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川島委員 この問題は、
国会や
国会外の
組合と
当局との
折衝の言葉の問題ではないと思う。問題は、実際に困
つている
組合員の
生計を、どうや
つて救うかという切実な問題でありますので、実行の
方法なんです。何か
当局に
熱意と
誠意、そうして
組合員の
生活に対する深いあたたかい
理解を持ち合せておりますならば、何らか政治的に打
つてあげられるような手は発見できるのではないかとさえ、実は私は個人として
考えておるのであります。たとえばこれは一例で、
次官に申し上げること、また
次官のお
考えを聞くことは無理かとも思いますが、たとえばこの
調停の問題を
解決したいという
熱意が
当局におありの場合、もちろんこれは正式に言えば
補正予算を組まなければならぬが、
補正予算の
国会を召集するのは早くても十月にな
つてしまう。そうすると今日この際
労働組合の
諸君は
生計に困
つている。
調停は六月になされたが、問題の具体的な
解決は十月までお預けだという形にされることは、とうてい
組合員のよく忍ぶところではないという
実情にあることは、おそらく
次官にもおわかりのことと私は思います。そこでこういうことをこういう席上で申すのはどうかと思いますが、か
つて例もあつたことですから申し上げて、その
所見を承
つておきたいのです。たとえば、今承るところによりますと、
国鉄の
諸君には、月々の
俸給を
前期、
後期の二つにわけまして、
前期では四〇%で、
後期には六〇%ですか、その逆であるかもわかりません、忘れましたが、いずれにしても二回
払いでや
つております。その二回
払いを、たとえば
後期のものを早く
支払いをするという
方法、と同時にあわせて次の
俸給を翌月の一日にすぐ支払
つてやる、こういつた形、これは
最低限度の
方法だろうと思いますが、これをも
つて国鉄の
諸君の
生活実態改善にはたして寄与できるかどうかということは問題ではありますが、少くとも
職員の
生活困難を訴えているその感情には、当てはま
つて来るのではないか、実際にはそれで救われないといたしましても、
要求の
気持にはこたえられるような形に若干なるのではないか、こういうようなことが私の試案に
うたつた一つの例であります。これはしかも
国鉄がか
つてそんなことをやつた例もないわけではないと私は記憶にある。そこで私は、
政府あるいは
当局が、ほんとうに
組合員の
生活の
実態に深い
理解と同情を持
つて、しかも公正な
調停委員会の
決定に対して、しかるべく
熱意と
誠意を持つならば、一例でございますが、そういつた
方法によ
つてでもこの当面の急場を救うという、積極的な態度に出てほしいと
考える。そういう事柄についてどんな
方針でありますか。私は問題は善処するから、
努力するからということではなく、どういう形で彼らの
要求のたとえ十分の一でも満してあげるか、そうしてそれによ
つて生活が
改善され、
国鉄の
輸送増強に向
つて一意専心
努力してもらう態勢がつくりあげられて行くということになるのではないかと思うのですが、その辺の御
見解について
次官の
所見を承
つておきたい。