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北澤委員 日本の
食糧問題というものも、これは
日本だけで解決するものでなくして、結局
国際的な関連において、
日本の
食糧問題なり農村問題の解決をしなければならぬと思うのであります。そういう点から申しまして、
日本は大いに
FAOのような組織を利用して、
国際的の関連において、
日本の
食糧問題あるいは農村問題の解決に資してもらいたいと思うのであります。
そこでもう一点だけ伺
つて私の
質問を終りますが、この
FAOにはたくさんの国が参加しておるわけでありまして、一九五一年六月末現在で六十六箇国入
つている。そのうちでアジア
関係の国が
相当多い。たとえばアフガニスタン、あるいは
ビルマ、カンボジア、セイロン、中国、インド、インドネシア、韓国、パキスタン、フイリピン、シヤム、ヴエトナム、こういうふうに
東南アジア関係の国が非常に多いのであります。もちろんこれはアジアには農業国が非常に多いわけでありますから、当然であります。こういう点から申しまして、
日本と
東南アジアとのいろいろな経済協力の問題があるのでありますが、農業の面におきまする
日本と
東南アジア諸国との協力ということは、
相当大きな問題であろうと思うのであります。現に
アメリカの後進国開発計画、あるいはイギリスのコロンボ計画というようなものを見ましても、
東南アジアの農業開発については、
相当のウエートを置いておるというふうにわれわれは見ておりますので、私はこういうふうな
東南アジアの経済開発に関連して、
日本が農業の面で、この
東南アジアの経済開発に協力するということが、
日本と
東南アジアとの善隣友好の
関係を増進する上に、最も適当なことであろうと思うのであります。大ざつぱに申しまして、
日本の農業技術は、
東南アジアの農業の現状を見ますときに、はるかに図抜けておると思うのでありまして、こういう面におきましては、
日本は
東南アジアの農業開発に、
相当援助し得る立場にあると思うのであります。それによ
つて東南アジアの
食糧の増産をはかり、そうして
日本に対する
東南アジアからの
食糧の輸入に寄与し得る点から申しましても、
日本が
東南アジアの農業等の開発に大いに協力してやる必要がある。特に現在
日本ではパルプが非常に欠乏しているわけでありますが、
東南アジアには
相当林産資源があるのであります。こういうふうな
東南アジアの林産資源の開発にも、
日本が協力して、これによ
つて林産資源の
日本に対する輸入を増進するというようなことも
考えられるわけであります。従いまして、私はこういうふうな農業、林業の面におきまして
日本が
東南アジアの開発のために、英米その他と協力して積極的に努力するということが、最も時宜に適したことでないかと思うのでありますが、そういう点につきまして
政府はどういう
考えを持
つておるか、それを伺
つて私の
質問を終ります。