○
佐々木良作君 妙な
恰好で緊急の
質問をしなければならない
状態になりましたことを遺憾に思います。
公益事業委員会のほうの
メンバーは、今日
皆さんが
渉外関係で出られぬという
お話ですけれども、私はこれは嘘だと思います。今日は
委員会をや
つておられるので、先ほどまで
委員長が
委員会をや
つておられて、ほかの
委員会のかたもそのままおられるわけです。
委員長は
委員会を主宰しなければ
いかんから出られぬのだという
お話で、
従つて私は代りの人でも出してくれ、こういう話をしたのだけれども、出てもらえぬと、こういう
お話である。(「不都合だ」と呼ぶ者あり)併しながら私今日どうしてもやらなければ
いかんのは、
緊急質問の
内容が実際に緊急な
事態にかか
つておるからでありまして、
御存じのように
電気事業の再
編成は、昨年の暮に突如として出された
ポツダム政令によ
つて一応その
方針がきま
つて、今それをやる
準備の
過程にありますが、その
準備の
段階におきまして、この二月二十三日、もう二三日したら来る二十三日を
目標として進められておる、
公益事業委員会で進められておるところの
再編の
決定指令案というのがあります。この
決定指令案が出ますと、大体その
通りに再
編成の
内容が
決定せられることになるわけです。ところが
御存じのように日もありませんし、
質問せんとする時間も日にちもないので、どうしても今日せんと工合が悪いということでありますから、欠席のままに私
質問いたしますが、二十三日以前に
公益事業委員会の
委員長から必ず御
答弁をこの席上で頂くように、
議長のほうからお取計らいを願いたいことをくれぐれも申し添えまして、
内容に入ります。
そういう
意味でありますから、私は今
電力再
編成問題の
根本でありますところの
ポ政令という、普通ではと
つてはならない方法でこれを出したこととか、或いはその
内容が
日本の
電気事業を
九つに切るという不合理な案の
内容であるとか、或いは又更にこの
二つの令が
法律的には非常に矛盾を含んだものであるとか、こういう
根本の問題には今日触れないで、こういう問題じやなくて、こういう
根本の問題はおかしいことはおかしいことにしましても、その上に今
準備が
公益事業委員会で進められつつあるわけですが、この
準備が非常に不公正に、極端に言えば
特定の
委員の
勝手気まま、或いはもつと極端に言えば
特定の
委員の特別の利害によ
つて内容が処理されつつあるような疑問が非常に強いのであります。従いまして、そのような
状態にあるかどうかということを、これの
根本的な
責任者であるところの
政府当局者と、それから実質的な
実務担当者としての
責任者であるところの
公益事業委員会の
責任者と、両方から聞いて置きたいというわけであります。
この再
編成問題は
御存じのように数年間揉みに揉んだ問題でありますが、
ちよつと見たところが、
日発という
会社と、
九つの
配電会社という
会社と、この
二つの流れの
会社の
喧嘩だという
外観を呈しまして、そうして、その
外観を呈してお
つたのが、これが
ポツダム政令によ
つて配電側の
勝ちに
終つたのだというふうに
一般には理解されておる。つまり
電気事業という
日本の
基本産業の再
編成を、何か
競馬馬か何かの
勝負のように勝
つた負けたの考え方で
勝ちにな
つておる。従いまして、この印象をそのまま受けて、もう一応この
勝負が済んでお
つて、そうしてこれを公正に実施しなければならない現在の
段階にな
つておるにもかかわらず、当時の
喧嘩の主流であ
つた部分がそのまま
公益事業委員会の
内容に反映いたしまして、
公益事業委員会の中で
日発と
配電との取扱い方が、現在でも、
片一方は
勝つた者、
片一方は負けた者、そうして
勝つた者が負けた者に対して追い討ちを続けておるという
恰好で今
再編の
準備が進められておるわけです。これは勝
つた負けたの問題でなくて、全国の
電気事業を
配電送電しておるのは
元日発という
会社の
メンバーがや
つておるのでありまして、
会社の
看板が
変つても
従業員は変らない。
施設は現存している。それが
会社の
看板が変
つたということだけで、今勝
つた負けたの
立場で合併するような
恰好でやられるものですから、その
関係が非常に不安な
状態を呈して来ておるわけであります。例えば二十三日の、恐らく二十三日を
目標にしてや
つておられるところの
決定指令の一番骨子になる、ポイントになる、恐らく
新聞その他でも注目されるところの
人事というのがあります。新らしく
九つできるところの
会社の
人事を誰が掌るか、誰が担当するかという問題は、一番新らしい
会社の性格を
決定するところの要素になるわけです。
新聞その他でもいろいろな批評が出ておりますけれども、私は私なりのいろいろなルートを持
つておりますから、
皆さんにこれを、今恐らく
公益事業委員会できめておる、きまりつつあるものを、私は
皆さんの前に御
報告いたしたい。これを
公益事業委員会のかたなり、或いは林副
総理は
御存じないと思いますが、直接の
関係ではないから……、否定されるかも知れない。否定されてもこれは嘘です。恐らく
公益事業委員会の
メンバーが持
つておられる中で一番新らしいものであると私は確信しております。北海道は今現在の
配電会社の
社長の
山田良秀氏、同時に東北は
内ケ崎賛五郎氏、
関東が
高井亮太郎氏、北陸が
西泰三氏、中部が
大岩復一郎氏、
関西が五
鳥祐氏、
中国が
島田兵蔵氏、
四国が
宮川竹馬氏、九州が
佐藤篤次郎氏、この
メンバーを
ちよつと頭に描いて頂きたいと思います。この
メンバーは、
四国の
宮川竹馬氏だけを除いて、そのほかは全部現在の
配電会社の
社長です。
ポ政令に基いた再
編成令によりましても、今度の再
編成は、
日発も
配電会社も、この
会社をなくして平等にバラしてしま
つて、平等に解散をさせて、新らしい
会社を
九つ作るのだというふうに
規定してある。そうして、そのことは、たびたびの
政府の
声明なり
説明にも、そのようにちやんと
説明してある。ところが、この
人事を見ておわかりのように、恐らく
公益事業委員会の
メンバーは、この再
編成ということを、
日発を
九つに
切つて、現在
九つある
配電会社にくつ付くのだ、つまり
日発を切り取
つて配電会社にくつ付けるのだと、こういうように私は了解されておるのではないかと思う。それであるとこれは重大問題になるわけです。而も私はここで、なお、
はつきり申上げたいと思いますが、そういうふうな結果になりつつある
状態の中で、
公益事業委員会の一人の
委員が、特に一人の
委員が、
電気のことは
自分が專門のようになされて、今の
人事権その他に独裁的な
権限を揮
つておるという噂を聞きます。これも私の聞いた範囲で、
松永安左衛門という偉い方だそうであります。(笑声)それであるかあらぬか、今の九人の新らしい
社長になぞらえられておる者のうちの、この九人のうちの八人が現役の
配電会社社長でありますが、この
かたがたは、従来の
日発と
配電との
喧嘩のように
一般に見られたところの再
編成の
喧嘩の
過程におきまして、この
かたがたと今の
松永委員長とは同じ
立場で以て、同じように戦線を進めて
喧嘩をされたかたであります。その中のた
つた一人の例外をなすところの
四国の
社長に擬されておるところの
宮川竹馬氏は、あの場合、
松永安左衛門氏の事務所で、
松永安左衛門氏の下で同じ
仕事をや
つておられたかたであります。これはこうな
つて、
一つのどう言いますか、(「論功行賞だよ」と呼ぶ者あり)祿をもら
つたというところだろうと思います。私はこのような、先ず第一にこういうような
人事が今行われようとしておる。否定せられるかも知れないけれども、恐らく蓋を明けて御覧になれば、二十三日に発表があれば、一週間か二週間も延びれば違うかも知れないが、恐らく今明ければその
通りになると思う。ひよつとしたら変るかも知れないのは、その中で
中国と
関西だけであります。私はその
名前も知
つております。けれども、今日はやめて置こうと思います。
それで今の再
編成が、
政令にきめられた
通りの同じ平等なる、
配電と
日発の平等な
立場から公平にやりつつあると見られるかどうか。恐らくまあ
松本委員長は
法律家、大家でありますから、そういう場合にはこうお答えになるかも知れない。「今お前は
社長の
名前を言
つたけれども、
社長よりも
会長というものを今度こしらえてやることになるから、
会長は今度の新
商法によると思うから、そんなことはない。」これはいんちきだ。そんなことはあるものか。若し
会長の
名前を挙げろと言いますれば挙げることは全部できますが、これは省略いたします。併し何ぼ新
商法で
会長が新らしい
権限を持つにしましても、
従業員に対して直接の
関係にないことは、例えば
労働組合との
団体交渉に
会長が出るというわけではないわけでありますから、私は一番心配をしておるのは、
従業員が従来の感覚で、
施設ができて、発電と送電の
仕事が遂行できるかという不安は、絶対に解消されないということになるわけであります。單にこの中でも、大体申上げたいと思いますのは
関東であります。
関東におきましては、
御存じのように
高井社長の下に早川氏の副
社長も殆んど確定的である。そこで、ここには
御存じのように
関配労組という
労働組合があります。電産
労組と申しまして、従来の電産
関係の
従業員は、全部同一の
労働組合をなしておりましたが、
関東だけには電産
労組から独立したところの
関配労組という
労働組合ができております。これとの
関係におきまして、
高井氏が、従来からいろいろな
意味で
不当労働行為の
責任者として伝えられたり、同様なことがたびたびあ
つたことは、少しでも
電気関係に頭を
突込んでおられるかたなら十分御
承知のはずであります。
松永安左衛門氏は十分に御
承知のはずである。例えば、
分割反対論者は
関東には引取らないのだというような
声明をした、とさえ伝えられておる。
自分では取消しておりますけれども。そして
関配労組に初めから、現在入
つておる者と入
つていない者と、実際
差別待遇をしたというような、これはそのまま
不当労働行為の対象になるようなことであります。こういうことをや
つた人が、そのまま同じようにな
つておる。これでも公平に遂行されつつあると考えられるか。
それから第二番目に、
日発と
配電との株式の
統合比率の問題があります。これは
内容をどういうふうに言おうとも、
経済乃至
資産内容は明らかに
一対一・七四、つまり大体一と二の
比率です。
日発が二に対して
配電が一。二弱に対して
配電が一、
資産内容は間違いないわけであります。この
資産内容が
かくのごときであるにもかかわらず、現在
一対一ということできめられつつある。
屁理窟を附けて、どういうふうに
屁理窟を附けられようとも、
一対一・七四の
比率には間違いない。これは
経済内容ですから、勝
つた負けたの
内容によ
つて今後
変つて来るはずがない。これをどういうわけで、
一対一を
ちよつと
鼻糞くらいのプラスアルフアを附けるという噂がありますけれども、
鼻糞みたいなプラス・アルフアが
根本的な
内容でないことは事実であります。どういう
理窟を附けても、
一対一の
比率にしようとも
理窟が合わなくて、つまり公正な單価にな
つていないことは事実であります。私はここで
根本的の疑問を持ちたい。副
総理も恐らく
御存じだろうと思いますけれども、この
比率の
内容を御覧に
なつた場合に、
資本主義の
原則を、
資本主義の
原則を
根本からひつくり返しておるという
意味におきまして、私は共産党の
諸君よりもこれはよほど勇敢の
措置だと思います。
御存じのように、イギリスにおきまして
電気及び鉄鋼の
国有化が行われ、現在行われつつある。労働党が行な
つておるところのこの
国営化の
段階におきましても、全部
資本主義の
原則に
はつきり立
つて、この
原則を曲げずに、
評価だけは嚴正な
評価を行いつつある。そのような
評価が行われつつある際に、
日本の
基本動力の元であるところの
電気が、
理窟なしに今のような
一対一の
比率で行われようとしておることは、その勇気に対しては何とも言えないような感じがするわけであります。
更に三番目にもう
一つ例を挙げます。
松永安左衛門氏の問題を出しました際に、
諸君は恐らく、去年の
衆議院の
考査委員会におけるところの
高井証言を思い出されると思う。
現実に
松永安左衛門は、この
運動の
過程で三百七十五万円をもら
つたと言
つておられる。片つぽうも出したと言
つておる。そういう人が今のような
状態を保
つておられる。その一方にですよ、その一方に、
日発のほうではそのときに、この
再編問題に政治的な
運動をしたという
理由で、
大西総裁、桜井副
総裁が詰腹を切らされて首に
なつた。片つぽうは今のような金の
取引をや
つて政治闘争を行な
つておる。その三百七十五万円の元は、二百万ずつ積んで、約一千万円の金を
配電全部で積んで、
闘争資金として
現実に積んだわけであります。そういろ
行為をや
つても、これは
取引というか、
政治闘争でないか知らんけれども、これにはちつとも触れないで、
日発の奴を首を
切つて、
配電はそのまま咎めないだけでない、その大将が
公益事業委員会の
委員長代理という、職制にもないところの自称する
委員長代理を勤め、そうして以て新らしい
会社の
社長を又全部この人たちによ
つて選ばれようとしておる。(「そんな馬鹿なことがあるか」と呼ぶ者あり)これで以て
諸君が、
電気が足らん、停電して困ると言われた
つて、
電気を扱
つておる
労働組合の
従業員として
責任を持てぬ。
はつきり申上げて置きます。それが証拠には、電産の
労働組合は、
はつきりとその点を従来申上げてお
つたということもお考え願いたい。こういうような
状態で以て、過度の
経済力の集中を排除して
経済を民主化するということが
電力再
編成の
目的であ
つたはずでありますが、この
電力再
編成の
目的と、
現実にあの人の使われるところの九人の
社長を任命して、実質的には
一つの
松永電力会社ができたに等しいところの
会社を作るという、
目的と
内容が如何に矛盾しておるか、御
承知を願いたいと思う。私はこれは形式的にはどのような弁解をされようとも、明らかに集中排除法の違反であり、事業者団体法の違反であると考える。(
拍手)
政府及び公益事業委の見解を
はつきりと私はここで承わ
つて置きたいと思う。
更にこの不公平な取扱の第三の問題、もう
一つ例を申上げたいと思います。この間、
日発の小坂
総裁が、
日発に三十六億の含み
資産があるということを言われ、あれは結局、何が何だかわからんうちに、
諸君も訳がわからんことに
なつたと思います。三十七億か三十四億であ
つたか、話があ
つた。要するに三十五六億の妙な帳簿面があ
つたことは事実だ。これが出た際に、一番、この金は不当な金である、若しそんな金が
日発にあるなら返してもらわなければならんと言
つたのが、
関東配電を中心とした
配電会社である。そうしてこれに対して同じ
立場で批判を加えたのが
松永安左衛門委員である。ところが、
ちよつとでも今の
電気会社に
関係してお
つた者であるならば、今の
電気経理を知
つてお
つた者であるならば、仮に三十六億か三十億か知らんけれども、この金が
日発にあるとすれば、同様の金が
配電にもあるということを知らない者はない。(「その
通り」と呼ぶ者あり、
拍手)
松永安左衛門がこれを知らないということはあり得ない。若し
諸君が知らないならば、私は、
はつきりと申上げる。
関東配電に、今の三十七億の問題の際の、これが二十四
年度分と称せられるものは十七億、
日発の二十四
年度分の十七億と称せられるところの、相対比するものが
関東配電に十二三億
はつきりとあります。若し嘘だと思うならば、そこの
関東配電の幹部の一人が
はつきりと、この十二三億あるということを認めておる。若し
諸君が嘘だと思うならば、あらゆる
委員会でも何でもその証言台に立たせることができる。
会社みずからが
関東配電にあることを知
つておりながら、その金が
日発にあるならば返してくれということをあえて言い、公益事業
委員の中心がそれをそうだと言
つてバツク・アツプをする。これは何事か。大体、
電気事業のこの経理というやつは、利益というやつは、実質的にプール計算にな
つておるのです。その場合に、四分六分に分けることに初めから話がきま
つておるのです。片方に
ちよつと臭いものがあれば、片方にあるのは当然きま
つておる。これが
日発にあ
つて配電にないということはない。
配電にあ
つて日発にないということはない。同じ経理にな
つておるのですから必ずあるわけです。この辺が常におかしくおかしく出て来つつある。これをどうか
皆さんも御
承知にな
つて頂きたい。そうして、これに対して
政府も、もう少し、公益事業
委員に任せたとは言いながら、また本当ならば、公益事業
委員は、これは
公益事業委員会の
仕事じやないはずです。本来ならばこれは、私、
経済安定
委員長としても、私のほうの所管であるところの持株整理
委員会の
仕事なんです。集中排除法に基いてこれをやる
仕事、持株整理
委員会の
仕事なんです。そうしてこの研究資料を出したあとの
仕事は公正
取引委員会の
仕事です。これは初めからよく知
つておる。これは私の
委員会の
内容でもあるから両方とも知
つておる。それが
公益事業委員会に渡されたこと自身にも、本来、基本的な、
法律的な矛盾もあるし、
内容的ないかさまがあると私は考える。それを今のような一人の中心人物で以て全都やろうとする、こういうことになる。その証拠には、この中の
法律的な矛盾は至る所に見出すことができるわけであります。
日発と
配電の両方の
従業員から成
つておるところの十三万人を擁する電産の
労働組合員は、今度の
電気事業の再
編成を、松永陰謀による
電気事業の私物化、私物化だと、
はつきりと認定しております。殊に
日発の
従業員は、現在当然
自分の所属しておるところの企業がとに
かくもなくなるという考え、
配電のほうは、まだ
自分のほうに吸収されて、先のような実質的な解釈をしておりますが、併し
日発のほうは、とも
かくもなくなり、どこかに所属せしめられるというふうな気持があるわけです。そして今度次々に出て来つつあるところの新らしい
人事を見たときに、その感はまさに深くなりつつある。そうしてどこに配属ざれるかも知れないところの不安を非常に抱きつつある。而も
諸君が毎日
御存じのように、現在三年間のうちで初めての、一番強いところの渇水事情にあるとき、
電気の事情が今最悪の
事態にあるとき、この
電気を出すか出さぬかは、
配電会社は、しやつ
ちよこ立ちをした
つてちつとも出やしません。
日発の連中が全部や
つて、そうしてそのために現在過重労働になりつつある。過重労働をあえてしながら、ひよつとすると二月先はどこへ行くか知れんところの不安の
状態に置かれておる。これで以てうまく遂行せよ、うまいこと
電気を出せというほうが私は無理だと思う。その点、私は
労働組合のほうのことばかり言うと考えられるかも知れないが、それならばもう
一つだけ言う。
その上に、私どもでさえも、その就任のときには、これこそ松永のかいらいではないかとさえ言
つたところの
日発の小坂
総裁自身が、最近におきまして、この
公益事業委員会の余りにも不公正なこの
再編の実施方法に対して、非常に腹を立てて、この
再編には協力しないとまで言
つておると伝えられる。或る場合この
状態が続くならば、新
会社に対しても
日発からは幹部を出さないとさえも言
つておると伝えられる。この際に
政府に
はつきりと聞きます。若しそのような態度を小坂
総裁がとられたら、これを首切りますか。半年前に、ここまででなくても、
自分の
会社が潰れては困るという
意味で反対された大西、櫻井、両氏は首を切られた。この
段階で同じように新らしく来た、我々がこれは反対だとさえも目した小坂
総裁が、同じような
状態で
喧嘩すると言
つておる。
政府はこれを首切りますか。見事
切つてもらいたい。私は
ちよつと体の調子が悪いものですから語呂がうまく行かん。おかしく、つまずいたと思いますが、大体の言おうとしたことはわか
つて頂いたと思います。
要するに
電気事業というのは、
御存じのように、アメリカの様子を見ても、ソ連の様子を見ても、イギリスの様子を見ても、自立
経済の達成或いは復興
経済というやつをやろうとするときには、いつもその基にな
つておる。もうアメリカとソ連が一番いい例だと思います。必ず
電気が基にな
つて、そうしてやられておる。であるのに
日本におきましては掛声だけでやられておることは、
再編問題自身が勝
つた負けたの
勝負だけなんです。
内容にはちつとも入
つておりやせん。こういう
状態でやられてお
つていいか。もう少し本気にな
つて考えてもらいたい。この
公益事業委員会の
内容は、私はもつとたくさんな事実を知
つております。
公益事業委員会で、今の
電気の生産を続けているところの基の技術者と
従業員を実質的に殺してしまうような
状態ができるならば、一人の技術者を作るのに二十年かかります。そうして
昭和二十三年の私の
電気委員長をや
つていたときの
報告書に
はつきりと書いております。
電気施設はもう老朽
状態に入
つておる。そうしてこれから五年間は絶対に
電気は余る
状態になりません。需用が今よりも完全に落ちない限り、その間あのボロ発電所は続けて行かなければならぬとも
かくも
状態にある。そうして発電所だけでなくて、それは人間が附いて動くのだ。こういうことを御
承知の上で、今の
公益事業委員会並びに
政府におきましては、この再
編成が本来の
電気事業にマイナスにならないように……。今、私の指摘した点が果して嘘であるかどうか。これが私の杞憂であるならば私は幸いです。杞憂でないというできれば証明をして頂きたい。抽象的というか、系統が非常に立ちにくく申上げましたけれども、言
つたことはおわかりに
なつたと思います。どうか今の
人事の
内容にしましても、或いはその他の
内容にしましても、具体的な例を挙げました。若し反駁の際にはできるだけ具体的な
内容で以て
一つ御
答弁と言いますか、私の間違
つてお
つたら間違
つたということを御指摘願いたいと思います。それから最初に申上げましたように二十三日以前に必ず
公益事業委員会の代表のかたからのこの本
会議での御
答弁を、
議長のほうでどうか御斡旋を願いたいと思います。
失礼いたしました。(「具体的に
答弁しろ」と呼ぶ者あり、
拍手)
〔国務
大臣林讓治君
登壇、
拍手〕