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1951-09-11 第11回国会 参議院 電気通信委員会 閉会後第1号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十六年九月十一日(火曜日)    午前十時十九分開会   ――――――――――――― ○電気通信事業運営状況に関する調査  の件  (電気通信省関係補正予算及び機構  改革に関する件) ○電波行政に関する調査の件  (テレビジヨン放送及び商業放送開  始による混信問題等に関する件)   ―――――――――――――
  2. 村尾重雄

    理事村尾重雄君) では本日の委員会をこれより開会いたします。  本年度補正予算内容について政府側説明を聴取いたします。
  3. 靱勉

    説明員靱勉君) 本年度補正予算につきまして目下大蔵省となお折衝中でございますが、大体の様子を御報舎申上げたいと思います。  本年度電気通信事業特別会計予算は、御承知のように、損益勘定におきましては四百八十三億、それから建設勘定におきまして二百二十六億でありましたが、この予算は大体昨年の十月頃に見積つたものでありまして、その後御承知通り物価値上りを生じまして、このままでは到底予定通り計画を実行することができないという結果になつたのであります。そこで本年度必要経費見積りましたところ、損益勘定におきまして約百三億、建設勘定におきまして六十億円の歳出増加となつたのであります。これはいろいろの条件につきましてまだ決定をいたしてないものがございますので、確定的のものではございませんが、大体歳出面におきましてこの程度のものは増加せざるを得ないという結論に相成つておるような次第であります。そこでその内訳を、もう少したちますと印刷物ができますが、御説明申上げますと、先ず損益勘定のほうでございますが、人件費不足が約二十五億円であります。それは本予算見積り不足が十二億円ございまして、なお給与ベース改訂、これは政府としましては人事院から勧告を受けまして、今最後的にどの程度にするということはきまつていないのでありますが、大体事務当局同志見積りといたしまして、十月から千五百円程度月に上げるというような計算にいたしたのでございますが、それで年度内十五億円、計二十七億の増加になります。併しながら経営の合理化のために管理要員につきまして、電気通信省といたしましては、人員の縮小を約三〇%程度いたすというような計算にいたしますと、今の二十七億円というものが二十五億円にとまるわけでございます。この人員の縮減につきましてもまだ決定を見ておりません。ただ一応私ども計算といたしましてそういうような数を掲げたような次第であります。この人件費不足の中には郵政への繰入を含んでないのでありまして、郵政への繰入は総額で十一億円を増加することになつております。これは単に人件費関係だけではありませんで、物件費値上りも含んでございますが、十一億円を見込んでおります。次に朝鮮動乱に伴う国際連合軍関係の業務は、本予算には計上されてありませんので、このたび補正としまして十九億六千万円を計上いたしたのであります。それから物価値上りにつきましては、維持用資材の価格を平均四〇%の値上りということに抑えまして、大体三十一億三千六百万円程度増加となるわけでありますが、これも七億程度節約によりまして、その差引き増加分として計上するというような予定に相成つておるようなわけでございます。結局歳出としまして、成立予算に対しまして、先ほど申したように、百三億円の増加を来たすわけでありますが、これに対しまして収入は、取扱数量増加で二十四億円、国際連合軍関係収入が二十六億円、終戦後外国との通信料日本の取り分であつて未決済の分が五億円であります。これが収入として現われて参りまして計五十六億円でありまして、従つて差引き四十七億円の収入不足となるわけであります。損益勘定におきまして四十七億の収入不足になりますので、これは只今申上げました通りに、物価値上り節約によつて抑え、人員の問題も合理化を更に行うというようなことによりまして、どうしてもなおこれだけの年度内不足を生ずるということでありますので、結局これは料金値上げというようなところに参るような次第であります。現在料金値上げをこれで計算いたして見ますと、電報におきましては約四〇%程度値上りは止むを得ないのではないか、電話につきましては、度数料につきまして、市内電話におきまして均一制の局と度数制の局と比較しますと、度数料の局が非常に割安になつておるというようなことにもなりますし、又これに要する経費関係等を考慮しまして、度数料値上げが相当大幅なものに決定せざるを得ないような次第でありますが、均一制の局につきましても、これはできるだけ値上率を抑えるという意味におきまして二五%程度度数制の局におきましては基本料は一五%程度に抑えまして、度数料に結局大部分をかけて行きたい、率直に申しますれば、大体五円程度に先ほどの不足を補うためにしなければならんというような計算が出て来るわけでありますが、市内電話料金につきましてはそういうような大体見込を持つております。市外関係につきましては、現在市内市外料金収入経費との関係考えて見ますると、市外のほうが相当割高になつておると思いますが、市外関係はできるだけ上げない、結局これを整理いたしまして不足分を見て行きますと、一九%程度値上げでよいというような結果になるのであります。只今まで申上げました数字は、結局本年度歳入歳出不足分料金値上げでカバーする場合におきましてこういう計算になるということを申上げたのでありましてまだ物価庁とも折衝中でありますし、政府としても最後的決定を見ていないような次第であります。  次に建設勘定について申上げますが、これは給与改訂物価値上りによりまして影響を来たしたのであります。正確に計算いたしますと、約九十億円の不足を来たすのでありますが、計画の一部変更、或いは設備改良繰延べ等を考えまして、大体六十億程度歳出増加程度計画考えて見たいということに大体方針を確定いたしているのでありますが、これは設備負担金の際に申上げたのでありますが、特に本年度におきまして東京大阪電話に相当の電点を更に置いて、この施設改良いたしたいという考えを以ちまして、本予算計画にプラスしましてこの計画考えておるのであります。そこで結局どういうような財源になるかという問題でありますが、三十五億は設備負担金収入予定いたしております。それからあと二十五億は資金運用部から借入金として拝借いたすということで、六十億円の財源を見ているような次第であります。それで結局本予算におきまして加入者を例にとりますと、七万五千の加入者増設予定でありましたが、東京大阪に更に三万三千の加入者を増設する計画をいたしておるような次第であります。なお設備負担金の問題は、これは現在の施設で更に加入者増加できる、即ち空設備の利用という問題も三十五億程度でなく考え得るという見通しでありますので、そういう収入は、これは現実に希望者がありまして、又我々の方におきましても、施設の架設が可能であるならば、三十五億という線に限定されないで歳入を入れ、歳出ができるように予算総則等において措置をいたしたいというような計画で現在折衝を進めておるような次第であります。  以上簡単でございますが補正予算につきまして御説明申上げました。
  4. 村尾重雄

    理事村尾重雄君) 公社法説明を……。
  5. 靱勉

    説明員靱勉君) それでは、電気通信省関係で本日御報告申上げることを一応一括して御報告申上げたいと思います。  公社法の問題に入ります前に、この講和会議におきまする国際通信関係について若干御説明申上げたいのでございますが、これは全権団国会議員団そのほか新聞通信関係放送関係の非常に多数がサンフランシスコに出向きまして、国民の最も関心の的である講和会議通信をするということでありまして、私どもこれには厖大な通信量があるものと予想いたしまして、これの対策を講じたのであります。そこで無線電信在来東京サンフランシスコ間に四回路を持つておつたのでありますが、これを七回路に増設いたしました。それから無線電話在来東京オークランド間に六回路あるのでありますが、今回大阪オークランドに新たに二回路を開設いたしまして、関西方面通話をこれによつてはくということにいたした次第であります。それから写真電信在来一回路でございましたが、これを二回路にいたしました。それから国際放送中継在来二回線の一つ写真電信回路で行われておつたのでございますが、これを分離しまして、単独回線として国際放送中継オンリーを取扱えるようにいたしたのであります。電信放送在来送受信計一日延べ八十九時間の状態にあつたのでありますが、これを百二十六時間というように三十七時間増加いたしました。それから全権団派遣新聞通信員に対しては、サンフランシスコから日本宛通信料金受信人払いの便宜を設定いたしまして、それから新聞通話に対しましては、特に従来よりも一段と優先順位取扱を取計らつたのでございます。これによりまして非常に円滑に通信が行われまして、電信を例にとりますれば、報道員ニユースを書いおるそばからすでにどんどん送信される。即ち送信を終つたときには東京電報局国際電報局に全部送信を終ります。同時に着いておる。即ちその間時間的に殆んど差がない。結局時間を要しますのは、国際電報局から各社に通達する時間だけでございまして、これが大体五、六分程度で、まあそれ以上は時間を要してない。非常なサービスでございました。  なお又今回特に顕著な例といたましては、單にニユース電信で送るというだけではなく、声そのものを中継する、或いは写真そのものを電送するというようなところに非常に中心が集まりまして、すでに御承知のようにNHKを通じまして割合に音質のいい放送が中継されたのでございますし、写真新聞等に載つておりまする通り割合によく出ております。ただ非常に写真が輻湊いたしまして、平常時におきましては大体三通程度のものしか来ないのでありますが、この機会におきましては五十から六十の写真通数があつて、スピードを平常の倍に上げたという点においていささか鮮明度が落ちた点はあるのでございますが、スピードを非常に尊重した結果、ともかく新聞御覧になるような程度のものを送ることができたのであります。なお電話につきましては、これは連合軍将兵が主として在来使われておつたのでありますが、この期間におきましては連合軍将兵の理解によりまして、そういうものを全部後廻しにしまして、この関係通話を優先さしたというようなことになつておるわけであります。幸いにしまして関係通信が極めて順調に運用されたのでございます。一応御報告いたしておきます。
  6. 村尾重雄

    理事村尾重雄君) ちよつとお諮りいたします。公社法の御説明を続いて願つてよろしゆうございますか。なお今までのことについて御質疑がございましたら……。公社法説明準備されているそうですが、一緒にやつて頂きますか。
  7. 鈴木恭一

    鈴木恭一君 どうせ一応聞きたいと思いますから……。
  8. 村尾重雄

    理事村尾重雄君) やつていいですね。それではどうぞ。
  9. 靱勉

    説明員靱勉君) 公社関係につきましては一昨年でございますか、国会におきましても電信電話復興につきまして両院とも決議をされました結果、内閣電信電話復興審議会というものを設置いたしまして、昨年の三月にその答申が出たのであります。その答申の要領は、結局民営の長所を最大限に取入れた公共企業体にしたほうがよい、即ち事業公共性失つてはいかんと同時に、この事業は飽くまで一つ経済的企業である、そういうような点から公共企業体に持つて行くべきであるというような答申がなされまして、政府におきましても、当時小澤大臣でございましたが、一昨年の五月でございますが、この方針を内定いたしまして、関係方面にも連絡いたしたのであります。当時の状況で、一般的な状況でございますが、暫らく待つようにというようなことの回答があつたので、現在までそのままになつておるような次第でございます。併しながら講和を控えまして、特に政令諮問委員会等におきまして、行政機構改革問題等がいろいろと意見として内閣答申されたのであります。その中に電気通信省はこれを公共企業体公社に持つて行くというような答申が入つておるのであります。私ども一昨年以来、事務当局といたしましても、各方面からこれらの検討を行いましていろいろの準備をいたしたのでございますが、只今申したような次第で、その後準備も一時中止いたしておつたのであります。最近のいろいろな情勢を考えまして、又大臣の御意向もありまして、この公共企業体移行の問題を急速に準備するということで、現在準備をいたしておる次第でございますが、まだ政府といたしましては、正式に改めてこれの決定をいたしておるような次第でもないのであります。本日公社の問題について話すようにというようなお話でございますが、事務当局としまして目下非常に急速にその準備を進めておるような段階でありまして、内容自体につきまして、こういうようにきめたということを申上げるような時期でないのであります。  なお御質問によりまして事務当局準備している事態につきましては、更に御説明申上げたい、こういうように考えております。
  10. 鈴木恭一

    鈴木恭一君 只今の御説明に対して質問してよろしうございますか。
  11. 村尾重雄

    理事村尾重雄君) よろしうございます。
  12. 鈴木恭一

    鈴木恭一君 補正予算の問題ですが、人件費等についてはまだはつきりと決定しておらないということでありますが、管理要員の三〇%節減というところで計算がされておるようでありますが、現業要員に対しては、そうした考慮と申しまするか、政府方針としては、行政整理の対象にはなつておらないのでございましようか、その点を一点。  それから建設勘定の六十億というものが大体の査定としてきまつておるようでありますが、この前お聞きすれば、現在の物件費値上りでさえ八十億ですか、七十五億ですか、言われておるんでありまして、それにも足りない六十億というものがここに出て参る、而も東京大阪に重点を置いて加入者の数も三万三千も殖やそうという計画のようでございますが、その六十億の中には、設備負担金で三十五億入るものも計算なつておりますとしますと、ここに従来の計画から非常な大幅な削減が行われなければならない。東京大阪に三万三千作られるとすれば、仮にですよ、仮にこれが一戸二十万としましても、もうそれで六十六億要るということになるわけでして、そうしますると最後設備問題等考えておらるるようですが、一体そういうことができるのでしようか、その点併せて御質問申上げます。
  13. 靱勉

    説明員靱勉君) 第一点の管理要員三〇%を考えておるが、現業要員についてはどうかというようなお話でございますが、これは新聞等に発表されました政令諮問委員会答申におきましては、管理要員二〇%、普通の場合におきまして……。
  14. 鈴木恭一

    鈴木恭一君 二〇%ですか。
  15. 靱勉

    説明員靱勉君) はあ、現業要員は五%ということに新聞に報ぜられておるのであります。私どもとしましては、現業につきましては非常に人手が足りないということで、むしろ管理要員でかぶつたらどうかというような考えも持つたのであります。電気通信省機構につきまして、当委員会としましても、国政調査等の場合におきましていろいろと御覧を承わつております。それらを簡素化するということによりまして、或いは又一般に政令諮問委員会等において答申されておる通り人事関係その他いろいろの面倒な手続を簡素化する、要するに行政事務を非常に簡素化しまして、それで仕事を少くして人員が要らなくなればそれだけのものは整理するというような大体基本的な方針が示されておるようでございますが、只今政府といたましては、まだ全然確定いたしてないのでありまして、目下真剣に検討されておるときでありますが、一方早く補正予算の大枠をきめて行かなければならんということで、全然人を減らさないということで計算いたしましても、なかなか大蔵省その他等と話合いもつきませんので、一応の計算の目標を管理要員三〇%にしたに過ぎないのであります。これが当然その程度はやるべきであるとか、或いはそれだけで終るというふうには考えてないのであります。なおこの問題につきましては、相当慎重に考えて行かなければならんというふうに考えておる次第でございます。現業要員につきましてはそういうような意見も出ておりますということを申上げたいと思います。  次に建設勘定補正につきまして、八十億程度物価値上りがあつたにもかかわらず、東京大阪の重点的な整備も加えて六十億では、本予算では随分削減せざるを得ない、こういう御質問でございますが、この点誠にその通りでございまして、大体本予算におきまして八十億程度値上りというものを考えなければならん。併しながら貯蔵品或いは撤去品の再用等によりまして、参議院の予算委員会のほうにも御提出いたしておいたのでございますが、大体どうしても五十五億というものは必要である、こういうふうにお答えしてあるのであります。そこで先ほど御説明しましたのをこれによつて判断いたして参りますと、大都市整備の問題は、預金部資金の十五億と設備負担金の三十五億、五十億でやるということが当初の予定でございました。そこで二十五億というものが仮に資金運用部から借りられるといたしましても、五十五億に対して十億しか物価値上りが見られていないという計算に相成るわけでありますが、損益勘定のほうにおきまして約九億程度、私ども計算におきましては特別の出資を認めてもらおうというような今折衝に相成つておるのであります。従いまして五十五億から十億を引き、更にそれから九億を引いた差額というものが、物価値上りとして計算上埋められていないということになるわけでありますが、これに対しましては、なお経費節約と申しますか、そういうような点で若干の節約は見られるということになりますと、物価値上りでどうしても埋まらんというものが三十億から四十億近くのところに参るかというふうに考えます。大体三十数億というところがと思いますが、これを如何に克服して行くかという問題にかかつておるのでありまして、私ども勿論この不足額資金運用部等から借用できることを第一の希望としまして、大蔵省と極力折衝いたしたのでありますけれども、なかなか国家財政の現状からそれが認められない状態に現在あるような次第であります。これは或いは先ほど申上げました通り計画について一部変更を行う、或いは又改良繰延べるというようなことによりまして、できるだけ工程自体には大きな変化がないようにいたして行きたい。而も大都市整備も行なつて行きたいというような考えで、今御指摘の点は計数的に申しましても、又実際的におきましても、私どもあと三十数億というものは是非確保いたしたい財源でございますが、遺憾ながら只今そういう状態なつていない。ただ物品購入等におきまして、現在六十億の予算内の枠を持つておりますが、これを百億程度にいたしたいというようなことも考えておりますし、御承知のように工事につきまして遺憾ながら年々計画の設定の時期の関係から繰延等もあるのでございまして、ここいらを考えて参りまして、私ども計画自体是非本年度工事命令を出しまして、或いは来年に跨がるものも相当部分あるかと思いますが、少くとも二十五年度は二十十六年度に跨がつたような繰延、繰越というようなことがないようにいたすことで、本予算計画につきましても第一次、第二次、第三次というような計画を設定しまして、早期に工事命令を出すもの、次に財源の確保を待つて出すものと、いろいろ按配いたしておりますので、計画全体としましては、何とか本年度工事命令を出しまして、来年度できるだけ第一四半期等に完成できるような工夫をいたして行く計画なつておる次第であります。
  16. 鈴木恭一

    鈴木恭一君 只今の御説明で大体わかるのでありますが、まあいろいろ貯蔵品を使つたり、できない工事というものは繰延べて行くとか、何とか予定計画というものは遂行したい、こういうお話でございますが、最初予定されました物件購入と、現在この六十億を加え、又損益勘定の方でも相当物件費も入つておるのでありますが、物件数量そのものから見ますとどういうような結果になりますか。と申しますのは、この前も資材部長お話によりますと、もう第三四半期から以降は殆んど契約もできないのだと、殆んどメーカーは手をすかしておるのだというふうなことも聞いておりますので、やはり我々としては通信工業というふうな面からも、相当考えて行かなければならん問題もこれは包蔵しておると思うのです、そういうふうな面で十分メーカーとしても手すきもなくやつて行けるのかどうか、そういうふうな点も併せてお知らせ願いたいと思います。
  17. 靱勉

    説明員靱勉君) 大体のところを申上げますと、今度まあ六十億というものがプラスされるという以外に、設備負担金としまして、更に私ども十五億くらいあと入つて来るのではないかというような計算もいたしております。そこで二百二十六億に対しまして、約百九十億程度物品購入する計画をいたしておりますが、只今言つたように、第三四半期或いは第四四半期に入れていないじやないかというようなことにつきましては、今のようなことを考えて見ますと、六十億程度出て来るのではないかというふうに考えます。
  18. 水橋藤作

    水橋藤作君 先ほどの説明のうちで、計画の一部を変更するというお話がありましたが、一部変更の主なるものはどういう方面節約をなさらんとされるか。
  19. 靱勉

    説明員靱勉君) 今具体的に……。
  20. 水橋藤作

    水橋藤作君 主なるもので結構です。
  21. 靱勉

    説明員靱勉君) お答えいたしますが、先ほど申上げました通り、大体の本予算計画というものは全部工事命令は出せるようにいたしたい。併しながらそれは本年度完成しないで、来年度になるものがある、で結局二百二十六億に対しまして、それ自体計算しますれば、八十億程度物価値上りが出ておるのでありますから、当然実行できないわけでありますけれども只今申しましたような按配になりますので、財源見通しのつかないものをどんどん工事命令を出すということは、これは非常に無責任で、大体六十億程度、更に設備負担金等においてあと十五億ぐらい入つて参りますれば、六十億が更に七十数億になる、それから損金勘定の方は約九億程度で、八十億程度の金が出て来る。併し尤もその中で設備負担金に入つて来る金は追加であるから、本予算関係ないと、こういうことでありまして、財源見通しのつけるもの、それから予算以外に物品購入できるものというものを噛み合せまして、工事命令は、かなり本年度の遅い時期に出て来るものが、今一部変更と申上げた趣旨のものでございまして具体的に主なものでございます。
  22. 平井始

    説明員平井始君) 具体的に現在資料を持つておりませんのではつきり申上けられませんが、例えば東京の第二丸の内の工事ですが、これは今の工事能力から申しまして、来年の八月頃でなければ、工程を組んでありますとできない、そういうようなものは今年度できる分だけ工程に上げまして、計画としては全部載つかつたわけですが、本年度はこれまでだ、来年度は継ぎ足す、それから名古屋の笹島、そういうふうな工程を全部見まして、工事能力から見て、来年度に繰越しができるというようなものは、今年度は一応そこで切つてしまうというような計画変更を一部いたしております。それから他に振替工事のようなものがございますが、これは一部来年度にまるまる繰延べたものもございます。さようなことでありまして、何とか辻褄を合せて行くというふうに今計画しておるのでございます。
  23. 水橋藤作

    水橋藤作君 そうしますと、改めるとか、或いは増強するというような大きなそういうものを変更するということでなしに、その程度のものだと解釈してよろしいのですか。まあ現在の電話不足、或いは不備欠陥等に対しての国民の輿論と反対の影響がない程度のものだと解釈してよろしいのですか。
  24. 平井始

    説明員平井始君) 只今のようにお考え願つて結構だろうと思います。
  25. 水橋藤作

    水橋藤作君 ちよつとお尋ねいたしますが、只今の次官の説明内容のうちで、十月よりの給与改訂の一人当りの計算が出ておりまするが、人事院の勧告は、八月に遡りということを言つておりますが、これはどういうわけなんですか、ちよつと御説明願いたいと思います。
  26. 靱勉

    説明員靱勉君) 初め御説明申上げました通り、このベース・アツプの問題はまだ政府として全然きめていないという状態でございます。でこの予算折衝いたしております当時におきましては、まだ人事院の勧告も出ていなかつた。結局人事院の勧告がありましたので、政府としましてこれをどういうふうにするか、又額をどうするか、いつの時期からやるかというようなことは最近にきまつて来る問題ではないか。私どもともかく損益勘定不足というものは、どうしても恒久的のものであれば、料金の調整等によらざるを得ない。そこで料金値上げも成るべく我々余り高くいたしたくないというような観点もありまして、大蔵省事務当局からもこういうような目標でやつて見たらどういう計算になるかというような次第で一応計算したのでございまして、これはまだ政府として一般に申上げるほどのことじやない。本日の委員会におきましては、一応その状況を知らしめよということでございますので、非常に打明けたお話を申上げておる次第でございますから、その点について御了承願います。
  27. 水橋藤作

    水橋藤作君 もう一点お伺いいたしますが、この国際通信料の未収金というのはこれはどういうことになるのですか。
  28. 靱勉

    説明員靱勉君) これは戦前に国際通信がありまして、日本側で受取分があつたわけです。それはドル等になつておつたわけであります。それが円になつて私どもの方に収入に入つて来てなかつたというので、今度それが清算できるという形であります。
  29. 水橋藤作

    水橋藤作君 定員の、つまり人員整理でありますが、管理要員を、新聞等では二〇%と申しておりますが、三〇%程度人員整理を行おうとされているようでありまするが、先ほども次官からも希望と申しますか、説明がありましたが、この通信関係の業務は、資金と人の力によつて事業の発展を図らんとする矢先ですね、現業は勿論のこと、管理要員といえども普通一般官庁と同じ取扱によつて、ただ何と言いますか、型にはまつたもので各官庁がやるのだから仕方がないというふうな考え方でいられると、非常に通信事業の発展のために大きな支障を来たすのではないかと考えますので、この一般官庁ですら管理要員でも二〇%程度で抑えようという新聞等の報道に対しまして、通信関係管理要員を三〇%見ているという理由はどこにあるか、その点を御説明願いたいと思います。
  30. 靱勉

    説明員靱勉君) この三〇%と申しますのは、先ほどもちよつと御説明いたしたのでありますが、これは全く計算上の問題でございまして、私どもの実際から申しますと、何か現業要員についても減員があるというような実は噂も耳に挾んでおつたのであります。電気通信省といたしましては、現業は全く困る、而も一方におきまして機構の問題につきまして相当各方面から更に簡素化の要望がある、又私どもといたしましても、この二年間の経験によりまして、更に管理機構につきまして、これをなお能率的な機構に改めて行きたいというような考えもありました結果、一応ここにかぶせまして、その他には触れてもらいたくないというような底意もあつた関係上、全くこれは事務当局同志折衝でございますが、予算のやり取りの場合に三〇%というものを一応目標にして計算いたしました。そこで二〇%と現業五%というような政令諮問委員会から出ました、新聞にも出たような数字でありますと、只今ども考えているものの倍ぐらいな人員整理ということになり、案は私ども率直に申しますれば、管理要員はできるだけ減じまして、むしろその余つたものを現業の充実に持つて行きたい、実は三〇%を現業に持つて行きたいのでありますが、一般の行政整理の問題の方から申しますと、そうばかりも理論的にばかりも行かないという点もありまして、又料金値上げも著しく大きくなるということも考えて行かなければならんというので、一応計算の基礎をここに置いた、その点一応御了解を願いたいと思います。
  31. 水橋藤作

    水橋藤作君 もう一つ最後に、これは私にわからないので御説明願いたいのですが、国連軍に協力の費用ですが、これは講和条約が結ばれて後はどういう結果になるのですか。その点ここに挙げてありますが、国連軍への協力費、これはどういうことになりますか、御説明を願いたいと思います。
  32. 井田勝造

    説明員(井田勝造君) まだその点につきましては条約がどういうふうにきまるかということで左右されるのでございまして、まだ私どもはつきりした見通しはついてございませんのですが、只今の段階といたしましては、一応予算に立てまして、それを向うの軍と契約をするというような恰好になりますので、その分で、そのできました債権につきましては間違いなく我々の特別会計へ払込があるものと、こういうふうに期待しております。
  33. 水橋藤作

    水橋藤作君 あと電波庁の関係で少しお伺いしたいのですが、御説明がありますならば、その説明の済んだあとでお伺いしたいと思いますが、電波監理行政に関する御説明がありますか。
  34. 村尾重雄

    理事村尾重雄君) これはあとにしたらどうですか。
  35. 水橋藤作

    水橋藤作君 それでは私結構です。
  36. 鈴木恭一

    鈴木恭一君 只今の御説明によつてだんだんわかつて参りましたが、只今次官から言われました管理要員三〇%を減じても、それだけ現業の方に廻したいというお考えは、私妥当だと思うのです。確かに現在の機構から見ますと、管理要員現業とを比較しますと、どうしても現業は手薄になつておるというような現象はあるのですが、この損益勘定の百三億の中に、そうした問題も含まれて構成されておりますか、その点を一つ
  37. 靱勉

    説明員靱勉君) これは落しつ切りになつております。
  38. 鈴木恭一

    鈴木恭一君 そうすると、そういう面は来年度予算というふうなことでお考えになるより方法がないと思うのですが、勿論事業増進に伴う増員というものは当然予想されなければならないので、そういう点でカバーできますか。
  39. 靱勉

    説明員靱勉君) お答えいたします。電気通信事業におきましては、年々数百億の建設を持つておりますので、どんどん設備は殖える、又全然人の要らないということはないので、どうしても一万程度の人は入れて行かなければならん。これが適正に新規の分につきまして定員の算定がされますれば非常に結構であります。ところが終戦以来、過去の例というものは常にそれを切られておる。大体必要人員の九〇%程度しか認められていない。そこへ持つて来て若干の減員もせざるを得まいかというような状態に現在はなつておるのでありまして、この点はまあ一般的の大きな問題として私どもは処理されるものと考えております。新規のものにつきましては、今お話通り、私ども是非適正な定員、それだけのものは認めてもらつて行くような一つ習慣にして頂かないと、いつも切られておることは非常に不合理な問題であると思います。そこで落しつ放しはけしからんではないかと言われるかも知れませんが、どうも経費の辻褄を合せるという関係上そういうことになつておる。先ほどから幾度も申上げました通り、まだ整理人員の基準等も政府としてきまつておりません。又実施の時期も、果して年度内に実施されるのか、この間発表されましたのでは、一月から六月までの間ということに相成りますれば、年度内に必ずしもどんどん減員されるというものでもない、仮りにその通りになりましてもそういうようなことを考えますと、私どもお話通り現業を増員して管理要員はできるだけ少数で、経験があり、その仕事に適した人で以てできるだけ少数でやつて行くというような体制に持つて行きたいと考えておりますので、何とかして来年度の増員等が適正に認められれば、一応サービスの低下は来たさないで行かれるものと、こういうふうに考えております。
  40. 鈴木恭一

    鈴木恭一君 今日事業増進等に伴う増員に対して、予算の標準というようなものは大蔵省電気通信省の間で決定されておるのでありますか。
  41. 井田勝造

    説明員(井田勝造君) お答えいたします。予算の標準という問題でございますが、事業増がどれだけございましたらどれだけ経費が殖えるということは、一応今までの何と申しますか、過去の実績に右へ習えをするという、こういうようなふうでやつておるわけでありまして、そういう意味の標準があるというようなわけでございます。
  42. 鈴木恭一

    鈴木恭一君 従来は予算の算出根拠というものは表になつてあつたわけですが、併しあれは実際に行われておらない。当時要求と申しますか、算出額の六割五分とか七割というものが実際定員として現われて来るというふうなことであつたのですが、その後そういう問題がなくなりまして、実際の問題として取扱われておるというように私見ておるのでありますが、結局そういつたものは現在ないのだということと了解してよろしゆうございますか。
  43. 井田勝造

    説明員(井田勝造君) お答えいたします。これは楽屋話になるわけでありますが、予算折衝におきまして、大蔵省が各省一律の単価でまあ切ると、その単価で切る中には、非常に何と申しますか、不合理なものもままあるわけでございます。それに対しましては我々電通省の方といたしましては、そういつたような不合理な要素をなくせということを毎年々々やつて参りました。現在ではそういつたような過去の、例えば今までの例で申しますると、各省の修繕でございますとか、普通庁費でございますとか、そういうようなもの、それから被服費でございますとか、そういうようなものが非常にもう非常識に安い単価できめられておる、そいうことなんですが、そういうものは現在は大体それで何とか賄えるというふうな程度予算大蔵省が認めて参りまして、昔のような実行できないと申しますか、非常に無理な単価というようなものはもう極めて稀である、大体こつちのほうで工夫をして経費合理化すれば何とかその通りにやれるというようになる、こういうふうになつて来ております。
  44. 平林太一

    ○平林太一君 只今次官から講和会議と電気通信につきましてお話がありましたが、非常に周到の用意を前以ていたされまして、今回の重大な電気通信の使命を完全に遂行し得ましたことは、単に電気通信の成功いたしたということにとどまらずして、講和会議内容が極めて詳細、正確に全国民に伝えられたということは、非常に大きくこれは評価して然るべきだと思います。なぜかと申しますれば、この会議の内容を逐一詳細、正確に国民承知し得たということが、将来の我が国の国家の運命を左右する重大な契機となるのである。曾つてワシントン会議でありますとか、或いはロンドン会議、又はパリ講和会議当時の事情を考えて見まして誠に感慨無量である。当時の会議の実情に対しましては全く国民はその内容を知ることができない。然るに今回の講和会議に対しましては、講和会議の雰囲気に至るまで逐一電波或いは電話電信施設によつてこれを承知することができた。まさに我が国民はこの電気通信施設によりまして我が国将来に対する国家の進むべき方向、又は国民の行くべき道を如何にすべきかということを全国民の胸中に、おのおの考えは異なることでありまするが、よく了承した次第でありまして、一にかかつて今回のこの電気通信の用意が非常に成功いたしたということを、この際これを記録に留めて後世に残して差支えないと思います。敗戦以来六年間におきまする極めて短時日の間に電気通信内容施設がむしろ戦勝国と比べて遜色のないような事態にまで今日至りましたことは、ひとえに電気通信事業に携わる諸君の誠に容易ならん今日までの尽瘁、尽力されましたことが事実の上に立証されたのでありまして、国民の一人といたしまして深くその労苦を謝するに吝かでない次第であります。これを私は前提といたしましてこの際お尋ねをいたしたいと思いまするが、なおこの際これに先だちまして甚だ遺憾に思いますることは、今日電気通信大臣が出席をいたしておりません。のみならず同大臣講和会議の開催中における動静というものが、東京を離れておつた。新聞紙上に伝うるところによりますると、郷里山口県に帰つておられた。勿論私の行為として行かれたのでないことは、常識上当然そういうふうに判断して然るべきである。どうか一つ電通大臣、次官はよろしく今日散会後、時が時であり、折が折でありまするが故に、今回のこの講和会議東京を離れまして地方視察に出られましたその視察状況の報告を、文書でよろしいのでありますから、各委員に対しましてその実情を詳細に御報告せられたい。我々委員が地方に出張いたしました際も、必ず帰京後の委員会には詳細なる報告をいたしておるのであります。本日も出席をいたしておらない。昨日帰つたということを伺つておりまするが、帰つてなければこれは格別でありまするが、帰つておるということを私承知しておるのでありますが、本日は参つておりません。この点は甚だ遺憾である。と申しますことは、平生の場合でありますればともかくといたしまして、この講和会議におきましては、いわゆる現業直接の衝に当りました東京放送無線電報東京国際電話局、東京国際電報局、これらの従事員がいたしましたところの、勿論職務上とは申しながら、それに対しましては誠に容易ならざるものがある。大臣はこの我が国家の運命を賭するようなこのときに当りまして、このときこそ東京にとどまつて、進んでこれら関係現業庁に参りまして、そうして正確な受信と迅速なる受信というものに対しまする万全の措置を期さなければならないのが、特に今回の講和会議における私は大臣の責任であるべきにもかかわらず、これがその際特に地方に行つておられる。これを春秋の筆法を以てしますれば、いわゆる郷里山口県に帰つて爽涼の気分を満喫しておつたということさえ言わざるを得ないのである。将来のこともありますので、私はこの点を深く追及すると同時に、視察をいたしました内容につきまして、次官から特に事務的に当然これは出発前にはそういう何が出ておるでありましようから一応の説明を求めたい。なお文書を以て詳細にこれを求めたい。これは大臣の重大な責任であると思います。  老総理である吉田首席全権は煙草も酒もやめて、いわゆる茶断ち塩断ちをいたしまして、あの真剣な会議をいたしておる。その際に甚だ大臣のいたした行為は不遜であるということさえ私は言わざるを得ません。これを私は第一にお尋ねいたすのであります。私がかように申上げますことは、この電気通信のいたすこの行為というものが、誠に政治的に国民と国家との間に重大な使命を持つておるということを深く考えるからであります。でき得べくんば、今回テレビジヨン放送のごときも実は完成いたしておりましたならば、定めしこれに対しまして一層その実情を国民は熟知することができた、熟知することによつて国家将来の方向を誤まらないという事態を生ずるのでありますから私が申上げるのであります。  なおこの際私は特に記録にとどめて、今後の電気通信に対する関係者の深い責任を喚起したいと思うのでありますが、御承知通り今回のサンフランシスコにおける講和会議に対しましては、前提として当然申上げなければなりませんことは、今回の対日講和条約調印並びに日米安全保障条約が無事に調印いたしたことは誠に御同慶に堪えないところであります。全権以下この全権団の諸君に対しましては、満腔の敬意を表するものであります。併しながらこの際特に私は申上げて注意を喚起いたしたいと思いますことは、サンフランシスコ会議の成敗とサンフランシスコ会議における日本外交の成敗というものはおのずから別であります。この二つを混同してはならないということを私は深く考えまして、今後の成行きを深く注目いたしておるものであります。サンフランシスコ会議の結果乃至日本外交の結果は、その成功たるといなとにかかわらず、この真相を一般国民に明示せしめて、国民のこれに対する判断と用意を誤まらざらしめんことが極めて大切であり必要であるのであります。即ちサンフランシスコ会議は成功したからそれで日本外交も又成功であつたとは言い得ません。今後賠償問題、領土問題、或いは主権回復の問題と関連いたしましたものを思えば、そぞろにこれは慄然として憂えざるを得ない。これらに対しまして、この点は我が国民といたしまして将来に対するいわゆる対外的用意、政治的用意を怠らざらしめる最大の原因でありますことを、私は深くこの際銘記する次第であります。この内容国民が十分に承知するということに対しまして、先刻申上げました過去における、この戦争後における実情等を考えまして、今回の電気通信を通じましてのこの功績を今更私は改めて礼讃いたしたいという意図はここにあるということを記録にもとどめ、又各位のこれに対する御援助を願いたいと思いまして、かように申上げた次第であります。  それに対しましてこのテレビジヨン放送のことに対して先刻申上げましたが、これは委員長から別に切りをつけてということでありますから、後刻これに対して発言を求めたいと思います。この際以上申しましたことに対して、次官から先刻お話がありましたが、恐らく今後この賠償問題等に対しましては、特に関係各国と我が国はそれぞれ単独の立場においてこれらの交渉がいたされることになる。又インドのごときにつきましては全面的に単独講和が行われ、将来会議が行われる。そういうことが非常に相関連して将来に残されているのであります。これを今回のこの電気通信のいたしましたるその経験から徴しまして、どのようなことがなお施設の面におきまして、或いは予算等におきまして支障を来しておるか、不足をいたしておるかということは、事実真剣にこのことに対しまして取組んでおりまする現業当局者といたしましては、必ずそれに対する考えがあられることと想像をいたすのでありますが、この点を一つ説明を承わりたい。承わりまして改めて必要がありますればお尋ねをするようにいたしたいと思います。
  45. 村尾重雄

    理事村尾重雄君) ちよつと平林さんにお答えいたします。実は本日大臣は閣議に出席中なので、閣議終了後当委員会に出席するというお伝えがあつたのですが、私それを忘れておりましたので……。
  46. 平林太一

    ○平林太一君 それに対しまして一言申上げます。それは当然将来に対しますあれでありますから、どうか閣議とは合致しないようにこの委員会というものを開会されることを、あらかじめお差繰りになりますよう申上げておきたいと思います。
  47. 靱勉

    説明員靱勉君) 只今国際通信に対しましておほめの言葉を頂戴いたしまして誠に感謝に堪えないところであります。直接関係の者にも御趣旨はお伝えいたしたいと存じます。  なお国際通信の問題につきまして、大臣のことにつきまして御意見があつたのであります。実は私命令を受けまして東京の直接今回の通信関係している人たちを激励いたしまして、又大臣からも激励の措置がとられ、なお大阪におきましても国際電報局等を視察されまして、今朝ほど大臣に会いまして、閣議に行かれますのでこちらの委員会に御出席できない、併し国際通信の拡充については今回臨時的に増設されたものをなお恒久化するように、非常に国際通信の重要性につきまして御指示を得たような次第であります。その点だけちよつと御報告申上げておきます。  次に外資関係の問題についてお話ございましたが、私ども実は明年度予算を目下組んでおるのであります。非常に資金としましては多額のものが要るような状態なつております。委員会におきましてもすでに御説明申上げてあつたのでございますが、経済自立審議会におきまして三カ年計画が立てられたのを、そのまま明年度の該当するものを予算としまして出しますと、物価値上りから大体五百七、八十億の建設勘定になるのであります。外部資金としましては四百億程度のものを持つて来なければならんというような、建設勘定においては計算なつております。それにつきまして非常に筋のいいと申しますか……、これは率直な言葉でございますが、いろいろ経営権の問題とか、或いは機材を直接持つて来るというようなことでは、私ども日本通信権の問題及び日本通信工業の発展のために感心しないと思うのです。銀行等から借りられる外債があるならば、私どもはこれを是非望んで行きたいということでいろいろと考えておりますが、外債の問題は国金体としても一つの大きな問題でございまして、それぞれの関係方面とも私ども連絡をとりまして目下検討いたしておるような次第であります。只今結論的に申上げるに至つておりません。一応それだけお答えいたします。
  48. 村尾重雄

    理事村尾重雄君) よろしうございますか、電波監理委員会のほうでは特に御説明申上げなければならんものを用意しておらんそうでありますから、このまま各般に亘つて質問を継続したいと思います。
  49. 水橋藤作

    水橋藤作君 電波監理委員長がお見えにならなければ長官で結構ですが、この共同聴取に対しまして、一般単独加入者と同様の料金を支払うが、不合理でないかという考え方を一応持つわけでありまするし、なお又地方から共同聴取に対して料金を値下げしてくれろという請願も来ているのであります。その理由といたしましては、私から説明するまでもなくいろいろと共同聴取とそれから単独聴取との便、不便もありまするので、これに対しまして電波監理委員会としての見解は如何なる見解をお持ちになつておられるか御説明願いたいと思います。
  50. 長谷愼一

    説明員(長谷愼一君) 只今の水橋委員の御質問に対して要点をお答え申上げたいと思います。このラジオ共同聴取施設の受信料の問題につきましては、特に発達を見ております北海道方面関係のかたから電波監理委員会のほうにも陳情等があつたのでございましてこの問題につきまして、日本放送協会の当局のかたがたともよりより相談をいたしておるのでございますが、只今まで大体結論の得ましたことを御報告申上げたいと思います。御承知のように日本放送協会のラジオの受信料は、国会が協会の収支予算を承認することによつて定まることになつておりまして、いわゆる単一料金制になつておるのでございます。例えば放送協会が行なつております番組には、御案内のように第一放送、第二放送或いは聴取者の好みによつては進駐軍向けの放送などを聴取されておるようでございますが、こういう放送番組の選択制の有無などによりまして、具体的に申上げますと、第一放送しか聞けないところもございますが、そうだからというて料金に段階を設けるというようなことにはなつておらないのでございます。その理由いたしましてはいろいろございますが、現段階におきまして、先ほど申上げましたように第一放送だけが聞えて第二放送がまだ聞けない現状にあるところもたくさんあるのでございます。又その土地の状況によりまして夜間しか電力の供給がない、従つて昼間は聴取できないというような土地もございます。又一方放送協会の経営と申しますか、その面から申しますというと、いわゆる集金事務に若しも料金に単一制でない、数段階に分けたといたしまするというと、非常に複雑化いたしまして、集金に要する経費が嵩むというようなこと等もございまして、いろいろ複雑多岐に亘る問題に逢着いたしますので、総括的な単一料金制をとつておる状態でございます。  なお御参考に諸外国の例を見ましても、放送の受信料につきましてはどの国も単一料金制をとつておることも御承知だと存じます。なおこの共同聴取施設につきましては、多くの場合その加入者のために特にいわゆる告知放送というようなものも行なつておるようでございます。例えばその施設を敷設しておりますところの村或いは農業協同組合というようなところが、一つの告知の通報手段として用いておるのでございますが、従つて或る時間このラジオの聴取時間がそのために制限されるから、この点からも料金を低減したらどうかと、こういうようなお話もあるようでざごいますが、それは必ずしも料金引下げの理由にはならないのではないかと私ども考えております。即ち施設者が若しも受信料を一括集金しまして、いわゆる放送協会がみずから集金業務を行なつたり或いは郵便局に集金事務を委託しておりますが、それと同じように施設者にこの集金事務を委託するという形をとつたならば、いわゆる集金手数料というようなものが逆にNHKからその施設者に払い得るという途は残されておるわけであります。この問題はもつばら放送協会と施設者の間のいわゆる契約と申しましようか、協定によるものでございますので、そういう途は残されておるのでございます。そこに解決の一途が見出されるのではないかと私ども考えております。但しこの問題も只今のところでは地域によりましてはこの仕事を郵政省に委託してございますので、この方面関係も調整しなければならんと考えておる次第でございます。
  51. 村尾重雄

    理事村尾重雄君) ちよつとお諮りしますが電気通信関係に御質問なかつたら電気通信関係のかた帰つて頂いたらと思いますが……。
  52. 鈴木恭一

    鈴木恭一君 私大臣が見えたらば行政機構の改正の問題をちよつと聞きたいと思うのですが。
  53. 村尾重雄

    理事村尾重雄君) それじやもうちよつと、大臣に質して見ますから。
  54. 水橋藤作

    水橋藤作君 只今の御説明で了解いたしましたが、その説明の中で第一放送のみしか聞けない場所も全国的にある。或いは夜だけしか聴取できない場所もあるが故に、これは段階を設けることがなかなかむずかしいが故に、共同聴取も止むを得ないのだという説明は私に納得できないのでありましてこれは努めて第一が聞けなければ聞ける方向に努力して頂かなければならず、又聴取方法も手数がかかるということはこれは了解できますが、それと違つた、共同聴取の料金を下げてくれるという申入れに対しては、今の説明のうちでまとめて支払するという方法とか、或いは共同聴取している場所がはつきりしておりまするので、集金にはそれほど手数がかからないのではないかということも言えるのでありまして、努めて手数料でも省いて、幾らかの差をつけてやるように鋭意努力して頂きたいことをお願いして、今度は次にちよつとお伺いしたいことがあるのですが、まだ決定的でないからおわかりにならないという説明があるかもわかりませんが、問題は相当大きいので、ちよつと具体的に一つ打ちとけて見解を御説明願いたいと思うのでございますが、このたびの行政簡素化に伴いまして監理委員会をなくするとか或いは云々ということが言われております。そこで我々をして言わしめるならば、監理委員会ができてまだ日が浅いし、監理委員会ができて非常に日本電波行政は統一され、而も発展途上にあるその機関が僅か一年である、これからが充実され、ますます文化国家の建設のために寄与されることと我々は信領しておるのでありまするが、国の何かの都合で監理委員の七人か八人の人を減らすために、この文化的に寄与せんとするところの大きな電波問題、全国的に電波行政に関しては相当大きな仕事が多々あると思うのであります。それが政府の都合で七人か八人の監理委員をやめて、これは国家経済から止むを得ないのだということは、余りにも私は当てはまらんと思うので、私は非常にこの問題に対して心配をするのであります。その点につきまして電波監理委員会なり当局といたしましての今日までの政府との折衝の段階を御説明願いたいと思います。それからもう一つは、それに関連いたしまして人員整理がどのくらいの程度人員整理を予想されておられるか、その点もわかりましたらば御説明願いたいと思うのであります。
  55. 富安謙次

    説明員(富安謙次君) お答え申します。電波監理委員会のことにつきまして極めて御理解深き御発言を頂きまして、私どもといたしまして深く感謝をいたします。御承知のように電波監理委員会の性質は、電波監理ということのその行政の性質、即ち具体的に約言いたしますれば、その準立法的な性質、殊にその準司法的な性質からいたしまして、どうしても独任制をとらずに会議制によることを適当とする、そうしてそれは日本の行政を民主化することの最も顯著なる一つのよき例を示すものであるというような観点に立ちまして、司令部の示唆もあり、法律ができまして、今日のように電波監理委員会が一年の歩みを辿つて参つたわけであります。その間の業績につきましては、私ども不敏に鞭打ちまして、できるだけのことをいたしたのであります。それに対しまして、世間一般にどの程度の満足をしてもらつたかどうかということは別といたしまして、私どもは私どもとして最善を尽し、そうしてこの行政がかくのごとき形において行われたということは全く正しいことであり、将来といえどもこれを存続させなければならないものと確信をいたしておるのであります。僅かに一年に余るような短かい経験を以ちましてこれを廃止するとかしないとかいうような問題の起ることさえも、私どもは異様に感じておる次第であります。併し政令諮問委員会答申によりますると、これを廃止するという方向に向つておるようでありまして、その問題は政府においても検討されておるようであります。かくのごとき私どもの所信と反するような声が起るというのも、結局は電波監理行政というものの根本的なあり方、性質につきましてまだ十分の理解が徹底していないからそういうような声が起るのであると私どもは信じております。それは前々からいたしまして、私どもが先ず自分の仕事としてこの電波監理行政というものの性質を正しく認識せしめる、世間一般からその認識を得なければならん、その認識があれば今日さような声なんかが起るわけはないのであつて、その点に対して私どもは最善を尽さなければならんということを存じ、又その方向で努力をいたして参つているのでありまして、不幸にしてそれがまだ十分徹底いたしませんためにそのような勢いが一部に起つておるということは、私どもは甚だ遺憾に思つておるのであります。  そういうような情勢でありましてこのたびの行政機構改革に伴いましての電波監理委員会廃止というような案が一応出ております。これに対しましては、私どもも全面的に反対であります。若しそれが人員を整理する、官吏の数を減らすというようなことから出発でもいたしておりまするならば、これはまるで本末を顛倒したことであつて、私どもの首肯しがたいところなんであります。これを廃止するというような方向に対しましては、私どもはとんでもない考えであるという立場に立ちまして、政府より、機構改革に伴いまして結局人員の整理が伴うのでありますが、人員整理の案を出し、これに対して意見を求められたのに対しましても、その政府の案が委員会を廃止するという前提に基いておるのであり、その前提に対しては私どもは全面的に首肯することはできないのでありまするから、首肯できないゆえんを述べまして、こういう前提に基いた人員整理に対しては、もう問題に上すことのできないのだという意味のことを内閣に対しまして答えているというのが現状であります。それに対しまして事務的にも事務側同士において説明も加えまするし、又私といたしましても関係の閣僚に対しましても十分に説明を加えるという方法をとつておるというのが現在の段階であります。根本の考え方はさようでありまするし、又それに対して只今どもの動いております状況只今申しましたような事情でございます。只今御発言のありましたような委員会行政に対する深き理解が一般に徹底しておりさえいたしますれば問題はなかつたのではないかということを感じまして、深く私どもそれを遺憾といたしますると共に、御理解に対しても全く感謝に堪えないと存じておる次第であります。
  56. 水橋藤作

    水橋藤作君 もう一つ質問が残つておるのですが、この人員整理の割合ですね、どの程度のものが来ておりますか、それをお伺いしたいと思います。
  57. 富安謙次

    説明員(富安謙次君) これは実は或る率を電波監理委員会に対して申して参つておりまするけれども、極秘の形において来ておりまするし、申上げることは如何かと存じまするが、非常にきつく参つておるのであります。それは只今申しましたような電波監理委員会行政に対する、これはもうまるつきり違つた理解に基いておるものとほか考えられないのでありますが、それを十分私は説明をいたしまして、それは誤りである、とんでもない結論であるということを正しく知つてもらうために最善を尽しておる次第であります。率が非常にきついということは確かに申上げてよろしいのであります。
  58. 水橋藤作

    水橋藤作君 実は私が聞いたのでびつくりしたのですが、今の電波局の組合が非常にこの問題を大きく取上げまして、あらゆる関係官庁へ大きく闘争態勢をとつておる。而も昨日のごときは電波総局内でも相当活溌な運動に入つておるということを聞いたのであります。そこで委員長なり或いは長官のその交渉過程と申しますか、それから組合に対する見解として、具体的に申上げまするならば、組合は今日まで如何なる態勢によつて電波監理業務に貢献したか、或いは又よくいわれるところの或る一部の指導の下に組合の活動が行われておるかというようなことについての長官の見解をお伺いしたいと思うのであります。
  59. 長谷愼一

    説明員(長谷愼一君) 只今当電波監理委員長からの本問題につきましての根本的な点につきまして答弁があつたのでございますが、特に水橋委員からの御質問にあります電波関係の組合のことにつきまして先ずお答え申上げたいと思います。  電波監理委員会が昨年の六月設置法に基きまして発足いたしましてから、それまで組合としましてはいわゆる全逓の一部門として入つておりましたのが独立いたしまして、全国的な組織として全電波としての組合の発足を図つておつたようでありますが、その後多少の経緯はありましたが、今日全電波としての統一ある一つの組合組織につきまして現在までの経過を見ますというと、極めて健全な歩みを辿つておりまして、活動そのものも極めて穏健な妥当なものでありまして、電波監理の仕事に全面的に組合の立場からも協力し、いわゆる監理側と一緒になつて、例えば今日の問題等も打開して行きたいという気持で動いておる点を私ども非常に喜ばしいことだと考えておるのであります。
  60. 水橋藤作

    水橋藤作君 私も組合員二、三と懇談いたしましたが、組合のあり方につきまして、私も長官と同感で敬意を表しておるのであります。そこで私の聞くところによりますると、四割からの人員整理が来ておる。そこでその理由としては、監理委員会をなくするというような建前からその四割という苛酷な要するに指定が来ておると、管理委員会をなくすると仮定いたしましても、監理委員会は七人でありまして、全定員の率からいつて四割というのは何を基準としたのか我々にはわからないので、組合といたしましてもこれらの点が大きく理解できないので活溌な活動をしておるものと我々も考えるのであります。そこで参考までに調べて見ますると、昭和二十三年度に四千九十人の定員が、二十四年度に三千八百二人になつておる、結局まあ二百八十八名の減になつておる。二十五年度では三千九百七十七名といつたような工合で、昭和二十三年度から比較いたしまするならば人員がますます少くなりつつあると、電波監理委員会ができたが故にうんと殖えたというのではないのでありまするから、仮に監理委員会がなくなるとしても、この大きな人員整理は不当であるということを組合員も申しておりまするし、我々もだと思つて考えておるのであります。そこでもう一つの我々の疑問とするところは、監理委員会でなく、電波総局としての現業、非難の率がはつきりわからない、我々もわからないのですが、この内容につきまして、現業を担当しておる職員と、監理系統と申しますか、非現業と申しますか、そういう方面との割合が、比率がどの程度なつておりまするか、これは即答はちよつとむずかしいかと思いまするが、わかりましたらお知らせ願いたいと思います。
  61. 長谷愼一

    説明員(長谷愼一君) 只今の御質問に対してお答え申上げます。只今の御発言にもございましたように、電波関係の仕事に従事いたしております職員は、昨年の六月に電波監理委員会に移行いたしましたがために殖えたという人は極めて少数でございます。で、この政令諮問委員会答申の中に現われておる数字が非常にきつい数字になつておりますのも、いわゆる委員会制度の形をとつておる行政機関は、委員会という形になつたがために相当人数が殖えておるのではないかという、間違つたと申しましようか、認識からスタートしているのではないかと思われるのでございますが、先ほどお話になりましたように逓信省の電波局時代からの定員、電波関係の仕事に従事しておりました人間を見ましても決して殖えてはおりません。更に昨年、二十五年度に比べますると、今年の二十六年度には三千九百七十七名のうち五百十九減になりまして、現在の定員数は三千四百五十八名になつておるくらいの状態でございます。而もこの電波行政の仕事の対象となりますものは何といいましても国内における無線局の数でございます。いわゆる我々が施設の検査をいたしましたり、或いは日夜電波の監視をいたしております国内の無線局の数でございますが、これを仮に十年前の十六年と比較して見ますというと、現在は二・八倍、約三倍近くの数になつております。で更に戦争後非常に急激に殖えておりまして、先ほどお話に出ました電波局自体定員が四千九十名を擁しておつた時分に比較いたしますと、現在は倍以上の無線局の数なつておるのであります。併しながらできるだけ電波監理行政の一般の事務の合理化を図りまして、現在その時分よりは少い定員で仕事を賄つておる状態でありまして、自然従業員にも超過勤務或いは量的にも非常な負荷が余計かかつておるという状態でありまして、私どもといたしましては、政令諮問委員会の事務の整理に伴う人員整理という観点から立ちました案をいろいろ検討いたします上におきましても、政令諮問委員会に現われました趣旨を十分汲みまして、構想に構想を加えて参りました結果におきましても、どうもこれ以上従業員に労働をかけるわけには行かない。で来年度におきましてはむしろ増員さえも必要となるのであるという結論に到達しまして、そういうような答申を行政管理庁長官宛に提出しておる状態でございます。而も来年度におきましては、先ほどお話も出ましたテレビジヨンの問題も目前に処理しなけりやならん問題として出て参りましたし、又かねて国会におきまして決議をされまして、我々がその実現に努力しております。最近その具体案を大体見当をつけました国際放送の開始につきましても相当事務量が殖えて参る。そういう点を考えましても、この際人員の整理ということは非常にむずかしい不可能な状態であるという結論になつておる次第でございます。  なおその仕事の内容におきまして現業的な仕事と非現業的な仕事かどうかと、こういうお話でございますが、実際測定器その他を背負いまして現場に行つて検査をやり、或いはいろいろな技術的な調査をやる仕事、或いは日夜二十四時間交替勤務をいたしまして電波の監視をしておる現業的な仕事、そういうところを拾い上げて見ますというと、大体四分の三は現業的な仕事でございます。そのほかいろいろ法令上の整理とか免許状その他の書類の上の審査、或いは人事、会計庶務というような、いわゆる管理或いはサービス部門に属するものは全体の四分の一に当る状態でございまして、極めて現業的な仕事が多分に多いのでございます。先ほど平林委員から、今回の講和会議の際に電波を通じて即刻にかの地の様子が国民に知らされた、この点は直接その衝に当られた電気通信省のかたがたの御努力もさることでありますが、電波監理委員会といたしましては、これらの電波の獲得に御協力いたしましたばかりでなしに、我々の附属機関である中央電波観測所におきまして、日夜数カ月前からこの重大なる講和会議の前後に電波の伝わり方に異常のことが起らないかどうか、若し起るような心配があるならば、事前に警報を発しまして手当をして頂かなければならんということで、日夜太陽の活動、磁気嵐等の観測もやつておる。そういうような現業的な者が多分に多いのでありまして、この点はほかの、たくさん委員会制度をとつておる行政機関があるようでありますが、それとは根本的に違うのであります。この点も我々は関係方面のかたがたに機会あるごとに申上げておる次第でございまして、当委員会の各委員の皆様がたも国政調査その他におきまして実地に御覧下さいまして御認識を頂いておることと存じますが、現在そのような数字になつております。
  62. 水橋藤作

    水橋藤作君 私は非常にこの点を心配したのでありまするが、幸いにして長官及び委員長も組合の要求と一致した御意見を持つておられるので、私は安心したのでありまするが、組合も非常に協力的であるということ、又この四割というものの人員整理は全然当つていないということ、又非現業現業の率が、この行政対象から大きな開きがあるのでありまして、我々がちよつと考えましても、電波監理委員会の非現業、監理者側のほうが人員が多いのじやないかというような見方がちよつと見られるのであります。それともう一つは、監理委員会がなくなつても、監理委員会は七人少くなるだけであつて、あとの行政面は全部監理委員会に附属しておるのでないが故に、監理委員会がなくなつても四割の人員整理は不当であるという結論に到達するのであります。先ほども平林委員が申された通り、この最近における電波行政は非常に日本国の文化国家としてふさわしい行き方がなされておると同時に、今後ますます国際情勢からして電波行政は複雑多岐になると思う。又必要性も起つて来ると思うのでありまして、この人員整理こそは、日本の文化のなるかならないかの境い目でありまして、この問題に対しての組合の動きは最も活溌にやるべきと我々は考えております。その意味におきましてどうか今までの組合というものの見方を十分検討されまして、ただ組合が活溌な闘争に入ると、一部の指導下においてやられておるというような一方的な見方でなく、我々もこういう正しい組合の意見に対しては万幅の敬意を表して、こういう不当なものを叩き破つて行かなければならんという見解に立つのでありまして、どうか十分に組合の力を利用されまして、監理側といたしましても関係官庁へ十分その点を徹底さるべく御努力を願いたい。かように思うのであります。  私ばかりいろいろ質問いたしまして時間も大変経過いたしましたが、後刻又都合によりましては大臣なり或いは総理庁の係官に御質問することにいたしまして、私はこの程度で監理委員会のほうの御質問を終りたいと思います。
  63. 鈴木恭一

    鈴木恭一君 だんだん時間も十二時を過ぎましたが、午後おやりになりますか。
  64. 村尾重雄

    理事村尾重雄君) どうしましよう。
  65. 鈴木恭一

    鈴木恭一君 大臣の都合は如何ですか。
  66. 村尾重雄

    理事村尾重雄君) どうしましよう、昼の休憩は……、電波関係については簡単なのでしよう。それじや継続しましよう。
  67. 鈴木恭一

    鈴木恭一君 この前七月三十日の当委員会におきまして、電波監理委員会からの御説明でテレビジヨンの問題があつたのでございまするが、当時といたしましては、司令部との関係もあるし、いろいろ問題も多いので意見の一致を見ておらないというふうなことで、研究はいたしておるが、準備は進めておるんだが、我々の印象といたしましては、今日具体的な方向というものもそこには相当の期間があるように感じたのでございますが、一カ月を経過いたしました八月になりますると、各新聞によりまして、特に読売の正力松太郎氏を中心としてのテレビジヨン放送というものが相当具体的に新聞に掲げられておるのでありまして、実は我我といたしましては、従来の御説明によつて感じておりましたのと実際とは非常にかけ離れておるような気がいたすのでございます。なお九月八日の東京新聞を見ますと、NHKも四月から放送を開始するというふうなことを報道いたしております。恐らく私ども感じておりますることは、電波監理委員会といたしましても、その根本基準であるとか或いはそれに伴う法令の改正というふうなことにも当然準備がいたされなければならないと思うのでありまするが、伝えられるように急速に実現するということでありますると、我我としてもこれに対処して考えなければならん点が相当あると思うのでありまして、この際どの程度に監理委員会としては準備をお進めになつておりますか、一応お伺いいたしたいと思います。
  68. 富安謙次

    説明員(富安謙次君) お答えいたします。テレビジヨンの問題につきましては、これまでも当委員会におきましても或る中間経過的な御報告を申上げたことは只今御発言の通りであります。その後時日を経過することは極めて短いのでありまするけれども、テレビジヨンに関係いたしまする各方面の動きと申しまするか、情勢は急速に活溌になりましたこと、これまた新聞等でも御覧通りでありまするし、又御発言の通りでもあるのであります。前にテレビジヨンのことについて申述べました後の動きといたしましては、委員会のことを申しまするならば、過般渡米をいたしました委員のかたがこの前御報告の後に帰朝されまして、その帰朝のいろいろの報告の中には、テレビジヨンに関係する調査結果等も又重大なる一つなつておるのであります。それらを検討することによつて私どもは至急に私ども考えをなお進めなければならんということになります。それからその後に、又これは極く最近でありまするけれども、欧洲のほうへ出ました委員会施設監督部長でありますが、その報告によりましても、これ又具体的にテレビに関する技術の方面につきましていろいろと参考になるべき調査をもたらしたのでありまして、その会議の結果及び調査の報告等、これまた私ども考えをきめることの一つの重要なる資料となつております。資料といたしましてはそれらのものが整つて、それらのものが我々の調査を促進するという事実はあるわけであります。それに基きまして先ず委員会のいたしましたこととしては、根本的にテレビの……技術の、ことで私の説明は不完全であるかも存じませず、長官から御質問によつて詳しく説明をいたさせたいと思いますが、先ずテレビの如何なる方式をとるかということが、どういう形態において日本においてこれを始めるかということが大きな問題であると思うのでありますが、この方式につきまして、先ず方式をきめる方針と申しますると、非常に漠然としておるようでありますけれども、その通りでありまして、どういう方針で進むかというその進めかたにつきましては、委員会において先ず決定いたしまして、これを委員会の決議として公表もいたしているのであります。それは或いはお眼にはつかなかつたかも存じませんが、御質問があれば……極めて専門的なことでもあり又極めて漠然としたことでもありまするけれども、テレビの方式に関する委員会の決議というものはすでにきめられているのであります。どういう方式で行くかという方針に関する決議なのであります。そういうようなのが委員会といたしましては只今いたしていることなのでありまするが、一面今お話のありました純民間の経営といたしまして、正力松太郎氏を中心としてテレビ放送会社の計画というものが相当に当事者の間においては活溌に動いているようであります。それにつきましてはまだ申請が出ているわけでもありませんし、私どもは間接に或いは又当事者から直接に聞きましたけれども、いろいろ説明を聞いているだけでありますので、申請書による正確な御報告としてここに申上げるわけには参らんのでありまするけれども、大体これは各新聞に相当詳しく出ておりまするし、その新聞の出ているところも殆んど一致しているのでありまして、新聞等によつて御承知なつた、大体その程度のことを私どもは存じているというに過ぎないのであります。これにつきましてはどういうふうにこれを、テレビの問題を進めて参るかということにつきまして、先ず根本的には前に国会におきまして促進の決議がありましたし、その決議に対しまして私どもの所信もお答え申した線に沿いまして最善を尽さなければならんということは申すまでもないのであります。それがその後の急激なる情勢の進展によりまして、只今申しましたような状態になりました以上は、私どもいよいよ以てこの問題のために特に力を集めなければならないという状態なつていることも、これも申すまでもないのであります。今申しましたような委員会の決議というものもその線に沿つて参つているわけでありますが、何分にも問題は如何にも大きいのであります。日本の政治と申してもいいでしようし、特に経済、文化、そういう問題につきましては極めて大きな関係を持つているのでありますし、資本といたしましても数十億の資本を動かさなければならん問題であるし、これが将来どういうふうに日本の政治、経済、文化の上に影響を及ぼして行くかというようなことを考えまするというと、極めて大きな慎重に考えなければならんことでありまするので、私どもは最善を尽してはおりまするけれども、ほかの問題と違いまして、そう急激にこれを右から左へどう変えるというようなことにもなかなかできにくいものであるということはお察しも願えることだと思います。民間には成るほどそういうような一つの活溌な動きはあります。又一面これは今年の一月でありましたけれども、民間放送の申請の中にテレビの放送の申請も又三件だけ現に上つているの下あります。そういうような計画が、只今新聞に出ておりまするのとは別にそういう計画があるということも事実なのであります。又NHKにおきましてもこの問題につきましては相当以前から研究をし続けているのであります。これらが経営の形態から見ましてどういうふうにあるべきかということはなかなか慎重に考慮を要するし、それにつきましては広く国を挙げての各方面関係の向きの完全なる理解ある一致を先ず持たなければならんと思うのでありまして、それにそういうような設備を取付けなければならんということになりまするというと、先ずそういうような線に沿つて委員会は工作をしなければならないなどということも考えておるのであります。いろいろな方面関係を考慮しつつ慎重に、併し極めてその問題に力を集中いたしまして今日委員会は動いている、できるだけのことをいたしておるというその程度のことを申上げるほか、今日只今といたしましては申上げるべき段階に達していないのであります。併し繰返して申上げまするが、この前テレビにつきまして当委員会に御報告申上げたその後の極めて短かい期間におきまして情勢が極めて急激な変化をして動きが活溌になつているということは御発言の通りであります。尚この詳細な技術等の点に亘りまして御質問がありますれば長官なり私なりからお答えを申上げたいと思います。
  69. 鈴木恭一

    鈴木恭一君 この日本テレビジヨン放送株式会社創立事務所からパンフレツトで発行しておりますテレビジヨン事業計画の概要というものを見ますると、相当外国人も関係いたしておりまするし、その内容といたしましては、ヴオイス・オブ・アメリカの上に更に何ですかビイジヨン・オブ・アメリカといつたようなことを考えておられるようでありまして、相当日本テレビジヨン放送に対する方針の問題にまでこれが強い関連を持つて来るようにも考えられます。殊に設備の概要等につきましていろいろあるのでありまするが、そうした点につきまして全然電波監理委員会としてはそうした問題にはタツチされておらないでしようか、多少の御関係があるのでしようか、その点をはつきりとして置きたいと思うのであります。
  70. 富安謙次

    説明員(富安謙次君) 甚だ蒸し返して恐縮なんですが、御発言の要点どういうことをお答え申上げればよろしいのですか。
  71. 鈴木恭一

    鈴木恭一君 要するにこの事業計画が相当日本テレビジヨン放送に対する方針というものと関連の深いような内容を持つた事業計画というものがここにできておるわけであります。そしてその経過等につきましても相当外国人が関係いたしております。そういうふうな意味におきまして相当私はこの結果というものは重大ではないかと思います。そういう意味においてそうした問題につきまして間接或いは直接に電波監理委員会が御関係なつたことがあるかどうかということをお聞きしているのです。
  72. 富安謙次

    説明員(富安謙次君) お答え申上げます。お答えで御満足頂けるかどうか存じませんが、成るほどおつしやる通り日本全体に対してその計画にアメリカが重要なる役割を務めているがためにアメリカと日本などの関係についても随分微妙な複雑な関係を生ずるはずで、そういう点について何か考えがあるかとか、接触はどういうふうになつているかというような御質問であると了解をいたすのでありますが、それらの点につきましても先刻も申しました通り、私どもはまだ責任のある申請の説明としてこの会社の関係の人から話を伺つているわけではないのでありまして、パンフレツトをお持ちになつておりまするようでありまするが、そういうようなパンフレツトなどは私どもも見ておりません。又それに対しまして極く非公式に話をする機会などは特つておりますけれども、その程度にとどまるのでありまするから、申請に対してこういうような我々は考えで参つておるのだということは、ここで責任を持つてお答えをするにはまだどうかと考えておるのであります。ただ問題の性質が、只今も御発言になりましたように、日本の国の政策、将来に非常に大きな影響を各方面へ持つ国策、政策というものと関係のある厳粛な、又極めて重大な事柄であるということは私どもよく承知しておりますし、それであればこそいろいろな方面、国を挙げてのこの問題に対する検討ということが必要だと考えておるのでありまして、すべては申請が出ました後に、それに対する私の考えも、こういう席におきましてもお答えができる段階に初めて達するのではないかと、今日のところではそういうふうに考えておるのであります。
  73. 平林太一

    ○平林太一君 これはテレビジヨンに関係しまして只今鈴木君の御質問もありますので、まあ私と併せて答弁をして頂きまして、完成を図るように発言をするわけでありますが、御承知のようにテレビジヨンの放送については、戦争中及び戦後の我が国の空白状態なつております間に、欧米諸国においては非常に長足の進展をいたしておる。そこですでに我が国といたしましては、もはや今日の場合はこの問題は極めて切迫した問題である。先刻私は講和会議においてテレビジヨンの受信及び発信の設備があつたらばということを申上げましたことは、勿論このサンフランシスコから我が国に対しまするテレビジヨンのこの連絡距離と申しますか、こういうものにつきましては甚だ専門でないのでわかりませんが、常識上こちらに受信機があれば中継によつてこれがつながれるというのでありますれば、太平洋のうちはそれぞれ完備した飛行場等の施設を通じまして、その中継の施設はできるわけである、恐らくこちらに用意があればできたではないかと思います。又国内におきましてもできておりましたならば、あの全権が出発時代の動静及び出発の羽田空港等におけるときの状況等は、これはつぶさに全国に周知せしめることができたということをしみじみ感ずるのであります。でありますから、むしろこの問題は今日まですでにこのテレビジヨンの実施に対しますることに対しては、甚だ我々国会の者といたしましても、迂闊であつた、非常に責任の痛感さえ、私はいたしておる次第であります。それで御承知のように、これに対しましては早速いたさなければならないのでありまするから、電波監理委員会といたしましては、この際左顧右眄し、躊躇逡巡の態度があつてはならない。正を踏んで恐れざる態度を以てこれに対する迅速なる処理をいたすべきである。この問題に対しまして只今委員長は極めて自重的なお答えをされました。当時者といたされましては誠にさることでありまして、御心中もひそかに拝察もできるのでありまするが、この委員会の性格につきましてたまたまそれに関連し思うのでありますが、私は先般の委員会におきましても我が国におきまして、この委員会制度というものがことごとくこの一つの新機構のできるときに必ず出て来るということは、もはや反省の時期になつておる。例えば電話公共企業体にするについて、第一に委員会というものが先ずその機構の中に挙げられておる。かようなものは要らない。そのようなことは必要ないということを申上げたのでありますが、これはたまたまそういうことを言つたのでありますが、それはいわゆる玉石混淆で、委員会中におきまする玉でありまするものは、残すどころではない、ますその委員会の使命を強調しなければならないのであります。不必要、無用なる委員会はどしどし整理する。電波監理委員会のごときは私は今日までの現況を見まして思いますれば、玉どころではない、ダイヤモンドか金にも匹敵するような大きな役割、使命を果しております。でありまするから、この委員会のごときは当然存続するどころではない、ますますこの使命の拡大、強化を図らなければならないということであります。どうか委員長及び委員会の長官初め関係諸君としましては、この問題につきましては御安心いたしまして、一つそのために士気の沮喪を来たすことのないように、十分にいたしたい。その点御心配になるようでありますが、私はその面を強く申上げて置きたいと思います。でありまするから、私は必要なる、国家有用な委員会として存在いたしておるのでありますから、その委員会のいたすことがいやしくも自己保身に汲々とせず、時期をいやしくも失せず、過般の商業放送の開始等に当りましても、私はもつと、この委員長は多年通信界における非常な経験達識の人でありますので、その達識経験を生かしまして、これだと思つたことに対しましては、断乎として御決意をなさり……、商業放送等を見ましても、その感誠に深いのでありまするが、今回のいわゆるテレビジヨンの問題は、どうかそういう感覚をこの際強く喚起せられまして、急速に一つこれが処理に当られたい。只今お話の中の、鈴木君のお話がありましたが、私又それと相匹敵して、一方に考えますことは、御承知公共企業体としての日本放送協会がすでにその施設とそれからいわゆる技術、持つておりまする人的な要素というものを以ちまして、むしろ戦争中からこれは試験をいたしておるのではないか。先般もNHKの砧の研究所等を見たのでありまするが、相当にこれは苦心をいたしておる状況がよく見えております。それから資金の問題でありまするが、只今鈴木君のお話で申しますと、外国資本というものが非常に入つておるという、それも一つの企業計画、この外国資本の入つておるということに対しましては、鈴木君の御心中は、その外国資本が入つておることだから、それに大いに敬意を表して、その方向に進むという御意中であるか、或いは外国資本が入つておるから、それはよほど考えて、そういうことも十分に公平な見地で、いわゆる自主的な我が国のテレビジヨン放送を開始するということか、いずれかは私も只今の御発言の内容では拝察をすることができませんが、私の見解から申しますと、もはや今日講和が成立いたしまして、我が国は全く虚心坦懐を以て、いわゆる我が国の再建復興することは、取りも直さず世界平和が再建復興することである。だから我が国の再建復興するために最も妥当なる、いわゆるそのところを得たところの方向に対しましては、豈それ外国資本に対しましても一応の敬意は表するのでありますが、でき得れば我が国力、我が国民の自力によりまして、殊にこのテレビジヨンの構想のごときはこれをいたしたいということが私ども国民の念願とするところであります。勿論諸外国からの文化をテレビジヨン放送が我が国の自主的なものを持つて設立いたしました場合に、できるだけこれらから教えを受け、これら外国方面のそれらのテレビジヨン放送に対しまするところの種々なる協力を率直に従順に受けることにやぶさかでない。併し根抵が外国資本によりましてこれが出ておりますが、大部分出ておりますると、いわゆる一つの企業であり、経営であるにおきましては、豈それいわゆる廂を貸して母屋を取られるというような結果が、如何に将来の我が国民の自主的な、いわゆる民主主義的な我が国の方向に種々障害を来たして来るかということをひそかに心配するのであります。この場合政府におきましては公共企業体に対しましてはそれぞれ例えば債券の発行とか、そういう処置がとれるはずであります。或いは預金部の低利資金であるとかというのが相当ありますので、決して二十億、三十億は臆するに足らない。そういうような政府の処置に対しまして、そのような新たなる法規によりまして処置できるのでありますから、これを非常にその委員会におきましては過大にお考えなつて、一日も早く……怠慢をいたしておるということは、委員会の私はとるべき態度ではないと思います。又そういうことをするときにおいて多少の非難はあつても、いわゆる委員会の、存続しておる委員会としての大きな性格をここに顕現するわけでありますから、この点一つ十分にお考えになられまして只今申請があるとないとにかかわらず、若し申請があり得るような問題でありますれば、進んで積極的にこれらを督促いたしまして申請に対しまする……、ただ申請が来たからするというようなことでなく、特にこれらのものと協力いたしまして、とにかく早急にでき得る最も可能な条件に恵まれた計画に対しまして早急な処置をとるということを要望いたして置く次第であります。  なお、申し添えて置きたいと思いますことは、先刻長官長谷君から、実は今回の講和の問題について、電気通信方面に対しまして私が発言いたしたことに対して御意見の御開陳がありましたが、御尤もの次第でありまして、私どもといたしましては、実は人員整理の関係を考慮いたしまして、特に電波関係のことは、電気通信関係の質疑が終りましてのちに別にいたすということに相成つておりますので、改めて電波関係の質疑の時間に、今回の講和会議に対しまして電波監理委員会及び電波施設を通じまして大きな力、役割をいたされたということを深くこれを称賛いたしたいと存じたものであります。NHKにおきましては淺沼、前田、森川ほか二君等が参りましだが、あちらへ参りましてつぶさに今回現地におきまして放送をいたしております。非常にこれは私ども国民の老幼婦女子までよくその実態を把握いたした次第でありまして、これが先刻申上げたように、我が国の将来に大きな発展の礎石を、目に見えないがいたしておるということは、特に今回の電波行政の当局の措置よろしきを得たためであるということを深く痛感いたしまして、ここに稿を改めまして、これら電波監理関係の当局の諸君に対しましてむしろ敬意さえ現わしたい気持であります。  以上の私の見解を……、このテレビジヨンに対しまする促進を寸刻も早くいたしたい。御承知のようにこれは講和後の我が国の文化の興隆ということが非常に考えられておりますが、テレビジヨンの開始ができますれば、地方の教育施設に対しまして、いわゆる聴覚であるとか視覚、見て覚える、それから聞いて覚えるということが如何に大きく展開するかということを思うと、胸躍る感さえあるのでございます。又ややもすれば我が国の文化が中央に偏する、その中央に偏する中央文化をあまねく地方文化に均霑滲透せしめるという上におきまして、テレビジヨンの持つ使命は誠に大きなものがあると思いますから、ひたすらこれが実現の一日も早からんことを熱望する次第であります。監理委員長が私のこれに対しましての一つの見解、御明示を頂くことを深く要望して置く次第であります。
  74. 富安謙次

    説明員(富安謙次君) 只今は平林委員より委員会につきまして極めて御理解の徹底した御発言を頂きまして、私ども誠に有難く衷心より感謝に堪えません。今後とも十分に御鞭達を頂きまして、この委員会行政をしてますますよき成果を挙げさせるように努力いたしたいと思いますから、何分の御鞭撻をお願いいたす次第であります。  それからテレビのことにつきまして、だんだんの御発言の次第に、御趣旨のあるところを十分に了解をいたしたつもりであります。私が先刻、言葉の中に慎重にということを申しましたのは、決して躊躇する、遅疑逡巡するというようなことではないのは勿論でありまして、正しいと思う、信ずることに従つて勇気を振い、又虚心坦懐に国の前途ということを考えて、勇気を持つて正しく行うということに決して欠けるところはないつもりでおりまするので、何とぞこの点につきましては、御信頼を頂きたいと思うのであります。いろいろとお述べになりましたとの御趣旨は十分に尊重をいたしまして、その線に従いまして慎重であることは勿論であるけれども、同時に又只今どもの立場としては、テレビに最も集中してその実現の早いことに向つて努力をしておるというくらいなのでありまするから、その点も御了解をお願いいたしまして、必ずしも慎重と申しましたその言葉にこだわつてお聞き取り下さらないようにお願いいたしたいのであります。
  75. 鈴木恭一

    鈴木恭一君 私が心配いたしますのは、こういうふうに監督方面のことがそこまで行かないのにかかわらず、一一般の計画が非常に進んで参るということは将来のテレビジヨンの発達の上から見ましても心配になるのです。勿論外国の資本がこれに入つて来るというふうなことも、その内容によつては問題になると思うのであります。私はそういうことを今ここで問題にしておるのではない、殊に関係されておるアメリカのかたは技術的な指導をやろう、そうして日本で間に合わないものはできるだけ便宜を与えたい。又ドル資金等のことについても考えてよろしいというふうなことで、このところに問題があるのじやなくて、国務省をバツクとした、これは結局外交の問題にもなつて参りまするし、今後の日本のテレビ放送の経営形態というふうな、この経営の面にまで問題としては出て来るのではないか。そういうことも心配になると申しておるのであります。なおですね、特にこういうふうな情勢になりまして只今お話を承わりますると、方式と申しますか標準方式のことだと思うのでありますが、そういう方式を決定する方針がきまつたというふうなお話で、どうも私非常に心もとないような気がいたします。一体このテレビジヨンの事業というものがどういう経営形態でなさろうとしておるのか、日本放送協会というふうな公共企業体もその計画を持つておるし、商業放送として一般放送の形で行かれようとするのであるかどうか。又仮にそういうことがきめられても、只今お話もありましたように、もう日本のこの方面に対する技術というものは、日本放送協会が金曜日に試験電波を発射して、アマチユアが相当あるようでありますけれども、これとても全く問題にならない次第でありまして、その間の技術のギヤツプというものは、十年或いは十五年とも考えられます。こうしたギヤツプを埋めます場合、アメリカの技術がどういうふうな形で日本に入つて来るのか。恐らく向うから持つて来る特許権の問題等は、相当私は深刻にこの事業界に影響するのではないだろうか。放送機なんというものは勿論できないし、こちらの受像機と申しますか、受信機等も今言つたような状態で、これをどういうふうにして日本に発展さして行こうか。この日本テレビジヨン放送株式会社は一年に三十万台ですか、二年には七十万台、三年後には百三十万台、非常な大きな計画を持つておるようでありますが、それがどういうふうな形で進んで行くのであるか。そういうふうな点をはつきり電波監理委員会としては当然考えられまして、或いは標準方式をおきめになることは勿論よろしいでありましようけれども、将来このテレビジヨン放送の実現について場合によつては放送法の改正というふうなことも考えられなければならないのじやないかと思います。而もそれが来年の一月或いは四月というふうなことが言われておりますときに、是非一つ早く方針をおきめ願つて、いわゆる民間の歩み方と監督行政とがぴつたり合つて、将来に齟齬のないよう、而もこのテレビジヨンの将来に対しましては我々従来の何と申しまするか、従来の放送に対するいろいろの経験を持つているわけでございます。それが直ちにこのテレビジヨンというものに応用されるかどうかわかりませんが、そうした点も考えられまして、例を受信機等にとりますれば、今日までの日本としては或いは止むを得なかつたかも知れませんけれども、受信機等の製作が必ずしも私は今日から見ますれば非常なやつぱり問題を残して来ていると思います。従つて今後のテレビジヨンの受信機等の問題は、今日RCA、BBCですか、この方式が非常に問題になつて来ることを見てもわかるのであります。どういう方式を日本が採用して行くかということが日本の将来のためによろしいか。非常に入りやすい機械が入つても、将来のためには非常に不経済だ、入りにくいというけれども、長い目で見れば日本の文化なり経営、殊に個人の個人生活にとつて非常に経済になるというようなことも考えられるのであつて、これに対する問題は非常に複雑多岐に亘ると思うのです。  それから今日電波監理委員会として標準方式の方針だけが決定したというのではちよつと私心細い気がいたしますので、どうか早くそういうようなものを決定されまして、当委員会にも発表せられて、そうして紛議の対象として今日全く白紙の上で出発するのであろうテレビジヨンというものを誤りなく発達を期したい、これが私の気持なのであります。そういうふうな点について具体的に私どうこう申すのではございませんけれども、委員長の御所見を承わりたいと思います。
  76. 富安謙次

    説明員(富安謙次君) 只今御発言がだんだんとありました御心配になつておりまする点は、私ども全く同じような心配を持つておるのであります。それがために先刻も慎重に考えているとか、各方面に対してどうとかということを申した次第なのであります。民間の計画というものがどんどん何か進んでおるらしい。それに対しまして、委員会としては、方式をきめる方針決定したに過ぎないとは非常に心細いというお言葉は誠に御尤もであります。その点についてこの際もう少し附加えて申上げます。  私が先刻発表したものといたしては、方式をきめる方針を発表したに過ぎないと申したのでありまして、その方式をきめるということにつきましては、只今の私どものほうの仕事の予定の段階におきましては、いろいろの関係を考慮いたしまして、自然準備工作も遂げまして、結局その方式の決定を公聴会を開かなければなりませんから、公聴会を開きましてこういう方式をとるのだということを決定することを来月の半ばとか末とかいう時分には方式は決定をいたしたいというのが、只今どもの仕事の段取りでございます。  併し、それはそれといたしまして、もつと大きいというと語弊があるかも知れませんが、その方式と同じように併行して重大な意味を持つておるところの経営の形態如何、こういうことであります。これは机上の案といたしましては随分いろいろのことが考えられると思うのであります。経営の形態といたしまして、民間の営利会社がやるということも考えられましよう。又法人、その法人も民法による法人もありましようし、又そのほうの特殊の法人を特殊の法によつて作るということも考えられましよう。又商法上の法人といたしましても、特殊法を作つて、特殊の会社にするという方法もありましよう。而もそれらのことが考えられまする上に、経営をどこで持つか、経営の所有というものとこれを運営する実態とこれを分けて考えることもできるのでありまして、従つてその間に組合せの問題が起るのであります。金を集めて施設をするということは、例えば或る形態でやらせる。併しながらこれを運営することは違つた形態でやらせるということも考えられ得るのでありまして、それを組合せるというと、やり方自体考えといたしましては、随分いろいろのことが考えられるのであります。そのうちでどれをとることがあらゆる日本状態から考えて、最も適切であるかということを検討をいたしまして決定をしなければならんのでありまして、それには相当複雑ないろいろな関係があるわけなんであります。急に或る計画を持ちましてどんどん自分のほうの計画のためにそれを押進めるというような、それの進み方の早いほどに、電波監理委員会の、国の行政といたしましては、なかなかくれと歩調を合せて行かなくちやならないようなあらゆる考慮を払つた結論がじきにはなかなか出でにくいのであります。そこでお話にありましたように、歩調が揃わなくてというような心配も起るわけなのであります。これは事の性質から考えてそういうことになるのは誠に止むを得ないのではないかと考えております。それは極めてむずかしいことであります。それを打開しながら、その他の事と考え合せながら、一番いい結論に成るたけ一番早い機会において到達しよう。而もそれにはいろいろな方面のことを考えなければならんということを頭に置きながらそこで先ほど申しました慎重という言葉が出たのでありますけれども、そういうような複雑重大な事柄でありますので、その間に処して私どもは万誤りなきように処したいというのが私どもの心がまえなのであります。これにつきましては所詮いろいろな方面の衆智を集めて御意見を伺い、研究の結果を、今や、日本を挙げた各方面のかたがたの十分の意見の交換があつた後の結論を得たいと、こう考えておるのでありまして、自然国会等におきましてもいろいろお智慧を拝借するし、或いは御相談申上げるというようなことが、いろいろな方法においてなされなけばならんと私ども考えておるのであります。そういう点におきましても十分御理解深き御鞭撻御支援を願いたいと存じておる次第であります。
  77. 鈴木恭一

    鈴木恭一君 只今の委員長のお話で御了解いたすのでありますが、特に私心配いたしますのは、この十五年なり、二十年の非常なギヤツプを持つておるこの技術、それでありますけれども標準方式をおきめになる技術的な内容を、私、技術者ではございませんので、よくわかりませんが、いずれにしろいろいろの特許の問題等もありまして、日本通信工業に及ぼす影響等も、これは御所管ではないかも知れませんが、相当電波行政放送問題の将来には我々としては考えて行かなければならん問題だと思つております。そういうようなわけで、過去私ども日本でとりましたラジオの受信機に対する政策といつたようなものを私は相当この際考慮されなければ、反省されなければならない問題だと思います。そういうふうな点について長官あたりはどういうふうにお考えなつておるのでしようか。殊に標準方式をおきめになる際の行き方、現在いろいろアメリカ等にも問題になつております天然色と、それから白と黒との受像をめぐつての問題であるとか、或いは英国のBBCでやつております方式とか、いろいろのまあ後進国である日本はそういうような意味においては利点はあるわけでありますから、そうしたものの一番いい方式をとつていられることはこれは当然なんでありますけれども、その考え方をどういうふうに置いておられるか、一つお伺いして見たいと思います。
  78. 長谷愼一

    説明員(長谷愼一君) 只今の御質問に対してお答え申上げます。  先ほど電波監理委員会の委員長から標準方式を検討するに当つての調査方針をきめられまして、これはこの前の当委員会でも御披露申上げたことがあつたと存じますが、御参考のためにその要点を繰返して見ますというと、テレビジヨンの放送を速かに実施するために取りあえず白、黒の方式から発足をして、逐次天然色の方式に移行する。次は白、黒の方式の採用に際しては将来実施されるであろうカラーのいわゆる天然色の方式を実施する場合も阻害することのないように考える。それから最後は、これは非常に技術的な問題になるのでありますが、いわゆる電波の周波数の或る幅をテレビジヨンは占有することになります。それは各国でその方式の如何によりましてその幅を指定しております。この幅のとり方は諸外国の例に比して多少広くなるようなことがあつてもよろしいから経済的に或いは技術的に負担が成るべく軽減されるという方向に向つて検討するというような方針の下に、只今までいろいろ諸外国の実施されておる方式或いは将来移行するであろうカラー・システムとの関連等も考えまして、先ほど委員長からもお話がありましたように近く何らかの結論を得べく準備を進めておる状態でございます。この標準方式という問題につきましては成るほどそのうちの或るものについては特許問題もあることでございますが、それよりももつと大きい問題は、各国のいわゆる電燈線の周波数と如何に関連をつけるかという問題、御参考に申上げますと、いわゆるこのテレビジヨンの画を出すために、その画を線で分解して行きまして画に出すわけでございますが、その走査線がアメリカでは五百二十五本、そうして一秒間の画の数が三十、この三十というのは電力の周波数の六十サイクルと関連を持つてでき上つて来たわけであります。イギリスにおいては線の数が四百五本、画の数が三十、それからヨーロツパにおきましてはフランスが非常に精密な画を出すことを考慮しまして、八百十四本と記憶しておりますが、八百十四本の線でやはり画の数が二十五という方式を実施しておりますが、数年前に初めて電気通信連合の無線通信諮問委員会でこの標準方式を如何にすべきかということにつきまして論議の結果、ヨーロツパで主としてこれはヨーロツパ大陸の発言が非常に強かつたのでありますが、走査線の数が六百二十五本で画の数が二十五というのが推奨されて来ておつたのであります。ところがその後いろいろ各ヨーロツパの諸国が実験いたしましたり、或いはその後数年間のうちに、御承知のようにアメリカにおきましては受像機の数が千三百万にまで到達するような非常な勢いを以て発達しております。ヨーロツパにおきましては、現在イギリスでは約百万の聴取者を持ち、フランスにおいては二万五千、そのほかの国々はまだ実験の状態でありまして、正式に業務は始めておらないのであります。そういう状態の下に先ほど委員長からも御報告ありましたように、去る七月から第六回の無線通信諮問委員会におきまして、標準方式を如何にすべきかということを検討になつたのでありますけれども、結論は世界的な標準というものはきめることが極めてむずかしいから、これには言及しない。ただ各国がどういう方式を、どういう現状であるかということだけを、現状を詳細に調べてその現状を参考に示す。ただ将来の方向としては、電力の周波数、いわゆるサイクルと関連しないような方式が望ましい、こういうことだけがきめられている。さて日本の場合を考えますと、御案内のように関東地区から北のほうは電力線の周波数は五十サイクル、関西の辺は六十サイクル、電力のサイクルが二つに分れております。これが実は日本における標準方式をきめる場合の一つの大きな問題でございまして、同じような状態にありました南米のブラジルにおきましては、画の数が三十、二十五という、つまり六十サイクルと五十サイクルに関連を持つた両方にまたがつたようなアンビジユアスな方式をきめたために、非常な混乱を起したという例もございますので、日本では画の数を三十にするか、二十五にするかということをきめる大きな問題があります。これが電波の先ほど申上げました周波の占める幅との関連から画の数を三十という場合は五百二十五本、二十五の場合は六百二十五本、これはテレビジヨンの画の鮮明度等、或いはちらつき、そういう点からも考えまして、その二つの組合せを考えるのが適当であろう。結局日本では一時国際間に標準とすることに推奨されました六百二十五本の、面の数が二十五という方式で行くか、或いは五百二十五本の三十で行くかという二つに分かれた。二つのどちらをとるかという問題が大きな問題だと存ずるのであります。この点につきましては、先ほど御指摘のありましたように、受信機或いは送信機の製造という問題もあり、それからテレビジヨンに大いに活用されるであろうところの、いわゆる映画のフイルムの回転数、画の数との関連性も考えなければいけないのでございまして、工業技術庁の関係官や或いは通産省の関係官、その他工業界学識経験者、各研究所等とも十分関係を密接にいたしまして、只今最後的な案を作り上げるべく努力をしている状態でございます。先ほど申上げましたように、この問題は一日も早く標準方式の設定を、公聴会を経ましてきめようということで努めておりましたが、先ほど委員長からお話がありましたように、渡米委員のアメリカにおける、先ほど言及されましたカラー・システム等の問題等からしてどう行くべきかという御視察の結果、或いは又今年の七月から開かれましたCCIや無線通信諮問委員会の結果等によつて非常にこの問題は左右される点が大きいのでございますので、その結果を待つておりました点と、各方面との意見の収拾との関係から多少今日に遅れておりますが、大体先ほど委員長からお話のありましたような頃までは何とか結論が出るのではないかと思います。
  79. 鈴木恭一

    鈴木恭一君 ちよつと関連して……、私も心配しておりましたのですが、民間放送が出まして、大阪のほうで非常に混信があつたというのですね。四万も混信があつた。これは或いは神戸、或いは朝日放送とか、或いは四国の徳島で出ているらしいが、相当これは問題になるのではないかと思いますが、あの混信問題をどういうふうに解決されたのでしようか。どういう問題なのでしようか。
  80. 長谷愼一

    説明員(長谷愼一君) 只今御指摘の問題について簡単に申上げたいと思います。大阪の場合にはこの十一月頃にNHKが従来の場所から南のほうに移転される、これが十一月に完了いたします関係考えに入れまして、民間放送の位置等の点し考えてあるのでありますが、ちようど只今はその南に移転する前の状態にありまして、過渡的な状態でありますので、将来移転いたしますと、この関係はずつとよくなるのでございますが、現在におきまして日本放送協会のいわゆる第二放送というものと新日本放送、これは大阪の民間放送でございますが、この間に混信問題が現在ございます。これは先ほど申上げましたように将来ずつと緩和される問題でございますが、現状におきましては、一般の家庭が行なつておりますように、わざわざアンテナをつけない、いわゆる電燈線をアンテナの代りに使つておる状態で聴いておる家庭では、新日本放送放送所から約半径五キロメーターの範囲内でそういう聴きずらいという現象が起りますが、その範囲内に入つております受信者の数が約二万名に当ります。これはこのアンテナの、室内アンテナですが、せいぜい一メーターか二メーター程度のアンテナをつけまして、いわゆる電燈線アンテナという状態からアンテナをつけた正規の状態に直しますというと、これは殆んど狭い範囲に改善されまして、その結果大体受信者数は六百五十か、千名以上だけが、多少問題がございますが、そのほかは問題がない状態に改善することができると思います。この改善策につきましてはNHK、新日本放送、それから私どものほうの地方機関である電波監理局等が一体になりまして、この方法の宣伝、周知、或いはモデルの受信機を持つて示して歩く、或いはパンフレツトその他の配布等による実際的な手当をして上げる、懇談会を開く、そういうようなことによりまして、この問題の解決を図つておりますが、現在徐々に解決されておつて、御心配のよう問題はだんだんなくなりつつある状態でございます。
  81. 鈴木恭一

    鈴木恭一君 大臣が……。
  82. 村尾重雄

    理事村尾重雄君) 大臣は本日閣議の関係でどうしてもお見えにならないそうでありますので、何でしたら明日でも委員会を開きましようか。それとも近くまた……、
  83. 鈴木恭一

    鈴木恭一君 問題は行政機構改革というものは単に電気通信だけでなくて、国務大臣としてどういうお考えで……。なおそれには水橋君のさつきのお話なつたような電波監理委員会の人の数なんかも相当削減されているということも、改めて自分たちとしては考えて見たいと、こう思つておつたのでありますが、まあこれは大臣にただそれを念を押すだけでして、そこで問題が解決されるものじやないのでありますので、後日お尋ねする機会もあろうかと思いますので、私といたしましては、特に大臣がお出でにならなくてもよろしい。この問題はこの問題として我々としては考えたい。
  84. 村尾重雄

    理事村尾重雄君) 他に御質問ありませんか……。では一言お含み願いたいことがあります。それは先ほど配付になりました予算関係の資料は事務的折衝中のものであり、決定的のものでなく、且つ政府提出のものでないから、そのようにお取計を願いたいと、靱次官が言つて来ましたから、さよう御了承を願いたいと思います。  それではこれで閉会いたします。    午後一時十四分散会  出席者は左の通り。    理事      村尾 重雄君    委員            大島 定吉君            鈴木 恭一君            尾崎 行輝君            水橋 藤作君            平林 太一君   事務局側    常任委員会専門    員       後藤 隆吉君    常任委員会専門    員       柏原 栄一君   説明員    電波監理委員会    委員長     富安 謙次君    電波監理総局電    波管理長官   長谷 愼一君    電気通信省事務    次官      靱   勉君    電気通信省施設    局施設部長   平井  始君    電気通信省経理    局主計課長   井田 勝造君