官の会議で決定しますので、掲げるかどうかの最終決定は、事務当局局長としては、責任を持つて申し上げかねるのでありますが、そうした準備はしております。  なおこれに関しましては、もちろん十分なる監視をいたしまして、予算超過の契約などのないように、絶えず出先出先の検査においては十分注意しております。
  105. 田中不破三

    田中(不)委員長代理 ほかに御質疑はございませんか。  では次に移ります。報告書百二ページ、予算経理報告番号四五三ないし四六三、補助金の交付に当り処置当を得ないもの、十一件を一括して審議いたします。文部当局寺中政府委員説明を求めます。
  106. 寺中作雄

    ○寺中政府委員 東京都外一府九県におきまして、いわゆるわれわれの方で六・三制予算と呼んでおりますが、六・三制を完成いたしますために、必要な建築費の補助をやつておる。その補助金が、昭和二十四年度末または年度を越えた二十五年四月に至つて、まだ事業主体である地方公共団体が、工事契約の締結、あるいは工事に着手さえしていなかつたという問題でございます。六十七校分の一億六千二十六万円くらいの金額の問題でございます。これにつきましては、実は昭和二十四年でありまして、いわゆる公共事業費の一部としてこの補助金は計上されておるのでありますが、まだその公共事業費の扱い等については関係者がふなれであつたというようなこともございまするし、また、何しろ学校を建てるということは、地方にとつては重大問題でありまして、敷地の決定であるとか、あるいはその敷地の買収というようなことに、相当の日時を費すということが一つございますし、あるいは設計の変更があるとか、あるいは資材の入手難があるというようなこと、また地方財政も非常に困窮しているというようなことで、遂に年度内に起工ができないというようなことになつたのであります。これについては、市町村におきまして、ひたすらその早急な交付を期待しておりました上に、市町村当局は新学制の完全実施のために、施設の整備に努力をしておりました際でありましたので、補助金を中止するというようなことは、非常に影響することが重大であるというふうに考えて、交付をいたした次第でございます。しかし、これも二十五年の五月ないし十一月の間には、全部この工事を完成しておるのであります。こういう問題については、実は繰越金を認めてもらえば、問題はないのでありますが、当時は繰越しを認めるということについて非常に厳重でありまして、つい先に渡してしまわなければならないということでありました。現在も六・三制の建築の問題は続いておりますが、昨年度などは、この繰越しを認めてもらつたのであります。今年もあるいはこういう問題が生ずるかもしれませんが、それについては繰越しを認めるというようなことで、年度の混淆を生じないようにやつて行きたいと存じております。しかし二十四年度の問題につきましては、これははなはだ遺憾でありますので、責任者に対しては、注意の処分を行つておる次第であります。
  107. 田中不破三

    田中(不)委員長代理 検査院当局に、特に御意見はございませんか。――引続き質疑を許します。
  108. 高塩三郎

    ○高塩委員 本件については、その後予定通り進行したというようなお話でありますから、それは了承いたしましたが、本件に関連いたしまして政府並びに検査院に質問するのでありますが、文部省所管の一般公共事業費――これはもちろん二十四年度でありまするが、この予算は当時二十五億円余であつて、その不用額三十七万円を除いては全部年度内に支払いが終了しておる。翌年度の繰越しというものはもちろんない。そこでそれから推測いたしますと、本件と同様な事件が、他の府県にもたくさんあるのであろうと思うのでありますが、それはどうであるか。なお公共事業費全部について、同様の事例が多いのではないかと思うのでありますが、その二点について御答弁願います。
  109. 大澤實

    ○大澤会計検査院説明員 ただいまの点でございますが、会計検査院といたしましても、他の県にはないということは、もちろん断言いたしかねるのでありまして、ただ職員の人員の都合上、全県の六・三制の補助事業の実態を見きわめることができませんので、実地に検査いたしました県につきまして調べ上げましたのが、六十七校で一億六千万円であります。「本院会計実地検査の結果判明したものだけでも」と書きましたのは、ほかのところはわからないから、こういう記述をした次第であります。  なおほかの公共事業費一般につきまして、同種の事例はないかというお尋ねに対しましては、あるのでありまして、あるのはほかの省にも、たとえば、次に御審議願います厚生省にも出ております。また昨年の検査報告にも、同様な事態が数件掲載されているような次第であります。何分にも現場を拜見しませんことには、書類上はできたことになつておりますので、現場を拜見しまして、全然着手していないというようなことがわかりますれば、掲げてある次第であります。もちろんほかにもないとは、申し上げかねる次第であります。
  110. 大上司

    大上委員 一つ二つお尋ねいたします。まず第一に、本件についての説明が文部省から出ておるのですか、いわゆる工事に対して、学校敷地の決定、買収または設計の変更というような問題があるのです。大体補助金を支給するにあたりましては、こういうふりなものを文部省当局で審査をなさつて是なりと認めて、そうして補助金をお出しになるように思うのですが、この点まずお尋ねいたします。
  111. 寺中作雄

    ○寺中政府委員 六・三制の建築は、これは義務教育の拡張に伴う学校建築の問題でありまして、義務教育として国がこれを徹底いたしますために、国の責任として学校建築をやる、少くともそれに対して補助をするという建前でありますので、国の方から積極的に生徒一人当り〇・七坪の坪数を確保できるようにという意味で、非常にこまかい調査をいたしまして、その不足坪数に対して建築を勧める、そうしてそれの補助金を交付するという形になつておるのであります。でありますから、一般の建築の場合とは違いまして市町村から積極的に学校を建てたいというのではなくて、国の方から、ぜひこれだけの校舎を建ててもらわなければいけないという建前でやつておりますので、市町村といたしましても、非常に力を入れましてその建築に努力をいたしておりますが、いわば事務的にやるという点も多少あるのであります。そういう意味で、まだ敷地がはつきりしないとか、あるいは設計がはつきりしないというような点が多少あつても、とにかく資金を確保してやらなければならないという事情があるのであります。もちろん、補助金を交付するためには、そういう点は実際の実施計画では十分に見てやつておりますけれども、いざやろうということになりますと、何しろ責任上やらされる仕事でありますから、ついまだ設計等に不確定な点があつて、そこでいろいろもんちやくが起り、従つて建築が延びるというようなことも起りがちなのであります。そういうような事情も御了解をいただきたいと存じております。
  112. 大上司

    大上委員 ただいまの御答弁を聞いておりますと、私の聞いておることに対してピントがぼけて、わかつたようなわからぬような気がするのです。結論は、その当時の諸般の事情はわれわれも調べておる。敷地の決定が全然できていないのに補助金をやるということは、常識上考えられないことで、従つて設計変更も――私の言わんとするところは、これは民法上の言葉をかりますと、設計なりあるいは建築するものは全然瑕疵がない、きずのないという前提のもとに補助金を査定なさつたように思う。ところが、その後また設計変更が出て来たというようなことになりますと、補助金の交付それ自体に、その当時の世相はよくわかるけれども、行政上の取扱いとしては、あまりにも粗雑じやなかつたかという点をお尋ねしておる。だから、この責任は当然文部省当局におありになるのであろうが、もう少し緻密にやる必要がなかつたかということが一つと、その次にこれはまた非常に関連性があるのですけれども、その最後のページの説明の中に「補助金の交付を中止することは影響するところが少くない」ということを言つておられます。たびたび言う通り、世相上はもちろんそうだろうと思いますが、もう少し皆さん方にお願いしたい点は、こういうふうな漠然たるというか、こういう理由は理由にならぬと思う。なぜならば、結局行政上の扱い上、こういうふうなものを中止すると影響するところが非常に大きい。その具体的な例といたしましては、治安上の問題がある。あるいは村内が分離してしまうとか、こういうふうな問題を考えてみて、これはあなた方が当然許されたところの行政の処分の中に入つておるのかどうか、この点を第一に伺うと同時に、もしもそういうふうな傾向があつた場合に、いわゆる国の許された範囲内、しかもそれが皆さんの行政権にかわるのですが、その場合に当時の文部大臣といたしましては、閣議その他においてこの問題を爼上にあげられたかどうか。事は非常に簡單なようですけれども、補助金の交付を中止することは影響するところが少くないから、かつてに出したのだというふうに、われわれには受取れるのです。だから官庁の会計と一般的な国民の動向というものは、影響があることは認めますが、あまりにもやり方が、私の感じで言うならば粗雑ではなかつたか、少し逃げ言葉が適当でない、このように考えますがいかがですか。
  113. 寺中作雄

    ○寺中政府委員 お尋ねの点は、ごもつともであるとは存ずるのでありますが、何しろ六・三建築の範囲というものは、全国にわたつておりまして、その数も非常に多いのであります。四千件にも上るという建築を、一斉に全国でやらなければならないという事情にあつたものでありますから、一つ一つについて、こまかく調べられるだけは調べてやつておりますけれども、職員の不手ぎわもありまして、こまかいところに目が届かなかつたというようなところは、確かに遺憾であつたというふうに思つておるのであります。補助金の交付を中止することは影響するところが多いという問題も、これは六・三制の実現ということで、市町村は一生懸命になりまして、当時いろいろの話が伝えられました。村長がそのために自殺をするというようなこともあつたくらいであります。補助金を渇望することは非常なものでありまして、しかも、もしこれをその年度に出さないでしまえば、繰越しはできないような形になる。従つて年度以降にその分を要求するわけにも行かないという非常な苦境に立つたわけであります。しかも六・三制の実施のためには、ぜひ必要であるというような事情がありまして、これはやむを得すそういうことになつたわけであります。その点もひとつ十分御了承いただきたいと思うのであります。  閣議に報告したかという問題につきましては、そこまでは大臣としてはせられなかつたのじやないかと思つております。
  114. 高橋權六

    高橋(權)委員 今非常に大切な質疑応答がありましたが、補助金問題で、非常に建築を急いでいたため、それから価格の変動のために、工事を粗雑にしておるというようなことがありはしないか、またそういうことに注意されたか。至るところで学校の倒壊なんかがある。日本人は、特に昔の大工、左官は仕事を入念にやる。自分のもうかることよりも、名を残すという大工、左官であつたが、このごろはどうも、全部とは言わぬが、粗雑な傾きがありはせぬか、そういう人もなきにしもあらずだろうと思う。そういう点を御注意になつておるか。そういうことが、結局二階がおつこつたとかいうような事実において証明されておるのです。将来わが国を背負うところの子供たちの教育にとつて、この点は大事な問題だと思うが、この点をひとつ伺いたいのであります。
  115. 田中徳治

    田中説明員 終戰後におきます学校建築が非常に質が悪いということは、われわれも認めております。これはその当時の資材の関係、あるいは資金窮迫の時代、あるいは適当な技術者が払底しておつた点、あるいは建築関係の種職の老巧者が非常に少かつたという関係で、とにかく二十二年、二十三年におきましては、非常に質の低下しました校舎が建ちまして、そのため風大害により、相当の倒壊を招いて大きな犠牲を出した、こういうような実例が非常に多いのでございます。文部省といたしましても、補助金を出すのみならず、そういう校舎の質的向上をはかることが必要であるということを認めまして、二十三年におきましては木造建築の基準をつくり、なお二十四年におきましては鉄筋コンクリートの校舎の基準をつくりまして、二十四年、二十五年の両年度にわたりまして、全国におきまして講習会を開催いたしました。これはもちろん建築学会あるいは地方の教育委員会とも連携をとりながら、この講習会を開きまして、少くとも補助金の校舎につきましては、粗悪な校舎を建てることを禁止いたしまして、現在におきましては、地方においてもその基準を守りまして、現在程度の相当に質の高い校舎が建つようになつた現状でございます。
  116. 高橋權六

    高橋(權)委員 今御答弁を聞くと、風水害というようなことを言つておられましたが、ときたま風水害のないのに、生徒がたくさん二階へ上つたから天井がおつこつたというようなことがあるのです。そういう点は注意してもらわぬと、勉強しておるうちに、この家は倒れはせぬかという感情から、勉強ができぬ。特にこのごろの青年男女以下は魂が抜けて、働かないで金をとるというような連中が多くなり過ぎているので、たたき直してもらわなければならぬときだから、安心して勉強のできるように、今まで以上に注意していただきたい。そういう御注意をなされたかどうか、もう一ぺん伺つておきたい。
  117. 田中徳治

    田中説明員 日本の学校建築が、現在非常に低下しておるということは、戰時中ほとんどその修理が行き届きませんで、しかも新設の新しい校舎がなかなかできない。やむを得ず古い校舎をそのまま使つておるというところが非常に多いのでありまして、全国におきましても約四十四万坪という校舎が、使用禁止の実情になつております。さらに四十年以上の経過の校舎が二百数十万坪あります。そのために地方におきましては、今お話のように校舎の二階のはりが落ちたというようなことも聞いております。それに対しまして教育委員会におきまして、單に補助の対象となる学校の監督を十分にするのみならず、できるだけ従来の既存の施設を監督しまして、市町村の方まで十分そういつた校舎の整備につきまして指導徹底するようには、私の方から委員会に依頼しております。委員会といたしましても補助金の配付のみならず、そういつた老朽校舎、あるいは既存校舎の整備につきまして、相当積極的に現在は指導をやつておる次第であります。
  118. 田中不破三

    田中(不)委員長代理 次に報告書百四ページ、不正行為報告番号四六四及び四六五、職員の不正行為により国に損害を与えたもの、右二件につき、文部当局の寺中政府委員説明を求めます。
  119. 寺中作雄

    ○寺中政府委員 四六四並びに四六五の問題は、私どもといたしまして、まことに申訳ない事件でございまして、東京大学の附属病院の収入掛長が約三百三十五万円ばかりの金を不当にふところへ入れたという問題、それから九州大学におきまして、農学部の助教授が北海道に出張中に、その演習林の立木を不正処分いたしまして、それを自分で収得したという問題と、もう一つ九州大学のやはり会計課の職員が小切手等を横領した、その金額は四十二万五千円であります。三件ともまことに監督不行届きのいたすところでございまして、会計検査院の御指摘通り遺憾な問題であることは申すまでもないのであります。  第一の東京大学の問題につきましては、実は金額がはつきりしていなかつたのでありまして、その損害賠償につきまして、金額がはつきりしないために、その審理がだんだん延期をなされて来ておりましたが、最近においてこれは見込みがつく予定になつております。  九州大学の問題は、これも非常に不正な問題でありますが、処分といたしましては、福岡地方裁判所において懲役二年六箇月になりまして、それを上訴いたしましたが、高等裁判所において棄却をされまして、この二年六箇月が確定をいたしました。なお執行猶予三年ということになつておるのであります。私どもの処分といたしましては責任者に対する減俸の処分を行つております。  九州大学の会計課の問題につきましては、これも行政処分といたしましては、監督者を減俸処分にいたしまして、本人は一審で懲役二年になりました。これも控訴いたしましたが、棄却となりまして、まだ上告するかどうか不明であるという事情になつております。処置といたしましてはさようなことになつております。御了承をいただきたいのであります。
  120. 田中不破三

    田中(不)委員長代理 会計検査院当局において、特に御意見がございますか。
  121. 大澤實

    ○大澤会計検査院説明員 ちよつと補足させていただきたいのでありますが、東京大学の件は、先ほども申し上げましたように、社会保險の支払基金からの送金を、収入掛長が別個に預金してあつたうちから引出して領得してしまつたという案件でありまして、こうしたことは請求したときに徴収決定額として決算上、帳簿上明らかにしておけば、どうしてもその金は収納未済として出て来るから、あとからトレースするのに簡單である。こうした事件を防ぐ意味においても、最初の四五二号で述べましたような徴収決定を事前にすべき必要があるという感じがいたします。なおこの金額でございますが、昨年十月にこの検査報告を作成いたしまするときに、先ほども説明がありましたように、金額がはつきりしていなかつたのでありますが、確実なところとしまして、三百十六万という数字を掲げたのであります。その後十分に調べました結果が、先ほど会計課長も御説明申しげましたように、三百三十五万円というふうに、約十八万円ほどの増加になつております。なお九州大学の方の文部教官平山助教授が、演習林から伐採して売り飛ばしたというのが、この百七十万円の中には八十四万五千円掲げてあるのでありますが、実際の領得したとせられた金額は、最終的には二百三十九万五千円ということになつております。昨年のこの検査報告を作成いたしますときには、業務上横領として確定して判決がありました分の八十四万五千円を掲げたのでありますが、そのほかにも百五十万円ほどのものがありますという点を補足して御説明申し上げます。
  122. 田中不破三

    田中(不)委員長代理 以上に関して御質疑はありませんか。
  123. 大上司

    大上委員 まず当局にお尋ねいたしたいのですが、この昭和二十四年度決算検査報告の最後の第八章には会計検査院が「昭和二十五年一月から十二月までの間に、検査の結果」云々として、東京大学の問題が出ておるのです。緒方某――このように年間何千億となしに歳出の執行をせられたものの中に、特に第八章の中に、会計検査院が検察庁に対する通告処分としてあげて来ているその事案の内容を見ていると、同じく不正行為の期間が昭和二十二年五月ごろから昭和二十五年六月ごろまでの間継続して行つている。こう考えた場合に、事は非常に簡單であるけれども、なぜこれだけの長期間これが発見できなかつたのか、一体監督者は何をしていたのだ。同時に、おそらくこの二十二年の五月から二十五年六月事業年度も重なつているのではないかと、このように考えるのでありますが、なぜこれだけ長く発見できなかつたのか、その理由をまずお尋ねいたします。  第二点といたしましては、われわれ前国会委員会でも申し上げたのですが、大体文部省というところは、国民の感情から申しますと、非常に間違いないところのように、われわれも現在そう考えているのです。にもかかわらず、非常に悪質なものが出ている。これはたびたび申し上げたのですが、一体どこに間違いがあつたのか。すなわち、こういうふうな長期間わからずに置くような支出官というか、文部省だけが特別な支出行為をすべき規定があるのかないのか、そんなものはまさかないと思いますが、一応私はそれをお伺いしてみたいのであります。
  124. 寺中作雄

    ○寺中政府委員 長い間それがわからなかつたという理由でありますが、これは御説明がたいへん困難でありますけれども、本人は非常に平素まじめな職員でありまして、始終会計検査院の手を煩すまでもなく、われわれの職員の方も会計検査に行つておるのでありますが、実は大澤局長も触れられましたように、未収額が病院収入についてはつきりしないというのは、事後に調定しますために、そこがはつきりしないために、そういうことをやるゆとりがあつたといいますか、そこにそういう間隙があつたわけでありまして、これはまことに監督者の目が届かなかつた点は、はなはだ遺憾であると思うのであります。  第二の点は、今言いましたような病院収入の徴収手続の上で不備な点があつたように思いますので、本年の十月からは事前調定にいたしまして、この処置に対しましては、これだけの収入というものをさきに決定をいたしておりまして、帳簿の上に現わして、それから実際の収入をするということを確実に実行いたしますならば、こういう問題は未然に防げるのではないかというふうに考えております。
  125. 高橋權六

    高橋(權)委員 この日にちにいたしますと、千百二十五日ばかりになつておる。三年一箇月になつておるが、今御答弁によると、まじめだからというので、三年間も会計検査もしない。当局も御注意にならなかつたということになるのでしようが、日にちが千日ということになると、千日のかやを一日に燃やすというように、昔から千日というのは非常に大切なことになつておるので、これをかりに二十二年五月から二十五年六月までとすれば、千百二十五日ということになります。うるう月もありますから、多いか少いかわからぬが、簡單に計算すると千百二十五日もたつておる。正直だからといつてそういうことをすると、ねこをかぶつているやつぱみなやるようになりはせぬかと思います。フレノロジー――骨相学でもわかる。私が見たらこいつはずるいということがわかりますが、今当局の御答弁によりますと、あまりおとなしいから、まじめだからというので、会計検査院も、上官のあなた方も、その間御注意もなしに、帳簿の検査もなさらなかつたということになりはせぬかと思いますが、その点もう一ぺんお伺いいたしたい。
  126. 寺中作雄

    ○寺中政府委員 これはそういうふうに御指摘をいただくと、私ども申す言葉がないのでありまして、実際検査をいたしましたときには、調査手続が不備であつたというようなこともありまして、わからなかつたのでありますが、急に本人が休暇をとつて欠勤をして、どこかに逃げ出した、そうして呼び出しても出て来ないというので調べましたところが、そういうことがわかつたのであります。これはまことに申訳ない次第でございますが、事実はさようなことでありまして、今後十分注意をいたしたいと思います。
  127. 高橋權六

    高橋(權)委員 今おつしやることを承りますと、逃げ出したから気づいた、そうすると千百二十五日間帳簿の検閲も何もしなかつたということになります。また三百万円以上というと、大金であります。私の選挙費用においては、百回やつていいぐらいです。私は一万二千円ぐらいの選挙費用を手元から出し、公費は二万円とられて、三万二千円ぐらいで代議士になつておりますから、私の選挙費用なら百回解散しても使える金です。大金です。しかもわれわれが納税のたびにほんとうに苦労しておるところのその金です。今言うと、済まぬ済まぬとおつしやる。これは神でないからしかたがありますまいけれども、三年間帳簿の検閲もなさらなかつたかということです。たいがい検査したら、どうもつじつまが合わないということがわかるはずです。徐徐にやつたからわからなかつた。そういうことは、会計検査院も、あなたの方も、両方ともこれははなはだ怠慢ではないかと思う。その点を両方から御説明願いたい。
  128. 大澤實

    ○大澤会計検査院説明員 ただいまの御指摘でありますが、会計検査院といたしましても、東京大学は毎年検査をやつておりますので、これが発見できなかつたのは、御指摘になりましたように、怠慢と言われれば、やむを得ないのでありますが、このやり方は、いわゆる収入金の帳簿には、初めから入つてないことにして整理してありますから、帳簿には全然出て来ていないのであります。そこで会計検査院がこれに気つきましたのは、先ほど申しましたように、このあとになつてつた分だけを歳入として事後に整理する、その手続がどうもおもしろくない。実際において、いつ入つてどうしているかという実情を調べるために、いわゆる裏帳簿といいますか、まだ帳簿に入らぬ金かどう動いておるかを、この東京大学の分について調べようとして――二十二年から始まつて二十五年ですから、御指摘のように、なぜその間に気がつかなかつたかと言われると、一言もないのでありますが、二十五年にその金の動きを調べに参つたのであります。ところが、その収入掛長が、遂に気づかれたというので、ちようど調べに参つた当日姿をくらましてしまつたのであります。こういう次第でありまして、帳簿だけを見たのでは、なかなか出て来ない、つまり支払先の方からいつ金が入つたかをたぐつて来ないと、なかなか表面に出て来ないということになつております。ただうわべの検査では、わからないように仕組みがなつております。それに気がつかなかつたのは、はなはだ遺憾でありますが、事態はそういうふうでありますから、ひとつ……。
  129. 高橋權六

    高橋(權)委員 一方では逃げて知つたとおつしやる一方では、調べ始めてから逃げた、こういうような話で、どうもそこにつじつまが合わぬようであります。こういうところあたりは、検事がぴりつと調べるところじやないかと思いますが、そういう意味で言われたら、一体裏帳簿があるかないか、そういうことをゆだんされるようでは、現在においてもたくさんできていはしないか。その始末はわれわれ国民がして負担しなければならぬ、こんなばかげたことはないと思う。今の御答弁では、逃げてから知つたとおつしやる、片方では調べ始めてから逃げたとおつしやる、その点がどうも私は納得が行きません。
  130. 寺中作雄

    ○寺中政府委員 私逃げて知つたと申しましたが、これは今検査院から言われるように、検査があるということで、本人が非常に心中で混乱をしまして逃げ出したわけであります。その点はさように訂正をいたします。今後は事前調定ということを十分に徹底をいたしまして、帳簿の上で見ればはつきりわかるというような体制を整えたいと思います。
  131. 田中不破三

    田中(不)委員長代理 御質疑はないものと認めます。  以上で文部省関係審議を終りました。     ―――――――――――――
  132. 田中不破三

    田中(不)委員長代理 次に、厚生省所管について審議いたします。報告書百五ページ、四六六号ないし報告書百八ページ、四七八号、以上十三件を一括して審議をいたします。まず厚生省当局説明を求めます。大臣官房会計課長、太宰政府委員
  133. 太宰博邦

    ○太宰政府委員 議題になりました項目につきまして、そのかんじんのところを御説明申し上げたいと思います。  四六六号の診療収入の取扱当を得ないもの――これは群馬県にございます国立療養所の六日向荘で、昭和二十三年十二月から二十五年三月までの間に、群馬県社会保險診療報酬支払基金事務所から支払いを受けた診療費を、日銀に納付しないで市中銀行に普通預金としておつた。こういうことが会計検査院指摘を受けたのでございますが、これは医療団から引継ぎを受けました国立療養所でございまして、職員もふなれな点がございましたために、かような間違いを生じたのでございます。これは本来ならば、ただちにこれを日本銀行に納付すべきことは申すまでもないところでありまするが、医療団当時、その地方銀行を利用しておつたというその観念が残りまして、国立に移管後も、そのまま継続してそこに預金をしておつた。そして二十五年の四月三十日まで一回の払出しもすることなく、そのまま預金として処理していたのでございます。これは取扱者の事務ふなれによるものでございまして、まことに遺憾に存ずる次第でございます。なおその金は、ただちに二十五年四月末に国庫に納入して整理いたした次第でございます。  次に、四六七号の診療収入の徴収に当り処置当を得ないもの――これは国立療養所の久里浜病院外五箇所で、昭和二十二年一月から二十五年三月までの診療収入につきまして、徴収決定の漏れが出たということで批難を受けたのでございます。これも先ほどちよつと文部省関係でも出ましたかと存じますが、診療収入の徴収につきまして、このごろまでは事後調定と申しまして、収入が入りましてから調定をするという手続をとつてつたのでありまするが、これは昭和二十三年より事前調定に改めたのでございます。ところが、ちようど切りかえの直後というわけでもございませんが、その前後しておりました時でございまして、その際にその担当の者が事務ふなれのために、前の分につきまして、ただちに整理をしておかねばならないのを、うつかりしておつて徴収決定漏れになつたということが一つでございます。なおそのほかに、生活保護法によりまするところの被保護者の診療費、これの徴収決定をいたします際に、これは御案内の通り関係の市区町村長の発行いたします医療券というものを提出させましてから後、初めて生活保護法によるものとしての取扱いをいたすべき筋合いでございますが、患者の方からそういう手続中であるというようなことで頼まれますと、まずそれが確実に入つた後に手続をすべきものであるが、大体生活保護法の患者としての処置をして、そうして請求書をその町村長の方にまわす。ところが町村長の方では、その手続を遅れていたしましたり、あるいは場合によりましては、それは要保護者とは認めがたいというようなことで否定された、そういうような事態ができました。かような事務上の齟齬を来しましたために、さようなものの徴収未決定のものが生じたようなことでございます。大体そういうようなことで、ここに三百十万余円の徴収決定漏れのものを生じたのでございます。これは大体昭和二十五年九月までに金額徴収決定済みと訂正いたした次第でございます。今後かかることのないように十分に注意をいたすとともに、責任者に対しましては、巖重注意を与えた次第でございます。  その次の四六八号の、補助金の交付に当り処置当を得ないもの――これは愛媛県で、昭和二十四年度中に宇和町外二箇村に対しまして、国民健康保險の直営診療所を設置するための補助金交付についてでございます。これは当時の状況を調べてみますと、補助金の交付にあたりまして、申請書の内容を十分調査いたしまして、設置の必要と認めましたものについて、この指令を出したのでありますが、これは昭和二十四年の六月に敷地を買収いたしまして、まさに工事に着工しようという運びになつておりました。ところが、地元の宇和町の一部の住民の間におきまして、こういうところに病院を建設されては困るというので、病院の建設延期期成同盟というような組織が表面化するに至りまして、町の議会、理事者と地元民との間にいろいろなごたごたを生じまして、そのために着手せんとするばかりに至りましたところの工事の施工が、中断するのやむなきに至つたのであります。これは結局、その後の関係方面各位の努力によりまして、ようやく昭和二十五年の三月、事態が好転いたしまして再び着工するということに相なつた次第でございます。ところが年度がすでに経過せんとしているような状態にございまして、これは本来ならば繰越しの手続をすべきでございまするが、当時の一般情勢といたしまして、なかなかこの繰越しの手続がめんどうであつた、しかもこれは今までごたごたしたが、もう話がつきましたので、あとはスムーズに行くということが確実と見られるような事態でございましたので、この工事につきましては竣工間違いなしというところで、先に補助金を出したため、こういうような間違いを生じた次第でございます。もつとも、この工事はその後順調に行きまして、二十五年十月三十日に竣工しておるのでございます。問題は、年度内にでき上らないのに補助金を出したというところで、検査院から御指摘を受けたのであります。これはまさしく御指摘通りでございまして、将来かかることのないように十分戒めておると同時に、当時の責任者に対しましては、巖重注意を与えた次第でございます。  その次の四六九号、建築工事を請け負わせるに当り処置当を得ないもの――これは国立埼玉病院、それから大蔵病院、世田谷病院の三箇所でございますが、これは昭和二十五年の三月に、その病院の管理室及び病棟の改築工事その他の請負工事の指名競争に対して、契約いたしました際に、入札でございまするので、一番最低のものに落札すべきであるにかかわらず、最低制限価格というものを設けまして、それ以下のものはこれをオミツトしまして、その最低制限価格以上のところで一番低いものに、これを落札者として契約をした。これが会計法規の趣旨に反するということで指摘を受けたのでございます。これはまさしく御指摘通りでございまして、まことに申訳ないのでございます。ただこの間の事情だけを申させていただきますると、これは非常に緊急を要する工事でございまして、たまたま業者を十分に吟味するだけの余裕がなかつたために、当時の係官といたしましては、むしろ何と申しますか、常識的にはこれがもつともだというような考えで、かえつて間違いを起したというようなものでございます。当時の見積り価格の約二割引いた八割というところに線を引きまして、おそらくその当時の情勢といたしましては、これより以下のもので入札させて工事をやるとなると、当然業者が足を出す。従つて、業者が不正をやるおそれがある。しかしながら今選定した業者については十分にそれを吟味するだけの余裕がない。そこで大体この最低制限というところの線を引いて、これ以下のものについては、今のような危險性があるからこれをオミツトしよう、それ以上のところで、一番低かつたものに入れようというようなことを考えたのであります。私どもも、ごく常識的な議論としては、その気持はうなずけないことはなかつたのでありますが、これは国の会計法規等をみだるものであることは、申すまでもないのであります。端的に申せば、当時の係官が、その会計法規を知悉していなかつたというところに、あるいはうつかりしておつたというところに、この間違いを起したもとがあるわけであります。この点はまことに恐縮に存ずる次第であります。  それからその次の四七〇ないし四七七までは、これは職員の不正行為によつて国に損害を与えた問題であります。第一の四七〇号の北海道の旭川地方世話所――これは未復員者の留守宅渡しをいたしますそれの原簿を扱つている係員でございます。これがすでに帰つて来ました既復員者及び架空の人物を利用いたしまして、これがしめて三十六件でございます。大体それが大きなものでございます。そのほかに留守宅渡しの分を横領したのが、ちよつと千六百円ほどございますが、それ以外は、ただいま申し上げたような既復員者と架空の人物を利用しまして横領し、これを遊興費に使つてつた、こういう事案でございます。これは昭和二十五年九月に検察当局から公訴の提起がございまして、懲役二年の判決がありました。横領金の弁償につきましては、そのうち九千三百二十三円弁償済み、残額は本人が目下服役中でございますし、その財産は格別のものがございませんので、出所後にこの弁償の方法をきめるほかにない、かように考えます。  次の鹿児島県の世話課の職員は、これは出納官吏でございまして、これが復員費の前渡金を持つております。その前渡金を横領したというような事案と、それから現金出納簿から落します際に誤つたようた顔をしまして、余分に落して約千七百円ほど着服した、これも遊興費に使つておるわけであります。これは二十五年の五月に検察当局から起訴せられまして、懲役三年の判決を受けて目下服役中でございます。その横領金の弁償につきましても、八十七万七千十二円はすでに弁償済みでございますが、残額の分につきましては、本人に資産がございませんので、本人の出所を待つてこれを働きによつて支払いさせるよりほかにない、かように考えておる次第でございます。  第四七二の厚狭社会保險出張所――これは職員が主任の収入官吏と分任収入官吏でございます。これは保險料の払込みを受けて日銀に払い込むのを、それをいたしませんで、やはり遊興費に使つてつた、こういうような事案でございます。このうちこの間崎某というのは、結局起訴せられます前に結核で病死いたしました。あと吉田というものにつきましては、現在公判中であります。横領金につきましては、大体本人及び親類と相談いたしまして、すえ置貸しという方法によつて、逐次これをもどさせるというような手続をとつてございます。  その次の、国立内野療養所におきまする事案でございますが、これはそこの雇が、生活保護法あるいは社会保險の療養費、これを現金で受けました分を、金庫に入れませんで、着服して遊興費に使つてつた、こういうことであります。これは二十五年の七月に公訴の提起がありまして、懲役一年六箇月の判決を受けて、目下服役しているのでございます。横領金の弁済につきましては、本年の六月に民事訴訟の提起を起して、目下手続中でございます。  それから四七四号の、国立療養所大府莊――これは収入官吏でございます。これもやはり同様に生活保護法あるいは社会保險の診療費もしくは外来診療の窓口で現金で受入れましたようなものの現金を着服いたしまして、遊興に使う、あるいは建築の費用に充てるというようなことをしておりました。それから歳出の小切手を業者に支払わないで、自分が着服したというような問題でございます。これはいずれも懲役一年六箇月あるいは一年の判決を受けております。そのうち一人は控訴しておりまするが、他の二人は目下服役中でございます。横領金の弁償につきましても、このうちの一人は、全額を払つて弁償済みでございます。一人は五万九千円弁償しております。それからあとの分につきましては、裁判所へ即決和解の申立てをいたしまして、今年の五月にその和解が成立したというような状況でございます。  その次の四七五号、国立療養所下志津病院――これは歳入係でございまして、まだ払い込んでございませんものを町村に督促に行つて、督促して来ましたものを自分が着服している。そしてこちらの方には、督促に行つたがまだ入らなかつたというようなかつこうにして、これを遊興費に充てておつたという事案でございます。これは二十五年の二月に告発いたしまして、懲役一年の判決がございました。横領金の弁償につきましては、民事訴訟を提起して目下審理中でございます。  次の四七六、下関病院――これは医事係と申しまして、直接入院患者の世話をする係でございますが、これが入院患者の診療費を、自分が取次ぐ際にこれを着服して、遊興費に充てたという事案でございます。これは二十五年の七月に公訴の提起がございまして、懲役三年の判決を受けております。横領金の弁償については二十八万四千五百円ほどは弁償済みであります。残りの分につきましては、目下民事の訴訟を提起しまして、これは和解が成立し、その後少しずつ入れるようなことにいたして解決いたしました次第でございます。  四七七の小倉病院――これは給与決算の雇でありまして、これは架空の人物を使つたり、あるいはすでに退職した人の名前をさらにもう一度利用して、職員に払う俸給を着服して遊興に使つてつたということであります。これは二十五年の六月に公訴の提起がございまして、二年六箇月の判決を受けております。横領金の弁償につきましては、即決和解の申立てをいたしまして、和解が成立したというような次第でございます。  以上八件は、職員の不正行為によつて国に損害を与えたものでございまして、まことに申訳のない次第でございます。何分にも厚生省には病院、療養所、その他施設が全国に三百有余ございまして、その上に職員がずつと厚生省のはえぬきの職員ばかりではございません、医療団から受継いだものもおるというようなこと、かたがた昔と違いまして、現在なかなか訓練が行き届かないというような悪條件も重なつておりますので、かような不始末をいたしまして、まことに恐縮に存じておる次第であります。なおこれにつきましては、当時のそれぞれ責任者に対しまして、あるいは減俸、あるいは戒告というような、それぞれ公務員法の精神にのつとりました監督上の責任を解いて処分をいたしておる次第であります。それと同時に、かような事案が出ますということにつきまして、どこにその欠陷があるかということについて私どもも考究を重ねて、それを少くする方法考えなければいけないのじやないかというようなことから、昨年以来会計検査院検査をいたしますほかに、私どもの方でも、できるだけの陣容をもちまして施設の検査をし、こういう事故の防止について指導いたしますと同時に、かような事故が起きました際に、どこにその間違いがあつたかという点を検討いたしまして、それをこちらからほかの施設全部について通知をしてやりまして、あるいは会議の席上でそれを知らせまして、みんなが協力して、目下かような不祥事件を一件でも少くするように努力するような態勢を整えてございます。その後少しずつ効果は出ておるやに存じますが、さような努力をしておるということをつけ加えて申し上げておきたいと存じます。  最後の四七八号、検定手数料の徴収に当り処置当を得ないもの――これは昭和二十四年度中に、厚生省の国立予防衛生研究所が、ワクチン類の国家検定を行つておりまして、その手数料はこの検定の際に同時に納めなければならないということに規則でなつておるのでありますが、検定申請の際に、その手数料を怠つてつて、二十五年の九月末までになお千九百三十六万円が収納に至つていないということで指摘を受けたのでございます。どうしてこういうようなものが徴収できなかつたかということにつきまして、当時の状況を調べてみましたところが、昭和二十三年の十一月に京都及び島根においてあのジフテリアの事故が発生いたしまして、総司令部の指示があつて、全部予防接種液その他の移動及び使用を一時禁止いたしました。と同時に、そのワクチン類を製造しておりますところの査察を行つて、施設の改善をはからせましたと同時に、古い製剤の再検査を行う、こういうような非常の措置をとつたのでございますが、その間製造業者は、ワクチンの製造一切、中止を命ぜられておつたわけであります。これが二十四年の四月三十日以降になりまして、その施設のよろしいものから逐次製造の再開を許されるようになつたのでございますが、この間およそ八箇月以上の長期の空白期間がございましたために、業者の方が非常に困窮状態になりまして、この国家検定に製剤を出します際にも、その金を納めるだけの力がなくなつて来たということが一つ。もう一つは、この保健衛生上、非常にワクチン類に対する需要が全国で高まつておりまして、ぜひとも早くこれを出してもらいたいというような要望が強かつたために、予防衛生研究所におきまして、検定申請の際にこの手数料を納めさせることをしないで、それであとから納めてもよろしい、やむを得ないというようなことで、この検定だけを急いで製品を出させた次第でございます。これはさような事情があるのではございますが、国の製造検定規則にもとつたような措置をいたしましたことで、申訳ない次第であります。なおそのほか未納の分につきましては、その後逐次努力を重ねてございまして、本日までに千九百三十六万円のうち千六百九十七万円は収納済となつてございます。残余の二百三十八万円余りがございまするが、これは納付者の方で債務履行の誠意が認められません。私どもの方で逐次これを納めさせるように誠意をもつて交渉したのでございまするが、その誠意が認められませんので、ついに本年の十月に訴訟を提起した次第であります。これは訴訟上の和解が成立して、大体今後分割納入ということに相なつた次第でございます。  一応全部一括して、簡單でございますが、御説明申し上げました。かようなたくさんの事故を出しましたことは、まことに申訳ないことと存じておりまして、今後十分に注意して参りたいと存ずる次第であります。
  134. 田中不破三

    田中(不)委員長代理 次に会計検査当局において、特に御意見がありましたならば、御発言願います。
  135. 大澤實

    ○大澤会計検査院説明員 特に進んで、補足いたすこともございません。御質問に応じまして御説明申し上げたいと思います。
  136. 田中不破三

    田中(不)委員長代理 本日は、時間も大分経過いたしましたので、この程度にいたしまして、厚生省当局に対する質疑は次会に譲ることにいたします。次会は明後十一月二日、金曜日、午後一時から開きます。次会はただいま保留をいたしました質疑並びに農林省所管について審議をいたします。  本日はこれにて散会をいたします。     午後四時五十九分散会