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1951-05-26 第10回国会 参議院 郵政委員会 第8号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十六年五月二十六日(土曜日)    午前十時四十二分開会   ―――――――――――――   委員の異動 五月二十四日委員黒川武雄君辞任につ き、その補欠として森田豊壽君を議長 において指名した。   ―――――――――――――   本日の会議に付した事件 ○郵便法の一部を改正する法律案(内  閣提出、衆議院送付) ○郵便の日曜、祭日配達廃止反対に  関する請願(第一五〇七号) ○郵便法中一部改正に関する請願(第  一五三一号) ○小包はがき発行計画中止等に関する  請願(第一五六一号) ○簡易生命保険および郵便年金積立金  運用再開に関する請願(第一五六六  号) ○秋田能代豊祥台郵便局設置の  請願(第一五六七号) ○山形日の出町に郵便局設置請願  (第一五九八号) ○福島木幡郵便局集配事務開始の  請願(第一七五一号) ○栃木上高根沢簡易郵便局特定郵  便局昇格請願(第一九〇〇号) ○栃木宇都宮一ノ沢町に無集配特  定郵便局設置請願(第一九七〇  号) ○栃木箱森町に特定郵便局設置の請  願(第一九九〇号) ○川崎新城町に郵便局設置請願  (第二〇一九号) ○簡易生命保険および郵便年金積立金  運用再開に関する陳情(第三二一  号)(第三二六号) ○簡易生命保険運用再開に関する陳  情(第三四四号) ○鹿兒島県吾平岡牟田に無集配郵便  局設置陳情(第四一七号) ○郵政事業運営実情に関する調査の  件  (調査報告書に関する件) ○継続調査承認要求の件   ―――――――――――――
  2. 大野幸一

    委員長大野幸一君) それではこもより委員会を開きます。  先ず郵便法の一部を改正する法律案につき前回に引続き質疑を行います。別に御質疑もございませんでしたら脚疑はなきものと認めて御異議ございませんでしようか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 大野幸一

    委員長大野幸一君) 御異議ないと認めます。それではこれより軒論に入ります。御意見のおありのかもはそれぞれ賛否を明らかにしてお述べを願います。……別に御意見もないようでございますが、それでは討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 大野幸一

    委員長大野幸一君) 御異議ないものと認めます。  それではこれより採決に入ります。郵便法の一部を改正する法律案につき採決いたします。郵便法の一部を改正する法律案を原案通り可決することに賛成のかた挙手を願います。    〔総員挙手
  5. 大野幸一

    委員長大野幸一君) 全会一致でございます。よつて本案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。なお本会議における委員長口頭報告内容は本院規則第百四條によつてあらかじめ多数意見者承認を経なければたらないことになつておりますが、これは委員長において本案内容、本委員会における質疑応答要旨討論要旨及び表決の結果を報告することとして御承認願うことに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 大野幸一

    委員長大野幸一君) 御異議ないと認めます。それから本院規則第七十二條によりまして、委員長が議院に提出する報告書には多数意見者署名を附することになつておりますから、本案を可とされたかたは順次御署名を願います。  多数意見者署名     中川 幸平   柏木 庫治     石坂 豊一  池田七郎兵衞
  7. 大野幸一

    委員長大野幸一君) 署名漏れはございませんか。   署名漏れはないと認めます。   ―――――――――――――
  8. 大野幸一

    委員長大野幸一君) 次に請願並びに陳情につき審議をいたします。千五百七号、郵便の日曜祭日配達廃止反対請願鈴木恭一君紹介の分を議題といたします。郵政当局の御意見を伺います。……かねて承つた通りでございますか……。それでは本請願についてはたびたび請願書が提出されておりまして、この際郵政委員会といたしましてこれに関する要望をいたしたいと思いますが、ここに日曜郵便配達廃止取りやめに関する要望といたしまして、委員会としての意思表示をいたしたいと思いますが、その案文を生田專門員からちよつと読んで頂きます。
  9. 生田武夫

    專門員生田武夫君) 朗読いたします。    日曜郵便配達廃止取りやめに関する要望  郵政省においては、現在日曜及び休日における郵便配達廃止試行中であるが、本件については、たとえ若干の経費節約を期し得られるとしても、左記の如く公衆に著しい不便を与、経済及び文化の面にも悪影響を及ぼす措置と認められるから、郵政大臣は速かに右の施行取りやめ無休配達の旧状に復元せられんことを要望する。    記  一、日曜配達廃止は、休日にも業務を営む商工業者自由業者の極めて多い我が国の実状に副わない。また農山漁村では郵送される日刊新聞配達が遅れ、地方民文化生活に惡影響を来たしている。  二、郵便の迅速正確を期待する国民感情に背反し、郵便事業公共性に逆行する。  三、日曜配達廃止を不可とする国民の声は、新聞ラジオを通じ相当強烈に発表されており、本院に対しても廃止反対請願陳情は、すでに五百六十件に及んでおる。またさきに二月二十六日愛知県に出張した大野郵政委員長及び三木委員が名古屋市において代表的市民三十名を招いて非公式に開催した公聽会においても、廃止反対意見が強烈に開陳された。  四、而も廃止試行局の選択に当りては、公衆の抵築が比較的少い局を選んだ感があり、若し都会においては商業中心地を受持つ局、地方においては山間僻地受持局を選んでいたならば、一層強烈なる反対が起つておることは明かである。
  10. 大野幸一

    委員長大野幸一君) 只今のようた要望をいたすことに対して御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  11. 大野幸一

    委員長大野幸一君) それでは本要望関係方面にも申達するごとにいたしたいと思います。本問題に対して郵政大臣の御意見を伺います。
  12. 田村文吉

    ○国務大臣(田村文吉君) 本問題につきましては、非常に世間でこれに対する反対の声も多いようでありますので、なお輿論調査を最近い行いまして、それが完結いたしましたのでありますが、若し御質問によりましてはをの詳細を申上げてもいいのでありますが、結論としては反対意見が多いのであります。かような状態にあります場合でありますので、私も一応考慮しなければならんと考えておりますが、なお本委員会におきましてかような御要望が決議いたされましたのでありますから、十分御要望趣旨を尊重いたしまして善処いたしたいと、かように考えております。
  13. 大野幸一

    委員長大野幸一君) それでは只今請願については採択することにいたします。さよう決定いたします。  次に郵便法中一部改正に関する請願、千五百三十一号であります。本問題は小包葉書の問題でありまして、これはこの間法律が六月から実施されることになりました。その際にも政府当局は実施の結果請願趣旨のような方向に向いたいというような答弁がありましたので、そういう意味に解して採択したいと思います。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  14. 大野幸一

    委員長大野幸一君) それではさよう決定いたします。  千五百六十一号、小包はがき発行計画中止等に関する請願、これも内容は同様の趣旨でありまして、将来民間に小包はがきの請負を希望する請願であります。同様と解しまして、これもそういうように解しまして採択することにいたします。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  15. 大野幸一

    委員長大野幸一君) さよう決定いたします。次に千五百六十六号、簡易生命保険および郵便年金積立金運用再開に関する請願、これは従来採択して来た、而もこの間参議院においても満場一致、この決議をしておるようなわけでありますから、そういう方向に促進する意味において採択することにいたしたいと思います。    〔「異議なし」と百呼ぶ者あり〕
  16. 大野幸一

    委員長大野幸一君) さよう決定いたします。次に千五百六十七号、秋田能代豊祥台郵便局設置請願、これについては生田專門員から説明を願います。
  17. 生田武夫

    專門員生田武夫君) 秋田能代豊祥台郵便局設置請願秋田能代市の市民は同市の地勢上市の南東に位置する中和通り、出戸、豊祥台部落方面に宅地を求める者が多く、同方面戸数人口が急激に増加し、この地区郵便局がないため地方民郵便局設置を熱望しているから、豊祥台県道の端に郵便局設置せられたいとの請願であります。
  18. 浦島喜久衞

    政府委員浦島喜久衞君) 秋田能代豊祥台郵便局設置請願の件でござい写すが、当地に郵便局設置しますことは、地勢等から考えまして大体設置標準に達しまして、その可能性があるのでございますが、予算事構或いは又全体的な他との振り合等考えまして、将来十分に考慮いたしたいと思うわけであります。
  19. 大野幸一

    委員長大野幸一君) それでは政府答弁を了解して、採択したいと思います。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  20. 大野幸一

    委員長大野幸一君) さよう決定いたします。  次に千五百九十八号、山形日の出町に郵便局設置請願
  21. 生田武夫

    專門員生田武夫君) 山形日の出町は、昭和二十四年三月都市計画区画整理によつて新らしく誕生した町であるため、郵便局は往復三キロ離れた隣区域郵便局利用しているので、降雪期の不利、不便が甚だしいから、本町に郵便局設置せられたいとの請願であります。
  22. 浦島喜久衞

    政府委員浦島喜久衞君) 御請願日の出町に郵便局設置しますことは、すでに附近にありまする山形小白川局への距離が六百メートルに過ぎないのでございまして、余りに距離が近く、利用予定人口等から考えましても設置は困難だと存じます。
  23. 中川幸平

    中川幸平君 そんなに狙いのですか、近くないようなお話しを聞いていますが。
  24. 浦島喜久衞

    政府委員浦島喜久衞君) 私のほうで調査しましたら六百メートル。
  25. 中川幸平

    中川幸平君 請願者のほうで非常に熱願しておるのだから、六百メートルというとやはり困難ですかね。
  26. 浦島喜久衞

    政府委員浦島喜久衞君) 一応私どもとしましては八百メートル以上なければならんという標準を作つておるわけでございます。六百メートル程度でございますと、そこに行らつしやるまでそう遠いとは存じられないわけであります。
  27. 大野幸一

    委員長大野幸一君) それではこれは保留にいたしまして、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  28. 大野幸一

    委員長大野幸一君) では保留にいたします。  次に千七百五十一号、福島木幡郵便局集配事務開始請願
  29. 生田武夫

    專門員生田武夫君) 福島県安達郡木幡村は人口四千五百余人、面積十七平方キロの農村であるが、地形的條件によつて交通の便極めて悪く、その上唯一の顧みとする通信機関である木幡郵便局集配事務を行つていないため、役場、学校、警察を初め村内各種機関に多大の支障を及ぼしているから、隣接飯野郵便局より逓送便を入れることによつて簡単に開始できる同局の集配事務を速かに実現せられたいという請願であります。
  30. 浦島喜久衞

    政府委員浦島喜久衞君) 福島木幡局集配事務を開始しますると、地勢上の関係からいたしまして、郵便局のあれとしては多小効果があるように見受けられますが、何分集配事務を開始しますと、郵便物運送方面経費相当増額を要しまするので、予算等をきめまして将来考慮したいと思いますが、早急に実現は困難だと存ぜられます。
  31. 大野幸一

    委員長大野幸一君) それでは本件は採択することにいたしたいと思います。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  32. 大野幸一

    委員長大野幸一君) さよう決定いたします。  次に千九百号、栃木上高根沢簡易郵便局特定郵便局昇格請願
  33. 生田武夫

    專門員生田武夫君) 栃木県塩谷郡北高根沢上高根沢簡易郵便局は、昭和二十六年二月九日認可、同年三月十七日事務開始なつたが、簡易郵便局では電信電話取扱がなく、地方住民不便が著しいから、本局を特定郵便局昇格の上、電信電話設置せられたいという請願でございます。
  34. 浦島喜久衞

    政府委員浦島喜久衞君) 栃木上高根沢郵便局は極く最近設置したばかりでございまして、而も現在の事務取扱量は極めて少量でざいます。これを特定局にしますことは困難かと存ぜられます。なお電信電話のことに関しましては、これは電通省の所管でございますが、特定局なつたからといつて、それと同時に電信電話が開通できるのじやなく、電通省において別途考慮せられたいということを御了承願いたいと思います。
  35. 大野幸一

    委員長大野幸一君) それでは本件保留いたしたいと思います。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  36. 大野幸一

    委員長大野幸一君) じや保留いたします。さよう決定いたしました。  次に千九百七十号、栃木宇都宮一ノ沢町に無集配特定郵便局設置請願であります。
  37. 生田武夫

    專門員生田武夫君) 宇都宮一ノ沢町は戦災後急速に発展しつつあり、従つて通信機関必要性を痛感しているが、現在の郵便局は遠距離にあるため町民の不利不便は甚だしいから、当時に無集配特定郵便局設置せられたいという請願でございます。
  38. 浦島喜久衞

    政府委員浦島喜久衞君) 御申請の場所に特定郵便局設置しますことは、現在附近にありまする宇都宮櫻井局へ六百八十マイルの近距離に過ぎないのでございまして、既設局を御利用上、さほど御不便はないかと存ぜられます。差向きは困難かと存じます。
  39. 大野幸一

    委員長大野幸一君) ではこれは保留にいたしたいと思いますが……。
  40. 柏木庫治

    柏木庫治君 急激に発展しておるという事実を加えてどうですか。
  41. 浦島喜久衞

    政府委員浦島喜久衞君) 現在の状態では私のほうで調べましたのは、大体ここに設置しました場合に、利用されるという人口の数は三千八百人程度でございまして、市内のために六千人以上の利用者がなければ他との権衡上困難なような取扱をいたしておる次第であります。将来もつと発展いたしまして人口が殖えましたるその機会に……。7
  42. 大野幸一

    委員長大野幸一君) 将来人口増加の場合を考慮して採択するということにいたしたいと思います。御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  43. 大野幸一

    委員長大野幸一君) そういうこといたします。  千九百九十号、栃木箱森町に特定便局設置請願
  44. 生田武夫

    專門員生田武夫君) 栃木箱森町は栃木市の丙北部に位する戸数約五百、人口約二千五百の村で、住民の半数が栃木市特産の粘土瓦及びカイロ灰製造事業等に従事し、この事業が盛んであります。近次各種工場が建築されて、発展状況にありますので、特定郵便局設置せられたいという請願でございます。
  45. 浦島喜久衞

    政府委員浦島喜久衞君) 本件既設郵便局との距離からいたしますと、相当可能性があるようでございまするが、まだ現在の利用予定人口から見ますると、設置方針の数に達しませんので、早急に実現は困難かと思います。
  46. 生田武夫

    專門員生田武夫君) 人口は大体四千人くらいだそうです。
  47. 大野幸一

    委員長大野幸一君) これは留保いたすことにいたしたいと思います。  次に二千十九号、川崎新城町に郵便局設置請願
  48. 生田武夫

    專門員生田武夫君) 川崎市の新城町は終戦後県営住宅等が建設せられ、現在戸数三千戸、人口一万余でありまして、旧都市以上の発展ぶりでありますが、郵便局がないために非常に別つておりますので、郵便局設置してもらいたいという請願であります。
  49. 浦島喜久衞

    政府委員浦島喜久衞君) 川崎新城町に特定局設置しますことは、既設局川崎上小田中との距離はかなり速いようでございますが、現在は川崎市のこの附近発展状況から見まして未だ標準人口に達しないようでございますので、早急に実現は困難かといいます。併しながらより以上発展をいたしまして相当人口があるようになりましたら、将来十分に考慮いたしたいと考えております。
  50. 大野幸一

    委員長大野幸一君) それではこれも先ほどと同じように人口増加を待つて早急に設置するという意味に解して採択することにいたしますか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  51. 大野幸一

    委員長大野幸一君) ではさよう決しました。  次に陳情三百二十一号万、三百二十六号、三百四十四号、いずれも簡易生命保険および郵便年金積立金運用再開に関する陳情でありますが、これは先の請願千五百六十六号と同じでありますから採択することにいたしたいと思います。    〔「異議なしと」呼ぶ者あり〕
  52. 大野幸一

    委員長大野幸一君) さよう決定いたします。  次に第四百十七号、鹿兒島県吾平岡牟田に無集配郵便局設置陳情
  53. 生田武夫

    專門員生田武夫君) 鹿兒島県吾平地区通信機関並びに金融機関がないために、農村工業その他の発展不便であるから、無集配郵便局設置せられたいという陳情でございます。
  54. 浦島喜久衞

    政府委員浦島喜久衞君) 御陳情鹿兒島県吾平大字岡牟田に無集配郵便局設置しますることは、距離及び予定されまする供便戸数からいたしまするならば可能性があるようでございますが、予算等関係上急速に実現は困難かと思います。而して簡易郵便局でございましたならば可能性があるように考えられる次第でございます。
  55. 大野幸一

    委員長大野幸一君) それではこれは採択することにいたしてよろしうございますか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  56. 大野幸一

    委員長大野幸一君) それでは採択いたします。  只今まで採択された請願並びに陳情は本会議に報告し内閣に送付すすものと決定して、本会議に報告いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  57. 大野幸一

    委員長大野幸一君) 御異議ないものと認めさよう決定いたしました。   ―――――――――――――
  58. 大野幸一

    委員長大野幸一君) 次いでお諮りいたしたいと思いますが、本委員会において郵便事業運営実情に関する調査を行つておりましたが、まだ結論を見るに至つておりません。会期もすでに両三日を残すのみになりましたので、調査未了報告書を提出したいと思いますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  59. 大野幸一

    委員長大野幸一君) その手続内容等については委員長に御一任を願いたいと思います。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  60. 大野幸一

    委員長大野幸一君) 又継続調査要求をいたしたいと思いますが、これも委員長に御一任を願いたいと思いますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  61. 大野幸一

    委員長大野幸一君) それから閉会中において引続き郵政事業運営調査する必要がありますので、議員派遣要求書を提出することとしてはどうでしようか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  62. 大野幸一

    委員長大野幸一君) それでは派遣地、派遣期間等事務的なことはすべて委員長に御一任をお願いいたします。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  63. 大野幸一

    委員長大野幸一君) 次に郵政事業運営実情に関する調査議題に移ります。先般人事委員会から御出席願いまして、審議いたしました郵政職員の給与については、その現業職員たる特殊性並びに俸給頭打ち者の極めて多い実情に鑑み、特別俸給表を設定し、現状を是正する必要があると認めますので、人事委員会においてはこれが実現に必要なる措置、方途について善処せられたいという趣旨申入れを、本委員会から人事委員会申入れたいと思いますが、如何でしようか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  64. 大野幸一

    委員長大野幸一君) 御異議ないものと認めまして、只今のような趣旨人事委員会申入れをすることに決定いたしました。   ―――――――――――――
  65. 大野幸一

    委員長大野幸一君) この際特定局制度について二、三政府のおかた質疑をいたしておきたいと思います。  特定局制度の運行については種々改善を要することがあるように思われる。これが改善策について何か調査研究をしておられるかどうかを承わりたいと思うわけであります。この特定局制度の問題については、民主化のために非常に役立つたことは間違いないと思うが、又その半面に日本の国情に合わないような点もあつたので、この点に関してこの間の関係方面の指令もありますので、こういう点について政府がどういうようにお考えなつておるか、こういう意味です。
  66. 浦島喜久衞

    政府委員浦島喜久衞君) 特定郵便局運営につきましては平常の業務自体につきましてはこれは常にその改善を図るように努力をいたしておるわけでありますが、根本の郵便局そのもの制度経営形態をどうするかという点につきましては、大きな観点から見ますると、飽くまで郵便事業は経済的に而も能率的に運営して行かなければなりませんので、非常に事務量少い局におきましてはできるだけ経済的に運営するということはこれは当然なことであるわけであります。併しながら現在ある特定郵便局そのものにつきましては、まだこれをかれこれするというようなことは、現在においては特別に調査研究はいたしておりませんが、別途御承知のように簡易郵便局制度、いわゆる地方局……、非常に事務量の少い地方局経営形態として簡易郵便局制度というものがございますが、この簡易郵便局制度そのものにつきましては過去二年間の実績に鑑みましてなお検討する余地があるのではないかということを考えまして、常に研究はいたしおるのでございますが、まだ如何ようにするか、結論は出ておらないような次第であります。
  67. 大野幸一

    委員長大野幸一君) 会計事務普通局に限定してしまつたために、特定局相当多数の職員を収容しておるようなところでも、会計事務がなくなつてしまつて非常に不便である、その半面小さい指定局がやつておるというような不便があるということですが、そういう点についてはどうお考えですか。
  68. 中村俊一

    説明員中村俊一君) 只今のお言葉の通り現在では指定局普通局に限られております。併し現状におきましてないろいろな情勢上そういうふうに限られておるというのでありまして、将来これをどうするかという点につきましては、我々目下愼重研究中であります。只今確固たる結論を申上げるわけには参りませんが、研究中でございますので、御了承頂きたいと思います。
  69. 大野幸一

    委員長大野幸一君) 次に人事院採用試験が実施せられました結果、最近田舎の特定郵便局方面においては欠員の補充に困つておるそうであります。これに対する何らかの対策はあるのですか。例を引きますれば、最近欠員が生じても自局採用を差しとめられておる。そうして試験を及第したほかの地方の者を採用いたすよう指示が来ておる。併し他地方の者は身許調査が十分できんばかりでなく、採用しても地理的に暗いため、郵便電報配達とか、貯金、保険募集収金等事務に役に立たない。定員が少いので、急速に募集を要するのに、急に間に合わない。その附近に有資格者がいても、試験成績が下位であるために採用ができん。こういうような不便があるのでありましてそういう不便を解消する何らかの対策はないのですか。こういう意味であります。
  70. 松井一郎

    説明員松井一郎君) 国家公務員法に基きまして、大体公務員採用というものは原則として試験制度によつて行くというのがこれは法律の建前でございます。昨年から初めて四級職の試験というものを施行したわけであります。ただ私どものように、非常に職場が全国的に拡がつておるところにおきましては、なかなか一律的の試験だけではいけない、そこで差当り市制施行地あたり中心にして、郵政省といたしましては一般国家公務員試験のほかに郵政省における四級職試験というものを施行して、その成績のいいかたから逐次とつて行くということを始めたのであります。これは素質のいい従業員を公にその能力に応じてとりたいという観点からしては当然出て来る結論であります。ただ只今御指摘になるように、山間僻地のようなところでは、恐らく大部分そういうところへ勤務したいという希望者は大体ないのであります。その意味においてはないという確認を人事院地方事務所においてした上では、自由に採つてよろしい、勿論或る一定の資格のある人でなければなりませんが、そういうやりかたをしております。そこで恐らく殆んど大部分の場合は、相当地方における不便というものは救済されておると思いますが、ただ人事院との間の手続関係において、今まだ若干期間が非常に長くかかつておるような感じも我々いたしますので、この手続をもつと簡略にして、その承認というものがすぐとれるようにいたしたいと考えております。なお三級職以下については試験はございませんので、従来通り自由にとつて行きたい、かように考えております。
  71. 大野幸一

    委員長大野幸一君) 生田專門員から一つ……。
  72. 生田武夫

    專門員生田武夫君) 私から……、大体お話の通りと思いますが、一番今困つておりますのは、特定局の小さな規模のところでは集配手或いは委託業務電話交換手でございます。この欠員補充が直ちに行なわれなければ仕事に差支えるにもかかわらず、希望者がない。ところが希望者がないことを証明してもらわなければ……。直ちに四級職の試験合格者の中からとれないのだということの証明を得るために非常に永い日数を要する。その間業務の運行に非常に支障があるのみならず、仮に希望者があるにしても十分な身許調査ということを実はやつて行けない。従つて推薦された者が必ずしも身許確実な者なりや否やということについては相当疑問のある場合もある。従つて現金等の取扱いについては相当危惧の念を抱かせるような場合もある。結局これを簡単に言いますというと、一刻も早く次員を補充しなければならん郵便集配手、或いは電話交換手のごとき者の採用に不当な日数がかかつている。第二は、自局ならば十分身許を調べて現金その他の取扱に信頼のできる者が採用できるにかかわらず、推薦された者の中からとらなければいかんというような関係でその点に欠陷がある。こういう二つになると思うのであります。
  73. 松井一郎

    説明員松井一郎君) その日数がかかるという点については確かに御指摘のような点があると思います。これは人事院との話合いにおいてできるだけ早く是正したいと思つております。それから身許調査の点でございますが、これはやはり特定局だけの問題ではなくして、普通局においても同じ問題が起きているわけでありまして、私どもとしては、今度の身許調査については相当嚴重な身許調査をしているつもりであります。従来の身許調査のやり方のほかになお指紋採取その他によつてあらゆる角度から万全を期しているものでありますから、或いは特定局長さんがたとしては、自分みずからがやらないから若干の不安を感ぜられるかとも思われますが、私どもとしては万全のことをやるつもりでありますから、その点についてはそう御心配要らないだろうと私は思つております。
  74. 生田武夫

    專門員生田武夫君) 重ねてお許しを願いますれば、実はこれは全国の特定局全部因つている問題でありまして一非常に大きな問題だと思うのであります。欠員補充が速かでなく、而も四級職の試験合格者を一亘り当つて、その中から希望者がないということの確認証をもらわなければ三級職以下の電話交換手もとれない。三級でとり得る者でも一応四級職の合格者の中の希望者がないということの確認を得なければいかんということで、全国的に非常に大きな問題になつている。むしろ人事院試験は集配手或いは電話交換手に対するこういう現業職員までも目的にしているかどうか、或る程度疑問があるのではないか。むしろこれは人事院の規則を改正せられて全部郵政省にお委せを願い、現業の四級職以下については全部郵政大臣が委任せられるというような方向に是非やつて頂きたい、こういうような希望なんであります。
  75. 松井一郎

    説明員松井一郎君) 私どものほうの四級職職員については人事院の一般試験のほかに郵政省職員試験を我々みずからの手でやつているのであります。それから職員採用については、一体試験制度をとつたほうがいいかどうか、いろいろの問題があろうと思いますが、併し従来のように、単に縁故推薦でやつておるものもよき素質の従業員が得られるとは限らない。試験制と度それ自身は必しも惡くない。ただ問題は試験制度から具体的にこの採用に至るまでの手続の間に若干今のところは煩雑し過ぎはしないかということは見られると思います。これはできるだけ簡略にいたしたいと思つております。
  76. 柏木庫治

    柏木庫治君 今の御両所の意見は全国的に因つているということと、大して因つていないという見方なんですが、どつちも玄人であると思いますがね。それが全国的に困るというような問題を、そんなことはないというようなことで、どちらに誤りがあるか、これは調査する必要がありますね。
  77. 大野幸一

    委員長大野幸一君) それではこれも調査事項の中に入れまして……。
  78. 中川幸平

    中川幸平君 先ほど郵便法改正のときにお尋ねしたいと思つたのですが、あの航空郵便ですが、先ほども話がありましたが、国際航空郵便ならば非常に効果があるけれども、内地の近距離に、先般お話にあつた通りに名古局、大阪、神戸の航空郵便でありますと、非常に早く着くような気がするけれども、行つたあとで普通郵便取扱いをされたのじやそう効果がないように思う。航空郵便は必ず速達郵便扱いということにする、料金が高いことは皆承知であろうと思うのだが、そうなれば利用者のほうでも成るべく航空郵便でやると早く行くものという気持にもなるし、又収入の点においても相当つて来わせんかと、かように思つております。同時に今日の郵便一般の葉書なり封書ですね、郵便料金が相当改訂の時期に来ておりはせんかと、まあここで給与ベースの改訂もあることでもありまするし、この点について一つ政府としてもお考えなされないかどうかい非常に赤字を出しておる今日だから、相当思い切つて改訂をされても、そう国民のほうで澁りはしないと思います。これを併せて政府のお考えをお尋ねしておきます。
  79. 田村文吉

    ○国務大臣(田村文吉君) 只今お話のありました航空郵便に関する料金は、只今委員会の御決議を頂いたわけでありますが、その運用に当りまして先般の御質問にも申上げましたように、どうも航空郵便だというけれども、速達が付かないために遅れるというような、こういうことがあると、いわゆる利用者を惑わせる因になるんじやないかという先般の御質問にも出ておりましたし、只今中川さんからの御質問があつたわけです。これが実際の運用につきましては、できるだけ航空速達郵便というような名前にして、速達は必ず附けるというようなふうに宣伝を周知いたしたい、こういうふうに考えております。それから今の後段のお尋ねのございました郵便料金自体が行詰つておるんじやないか、こういうお話でございまして、御尤もなことであります。これはすでに昨年そういう計画も一応考えたのでありまするが、当時の国情の上から申しまして、料金の改正は行わないということで昨年は越して参つたのでありまして、一般会計のほうから現在は三十六億ばかりの補給をもらつておるわけでございます。今後どの程度まで利用者の負担で行くべきであつて、どの程度までは国民の負担の、国税による補給を行うべきかと、こういう点になるのでありまするが、郵便事業自体の本質からいつて、必ずしも全部を利用者の負担に転嫁させることが正しいとも言えないと、こういう点もあるのでありまするが、併し近いうちに給与ベースの改訂もいたさなければなりません。又物価も相当の値上りをいたしておりますので、当然補正予算が行われなければならんと考えますので、その場合におきまして今の利用者の負担及び国民一般の負担と、この辺の限界をどの辺につけてやるかということを折角検討いたしております次第であります。さよう御承知を頂きたいと思います。
  80. 浦島喜久衞

    政府委員浦島喜久衞君) 御尤もなことでございますが、現在外国郵便の航空郵便につきましては航空郵便というのが一つございます。航空郵便は世界至るところに均一料金で行なつておりますが、航空書簡は国際郵便條約におきましてきめられまして、必らず御覧のような型にきめられております。いわゆる航空郵便以外の一般書状を出します封筒もやはり封筒に航空書簡と同じような意味で塗つたのがございますが、これは差出される各人が大体作られましてそういう型で出して頂いておるわけであります。そこで今度国内航空を始めます場合にそういうような何か目印になるようなものを附けるというようなことでありますが、これは勿論利用されるかたもおつしやるような点で非常にいいと思いますが、私どもの部内の取扱いにおきましても、他の郵便物とはつきり認識して取扱いを早くするというこういう点からいたしまして、是非とも郵便物に何らから表示をして行きたい。そういう点について別途郵便規則においてきめたいと、こう考えております。表示することに従いまして差出人がそれに応じた封筒を作られてこれを出されますことは、これは非常に結構なことと考えております。
  81. 大野幸一

    委員長大野幸一君) ちよつとここで速記をとめて下さい。    〔速記中止〕
  82. 大野幸一

    委員長大野幸一君) 速記を始めて下さい。本日はこれにて散会いたします。    午前十一時三十二分散会  出席者は左の通り。    委員長     大野 幸一君    理事            中川 幸平君            柏木 庫治君    委員            石坂 豊一君           池田七郎兵衞君   国務大臣    郵 政 大 臣    電気通信大臣  田村 文吉君   政府委員    郵政省郵務局長 浦島喜久衞君   事務局側    常任委員会專門    員       生田 武夫君    常任委員会專門    員       勝矢 和三君   説明員    郵政大臣官房人    事部長     松井 一郎君    郵政省経理局長 中村 俊一君